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JPH0565489A - 無鉛高性能ガソリン - Google Patents

無鉛高性能ガソリン

Info

Publication number
JPH0565489A
JPH0565489A JP25464591A JP25464591A JPH0565489A JP H0565489 A JPH0565489 A JP H0565489A JP 25464591 A JP25464591 A JP 25464591A JP 25464591 A JP25464591 A JP 25464591A JP H0565489 A JPH0565489 A JP H0565489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vol
gasoline
toluene
isopentane
lead
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25464591A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigehisa Yamada
重久 山田
Yoshihiro Ninomiya
義博 二宮
Hiromichi Ikebe
博道 池辺
Akira Hoizumi
明 保泉
Akihiro Shimizu
秋広 清水
Katsumi Miyamoto
勝見 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Cosmo Research Institute
Subaru Corp
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Cosmo Research Institute
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by COSMO SOGO KENKYUSHO KK, Cosmo Oil Co Ltd, Cosmo Research Institute, Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Priority to JP25464591A priority Critical patent/JPH0565489A/ja
Priority to EP19920114918 priority patent/EP0530745B1/en
Priority to DE1992601768 priority patent/DE69201768T2/de
Publication of JPH0565489A publication Critical patent/JPH0565489A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/02Liquid carbonaceous fuels essentially based on components consisting of carbon, hydrogen, and oxygen only
    • C10L1/023Liquid carbonaceous fuels essentially based on components consisting of carbon, hydrogen, and oxygen only for spark ignition
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/04Liquid carbonaceous fuels essentially based on blends of hydrocarbons
    • C10L1/06Liquid carbonaceous fuels essentially based on blends of hydrocarbons for spark ignition
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/18DOHC [Double overhead camshaft]

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】競争自動車用ガソリンの規格範囲内の諸特性を
備え、かつ年毎に若干変更する該規格に容易に対処する
ことのできる無鉛高性能ガソリンを提供する。 【構成】トルエン50〜70vol%,ノルマルヘプ
タン2〜10vol%,イソペンタン5〜25vol
%、必要に応じて直留軽質ナフサ10〜30vol%,
C4留分2〜5vol%を含むか、トルエン45〜6
0vol%,メチルターシャリーブチルエーテル10〜
20vol%,ノルマルヘプタン10〜20vol%,
イソペンタン5〜15vol%,C4留分2〜5vol
%を含み、密度(15℃)≦0.81g/cm、97
<RON≦101、RVP≧0.4kg/cmを満足
する。そして、上記,の各成分の配合量を上記範囲
内で変更することにより、出力特性を低下させずに、年
毎の各ラリーやレースにおける燃料規格の変更に容易に
対応できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無鉛高性能ガソリンに
関し、特に、競争自動車用ガソリンの規格範囲内の諸特
性を備えた無鉛高性能ガソリンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、我が国においてモータースポーツ
が盛んになってきており、国内において国際レースがた
びたび開催されている。また、国外で開かれる国際レー
スに、国内チームが参加する機会も多くなってきてい
る。これら国際レースに使用される燃料は、国際自動車
連盟(FiA)が、レースの種類毎に性状の規格を設定
している。従って、レースの出場者には、この規格を満
足する性状であって、しかも最大限に車の出力を引き出
し得るガソリンを処方設計することが求められる。
【0003】世界最高峰のサーキットレースであるフォ
ーミュラワン(F1)レース等のフォーミュラレースに
おいても、ガソリンの性状が規格化されており、燃料性
状の規制を受けるばかりでなく、その使用量も制限され
ることがある。このため、エンジンの最高出力を高める
だけでなく、燃料消費量(燃費)を改善することも、ガ
ソリンの処方設計では重要なことである。例えば、19
88年のF1レースでは、燃料タンク容量が150リッ
トルと規制されたため、燃費が重要な因子となった。こ
れを受けて、(株)本田技術研究所は、出力,燃費の双
方の優れたガソリン処方を開発している(日本機械学会
〔No.900−72〕講習会教材〔‘90−11/1
〜2〕参照)。
【0004】一方、F1のようなフォーミュラレースに
おいて使用される特殊なエンジンではなく、量産エンジ
ンの改造品等を使用するWRC(World Rall
yChampionship)等のラリー用エンジン、
あるいはSWC(Sports car World
Championship),JSPC(Japan
Sports Prototype car Cham
pionship)等の一般サーキットレース用エンジ
ンでは、上記の特殊エンジンの場合とは、燃料の規格も
異なるし、エンジンの特性も異なる。従って、これらの
ラリー用エンジンあるいは一般サーキットレース用エン
ジンに合ったガソリンの処方が要求される。
【0005】これまで、上記のようなラリーや一般サー
キットレースの分野においては、エンジンの改造による
出力向上の努力が主として行われ、ガソリンの処方によ
る出力向上の研究はなされておらず、これに関する報告
は見られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、FiSA(FiAの下部組織)のJ項に規定するW
RC等のラリー、あるいはSWC,JSPC等の一般サ
ーキットレースに使用される競争自動車用の高出力ガソ
リンを開発すべく、研究を進めた。この開発のポイント
は、無鉛であること,配合する各成分は、安価で、
かつ十分な量の供給が可能であること,始動性に優れ
ていること,中・高速回転域において点火時期をより
進め、更に点火進角させることができ、それに伴い、軸
トルク,出力を大幅に向上することができること,にお
いた。
【0007】ところで、上記の点火進角とは、周知の
通り、上死点のクランク角度を0°とし、上死点を起点
として上死点以前の点火時のクランク角度を表現したも
のであり、例えば10°の時に点火させることを“点火
を10°進角させる”と言う。点火時期を進め過ぎる
と、圧縮仕事が増大したり、燃焼圧力や温度の上昇によ
るノッキングの発生等があるため、最大トルク,出力を
取り出すための点火進角には限界値が存在する。ラリー
等では、大部分の走行過程において、エンジンは高回
転,高負荷運転条件下に置かれるため、上記諸因子を排
除して高出力を取り出すことに努力が払われる。上記
は、通常のガソリンが有する点火進角の限界値を基準に
すると、これを更に進角させ得て、結果として軸トル
ク,出力の向上が達成されるガソリンの開発をポイント
としたものである。
【0008】また、もちろん、FiSAのJ項に規定す
る燃料性状の規格を満足し、かつ燃料規格は年毎に若干
変更するが、この変更に対応できる処方とすることも、
本発明の重要なポイントとした。すなわち、例えば、’
91年度の無鉛タイプガソリンのリサーチ法オクタン価
(RON)の上限は99であるが、’92年度のRON
の上限は100に引き上げられる。このような燃料規格
の変更に対しては、各配合成分の配合量を適宜変更した
処方とすることにより、出力特性を低下させることな
く、対応できるようにした。
【0009】本発明は、以上の通り、競争自動車用のガ
ソリンの規格範囲内の諸特性を備えた無鉛高性能ガソリ
ンを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を達成するための手段及び作用】本発明の無鉛高
性能ガソリンは、(1)トルエンを50〜70vol
%、ノルマルヘプタンを2〜10vol%、イソペンタ
ンを5〜25vol%、必要に応じて直留軽質ナフサを
10〜30vol%、C4留分を2〜5vol%含む
か、あるいは(2)トルエンを45〜60vol%、メ
チルターシャリーブチルエーテルを10〜20vol
%、ノルマルヘプタンを10〜20vol%、イソペン
タンを5〜15vol%、C4留分を2〜5vol%含
み、かつ15℃における密度≦0.81g/cm、9
7<リサーチ法オクタン価≦101、リードの蒸気圧≧
0.4kg/cm、の性状を満足することを特徴とす
る(以下、(1)の組成のガソリンを第1発明のガソリ
ンと言い、(2)の組成のガソリンを第2発明のガソリ
ンと言う)。
【0011】先ず、第1発明のガソリンについて詳述す
る。トルエンは、第1発明ガソリンのベースとなる基材
である。基材が多過ぎれば、他の成分の配合量が相対的
に少なくなり過ぎて、上記した範囲内の性状を得ること
が不可能となるのみならず、年毎の燃料規格変更に対応
するための各成分の配合量の変更が極めて困難となる。
基材が少な過ぎても、上記した範囲内の性状を得ること
が不可能となり、その結果、軸トルク,出力を大幅に向
上させることが困難となる。従って、トルエンの配合量
は、約50〜70vol%とする。
【0012】第1発明ガソリンで使用できるトルエンと
しては、接触改質ガソリン、あるいはエチレン製造に際
して併産される分解ガソリン等から、スルフォラン法や
ユーディックス法等の溶剤抽出法によって得られるもの
等を挙げることができる。なお、接触改質ガソリンと
は、一般に重質のナフサ等を従来から知られている接触
改質法(高温・加圧下で改質触媒と接触処理する方法)
によって得ることのできるガソリン留分を言う。上記の
ような方法で得ることのできるトルエンの純度は、約9
7vol%以上である。
【0013】ノルマルヘプタンは、オクタン価が0の成
分であり、第1発明ガソリンのオクタン価を調整するた
めに不可欠の成分である。第1発明ガソリンの基材であ
る上記のトルエンのみ(すなわち、トルエン100vo
l%)では、オクタン価が高過ぎる。このトルエンの上
記範囲内の配合量において、第1発明ガソリンのオクタ
ン価を低下させ、上記の範囲内の値(97<RON≦1
01)に調整するには、次の理由により、オクタン価0
のノルマルヘプタンが最も効果的である。すなわち、第
1発明のガソリンの他の成分であるイソペンタン等で
も、第1発明ガソリンのオクタン価を低下させることは
できるが、イソペンタン等でオクタン価を上記範囲内の
値に調整するには、イソペンタンの配合量を多量にする
必要があり、この結果としてトルエン,その他の成分の
配合量を所定の範囲内にすることができなくなるからで
ある。ノルマルヘプタンの配合量は、製品ガソリンのR
ONが上記の範囲内の値となるような量とすればよく、
余り少な過ぎるとオクタン価の低下効果が得られず、逆
に余り多過ぎてもオクタン価が低くなり過ぎて、上記の
RONの範囲内の値から外れてしまうため、約2〜10
vol%とする。
【0014】第1発明ガソリンで使用できるノルマルヘ
プタンとしては、原油から得られるナフサ留分、好まし
くは脱硫ナフサを精密蒸留するか、モレキュラーシーブ
による分別によって得られるもの等を挙げることができ
る。このような方法によって得られるノルマルヘプタン
の純度は、約97vol%以上である。
【0015】イソペンタンは、第1発明ガソリンの主と
して密度を低下させるために配合される密度調整用の成
分であるが、オクタン価調整用成分としても作用する。
イソペンタンの配合量は、製品ガソリンの密度が上記の
範囲内の値となるような量とすればよく、余り少な過ぎ
ると密度の低下効果が得られず、逆に余り多過ぎても密
度が低くなり過ぎて、上記の密度の範囲内の値から外れ
てしまうため、約5〜25vol%とする。
【0016】第1発明ガソリンで使用できるイソペンタ
ンとしては、軽質ナフサ好ましくは脱硫軽質ナフサ,改
質ガソリン等を精密蒸留にかけて得られるもの、あるい
はアイソメレートを精密蒸留して得られるもの等が挙げ
られる。なお、アイソメレートとは、ナフサ,天然ガソ
リン,直留ガソリン,改質ガソリン等から得られるペン
タン留分,ヘキサン留分、又はこれら留分の混合物を原
料として異性化する、具体的には、その化学組成を変え
ることなく、直鎖パラフィン系炭化水素を側鎖のある異
性体に転化することにより得られる沸点範囲25〜85
℃の留分を意味する。この異性化には、一般異性化プロ
セスや水素異性化プロセスが適用でき、一般異性化プロ
セスとしてはシェル液相異性化法等が、また水素異性化
プロセスとしてはベネックス法,ハイソマー法等が知ら
れている。上記のような方法で得られるイソペンタンの
純度は、約97vol%以上である。
【0017】直留軽質ナフサは、パラフィン成分やナフ
テン成分等を中心とした多成分系からなり、第1発明ガ
ソリンの蒸留性状を改善してエンジンの始動性を良好に
保つために、また該ガソリンの燃焼性を良好に保つため
に配合される任意の成分である。すなわち、直留軽質ナ
フサを除く他の成分を配合しただけでも、エンジンの種
類,エンジンの運転条件,エンジンの運転環境等によっ
て、エンジンの始動性やガソリンの燃焼性に優れる場合
がある。このような場合には、直留軽質ナフサの配合は
不要である。また、直留軽質ナフサを配合する場合は、
配合量が余り少な過ぎると、上記のようなエンジン始動
性やガソリン燃焼性の改善効果が生じず、逆に余り多過
ぎても効果が飽和するばかりでなく、軸トルクの低下等
実性能が低下する虞れがあるため、約10〜30vol
%の配合量とする。なお、直留軽質ナフサを配合する場
合は、該直留軽質ナフサによるある程度の密度低下作用
及びオクタン価低下作用があるため、上記のイソペンタ
ンの配合量を約5〜15vol%まで減少させることも
できる。この直留軽質ナフサは、原油・粗油を常圧蒸留
して得られる初留点約20℃〜50℃、終点約70℃〜
120℃の蒸留範囲を有し、パラフィン成分,ナフテン
成分を主体とするものを言う。
【0018】C4留分は、第1発明ガソリンのある程度
の揮発性を維持し、エンジンの始動性を良好に保つため
に配合される成分である。C4留分の配合量は、少な過
ぎればこのようなエンジン始動性の向上効果が得られ
ず、逆に余り多過ぎれても効果が飽和するばかりでな
く、エンジンへの燃料供給ラインの途中に気泡を生じて
燃料供給不良を引き起こす、いわゆるベーパーロック現
象を誘引っせる虞れがあるので、約2〜5vol%とす
る。第1発明ガソリンで使用できるC4留分としては、
原油や粗油等の常圧蒸留時、改質ガソリン製造時、ある
いは分解ガソリン製造時等に蒸留して得られるブタン,
ブテン類を主成分とした留分が挙げられる。
【0019】上記の成分を含有してなる第1発明ガソリ
ンの性状は、密度(15℃)密度≦0.81g/c
,97<RON≦101,リードの蒸気圧(RV
P)≧0.4kg/cmを満足する。これらの性状を
満足すれば、各種のラリーや一般サーキットレースにお
ける燃料の規格範囲内となり、しかも年毎にこれらの規
格に若干の変更があっても、上記成分の配合量を上記の
範囲内で変更することにより容易に対応することができ
る。なお、上記の15℃における密度はJIS K22
49に、RONはJISK2280に、RVPはJIS
K2258に夫々規定される測定法により夫々測定さ
れる。
【0020】また、上記の成分を含み、かつ上記の性状
を有する第1発明ガソリンでは、下記の性状をも満足す
る。 鉛含有量≦約0.013g/l 酸素含有量≦約3.7wt% ベンゼン≦約5vol% 鉛含有量の上限が上記程度であれば充分無鉛ガソリンと
言うことができるし、酸素含有量及びベンゼン含有量の
上限が上記程度であれば、各種のラリーや一般サーキッ
トレースにおける燃料の規格範囲内となるし、年毎にこ
れらの規格が若干変更しても、上記成分の配合量の上記
範囲内での変更により容易に対応することができる。な
お、上記の鉛分はJIS K2255に規定される測定
法により測定される。
【0021】次に、第2発明のガソリンについて説明す
る。第2発明ガソリンの成分は、メチルターシャリーブ
チルエーテル(MTBE)を除き、上記の第1発明ガソ
リンの成分とほぼ同様であるが、配合量はやや異なって
いる。以下、これらについて詳述する。MTBEは、オ
クタン価が高く、比較的軽質留分であるため、最近我が
国においても注目されている基材である。MTBEは、
含酸素化合物であるため、各種のラリーや一般サーキッ
トレースにおける燃料の規格により配合割合が一定の制
限を受ける一方で、炭化水素と性状が似ているため、あ
る程度の量を配合しないと配合効果が現れない。従っ
て、第2発明ガソリンでは、MTBEの配合量を約10
〜20vol%とする。
【0022】第2発明ガソリンで使用できるMTBEと
しては、メタノールとイソブテンを酸触媒の存在下で反
応させて製造したもの等が挙げられる。この製造法につ
いては、西ドイツのChemishe Werke H
uls社、イタリアのSnamprogetti社、カ
ナダのGulf Canada社、アメリカのARCO
Technology社、日本の三井東圧化学(株)
等から発表されている。この製造法で得られるMTBE
の純度は、約97vol%以上である。
【0023】上記のように、第2発明ガソリンおいて
は、MTBEも基材として作用するため、該MTBEの
配合分だけトルエンの配合量を減少させることができ
る。従って、第2発明ガソリンでは、トルエンの配合量
は、約45〜60vol%とする。また、上記のように
MTBEはオクタン価が高いため、第2発明ガソリンで
は、該ガソリンのオクタン価を低める作用のあるノルマ
ルヘプタンの配合量を、第1発明ガソリンの場合よりも
多く、具体的には約10〜20vol%とする。ノルマ
ルヘプタン以外のイソペンタン及びC4留分について
は、第1発明の場合とほぼ同じ配合量とする。そして、
第2発明ガソリンでは、MTBEによりエンジンの始動
性やガソリンの燃焼性が向上するため、直留軽質ナフサ
は不要の成分であるが、もちろん配合しても何ら支障は
ない。
【0024】以上の各成分を含む第2発明ガソリンの性
状、すなわち密度(15℃),RON,RVPについて
は、第1発明ガソリンと同じであり、また鉛含有量,酸
素含有量,ベンゼン含有量についても第1発明ガソリン
と同じである。
【0025】更に、上記した第1,第2発明ガソリンに
おいては、必要に応じて、フェノール系,アミン系等の
酸化防止剤、チオアミド型化合物等の金属不活性化剤、
有機りん系化合物等の表面着火防止剤、こはく酸イミ
ド,ポリアルキルアミン,ポリエーテルアミン等の清浄
分散剤、多価アルコール,そのエーテル等の氷結防止
剤、有機酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩,高
級アルコールの硫酸エステル等の助燃剤、両性界面活性
剤等の帶電防止剤、アゾ染料等の着色剤、その他、公知
の燃料油添加剤を1種又は数種組み合わせて配合するこ
ともできる。これら燃料油添加剤の配合量は任意である
が、通常、その合計配合量が0.1重量%以下となるよ
うにするのが好ましい。
【0026】
【実施例】以下、第1,第2発明の内容を実施例及び比
較例により具体的に説明する。‘90年FiAのJ項に
規定する燃料規格範囲内で、第1,第2発明ガソリンを
処方し、実施例1,2として組成及び性状を表2に示し
た。また、比較例ガソリンとして、RONを規格値の9
9.0以下とし、一方、高速耐ノック性を最大限にする
ため、高速耐ノック性に寄与すると一般に言われている
MONが最大値をとるようにパラフィニックな成分であ
るアルキレート,イソオクタン,イソペンタンを配合し
た。比較ガソリンの組成及び性状も併せて表1に示し
た。
【0027】
【表1】
【0028】これらの実施例及び比較例ガソリンについ
て、表2に示す主要諸元を有するエンジンを使用し、3
600〜4400rpmを中心として、点火進角特性,
軸トルク,馬力等を測定し、各ガソリンの性能を評価し
た。
【0029】
【表2】
【0030】以上により得られた性能評価を、実施例
1,2と比較例との出力性能の差として図1(A),
(B)に示した。なお、この出力性能差については、実
施例1,2のガソリンにより得られた各性能値から比較
例ガソリンにより得られた性能値を差し引いた値とし
た。同図(A),(B)中、曲線1は実施例1のガソリ
ンと比較例ガソリンとの出力性能差を、曲線2は実施例
2のガソリンと比較例ガソリンとの出力性能差をそれぞ
れ示している。同図(A)に示すように、3600rp
m〜4400rpmにおける実施例2ガソリンと比較例
ガソリンとの点火進角の差(Δ点火進角《Deg》)
は、8〜10にもおよび、同図(B)に示すように、3
600rpm〜4400rpmにおける実施例2ガソリ
ンと比較例ガソリンとの軸トルクの差(Δ軸トルク《k
g/m》)は、9〜11も改善されている。この軸トル
クの差は、約25〜30馬力の差に相当し、非常に大き
な出力改善である。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、第1,第2発明ガ
ソリンによれば、各種のラリーや一般サーキットレース
用エンジンでの多使用回転域において、ノッキングを発
生させることなく点火時期を大きく進角させることがで
き、この結果として、大きな軸トルクが得られ、大幅な
出力向上を達成することができる。また、第1,第2発
明ガソリンによれば、上記の各種のラリーや一般サーキ
ットレースにおいて、使用燃料の規格が年毎に変更があ
っても、成分の配合量を若干変更することで容易に対応
することができる。これらにより、第1,第2発明ガソ
リンは、競争自動車用ガソリンとして極めて有益であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1,第2発明ガソリンの性能を示すグラフで
あり、(A)が点火進角における性能を、(B)が軸ト
ルクにおける性能をそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二宮 義博 千葉県流山市西平井840−17 (72)発明者 池辺 博道 埼玉県幸手市戸島2945−100 (72)発明者 保泉 明 埼玉県加須市志多見795−1 (72)発明者 清水 秋広 埼玉県上福岡市福岡新田377−14 (72)発明者 宮本 勝見 埼玉県北葛飾郡鷲宮町鷲宮1−11−7

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルエンを50〜70vol%、ノルマ
    ルヘプタンを2〜10vol%、イソペンタンを5〜2
    5vol%、必要に応じて直留軽質ナフサを10〜30
    vol%、C4留分を2〜5vol%含み、かつ15℃
    における密度≦0.81g/cm、 97<リサーチ法オクタン価≦101、 リードの蒸気圧≧0.4kg/cm、を満足すること
    を特徴とする無鉛高性能ガソリン
  2. 【請求項2】 トルエンを45〜60vol%、メチル
    ターシャリーブチルエーテルを10〜20vol%、ノ
    ルマルヘプタンを10〜20vol%、イソペンタンを
    5〜15vol%、C4留分を2〜5vol%含み、か
    つ15℃における密度≦0.81g/cm、 97<リサーチ法オクタン価≦101、 リードの蒸気圧≧0.4kg/cm、を満足すること
    を特徴とする無鉛高性能ガソリン
JP25464591A 1991-09-05 1991-09-05 無鉛高性能ガソリン Pending JPH0565489A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25464591A JPH0565489A (ja) 1991-09-05 1991-09-05 無鉛高性能ガソリン
EP19920114918 EP0530745B1 (en) 1991-09-05 1992-09-01 Lead-free high performance gasoline
DE1992601768 DE69201768T2 (de) 1991-09-05 1992-09-01 Bleifreies Hochleistungsbenzin.

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