JPH0556851B2 - - Google Patents
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- JPH0556851B2 JPH0556851B2 JP61117721A JP11772186A JPH0556851B2 JP H0556851 B2 JPH0556851 B2 JP H0556851B2 JP 61117721 A JP61117721 A JP 61117721A JP 11772186 A JP11772186 A JP 11772186A JP H0556851 B2 JPH0556851 B2 JP H0556851B2
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- H10D62/83—Semiconductor bodies, or regions thereof, of devices having potential barriers characterised by the materials being Group IV materials, e.g. B-doped Si or undoped Ge
- H10D62/832—Semiconductor bodies, or regions thereof, of devices having potential barriers characterised by the materials being Group IV materials, e.g. B-doped Si or undoped Ge being Group IV materials comprising two or more elements, e.g. SiGe
- H10D62/8325—Silicon carbide
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- Y10T428/263—Coating layer not in excess of 5 mils thick or equivalent
Description
(産業上の利用分野)
この発明は、一般的には半導体装置の製造方法
に係わり、更に詳述すれば適当な基板上に形成さ
れる炭化シリコン上部層中の半導体ウエハー基板
に関する。 (従来の技術) 電子的特性の違う近接層や近接領域を形成する
ため、ドープされ、熱処理され及びその他の方法
によつて処理される単結晶シリコンや他の類似の
材料の特性を基礎として、半導体装置の広範囲な
技術が開発されている。シリコン技術によつて製
造された装置の用途は、一般的には、少なくとも
温度上昇が少なく、腐蝕性でない、不活性な環境
での動作に制限される。温度限界は、ドープによ
り注入する不純物やシリコン中に存在する不純物
の急速な拡散が、拡散変質により、製造された半
導体装置の特性の本質的な変化をもたらすので、
これによつて決まる。不活性な雰囲気に関する限
界は、シリコンの高い腐蝕性雰囲気内での高い化
学的処理が、製造された装置の特性を変化させる
ので、これによつて決まる。シリコン装置は、ま
た、そこに使用される材料によつて、電力レベ
ル、周波数及び放射線許容値の制限を受ける。 多くの応用において、温度、雰囲気及びシリコ
ン装置の他の使用限界は、適切な冷却やパツケー
ジ技術を用いることにより克服できるかもしれな
い。しかし、その他の応用においては、これらの
限界が集積回路技術におけるシリコンの使用を妨
げた。例えば、多くの宇宙船や航空機の応用にお
いては、温度上昇に直面する。そして、適当な冷
却が備えられることを保証することは必ずしも可
能ではない。高い電力への適用においては、周囲
温度における動作とは別に、装置の内部温度の過
渡的変化が装置の動作可能性を急速に破壊する
か、さもなくば広大な冷却が準備されなくてはな
らない。このような冷却は、他の方法で必要とさ
れるよりもその装置の寸法増大を必要とし、集積
回路技術の目的の一つを損つてしまう。 このため、例えば少なくとも約400℃〜600℃の
範囲のような高温や、シリコンでは使用できない
応用分野に使用されるための装置の製造が可能な
他の材料に基づく半導体技術の発見と発展に関し
て20年間に亘つて調査研究が進められてきた。腐
蝕効果は、温度上昇下において大いに加速され得
るので、このような材料や装置は、真空からあら
ゆる雰囲気に至る圧力の範囲で優れた腐蝕抵抗を
示さなければならない。一般には、そのような材
料の願望される要求事項としては、大きな禁止帯
を含んでいる、様々な電子的特性の領域を製造す
るためにドープされる能力を持つている、高い融
点、望まない他の原子の拡散抑制性、温度安定
性、化学的不活性、そしてオーミツク外部接続の
形成能力−などが分かつている。 炭化シリコンは、上述した要求に合致した一つ
の候補として早い時期に見出された。炭化シリコ
ンは、高いブレークダウン電圧、比較的広い禁止
帯幅、及び周囲温度でシリコンの3倍以上の温度
伝導度を有している。炭化シリコンは、また、不
純物の拡散抵抗体でもある。炭化シリコンは、シ
リコン装置技術で使用されたものと類似のいくつ
かの技術によつて製造することができる。そし
て、多くの実証された炭化シリコン装置は、シリ
コン装置のための適度な温度と低い温度とを塗り
変えることができる。このため、炭化シリコン装
置の技術は、いくつかの実証物が従来のシリコン
装置技術に置き代わることによつて、従来のシリ
コン装置技術を補足する機会を提供する。 (発明が解決しようとする問題点) その全ての可能性の為には、炭化シリコン装置
技術の望みは、単純には達成されていない。それ
は、従来の半導体装置の製造技術では十分なサイ
ズのアンポリタイプの単結晶炭化シリコンが製造
できなかつたからである。小さなβ炭化シリコン
の単結晶は製造されている。しかし、それは寸法
が約2mmを超えるに至つていない。単結晶バルク
の使用のための提案の一つは、シリコン装置技術
では広く使用されているが、半導体を製造する基
板上の上部層がエピタキシヤルによつて積層され
た装置基板の製造である。上部層を支持する基板
は、上部層の支持と、エピタキシー法による積層
のための結晶の核形成平面を提供する。β炭化シ
リコンの薄い上部層のエピタキシヤル成長は、β
炭化シリコンそれ自身や、予め浸炭されたシリコ
ン、α炭化シリコン及びモリブデンのそれぞれに
ついて液体金属中間層を持つもの及び持たないも
の、及びシリコンのそれぞれについて試みられて
いる。 これらの全ての基板及び製造技術は、不適切で
あることが証明されている。これらの理由として
は、それらの基板自身、多きな単結晶が作成でき
ないこと、炭化シリコンの積層の結果は大く多き
な単結晶が形成されなかつたこと、α炭化シリコ
ンのポリタイプを含まないβ炭化シリコンの単安
定結晶が作製できなかつたこと、β炭化シリコン
と基板との間の格子パラメータ及び熱膨張の大き
な不適合、或はβ炭化シリコンの積層の結果、表
面形態が不満足であることが挙げられる。要する
に、数mmを超える寸法の、集積回路の適用に適し
た単結晶バルク或は単結晶のエピタキシヤル積層
のいずれかを作り出す、集約的な、世界中の努力
は、完全に失敗している。炭化シリコンの使用可
能性は、非常に小さな炭化シリコン結晶内に装置
を製造したことによつて証明されている。しか
し、この実例は、装置或は集積回路の製造のため
の十分に大きな単ポリタイプの単結晶或は広い範
囲のβ炭化シリコンのエピタキシヤル層の基板を
形成することにおけるこのような限界のため、大
きな寸法の装置では広く実施されてはいない。 このように、実際の装置内に大寸法の炭化シリ
コン半導体技術を使用するための提案が不足して
いる。この提案は、大寸法の半導体の装置の配列
が、単結晶上で処理でき、単結晶上に備えられる
ために、数ミリメータを超える横寸法を持つた薄
いβ炭化シリコンの単結晶の準備にあると認めら
れる。また、この提案は、β炭化シリコンの望ま
しい特性の利用にもつながるであろう。このた
め、この製造技術が、それらの温度安定性、腐蝕
抵抗及び他の望ましい性質に逆効果を及ぼすこと
はない。この発明は、このような要求を実現し、
そして、さらに関連する利益を提供する。 (問題点を解決するための手段と作用) 本発明によれば、基板上にエピタキシー法によ
り積層されたβ炭化シリコンの薄膜が提供され
る。上記基板は、炭化シリコンのエピタキシヤル
積層のための適当な表面を持つた比較的大きな単
結晶としてたやすく製造できる。この基板自体
は、温度的に安定で、炭化シリコンの積層の望ま
しい特性に逆効果を及ぼすことはない。この炭化
シリコン/基板の装置ウエハー基板は、公知の製
造技術によつて製造できるであろう。装置は、エ
ピタキシヤル成長及びドライエツチング技術を用
いることにより、炭化シリコンの内部に製造でき
る。この装置ウエハー基板及びこの発明のプロセ
スの利用は、β炭化シリコン技術の成功する開発
及び再現可能な開発をもたらすので、高い温度、
放射線や腐蝕性の雰囲気のような動作を悪化させ
る環境、及び高い電力、高い周波数の装置につい
て、重要な利益をもたらす。 この発明によれば、上にβ炭化シリコンのエピ
タキシヤル層が積層された基板としては、炭化チ
タンが適している。特に、この半導体装置基板に
は、炭化チタン基板とその基板にエピタキシヤル
な関係で結合されたβ炭化シリコンの積層膜を含
む。その積層膜は、アンポリタイプで、単結晶
で、無欠陥で、不完全性を示す双晶がなく、集積
回路に適した上質の表面形態のものである。炭化
チタンは、最も有望な基板であるが、炭化ジルコ
ニウム、炭化タングステン、炭化タンタル、又は
窒化スカンジウムは、炭化チタンの基板材料と置
換し得る。この基板とβ炭化シリコンの上部層の
双方は、その上部層の内部に異なる電子的特性の
領域を達成するため、例えばイオン打込みによつ
て、ドープされる。 その半導体装置基板は、単結晶の炭化チタン
(或は先に述べた他の基板材料)に備え付けるこ
とによつて、また、その層が単結晶となるよう
に、その基板上にエピタキシヤルな関係に結合さ
れ、かつアンポリタイプである炭化シリコンの層
をその基板上に積層することにより準備できる。
例えばエピタキシー法を用い、約1250℃を超え、
好ましくは約1325℃を超える温度での積層反応
で、炭化チタン基板の上にβ炭化シリコンの積層
膜が積層される。このようなプロセスにおいて、
適当な基板は真空チヤンバーの内部に配置され、
ポンプを動作させる。この時、炭素を含むガスの
流れを、基板の上に定着させる。シリコンは、チ
ヤンバー内部の供給源から蒸発される。蒸発した
シリコン原子が炭素含有ガスを通り抜けこれらと
反応するようにするためである。そして、反応生
成の結果、基板上にエピタキシヤル層が積層され
る。望ましい炭素含有ガスは、アセチレンである
が、他の同様のガスを用いることもできる。化学
的気相成長法(CVD)の試みを選択した場合に
は、シリコン含有ガスと炭素含有ガスとを基板上
で同時に反応させれば良く、この炭化シリコン反
応は、基板上にβ炭化シリコンのエピタキシヤル
相のような上部層を作り出す。 その上、その製造のための装置基板と製造方法
はβ炭化シリコンを基礎とした全く新しい半導体
技術の開発を可能にすることが理解できる。この
β炭化シリコンを使用した装置基板の技術は、温
度の上昇する所で使用され、大電力及び高周波で
の応用、そして種々の逆境においての装置の開発
を可能にする。この装置基板自体は、適当な基板
上のβ炭化シリコンの積層反応或はCVDのよう
な従来の半導体技術を使用することによつて製造
できる。これらの効果は、後に述べる基準に適合
した適当な基板材料を選択することによつて達成
される。この発明のその他の特色及び効果は、以
後のさらに詳細な説明、添附された図面、その図
解、実施例を通して、また発明の原理から明らか
になるであろう。 (実施例) β炭化シリコンは、高温半導体材料のなかで最
も好ましい数多くの特徴を固有に持つている。そ
れは、広い禁止帯幅、高いブレークダウン電圧、
高い熱伝導性、及びシリコンのドープに使用され
るのと同じ種によつてドープでき、類似の結果を
達成できるという性質を持つている。それは、シ
リコンが約1420℃の融点を持つのに比べ、β炭化
シリコンが約2000℃であるというように、化学的
に安定である。β炭化シリコンは、他の原子によ
る処理の拡散及び再生の拡散について高い抵抗を
示す。β炭化シリコンは、シリコンや他の共通の
半導体材料を激しく腐蝕させ得る多くの反応にお
いて化学的に不活性である。オーミツク結合は、
シリコン半導体技術の分野における良く知られた
同様の技術によつて、β炭化シリコンにおいても
簡単に作ることができる。 多数のポリタイプや、単一構成の結晶学上の変
種として存在している炭化シリコンは、半導体装
置の構造の中に使用する点において、潜在的な障
害となり得る。使用中の一つのポリタイプからそ
の他への意図しない変質は、半導体装置の特徴を
いくつかの予測不能でかつ制御不能な出来に意味
のある変化をもたらしてしまう。たとえ、装置が
作動中でなくても、加熱又は冷却の間のポリタイ
プ間の結晶学上の交替は、禁止帯幅の変化をもた
らし、双晶のような、それら自身、半導体装置の
達成に逆効果をもたらす変形応力及び構造破壊を
引き起こす。このような、炭化シリコンが使用さ
れる技術では、達成された炭化シリコンのポリタ
イプの安定性を保証しなければならない。そし
て、立方体閃亜鉛鉱(zincblend)の構造を持つ
た最も好ましいβ炭化シリコンのポリタイプは、
安定なポリタイプに維持される。β炭化シリコン
は、数個の六方晶構造を維持する室温で約2.3eV
の禁止帯幅を有し、α炭化シリコンは3eV以上に
亙る禁止帯幅を有している。β炭化シリコンの内
部のαポリタイプの少量の存在は、その半導体の
完成に重大な逆効果をもたらす。 この発明によれば、β炭化シリコンのエピタキ
シヤル層を高温において形成できたことにより、
炭化チタンの基板が選ばれた。そして、その構成
要素は、横方向に圧縮されたエピタキシヤル上部
層とともに周囲温度で冷却されることができた。
この基板は、周囲温度におけるβ炭化シリコンの
格子パラメータの約5%以内の格子パラメータを
持つていなくてはならない。これは、十分に高い
溶融温度或は解離温度を持ち、混合するとしても
融点が一致して一緒に溶け、さらに好ましくは高
い温度伝導度を持つていなければならないという
ことである。要するに、基板は装置構造が基板の
物理的及び化学的不安定を通じて破壊されないよ
うに温度的に安定で、装置構成が比較的化学的に
不活性でなければならない。このように、呈示し
た研究では、上部に装置構造を製造可能とするよ
うな十分な横寸法のβ炭化シリコンのエピタキシ
ヤル層を達成するため、格子が一致した基板上へ
の炭化シリコンのエピタキシヤル成長を使用し
た。もちろん、横方向に広いβ炭化シリコンの単
結晶上部層のような十分に大きな単結晶内に製造
能力を有するであろう上記の選択された基板は可
能である。 より具体的には、その基板は、β炭化シリコン
のポリタイプに合致した立方晶構造を持つものが
選ばれた。候補の材料は、周囲温度におけるβ炭
化シリコンとの格子パラメータの不整合が5%以
下のものが選ばれた。これは、基板と上部層との
間の関係としてエピタキシー法を達成するための
不整合の上限値であると言われている。候補の材
料は、また、少なくとも約1500℃という、高い温
度で物理的及び化学的な安定性を有していること
が要求された。すなわち、候補の基板材料には、
約1500℃を超える溶融又は解離温度を持つことが
要求され、そして、周囲温度からこの上限まで、
意味のない相、ポリタイプ或は結晶学上の変換に
耐えることが要求された。 候補の基板材料は、β炭化シリコンのそれと等
しいか或はそれよりも大きい熱膨張係数を持つこ
とが要求されている。この熱膨張係数の関数は、
基板と積層とからなる構成要素が高温下において
製造されることを、また、その際、僅かに横方向
に圧縮された上部層とともに周囲温度から冷却さ
れることを許容する。横方向に圧縮された上部層
内の圧力状態は、極少のひびの形成を防止する。
この候補基板材料は、また、好ましくは高い温度
伝導性を有しているものが良い。装置の動作中に
β炭化シリコンからの放熱によつて十分に温度を
下げることを可能にするからである。最後に、候
補の基板材料は、大きな横方向の広さを要求され
るβ炭化シリコンの上部層が、例えばエピタキシ
ー法によりその上部に積層されるように、十分に
大きな横寸法を持つた単結晶として形成できなく
てはならない。この面での選択では、単結晶の容
易な成長を可能にするため、結合が調和溶融を呈
しなければならないことが認められた。調和溶融
しない結合は、大きな単結晶の成長は可能にする
かもしれないが、このような成長は、非常に困難
で構成要素或は結晶学上の破壊の発生の見込みが
非常にある。 これらの特徴を基礎として、選ばれた基板材料
には、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化カー
バイト、窒化スカンジウム、及び炭化タンタルが
含まれる。このグループのうち、炭化チタンは、
好ましい基板材料として選択される。それは、β
炭化シリコンの格子パラメータの不整合が非常に
小さく、かつ炭化チタンの単結晶の利用可能性と
からである。 炭化チタンの融点は、約3140℃であり、これ
は、β炭化シリコンの分解温度よりも大きい。炭
化チタン組織の自由エネルギーは、全温度におい
て炭化シリコンよりも負であり、それ故、炭化チ
タンは更に安定であると思われる。固体溶解の範
囲を持つたチタン−カーボンの相図表は、炭化チ
タン(TiC)が、カーボン対チタンの原子比が約
0.8〜1.0であるときに、同時に溶融することを示
している。直径が1インチで、単結晶の均一な構
造のインゴツトは、フローテイングゾーン技術に
よつて、炭素対チタンの原子比が約0.8から約1.0
に準備される(“Preparation of TiCχSingle
Crystal with Homogeneous Compositions、”
Journal of Crystal Growth、Volume47、P493
〜500(1979)、Yajima、Tanaka、Bannai、
Kawai参照)。炭化チタン及びβ炭化シリコンの
熱膨張係数は、共に温度上昇に伴つて増加する
が、炭化チタンの係数は、いつもβ炭化シリコン
の係数の1.5倍である。炭化チタンの熱伝導率は、
β炭化シリコンのそれよりも小さいが、β炭化シ
リコン内の大きな熱の蓄積を回避できる程度に十
分に密着している。そして、炭化チタンと、β炭
化シリコンとの格子パラメータの不整合は、約
0.7%であり、これは要求されたエピタキシヤル
単結晶成長に要求される限界内である。 炭化チタンの単結晶インゴツトは、水冷された
ダイアモンドによつてカツトされ、約1mmの厚さ
の基板ウエハーが作られた。この基板ウエハー
は、エピタキシヤル積層に用いられる広い面が略
(100)(立方ミラー指数)の結晶学上の方位を伴
つていた。各基板ウエハーの一方の広い面は、帯
状研磨回転体で研磨溶液を用いて30秒間研磨され
た。研磨溶液は、45gのフエリシアン化ポタジウ
ムと、1gの水酸化ポタジウムと、200cm3の水と、
0.5gの0.05μmアルミナ粉末とを用いた。この研
磨処理の間、十分な熱は、炭化チタンと、フエリ
シアン化ポタジウムと、水酸化ポタジウムの間に
化学反応の誘発を引起こした。この反応では、ア
ルミナ研磨粉からの酸素の移動により酸化チタン
を形成する。この結果、炭化チタン基板の表面
は、明るい銀色で鏡面となり、汚染や酸化から免
れ、そして、結晶学上の方位が略(100)であつ
た。 β炭化シリコンの薄い膜は、製造された炭化チ
タン基板上にエピタキシー法により形成した。第
1図は、炭化チタン基板14にエピタキシヤルな
関係に係合された炭化シリコンの上部層12を持
つ半導体装置ウエハー基板10を示している。こ
こで用いられているような、“装置ウエハー基板”
なる語は、構成要素の構造それ自身は半導体装置
ではないが、内部に有用な半導体装置の構造が将
来製造されるであろう構成要素の構造を指してい
る。第2図および第3図は、炭化チタン基板14
上に炭化シリコンの上部層12を形成するための
蒸着反応の手法を示している。第2図は、全体的
な機械の配置を示しており、第3図は第2図にお
ける真空チヤンバ内の構成要素の詳細の概略を呈
示している。第2図に示すように、蒸着反応は、
始めに約10-6Torrに排気された真空チヤンバ1
6内で行われた。真空チヤンバ16は、始め機械
式真空ポンプ18によつて大まかに排気された。
粗バルブ20が閉じられ、そして機械式ポンプ1
8は、戻りバルブ22の解放によつて拡散ポンプ
21に情報を伝えてバルブを制御した。真空チヤ
ンバ16内の圧力が約200μmを下回つたときに、
粗バルブ20を閉じ、戻りバルブ22を解放し
た。拡散ポンプ21は、ゲートバルブ23及び液
体窒素のコールドトラツプ24を通じて、真空チ
ヤンバを排気した。ポンプ動作の前および間の真
空チヤンバー16のベーキングを包含する在来の
真空手順が使用された。真空チヤンバー16は動
作中に供給系26を介して反応ガスを導入するた
めの供給バルブ28を備えている。 第3図は、真空チヤンバー16内の構成要素の
関係を示している。真空チヤンバー16に装着さ
れる前に、基板14は、アルコール洗浄液ととも
にアセトンで洗浄され、空気乾燥された。真空チ
ヤンバー内に装着される前に、直ちに基板は、フ
ツ化水素酸の稀釈液で軽くエツチングされた。基
板14は、真空チヤンバー16内のホルダー30
内に配置され、その側方及び後方をモリブデン製
の熱シールド32で囲まれた。この位置では、基
板14は、シヤツター34によつて蒸発源から分
離されている。このシヤツター34は、安定した
積層コンデイシヨンに達するまで閉状態を維持さ
れた。 電子ビーム銃38からの電子ビーム36を、原
料供給源から供給された接地シリコンインゴツト
40に対して向けることにより、シリコンを蒸発
させた。インゴツト40の上端部に衝突した電子
はシリコンを熱し、その上に溶融プール42を形
成した。そして、シリコン原子44は、その溶融
プール42の表面から飛出した。 一度、シリコン原子の流れが確立されたら、供
給バルブ28は開かれ、炭素含有反応ガスが真空
チヤンバ16の内部に導入された。好ましいガス
は、自由炭素を生み出す基板温度で容易に分解す
るアセチレン(C2H2)である。このアセチレン
ガスの圧力は、臨界値ではなく、約10-3から約
10-6までの間を実質的に変化させ得る。蒸発され
たシリコン原子44は、アセチレンガス分子によ
つて製造された炭素と反応し、シヤツター34上
に堆積して炭化シリコンの反応生成を生起した。
一度、炭化シリコンの積層軸標が確立されたら、
基板14上に上部層が反応生成され積層されるの
を許可するため、シヤツター34は開かれた。 蒸発及び堆積の前に、被覆されていない基板1
4は、基板14を流れる電子流の通過によつて熱
せられた。電流は、基板14に接続された一対の
リード46を介して供給した。予熱温度は調節で
きる。つまり、基板14に流す電流値によつて制
御され得る。詳述したように、積層は、選択され
た基板温度に依存する装置ウエハー基板10の構
造とともに、基板温度が約1000℃から約1600℃の
範囲で完成される。 典型的な反応蒸着手順によれば、電子ビームの
流れは、臨界的でなく、約0.07から0.15Aの範囲
である。上部層12の厚みをどのような詳細な値
に限定すべきかについて、製造工程又はその他の
制限は知られていないが、好ましくは、厚みは、
約0.1から約100μmである。 以下に示す表は、いくつかの蒸着反応を行なつ
たときの成長パラメータとその結果とを示してい
る。
に係わり、更に詳述すれば適当な基板上に形成さ
れる炭化シリコン上部層中の半導体ウエハー基板
に関する。 (従来の技術) 電子的特性の違う近接層や近接領域を形成する
ため、ドープされ、熱処理され及びその他の方法
によつて処理される単結晶シリコンや他の類似の
材料の特性を基礎として、半導体装置の広範囲な
技術が開発されている。シリコン技術によつて製
造された装置の用途は、一般的には、少なくとも
温度上昇が少なく、腐蝕性でない、不活性な環境
での動作に制限される。温度限界は、ドープによ
り注入する不純物やシリコン中に存在する不純物
の急速な拡散が、拡散変質により、製造された半
導体装置の特性の本質的な変化をもたらすので、
これによつて決まる。不活性な雰囲気に関する限
界は、シリコンの高い腐蝕性雰囲気内での高い化
学的処理が、製造された装置の特性を変化させる
ので、これによつて決まる。シリコン装置は、ま
た、そこに使用される材料によつて、電力レベ
ル、周波数及び放射線許容値の制限を受ける。 多くの応用において、温度、雰囲気及びシリコ
ン装置の他の使用限界は、適切な冷却やパツケー
ジ技術を用いることにより克服できるかもしれな
い。しかし、その他の応用においては、これらの
限界が集積回路技術におけるシリコンの使用を妨
げた。例えば、多くの宇宙船や航空機の応用にお
いては、温度上昇に直面する。そして、適当な冷
却が備えられることを保証することは必ずしも可
能ではない。高い電力への適用においては、周囲
温度における動作とは別に、装置の内部温度の過
渡的変化が装置の動作可能性を急速に破壊する
か、さもなくば広大な冷却が準備されなくてはな
らない。このような冷却は、他の方法で必要とさ
れるよりもその装置の寸法増大を必要とし、集積
回路技術の目的の一つを損つてしまう。 このため、例えば少なくとも約400℃〜600℃の
範囲のような高温や、シリコンでは使用できない
応用分野に使用されるための装置の製造が可能な
他の材料に基づく半導体技術の発見と発展に関し
て20年間に亘つて調査研究が進められてきた。腐
蝕効果は、温度上昇下において大いに加速され得
るので、このような材料や装置は、真空からあら
ゆる雰囲気に至る圧力の範囲で優れた腐蝕抵抗を
示さなければならない。一般には、そのような材
料の願望される要求事項としては、大きな禁止帯
を含んでいる、様々な電子的特性の領域を製造す
るためにドープされる能力を持つている、高い融
点、望まない他の原子の拡散抑制性、温度安定
性、化学的不活性、そしてオーミツク外部接続の
形成能力−などが分かつている。 炭化シリコンは、上述した要求に合致した一つ
の候補として早い時期に見出された。炭化シリコ
ンは、高いブレークダウン電圧、比較的広い禁止
帯幅、及び周囲温度でシリコンの3倍以上の温度
伝導度を有している。炭化シリコンは、また、不
純物の拡散抵抗体でもある。炭化シリコンは、シ
リコン装置技術で使用されたものと類似のいくつ
かの技術によつて製造することができる。そし
て、多くの実証された炭化シリコン装置は、シリ
コン装置のための適度な温度と低い温度とを塗り
変えることができる。このため、炭化シリコン装
置の技術は、いくつかの実証物が従来のシリコン
装置技術に置き代わることによつて、従来のシリ
コン装置技術を補足する機会を提供する。 (発明が解決しようとする問題点) その全ての可能性の為には、炭化シリコン装置
技術の望みは、単純には達成されていない。それ
は、従来の半導体装置の製造技術では十分なサイ
ズのアンポリタイプの単結晶炭化シリコンが製造
できなかつたからである。小さなβ炭化シリコン
の単結晶は製造されている。しかし、それは寸法
が約2mmを超えるに至つていない。単結晶バルク
の使用のための提案の一つは、シリコン装置技術
では広く使用されているが、半導体を製造する基
板上の上部層がエピタキシヤルによつて積層され
た装置基板の製造である。上部層を支持する基板
は、上部層の支持と、エピタキシー法による積層
のための結晶の核形成平面を提供する。β炭化シ
リコンの薄い上部層のエピタキシヤル成長は、β
炭化シリコンそれ自身や、予め浸炭されたシリコ
ン、α炭化シリコン及びモリブデンのそれぞれに
ついて液体金属中間層を持つもの及び持たないも
の、及びシリコンのそれぞれについて試みられて
いる。 これらの全ての基板及び製造技術は、不適切で
あることが証明されている。これらの理由として
は、それらの基板自身、多きな単結晶が作成でき
ないこと、炭化シリコンの積層の結果は大く多き
な単結晶が形成されなかつたこと、α炭化シリコ
ンのポリタイプを含まないβ炭化シリコンの単安
定結晶が作製できなかつたこと、β炭化シリコン
と基板との間の格子パラメータ及び熱膨張の大き
な不適合、或はβ炭化シリコンの積層の結果、表
面形態が不満足であることが挙げられる。要する
に、数mmを超える寸法の、集積回路の適用に適し
た単結晶バルク或は単結晶のエピタキシヤル積層
のいずれかを作り出す、集約的な、世界中の努力
は、完全に失敗している。炭化シリコンの使用可
能性は、非常に小さな炭化シリコン結晶内に装置
を製造したことによつて証明されている。しか
し、この実例は、装置或は集積回路の製造のため
の十分に大きな単ポリタイプの単結晶或は広い範
囲のβ炭化シリコンのエピタキシヤル層の基板を
形成することにおけるこのような限界のため、大
きな寸法の装置では広く実施されてはいない。 このように、実際の装置内に大寸法の炭化シリ
コン半導体技術を使用するための提案が不足して
いる。この提案は、大寸法の半導体の装置の配列
が、単結晶上で処理でき、単結晶上に備えられる
ために、数ミリメータを超える横寸法を持つた薄
いβ炭化シリコンの単結晶の準備にあると認めら
れる。また、この提案は、β炭化シリコンの望ま
しい特性の利用にもつながるであろう。このた
め、この製造技術が、それらの温度安定性、腐蝕
抵抗及び他の望ましい性質に逆効果を及ぼすこと
はない。この発明は、このような要求を実現し、
そして、さらに関連する利益を提供する。 (問題点を解決するための手段と作用) 本発明によれば、基板上にエピタキシー法によ
り積層されたβ炭化シリコンの薄膜が提供され
る。上記基板は、炭化シリコンのエピタキシヤル
積層のための適当な表面を持つた比較的大きな単
結晶としてたやすく製造できる。この基板自体
は、温度的に安定で、炭化シリコンの積層の望ま
しい特性に逆効果を及ぼすことはない。この炭化
シリコン/基板の装置ウエハー基板は、公知の製
造技術によつて製造できるであろう。装置は、エ
ピタキシヤル成長及びドライエツチング技術を用
いることにより、炭化シリコンの内部に製造でき
る。この装置ウエハー基板及びこの発明のプロセ
スの利用は、β炭化シリコン技術の成功する開発
及び再現可能な開発をもたらすので、高い温度、
放射線や腐蝕性の雰囲気のような動作を悪化させ
る環境、及び高い電力、高い周波数の装置につい
て、重要な利益をもたらす。 この発明によれば、上にβ炭化シリコンのエピ
タキシヤル層が積層された基板としては、炭化チ
タンが適している。特に、この半導体装置基板に
は、炭化チタン基板とその基板にエピタキシヤル
な関係で結合されたβ炭化シリコンの積層膜を含
む。その積層膜は、アンポリタイプで、単結晶
で、無欠陥で、不完全性を示す双晶がなく、集積
回路に適した上質の表面形態のものである。炭化
チタンは、最も有望な基板であるが、炭化ジルコ
ニウム、炭化タングステン、炭化タンタル、又は
窒化スカンジウムは、炭化チタンの基板材料と置
換し得る。この基板とβ炭化シリコンの上部層の
双方は、その上部層の内部に異なる電子的特性の
領域を達成するため、例えばイオン打込みによつ
て、ドープされる。 その半導体装置基板は、単結晶の炭化チタン
(或は先に述べた他の基板材料)に備え付けるこ
とによつて、また、その層が単結晶となるよう
に、その基板上にエピタキシヤルな関係に結合さ
れ、かつアンポリタイプである炭化シリコンの層
をその基板上に積層することにより準備できる。
例えばエピタキシー法を用い、約1250℃を超え、
好ましくは約1325℃を超える温度での積層反応
で、炭化チタン基板の上にβ炭化シリコンの積層
膜が積層される。このようなプロセスにおいて、
適当な基板は真空チヤンバーの内部に配置され、
ポンプを動作させる。この時、炭素を含むガスの
流れを、基板の上に定着させる。シリコンは、チ
ヤンバー内部の供給源から蒸発される。蒸発した
シリコン原子が炭素含有ガスを通り抜けこれらと
反応するようにするためである。そして、反応生
成の結果、基板上にエピタキシヤル層が積層され
る。望ましい炭素含有ガスは、アセチレンである
が、他の同様のガスを用いることもできる。化学
的気相成長法(CVD)の試みを選択した場合に
は、シリコン含有ガスと炭素含有ガスとを基板上
で同時に反応させれば良く、この炭化シリコン反
応は、基板上にβ炭化シリコンのエピタキシヤル
相のような上部層を作り出す。 その上、その製造のための装置基板と製造方法
はβ炭化シリコンを基礎とした全く新しい半導体
技術の開発を可能にすることが理解できる。この
β炭化シリコンを使用した装置基板の技術は、温
度の上昇する所で使用され、大電力及び高周波で
の応用、そして種々の逆境においての装置の開発
を可能にする。この装置基板自体は、適当な基板
上のβ炭化シリコンの積層反応或はCVDのよう
な従来の半導体技術を使用することによつて製造
できる。これらの効果は、後に述べる基準に適合
した適当な基板材料を選択することによつて達成
される。この発明のその他の特色及び効果は、以
後のさらに詳細な説明、添附された図面、その図
解、実施例を通して、また発明の原理から明らか
になるであろう。 (実施例) β炭化シリコンは、高温半導体材料のなかで最
も好ましい数多くの特徴を固有に持つている。そ
れは、広い禁止帯幅、高いブレークダウン電圧、
高い熱伝導性、及びシリコンのドープに使用され
るのと同じ種によつてドープでき、類似の結果を
達成できるという性質を持つている。それは、シ
リコンが約1420℃の融点を持つのに比べ、β炭化
シリコンが約2000℃であるというように、化学的
に安定である。β炭化シリコンは、他の原子によ
る処理の拡散及び再生の拡散について高い抵抗を
示す。β炭化シリコンは、シリコンや他の共通の
半導体材料を激しく腐蝕させ得る多くの反応にお
いて化学的に不活性である。オーミツク結合は、
シリコン半導体技術の分野における良く知られた
同様の技術によつて、β炭化シリコンにおいても
簡単に作ることができる。 多数のポリタイプや、単一構成の結晶学上の変
種として存在している炭化シリコンは、半導体装
置の構造の中に使用する点において、潜在的な障
害となり得る。使用中の一つのポリタイプからそ
の他への意図しない変質は、半導体装置の特徴を
いくつかの予測不能でかつ制御不能な出来に意味
のある変化をもたらしてしまう。たとえ、装置が
作動中でなくても、加熱又は冷却の間のポリタイ
プ間の結晶学上の交替は、禁止帯幅の変化をもた
らし、双晶のような、それら自身、半導体装置の
達成に逆効果をもたらす変形応力及び構造破壊を
引き起こす。このような、炭化シリコンが使用さ
れる技術では、達成された炭化シリコンのポリタ
イプの安定性を保証しなければならない。そし
て、立方体閃亜鉛鉱(zincblend)の構造を持つ
た最も好ましいβ炭化シリコンのポリタイプは、
安定なポリタイプに維持される。β炭化シリコン
は、数個の六方晶構造を維持する室温で約2.3eV
の禁止帯幅を有し、α炭化シリコンは3eV以上に
亙る禁止帯幅を有している。β炭化シリコンの内
部のαポリタイプの少量の存在は、その半導体の
完成に重大な逆効果をもたらす。 この発明によれば、β炭化シリコンのエピタキ
シヤル層を高温において形成できたことにより、
炭化チタンの基板が選ばれた。そして、その構成
要素は、横方向に圧縮されたエピタキシヤル上部
層とともに周囲温度で冷却されることができた。
この基板は、周囲温度におけるβ炭化シリコンの
格子パラメータの約5%以内の格子パラメータを
持つていなくてはならない。これは、十分に高い
溶融温度或は解離温度を持ち、混合するとしても
融点が一致して一緒に溶け、さらに好ましくは高
い温度伝導度を持つていなければならないという
ことである。要するに、基板は装置構造が基板の
物理的及び化学的不安定を通じて破壊されないよ
うに温度的に安定で、装置構成が比較的化学的に
不活性でなければならない。このように、呈示し
た研究では、上部に装置構造を製造可能とするよ
うな十分な横寸法のβ炭化シリコンのエピタキシ
ヤル層を達成するため、格子が一致した基板上へ
の炭化シリコンのエピタキシヤル成長を使用し
た。もちろん、横方向に広いβ炭化シリコンの単
結晶上部層のような十分に大きな単結晶内に製造
能力を有するであろう上記の選択された基板は可
能である。 より具体的には、その基板は、β炭化シリコン
のポリタイプに合致した立方晶構造を持つものが
選ばれた。候補の材料は、周囲温度におけるβ炭
化シリコンとの格子パラメータの不整合が5%以
下のものが選ばれた。これは、基板と上部層との
間の関係としてエピタキシー法を達成するための
不整合の上限値であると言われている。候補の材
料は、また、少なくとも約1500℃という、高い温
度で物理的及び化学的な安定性を有していること
が要求された。すなわち、候補の基板材料には、
約1500℃を超える溶融又は解離温度を持つことが
要求され、そして、周囲温度からこの上限まで、
意味のない相、ポリタイプ或は結晶学上の変換に
耐えることが要求された。 候補の基板材料は、β炭化シリコンのそれと等
しいか或はそれよりも大きい熱膨張係数を持つこ
とが要求されている。この熱膨張係数の関数は、
基板と積層とからなる構成要素が高温下において
製造されることを、また、その際、僅かに横方向
に圧縮された上部層とともに周囲温度から冷却さ
れることを許容する。横方向に圧縮された上部層
内の圧力状態は、極少のひびの形成を防止する。
この候補基板材料は、また、好ましくは高い温度
伝導性を有しているものが良い。装置の動作中に
β炭化シリコンからの放熱によつて十分に温度を
下げることを可能にするからである。最後に、候
補の基板材料は、大きな横方向の広さを要求され
るβ炭化シリコンの上部層が、例えばエピタキシ
ー法によりその上部に積層されるように、十分に
大きな横寸法を持つた単結晶として形成できなく
てはならない。この面での選択では、単結晶の容
易な成長を可能にするため、結合が調和溶融を呈
しなければならないことが認められた。調和溶融
しない結合は、大きな単結晶の成長は可能にする
かもしれないが、このような成長は、非常に困難
で構成要素或は結晶学上の破壊の発生の見込みが
非常にある。 これらの特徴を基礎として、選ばれた基板材料
には、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化カー
バイト、窒化スカンジウム、及び炭化タンタルが
含まれる。このグループのうち、炭化チタンは、
好ましい基板材料として選択される。それは、β
炭化シリコンの格子パラメータの不整合が非常に
小さく、かつ炭化チタンの単結晶の利用可能性と
からである。 炭化チタンの融点は、約3140℃であり、これ
は、β炭化シリコンの分解温度よりも大きい。炭
化チタン組織の自由エネルギーは、全温度におい
て炭化シリコンよりも負であり、それ故、炭化チ
タンは更に安定であると思われる。固体溶解の範
囲を持つたチタン−カーボンの相図表は、炭化チ
タン(TiC)が、カーボン対チタンの原子比が約
0.8〜1.0であるときに、同時に溶融することを示
している。直径が1インチで、単結晶の均一な構
造のインゴツトは、フローテイングゾーン技術に
よつて、炭素対チタンの原子比が約0.8から約1.0
に準備される(“Preparation of TiCχSingle
Crystal with Homogeneous Compositions、”
Journal of Crystal Growth、Volume47、P493
〜500(1979)、Yajima、Tanaka、Bannai、
Kawai参照)。炭化チタン及びβ炭化シリコンの
熱膨張係数は、共に温度上昇に伴つて増加する
が、炭化チタンの係数は、いつもβ炭化シリコン
の係数の1.5倍である。炭化チタンの熱伝導率は、
β炭化シリコンのそれよりも小さいが、β炭化シ
リコン内の大きな熱の蓄積を回避できる程度に十
分に密着している。そして、炭化チタンと、β炭
化シリコンとの格子パラメータの不整合は、約
0.7%であり、これは要求されたエピタキシヤル
単結晶成長に要求される限界内である。 炭化チタンの単結晶インゴツトは、水冷された
ダイアモンドによつてカツトされ、約1mmの厚さ
の基板ウエハーが作られた。この基板ウエハー
は、エピタキシヤル積層に用いられる広い面が略
(100)(立方ミラー指数)の結晶学上の方位を伴
つていた。各基板ウエハーの一方の広い面は、帯
状研磨回転体で研磨溶液を用いて30秒間研磨され
た。研磨溶液は、45gのフエリシアン化ポタジウ
ムと、1gの水酸化ポタジウムと、200cm3の水と、
0.5gの0.05μmアルミナ粉末とを用いた。この研
磨処理の間、十分な熱は、炭化チタンと、フエリ
シアン化ポタジウムと、水酸化ポタジウムの間に
化学反応の誘発を引起こした。この反応では、ア
ルミナ研磨粉からの酸素の移動により酸化チタン
を形成する。この結果、炭化チタン基板の表面
は、明るい銀色で鏡面となり、汚染や酸化から免
れ、そして、結晶学上の方位が略(100)であつ
た。 β炭化シリコンの薄い膜は、製造された炭化チ
タン基板上にエピタキシー法により形成した。第
1図は、炭化チタン基板14にエピタキシヤルな
関係に係合された炭化シリコンの上部層12を持
つ半導体装置ウエハー基板10を示している。こ
こで用いられているような、“装置ウエハー基板”
なる語は、構成要素の構造それ自身は半導体装置
ではないが、内部に有用な半導体装置の構造が将
来製造されるであろう構成要素の構造を指してい
る。第2図および第3図は、炭化チタン基板14
上に炭化シリコンの上部層12を形成するための
蒸着反応の手法を示している。第2図は、全体的
な機械の配置を示しており、第3図は第2図にお
ける真空チヤンバ内の構成要素の詳細の概略を呈
示している。第2図に示すように、蒸着反応は、
始めに約10-6Torrに排気された真空チヤンバ1
6内で行われた。真空チヤンバ16は、始め機械
式真空ポンプ18によつて大まかに排気された。
粗バルブ20が閉じられ、そして機械式ポンプ1
8は、戻りバルブ22の解放によつて拡散ポンプ
21に情報を伝えてバルブを制御した。真空チヤ
ンバ16内の圧力が約200μmを下回つたときに、
粗バルブ20を閉じ、戻りバルブ22を解放し
た。拡散ポンプ21は、ゲートバルブ23及び液
体窒素のコールドトラツプ24を通じて、真空チ
ヤンバを排気した。ポンプ動作の前および間の真
空チヤンバー16のベーキングを包含する在来の
真空手順が使用された。真空チヤンバー16は動
作中に供給系26を介して反応ガスを導入するた
めの供給バルブ28を備えている。 第3図は、真空チヤンバー16内の構成要素の
関係を示している。真空チヤンバー16に装着さ
れる前に、基板14は、アルコール洗浄液ととも
にアセトンで洗浄され、空気乾燥された。真空チ
ヤンバー内に装着される前に、直ちに基板は、フ
ツ化水素酸の稀釈液で軽くエツチングされた。基
板14は、真空チヤンバー16内のホルダー30
内に配置され、その側方及び後方をモリブデン製
の熱シールド32で囲まれた。この位置では、基
板14は、シヤツター34によつて蒸発源から分
離されている。このシヤツター34は、安定した
積層コンデイシヨンに達するまで閉状態を維持さ
れた。 電子ビーム銃38からの電子ビーム36を、原
料供給源から供給された接地シリコンインゴツト
40に対して向けることにより、シリコンを蒸発
させた。インゴツト40の上端部に衝突した電子
はシリコンを熱し、その上に溶融プール42を形
成した。そして、シリコン原子44は、その溶融
プール42の表面から飛出した。 一度、シリコン原子の流れが確立されたら、供
給バルブ28は開かれ、炭素含有反応ガスが真空
チヤンバ16の内部に導入された。好ましいガス
は、自由炭素を生み出す基板温度で容易に分解す
るアセチレン(C2H2)である。このアセチレン
ガスの圧力は、臨界値ではなく、約10-3から約
10-6までの間を実質的に変化させ得る。蒸発され
たシリコン原子44は、アセチレンガス分子によ
つて製造された炭素と反応し、シヤツター34上
に堆積して炭化シリコンの反応生成を生起した。
一度、炭化シリコンの積層軸標が確立されたら、
基板14上に上部層が反応生成され積層されるの
を許可するため、シヤツター34は開かれた。 蒸発及び堆積の前に、被覆されていない基板1
4は、基板14を流れる電子流の通過によつて熱
せられた。電流は、基板14に接続された一対の
リード46を介して供給した。予熱温度は調節で
きる。つまり、基板14に流す電流値によつて制
御され得る。詳述したように、積層は、選択され
た基板温度に依存する装置ウエハー基板10の構
造とともに、基板温度が約1000℃から約1600℃の
範囲で完成される。 典型的な反応蒸着手順によれば、電子ビームの
流れは、臨界的でなく、約0.07から0.15Aの範囲
である。上部層12の厚みをどのような詳細な値
に限定すべきかについて、製造工程又はその他の
制限は知られていないが、好ましくは、厚みは、
約0.1から約100μmである。 以下に示す表は、いくつかの蒸着反応を行なつ
たときの成長パラメータとその結果とを示してい
る。
【表】
【表】
製造後、装置ウエハー基板10は、いくつかの
技術によつて評価された。走査型電子顕微鏡と電
子チヤネリングの対比パターンは、β炭化シリコ
ンの上部層12が、約1250℃を超える基板積層温
度で、基板14についてエピタキシヤルな関係に
成り得たことを明らかにした。集積回路装置に許
容される炭化シリコンの表面の上質の滑らかは、
約1325℃を超える基板成長温度で獲得された。ま
た、1400℃以上では、炭化シリコンは、優れた表
面形態を有する。最も好ましい基板温度は約1400
℃であるが、高い温度は炭化シリコンのポリタイ
プの形成可能性を増大させる。温度が約1250℃を
下回ると、上部層12内に粒状物が観測された。
全ての温度について、上部層12はアンポリタイ
プであり、純粋なβ炭化シリコンであつた。六方
晶ポリタイプは、上部層12部には提供されなか
つた。装置ウエハー基板10は、実質的に双晶の
ような欠陥がなく、ひびやその他の物理的な傷も
なかつた。そのβ炭化シリコンの表面化上は、滑
らかで、そして集積回路に適した上質の表面形態
であつた。表面形態は決定的にうまくいき、結晶
内の装置の形成が再現可能であつた。浸炭させた
シリコンを成長させたβ炭化シリコンの表面形態
は、時々異常が起こるので、装置の製造が困難に
なるが、この発明で製造されたβ炭化シリコンの
結晶は優れた表面品質を達成できた。 形成された膜は測定され、以後、これらの基本
的な電子的特性を決定するいくつかの方法で処理
された。冷却針測定法では、30〜100×10-3Aの
レンジで、電流の読み値から全ての膜はN型であ
ることを示していた。 電流−電圧測定法は、3つの方法で行なつた。
第1の方法は、炭化チタンの基板に2点の接触子
を形成し、無整流の−曲線の測定結果が得ら
れた。第2の方法は、第1の接触点を炭化チタン
に形成し、銀製の第2の接触はβ炭化シリコン膜
の約7.3×10-4cm2の範囲を覆つて形成した。この
測定方法では、ダイオード型の整流が起こり、略
25Vの逆バイアスで内部に緩やかなブレークダウ
ンが観測された。第3の測定方法は、2つの銀製
の接触子をそれぞれβ炭化シリコン膜の約7.3×
10-4cm2の範囲を覆つて形成した。このケースで
は、−曲線の結果は、シヨツトキーダイオー
ドが助長し合つて特徴的であり、略25Vで緩やか
なブレークダウンを起こした。 他の手順として、チタニウムイオンが上部層1
2内に打込まれ、その時打込まれた装置ウエハー
基板10は、それが安定かどうかを評価するため
焼鈍された。Ti+4イオンは、約125KeVのエネル
ギーで10-14イオン/cm2という少量を打込まれた。
上部層12のチタニウムイオンの濃度は、層から
飛出した二次イオンの集合の分光によつて評価さ
れた。イオン結合の拡散とチタン原子の移動の安
定性を評価するため、イオンを打込まれた材料の
試料は、真空チヤンバー内に配置され、約500℃
の温度で約1ケ月の期間熱せられた。焼鈍前の試
料の解析では、炭化チタンとβ炭化シリコンとの
拡散結合のくつきりした界面が現われていた。界
面の不純物層は検出されなかつた。1ケ月の焼鈍
処理の後、界面の実質的な変化は発見されなかつ
たが、打込まれたチタニウムイオンの分布状態は
変わつていることが見出された。これは、β炭化
シリコンの上部層12が、イオンの打込み工程の
間、色々なダメージを受け、かつ焼鈍処理の前の
適切な場所にチタンの分配の安定化を図る処理を
行なつていなかつたからである。1ケ月の焼鈍処
理の後の比較的安定した装置ウエハー基板10
は、将来、内部に装置構造が形成されたとき、装
置基板が長期間に亙つて、高温でも動作できるよ
うに、十分に安定したものとなるであろう。 装置ウエハー基板10はまた、化学的気相成長
法(CVD)を使用して製造された。第4図に示
すように、炭化チタンの(100)単結晶基板50
は、グラフアイトのサセプター52によつて支持
され、チヤンバー54内のRFヒータコイル56
内に配置された。これによつて、サセプター52
が熱せられることで、基板50は積層温度まで熱
せられた。チヤンバー54は、冷却水が外部ジヤ
ケツト58を通流できるように、垂直に延びる二
重の壁で構成した。炭素源及びシリコン源を持つ
た反応ガスは、チヤンバー54の下端部のポート
60を介して導入され、基板に接触させた。これ
によつて、基板表面の化学反応の結果、炭化シリ
コンの上部層は、炭化チタンの基板50上にエピ
タキシヤル積層された。好ましい反応ガスには、
シリコン源としてシラン(SiH4)、炭素源として
n−ヘキサン(C6H14)、そしてキヤリアガスと
して水素が含まれる。典型的な反応状態は、ガス
の流速が、シランが0.6cm3/min、n−ヘキサン
が1.0cm3/min、水素が1500cm3/minである。許容
できる基板温度の範囲は、既に述べたのと同様で
あり、典型的な基板温度が約1390℃である。この
結果、上部層は、ひび(微小ひびも含む)が無
く、双晶が無く、集積回路に適した上質の表面形
態のアンポリタイプの単結晶β炭化シリコンにな
つた。シリコン及び炭素源として多数の他の反応
ガスの組合わせが知られており、この発明は、こ
のような組合わせを通じても実施することができ
る。 (発明の効果) ここで評価されたように、この発明に係る装置
ウエハー基板と工程は、半導体装置の準備に重要
な利益を提供する。基板材料を適切に選択するこ
とににより、半導体装置を製造するための適当な
横方向に広い単結晶領域を持つβ炭化シリコンの
上部層をエピタキシヤルに製造することが可能に
なる。β炭化シリコンの上部層は、実質的に双晶
のような欠陥を持つておらず、微小ひびや他の物
理的欠陥の形成が避けられるような圧縮状態を維
持する。装置ウエハー基板は、また化学的及び物
理的に安定で、シリコンのエピタキシヤル構造を
形成するたの類似の方法で製造され得る。発明の
詳細な実施例では、図面の表現上細部を示した
が、この発明の精神及び範囲を逸脱しないで、
様々な変形例をなすことができる。したがつて、
この発明は、従属クレイムによつて限定されるこ
とはない。
技術によつて評価された。走査型電子顕微鏡と電
子チヤネリングの対比パターンは、β炭化シリコ
ンの上部層12が、約1250℃を超える基板積層温
度で、基板14についてエピタキシヤルな関係に
成り得たことを明らかにした。集積回路装置に許
容される炭化シリコンの表面の上質の滑らかは、
約1325℃を超える基板成長温度で獲得された。ま
た、1400℃以上では、炭化シリコンは、優れた表
面形態を有する。最も好ましい基板温度は約1400
℃であるが、高い温度は炭化シリコンのポリタイ
プの形成可能性を増大させる。温度が約1250℃を
下回ると、上部層12内に粒状物が観測された。
全ての温度について、上部層12はアンポリタイ
プであり、純粋なβ炭化シリコンであつた。六方
晶ポリタイプは、上部層12部には提供されなか
つた。装置ウエハー基板10は、実質的に双晶の
ような欠陥がなく、ひびやその他の物理的な傷も
なかつた。そのβ炭化シリコンの表面化上は、滑
らかで、そして集積回路に適した上質の表面形態
であつた。表面形態は決定的にうまくいき、結晶
内の装置の形成が再現可能であつた。浸炭させた
シリコンを成長させたβ炭化シリコンの表面形態
は、時々異常が起こるので、装置の製造が困難に
なるが、この発明で製造されたβ炭化シリコンの
結晶は優れた表面品質を達成できた。 形成された膜は測定され、以後、これらの基本
的な電子的特性を決定するいくつかの方法で処理
された。冷却針測定法では、30〜100×10-3Aの
レンジで、電流の読み値から全ての膜はN型であ
ることを示していた。 電流−電圧測定法は、3つの方法で行なつた。
第1の方法は、炭化チタンの基板に2点の接触子
を形成し、無整流の−曲線の測定結果が得ら
れた。第2の方法は、第1の接触点を炭化チタン
に形成し、銀製の第2の接触はβ炭化シリコン膜
の約7.3×10-4cm2の範囲を覆つて形成した。この
測定方法では、ダイオード型の整流が起こり、略
25Vの逆バイアスで内部に緩やかなブレークダウ
ンが観測された。第3の測定方法は、2つの銀製
の接触子をそれぞれβ炭化シリコン膜の約7.3×
10-4cm2の範囲を覆つて形成した。このケースで
は、−曲線の結果は、シヨツトキーダイオー
ドが助長し合つて特徴的であり、略25Vで緩やか
なブレークダウンを起こした。 他の手順として、チタニウムイオンが上部層1
2内に打込まれ、その時打込まれた装置ウエハー
基板10は、それが安定かどうかを評価するため
焼鈍された。Ti+4イオンは、約125KeVのエネル
ギーで10-14イオン/cm2という少量を打込まれた。
上部層12のチタニウムイオンの濃度は、層から
飛出した二次イオンの集合の分光によつて評価さ
れた。イオン結合の拡散とチタン原子の移動の安
定性を評価するため、イオンを打込まれた材料の
試料は、真空チヤンバー内に配置され、約500℃
の温度で約1ケ月の期間熱せられた。焼鈍前の試
料の解析では、炭化チタンとβ炭化シリコンとの
拡散結合のくつきりした界面が現われていた。界
面の不純物層は検出されなかつた。1ケ月の焼鈍
処理の後、界面の実質的な変化は発見されなかつ
たが、打込まれたチタニウムイオンの分布状態は
変わつていることが見出された。これは、β炭化
シリコンの上部層12が、イオンの打込み工程の
間、色々なダメージを受け、かつ焼鈍処理の前の
適切な場所にチタンの分配の安定化を図る処理を
行なつていなかつたからである。1ケ月の焼鈍処
理の後の比較的安定した装置ウエハー基板10
は、将来、内部に装置構造が形成されたとき、装
置基板が長期間に亙つて、高温でも動作できるよ
うに、十分に安定したものとなるであろう。 装置ウエハー基板10はまた、化学的気相成長
法(CVD)を使用して製造された。第4図に示
すように、炭化チタンの(100)単結晶基板50
は、グラフアイトのサセプター52によつて支持
され、チヤンバー54内のRFヒータコイル56
内に配置された。これによつて、サセプター52
が熱せられることで、基板50は積層温度まで熱
せられた。チヤンバー54は、冷却水が外部ジヤ
ケツト58を通流できるように、垂直に延びる二
重の壁で構成した。炭素源及びシリコン源を持つ
た反応ガスは、チヤンバー54の下端部のポート
60を介して導入され、基板に接触させた。これ
によつて、基板表面の化学反応の結果、炭化シリ
コンの上部層は、炭化チタンの基板50上にエピ
タキシヤル積層された。好ましい反応ガスには、
シリコン源としてシラン(SiH4)、炭素源として
n−ヘキサン(C6H14)、そしてキヤリアガスと
して水素が含まれる。典型的な反応状態は、ガス
の流速が、シランが0.6cm3/min、n−ヘキサン
が1.0cm3/min、水素が1500cm3/minである。許容
できる基板温度の範囲は、既に述べたのと同様で
あり、典型的な基板温度が約1390℃である。この
結果、上部層は、ひび(微小ひびも含む)が無
く、双晶が無く、集積回路に適した上質の表面形
態のアンポリタイプの単結晶β炭化シリコンにな
つた。シリコン及び炭素源として多数の他の反応
ガスの組合わせが知られており、この発明は、こ
のような組合わせを通じても実施することができ
る。 (発明の効果) ここで評価されたように、この発明に係る装置
ウエハー基板と工程は、半導体装置の準備に重要
な利益を提供する。基板材料を適切に選択するこ
とににより、半導体装置を製造するための適当な
横方向に広い単結晶領域を持つβ炭化シリコンの
上部層をエピタキシヤルに製造することが可能に
なる。β炭化シリコンの上部層は、実質的に双晶
のような欠陥を持つておらず、微小ひびや他の物
理的欠陥の形成が避けられるような圧縮状態を維
持する。装置ウエハー基板は、また化学的及び物
理的に安定で、シリコンのエピタキシヤル構造を
形成するたの類似の方法で製造され得る。発明の
詳細な実施例では、図面の表現上細部を示した
が、この発明の精神及び範囲を逸脱しないで、
様々な変形例をなすことができる。したがつて、
この発明は、従属クレイムによつて限定されるこ
とはない。
第1図はこの発明に係る装置ウエハー基板の正
面図、第2図は第1図に示す装置ウエハー基板を
製造するための反応蒸着装置の概略的な側方断面
図、第3図は第2図に示す真空チヤンバー内の構
成要素の概略を示す図、第4図は第1図における
装置ウエハー基板を製造するための化学的気相成
長(CVD)装置の側方断面図である。 10……半導体装置ウエハー基板、12……上
部層、14,50……基板、16……真空チヤン
バー、18……機械式ポンプ、21……拡散ポン
プ、24……コールドトラツプ、30……ホルダ
ー、32……熱シールド、34……シヤツター、
36……電子ビーム、40……シリコンインゴツ
ト、42……溶融プール、44……シリコン原
子、52……サセプター、54……チヤンバー。
面図、第2図は第1図に示す装置ウエハー基板を
製造するための反応蒸着装置の概略的な側方断面
図、第3図は第2図に示す真空チヤンバー内の構
成要素の概略を示す図、第4図は第1図における
装置ウエハー基板を製造するための化学的気相成
長(CVD)装置の側方断面図である。 10……半導体装置ウエハー基板、12……上
部層、14,50……基板、16……真空チヤン
バー、18……機械式ポンプ、21……拡散ポン
プ、24……コールドトラツプ、30……ホルダ
ー、32……熱シールド、34……シヤツター、
36……電子ビーム、40……シリコンインゴツ
ト、42……溶融プール、44……シリコン原
子、52……サセプター、54……チヤンバー。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭化チタンからなる基板と、この基板とエピ
タキシヤルな関係であるとともに、アンポリタイ
プで、単結晶で、ひびがなく、双晶がなく、さら
に集積回路に適した上質の表面形態のβ炭化シリ
コンの上部層とを具備してなることを特徴とする
半導体装置ウエハー基板。 2 前記上部層の厚みは、0.1〜100μmであるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の半導
体装置ウエハー基板。 3 前記上部層は、ドープされたものであること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の半導体
装置ウエハー基板。 4 前記基板は、単結晶であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載の半導体装置ウエハー
基板。 5 前記上部層の結晶学上の方位は、前記基板の
それと同じであることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の半導体装置ウエハー基板。 6 立方晶構造を有し、周囲温度における格子パ
ラメータとβ炭化シリコンのそれとの差が約5%
以内で、熱膨張係数が少なくともβ炭化シリコン
のそれよりも大きく、化学的および変形に対して
安定で、調和溶融を起こす基板と、この基板とエ
ピタキシヤルな関係であるとともに、アンポリタ
イプで、単結晶で、ひびがなく、双晶がなく、さ
らに集積回路に適した上質の表面形態のβ炭化シ
リコンの上部層とを具備してなることを特徴とす
る半導体装置ウエハー基板。 7 前記基板は、炭化チタン、炭化ジルコニウ
ム、炭化タングステン、炭化タンタル及び窒化ス
カンジウムから選ばれた1つからなるものである
ことを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の半
導体装置ウエハー基板。 8 前記基板は、炭化チタンからなるものである
ことを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の半
導体装置ウエハー基板。 9 前記基板の表面の結晶学的な方位が、(100)
であることを特徴とする特許請求の範囲第6項記
載の半導体装置ウエハー基板。 10 単結晶の炭化チタンからなる基板を提供す
る工程と、単結晶で、前記基板とエピタキシヤル
な関係であるとともに、アンポリタイプで、単結
晶で、ひびがなく、双晶がなく、さらに集積回路
に適した上質の表面形態のβ炭化シリコンの上部
層を前記基板上に積層する工程とを具備してなる
ことを特徴とする半導体装置ウエハー基板の製造
方法。 11 前記上部層は、ドープされたものであるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第10項記載の半
導体装置ウエハー基板の製造方法。 12 前記積層する工程の間の前記基板の温度
は、少なくとも約1325℃であることを特徴とする
特許請求の範囲第10項記載の半導体層ウエハー
基板の製造方法。 13 前記積層する工程の間の前記基板の温度
は、約1400℃であることを特徴とする特許請求の
範囲第10項記載の半導体層ウエハー基板の製造
方法。 14 真空システムを提供する工程と、炭化チタ
ンの基板を上記真空システム内に配置する工程
と、炭素含有ガスの流れを前記真空システム内部
に導入する工程と、チヤンバー内の供給源からシ
リコンを蒸発させ、蒸発されたシリコン原子を前
記炭素含有ガス内に通過させることにより、これ
らを反応させ、この反応生成の結果、前記基板の
表面上に、β炭化シリコンの上部層が積層される
工程とを具備してなることを特徴とする半導体装
置ウエハー基板の製造のための反応蒸着方法。 15 前記炭素含有ガスは、アセチレンであるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第14項記載の半
導体装置ウエハー基板の製造のための反応蒸着方
法。 16 前記蒸発工程の間の前記基板温度は、少な
くとも約1325℃であることを特徴とする特許請求
の範囲第14項記載の半導体装置ウエハー基板の
製造のための反応蒸着方法。 17 前記積層工程の間の基板温度は、約1400℃
であることを特徴とする特許請求の範囲第14項
記載の半導体装置ウエハー基板の製造のための反
応蒸着方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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US737367 | 1985-05-23 | ||
US06/737,367 US4767666A (en) | 1985-05-23 | 1985-05-23 | Wafer base for silicon carbide semiconductor device |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61272922A JPS61272922A (ja) | 1986-12-03 |
JPH0556851B2 true JPH0556851B2 (ja) | 1993-08-20 |
Family
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JP61503869A Pending JPS62502043A (ja) | 1985-05-23 | 1986-04-23 | シリコン・カ−バイド半導体デバイスのためのウェ−ハ・ベ−ス |
JP61117721A Granted JPS61272922A (ja) | 1985-05-23 | 1986-05-23 | 半導体装置ウエハ−基板とその製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61503869A Pending JPS62502043A (ja) | 1985-05-23 | 1986-04-23 | シリコン・カ−バイド半導体デバイスのためのウェ−ハ・ベ−ス |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
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EP (2) | EP0222908A1 (ja) |
JP (2) | JPS62502043A (ja) |
AT (1) | ATE50886T1 (ja) |
DE (1) | DE3669418D1 (ja) |
WO (1) | WO1986007194A1 (ja) |
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US4978567A (en) * | 1988-03-31 | 1990-12-18 | Materials Technology Corporation, Subsidiary Of The Carbon/Graphite Group, Inc. | Wafer holding fixture for chemical reaction processes in rapid thermal processing equipment and method for making same |
US5055319A (en) * | 1990-04-02 | 1991-10-08 | The Regents Of The University Of California | Controlled high rate deposition of metal oxide films |
US5043773A (en) * | 1990-06-04 | 1991-08-27 | Advanced Technology Materials, Inc. | Wafer base for silicon carbide semiconductor devices, incorporating alloy substrates |
US5190890A (en) * | 1990-06-04 | 1993-03-02 | Advanced Technology Materials, Inc. | Wafer base for silicon carbide semiconductor devices, incorporating alloy substrates, and method of making the same |
JPH0529621A (ja) * | 1991-07-19 | 1993-02-05 | Rohm Co Ltd | 炭化珪素薄膜回路素子とその製造方法 |
DE4135076A1 (de) * | 1991-10-24 | 1993-04-29 | Daimler Benz Ag | Mehrschichtige, monokristallines siliziumkarbid enthaltende zusammensetzung |
US5492752A (en) * | 1992-12-07 | 1996-02-20 | Oregon Graduate Institute Of Science And Technology | Substrates for the growth of 3C-silicon carbide |
US6650870B2 (en) | 1995-12-15 | 2003-11-18 | Innovision Research & Technology Plc | Data communication apparatus |
DE19803423C2 (de) * | 1998-01-29 | 2001-02-08 | Siemens Ag | Substrathalterung für SiC-Epitaxie und Verfahren zum Herstellen eines Einsatzes für einen Suszeptor |
WO2004102634A2 (en) * | 2003-04-16 | 2004-11-25 | The Regents Of The University Of California | Metal mems devices and methods of making same |
US7767498B2 (en) * | 2005-08-25 | 2010-08-03 | Vitex Systems, Inc. | Encapsulated devices and method of making |
US20070187888A1 (en) * | 2005-11-29 | 2007-08-16 | Paul Dures | Lottery game card having a Sudoku-themed game |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US3176204A (en) * | 1960-12-22 | 1965-03-30 | Raytheon Co | Device composed of different semiconductive materials |
IL63802A (en) * | 1981-09-11 | 1984-10-31 | Iscar Ltd | Sintered hard metal products having a multi-layer wear-resistant coating |
-
1985
- 1985-05-23 US US06/737,367 patent/US4767666A/en not_active Expired - Lifetime
-
1986
- 1986-04-23 EP EP86904481A patent/EP0222908A1/en not_active Withdrawn
- 1986-04-23 WO PCT/US1986/000892 patent/WO1986007194A1/en not_active Application Discontinuation
- 1986-04-23 JP JP61503869A patent/JPS62502043A/ja active Pending
- 1986-04-24 DE DE8686105672T patent/DE3669418D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1986-04-24 EP EP86105672A patent/EP0209648B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1986-04-24 AT AT86105672T patent/ATE50886T1/de active
- 1986-05-23 JP JP61117721A patent/JPS61272922A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0209648B1 (en) | 1990-03-07 |
US4767666A (en) | 1988-08-30 |
DE3669418D1 (de) | 1990-04-12 |
EP0209648A1 (en) | 1987-01-28 |
WO1986007194A1 (en) | 1986-12-04 |
JPS62502043A (ja) | 1987-08-13 |
ATE50886T1 (de) | 1990-03-15 |
EP0222908A1 (en) | 1987-05-27 |
JPS61272922A (ja) | 1986-12-03 |
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