JPH05338157A - インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法Info
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- JPH05338157A JPH05338157A JP14576892A JP14576892A JPH05338157A JP H05338157 A JPH05338157 A JP H05338157A JP 14576892 A JP14576892 A JP 14576892A JP 14576892 A JP14576892 A JP 14576892A JP H05338157 A JPH05338157 A JP H05338157A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2002/14475—Structure thereof only for on-demand ink jet heads characterised by nozzle shapes or number of orifices per chamber
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ノズルのインク流路側に向かうテーパ角が5
度以下で、且つその中心軸をインク流路形成部の基準面
に対して平行に開けることにより、吐出インク滴の吐出
特性の確保、並びに飛行安定性の向上、且つ、被印字媒
体に対する垂直なインク飛行を実現する。 【構成】 1はノズル、2はインク流路、3はノズル形
成部、4はインク流路を形成するインク流路形成部、5
はノズル前面である。6はインク流路2を閉溝とする天
蓋、4Aはインク流路形成部4の基準面で、且つ、天蓋
6との接合面でもある。形成されるノズル1は基準面4
Aに対してその中心軸が平行に形成される。そして、紫
外線光(例えば、エキシマレーザー光)加工の際に生じ
るテーパ角θを、照射する紫外線光のエネルギー密度を
調整することにより、5度以下に設定する。
度以下で、且つその中心軸をインク流路形成部の基準面
に対して平行に開けることにより、吐出インク滴の吐出
特性の確保、並びに飛行安定性の向上、且つ、被印字媒
体に対する垂直なインク飛行を実現する。 【構成】 1はノズル、2はインク流路、3はノズル形
成部、4はインク流路を形成するインク流路形成部、5
はノズル前面である。6はインク流路2を閉溝とする天
蓋、4Aはインク流路形成部4の基準面で、且つ、天蓋
6との接合面でもある。形成されるノズル1は基準面4
Aに対してその中心軸が平行に形成される。そして、紫
外線光(例えば、エキシマレーザー光)加工の際に生じ
るテーパ角θを、照射する紫外線光のエネルギー密度を
調整することにより、5度以下に設定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク滴を飛翔させ被
記録媒体に記録を行うためのインクジェットヘッド及び
前記インクジェットヘッドの製造方法に関する。
記録媒体に記録を行うためのインクジェットヘッド及び
前記インクジェットヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、インクジェットヘッドの高性能
化、低価格化の要望から、インクジェットヘッドの特性
を決定するノズル形成には、高精度で、量産上の歩留ま
りの高い紫外線光(例えば、エキシマレーザー光)によ
る加工法を用いるようになりつつある。その中でも、特
開平2ー187346号公報のように、エキシマレーザ
ー光を圧力室側から照射し、インク吐出の安定性を図る
ために、前記ノズルの断面積がインク吐出方向に向かっ
て縮小する形状に形成する方法等が広く用いられてい
る。
化、低価格化の要望から、インクジェットヘッドの特性
を決定するノズル形成には、高精度で、量産上の歩留ま
りの高い紫外線光(例えば、エキシマレーザー光)によ
る加工法を用いるようになりつつある。その中でも、特
開平2ー187346号公報のように、エキシマレーザ
ー光を圧力室側から照射し、インク吐出の安定性を図る
ために、前記ノズルの断面積がインク吐出方向に向かっ
て縮小する形状に形成する方法等が広く用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
方法では次のような課題を有する(図16参照)。紫外
線光11(例えば、エキシマレーザー光、点線の矢印)
をインク流路2側から照射するには、インク流路2を形
成するインク流路形成部4のインク流路2後方(図中に
於て右側)の部材(図示せず)や、インク流路形成部4
に形成されるインク流路2間の側壁(図示せず)等を避
けて、図16示すごとく天蓋6との接合面であるインク
流路形成部4の基準面4A対してある傾きを持って入射
せざるおえない。図16に於いて、1はノズル、2はイ
ンク流路、3はノズル形成部、4はインク流路2を形成
するインク流路形成部、5はノズル前面、6はインク流
路2を閉溝とする天蓋である。
方法では次のような課題を有する(図16参照)。紫外
線光11(例えば、エキシマレーザー光、点線の矢印)
をインク流路2側から照射するには、インク流路2を形
成するインク流路形成部4のインク流路2後方(図中に
於て右側)の部材(図示せず)や、インク流路形成部4
に形成されるインク流路2間の側壁(図示せず)等を避
けて、図16示すごとく天蓋6との接合面であるインク
流路形成部4の基準面4A対してある傾きを持って入射
せざるおえない。図16に於いて、1はノズル、2はイ
ンク流路、3はノズル形成部、4はインク流路2を形成
するインク流路形成部、5はノズル前面、6はインク流
路2を閉溝とする天蓋である。
【0004】この構造に於いて、インク流路形成部4の
基準面4Aに対しノズル1が傾いて配置されているた
め、吐出インク滴は基準面4Aに対して図16の実線の
矢印12(インク滴吐出方向)のごとく斜めに飛行す
る。通常、図17のように、基準面4Aは被印字媒体2
1、22に対して垂直に配置される(理由は後述)た
め、吐出インク滴は被印字媒体に対し斜めに着弾する事
となる。この吐出インク滴の斜めの飛翔は、プラテンギ
ャップ(ノズル前面5と被印字媒体21、22間距離)
が不変で、厳密に一定であるならば、印字方向13、1
4が逆(往復印字対応)であっても、印字タイミングを
制御することにより、印字位置精度に関して何等問題な
い。しかし、プラテンギャップが厳密に一定であり、且
つ、不変であることは、プラテンギャップを決定する複
数の部品精度の累積、又、被印字媒体(例えば、紙)の
厚みのばらつき等により、確保しがたいものである。従
って、図17に示すごとく、プラテンギャップが変わる
(図中では被印字媒体位置を変えている)ことにより、
インク滴吐出方向12の延長線(図中では2点鎖線)と
被印字媒体21、22との交点で示す吐出インク滴の着
弾位置にD1(印字方向13、14に沿った)の位置ず
れが生ずる。この位置ずれは、2つの印字品質劣化をも
たらす。1つは、プラテンギャップが各印字場所で変化
する際、ドット位置精度のばらつきとして現れ、もう1
つは、プラテンギャップの平均値が個体間でばらついた
際に、個体間の印字領域のばらつきとして現れる。
基準面4Aに対しノズル1が傾いて配置されているた
め、吐出インク滴は基準面4Aに対して図16の実線の
矢印12(インク滴吐出方向)のごとく斜めに飛行す
る。通常、図17のように、基準面4Aは被印字媒体2
1、22に対して垂直に配置される(理由は後述)た
め、吐出インク滴は被印字媒体に対し斜めに着弾する事
となる。この吐出インク滴の斜めの飛翔は、プラテンギ
ャップ(ノズル前面5と被印字媒体21、22間距離)
が不変で、厳密に一定であるならば、印字方向13、1
4が逆(往復印字対応)であっても、印字タイミングを
制御することにより、印字位置精度に関して何等問題な
い。しかし、プラテンギャップが厳密に一定であり、且
つ、不変であることは、プラテンギャップを決定する複
数の部品精度の累積、又、被印字媒体(例えば、紙)の
厚みのばらつき等により、確保しがたいものである。従
って、図17に示すごとく、プラテンギャップが変わる
(図中では被印字媒体位置を変えている)ことにより、
インク滴吐出方向12の延長線(図中では2点鎖線)と
被印字媒体21、22との交点で示す吐出インク滴の着
弾位置にD1(印字方向13、14に沿った)の位置ず
れが生ずる。この位置ずれは、2つの印字品質劣化をも
たらす。1つは、プラテンギャップが各印字場所で変化
する際、ドット位置精度のばらつきとして現れ、もう1
つは、プラテンギャップの平均値が個体間でばらついた
際に、個体間の印字領域のばらつきとして現れる。
【0005】ここで、基準面4Aが被印字媒体21、2
2に対して垂直に配置される理由について説明する(図
17参照)。通常、あらゆる部品製造、もしくはその部
品を作る型、工具製造に於いて、ある傾きを形成するよ
う製造することは、平行、もしくは直角の角度を有する
ものより、はるかに製造難易度が上がってしまう。当
然、傾きを確保して組み立てることも、同様に製造難易
度を著しく引き上げてしまい、製造コストの上昇、角度
精度の劣化を招いてしまう。それを回避するために、基
準となる面(ここでは、インク流路形成部4の基準面4
A)に対して、部品、部品間構成は直角、平行の組合せ
で形成されて行く。例えば、インク流路形成部4のイン
ク流路2を閉溝とする天蓋6の上面(図中の上側)は基
準面4Aに対して平行になる様に設定される。この様
に、各部品はインクジェットヘッド内部だけでなく、シ
ステム全体として、直角、平行の角度構成で連結されて
ゆき、最終的には、インク流路形成部4の基準面4Aが
被印字媒体21、22に対して垂直に配置されることと
なる。この部品間構成の条件は必要不可欠のものではな
いが、最低コスト(製造の難易度低減、歩留まり向上等
による)で、高信頼性のインクジェットヘッドを構成す
るための最も重要な要件となる。
2に対して垂直に配置される理由について説明する(図
17参照)。通常、あらゆる部品製造、もしくはその部
品を作る型、工具製造に於いて、ある傾きを形成するよ
う製造することは、平行、もしくは直角の角度を有する
ものより、はるかに製造難易度が上がってしまう。当
然、傾きを確保して組み立てることも、同様に製造難易
度を著しく引き上げてしまい、製造コストの上昇、角度
精度の劣化を招いてしまう。それを回避するために、基
準となる面(ここでは、インク流路形成部4の基準面4
A)に対して、部品、部品間構成は直角、平行の組合せ
で形成されて行く。例えば、インク流路形成部4のイン
ク流路2を閉溝とする天蓋6の上面(図中の上側)は基
準面4Aに対して平行になる様に設定される。この様
に、各部品はインクジェットヘッド内部だけでなく、シ
ステム全体として、直角、平行の角度構成で連結されて
ゆき、最終的には、インク流路形成部4の基準面4Aが
被印字媒体21、22に対して垂直に配置されることと
なる。この部品間構成の条件は必要不可欠のものではな
いが、最低コスト(製造の難易度低減、歩留まり向上等
による)で、高信頼性のインクジェットヘッドを構成す
るための最も重要な要件となる。
【0006】加えて、従来例の構造に於いては、図18
に示すように、ノズル1先端エッジからインク流路側に
広がるノズルテーパ面1Aが開始するため、外乱に対し
て、インク滴吐出前、あるいはインク滴吐出後のインク
メニスカス(ノズル1先端に形成されるインク界面)1
0A,10B(インク流路2側に引き込まれた状態)は
図に示すように形状安定性が低い。例えば、微少なイン
ク滴がノズル1先端エッジに偏って付着した場合や、イ
ンク流路2内に、インク吐出とは無関係な圧力変動が生
じた場合には、図18の10A,10Bのごとく、イン
クメニスカスの挙動に偏り、あるいはノズル1内部にお
いて、周期的な変動(10A,10B間)を生じさせ
る。この現象は、結果として吐出インク滴の飛行の曲が
りや、飛行のブレを生じさせ、印字品質の劣化を招く。
に示すように、ノズル1先端エッジからインク流路側に
広がるノズルテーパ面1Aが開始するため、外乱に対し
て、インク滴吐出前、あるいはインク滴吐出後のインク
メニスカス(ノズル1先端に形成されるインク界面)1
0A,10B(インク流路2側に引き込まれた状態)は
図に示すように形状安定性が低い。例えば、微少なイン
ク滴がノズル1先端エッジに偏って付着した場合や、イ
ンク流路2内に、インク吐出とは無関係な圧力変動が生
じた場合には、図18の10A,10Bのごとく、イン
クメニスカスの挙動に偏り、あるいはノズル1内部にお
いて、周期的な変動(10A,10B間)を生じさせ
る。この現象は、結果として吐出インク滴の飛行の曲が
りや、飛行のブレを生じさせ、印字品質の劣化を招く。
【0007】次に、前記の従来例(紫外線光のインク流
路2側からの照射によるノズル形成)を、両面流路形成
基板に適用する場合について説明する。
路2側からの照射によるノズル形成)を、両面流路形成
基板に適用する場合について説明する。
【0008】最近のインクジェットヘッドは高密度化、
高速化が要望されており、それに対応するためには、多
ノズル化は非常に有効な手段である。中でも、図19に
示すように、インク流路形成部4Bの両面にインク流路
2を複数形成し(図中に於いて、裏面のインク流路5は
図示せず)、インク流路2に連通するノズル1の数を倍
増させる方法が一般的である。しかし、多ノズル化と、
高精度、高歩留まりノズル形成の両立を目的とし、前記
両面流路形成基板による多ノズル化の方法と、紫外線光
(例えば、エキシマレーザー光)のインク流路2側から
の照射によるノズル形成の方法を融合すると、図17、
図18で説明した課題はもとより、図20で示す課題も
発生する。
高速化が要望されており、それに対応するためには、多
ノズル化は非常に有効な手段である。中でも、図19に
示すように、インク流路形成部4Bの両面にインク流路
2を複数形成し(図中に於いて、裏面のインク流路5は
図示せず)、インク流路2に連通するノズル1の数を倍
増させる方法が一般的である。しかし、多ノズル化と、
高精度、高歩留まりノズル形成の両立を目的とし、前記
両面流路形成基板による多ノズル化の方法と、紫外線光
(例えば、エキシマレーザー光)のインク流路2側から
の照射によるノズル形成の方法を融合すると、図17、
図18で説明した課題はもとより、図20で示す課題も
発生する。
【0009】図20に於いて、相互の基準面4Aは平行
で、印字方向13、14及び、被印字媒体21、22に
対し垂直に配置されている。そして、各ノズル1と基準
面4Aの関係及び、斜めのインク飛行に関しては図17
の片面の場合と同様であり、両者の吐出インク滴は図2
0のインク滴吐出方向12に示すごとく、その距離を狭
める方向に飛翔する。この結果、プラテンギャップが変
動した場合は、(D3−D2)のドット位置ずれが生
じ、このずれは、前記プラテンギャップの変動が明確に
予期されない限り、印字タイミングの制御では対応不可
能である。
で、印字方向13、14及び、被印字媒体21、22に
対し垂直に配置されている。そして、各ノズル1と基準
面4Aの関係及び、斜めのインク飛行に関しては図17
の片面の場合と同様であり、両者の吐出インク滴は図2
0のインク滴吐出方向12に示すごとく、その距離を狭
める方向に飛翔する。この結果、プラテンギャップが変
動した場合は、(D3−D2)のドット位置ずれが生
じ、このずれは、前記プラテンギャップの変動が明確に
予期されない限り、印字タイミングの制御では対応不可
能である。
【0010】又、プラテンギャップが不変で、厳密に一
定であるとしても、前記構成では、基準面4Aと被印字
媒体21、22の垂直関係が少しでもくずるれると、両
吐出インク滴の着弾位置及びその距離が変動し、印字品
質の劣化を導いてしまう。
定であるとしても、前記構成では、基準面4Aと被印字
媒体21、22の垂直関係が少しでもくずるれると、両
吐出インク滴の着弾位置及びその距離が変動し、印字品
質の劣化を導いてしまう。
【0011】そこで、本発明はこの様な課題を解決する
ものであって、その目的は、高精度、高歩留まりノズル
形成と、インク滴の吐出安定性のより一層の向上、並び
に被印字媒体に対する垂直なインク飛行を両立させ、ト
ラブル時にも印字品質が劣化しない信頼性の高いインク
ジェットヘッドを提供することにある。加えて、本発明
を両面流路形成基板にも適用し、多ノズル化による高密
度、高速、高信頼性インクジェットヘッドを提供するこ
とも本発明の目的である。
ものであって、その目的は、高精度、高歩留まりノズル
形成と、インク滴の吐出安定性のより一層の向上、並び
に被印字媒体に対する垂直なインク飛行を両立させ、ト
ラブル時にも印字品質が劣化しない信頼性の高いインク
ジェットヘッドを提供することにある。加えて、本発明
を両面流路形成基板にも適用し、多ノズル化による高密
度、高速、高信頼性インクジェットヘッドを提供するこ
とも本発明の目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の請求項1のインクジェットヘッドは、イン
ク滴を吐出するノズルを形成するノズル形成部と、イン
ク流路を形成するインク流路形成部と、インク流路を閉
溝とする前記インク流路形成部に接合する天蓋を備え、
前記ノズルと前記インク流路が連通するインクジェット
ヘッドに於て、ノズル断面形状が流路側に向かって縮小
し、そのテーパ角が5度以下であり、その中心軸は前記
天蓋との接合面である前記インク流路形成部の基準面に
対し平行であることを特徴する。
に、本発明の請求項1のインクジェットヘッドは、イン
ク滴を吐出するノズルを形成するノズル形成部と、イン
ク流路を形成するインク流路形成部と、インク流路を閉
溝とする前記インク流路形成部に接合する天蓋を備え、
前記ノズルと前記インク流路が連通するインクジェット
ヘッドに於て、ノズル断面形状が流路側に向かって縮小
し、そのテーパ角が5度以下であり、その中心軸は前記
天蓋との接合面である前記インク流路形成部の基準面に
対し平行であることを特徴する。
【0013】又、本発明の請求項2のインクジェットヘ
ッドは、本発明の請求項1の構成であって、前記インク
流路形成部と前記ノズル形成部が一体で成形されている
を特徴とする。
ッドは、本発明の請求項1の構成であって、前記インク
流路形成部と前記ノズル形成部が一体で成形されている
を特徴とする。
【0014】又、本発明の請求項3のインクジェットヘ
ッドは、本発明の請求項1もしくは請求項2の構成であ
って、前記インク流路を前記インク流路形成部の両面に
形成することを特徴とする。
ッドは、本発明の請求項1もしくは請求項2の構成であ
って、前記インク流路を前記インク流路形成部の両面に
形成することを特徴とする。
【0015】又、本発明の請求項4のインクジェットヘ
ッド製造方法は、本発明の請求項1、請求項2、請求項
3のインクジェットヘッドに於いて、前記ノズルの形成
を紫外線光を使用して行うことを特徴とする。
ッド製造方法は、本発明の請求項1、請求項2、請求項
3のインクジェットヘッドに於いて、前記ノズルの形成
を紫外線光を使用して行うことを特徴とする。
【0016】又、本発明の請求項5のインクジェットヘ
ッド製造方法は、本発明の請求項1、請求項2、請求項
3のインクジェットヘッドに於いて、前記ノズルを前記
ノズル側から紫外線光を照射して形成することを特徴と
する。
ッド製造方法は、本発明の請求項1、請求項2、請求項
3のインクジェットヘッドに於いて、前記ノズルを前記
ノズル側から紫外線光を照射して形成することを特徴と
する。
【0017】
【作用】以上の構成によれば、ノズルのテーパ角が5度
以下であることにより、吐出インク滴の吐出特性の確保
と、飛行安定性の向上が両立できる。且つ、ノズルがイ
ンク流路形成部の基準面に対して平行に開けられること
により、吐出インク滴は被印字媒体に対して垂直に飛翔
できる。
以下であることにより、吐出インク滴の吐出特性の確保
と、飛行安定性の向上が両立できる。且つ、ノズルがイ
ンク流路形成部の基準面に対して平行に開けられること
により、吐出インク滴は被印字媒体に対して垂直に飛翔
できる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を用い詳細に
説明する。
説明する。
【0019】図1に第1の実施例の主要概略断面図を示
す。1はノズル、2はインク流路、3はノズル形成部、
4はインク流路2を形成するインク流路形成部、5はノ
ズル前面である。6はインク流路2を閉溝とする天蓋、
4Aはインク流路形成部4の基準面で、且つ、天蓋6と
の接合面でもある。又、インク流路形成部4とノズル形
成部3とは、別部材を接合するか、一体形成されたもの
であっても構わない。このノズル形成部3とインク流路
形成部4が一体化したものに対し、ノズル1(ノズル前
面5)側から基準面4Aと平行に紫外線光11(例え
ば、エキシマレーザー光)を照射しノズル1を形成す
る。当然、図1のごとく、形成されるノズル1は基準面
4Aに対してその中心軸が平行に形成される。そして、
紫外線光(例えば、エキシマレーザー光)加工の際に生
じるテーパ角θを、照射する紫外線光のエネルギー密度
を調整することにより、5度以下に設定する。
す。1はノズル、2はインク流路、3はノズル形成部、
4はインク流路2を形成するインク流路形成部、5はノ
ズル前面である。6はインク流路2を閉溝とする天蓋、
4Aはインク流路形成部4の基準面で、且つ、天蓋6と
の接合面でもある。又、インク流路形成部4とノズル形
成部3とは、別部材を接合するか、一体形成されたもの
であっても構わない。このノズル形成部3とインク流路
形成部4が一体化したものに対し、ノズル1(ノズル前
面5)側から基準面4Aと平行に紫外線光11(例え
ば、エキシマレーザー光)を照射しノズル1を形成す
る。当然、図1のごとく、形成されるノズル1は基準面
4Aに対してその中心軸が平行に形成される。そして、
紫外線光(例えば、エキシマレーザー光)加工の際に生
じるテーパ角θを、照射する紫外線光のエネルギー密度
を調整することにより、5度以下に設定する。
【0020】前記構造に於て、ノズルテーパ角θを小さ
く(5度以下)抑えていることにより、インク吐出特性
の劣化は少なく、入力エネルギーの僅かな割増しで対応
可能である。又、図2に示すように、インクメニスカス
10がインク流路2側に引き込まれた状態に於て、ノズ
ル1先端エッジからインク流路2側に向かって狭まるノ
ズルテーパ面1Bが開始するため、ノズルテーパ面1B
に押え込まれるような状態でインクメニスカス10が安
定する。そのため、微少なインク滴がノズル1先端エッ
ジに偏って付着した場合や、インク流路2内に、インク
吐出とは無関係な圧力変動が生じた場合等のトラブル時
にも、非常に安定した直進性の高いインク滴吐出が可能
である。
く(5度以下)抑えていることにより、インク吐出特性
の劣化は少なく、入力エネルギーの僅かな割増しで対応
可能である。又、図2に示すように、インクメニスカス
10がインク流路2側に引き込まれた状態に於て、ノズ
ル1先端エッジからインク流路2側に向かって狭まるノ
ズルテーパ面1Bが開始するため、ノズルテーパ面1B
に押え込まれるような状態でインクメニスカス10が安
定する。そのため、微少なインク滴がノズル1先端エッ
ジに偏って付着した場合や、インク流路2内に、インク
吐出とは無関係な圧力変動が生じた場合等のトラブル時
にも、非常に安定した直進性の高いインク滴吐出が可能
である。
【0021】ちなみに、前記ノズルテーパ角θを設定す
るに当たり、我々は、直径35μm(ノズル前面5側)
の円形で、長さ(図中においてノズル形成部3の水平方
向の幅)が80μm、テーパ角θが1、3、5、7度の
複数ノズル1を有する試作機を製作し、水溶性染料、湿
潤剤としての多価アルコール、水の組成から成るインク
を用いて評価を行った。その結果、テーパ角θが1、
3、5度のものについて、駆動条件の最適化により、飛
躍的なインク吐出安定性と、実用上の吐出特性(吐出イ
ンク滴の飛行速度として6m/s以上)が両立すること
を確認したが、テーパ角θが7度のものについては必要
な吐出特性が得られなかった。(通常、ノズル1の直径
としては25〜40μmであり、ノズル長さとしては1
00μm以下である。)尚、前記ノズル1の形成には、
KrFレーザーを使用し、発振エネルギー250mJ/
パルス、パルス繰り返し周波数300Hzで、圧縮率を
変えて、ノズルテーパ角θが1、3、5、7度に成るよ
うに設定した。その時のエネルギー密度はそれぞれ10
J/cm2、4J/cm2、2J/cm2、1.2J/c
m2である。又、その時の被加工部であるノズル形成部
3は、ポリサルフォン樹脂で成形されたものである。
又、ノズル1形成時に、インク流路2側のレーザー光出
射口にドロス(紫外線光貫通時に発生するバリのような
もの)が発生し、インク滴吐出特性に影響を与えるた
め、レーザー光照射と同時に、被照射部に空気流を吹き
付けて、ドロス発生を抑制した。加えて、ノズル1形成
後に超音波洗浄を施し、ドロス除去を確実なものにし
た。
るに当たり、我々は、直径35μm(ノズル前面5側)
の円形で、長さ(図中においてノズル形成部3の水平方
向の幅)が80μm、テーパ角θが1、3、5、7度の
複数ノズル1を有する試作機を製作し、水溶性染料、湿
潤剤としての多価アルコール、水の組成から成るインク
を用いて評価を行った。その結果、テーパ角θが1、
3、5度のものについて、駆動条件の最適化により、飛
躍的なインク吐出安定性と、実用上の吐出特性(吐出イ
ンク滴の飛行速度として6m/s以上)が両立すること
を確認したが、テーパ角θが7度のものについては必要
な吐出特性が得られなかった。(通常、ノズル1の直径
としては25〜40μmであり、ノズル長さとしては1
00μm以下である。)尚、前記ノズル1の形成には、
KrFレーザーを使用し、発振エネルギー250mJ/
パルス、パルス繰り返し周波数300Hzで、圧縮率を
変えて、ノズルテーパ角θが1、3、5、7度に成るよ
うに設定した。その時のエネルギー密度はそれぞれ10
J/cm2、4J/cm2、2J/cm2、1.2J/c
m2である。又、その時の被加工部であるノズル形成部
3は、ポリサルフォン樹脂で成形されたものである。
又、ノズル1形成時に、インク流路2側のレーザー光出
射口にドロス(紫外線光貫通時に発生するバリのような
もの)が発生し、インク滴吐出特性に影響を与えるた
め、レーザー光照射と同時に、被照射部に空気流を吹き
付けて、ドロス発生を抑制した。加えて、ノズル1形成
後に超音波洗浄を施し、ドロス除去を確実なものにし
た。
【0022】ところで、インク流路形成部4(ノズル形
成部材3含む)は、高分子樹脂の射出成形や、感光性組
成物のフォトリソグラフィー手法等で形成される。その
他、インク流路2の形状パターンの開いた金属薄板の積
層、或は、金属材料のダイカスト形成等でも前記流路基
板を形成できるが、ノズル形成を紫外線光(例えば、エ
キシマレーザー光)で行う場合は適さない。(前記の場
合は、YAGレーザー加工等でノズル形成可能である)
図3に本発明の第2の実施例の主要概略断面図を示す。
基本的な構成及び効果は第1の実施例と同等であるが、
インク流路2の先端(ノズル1側)の底部7がノズル1
に向かって浅くなるテーパ状となっている。この構造に
より、インク流路2先端におけるインクの滑らかな流れ
を達成し、インク吐出効率も向上し、省エネルギー化が
図れる。又、ノズル長さ(通常、100μ以下)は非常
に小さいが、前記テーパ状の底部7により剛性が高ま
り、ノズル形成部3にかかるインク吐出圧に対する構造
的信頼性を上げることができる。加えて、インク流路形
成部4(ノズル形成部3一体型)の成形性も飛躍的に向
上する。
成部材3含む)は、高分子樹脂の射出成形や、感光性組
成物のフォトリソグラフィー手法等で形成される。その
他、インク流路2の形状パターンの開いた金属薄板の積
層、或は、金属材料のダイカスト形成等でも前記流路基
板を形成できるが、ノズル形成を紫外線光(例えば、エ
キシマレーザー光)で行う場合は適さない。(前記の場
合は、YAGレーザー加工等でノズル形成可能である)
図3に本発明の第2の実施例の主要概略断面図を示す。
基本的な構成及び効果は第1の実施例と同等であるが、
インク流路2の先端(ノズル1側)の底部7がノズル1
に向かって浅くなるテーパ状となっている。この構造に
より、インク流路2先端におけるインクの滑らかな流れ
を達成し、インク吐出効率も向上し、省エネルギー化が
図れる。又、ノズル長さ(通常、100μ以下)は非常
に小さいが、前記テーパ状の底部7により剛性が高ま
り、ノズル形成部3にかかるインク吐出圧に対する構造
的信頼性を上げることができる。加えて、インク流路形
成部4(ノズル形成部3一体型)の成形性も飛躍的に向
上する。
【0023】又、この構造に於て、図4に示すような流
路パターン(天蓋6側から見た状態)を適用することに
より、前記の効果は一層高まる。
路パターン(天蓋6側から見た状態)を適用することに
より、前記の効果は一層高まる。
【0024】尚、図5は、第2の実施例に於て、図4に
示すインク流路2形状を適用した時の3次元的構成を表
したものである。
示すインク流路2形状を適用した時の3次元的構成を表
したものである。
【0025】ちなみに、第2の構造に於て(図4に示す
インク流路2形状を適用した時)、インク滴吐出特性を
評価した結果、第1の実施例のものに対し、印加電圧を
5〜10%の低下することができた。
インク流路2形状を適用した時)、インク滴吐出特性を
評価した結果、第1の実施例のものに対し、印加電圧を
5〜10%の低下することができた。
【0026】図6に本発明の第3の実施例の主要概略断
面図を示す。基本的な構成及び効果は第2の実施例(図
4に示すインク流路2形状を適用した時)と同等である
が、インク流路2先端にノズル側に向かって縮径する絞
り部8を設けたものであり、ノズル形成部3の内部に埋
設される状態で配置されている。この構造に於ては、ノ
ズル形成部3の天蓋6との接合面を大きくとれ、ノズル
長さは小さく設定できる。従って、インク滴吐出特性を
確保でき、且つノズル形成部3と天蓋6との接合信頼性
を一段と向上させることができる。尚、この絞り部8を
形成する方法としては、ノズル形成部3、あるいはイン
ク流路形成部4を形成する際に一体で成形する方法や、
インク流路2側からの紫外線光の照射による後加工で形
成する方法等がある。
面図を示す。基本的な構成及び効果は第2の実施例(図
4に示すインク流路2形状を適用した時)と同等である
が、インク流路2先端にノズル側に向かって縮径する絞
り部8を設けたものであり、ノズル形成部3の内部に埋
設される状態で配置されている。この構造に於ては、ノ
ズル形成部3の天蓋6との接合面を大きくとれ、ノズル
長さは小さく設定できる。従って、インク滴吐出特性を
確保でき、且つノズル形成部3と天蓋6との接合信頼性
を一段と向上させることができる。尚、この絞り部8を
形成する方法としては、ノズル形成部3、あるいはイン
ク流路形成部4を形成する際に一体で成形する方法や、
インク流路2側からの紫外線光の照射による後加工で形
成する方法等がある。
【0027】図7に本発明の第4の実施例の主要概略断
面図を示す。基本的な構成及び効果は第1の実施例と同
等であるが、ノズル形成部3の幅(図中に於て、水平方
向)が基準面4A側(天蓋6との接合面側)に縮小する
断面形状になるように設定してある。これにより、ノズ
ル形成部3とインク流路形成部4とを一体で成形し、図
中の矢印方向に成形型を離型する際の離型抵抗が非常に
低減できる。そのため、成形後の後加工無しで、ノズル
面5の表面を非常にきれいで平坦な面に仕上げることが
できる。
面図を示す。基本的な構成及び効果は第1の実施例と同
等であるが、ノズル形成部3の幅(図中に於て、水平方
向)が基準面4A側(天蓋6との接合面側)に縮小する
断面形状になるように設定してある。これにより、ノズ
ル形成部3とインク流路形成部4とを一体で成形し、図
中の矢印方向に成形型を離型する際の離型抵抗が非常に
低減できる。そのため、成形後の後加工無しで、ノズル
面5の表面を非常にきれいで平坦な面に仕上げることが
できる。
【0028】以上、本発明の第1、第2、第3、第4の
実施例は、ノズル1のテーパ角が5度以下であることに
より、吐出インク滴の吐出特性の確保と、飛行安定性の
向上が両立できる。且つ、ノズル1がインク流路形成部
2の基準面4Aに対して平行に、安価で高精度に開けら
れることにより、被印字媒体に対する垂直なインク飛行
を高い信頼性で実現できる。そのため、トラブル時に
も、印字品質が劣化しない高信頼性インクジェットヘッ
ドとなり得る。
実施例は、ノズル1のテーパ角が5度以下であることに
より、吐出インク滴の吐出特性の確保と、飛行安定性の
向上が両立できる。且つ、ノズル1がインク流路形成部
2の基準面4Aに対して平行に、安価で高精度に開けら
れることにより、被印字媒体に対する垂直なインク飛行
を高い信頼性で実現できる。そのため、トラブル時に
も、印字品質が劣化しない高信頼性インクジェットヘッ
ドとなり得る。
【0029】又、前記4つの実施例に於けるノズル1形
状(ノズル方向に対する垂直断面)は、図示していない
が、円形、正方形、長方形、及びその他の多角形、どの
ような形状であっても対応でき、本発明の適用範囲に入
る。
状(ノズル方向に対する垂直断面)は、図示していない
が、円形、正方形、長方形、及びその他の多角形、どの
ような形状であっても対応でき、本発明の適用範囲に入
る。
【0030】加えて、図8の主要概略断面図に示す様
に、ノズル前面5に各ノズル1に対してクレーター9
(ノズル1先端を保護する凹部)を配することも本発明
に属する。このクレーター9は、印字途中のトラブルと
して発生するノズル前面5と被印字媒体との衝突、接触
(例えば、紙ジャム、紙擦り)の際に、ノズル1先端を
ノズル前面5より一段引き込ませているため、直接、印
字媒体がノズル1先端に衝突するのを防ぐことができ
る。このクレーター9の形状設定には自由度があり、ノ
ズル1先端を取り囲むものであれば良い。又、必ずしも
ノズル1とクレーター9が一対一に対応する必要はな
く、複数のノズル1に対し1つのクレーターで対応して
も構わない。(図示せず) 図9に於いて示したクレー
ター9Aは、円形形状でノズル1に対し一体一に対応す
る例である。又、図10に於いて示したクレーター9B
は、矩形形状のものである。これらのクレーター9A,
9Bの形成は、ノズル前面5側より紫外線光を照射して
形成する方法や、ノズル形成部材3(インク流路形成部
4)を形成する際同時に成形する方法等がある。通常、
クレーター9の深さ(ノズル前面5より)は、数μmか
ら数十μmのものがあり、各種の制約条件を考慮して設
定するば良い。
に、ノズル前面5に各ノズル1に対してクレーター9
(ノズル1先端を保護する凹部)を配することも本発明
に属する。このクレーター9は、印字途中のトラブルと
して発生するノズル前面5と被印字媒体との衝突、接触
(例えば、紙ジャム、紙擦り)の際に、ノズル1先端を
ノズル前面5より一段引き込ませているため、直接、印
字媒体がノズル1先端に衝突するのを防ぐことができ
る。このクレーター9の形状設定には自由度があり、ノ
ズル1先端を取り囲むものであれば良い。又、必ずしも
ノズル1とクレーター9が一対一に対応する必要はな
く、複数のノズル1に対し1つのクレーターで対応して
も構わない。(図示せず) 図9に於いて示したクレー
ター9Aは、円形形状でノズル1に対し一体一に対応す
る例である。又、図10に於いて示したクレーター9B
は、矩形形状のものである。これらのクレーター9A,
9Bの形成は、ノズル前面5側より紫外線光を照射して
形成する方法や、ノズル形成部材3(インク流路形成部
4)を形成する際同時に成形する方法等がある。通常、
クレーター9の深さ(ノズル前面5より)は、数μmか
ら数十μmのものがあり、各種の制約条件を考慮して設
定するば良い。
【0031】又、このクレーター9の形成により、第3
の実施例と同様にノズル形成部3の天蓋6との接合面を
大きくとれ、且つノズル長さは小さく設定できる。(図
8参照) 従って、インク滴吐出特性を確保でき、且つ
ノズル形成部3と天蓋6との接合信頼性を一段と向上さ
せることができる。
の実施例と同様にノズル形成部3の天蓋6との接合面を
大きくとれ、且つノズル長さは小さく設定できる。(図
8参照) 従って、インク滴吐出特性を確保でき、且つ
ノズル形成部3と天蓋6との接合信頼性を一段と向上さ
せることができる。
【0032】次に、本発明の第5の実施例を図11を用
いて説明する。これは、第1、第2、第3、第4の実施
例を多ノズル化を目的として、両面流路形成基板に適用
したものである。
いて説明する。これは、第1、第2、第3、第4の実施
例を多ノズル化を目的として、両面流路形成基板に適用
したものである。
【0033】基本的に片側(図に於いて、上方あるいは
下方)の構成は、前記の第1、第2、第3、第4の実施
例のいずれかと同様であり、インク流路形成部4Bの両
面にインク流路2を複数形成し、それぞれのインク流路
2に対応してノズル1が連通している。そして、流路基
板4Bの表裏(図中では上下)の基準面4Aどうしを平
行に設定し、双方の吐出インク滴は平行で、双方の基準
面4Aに対しても平行(図中の15)に飛翔させる。こ
の両面のインク流路形成部4Bは、裏表面を一体で形成
したものでもよいし、片面のものを基準面4Aを外側に
するように2つ合わせて、一体化したものでも構わな
い。
下方)の構成は、前記の第1、第2、第3、第4の実施
例のいずれかと同様であり、インク流路形成部4Bの両
面にインク流路2を複数形成し、それぞれのインク流路
2に対応してノズル1が連通している。そして、流路基
板4Bの表裏(図中では上下)の基準面4Aどうしを平
行に設定し、双方の吐出インク滴は平行で、双方の基準
面4Aに対しても平行(図中の15)に飛翔させる。こ
の両面のインク流路形成部4Bは、裏表面を一体で形成
したものでもよいし、片面のものを基準面4Aを外側に
するように2つ合わせて、一体化したものでも構わな
い。
【0034】この構成は、ノズル1のテーパ角が5度以
下であることにより、吐出インク滴の吐出特性の確保
と、飛行安定性の向上が両立できる。又、両面のそれぞ
れノズル1の中心軸が双方の基準面4Aに対して平行に
配されているため、双方のノズル1から吐出されるイン
ク滴は平行で、且つ、双方の基準面4Aに対しても平行
に飛翔でき、被印字媒体に対する垂直で、並列なインク
飛行を安価で、且つ高い信頼性で実現できる。そのた
め、トラブル時にも、印字品質が劣化しない高信頼性イ
ンクジェットヘッドを多ノズル化することができる。
下であることにより、吐出インク滴の吐出特性の確保
と、飛行安定性の向上が両立できる。又、両面のそれぞ
れノズル1の中心軸が双方の基準面4Aに対して平行に
配されているため、双方のノズル1から吐出されるイン
ク滴は平行で、且つ、双方の基準面4Aに対しても平行
に飛翔でき、被印字媒体に対する垂直で、並列なインク
飛行を安価で、且つ高い信頼性で実現できる。そのた
め、トラブル時にも、印字品質が劣化しない高信頼性イ
ンクジェットヘッドを多ノズル化することができる。
【0035】図12、図13は両面に対応したヘッドの
ノズル配列に関する実施例である。図12はインク流路
形成部4Bの両面に形成されるそれぞれのノズル列1
C、1Dがそれぞれ同一ピッチで、印字高さ方向(図中
の上下方向)に半ピッチずらした例であり、高密度化に
対応したものである。図13はノズル列1C、1Dがそ
れぞれ同一ピッチで、印字高さ方向(図中の上下方向)
にずれなく配列した例であり、高速化に対応したのもで
ある。尚、前記ずらし量は目的によって様々に設定でき
るが、すべて本発明の適用範囲に属する。
ノズル配列に関する実施例である。図12はインク流路
形成部4Bの両面に形成されるそれぞれのノズル列1
C、1Dがそれぞれ同一ピッチで、印字高さ方向(図中
の上下方向)に半ピッチずらした例であり、高密度化に
対応したものである。図13はノズル列1C、1Dがそ
れぞれ同一ピッチで、印字高さ方向(図中の上下方向)
にずれなく配列した例であり、高速化に対応したのもで
ある。尚、前記ずらし量は目的によって様々に設定でき
るが、すべて本発明の適用範囲に属する。
【0036】図14に本発明の第6の実施例の主要概略
断面図を示す。基本的な構成及び効果は第1の実施例と
同等であるが、ノズル前面5を第4の実施例のごとく斜
めにし、両面に対応したものである。この構造は、両面
に対応したインク流路形成部4Bの中央部がノズル1先
端より、被印字媒体21側に吐出するため、図15に示
すノズル前面5と被印字媒体21とが衝突、接触するよ
うなトラブル時も、ノズル1先端を傷つけることがな
い。
断面図を示す。基本的な構成及び効果は第1の実施例と
同等であるが、ノズル前面5を第4の実施例のごとく斜
めにし、両面に対応したものである。この構造は、両面
に対応したインク流路形成部4Bの中央部がノズル1先
端より、被印字媒体21側に吐出するため、図15に示
すノズル前面5と被印字媒体21とが衝突、接触するよ
うなトラブル時も、ノズル1先端を傷つけることがな
い。
【0037】以上の本発明の実施例全てに渡って、イン
ク流路2に圧力変動を発生させる能動素子(図示せず)
としては、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する発
熱素子や、電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、
天蓋6をたわませる圧電素子(天蓋6上で、インク流路
2外に設置)等を用いることができる。
ク流路2に圧力変動を発生させる能動素子(図示せず)
としては、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する発
熱素子や、電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、
天蓋6をたわませる圧電素子(天蓋6上で、インク流路
2外に設置)等を用いることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は高精度、
高歩留まりノズル形成と、インクの吐出安定性のより一
層の向上、並びに被印字媒体に対する垂直なインク飛行
を両立させ、トラブル時にも、印字品質が劣化しない信
頼性の高いインクジェットヘッドを提供することにあ
る。加えて、本発明を両面流路形成基板にも適用し、多
ノズル化による高密度、高速、高信頼性インクジェット
ヘッドを提供することができる。
高歩留まりノズル形成と、インクの吐出安定性のより一
層の向上、並びに被印字媒体に対する垂直なインク飛行
を両立させ、トラブル時にも、印字品質が劣化しない信
頼性の高いインクジェットヘッドを提供することにあ
る。加えて、本発明を両面流路形成基板にも適用し、多
ノズル化による高密度、高速、高信頼性インクジェット
ヘッドを提供することができる。
【図1】本発明の第1の実施例の主要概略断面図であ
る。
る。
【図2】図1のノズル近傍拡大図である。
【図3】本発明の第2の実施例の主要概略断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の第2の実施例の流路パターン図であ
る。
る。
【図5】本発明の第2の実施例のノズル側より見た斜視
図である。
図である。
【図6】本発明の第3の実施例の主要概略断面図であ
る。
る。
【図7】本発明の第4の実施例の主要概略断面図であ
る。
る。
【図8】本発明の実施例に係る主要概略断面図である。
【図9】本発明の実施例のノズル前面からの断面斜視図
である。
である。
【図10】本発明の実施例のノズル前面からの断面斜視
図である。
図である。
【図11】本発明の第4の実施例の主要概略断面図であ
る。
る。
【図12】本発明の第4の実施例の両面流路形成記板の
斜視図である。
斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施例の両面流路形成記板の
斜視図である。
斜視図である。
【図14】本発明の第5の実施例の主要概略断面図であ
る。
る。
【図15】本発明の第5の実施例と印字媒体との相関図
である。
である。
【図16】従来例の主要概略断面図である。
【図17】従来例と印字媒体との相関図である。
【図18】従来例のノズル近傍拡大図である。
【図19】従来例の主要概略断面図である。
【図20】従来例と印字媒体との相関図である。
1 ノズル 1A ノズルテーパ面 1B ノズルテーパ面 1C ノズル列 1D ノズル列 2 インク流路 3 ノズル形成部 4 インク流路形成部 4A 基準面 4B インク流路形成部 5 ノズル前面 6 天蓋 7 インク流路先端の底部 8 インク流路先端の絞り部 9 クレーター 9A クレーター 9B クレーター 10 インクメニスカス 10A インクメニスカス 10B インクメニスカス 11 紫外線光 12 インク滴吐出方向 13 印字方向 14 印字方向 15 インク滴吐出方向 15A 吐出インク滴のノズル前面の法線方向の速度成
分 15B 吐出インク滴のノズル方向の速度成分 21 被印字媒体 22 被印字媒体 θ ノズルテーパ角 D1 吐出インク滴の着弾位置ずれ D2 両面の吐出インク滴の着弾位置間距離 D3 両面の吐出インク滴の着弾位置間距離
分 15B 吐出インク滴のノズル方向の速度成分 21 被印字媒体 22 被印字媒体 θ ノズルテーパ角 D1 吐出インク滴の着弾位置ずれ D2 両面の吐出インク滴の着弾位置間距離 D3 両面の吐出インク滴の着弾位置間距離
Claims (5)
- 【請求項1】 インク滴を吐出するノズルを形成するノ
ズル形成部と、インク流路を形成するインク流路形成部
と、インク流路を閉溝とする前記インク流路形成部に接
合する天蓋を備え、前記ノズルと前記インク流路が連通
するインクジェットヘッドに於て、ノズル断面形状が流
路側に向かって縮小し、そのテーパ角が5度以下であ
り、その中心軸は前記天蓋との接合面である前記インク
流路形成部の基準面に対し平行であることを特徴するイ
ンクジェットヘッド。 - 【請求項2】 前記インク流路形成部と前記ノズル形成
部が一体で成形されていることを特徴とする請求項1に
記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項3】 前記インク流路を、前記インク流路形成
部の両面に形成することを特徴とする請求項1、請求項
2いずれかに記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項4】 前記ノズルの形成は紫外線光を使用して
行うことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の
いずれかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項5】 前記ノズルは前記ノズル側から紫外線光
を照射して形成することを特徴とする請求項1、請求項
2、請求項3のいずれかに記載のインクジェットヘッド
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14576892A JPH05338157A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14576892A JPH05338157A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05338157A true JPH05338157A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=15392718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14576892A Pending JPH05338157A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05338157A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6211486B1 (en) * | 1997-07-04 | 2001-04-03 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of making ink jet recording head with tapered orifice |
JP2009233995A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Brother Ind Ltd | ノズルプレート及びその製造方法 |
US8025361B2 (en) | 2007-11-20 | 2011-09-27 | Seiko Epson Corporation | Liquid jet head and liquid jet apparatus |
-
1992
- 1992-06-05 JP JP14576892A patent/JPH05338157A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6211486B1 (en) * | 1997-07-04 | 2001-04-03 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of making ink jet recording head with tapered orifice |
US6568791B2 (en) | 1997-07-04 | 2003-05-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording head and a method of manufacture therefor |
US8025361B2 (en) | 2007-11-20 | 2011-09-27 | Seiko Epson Corporation | Liquid jet head and liquid jet apparatus |
JP2009233995A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Brother Ind Ltd | ノズルプレート及びその製造方法 |
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