[go: up one dir, main page]

JPH0552163A - 車両用燃料噴射ポンプの駆動装置 - Google Patents

車両用燃料噴射ポンプの駆動装置

Info

Publication number
JPH0552163A
JPH0552163A JP23713391A JP23713391A JPH0552163A JP H0552163 A JPH0552163 A JP H0552163A JP 23713391 A JP23713391 A JP 23713391A JP 23713391 A JP23713391 A JP 23713391A JP H0552163 A JPH0552163 A JP H0552163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel injection
pump
engine
fuel
injection pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23713391A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihisa Mochizuki
範久 望月
Yoshiharu Isaka
義治 井坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP23713391A priority Critical patent/JPH0552163A/ja
Publication of JPH0552163A publication Critical patent/JPH0552163A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの燃焼室への加圧燃料の供給が始動
時でも十分になされるようにして、円滑な始動ができる
ようにし、かつ、このような円滑な始動が簡単な構成に
より得られるようにする。 【構成】 エンジン18の燃焼室に加圧燃料を供給する
燃料噴射ポンプ108と、同上エンジン18を始動させ
るスタータモータ125とを備えた車両において、上記
エンジン18のクランク軸34側に第1ワンウェイクラ
ッチ113を介して上記燃料噴射ポンプ108を連動連
結する一方、上記スタータモータ125側に第2ワンウ
ェイクラッチ131を介して同上燃料噴射ポンプ108
を連動連結してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動二輪車等の車両
用燃料噴射ポンプの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用燃料噴射ポンプの駆動装置には、
次のようなものがある。即ち、エンジンの燃焼室に燃料
を噴射可能とする燃料噴射弁が設けられる一方、同上エ
ンジンのクランク軸側に連動連結される燃料噴射ポンプ
が設けられている。そして、上記エンジンが駆動すると
きには、これに伴い上記燃料噴射ポンプから加圧燃料が
燃料噴射弁に供給されると共に、この燃料噴射弁から燃
焼室に燃料が噴射されて、このエンジンの駆動が続けら
れるようになっている。
【0003】また、上記構成において、次のように構成
されたものがある。即ち、同上クランク軸側に連動連結
される空気ポンプが設けられ、上記エンジンの駆動に伴
い上記空気ポンプから同上燃料噴射弁に加圧空気が供給
されるようになっている。そして、上記燃料噴射弁に供
給された加圧燃料と加圧空気とを燃料噴射の開弁動作に
より、ほぼ同時もしくは多少の時間的ずれをもって燃焼
室内に噴射させるようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成において、加圧燃料のみを燃焼室に噴射するタイプの
ものでは、エンジンの通常運転時には、燃焼室内の高圧
に打ち勝って加圧燃料の所定量の噴射ができるよう、こ
の加圧燃料の圧力が設定されている。しかし、エンジン
の始動時には、燃焼室の圧力は直ちに高くなるのに対
し、燃料噴射ポンプが燃料を所定圧にまで高めるのにあ
る程度の時間を要し、このため、この始動時には燃焼室
への加圧燃料の噴射量が不足しがちとなって、円滑な始
動が得られないという不都合を生じることがある。
【0005】また、前記従来構成において、加圧燃料と
加圧空気とを噴射するタイプのものでは、燃料噴射弁に
おいて、仮に加圧燃料の圧力が加圧空気の圧力よりも低
いと、この加圧空気によって上記燃料が燃料噴射ポンプ
側に押し戻されて、所望量の燃料噴射ができなくなる。
そこで、エンジンの通常運転時には、燃料の圧力が加圧
空気の圧力よりも常に高くなるよう各圧力が設定されて
いる。
【0006】しかし、エンジンの始動時においては、こ
れに連動する空気ポンプは加圧空気の圧力を比較的短時
間で所望圧まで上昇させるのに対し、前記したように燃
料の圧力上昇には比較的長い時間を要する。このため、
始動時には、加圧空気の圧力に阻害されて燃焼室への燃
料噴射量が不足し、この場合にも、円滑な始動が得られ
なくなることがある。そこで、例えば、始動時だけ、燃
料噴射ポンプを増速させる別途の増速機構を設けて、上
記問題に対応することが考えられる。しかし、このよう
に別途の増速機構を設けると、燃料噴射ポンプの駆動装
置の構成が複雑になるという不都合を生じる。
【0007】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、エンジンの燃焼室への加圧燃料の供
給が始動時でも十分になされるようにして、円滑な始動
ができるようにし、かつ、このような円滑な始動が簡単
な構成により得られるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の特徴とするところは、エンジンの燃焼室に
燃料噴射弁を介し加圧燃料を供給する燃料噴射ポンプ
と、同上エンジンを始動させるスタータモータとを備え
た車両において、上記エンジンのクランク軸側に第1ワ
ンウェイクラッチを介して上記燃料噴射ポンプを連動連
結する一方、上記スタータモータ側に第2ワンウェイク
ラッチを介して同上燃料噴射ポンプを連動連結した点に
ある。なお、上記クランク軸から燃料噴射ポンプに至る
動力伝達系にオイルポンプおよび/もしくは水ポンプを
介在させてもよい。
【0009】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。エン
ジン18の駆動中では、このエンジン18のクランク軸
34側に第1ワンウェイクラッチ113を介して燃料噴
射ポンプ108が連動する。そして、この燃料噴射ポン
プ108により、上記エンジン18の回転速度に応じた
加圧燃料116が燃料噴射弁49,63に供給される。
よって、各回転域において、燃料噴射弁49,63が所
望量の燃料を噴射することとなって、所望の動力が得ら
れることとなる。
【0010】一方、エンジン18を始動させようとして
スタータモータ125を駆動させると、このスタータモ
ータ125に第2ワンウェイクラッチ131を介して同
上燃料噴射ポンプ108が連動する。この際、燃料噴射
ポンプ108が燃料噴射弁49,63に十分の加圧燃料
116を供給するようこの燃料噴射ポンプ108の回転
数を定めておけば、始動時に燃料が不足することは防止
される。
【0011】そして、上記始動によりエンジン18の通
常の駆動が開始されると、上記スタータモータ125の
代りに、前記したようにクランク軸34の動力が第1ワ
ンウェイクラッチ113を介して上記燃料噴射ポンプ1
08に伝えられて、エンジン18の回転速度に応じた加
圧燃料116が燃料噴射弁49,63に供給され、この
ようにして始動から通常の駆動状態への移行が円滑に行
なわれる。
【0012】また、上記の場合、クランク軸34側から
燃料噴射ポンプ108に至る動力伝達系にオイルポンプ
100および/もしくは水ポンプ104を介在させても
よい。このようにすれば、上記ポンプを通す分だけ、ク
ランク軸34に対する燃料噴射ポンプ108の減速比の
調整がし易くなる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。図2において、符号1は車両たる自動二輪車であ
り、図中矢印Frはその前方を示している。この自動二
輪車1の車体フレーム2はその前端にヘッドパイプ3を
有し、このヘッドパイプ3から後下方に向って左右一対
の主フレーム4が延び、かつ、これら各主フレーム4の
後端から下方に向ってリヤアームブラケット5が延びて
いる。上記ヘッドパイプ3にはフロントフォーク7が操
向自在に支承され、このフロントフォーク7の下端に前
輪8が支承され、上端にはハンドル9が取り付けられて
いる。
【0014】上記リヤアームブラケット5には枢支軸1
0によりリヤアーム11が上下揺動自在に枢支されてい
る。このリヤアーム11の揺動端に後輪12が支承さ
れ、上記主フレーム4の後端とリヤアーム11との間に
は緩衝器13が架設されている。また、上記主フレーム
4の後端から後上方に向って突出するシートフレーム1
5が設けられ、このシートフレーム15上にシート16
が取り付けられている。
【0015】上記主フレーム4の下方にエンジン18が
設けられ、このエンジン18は同上主フレーム4とリヤ
アームブラケット5とにボルト19によって支持されて
いる。このエンジン18は2気筒の2サイクルエンジン
で、クランクケース20の左側から前上方に向って左気
筒21が突出し、同上クランクケース20の右側から前
下方に向って右気筒22が突出し、これら左気筒21と
右気筒22の交角は側面視でほぼ90°をなしている。
【0016】上記クランクケース20には動力伝達装置
24が連設され、この動力伝達装置24の出力鎖車25
と、上記後輪12に取り付けられた入力鎖車26とに伝
動チェーン27が巻き掛けられている。そして、上記エ
ンジン18の動力が上記伝動チェーン27等を介して後
輪12に伝えられ、自動二輪車1が路面28上を走行可
能とされている。その他、30は燃料タンク、31は排
気管、32はラジエータである。
【0017】図3において、上記クランクケース20に
は左右に延びるクランク軸34が支承されている。上記
左気筒21は同上クランクケース20から前上方に向っ
て突出するシリンダ35を有し、このシリンダ35の突
出端にはシリンダヘッド36が取り付けられている。同
上シリンダ35にはその軸心37上でピストン38が摺
動自在に嵌入され、このピストン38と上記クランク軸
34とは連接棒39により連結されている。
【0018】上記出力鎖車25、シリンダヘッド36、
およびピストン38で囲まれた空間が燃焼室41であ
る。上記クランクケース20には吸気ポート42が形成
され、この吸気ポート42に吸気管43が連結されてい
る。上記シリンダ35には上記吸気ポート42を燃焼室
41に連通させる掃気ポート44が形成されている。一
方、同上燃焼室41を外部に貫通させる排気ポート45
が形成され、この排気ポート45に前記排気管31が連
結されている。上記シリンダ35とシリンダヘッド36
には水ジャケット46が形成されている。
【0019】上記吸気管43には第1燃料噴射弁48が
取り付けられている。また、上記シリンダヘッド36に
は第2燃料噴射弁49が取り付けられている。この第2
燃料噴射弁49は上記燃焼室41に燃料噴射するもので
あり、同上燃焼室41はいわゆるウェッジタイプであっ
て、上記第2燃料噴射弁49の燃料噴射方向は前記軸心
37にほぼ平行で、この軸心37から少し前方に偏位し
ている。同上シリンダヘッド36には上記第2燃料噴射
弁49の後方近傍に第1点火プラグ50がねじ止めさ
れ、同上第2燃料噴射弁49の前方には左右一対の第2
点火プラグ51,51がねじ止めされている。
【0020】同上図3において、前記右気筒22は前記
クランクケース20から前下方に向って突出するシリン
ダ53を有し、このシリンダ53の突出端にはシリンダ
ヘッド54が取り付けられている。同上シリンダ53に
はその軸心55上でピストン56が摺動自在に嵌入され
ている。
【0021】また、前記左気筒21と同じように連接棒
39、燃焼室41、吸気ポート(図示せず)、吸気管
(図示せず)、燃焼室58、掃気ポート59、排気ポー
ト60、上記吸気管に取り付けられる第3燃料噴射弁
(図示せず)、第4燃料噴射弁63、第3点火プラグ6
4、および第4点火プラグ65が設けられている。上記
の場合、第4燃料噴射弁63は上記燃焼室58に燃料噴
射するものであり、同上燃焼室58はいわゆるバスタブ
タイプ(横吹き)であって、上記第4燃料噴射弁63の
燃料噴射方向は上記シリンダ53の軸心55にほぼ直交
する方向で、かつ、下方に向っている。また、第3点火
プラグ64は上記軸心55とほぼ平行に延び、この軸心
55よりも少し下方に偏位している。
【0022】上記の場合、第4燃料噴射弁63の噴射口
とは反対の燃焼室58の端部に第3、第4点火プラグ6
4,65の放電部が臨んでおり、これら放電部は上記噴
射口からの噴射範囲内に位置して着火性能の向上が図ら
れている。また、上記噴射口から放電部に至る距離は長
くとれるため、中、低速負荷まで成層燃焼が可能とな
り、アイドル以外の領域で、特に高い燃焼効率が得られ
るようになっている。
【0023】図1と図3において、前記クランクケース
20はクランクケース本体68と、このクランクケース
本体68の左、右側面にそれぞれ取り付けられる左カバ
ー69と右カバー70とで構成されている。前記クラン
ク軸34の後上方にはこのクランク軸34に平行に延び
るバランサ軸72がクランクケース本体68に左軸受7
3と右軸受74とによって支承されている。そして、こ
のバランサ軸72の左自由端に左ウェイト75が取り付
けられ、右自由端に右ウェイト76が取り付けられてい
る。上記クランク軸34の右端に取り付けられた第1ギ
ヤ77と、同上バランサ軸72の右端に取り付けられた
第2ギヤ78とが互いに噛合しており、上記クランク軸
34の回転が同速でバランサ軸72に伝えられる。そし
て、このバランサ軸72に連動する左ウェイト75と右
ウェイト76とによって、エンジン18の駆動時に、こ
の駆動により生じようとする振動が打ち消される。
【0024】80は発電機たるフライホイールマグネト
である。このフライホイールマグネト80は上記クラン
ク軸34と同軸上でクランクケース本体68の左端にね
じ止めされるコイルたるステータ81と、同上クランク
軸34の左端に取り付けられるボス82と、このボス8
2に取り付けられる磁石たるローター83とで構成され
ている。そして、このフライホイールマグネト80の出
力は前記各点火プラグやバッテリ等の電源に用いられ
る。
【0025】図1、図3、および図4により、前記動力
伝達装置24につき説明する。上記動力伝達装置24は
上記クランクケース20の後端に一体成形される伝動ケ
ース85を有し、この伝動ケース85はケース本体8
6、左カバー87、および右カバー88で構成されてい
る。上記ケース本体86には、上記クランク軸34に平
行に並設される入力軸89と出力軸90とが支承され、
これら両軸89,90は変速ギヤ組91により互いに連
結されている。
【0026】上記クランク軸34の右端に取り付けられ
た減速小ギヤ93と、上記入力軸89に回転自在に支承
された減速大ギヤ94とが噛合しており、かつ、この減
速大ギヤ94と入力軸89との間には多板クラッチ95
が介設され、一方、上記出力軸90の左端には前記出力
鎖車25が取り付けられている。そして、上記多板クラ
ッチ95を接続させると、エンジン18の動力はクラン
ク軸34から減速小ギヤ93、減速大ギヤ94、多板ク
ラッチ95、入力軸89、変速ギヤ組91、出力軸90
に順次伝えられ、ここから、前記したように出力鎖車2
5、伝動チェーン27、入力鎖車26を介して前輪8に
伝えられる。
【0027】上記入力軸89の前下方に、これと平行に
ポンプ軸97が設けられ、このポンプ軸97はケース本
体86に支承されている。上記入力軸89に取り付けら
れた第3ギヤ98と上記ポンプ軸97の右端に取り付け
られた第4ギヤ99とが噛合しており、上記入力軸89
の動力がほぼ同速で上記ポンプ軸97に伝えられる。1
00はオイルポンプで、このオイルポンプ100はケー
シング101と、このケーシング101内で上記ポンプ
軸97に取り付けられるローター102とで構成されて
いる。そして、このオイルポンプ100は上記ポンプ軸
97の回転分だけ、クランクケース20や伝動ケース8
5底部の潤滑油を吸入する一方、これを吐出して、所定
の被潤滑部に供給する。
【0028】104は水ポンプで、この水ポンプ104
はケーシング105と、このケーシング105内で同上
ポンプ軸97の左端に取り付けられるローター106と
で構成されている。そして、この水ポンプ104は上記
ポンプ軸97の回転分だけ前記ラジエータ32から冷却
水107を吸入し、これを前記水ジャケット46,61
に送り込んで各気筒21,22を冷却する。また、この
後の冷却水107は上記ラジエータ32に戻されて空冷
され、再び上記水ポンプ104に吸入される。108は
トロコイド式の燃料噴射ポンプで、前記左カバー87の
外面にねじ止めされるケーシング109と、ケース本体
86と左カバー87に跨って支承される燃料ポンプ軸1
10と、上記ケーシング109内で上記燃料ポンプ軸1
10の左端に連動するローター111とで構成されてい
る。
【0029】上記ポンプ軸97の左端部に取り付けられ
た第5ギヤ112と、上記燃料ポンプ軸110に第1ワ
ンウェイクラッチ113を介して取り付けられた第6ギ
ヤ114とが噛合しており、ポンプ軸97の動力は上記
第5ギヤ112、第6ギヤ114、および第1ワンウェ
イクラッチ113を介して燃料ポンプ軸110に伝えら
れ、上記燃料噴射ポンプ108が駆動する。
【0030】上記燃料噴射ポンプ108が駆動すれば、
これは前記燃料タンク30の燃料115を吸入する一
方、これを吐出してその加圧燃料116を前記各燃料噴
射弁に供給する。上記の場合、加圧燃料116は、ま
ず、第2燃料噴射弁49と第4燃料噴射弁63とに供給
され、その後レギュレータ(図示せず)を介し減圧され
て第1燃料噴射弁48と第3燃料噴射弁とに供給され
る。
【0031】また、上記燃料噴射ポンプ108は前記フ
ライホイールマグネト80の下方の空間を有効利用して
設けられており、つまり、これらはコンパクトに配設さ
れている。また、上記燃料噴射ポンプ108はフライホ
イールマグネト80の下方に位置して左カバー87の外
面から外側方に突出している。このため、上記燃料噴射
ポンプ108は、フライホイールマグネト80に邪魔さ
れることなく、走行風によって十分に冷却されるように
なっている。
【0032】更に、上記燃料噴射ポンプ108のケーシ
ング109と左カバー87との間には断熱材117が介
設されており、この点でも、燃料噴射ポンプ108が高
温になることは確実に防止される。また、上記燃料噴射
ポンプ108は前記水ポンプ104に隣接し、かつ、共
に伝動ケース85の左側に設けられており、このため、
これらを集中的に保守点検し易いという利点がある。
【0033】上記右カバー88の外面にはピストン式の
空気ポンプ118が取り付けられている。この空気ポン
プ118は前記減速大ギヤ94から動力を受け増速ギヤ
組119を介して駆動されるようになっている。そし
て、上記空気ポンプ118が駆動すれば、これは外気を
吸入する一方、これを吐出してその加圧空気122を前
記第2、第4燃料噴射弁49,63に供給する。
【0034】上記加圧燃料116と加圧空気122とが
供給された各燃料噴射弁は、これら加圧燃料116と加
圧空気122とをエンジン18の燃焼室41,58内に
所定のクランク角においてほぼ同時、もしくは多少の時
間的ずれをもって噴射し、エンジン18の燃焼行程に供
する。
【0035】上記の場合、上記空気ポンプ118のシリ
ンダ120はクランクケース本体68の外側方に位置し
て後上がり状に突出している。また、シリンダ120外
面には冷却フィン121が形成されている。このため、
上記空気ポンプ118は走行風により十分に冷却される
ことから、これの圧縮効率が向上することとなってい
る。また、振動源としての空気ポンプ118がエンジン
18の下部側に配設されたことで、シート16上のライ
ダーの体感振動が低減することとなっている。
【0036】図1において、上記エンジン18の始動装
置124が設けられている。この始動装置124はセル
モータであるスタータモータ125を有し、このスター
タモータ125はクランクケース本体68の下部に取り
付けられている。このスタータモータ125の出力軸に
は第7ギヤ126が形成されている。一方、前記クラン
ク軸34には第8ギヤ127が回転自在に支承されてお
り、この第8ギヤ127は上記第7ギヤ126に減速ギ
ヤ組129により連動連結されている。また、上記第8
ギヤ127から前記ボス82を介してクランク軸34に
のみ動力を伝えるワンウェイクラッチ128が設けられ
ている。
【0037】そして、エンジン18の始動時に、上記ス
タータモータ125を駆動させれば、その動力が上記第
7ギヤ126、減速ギヤ組129、第8ギヤ127、ワ
ンウェイクラッチ128、およびボス82を介してクラ
ンク軸34に伝えられ、クランキングが行われる。前記
燃料ポンプ軸110には第2ワンウェイクラッチ131
を介して第9ギヤ132が支承され、この第9ギヤ13
2は上記第7ギヤ126に噛合している。
【0038】そして、エンジン18の始動時に、前記し
たようにスタータモータ125を駆動させると、第9ギ
ヤ132、第2ワンウェイクラッチ131、および燃料
ポンプ軸110を介して前記燃料噴射ポンプ108が駆
動されるようになっている。この始動の際、燃料噴射ポ
ンプ108が前記各燃料噴射弁に十分の量と圧力の加圧
燃料116を供給するよう、この燃料噴射ポンプ108
の回転数が定められており、始動時に燃料が不足するこ
とは防止され、円滑な始動が得られることとなってい
る。つまり、この実施例では、上記燃料噴射ポンプ10
8は、クランク軸34側の駆動により回転する通常のエ
ンジン18の駆動時よりも、始動時に、より速く回転す
るように構成されている。このため、始動時において
も、加圧燃料116の圧力は各燃焼室41,58内の圧
力と、各加圧空気の圧力とに打ち勝って、上記加圧燃料
116の所定量の噴射ができるようになされている。
【0039】そして、上記始動によりエンジン18の通
常の駆動が開始されると、上記スタータモータ125の
代りに、前記したようにクランク軸34の動力が第1ワ
ンウェイクラッチ113を介して上記燃料噴射ポンプ1
08と空気ポンプ118とに伝えられて、エンジン18
の回転数に応じた加圧燃料116と加圧空気122とが
前記各燃料噴射弁を介して同上燃焼室41,58内に供
給され、このようにして始動から通常の駆動状態への移
行が円滑に行なわれる。
【0040】また、上記の場合、クランク軸34側から
第1ワンウェイクラッチ113に至る動力伝達系にオイ
ルポンプ100および水ポンプ104を介在させてある
ため、例えば、エンジン18を急減速させようとすると
き、このエンジン18の動力が上記オイルポンプ100
および水ポンプ104で消費される分だけ、燃料噴射ポ
ンプ108に伝えられる動力が急減し、これに伴い、こ
の燃料噴射ポンプ108により、燃焼室41,58に供
給される加圧燃料116も急減して上記エンジン18の
急減速が効果的になされるようになっている。
【0041】前記クランクケース20の右側にロータリ
エンコーダ134が配設され、このロータリエンコーダ
134は上記クランクケース20の右カバー70に外側
からボルト135により着脱自在にねじ止めされてい
る。前記バランサ軸72の右端に第10ギヤ136が形
成され、一方、上記ロータリエンコーダ134の入力軸
137に第11ギヤ138が取り付けられ、上記第10
ギヤ136と第11ギヤ138とが噛合している。この
場合、第11ギヤ138はノンバックラッシュ機構を有
し、上記噛合にがたつきが生じないようになされてい
る。
【0042】エンジン18が駆動するときには、クラン
ク軸34に同期して同速でバランサ軸72が回転し、こ
れに第10ギヤ136と第11ギヤ138を介してロー
タリエンコーダ134が作動し、このロータリエンコー
ダ134によりクランク角や上死点が検出されるように
なっている。そして、この検出信号に基づき、前記各燃
料噴射弁の噴射時期や期間が定められ、また、前記各点
火プラグの点火時期が定められるようになっている。な
お、以上は図示の例によるが、クランク軸34に対する
燃料噴射ポンプ108の連結は、オイルポンプ100や
水ポンプ104のいずれか一方のみを介してでもよく、
いずれをも介さずに直接的にしてもよい。
【0043】
【発明の効果】この発明によれば、エンジンの燃焼室に
燃料噴射弁を介し加圧燃料を供給する燃料噴射ポンプ
と、同上エンジンを始動させるスタータモータとを備え
た車両において、上記エンジンのクランク軸側に第1ワ
ンウェイクラッチを介して上記燃料噴射ポンプを連動連
結する一方、上記スタータモータ側に第2ワンウェイク
ラッチを介して同上燃料噴射ポンプを連動連結したた
め、上記エンジンの通常の駆動中では、このエンジンの
クランク軸側に第1ワンウェイクラッチを介して燃料噴
射ポンプが連動する。そして、この燃料噴射ポンプによ
り、上記エンジンの回転速度に応じて加圧燃料が燃料噴
射弁に供給される。よって、各回転域において、燃料噴
射弁が所望量の燃料を噴射することとなって所望の動力
が得られることとなる。
【0044】一方、エンジンを始動させようとしてスタ
ータモータを駆動させると、このスタータモータに第2
ワンウェイクラッチを介して同上燃料噴射ポンプが連動
する。この際、燃料噴射ポンプが燃料噴射弁に十分の加
圧燃料を供給するようこの燃料噴射ポンプの回転数を定
めておけば、始動時に燃料が不足することは防止され、
円滑な始動が得られることとなる。
【0045】そして、上記始動によりエンジンの通常の
駆動が開始されると、上記スタータモータの代りに、前
記したようにクランク軸の動力が第1ワンウェイクラッ
チを介して上記燃料噴射ポンプに伝えられて、エンジン
の回転速度に応じた加圧燃料が燃料噴射弁に供給され、
このようにして始動から通常の駆動状態への移行が円滑
に行なわれる。そして、上記の場合、始動時における燃
料供給にスタータモータを有効利用したことから、上記
したエンジンの円滑な始動が簡単な構成により得られる
こととなる。
【0046】また、上記の場合、クランク軸側から燃料
噴射ポンプに至る動力伝達系にオイルポンプおよび/も
しくは水ポンプを介在させてもよい。このようにすれ
ば、上記ポンプを通す分だけ、クランク軸に対する燃料
噴射ポンプの減速比の調整がし易くなり、つまり、燃料
噴射ポンプの回転数を定める上で、自由度が増すという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの平面断面図である。
【図2】自動二輪車の全体側面図である。
【図3】図2の部分拡大一部断面図である。
【図4】動力伝達装置の平面断面図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車 2 車体フレーム 18 エンジン 20 クランクケース 24 動力伝達装置 34 クランク軸 41 燃焼室 49 第2燃料噴射弁 58 燃焼室 63 第4燃料噴射弁 100 オイルポンプ 104 水ポンプ 108 燃料噴射ポンプ 113 第1ワンウェイクラッチ 116 加圧燃料 125 スタータモータ 131 第2ワンウェイクラッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの燃焼室に加圧燃料を噴射可能
    とする燃料噴射弁と、この燃料噴射弁に加圧燃料を供給
    する燃料噴射ポンプと、同上エンジンを始動させるスタ
    ータモータとを備えた車両において、上記エンジンのク
    ランク軸側に第1ワンウェイクラッチを介して上記燃料
    噴射ポンプを連動連結する一方、上記スタータモータ側
    に第2ワンウェイクラッチを介して同上燃料噴射ポンプ
    を連動連結した車両用燃料噴射ポンプの駆動装置。
  2. 【請求項2】 クランク軸から燃料噴射ポンプに至る動
    力伝達系にオイルポンプおよび/もしくは水ポンプを介
    在させた請求項1に記載の車両用燃料噴射ポンプの駆動
    装置。
JP23713391A 1991-08-24 1991-08-24 車両用燃料噴射ポンプの駆動装置 Pending JPH0552163A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23713391A JPH0552163A (ja) 1991-08-24 1991-08-24 車両用燃料噴射ポンプの駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23713391A JPH0552163A (ja) 1991-08-24 1991-08-24 車両用燃料噴射ポンプの駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0552163A true JPH0552163A (ja) 1993-03-02

Family

ID=17010898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23713391A Pending JPH0552163A (ja) 1991-08-24 1991-08-24 車両用燃料噴射ポンプの駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0552163A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102720609A (zh) * 2012-07-03 2012-10-10 中国南方航空工业(集团)有限公司 燃油泵传动装置
KR101350651B1 (ko) * 2008-12-03 2014-01-13 현대자동차주식회사 연료펌프 연료 공급 장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101350651B1 (ko) * 2008-12-03 2014-01-13 현대자동차주식회사 연료펌프 연료 공급 장치
CN102720609A (zh) * 2012-07-03 2012-10-10 中国南方航空工业(集团)有限公司 燃油泵传动装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6591934B2 (en) Motorcycle
JPH09287486A (ja) 輸送機器用エンジン
JP3829585B2 (ja) 自動二輪車のパワーユニット
JP2010065630A (ja) エンジンのオイル通路構造
JP3963290B2 (ja) 船外機
JP2004084552A (ja) スノーモービルにおける構成部品配設構造
JPH0932884A (ja) 4サイクルエンジンのバランサー
JP2010065668A (ja) 自動二輪車用エンジンのオイル通路構造
JPH0568398B2 (ja)
JP2001106149A (ja) ハイブリッド小型車両の冷却構造
JPH0552163A (ja) 車両用燃料噴射ポンプの駆動装置
JP2002122028A (ja) 自動二輪車の二次バランサ支持構造
US10260408B2 (en) Outboard motor with built in fuel tank
JP2001123833A (ja) 強制空冷式筒内噴射エンジン
JP2001233277A (ja) 過給機を備えた自動二輪車
JPH0224284A (ja) 過給機付きエンジンを備えた自動二輪車
JP3194999B2 (ja) 自動二輪車における発電機と燃料噴射ポンプの配設構造
JPH0552132A (ja) 自動二輪車用エンジンのクランク角検出装置
US6240885B1 (en) Inboard four cycle gasoline marine engine for small water craft
JP3375686B2 (ja) 2サイクルディーゼルエンジンの運転制御装置
JP3536804B2 (ja) スクータ型車両
JP2549982B2 (ja) 自動二輪車
JPH0771216A (ja) エンジンの潤滑装置
JP6920367B2 (ja) 内燃機関
JPS6347627Y2 (ja)