JPH05318547A - 射出成形機の充填圧力制御装置 - Google Patents
射出成形機の充填圧力制御装置Info
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- JPH05318547A JPH05318547A JP12703392A JP12703392A JPH05318547A JP H05318547 A JPH05318547 A JP H05318547A JP 12703392 A JP12703392 A JP 12703392A JP 12703392 A JP12703392 A JP 12703392A JP H05318547 A JPH05318547 A JP H05318547A
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- pressure
- filling
- speed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】サージ圧が発生するのを最小限に抑えることに
よって、成形品の反り、曲げ、歪(ひず)みが発生しな
いようにし、かつ、金型が破損するのを防止する。 【構成】充填速度が検出され、速度設定器31によって
設定された速度設定値Vと検出された充填速度によって
速度制御系の操作量aが算出される。また、充填圧力が
検出され、一方、圧力設定器35によって圧力設定値P
が設定され、該圧力設定値Pから仮想のサージ圧kV2
分を差し引いた値が当初の補正圧力設定値P′として設
定される。そして、前記充填圧力が当初の補正圧力設定
値P′に達すると、前記補正圧力設定値P′は圧力設定
値Pに徐々に近づけられる。そして、前記充填圧力と補
正圧力設定値P′によって圧力制御系の操作量bが算出
される。前記速度制御系及び圧力制御系の操作量a,b
が比較され、操作量a,bの少ない方の制御系が選択さ
れ、選択された制御系の操作量a,bがアクチュエータ
に対して出力される。
よって、成形品の反り、曲げ、歪(ひず)みが発生しな
いようにし、かつ、金型が破損するのを防止する。 【構成】充填速度が検出され、速度設定器31によって
設定された速度設定値Vと検出された充填速度によって
速度制御系の操作量aが算出される。また、充填圧力が
検出され、一方、圧力設定器35によって圧力設定値P
が設定され、該圧力設定値Pから仮想のサージ圧kV2
分を差し引いた値が当初の補正圧力設定値P′として設
定される。そして、前記充填圧力が当初の補正圧力設定
値P′に達すると、前記補正圧力設定値P′は圧力設定
値Pに徐々に近づけられる。そして、前記充填圧力と補
正圧力設定値P′によって圧力制御系の操作量bが算出
される。前記速度制御系及び圧力制御系の操作量a,b
が比較され、操作量a,bの少ない方の制御系が選択さ
れ、選択された制御系の操作量a,bがアクチュエータ
に対して出力される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の充填圧力
制御装置に関するものである。
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱シリンダ内で加熱され流動化
された成形材料、例えば樹脂を高圧で金型内に射出し、
その中で冷却し、固化又は硬化させ、次いで金型を開い
て成形品を取り出す射出成形機において、前記加熱シリ
ンダ内のスクリュを前後進させて射出成形するスクリュ
式のものがある。
された成形材料、例えば樹脂を高圧で金型内に射出し、
その中で冷却し、固化又は硬化させ、次いで金型を開い
て成形品を取り出す射出成形機において、前記加熱シリ
ンダ内のスクリュを前後進させて射出成形するスクリュ
式のものがある。
【0003】前記スクリュ式の射出成形機においては、
加熱シリンダの内部にスクリュが回転自在かつ前後進自
在に支持されていて、射出シリンダ及び油圧モータから
成る駆動系に接続され、該駆動系によって回転させられ
前後進させられる。前記射出成形機の射出成形は、計量
工程、充填工程及び保圧工程から成り、該計量工程にお
いては、スクリュが前記油圧モータに駆動されて回転
し、この時、材料供給口から供給された樹脂が、前記ス
クリュの回転によって前方に移動しつつ加熱シリンダ内
で溶融し、スクリュの前端部に蓄えられる。溶融に伴い
発生する加熱シリンダ内の樹脂の圧力は、スクリュに対
する反力となり、該反力でスクリュがあらかじめ設定さ
れた位置まで後退するようになっている。
加熱シリンダの内部にスクリュが回転自在かつ前後進自
在に支持されていて、射出シリンダ及び油圧モータから
成る駆動系に接続され、該駆動系によって回転させられ
前後進させられる。前記射出成形機の射出成形は、計量
工程、充填工程及び保圧工程から成り、該計量工程にお
いては、スクリュが前記油圧モータに駆動されて回転
し、この時、材料供給口から供給された樹脂が、前記ス
クリュの回転によって前方に移動しつつ加熱シリンダ内
で溶融し、スクリュの前端部に蓄えられる。溶融に伴い
発生する加熱シリンダ内の樹脂の圧力は、スクリュに対
する反力となり、該反力でスクリュがあらかじめ設定さ
れた位置まで後退するようになっている。
【0004】こうして、スクリュの前端部に蓄えられた
樹脂は、続いて該スクリュを前記射出シリンダによって
前方に押し出すことによって、射出ノズルから射出さ
れ、金型のキャビティ内に充填される。前記充填工程が
完了すると、キャビティ内の樹脂が冷却し収縮する分を
補うため、スクリュに一定の油圧を作用させて保圧を行
い、この保圧工程が完了するとスクリュは再び回転させ
られ計量が行われる。
樹脂は、続いて該スクリュを前記射出シリンダによって
前方に押し出すことによって、射出ノズルから射出さ
れ、金型のキャビティ内に充填される。前記充填工程が
完了すると、キャビティ内の樹脂が冷却し収縮する分を
補うため、スクリュに一定の油圧を作用させて保圧を行
い、この保圧工程が完了するとスクリュは再び回転させ
られ計量が行われる。
【0005】ここで、前記充填工程においては速度(流
量)制御が行われ、保圧工程においては圧力制御が行わ
れるようになっている。そのため、一つのアクチュエー
タに対し速度制御系と圧力制御系が設けられ、操作量の
少ない制御系が選択され、該制御系の操作量が出力され
るようにしている。図2は従来の射出成形機の充填圧力
制御装置のブロック図である。
量)制御が行われ、保圧工程においては圧力制御が行わ
れるようになっている。そのため、一つのアクチュエー
タに対し速度制御系と圧力制御系が設けられ、操作量の
少ない制御系が選択され、該制御系の操作量が出力され
るようにしている。図2は従来の射出成形機の充填圧力
制御装置のブロック図である。
【0006】図において、11は射出成形機、12はス
クリュを往復動させるための射出シリンダに接続される
可変ポンプであり、射出シリンダに油を供給する。13
は速度設定器であり、速度制御を行うための速度設定値
Vを設定する。14は減算器であり、前記速度設定器1
3の速度設定値Vから前記射出成形機11において検出
した流量検出値、すなわち充填速度を減算して偏差を求
め、充填速度制御補償器15に対して出力する。
クリュを往復動させるための射出シリンダに接続される
可変ポンプであり、射出シリンダに油を供給する。13
は速度設定器であり、速度制御を行うための速度設定値
Vを設定する。14は減算器であり、前記速度設定器1
3の速度設定値Vから前記射出成形機11において検出
した流量検出値、すなわち充填速度を減算して偏差を求
め、充填速度制御補償器15に対して出力する。
【0007】該充填速度制御補償器15は前記偏差に基
づき、可変ポンプ12の操作量aを算出して出力する。
一方、21は圧力設定器であり、圧力制御を行うための
圧力設定値Pを設定する。22は減算器であり、前記圧
力設定器21の圧力設定値Pから前記射出成形機11に
おいて検出した圧力検出値、すなわち充填圧力を減算し
て偏差を求め、充填圧力制御補償器23に対して出力す
る。
づき、可変ポンプ12の操作量aを算出して出力する。
一方、21は圧力設定器であり、圧力制御を行うための
圧力設定値Pを設定する。22は減算器であり、前記圧
力設定器21の圧力設定値Pから前記射出成形機11に
おいて検出した圧力検出値、すなわち充填圧力を減算し
て偏差を求め、充填圧力制御補償器23に対して出力す
る。
【0008】該充填圧力制御補償器23は前記偏差に基
づき、可変ポンプ12の操作量bを算出して出力する。
25は制御対象を充填速度とするか充填圧力とするかを
判断するための比較器であり、該比較器25は前記操作
量a,bを受けて比較し、指令cを制御切換装置26に
対して出力する。該制御切換装置26は前記比較器25
からの指令cを受けて切り換わり、操作量a,bを前記
可変ポンプ12に対して出力する。該可変ポンプ12
は、制御切換装置26で選択された操作量a,bによっ
て制御を行う。
づき、可変ポンプ12の操作量bを算出して出力する。
25は制御対象を充填速度とするか充填圧力とするかを
判断するための比較器であり、該比較器25は前記操作
量a,bを受けて比較し、指令cを制御切換装置26に
対して出力する。該制御切換装置26は前記比較器25
からの指令cを受けて切り換わり、操作量a,bを前記
可変ポンプ12に対して出力する。該可変ポンプ12
は、制御切換装置26で選択された操作量a,bによっ
て制御を行う。
【0009】前記構成の射出成形機の充填圧力制御装置
において、一つのアクチュエータすなわち可変ポンプ1
2に対し、速度制御系と圧力制御系が備えられ、あらか
じめ操作量a,bを算出し、比較器25で比較して操作
量a,bの少ない方を可変ポンプ12に対して出力する
ようになっている。
において、一つのアクチュエータすなわち可変ポンプ1
2に対し、速度制御系と圧力制御系が備えられ、あらか
じめ操作量a,bを算出し、比較器25で比較して操作
量a,bの少ない方を可変ポンプ12に対して出力する
ようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の射出成形機の充填圧力制御装置においては、速度制
御系と圧力制御系の切換条件は、可変ポンプ12を動作
速度の限界内で作動させた静的な状態で設定され、該切
換条件に基づいて前記各操作量a,bを算出している。
そして、該切換条件は前記速度設定値V及び圧力設定値
Pの近傍の値によって設定される。
来の射出成形機の充填圧力制御装置においては、速度制
御系と圧力制御系の切換条件は、可変ポンプ12を動作
速度の限界内で作動させた静的な状態で設定され、該切
換条件に基づいて前記各操作量a,bを算出している。
そして、該切換条件は前記速度設定値V及び圧力設定値
Pの近傍の値によって設定される。
【0011】したがって、樹脂が流動状態から保圧工程
に入る直前のパック状態になった時など、圧力が急激に
上昇すると、運動エネルギによる慣性や、動作速度の限
界を超えた作動が前記可変ポンプ12に要求されるため
に起こる動作遅れによって、大きなサージ圧が発生して
しまう。すなわち、制御対象が充填速度から充填圧力に
切り換わった時、圧力制御系の制御目標が圧力設定値P
に等しいと、運動エネルギの慣性がサージ圧を発生す
る。また、圧力設定値Pからサージ圧分を差し引いた値
を制御目標として設定し、該制御目標に達した時点で圧
力設定値Pに切り換えるようにすると、制御目標と圧力
設定値Pの偏差によるサージ圧が発生する。
に入る直前のパック状態になった時など、圧力が急激に
上昇すると、運動エネルギによる慣性や、動作速度の限
界を超えた作動が前記可変ポンプ12に要求されるため
に起こる動作遅れによって、大きなサージ圧が発生して
しまう。すなわち、制御対象が充填速度から充填圧力に
切り換わった時、圧力制御系の制御目標が圧力設定値P
に等しいと、運動エネルギの慣性がサージ圧を発生す
る。また、圧力設定値Pからサージ圧分を差し引いた値
を制御目標として設定し、該制御目標に達した時点で圧
力設定値Pに切り換えるようにすると、制御目標と圧力
設定値Pの偏差によるサージ圧が発生する。
【0012】そして、該サージ圧によってキャビティ内
に圧力設定値Pより高い圧力が局所的に発生して伝わ
り、金型における製造上の弱い箇所を破損したり、成形
品に反り、曲げ、歪(ひず)み等を発生させてしまう。
本発明は、前記従来の射出成形機の充填圧力制御装置の
問題点を解決して、サージ圧が発生するのを最小限に抑
えることによって、成形品の反り、曲げ、歪みが発生し
ないようにし、かつ、金型が破損するのを防止すること
ができる射出成形機の充填圧力制御装置を提供すること
を目的とする。
に圧力設定値Pより高い圧力が局所的に発生して伝わ
り、金型における製造上の弱い箇所を破損したり、成形
品に反り、曲げ、歪(ひず)み等を発生させてしまう。
本発明は、前記従来の射出成形機の充填圧力制御装置の
問題点を解決して、サージ圧が発生するのを最小限に抑
えることによって、成形品の反り、曲げ、歪みが発生し
ないようにし、かつ、金型が破損するのを防止すること
ができる射出成形機の充填圧力制御装置を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の射
出成形機の充填圧力制御装置においては、スクリュを移
動させるアクチュエータと、充填速度及び充填圧力を検
出する手段と、充填速度の速度設定値を設定する速度設
定器と、前記充填速度と速度設定値によって速度制御系
の操作量を算出する充填速度制御補償器を有する。
出成形機の充填圧力制御装置においては、スクリュを移
動させるアクチュエータと、充填速度及び充填圧力を検
出する手段と、充填速度の速度設定値を設定する速度設
定器と、前記充填速度と速度設定値によって速度制御系
の操作量を算出する充填速度制御補償器を有する。
【0014】また、充填圧力の圧力設定値を設定する圧
力設定器と、前記圧力設定値から仮想のサージ圧分を差
し引いた値を当初の補正圧力設定値とする手段と、充填
圧力が当初の補正圧力設定値に達した時に前記補正圧力
設定値を圧力設定値に徐々に近づける手段と、前記充填
圧力と補正圧力設定値によって圧力制御系の操作量を算
出する充填圧力制御補償器を有する。
力設定器と、前記圧力設定値から仮想のサージ圧分を差
し引いた値を当初の補正圧力設定値とする手段と、充填
圧力が当初の補正圧力設定値に達した時に前記補正圧力
設定値を圧力設定値に徐々に近づける手段と、前記充填
圧力と補正圧力設定値によって圧力制御系の操作量を算
出する充填圧力制御補償器を有する。
【0015】そして、前記速度制御系及び圧力制御系の
操作量が比較され、操作量の少ない方の制御系が選択さ
れ、選択された制御系の操作量がアクチュエータに対し
て出力される。
操作量が比較され、操作量の少ない方の制御系が選択さ
れ、選択された制御系の操作量がアクチュエータに対し
て出力される。
【0016】
【作用】本発明によれば、前記のようにスクリュを移動
させるアクチュエータが設けられ、該アクチュエータ
は、入力された操作量に対応してスクリュを移動させ、
成形材料を金型のキャビティ内に充填する。充填速度が
検出され、速度設定器によって設定された速度設定値
と、検出された充填速度によって速度制御系の操作量が
算出される。
させるアクチュエータが設けられ、該アクチュエータ
は、入力された操作量に対応してスクリュを移動させ、
成形材料を金型のキャビティ内に充填する。充填速度が
検出され、速度設定器によって設定された速度設定値
と、検出された充填速度によって速度制御系の操作量が
算出される。
【0017】また、充填圧力が検出され、一方、圧力設
定器によって圧力設定値が設定され、該圧力設定値から
仮想のサージ圧分を差し引いた値が当初の補正圧力設定
値として設定される。そして、前記充填圧力が当初の補
正圧力設定値に達すると、前記補正圧力設定値は圧力設
定値に徐々に近づけられる。そして、前記充填圧力と補
正圧力設定値によって圧力制御系の操作量が算出され
る。
定器によって圧力設定値が設定され、該圧力設定値から
仮想のサージ圧分を差し引いた値が当初の補正圧力設定
値として設定される。そして、前記充填圧力が当初の補
正圧力設定値に達すると、前記補正圧力設定値は圧力設
定値に徐々に近づけられる。そして、前記充填圧力と補
正圧力設定値によって圧力制御系の操作量が算出され
る。
【0018】前記速度制御系及び圧力制御系の操作量が
比較され、操作量の少ない方の制御系が選択され、選択
された制御系の操作量がアクチュエータに対して出力さ
れる。
比較され、操作量の少ない方の制御系が選択され、選択
された制御系の操作量がアクチュエータに対して出力さ
れる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例を示す射
出成形機の充填圧力制御装置のブロック図、図3は本発
明の実施例を示す射出成形機のタイムチャートである。
図において、11は射出成形機、12はスクリュを往復
動させるアクチュエータとして、射出シリンダに接続さ
れる可変ポンプであり、射出シリンダに油を供給する。
31は速度設定器であり、速度制御を行うための速度設
定値Vを設定する。14は減算器であり、前記速度設定
器13の速度設定値Vから前記射出成形機11において
検出した流量検出値、すなわち充填速度を減算して偏差
を求め、充填速度制御補償器15に対して出力する。
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例を示す射
出成形機の充填圧力制御装置のブロック図、図3は本発
明の実施例を示す射出成形機のタイムチャートである。
図において、11は射出成形機、12はスクリュを往復
動させるアクチュエータとして、射出シリンダに接続さ
れる可変ポンプであり、射出シリンダに油を供給する。
31は速度設定器であり、速度制御を行うための速度設
定値Vを設定する。14は減算器であり、前記速度設定
器13の速度設定値Vから前記射出成形機11において
検出した流量検出値、すなわち充填速度を減算して偏差
を求め、充填速度制御補償器15に対して出力する。
【0020】該充填速度制御補償器15は前記偏差に基
づき、可変ポンプ12の操作量aを算出して出力する。
一方、35は圧力設定器であり、圧力制御を行うための
圧力設定値Pを設定する。36は減算器であり、該減算
器36において前記圧力設定値Pを補正し、補正圧力設
定値P′を制御目標として設定する。
づき、可変ポンプ12の操作量aを算出して出力する。
一方、35は圧力設定器であり、圧力制御を行うための
圧力設定値Pを設定する。36は減算器であり、該減算
器36において前記圧力設定値Pを補正し、補正圧力設
定値P′を制御目標として設定する。
【0021】すなわち、前記速度設定器31で設定され
た速度設定値Vは演算器37に対して出力され、該演算
器37において仮想のサージ圧kV2 (kは定数)が演
算される。該サージ圧kV2 は本実施例の場合、速度設
定値Vによって計算しているが、射出成形機11で検出
された充填速度によって計算してもよい。前記サージ圧
kV2 は、スイッチ38及び一次遅れパターン発生器3
9を介し、補正値ΔPとして前記減算器36に送られ
る。該減算器36においては、前記速度設定値Vから補
正値ΔPが減算され、制御目標として補正圧力設定値
P′が得られる。
た速度設定値Vは演算器37に対して出力され、該演算
器37において仮想のサージ圧kV2 (kは定数)が演
算される。該サージ圧kV2 は本実施例の場合、速度設
定値Vによって計算しているが、射出成形機11で検出
された充填速度によって計算してもよい。前記サージ圧
kV2 は、スイッチ38及び一次遅れパターン発生器3
9を介し、補正値ΔPとして前記減算器36に送られ
る。該減算器36においては、前記速度設定値Vから補
正値ΔPが減算され、制御目標として補正圧力設定値
P′が得られる。
【0022】また、40は比較器であり、前記補正圧力
設定値P′と射出成形機11において検出した圧力検出
値、すなわち充填圧力を比較し、補正圧力設定値P′が
充填圧力より高い場合にスイッチ38をオンにして圧力
設定値Pよりサージ圧kV2分だけ低い前記補正圧力設
定値P′を制御目標とし、充填圧力が補正圧力設定値
P′に達したらスイッチ38をオフにして補正圧力設定
値P′すなわち制御目標を徐々に前記圧力設定値Pに近
づける。
設定値P′と射出成形機11において検出した圧力検出
値、すなわち充填圧力を比較し、補正圧力設定値P′が
充填圧力より高い場合にスイッチ38をオンにして圧力
設定値Pよりサージ圧kV2分だけ低い前記補正圧力設
定値P′を制御目標とし、充填圧力が補正圧力設定値
P′に達したらスイッチ38をオフにして補正圧力設定
値P′すなわち制御目標を徐々に前記圧力設定値Pに近
づける。
【0023】このようにして得られた前記補正圧力設定
値P′は充填圧力制御補償器23に入力される。該充填
圧力制御補償器23は補正圧力設定値P′に基づき、可
変ポンプ12の操作量bを算出して出力する。25は制
御対象を充填速度とするか充填圧力とするかを判断する
ための比較器であり、該比較器25は前記操作量a,b
を受けて比較し、指令cを制御切換装置26に対して出
力する。該制御切換装置26は前記比較器25からの指
令cを受けて切り換わり、操作量a,bを前記可変ポン
プ12に対して出力する。該可変ポンプ12は、制御切
換装置26で選択された操作量a,bによって制御を行
う。
値P′は充填圧力制御補償器23に入力される。該充填
圧力制御補償器23は補正圧力設定値P′に基づき、可
変ポンプ12の操作量bを算出して出力する。25は制
御対象を充填速度とするか充填圧力とするかを判断する
ための比較器であり、該比較器25は前記操作量a,b
を受けて比較し、指令cを制御切換装置26に対して出
力する。該制御切換装置26は前記比較器25からの指
令cを受けて切り換わり、操作量a,bを前記可変ポン
プ12に対して出力する。該可変ポンプ12は、制御切
換装置26で選択された操作量a,bによって制御を行
う。
【0024】前記構成の射出成形機11の充填圧力制御
装置において、充填を開始した時の充填速度及び充填圧
力はいずれも0であり、この時制御切換装置26は速度
制御系を選択している。前記充填工程においては、前記
射出成形機11で流量検出値、すなわち充填速度が検出
され、前記速度設定器31の速度設定値Vから充填速度
が減算されて偏差が求めら、充填速度制御補償器15に
対して出力される。
装置において、充填を開始した時の充填速度及び充填圧
力はいずれも0であり、この時制御切換装置26は速度
制御系を選択している。前記充填工程においては、前記
射出成形機11で流量検出値、すなわち充填速度が検出
され、前記速度設定器31の速度設定値Vから充填速度
が減算されて偏差が求めら、充填速度制御補償器15に
対して出力される。
【0025】該充填速度制御補償器15は前記偏差に基
づき、可変ポンプ12の操作量aを算出して出力する。
充填工程が進むにつれて充填速度が上昇し、速度設定値
Vに達する。ここで、速度制御系から圧力制御系に切り
換わる際に、圧力設定器35で設定された圧力設定値P
によってフィードバック制御しようとすると、可変ポン
プ12の動作遅れや伝達機構の運動エネルギによる慣性
によってサージ圧kV2 が発生する。
づき、可変ポンプ12の操作量aを算出して出力する。
充填工程が進むにつれて充填速度が上昇し、速度設定値
Vに達する。ここで、速度制御系から圧力制御系に切り
換わる際に、圧力設定器35で設定された圧力設定値P
によってフィードバック制御しようとすると、可変ポン
プ12の動作遅れや伝達機構の運動エネルギによる慣性
によってサージ圧kV2 が発生する。
【0026】そこで、圧力設定器35が設定した本来の
圧力設定値Pからサージ圧kV2 分を差し引いた値を補
正圧力設定値P′とし、これを圧力制御系の制御目標と
する。そのため、演算器37で速度設定器31による速
度設定値Vによってサージ圧kV2 を演算し、該サージ
圧kV2 を一次遅れパターン発生器39を通すことによ
って補正値ΔPとする。そして、前記圧力設定器35の
圧力設定値Pから前記補正値ΔPを減算することによっ
て補正圧力設定値P′を得て、該補正圧力設定値P′を
制御目標とする。
圧力設定値Pからサージ圧kV2 分を差し引いた値を補
正圧力設定値P′とし、これを圧力制御系の制御目標と
する。そのため、演算器37で速度設定器31による速
度設定値Vによってサージ圧kV2 を演算し、該サージ
圧kV2 を一次遅れパターン発生器39を通すことによ
って補正値ΔPとする。そして、前記圧力設定器35の
圧力設定値Pから前記補正値ΔPを減算することによっ
て補正圧力設定値P′を得て、該補正圧力設定値P′を
制御目標とする。
【0027】更に充填工程が進行して充填圧力が補正圧
力設定値P′に達すると、比較器25が制御切換装置2
6に指令cを与え圧力制御系を選択する。同時に比較器
40はスイッチ38をオフにするため、一次遅れパター
ン発生器39への入力が0となり、補正値△Pは一次遅
れによって徐々に0に近づき、最終的に補正圧力設定値
P′及び圧力設定値Pは、 P′=P となる。なお、補正圧力設定値P′を徐々に圧力設定値
Pに近づけるために前記一次遅れパターン発生器39の
ほか、ランプ入力などを使用することができる。
力設定値P′に達すると、比較器25が制御切換装置2
6に指令cを与え圧力制御系を選択する。同時に比較器
40はスイッチ38をオフにするため、一次遅れパター
ン発生器39への入力が0となり、補正値△Pは一次遅
れによって徐々に0に近づき、最終的に補正圧力設定値
P′及び圧力設定値Pは、 P′=P となる。なお、補正圧力設定値P′を徐々に圧力設定値
Pに近づけるために前記一次遅れパターン発生器39の
ほか、ランプ入力などを使用することができる。
【0028】22は減算器であり、前記補正圧力設定値
P′から前記射出成形機11において検出した圧力検出
値、すなわち充填圧力を減算して偏差を求め、充填圧力
制御補償器23に対して出力する。該充填圧力制御補償
器23は前記偏差に基づき、可変ポンプ12の操作量b
を算出して出力する。
P′から前記射出成形機11において検出した圧力検出
値、すなわち充填圧力を減算して偏差を求め、充填圧力
制御補償器23に対して出力する。該充填圧力制御補償
器23は前記偏差に基づき、可変ポンプ12の操作量b
を算出して出力する。
【0029】本発明の射出成形機11の充填圧力制御装
置の場合、充填速度及び充填圧力は図3に示すように変
化する。すなわち、圧力制御系においては、破線hに示
すように圧力設定値Pよりサージ圧kV2 分低い補正圧
力設定値P′が制御目標とされ、実線kの充填圧力が該
制御目標に達すると補正圧力設定値P′は破線iに示す
ように変化する。この時、充填速度は実線nのように低
下させられる。したがって、サージ圧kV2 は発生せ
ず、また、急激に制御目標が変化することもない。な
お、補正圧力設定値P′ではなく圧力設定値Pを制御目
標として制御した場合には、充填速度は破線pで示すよ
うに変化し、この部分のオーバランによってサージ圧k
V2 が発生する。
置の場合、充填速度及び充填圧力は図3に示すように変
化する。すなわち、圧力制御系においては、破線hに示
すように圧力設定値Pよりサージ圧kV2 分低い補正圧
力設定値P′が制御目標とされ、実線kの充填圧力が該
制御目標に達すると補正圧力設定値P′は破線iに示す
ように変化する。この時、充填速度は実線nのように低
下させられる。したがって、サージ圧kV2 は発生せ
ず、また、急激に制御目標が変化することもない。な
お、補正圧力設定値P′ではなく圧力設定値Pを制御目
標として制御した場合には、充填速度は破線pで示すよ
うに変化し、この部分のオーバランによってサージ圧k
V2 が発生する。
【0030】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、充填速度が検出され、速度設定器によって設定さ
れた速度設定値と、検出された充填速度によって速度制
御系の操作量が算出される。また、充填圧力が検出さ
れ、一方、圧力設定器によって圧力設定値が設定され、
該圧力設定値から仮想のサージ圧分を差し引いた値が当
初の補正圧力設定値として設定される。そして、前記充
填圧力が当初の補正圧力設定値に達すると、前記補正圧
力設定値は圧力設定値に徐々に近づけられる。そして、
前記充填圧力と補正圧力設定値によって圧力制御系の操
作量が算出される。
れば、充填速度が検出され、速度設定器によって設定さ
れた速度設定値と、検出された充填速度によって速度制
御系の操作量が算出される。また、充填圧力が検出さ
れ、一方、圧力設定器によって圧力設定値が設定され、
該圧力設定値から仮想のサージ圧分を差し引いた値が当
初の補正圧力設定値として設定される。そして、前記充
填圧力が当初の補正圧力設定値に達すると、前記補正圧
力設定値は圧力設定値に徐々に近づけられる。そして、
前記充填圧力と補正圧力設定値によって圧力制御系の操
作量が算出される。
【0032】前記速度制御系及び圧力制御系の操作量が
比較され、操作量の少ない方の制御系が選択され、選択
された制御系の操作量がアクチュエータに対して出力さ
れる。したがって、速度制御系から圧力制御系に切り換
わる際に、制御目標が圧力設定値から仮想のサージ圧分
を差し引いた値から圧力設定値に徐々に近づけられるた
め、サージ圧が発生することがなくなり、成形品の反
り、曲げ、歪み等が発生するのを防止することができ
る。また、金型の構造上弱い箇所が破損するのを防止す
ることができる。
比較され、操作量の少ない方の制御系が選択され、選択
された制御系の操作量がアクチュエータに対して出力さ
れる。したがって、速度制御系から圧力制御系に切り換
わる際に、制御目標が圧力設定値から仮想のサージ圧分
を差し引いた値から圧力設定値に徐々に近づけられるた
め、サージ圧が発生することがなくなり、成形品の反
り、曲げ、歪み等が発生するのを防止することができ
る。また、金型の構造上弱い箇所が破損するのを防止す
ることができる。
【図1】本発明の実施例を示す射出成形機の充填圧力制
御装置のブロック図である。
御装置のブロック図である。
【図2】従来の射出成形機の充填圧力制御装置のブロッ
ク図である。
ク図である。
【図3】本発明の実施例を示す射出成形機のタイムチャ
ートである。
ートである。
11 射出成形機 12 可変ポンプ 15 充填速度制御補償器 23 充填圧力制御補償器 25,40 比較器 26 制御切換装置 31 速度設定器 35 圧力設定器 37 演算器 38 スイッチ 39 一次遅れパターン発生器 a,b 操作量 V 速度設定値 P 圧力設定値 P′ 補正圧力設定値
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)スクリュを移動させるアクチュエ
ータと、(b)充填速度及び充填圧力を検出する手段
と、(c)充填速度の速度設定値を設定する速度設定器
と、(d)前記充填速度と速度設定値によって速度制御
系の操作量を算出する充填速度制御補償器と、(e)充
填圧力の圧力設定値を設定する圧力設定器と、(f)前
記圧力設定値からサージ圧分を差し引いた値を当初の補
正圧力設定値とする手段と、(g)充填圧力が当初の補
正圧力設定値に達した時に前記補正圧力設定値を圧力設
定値に徐々に近づける手段と、(h)前記充填圧力と補
正圧力設定値によって圧力制御系の操作量を算出する充
填圧力制御補償器と、(i)前記速度制御系及び圧力制
御系の操作量を比較し、操作量の少ない方の制御系を選
択する手段と、(j)選択された制御系の操作量をアク
チュエータに対して出力する手段を有することを特徴と
する射出成形機の充填圧力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12703392A JPH05318547A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 射出成形機の充填圧力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12703392A JPH05318547A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 射出成形機の充填圧力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05318547A true JPH05318547A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=14950001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12703392A Withdrawn JPH05318547A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 射出成形機の充填圧力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05318547A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013128953A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Jtekt Corp | 射出成形方法およびその装置 |
CN105904692A (zh) * | 2015-02-16 | 2016-08-31 | 恩格尔奥地利有限公司 | 用于运行注射装置的方法和注射装置 |
-
1992
- 1992-05-20 JP JP12703392A patent/JPH05318547A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013128953A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Jtekt Corp | 射出成形方法およびその装置 |
CN105904692A (zh) * | 2015-02-16 | 2016-08-31 | 恩格尔奥地利有限公司 | 用于运行注射装置的方法和注射装置 |
CN105904692B (zh) * | 2015-02-16 | 2018-07-31 | 恩格尔奥地利有限公司 | 用于运行注射装置的方法、注射装置和成型机 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |