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JPH05271091A - 血球減少改善剤 - Google Patents

血球減少改善剤

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Publication number
JPH05271091A
JPH05271091A JP3299029A JP29902991A JPH05271091A JP H05271091 A JPH05271091 A JP H05271091A JP 3299029 A JP3299029 A JP 3299029A JP 29902991 A JP29902991 A JP 29902991A JP H05271091 A JPH05271091 A JP H05271091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
1alpha
active ingredient
derivative
host cell
vector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3299029A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimitoku Aihara
公徳 相原
Hitomi Mori
仁美 森
Hiroshi Kikuishi
博 菊石
Satoru Nakai
哲 中井
Shoichi Adachi
正一 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP3299029A priority Critical patent/JPH05271091A/ja
Publication of JPH05271091A publication Critical patent/JPH05271091A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、IL−1α及びその誘導体から選ば
れる少なくとも1種を有効成分として含有することを特
徴とする血球減少改善剤を提供するものである。 【効果】本発明血球減少改善剤は、血球減少改善に著効
を奏し医薬品として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血球減少改善剤に関す
る。
【0002】
【従来技術とその課題】本発明者らは、従来よりインタ
ーロイキン−1(IL−1)につき、医薬分野での応用
のための薬理作用を主として、その遺伝子組換え技術に
従う誘導体の開発をも含めて、鋭意検討を重ねてきた結
果、上記IL−1αがその本来の生物活性であるLAF
活性や、コロニー刺激因子(CSF)、インターフェロ
ン(IFN)等のサイトカイン(cytokine)類の産生促
進活性等に基づいて、免疫刺激剤、抗腫瘍剤、抗炎症剤
等の医薬品として有用であるに加えて、血小板減少症治
療剤(特開平2−138224号公報)、IL−6産生
誘導剤(特開平3−197433号公報)、肝炎予防及
び治療剤(特願昭2−212941号)等としても有効
であることを見出した。
【0003】之等IL−1αの医薬用途は、いずれもI
L−1αに固有の生物活性に基づくものと考えられる
が、それら相互の関連性については、現在尚解明されて
いない現状にある。
【0004】本発明者らは更に引き続き鋭意研究を重ね
た結果、上記IL−1αが、それに個有の各種造血因子
の産生誘導作用及び造血幹細胞刺激活性(分化初期段階
の造血前駆細胞を活性化して造血因子に対する反応性を
誘導する作用)に基づいて、血球減少の改善作用を発揮
するという新しい事実を見出した。本発明はこの事実の
発見に基づき完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明はIL−1
α及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を有効成
分として含有することを特徴とする血球減少改善剤に係
わる。
【0006】本発明の血球減少改善剤は、上記の通りI
L−1α及びその誘導体を有効成分とすることを必須の
要件とし、これに基いて顕著な血球減少改善作用を発揮
し、かくして血球減少改善剤として医薬分野で非常に有
効である。
【0007】しかして、従来IL−1α及びその誘導体
がLAF活性;腫瘍細胞増殖抑制活性(GIF活性);
CSF、IFN、インターロイキン2(IL−2)、イ
ンターロイキン3(IL−3)等の種々のサイトカイン
類の産生促進活性;抗炎症活性;放射線障害防止作用等
を有することは知られているが、之等が血球減少の改善
効果を有することは報告がなく、勿論この血球減少改善
効果と上記公知の各種作用との関連性についても何ら報
告はない。
【0008】本発明改善剤の有効成分とするIL−1α
とは、LAF(Lymphocyte Activating Factor)活性を
有するポリペプチドをコードする遺伝子の塩基配列から
同定された159個のアミノ酸配列を有するIL−1α
(Proc. Natl. Acad. Sci.,Vol. 81,7907-7911 (198
4);Nature, Vol.315, 641 (1985) ;Nucleic Acid Res
earch, Vol.13, (16) 5869 (1985) 等参照)を意味す
る。これはその産生細胞から通常の方法により抽出、単
離される天然型であってもよく、また遺伝子工学的手法
により得られる組換え型であってもよい。
【0009】また上記IL−1αの誘導体には、各種の
ものが含まれ、その代表例としては本願人らの先の出願
に係わる各種のアミノ酸配列を有するIL−1α誘導体
が包含される(特開平2−167298号公報、欧州特
許公開187991号等参照)。
【0010】上記IL−1α誘導体としては、より詳し
くは159個のアミノ酸配列からなる天然型IL−1α
の該アミノ酸配列の36位Asn 及び141位Cys の少な
くとも一つのアミノ酸残基が欠失されているか又は他の
アミノ酸残基で置換されている改変されたアミノ酸配列
を有する誘導体を例示できる。該IL−1α誘導体に
は、上記改変されたアミノ酸配列を有するIL−1α誘
導体アミノ酸配列を更に改変して、その16位Arg が欠
失されていること、該16位Arg が他のアミノ酸残基で
置換されていること、1位Ser から14位Phe に至るア
ミノ酸配列が欠失されていること及び1位Ser から15
位Met に至るアミノ酸配列が欠失されていることから選
ばれる条件の少なくとも1つを充足させたアミノ酸配列
を有する誘導体が包含される。
【0011】上記及び以下の本明細書におけるアミノ酸
及びポリペプチドの表示は、IUPAC及びIUPAC
−IUBによる命名法又は規則における略号乃至当該分
野で慣用されている略号による表示法に従うものとす
る。
【0012】上記改変を行ない得る他のアミノ酸残基と
しては、特に好ましくは、例えば16位Arg の場合はGl
y を、36位Asn の場合はAsp を、141位置Cys の場
合はSer をそれぞれ例示できる。
【0013】本発明改善剤において有効成分とする各種
のIL−1α誘導体は、前記した各公報等に記載される
ように公知であり、一般的な遺伝子工学的手法により、
即ち、前記特定のポリペプチドをコードする遺伝子(以
下「目的遺伝子」という)を利用して、該目的遺伝子が
宿主細胞中で発現できるような組換えDNAを作成し、
これを宿主細胞に導入して形質転換し、該形質転換体の
培養によって、上記目的遺伝子を複製、転写、翻訳、発
現させることにより製造できる。
【0014】該製造法において用いられる遺伝子は、例
えばホスファイト トリエステル法(Nature, 310, 105
(1984) )等の常法に従い、核酸の化学合成により全合
成することもできるが、IL−1もしくはその前駆体を
コードする遺伝子を利用して合成するのが簡便であり、
例えば該遺伝子より上記化学合成手段を含む常法に従
い、前記特定のアミノ酸配列をコードする核酸配列に改
変すること等により容易に製造できる。IL−1α又は
その前駆体をコードする遺伝子としては公知のものをい
ずれも利用できる(例えば特開昭62−174022号
公報参照)。上記核酸(塩基)配列の改変操作も公知方
法に従えばよく、目的とするポリペプチドのアミノ酸配
列に応じて実施される(遺伝子工学的手法としては、例
えばMolecular Cloning Cold Spring Harbor Laborator
y (1982)参照)。
【0015】上記形質転換体の創製に当り、宿主細胞と
しては、真核生物及び原核生物のいずれをも利用でき、
該真核生物の細胞には脊椎動物、酵母等の細胞が含ま
れ、脊椎動物細胞としては、例えばサルの細胞であるC
OS細胞(Y. Gluzman, Cell,23, 175-182 (1981))や
チヤイニーズ・ハムスター卵巣細胞のジヒドロ葉酸レダ
クターゼ欠損株(G. Urlaub and L. A. Chasin, Proc.
Natl. Acad. Sci., U.S.A., 77, 4216-4220 (1980))等
がよく用いられるがこれらに限定はされない。脊椎動物
細胞の発現ベクターとしては、通常発現しようとする遺
伝子の上流に位置するプロモーター、RNAのスプライ
ス部位、ポリアデニル化部位及び転写終了配列等を保有
するものを使用でき、これは更に必要により複製起源を
保有していてもよい。該発現ベクターの例としては、S
V40の初期プロモーターを保有するpSV2dhfr(S.
Subramani, R. Mulligan and P. Berg, Mol. Cell. Bi
ol.,1, (9), 854-864(1981))等を例示できるがこれに
限定されない。また、真核微生物としては酵母が一般に
よく用いられ、その中でもサッカロミセス属酵母を有利
に利用できる。該酵母等の真核微生物の発現ベクターと
しては、例えば酸性ホスフアターゼ遺伝子に対するプロ
モーターを持つpAM82(A. Miyanohara etal., Pro
c. Natl. Acad. Sci., U.S.A., 80, 1-5 (1983))等を
好ましく利用できる。
【0016】原核生物の宿主としては、大腸菌や枯草菌
が一般によく用いられ、例えば該宿主菌中で複製可能な
プラスミドベクターを用い、このベクター中に目的遺伝
子が発現できるように、該遺伝子の上流にプロモーター
及びSD(シヤイン・アンド・ダルガーノ)塩基配列、
更に蛋白合成開始に必要なATGを付与した発現プラス
ミドが使用できる。上記宿主菌としての大腸菌としては
エシエリヒア・コリ(Escherichia coli )K12株等
がよく用いられ、ベクターとしては一般にpBR322
がよく用いられるが、これらに限定されず、公知の各種
の菌株及びベクターをいずれも利用できる。プロモータ
ーとしては、例えばトリプトファン・プロモーター、P
L プロモーター、lac プロモーター、lpp プロモーター
等を使用でき、いずれの場合にも目的遺伝子を発現させ
得る。
【0017】発現ベクターの宿主細胞への導入及びこれ
による形質転換の方法としては、一般に用いられている
方法、例えば主として対数増殖期にある細胞を集め、C
aCl2 処理して自然にDNAを取り込みやすい状態に
して、ベクターを取込ませる方法等を採用できる。上記
方法においては、通常知られているように形質転換の効
率を一層向上させるためにMgCl2 やRbClを培地
に更に共存させることもできる。また、宿主細胞をスフ
エロプラスト又はプロトプラスト化後に形質転換させる
方法も採用できる。
【0018】所望の形質転換株は、常法に従い培養で
き、該培養により所望のポリペプチドが生産、蓄積され
る。該培養に用いられる培地は、通常の細胞培養に慣用
される各種の培地のいずれでもよく、その具体例として
は、例えばL培地、E培地、M9培地等及び之等に通常
知られている各種の炭素源、窒素源、無機塩、ビタミン
類等を添加した培地を例示できる。尚、上記トリプトフ
ァン・プロモーターを用いた場合には、一般に該プロモ
ーターが働くようにするためにカザミノ酸を添加した、
例えばM9最小培地を用いて培養することができ、該培
地中には培養の適当な時期にインドールアクリル酸等の
トリプトファン・プロモーターの働きを強めるための薬
剤を添加することもできる。
【0019】かくして得られる活性物を含有する培養物
からの目的ポリペプチド、即ち前記特定のIL−1α誘
導体の精製、単離は常法に従い行ない得る。尚、該ポリ
ペプチドを宿主から抽出するに当っては、例えば浸透圧
ショック法等の温和な条件を採用するのがその高次構造
保持の面からより好ましい。
【0020】上記精製、単離は、例えば当該ポリペプチ
ドの物理、化学的性質を利用した各種の処理操作に従い
実施できる(例えば「生化学データーブックII」pp1175
-1259 、第1版第1刷、1980年 6月23日、株式会社東京
化学同人発行参照)。該方法としては具体的には例えば
通常の蛋白沈澱剤による処理、限外濾過、分子ふるいク
ロマトグラフィー(ゲル濾過)、液体クロマトグラフィ
ー、遠心分離、電気泳動、アフィニティクロマトグラフ
ィー、透析法、之等の組合等を採用できる。
【0021】本発明の血球減少改善剤は、IL−1α及
びその誘導体を有効成分として含有させることを必須と
し、他は通常の医薬組成物と同様とすることができ、他
に薬理的有効成分や製剤上の慣用成分等を任意に配合
し、常法に従いその適用に適した薬理組成物形態に調製
される。
【0022】上記薬理組成物に配合できる他の成分とし
ては、特にIL−1α活性物の安定化の面より、例えば
ヒト血清アルブミン(HSA)等のアルブミン類や通常
のL−型アミノ酸、好ましくはシステイン、グリシン等
を例示できる。之等の添加量は、特に制限されるもので
はないが、IL−1α活性物1μg当りアルブミン類で
は約0.01〜10mg程度、アミノ酸は約0.001
〜10mg程度(2種以上のアミノ酸を併用する場合は
それらの合計量)とするのが適当である。また上記薬理
組成物には、更に必要に応じて、糖類例えばグルコー
ス、マンノース、ガラクトース、果糖等の単糖類、マン
ニトール、イノシトール、キシリトール等の糖アルコー
ル類、ショ糖、マルトース、乳糖等の二糖類、デキスト
ラン、ヒドロキシプロピルスターチ等の多糖等、好まし
くはショ糖、マルトース、マンニトール、イノシトー
ル、デキストラン等や、イオン性及び非イオン性界面活
性剤、就中ポリオキシエチレングリコールソルビタンア
ルキルエステル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル系、ソルビタンモノアシルエステル系、脂肪酸グリセ
リド系等の界面活性剤を配合することもできる。上記糖
類はIL−1α活性物1μg当り約0.1mg程度以
上、好ましくは約1〜100mg程度の範囲、界面活性
剤は同活性物1μg当り約0.0001mg程度以上、
好ましくは約0.001〜0.1mg程度の範囲で添加
されるのが適当である。
【0023】本発明改善剤の調製方法につき詳述すれ
ば、該改善剤は、一般に薬理有効量のIL−1活性物
(IL−1α及びその誘導体)及び必要に応じ配合され
得る上記成分と共に、適当な医薬製剤担体を配合して製
剤組成物の形態に調製される。該製剤担体としては使用
形態に応じた製剤の調製に通常慣用される充填剤、増量
剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤等の賦形剤乃至希釈剤をい
ずれも使用できる。製剤組成物の形態は、これが有効成
分であるIL−1活性物を効果的に含有する状態であれ
ば特に限定はなく、例えば錠剤、粉末剤、顆粒剤、丸剤
等の固剤であってもよく、液剤、懸濁剤、乳剤等の注射
剤形態であってもよい。またこれは使用前に適当な担体
の添加により液状となし得る乾燥品とすることもでき
る。之等の製剤組成物はいずれも常法に従い調製され得
る。
【0024】尚、上記において担体として採用し得る緩
衝液としては、特に限定されるものではないが、例えば
クエン酸−リン酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナト
リウム、酢酸−酢酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム−
リン酸一ナトリウム、クエン酸−ホウ砂等のpH4〜
8、より好ましくはpH5〜6の各緩衝液を例示するこ
とができる。
【0025】得られる医薬製剤は、該製剤組成物の形態
に応じた適当な投与経路、例えば注射剤形態の医薬製剤
は静脈内、筋肉内、皮下、皮内、腹腔内投与等により投
与され、固剤形態の医薬製剤は経口乃至は経腸投与され
得る。医薬製剤中の有効成分の量及び該製剤の投与量
は、該製剤の投与方法、投与形態、使用目的、之を適用
される患者の症状等に応じて適宜選択され一定ではない
が、通常有効成分を約0.00001〜80重量%程度
含有する製剤形態に調製して、この製剤をこれに含有さ
れる有効成分量が1日成人1人当り約0.01μg〜1
0mg程度となる範囲で投与するのが望ましい。該投与
は1日1回である必要はなく1日3〜4回に分けること
もできる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。尚、各例において生理活性は、特開平2−16
7298号公報記載の方法により測定したものである。
【0027】また、IL−1α誘導体としては、ヨーロ
ッパ特許公開第237073号公報記載のプラスミドp
trp IL−1α−36D・141S(これを保有する大
腸菌HB101株は、微工研に「Escherichia coli HB1
01/ IL-1α-36D 141S 」なる名称で微工研条寄第129
5号(FERM BP1295)として寄託されてい
る)を利用して、同公開公報記載の方法により得られた
もの(以下「IL−1α[36D・141S]」とい
う)を用いた。
【0028】
【実施例1】血球減少改善剤の調製 IL−1α誘導体(IL−1α[36D・141S])
の生理食塩水溶液(GIF活性として1×106 単位/
ml)に、ヒト血清アルブミン(HSA)を0.5%と
なるように添加して、濾過(0.22μmメンブランフ
ィルター使用)後、これを無菌的に1mlずつバイアル
瓶に分注して、凍結乾燥し、注射用製剤を調整した。か
くして得られた製剤は、これを用時注射用蒸留水1ml
に溶解して利用される。
【0029】
【実施例2】 汎血球減少症モデルマウスに対するIL
−1α誘導体の薬理効果試験 この例は、本発明血球減少改善剤有効成分化合物として
のIL−1α及びその誘導体の汎血球減少症モデルマウ
スに対する効果を試験したものである。
【0030】BALB/cマウスに、600Rad.のX線
を全身照射して汎血球減少症モデルマウスを作成し、該
マウス(1群4匹)にX線照射の翌日より、IL−1α
誘導体の10μg/kg/日を連日7日間皮下投与し
た。
【0031】尚、対照としてIL−1α誘導体投与に代
えて、従来より血球減少の改善作用を奏することが知ら
れているエリスロポエチン(EPO、「エスポー」、三
共社製)の100U/kg/日を連日14日間皮下投与
した。
【0032】X線照射後、経日的に下大静脈より採血
し、末梢血血球数を自動血球計測装置(コールター社
製)により測定し、また網状赤血球数を、血液塗抹標本
を作成後、ブリリアント・クレシルブルー染色して、顕
微鏡下で測定した。更に骨髄及び脾臓中のCFU−E数
を、血漿凝縮塊法により3日間培養後、ベンチジン−ヘ
マトキシリン染色により測定し、CFU−GM数及びC
FU−Meg数を軟寒天培養後、アセチルコリンエステ
ラーゼ、ヘマトキシリン染色により測定した。
【0033】コントロールとして溶媒投与群を作成し、
該群に対する有意差検定をt−検定により実施した
(*:p<0.05、**:p<0.01、***:p
<0.001)。
【0034】供試薬剤投与スケジュールと共に、得られ
た結果を、図1及び図2に示す。
【0035】図1は経日的末梢血血球数変化を示す図
(縦軸:末梢血赤血球数、×106 /mm3 、横軸:X
線放射後日数、日)であり、図2は経日的網状赤血球数
変化を示す図(縦軸:網状赤血球数、%、横軸:X線放
射後日数、日)である。
【0036】上記各図より、IL−1の投与によれば、
X線照射15日目より投与量依存的に赤血球数の著しい
回復促進効果が認められることが明らかである。
【0037】また、同時に調べられた大腿骨骨髄細胞及
び脾臓細胞中の有核細胞数とCFU−E数とから、上記
IL−1α誘導体投与による赤血球数の著しい増加は、
之等有核細胞数及びCFU−E数の増加に伴って認めら
れることが明らかとなった。之等の効果は、EPOの投
与に比べても遥かに有意であった。
【0038】更に、上記試験において、IL−1α誘導
体の投与と、EPO100U/kg/日)投与とを組合
せた場合、IL−1α誘導体の単独投与の場合と同様の
結果が得られた。
【0039】以上の結果より、EPOでは充分な貧血改
善が得られないような重篤な骨髄障害を誘発したマウス
モデルにおいては、IL−1α誘導体が、未分化な造血
前駆細胞の増殖、分化を促進することによって、赤血球
系細胞の回復を顕著に促進することが明らかとなった。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、血球減少改善剤を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2に従い行なわれた汎血球減少症モデル
マウスに対するIL−1α誘導体の薬理効果試験におけ
る経日的末梢血血球数変化を示す。
【図2】実施例2に従い行なわれた汎血球減少症モデル
マウスに対するIL−1α誘導体の薬理効果試験におけ
る経日的網状赤血球数変化を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インターロイキン−1α及びその誘導体か
    ら選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有するこ
    とを特徴とする血球減少改善剤。
  2. 【請求項2】インターロイキン−1α誘導体がヒト組換
    え型IL−1α[36D・141S]である請求項1に
    記載の血球減少改善剤。
JP3299029A 1991-11-14 1991-11-14 血球減少改善剤 Pending JPH05271091A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2915861A1 (de) * 1978-04-28 1979-11-08 Gunnar Margard Vorrichtung zur aufteilung des freien fluessigkeitsspiegels von schiffen

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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