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JPH05311038A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

Info

Publication number
JPH05311038A
JPH05311038A JP11337092A JP11337092A JPH05311038A JP H05311038 A JPH05311038 A JP H05311038A JP 11337092 A JP11337092 A JP 11337092A JP 11337092 A JP11337092 A JP 11337092A JP H05311038 A JPH05311038 A JP H05311038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding material
phenol resin
parts
molding
resin molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11337092A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Ishida
保 石田
Tsukasa Sakamoto
司 坂本
Hidenori Shinomiya
英紀 四宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP11337092A priority Critical patent/JPH05311038A/ja
Publication of JPH05311038A publication Critical patent/JPH05311038A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)平均粒径100nm以下の微粒子状無機粉
末が予め溶融混合されたフェノール樹脂、(b)硬化
剤、(c)充填剤が混練されてなるフェノール樹脂成形
材料。 【効果】 成形時の金型への充填性とバリ抑制を両立す
ることができるため、成形品の後加工工数を著しく低減
することができ、成形性の優れたフェノール成形材料と
して幅広い利用が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形加工性に優れたフ
ェノール樹脂成形材料に関するものであり、特に射出成
形において発生するバリが著しく少ないフェノール樹脂
成形材料を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は、耐熱性、電
気性能及び機械性能などが優れているため、自動車部
品、電子・電気部品、機械部品などの広範囲の用途に利
用されている。しかしながら、フェノール樹脂成形材料
は、熱可塑性樹脂成形材料に較べて成形加工時にバリが
発生し易いという問題がある。バリは成形材料の成形時
に金型のパーティング面、エアーベントなどの狭い隙間
から溶融した成形材料が溢流することによって生じるも
のであり、成形後の成形品からこのバリを除去するのに
多大の工数を要しているため、フェノール樹脂成形材料
のバリ発生の低減ないし抑制が強く望まれている。
【0003】従来、これらの問題点を解決する方法とし
て、成形材料に微粉末の充填剤を配合する方法が知られ
ているが、バリを抑制すると成形材料の流動性が劣っ
て、金型のキャビティーへの成形材料の充填が不充分と
なり、バリの抑制と金型への充填性の両方を満足するこ
とは困難であった。また金型の設計、成形機の設計・制
御面での解決方法が多く提案されているが、実用的な解
決は困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形時のバ
リの発生を抑制することができるフェノール樹脂成形材
料を得るため、種々検討した結果なされたものであり、
その目的とするところは、金型への充填性及び硬化性に
著しく優れ、バリの発生が極めて抑制されたフェノール
樹脂成形材料を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)平均粒
径100nm以下の微粒子状無機粉末が予め溶融混合された
フェノール樹脂、(b)硬化剤、(c)充填剤が混練さ
れてなることを特徴とするフェノール樹脂成形材料に関
するものである。
【0006】本発明において、微粒子状無機粉末として
は、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタン、
タルクなどの平均粒径100nm以下の微粒子状粉末、及び
それらの表面処理されたものであり、これらの1種また
は2種以上が用いられる。微粒子状無機粉末の平均粒径
としては、20nm以下のものがさらに好ましい。
【0007】本発明のフェノール樹脂としては、フェノ
ール類とホルムアルデヒド類との反応で得られる通常の
ノボラック型フェノール樹脂を用いることができる。ま
た、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールAD、ビスフェノールZ、ビスフェノールSなどの
ビスフェノール化合物、これらの誘導体、ビフェノール
及びその誘導体、下記化学式で示される3核体あるいは
4核体フェノール化合物などの2核体以上の結晶性フェ
ノール化合物1種または2種以上を全フェノール樹脂10
0重量部のうち、10〜70重量部の範囲で適宜配合して用
いることができる。
【0008】
【化1】
【0009】本発明において、平均粒径100nm以下の微
粒子状無機粉末は、フェノール樹脂100重量部に対して2
〜20重量部配合して用いられる。また、該微粒子状無機
粉末が予め溶融混合されたフェノール樹脂は、ニーダ
ー、加圧ニーダー、ヘンシェルミキサーなどの混合機で
130〜160℃の温度に加熱溶融されたフェノール樹脂に該
微粒子状無機粉末を混合する方法により得ることができ
る。また、フェノール樹脂をメタノールなどの溶剤に溶
解し、ディゾルバーによってこれに微粒子状無機粉末を
混合した後、溶剤を除去して溶融一体化する方法、溶剤
を除去する前に3本ロールで混練した後、溶剤を除去す
る方法により、さらに好ましいものを得ることができ
る。
【0010】本発明において、平均粒径100nm以下の微
粒子状無機粉末が予め溶融混合された組成物を用いるこ
とにより、成形時の金型キャビティー充填性を維持した
まま、バリが発生する低剪断速度での粘度が著しく増大
し、バリの発生が著しく抑制された成形材料を得ること
ができる。
【0011】微粒子状無機粉末の配合比が少ないと、低
剪断速度での成形材料の粘度増大に効果がなく、また配
合比が多すぎると高剪断速度での粘度も増加して、金型
キャビティーへの成形材料の充填が困難になる。フェノ
ール樹脂中に配合される2核体以上の結晶性フェノール
化合物は、高剪断速度での成形材料の粘度低減に効果的
であり、その配合比が多すぎると硬化速度が遅くなり、
少ないと該粘度低減効果がなくなる。
【0012】本発明のフェノール樹脂成形材料の硬化剤
としては、ヘキサメチレンテトラミンが用いられる。
【0013】本発明のフェノール樹脂成形材料の充填剤
としては、木粉、パルプ粉、各種織物粉砕物、フェノー
ル樹脂積層板・成形品の粉砕粉などの有機質のもの、シ
リカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、ガラス、タル
ク、クレー、マイカ、炭酸カルシウム、カーボンなどの
無機質の粉末のもの、ガラス繊維、カーボン繊維、アス
ベストなどの無機質繊維などの1種以上を用いることが
できる。
【0014】本発明のフェノール樹脂成形材料中の配合
割合は、重量割合で、全体100部に対し、フェノール樹
脂が20〜70重量%、充填剤が30〜80重量%であり、硬化
剤はフェノール樹脂100部に対し7〜30部である。
【0015】また、本発明のフェノール樹脂成形材料に
は、滑剤、着色剤、硬化促進剤、難燃剤などの各種の添
加剤を適宜配合することができる。
【0016】本発明のフェノール樹脂成形材料は、フェ
ノール樹脂、硬化剤、充填剤、その他の添加剤を配合
し、ロールミル、2軸混練機などで混練し、粉砕して製
造することができる。
【0017】
【作用】本発明のフェノール樹脂成形材料は、金型のキ
ャビティーへの充填性及び硬化性が著しく優れており、
バリが極めて抑制された良好な成形性を有しており、と
りわけ射出成形に好適な成形特性を有している。この理
由は、本発明のフェノール樹脂成形材料が、成形時の金
型キャビティー充填性に必要な高剪断速度で粘度を維持
したまま、バリが発生する低剪断速度での粘度が著しく
増大し、バリの発生が著しく抑制されることにあると考
えられる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。ここ
において「部」は重量部を表す。
【0019】(実施例1)フェノールとホルムアルデヒ
ドとの反応で得た通常のノボラック樹脂(平均分子量80
0)44部と微粒子状シリカ粉末(アエロジルR974、日本
アエロジル社製)2.2部をニーダーで、150℃で2時間混
合し、取り出して冷却し、粉砕した。これに、ヘキサメ
チレンテトラミン7部、水酸化カルシウム3部、木粉30
部、炭酸カルシウム11部、離型剤3部を混合し、2本ロ
ールミルにて溶融混練し、冷却後粉砕してフェノール樹
脂成形材料を得た。
【0020】(実施例2)フェノールとホルムアルデヒ
ドとの反応で得た通常のノボラック樹脂(平均分子量80
0)22部、ビスフェノールF22部、微粒子状シリカ粉末
(アエロジルR974、日本アエロジル社製)2.2部をニー
ダーで、150℃で2時間混合し、取り出して冷却し、粉
砕した。これにヘキサメチレンテトラミン10部、水酸化
カルシウム3部、木粉30部、炭酸カルシウム11部、離型
剤3部を混合し、2本ロールミルにて溶融混練し、冷却
後粉砕してフェノール樹脂成形材料を得た。
【0021】(実施例3)実施例2の微粒子状シリカ粉
末の代わりに微粒子状アルミナ粉末(アエロジルAlumin
ium Oxide C、日本アエロジル社製)を用い、実施例2
と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
【0022】(比較例1)フェノールとホルムアルデヒ
ドとの反応で得た通常のノボラック樹脂(平均分子量80
0)44部、微粒子状シリカ粉末(アエロジルR974、日本
アエロジル社製)2.2部、ヘキサメチレンテトラミン7
部、水酸化カルシウム3部、木粉30部、炭酸カルシウム1
1部、離型剤3部を混合し、2本ロールミルにて溶融混練
し、冷却後粉砕してフェノール樹脂成形材料を得た。
【0023】実施例及び比較例で用いたフェノール樹脂
の粘度及び得られたフェノール成形材料の特性を表1に
示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1において、樹脂の粘度は、高温型コー
ンプレート粘度計(コーディックス製、CCV-1S型)で、
温度、剪断速度への樹脂粘度依存性を測定したものであ
る。成形材料の流動性は高化式フローテスター(島津製
作所製、CFT-500C)によって測定した溶融粘度を示した
ものである。硬化性は、トランスファー成形機で105℃
に予熱された成形材料を175℃の金型に充填し、40秒後
に取り出して測定したバコール硬度を示したものであ
る。またバリ発生状態は、以下の条件にてトランスファ
ー成形機で成形し、測定したものである。 (トランスファー成形機による成形条件)タブレット化
した20gのフェノール樹脂成形材料を約100℃に余熱
し、図1に示す形状のトランスファー成形金型を用いて
175℃で3分間成形した。バリ発生状態は金型のエアベ
ント部におけるバリを目視により判定した。
【0026】表1から、各実施例で得られたフェノール
成形材料は、比較例の従来のフェノール樹脂成形材料に
比べて、成形時のバリの発生が極めて少ない。樹脂粘度
の剪断速度依存性は、微粒子状無機粉末を溶融混合した
フェノール樹脂の方が顕著に現れており、この特性がバ
リ発生抑制に効果を発揮していることがわかる。
【0027】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明のフェノール樹脂成形材料は、成形時の金型への充
填性とバリ抑制を両立することができるため、成形品の
後加工工数を著しく低減することができ、成形性の優れ
たフェノール成形材料として幅広い利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で使用するトランスファー成形金型の
概略断面図。
【図2】 図1のA−A断面図。
【符号の説明】
1 円形キャビティ 2 角形キャビティ 3、4、5 エアベント 6 ポット 7 プランジャ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)平均粒径100nm以下の微粒子状無
    機粉末が予め溶融混合されたフェノール樹脂、(b)硬
    化剤、(c)充填剤が混練されてなることを特徴とする
    フェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 フェノール樹脂が2核体以上の結晶性フ
    ェノール化合物を含有している請求項1記載のフェノー
    ル樹脂成形材料。
JP11337092A 1992-05-06 1992-05-06 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH05311038A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11337092A JPH05311038A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 フェノール樹脂成形材料

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JP11337092A JPH05311038A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 フェノール樹脂成形材料

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JPH05311038A true JPH05311038A (ja) 1993-11-22

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JP11337092A Pending JPH05311038A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 フェノール樹脂成形材料

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JP (1) JPH05311038A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007100024A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Chubu Electric Power Co Inc フェノール樹脂成形材料及びその調製方法
JP2020105275A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 住友ベークライト株式会社 フェノール樹脂成形材料および成形品

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JP2007100024A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Chubu Electric Power Co Inc フェノール樹脂成形材料及びその調製方法
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