JPH0523251B2 - - Google Patents
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- JPH0523251B2 JPH0523251B2 JP61503063A JP50306386A JPH0523251B2 JP H0523251 B2 JPH0523251 B2 JP H0523251B2 JP 61503063 A JP61503063 A JP 61503063A JP 50306386 A JP50306386 A JP 50306386A JP H0523251 B2 JPH0523251 B2 JP H0523251B2
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- C07C45/27—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation
- C07C45/29—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation of hydroxy groups
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Description
請求の範囲
1 一般式
[式中、Xはヒドロキシメチル基(−CH2
OH)又はカルボキサアルデヒド基(−CHO)で
あり、R1及びR2はおのおの水素又はヒドロキシ
−保護基から選ばれる。ただし、Xがヒドロキシ
メチル基である場合、R1及びR2の両方がtert−ブ
チルジメチルシリル基にはなり得ない。] で表わされる化合物。 2 Xがヒドロキシメチル基である特許請求の範
囲第1項記載の化合物。 3 Xがカルボキサアルデヒド基である特許請求
の範囲第1項記載の化合物。 4 一般式 [式中、R1,R2はおのおの水素及びヒドロキ
シ保護基から選ばれ、Rは構造式 (式中、R3及びR4はおのおの水素、ヒドロキ
シ基又は保護されたヒドロキシ基からなる群から
選ばれ、R5は水素、ヒドロキシ基、アルキル基
又は保護されたヒドロキシ基からなる群から選ば
れ、R6及びR7は独立に水素、ヒドロキシ基又は
保護されたヒドロキシ基を表わすか又は互いに結
合して炭素−炭素二重結合を形成する。) を有する側鎖である。] で表わされる1α,7,8−トリヒドロキシビタ
ミン化合物を 1)ビシナルジオール開裂剤で処理し、これに
より下記構造式において、Xがカルボキサアルデ
ヒド(CHO)基であるアルデヒドを得る、 又は、2)該アルデヒドをさらにヒドリド還元
剤で還元処理し、これにより下記構造式において
Xがヒドロキシメチル(−OH2OH)基であるア
ルコールを得る ことからなる一般式 (式中、R1及びR2はおのおの水素及びヒドロ
キシ保護基から選ばれ、Xはヒドロキシメチル基
又はカルボキサアルデヒド基を表わす。ただし、
Xがヒドロキシメチル基である場合、R1及びR2
の両方がtert−ブチルジメチルシリル基にはなり
得ない。) を有する化合物を調製する方法。 この発明はザ・デパートメント・オブ・ヘル
ス・アンド・ヒユーマン・サービスにより授与さ
れたNIH補助金No.AM−14881を受けて政府の支
援により行われた。政府はこの発明に一定の権利
を有している。 技術分野 この発明は1α−ヒドロキシビタミンD化合物
の合成に関する。より詳しくは、この発明は1α
−ヒドロキシビタミンD化合物調製の鍵となる中
間体及びその調製方法に関する。 背景技術 動物及び人間のカウシウム代謝の調整及び生理
学上のカルシウム平衡の維持に対し1α−ヒドロ
キシ化ビタミンD代謝体はよく知られた調節剤で
ある。この点に関して特に重要なのは生体内にお
けるカルシウムホメオスタシス(恒常性)維持用
の天然ホルモン形体である1α,25−ジヒドロキ
シビタミンD3(1,25−(OH)2D3)であるが、そ
の他の各種1α−ヒドロキシビタミンD誘導体
(例えば、1α−ヒドロキシビタミンD3、1α−ヒド
ロキシビタミンD2、1α,25−ジヒドロキシビタ
ミンD2)及びある種のフツ素化類似体もまた強
力なカルセミツク(calcemic)活性を示す。こ
れらの化合物のすべてが各種のカルシウム平衡不
調疾病、例えば、くる病、骨軟化症、骨粗しよう
症、腎性骨異栄養症などの治療に用いられる治療
剤として実際上非常に重要である。その結果、天
然の1α−ヒドロキシビタミンD化合物およびそ
の構造類似体両方の化学的合成に多大の関心が払
われてきており、文献には有用な合成方法の多く
の例が記載されている。これら既知の方法につい
ての総括は数種の評論、例えば、デルーカら、ト
ピツクス・カレント・ケミストリー83,1−65
(1979);ヤキモビツチ・ラシヤン・ケミカル・レ
ビユーズ49、371−83(1983);又はジヨーンズ及
びラスムソン、プログレス・イン・ケミストリ
ー・オブ・オルガニツク・ナチユラル・プロダク
ツ第39巻64−121(1980)に記載されている。一般
に、1α−ヒドロキシビタミンDの既知の合成法
は三種の形成、すなわち、a)適当なステロイド
前駆物質からの合成、b)ビタミンD前駆物質か
らの合成、例えば1の位置の炭素の直接ヒドロキ
シル化よる方法、及びc)簡単な前駆物質からの
所望のビタミンD化合物を総括的に合成する方法
がある。一般にc)の方法には所望のビタミンの
環−Aを表わす単位化合物を完全なビタミンD構
造と特徴的なトリエン発色団を形成するように適
当なC/D−環部分を表わす相手化合物と結合さ
せることが含まれる。このc)の方法の例で、特
に本発明に関係のある例は1α,25−ジヒドロキ
シビタミンD3の合成を記載したバギオリニら
〔ジヤーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサイアテイ−104,2945,−48(1982)〕によ
る報告である。この場合、下記の構造式A(ビタ
ミン分子の環−Aを表わす)の保護されたアルコ
ールが最初に調製され、その後、ウイツチヒ試薬
Bに転換されてから別に合成されたケトンC(こ
の場合、Rは25−ヒドロキシコレステロールの側
鎖を表わす)との縮合により1α,25−(OH)2D3
−誘導体が得られる。重要な(crucial)環A−
1,3−ジオール単位化合物(下記の構造式A)
は12の合成段階からなる方法によりモノテルペン
d−カルボンから合成される。 発明の開示 1α−ヒドロキシビタミンD化合物の合成に適
した環A−ジオール単位化合物を調製する新しい
方法が開発された。この方法はその好ましい実施
態様において特に次の一般構造式 〔式中、R1及びR2はおのおの水素又はヒドロ
キシ保護基を表わし、Xはヒドロキシメチル(−
CH2OH)又はカルボキサアルデヒド基(−
CHO)である。〕を有する環A−1,3−ジオー
ル単位化合物を提供する。 Xがヒドロキシエチル基である1α−ヒドロキ
シ−環A単位化合物はバギオリニら(前述)によ
り示されたように適切なC/D−環フラグメント
との縮合による所望の各種1α−ヒドロキシビタ
ミンD化合物の合成に用いることができる。 上記(X=CHO)で示される対応するアルデ
ヒド性1α−ヒドロキシ−環A単位化合物はアル
コール(X=CH2OH)への中間体として有用で
あるばかりでなく、1α−ヒドロキシビタミンD
誘導体の合成、すなわち所望の1α−ヒドロキシ
ビタミンD化合物又は1α−ヒドロキシビタミン
D類似化合物が得られるような適当な相手化合物
と(例えば、ウイツチヒ、グリニヤール又はアル
ドール型反応により)直接縮合させる反応にも用
いることができる。 この明細書及び特許請求の範囲の欄において用
いる「ヒドロキシ保護」基は一般にヒドロキシ官
能基を一時的に保護するのに用いられるすべての
基を意味する。そのような基は、例えば、すべて
の異性体を含む炭素原子数1〜5のアシル基、又
はベンゾイル又はハロ、ニトロ−、アルキル−置
換ベンゾイル基などのアロイル基、又はアルキル
シリル基(トリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、t−ブチルジメチルシリル基など)、又はテ
トラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、メ
トキシメチル、メトキシエチル、メトキシエトキ
シルメチル及び関連基などのエーテル保護基であ
る。それ故、「保護されたヒドロキシ」基はこれ
らの保護基のうちの1つの基により誘導されたヒ
ドロキシ官能基である。「アルキル」基はすべて
の異性体を含む炭素原子数1〜5の炭化水素基で
ある。 上記した環A−シントンの調製は工程スキーム
に示す段階からなつている。出発物質は工程ス
キームにおいて一般構造式1〜により表わされた
1α−ヒドロキシビタミンD化合物であり、式中
R1及びR2はおのおの水素又はヒドロキシ保護基
を表わし、Rは例えば、一般構造式 (式中、R3及びR4は単独に水素、ヒドロキシ
基又は保護されたヒドロキシ基を表わし、R5は
水素、ヒドロキシ基、保護されたヒドロキシ基又
はアルキル基を表わし、R6及びR7は水素、ヒド
ロキシ基、保護されたヒドロキシ基を表わすか又
は互いに結合して炭素−炭素結合を形成する)を
有するような適合した側鎖基である。 好ましい出発物質は1α−ヒドロキシビタミン
D3又は1α−ヒドロキシビタミンD2又はそれらの
ヒドロキシ保護された誘導体である。これらの出
発物質は既知の方法により容易に入手できる。 調製工程の第1段階において、構造式1〜の出発
物質は炭素原子7及び8の位置においてジヒドロ
キシル化されて7,8−ジオール誘導体2〜(工程
スキーム参照)(式中R,R1及びR2は上記に規
定したのと同じ意味を有する)となる。ヒドロキ
シ基に導くのに適した酸化剤は四酸化オスミウム
である。この反応は有機溶媒中で約0℃から約50
℃の温度で行われる。このような条件下で7,8
−ビシナルジオール2〜が主生成物として形成され
るが注目すべきことにはこのトリエン化合物内の
他の有効な二重結合例えば5,6−又は10,19−
二重結合を酸化剤がほとんど又は全然攻撃しない
ことである。一般構造式2〜の1α−ヒドロキシビ
タミンD7,8−ジオールは新規な化合物である。
重要な1α−ヒドロキシ−官能基に欠ける3種の
ビタミンD7,8−ジオール、すなわちビタミン
D2及びD3の7,8−ジオール及び25−ヒドロキ
シビタミンD3の7,8−ジオールは既に調製さ
れている(リスゴ、ケミカル・ソサイテイー・レ
ビユーズ9、449(1980);トウ及びオカムラ、ジ
ヤーナル・オブ・オーガニツク・ケミストリー
43、1414(1983);及びデルーカら米国特許第
4448726号)。 工程の次の段階は化合物2〜の7,8−ジオール
官能基を開裂して一般構造式3〜のアルデヒド(式
中R1及びR2は上記に規定したのと同じ意味を有
する)を得ることからなる(工程スキーム参
照)。7,8−ジオールの開裂はジオール開裂剤
を用いて行うことができる。有効な開裂剤は、例
えば、過ヨウ素酸塩又は四酢酸鉛である。反応は
有機溶媒(例えば、アルコール性溶媒又は炭化水
素又はエーテル溶媒)中で約0℃から約5℃の温
度で行われる。所望の構造式3〜のアルデヒドは反
応混合物からクロマトグラフイーによつて単離す
ることができる。合成的に非常に有用であるがま
た化学的に敏感で反応性である共役アルデヒド基
を含有する構造式3〜の生成物は新規な化合物であ
る。 工程スキームに示すように、7,8−ビジナ
ルジオールの開裂から得られる他の生成物は環C
及びDに対応するフラグメントにもとの出発物質
ビタミンDの側鎖を加えたものである。このCD
−ケトンもまた所望によりクロマトグラフイーに
よつて単離し精製することができるが本発明の目
的のためには、この物質は副生成物として単に除
去される。 構造式3〜のアルデヒドの還元によつて対応する
アルコール4〜(工程スキーム)が得られる。こ
の還元反応はハイドライド還元剤、例えば、
NaBH4、LiAlH4又はこの分野で周知の関連ハイ
ドライド剤によつて非常に簡易に行われる。還元
反応は好ましくは有機溶媒(例えば、アルコール
又は炭化水素又はエーテル溶媒)中で約−30℃か
らその溶媒の沸点までの温度で行われる。この方
法において、アルデヒド3〜は順調に表アルコール
4〜(R1及びR2は水素又はヒドロキシ−保護基を
表わす)に還元される。 構造式4〜のアルコール(R1及びR2は水素又は
ヒドロキシ保護基を表わす)は次にこの単位化合
物と所望のビタミン生成物の環C及び環Dを表わ
す適当な相手化合物と結合させる(例えば、ウイ
ツチヒ型反応を経て)ことによるいずれか所望の
1α−ヒドロキシビタミンD化合物を合成する
(上記のバキオリニらの報告に示されたように)
のに用いることができる。同様に、上記したよう
に構造式3〜のアルデヒドはアルコール4〜の中間体
であることに加えて、1α−ヒドロキシビタミン
D化合物の環A単位化合物として適当なC/D環
フラグメントとウイツチヒ反応、グリニヤール反
応などのような標準的、通例的結合反応を経る縮
合又はアルドール縮合をさせる構成化合物として
直接用いることができる。 このように、上述した工程はアルデヒド3〜又は
アルコール4〜の形の1α−ヒドロキシ環A単位化
合物を形成させるための簡便な方法を提供し、こ
の単位化合物は次いで広範囲に及ぶ所望の1α−
ヒドロキシビタミンD代謝生成物及び類似化合物
の既知方法による調製用合成構造ブロツクとして
使用され得る。本発明方法の顕著な特徴はアルデ
ヒド3〜又はアルコール4〜のどちらも提供すること
である。その他の利点は構造式3〜及び4〜の1α−
ヒドロキシ−環A単位化合物のすべての置換基の
立体化学は正確に既知であり、使用される出発物
質によつて決定されること及び上記工程に必要な
これら出発物質は、例えば、1α−ヒドロキシビ
タミンD3又は1α−ヒドロキシビタミンD2又はそ
れらのヒドロキシ保護誘導体、すなわち、工程ス
キームに構造式1〜(式中Rはそれぞれコレステロ
ール及びエルゴステロールの側鎖である)として
示される化合物の形で容易に入手できることであ
る。これらの化合物は入手可能であり、多種多様
の方法(上述のジヨーンズおよびラスムソン、デ
ルーカら、ヤキモビツチの評論参照)により調製
することができるが、それらの方法のうちシクロ
ビタミン中間体を経る工程(米国特許第4195027
号及び第4260549号)は効率良く及び普遍性を有
するので特に簡便な方法である。 本発明は以下の実施例によりさらに詳しく規定
される。これらの実施例及び参考例においてアラ
ビア数字、例えば1〜,2〜,3〜,4〜によつて識別
さ
れる化合物は工程スキーム1における同じ数字の
構造式に対する。 実施例 1 アルコール4〜(R1=R2=t−ブチルジメチル
シリル)の調製 (a) 1α−ヒドロキシビタミンD3(400mg、1ミリ
モル)のジメチルホルムアミド10ml溶液中へ
tert−ブチルジメチルシリルクロリド(362mg、
2.4ミリモル)とイミダゾール(340mg、5ミリ
モル)を加え、この混合物を薄層クロマトグラ
フイー(シリカゲルプレート、溶媒として30%
酢酸エチル−ヘキサン使用)を用いる判定によ
り反応が完了するまで(約4時間)窒素雰囲気
下、室温で攪拌した。次に混合物を氷冷水上へ
注ぎ、エーテルで3回抽出した。抽出液は合体
して水及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥
し、ろ過し、真空濃縮することによりジ−tert
−ブチルジメチルシリル−1α−ヒドロキシビ
タミンD3(化合物1〜、R1=R2=terat−ブチル
ジメチルシリル)530mg(収率89%)を得た。 (b) 上記(a)で得られた生成物(530mg、0.84ミリ
モル)のピリジン(10ml)溶液に攪拌下で
OsO4(255mg、1.0ミリモル)を添加した。混合
物を窒素雰囲気下、室温で15分間攪拌した後10
%NaHSO3溶液(10ml)を添加した。混合物
はさらに1時間攪拌し、10%NaHSO3溶液
(20ml)で希釈し、エーテル(3×50ml)で抽
出した。合体した抽出液を順次H2O、1N−
HCl、10%NaHCO3、H2O、及び飽和NaCl溶
液で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空下での
蒸発により7,8−ジオール生成物(化合物
2〜、R1=R2=tert−ブチルジメチルシリル)を
得た。 (c) 上記(b)で得た7,8−ジオール(558mg、
0.84ミリモル)の溶液(ベンゼン10ml及びピリ
ジン0.5ml)に攪拌下で四酢酸鉛(Pb
(OCOCH3)4、450mg、1.0ミリモル)を添加し
た。窒素雰囲気下、室温で20分間反応を進行さ
せた後、沈殿物を除去するためろ過した。ろ過
ケーキは新鮮なベンゼン(3×2ml)で洗浄し
た。 アルデヒド3〜(R1=R2=t−ブチルジメチ
ルシリル)を含有するろ液を合体し氷浴上で0
℃に冷却し、窒素雰囲気下でレツド−Al(ビス
(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリ
ドナトリウムの70%トルエン溶液、1ml)を添
加した。混合物を2時間攪拌し、灰色の沈殿物
が形成されるまで水を滴加し、沈殿物をろ過に
より除去した。ろ過ケーキは新鮮なエーテル
(3×10ml)で洗浄した。合体したろ液を水
(1×10ml)、飽和NaCl溶液(2×10ml)で洗
浄し、無水MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空
下で濃縮した。シリカゲル上のカラムクロマト
グラフイー(2cm×25cm、10%酢酸エチル−ヘ
キサン500ml、及び20%酢酸エチル−ヘキサン
500mlで溶離)を行い、アルコール4〜(R1=R2
=tert−ブチルジメチルシリル)99mgを得た。
さらに、10%酢酸エチル−ヘキサンを用いる分
取TLC(複数回溶離)による精製を行つた。生
成物(R1=R2=tert−ブチルジメチルシリルの
化合物4〜)は次の値を示した:UV(C2H5OH)
λmax218nm、質量スペクトルm/z(相対強
度)398(M+,0.1),380(0.8),367(0.7),341
(4),323(1),209(27),177(12),91(9),75
(100);1H−NMR(CDCl3)δ0.06(s,Si
(CH3)2),0.87及び0.90(s,Si−C(CH3)3),
1.83(2H,三重線像,J〜6Hz,C−2−Hz),
2.20(1H,dd,J=14及び6Hz,C−4−H),
2.41(1H,dd,J=14及び2.5Hz,C−4−
H),4.18(3H,m,三重線として現われる,
J=6Hz,C−7−H2及びC−3−H),4.41
(1H,三重線像,J〜6Hz,C−1−H),
4.77及び5.16(1Hそれぞれブロード、シヤープ、
C−19−H2),5.53(1H,三重線像,J〜6Hz,
C−6−H). 実施例 2 アルデヒド3〜及びアルコール4〜(R1=R2=
COCH3)の調製 (a) 1α−ヒドロキシビタミンD3(170mg、0.425ミ
リモル)の無水酢酸(0.2ml)含有ピリジン
(0.4ml)溶液を窒素雰囲気下で50℃に2時間加
熱した。混合液を氷冷飽和NaHCO3溶液上に
注意深く注いで中和し、エーテルで抽出した
(3×30ml)。合体した抽出液を水(1×15ml)、
飽和NaCl溶液(2×15ml)で洗浄し、無水
MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮するこ
とによりジアセテート(化合物1〜、R1=R2=
COCH3)210mgを得た。 (b) 四酸化オスミウム(10%ピリジン溶液、
125μl)を攪拌下のジアセテート(23mg、0.044
ミリモル)のピリジン(0.5ml)溶液に添加し
た。反応を窒素雰囲気下、室温で15分間進行さ
せた。10%NaHSO3溶液(0.5ml)を添加して、
混合物をさらに30分間攪拌した後10%
NaHSO3溶液(5ml)で希釈し、エーテルで
抽出した(3×15ml)。合体した抽出液を水
(2×10ml)、飽和NaCl溶液(2×10ml)で洗
浄し、無水MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空
濃縮した。5%メタノール−クロロホルムを用
いるシリカゲル上のクロマトグラフイーにより
7,8−ジオール(化合物2〜、R1=R2=
COCH3)12mgを得た。質量スペクトル、m/
z(相対強度)、518(M+),500(0.2),482
(0.4),440(0.8),422(2),380(43),249(19)
,
247(26),134(100),105(43);NMR(CDCl3)
δ0.75(s,C−18−H3),2.02(s,3−
OCOCH3),0.25(s,C−1−OCOCH3),
4.73(dd,J=9.6Hz,5.6Hz,C−7−H),
5.12(7重線,C−1−H),5.33(ブロード,
s,19Z−H),5.40(ブロード,s,19E−
H),5,53(t(シヤープ),C−3−H),
5.81(d,J=9.6Hz,C−6−H). (c) NaIO4飽和水溶液(0.1ml)を攪拌下の7,
8−ジオール(10mg)のメタノール(0.3ml)
溶液に添加し、混合物を窒素雰囲気下、50℃に
2.5時間加熱した。氷冷水(5ml)を添加し、
混合物をエーテルで抽出し(3×10ml)し、合
体した抽出液を水(2×5ml)、飽和NaCl溶液
(1×5ml)で洗浄した後、無水MgSO4上で乾
燥し、ろ過し、真空濃縮した。残留物から構造
式3〜(R1=R2=COCH3)のアルデヒドを
HPLC(シリカゲルカラム、溶離剤5−10%酢
酸エチル−ヘキサン)により単離することがで
きる。 ビシナルジオール開環反応により得られた粗
アルデヒド3〜を上記のように単離せず、
NaBH4(エーテル/メタノール、0.5ml溶液)
を用いて還元し、得られた反応生成物をHPLC
(ゾルバツクス−シルセミ分取カラミ)により
溶離剤として10%イソプロパノール−ヘキサン
を用いて生成することによりアルコール4〜
(R1=R2=COCH3)が得られる。 実施例 3 アルデヒド3〜及びアルコール4〜(R1=R2=t
−ブチルジメチルシリル)の調製 (a) tert−ブチルジメチルシリルクロリド(46
mg、0.30ミリモル)及びイミダゾール(43mg、
0.625ミリモル)を1α−ヒドロキシビタミンD3
(50mg、0.125ミリモル)のDMF(5ml)溶液中
に添加し、混合物を室温、窒素雰囲気下で3時
間(又は30%酢酸エチル−ヘキサンを用いる
TLCによる判定で反応が終了するまで)攪拌
した。次に混合物を氷冷水上に注ぎ、エーテル
で3回(3×25ml)抽出した。合体した抽出液
を水(1×15ml)及び飽和塩化ナトリウム溶液
で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
ろ過し、真空濃縮することにより生成物(化合
物1〜、R1=R2=tert−ブチルジメチルシリル)
を得た。(30%酢酸エチル−ヘキサン中シリカ
ゲル上でRf0.69):UV(C2,H5OH)
λmax216nm。 (b) 四酸化オスミウム(OsO4、39mg、0.15ミリ
モル)をジ−tert−ブチルジメチルシリル−1α
−ヒドロキシビタミン(78mg、0.125ミリモル、
理論値)のピリジン(3ml)溶液へ添加した。
混合物を室温、窒素雰囲気下で15分間攪拌した
後、10%NaHSO3溶液(5ml)を添加して反
応を終結させた。混合物はさらに1時間攪拌
し、10%NaHSO3溶液(10ml)で希釈し、エ
ーテル(3×30ml)で抽出した。合体した抽出
液は水(2×15ml)、1N−HCl溶液(2×15
ml)、10%NaHCO3溶液(2×15ml)、水(1
×15ml)及び飽和NaClで順次洗浄した後、無
水MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮する
ことにより7,8−ジオール(2)〜(R1=R2=tert
−ブチルジメチルシリル)を得た。 (c) 四酢酸鉛(67mg、0.15ミリモル)を攪拌下の
7,8−ジオール(2)〜(82mg、0.125ミリモル)
のピリジン(0.2ml)含有ベンゼン(2ml)溶
液へ添加した。反応を室温、窒素雰囲気下で15
分間進行させた後、混合物を氷冷水(15ml)上
へ注ぎ、エーテル(3×30ml)で抽出し、合体
した抽出液を水(1×15ml)及び飽和NaCl溶
液(2×15ml)で洗浄し、無水MgSO4上で乾
燥し、ろ過し、真空濃縮した。シリカゲルによ
る薄層クロマトグラフイーで溶離剤として15%
酢酸エチル−ヘキサン(3回溶離)を用いてア
ルデヒド3〜(R1=R2=tert=ブチルジメチルシ
リル)(6.6mg、30%酢酸エチル−ヘキサン中シ
リカゲル上でRf0.58)を13%収率で得た。UV
(C2H5OH)λmax248nm,λmin218nm,質量
スペクトルm/z(相対強度)396(M+,2),
381(1),339(18),264(37),207(23),181(35)
,
133(15),101(14),75(100),57(21).1H
NMR(CDCl3)δ0.07及び0.08(s,Si−(CH3)
2),0.88及び0.9(s,Si−C(CH3)3),1.88及び
1.96(m,C−2−H2),2.42(1H,dd,J=14
及び6Hz,C−4−H),2.59(1H,dd,J=
14及び2Hz,C−4−H),4.32(m,C−3−
H),4.58(m,C−1−H),5.08及び5.43
(brs,C−19−H2),5.96(d,J=7.5Hz,C
−6−H),9.80(d,J=7.5Hz,C−7−
H). (d) 上記(c)で得たアルデヒド3〜を前記の実施例1
(c)と同様にビス(2−メトキシエトキシ)アル
ミニウムヒドリドを用いて還元し、相応するア
リル型アルコール4〜(R1=R2=tert−ブチルジ
メチルシリル)を得た。 参考例 1 1α,7,8−トリヒドロキシ−7,8−ジヒ
ドロキシ(ビタミンD3(化合物2〜、R1=R2=
H)の合成 1α−ヒドロキシビタミンD3を上記実施例1(b)
に記載の条件下で四酸化オスミウム処理して対応
する7,8−ジオール2〜(R1=R2=H)を得た。
この化合物を10%イソプロパノール−ヘキサンを
用いるHPLC(ゾルバツクス−シル、セミ分取カ
ラム)により精製した。UV(C2H5OH)
λmax216nm:質量スペクトル:m/z(相対強
度)434(M+),416(2),398(9),380(31),362(3),
265(15),247(44),221(6),152(52),135(56)
,
125(22).
OH)又はカルボキサアルデヒド基(−CHO)で
あり、R1及びR2はおのおの水素又はヒドロキシ
−保護基から選ばれる。ただし、Xがヒドロキシ
メチル基である場合、R1及びR2の両方がtert−ブ
チルジメチルシリル基にはなり得ない。] で表わされる化合物。 2 Xがヒドロキシメチル基である特許請求の範
囲第1項記載の化合物。 3 Xがカルボキサアルデヒド基である特許請求
の範囲第1項記載の化合物。 4 一般式 [式中、R1,R2はおのおの水素及びヒドロキ
シ保護基から選ばれ、Rは構造式 (式中、R3及びR4はおのおの水素、ヒドロキ
シ基又は保護されたヒドロキシ基からなる群から
選ばれ、R5は水素、ヒドロキシ基、アルキル基
又は保護されたヒドロキシ基からなる群から選ば
れ、R6及びR7は独立に水素、ヒドロキシ基又は
保護されたヒドロキシ基を表わすか又は互いに結
合して炭素−炭素二重結合を形成する。) を有する側鎖である。] で表わされる1α,7,8−トリヒドロキシビタ
ミン化合物を 1)ビシナルジオール開裂剤で処理し、これに
より下記構造式において、Xがカルボキサアルデ
ヒド(CHO)基であるアルデヒドを得る、 又は、2)該アルデヒドをさらにヒドリド還元
剤で還元処理し、これにより下記構造式において
Xがヒドロキシメチル(−OH2OH)基であるア
ルコールを得る ことからなる一般式 (式中、R1及びR2はおのおの水素及びヒドロ
キシ保護基から選ばれ、Xはヒドロキシメチル基
又はカルボキサアルデヒド基を表わす。ただし、
Xがヒドロキシメチル基である場合、R1及びR2
の両方がtert−ブチルジメチルシリル基にはなり
得ない。) を有する化合物を調製する方法。 この発明はザ・デパートメント・オブ・ヘル
ス・アンド・ヒユーマン・サービスにより授与さ
れたNIH補助金No.AM−14881を受けて政府の支
援により行われた。政府はこの発明に一定の権利
を有している。 技術分野 この発明は1α−ヒドロキシビタミンD化合物
の合成に関する。より詳しくは、この発明は1α
−ヒドロキシビタミンD化合物調製の鍵となる中
間体及びその調製方法に関する。 背景技術 動物及び人間のカウシウム代謝の調整及び生理
学上のカルシウム平衡の維持に対し1α−ヒドロ
キシ化ビタミンD代謝体はよく知られた調節剤で
ある。この点に関して特に重要なのは生体内にお
けるカルシウムホメオスタシス(恒常性)維持用
の天然ホルモン形体である1α,25−ジヒドロキ
シビタミンD3(1,25−(OH)2D3)であるが、そ
の他の各種1α−ヒドロキシビタミンD誘導体
(例えば、1α−ヒドロキシビタミンD3、1α−ヒド
ロキシビタミンD2、1α,25−ジヒドロキシビタ
ミンD2)及びある種のフツ素化類似体もまた強
力なカルセミツク(calcemic)活性を示す。こ
れらの化合物のすべてが各種のカルシウム平衡不
調疾病、例えば、くる病、骨軟化症、骨粗しよう
症、腎性骨異栄養症などの治療に用いられる治療
剤として実際上非常に重要である。その結果、天
然の1α−ヒドロキシビタミンD化合物およびそ
の構造類似体両方の化学的合成に多大の関心が払
われてきており、文献には有用な合成方法の多く
の例が記載されている。これら既知の方法につい
ての総括は数種の評論、例えば、デルーカら、ト
ピツクス・カレント・ケミストリー83,1−65
(1979);ヤキモビツチ・ラシヤン・ケミカル・レ
ビユーズ49、371−83(1983);又はジヨーンズ及
びラスムソン、プログレス・イン・ケミストリ
ー・オブ・オルガニツク・ナチユラル・プロダク
ツ第39巻64−121(1980)に記載されている。一般
に、1α−ヒドロキシビタミンDの既知の合成法
は三種の形成、すなわち、a)適当なステロイド
前駆物質からの合成、b)ビタミンD前駆物質か
らの合成、例えば1の位置の炭素の直接ヒドロキ
シル化よる方法、及びc)簡単な前駆物質からの
所望のビタミンD化合物を総括的に合成する方法
がある。一般にc)の方法には所望のビタミンの
環−Aを表わす単位化合物を完全なビタミンD構
造と特徴的なトリエン発色団を形成するように適
当なC/D−環部分を表わす相手化合物と結合さ
せることが含まれる。このc)の方法の例で、特
に本発明に関係のある例は1α,25−ジヒドロキ
シビタミンD3の合成を記載したバギオリニら
〔ジヤーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサイアテイ−104,2945,−48(1982)〕によ
る報告である。この場合、下記の構造式A(ビタ
ミン分子の環−Aを表わす)の保護されたアルコ
ールが最初に調製され、その後、ウイツチヒ試薬
Bに転換されてから別に合成されたケトンC(こ
の場合、Rは25−ヒドロキシコレステロールの側
鎖を表わす)との縮合により1α,25−(OH)2D3
−誘導体が得られる。重要な(crucial)環A−
1,3−ジオール単位化合物(下記の構造式A)
は12の合成段階からなる方法によりモノテルペン
d−カルボンから合成される。 発明の開示 1α−ヒドロキシビタミンD化合物の合成に適
した環A−ジオール単位化合物を調製する新しい
方法が開発された。この方法はその好ましい実施
態様において特に次の一般構造式 〔式中、R1及びR2はおのおの水素又はヒドロ
キシ保護基を表わし、Xはヒドロキシメチル(−
CH2OH)又はカルボキサアルデヒド基(−
CHO)である。〕を有する環A−1,3−ジオー
ル単位化合物を提供する。 Xがヒドロキシエチル基である1α−ヒドロキ
シ−環A単位化合物はバギオリニら(前述)によ
り示されたように適切なC/D−環フラグメント
との縮合による所望の各種1α−ヒドロキシビタ
ミンD化合物の合成に用いることができる。 上記(X=CHO)で示される対応するアルデ
ヒド性1α−ヒドロキシ−環A単位化合物はアル
コール(X=CH2OH)への中間体として有用で
あるばかりでなく、1α−ヒドロキシビタミンD
誘導体の合成、すなわち所望の1α−ヒドロキシ
ビタミンD化合物又は1α−ヒドロキシビタミン
D類似化合物が得られるような適当な相手化合物
と(例えば、ウイツチヒ、グリニヤール又はアル
ドール型反応により)直接縮合させる反応にも用
いることができる。 この明細書及び特許請求の範囲の欄において用
いる「ヒドロキシ保護」基は一般にヒドロキシ官
能基を一時的に保護するのに用いられるすべての
基を意味する。そのような基は、例えば、すべて
の異性体を含む炭素原子数1〜5のアシル基、又
はベンゾイル又はハロ、ニトロ−、アルキル−置
換ベンゾイル基などのアロイル基、又はアルキル
シリル基(トリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、t−ブチルジメチルシリル基など)、又はテ
トラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、メ
トキシメチル、メトキシエチル、メトキシエトキ
シルメチル及び関連基などのエーテル保護基であ
る。それ故、「保護されたヒドロキシ」基はこれ
らの保護基のうちの1つの基により誘導されたヒ
ドロキシ官能基である。「アルキル」基はすべて
の異性体を含む炭素原子数1〜5の炭化水素基で
ある。 上記した環A−シントンの調製は工程スキーム
に示す段階からなつている。出発物質は工程ス
キームにおいて一般構造式1〜により表わされた
1α−ヒドロキシビタミンD化合物であり、式中
R1及びR2はおのおの水素又はヒドロキシ保護基
を表わし、Rは例えば、一般構造式 (式中、R3及びR4は単独に水素、ヒドロキシ
基又は保護されたヒドロキシ基を表わし、R5は
水素、ヒドロキシ基、保護されたヒドロキシ基又
はアルキル基を表わし、R6及びR7は水素、ヒド
ロキシ基、保護されたヒドロキシ基を表わすか又
は互いに結合して炭素−炭素結合を形成する)を
有するような適合した側鎖基である。 好ましい出発物質は1α−ヒドロキシビタミン
D3又は1α−ヒドロキシビタミンD2又はそれらの
ヒドロキシ保護された誘導体である。これらの出
発物質は既知の方法により容易に入手できる。 調製工程の第1段階において、構造式1〜の出発
物質は炭素原子7及び8の位置においてジヒドロ
キシル化されて7,8−ジオール誘導体2〜(工程
スキーム参照)(式中R,R1及びR2は上記に規
定したのと同じ意味を有する)となる。ヒドロキ
シ基に導くのに適した酸化剤は四酸化オスミウム
である。この反応は有機溶媒中で約0℃から約50
℃の温度で行われる。このような条件下で7,8
−ビシナルジオール2〜が主生成物として形成され
るが注目すべきことにはこのトリエン化合物内の
他の有効な二重結合例えば5,6−又は10,19−
二重結合を酸化剤がほとんど又は全然攻撃しない
ことである。一般構造式2〜の1α−ヒドロキシビ
タミンD7,8−ジオールは新規な化合物である。
重要な1α−ヒドロキシ−官能基に欠ける3種の
ビタミンD7,8−ジオール、すなわちビタミン
D2及びD3の7,8−ジオール及び25−ヒドロキ
シビタミンD3の7,8−ジオールは既に調製さ
れている(リスゴ、ケミカル・ソサイテイー・レ
ビユーズ9、449(1980);トウ及びオカムラ、ジ
ヤーナル・オブ・オーガニツク・ケミストリー
43、1414(1983);及びデルーカら米国特許第
4448726号)。 工程の次の段階は化合物2〜の7,8−ジオール
官能基を開裂して一般構造式3〜のアルデヒド(式
中R1及びR2は上記に規定したのと同じ意味を有
する)を得ることからなる(工程スキーム参
照)。7,8−ジオールの開裂はジオール開裂剤
を用いて行うことができる。有効な開裂剤は、例
えば、過ヨウ素酸塩又は四酢酸鉛である。反応は
有機溶媒(例えば、アルコール性溶媒又は炭化水
素又はエーテル溶媒)中で約0℃から約5℃の温
度で行われる。所望の構造式3〜のアルデヒドは反
応混合物からクロマトグラフイーによつて単離す
ることができる。合成的に非常に有用であるがま
た化学的に敏感で反応性である共役アルデヒド基
を含有する構造式3〜の生成物は新規な化合物であ
る。 工程スキームに示すように、7,8−ビジナ
ルジオールの開裂から得られる他の生成物は環C
及びDに対応するフラグメントにもとの出発物質
ビタミンDの側鎖を加えたものである。このCD
−ケトンもまた所望によりクロマトグラフイーに
よつて単離し精製することができるが本発明の目
的のためには、この物質は副生成物として単に除
去される。 構造式3〜のアルデヒドの還元によつて対応する
アルコール4〜(工程スキーム)が得られる。こ
の還元反応はハイドライド還元剤、例えば、
NaBH4、LiAlH4又はこの分野で周知の関連ハイ
ドライド剤によつて非常に簡易に行われる。還元
反応は好ましくは有機溶媒(例えば、アルコール
又は炭化水素又はエーテル溶媒)中で約−30℃か
らその溶媒の沸点までの温度で行われる。この方
法において、アルデヒド3〜は順調に表アルコール
4〜(R1及びR2は水素又はヒドロキシ−保護基を
表わす)に還元される。 構造式4〜のアルコール(R1及びR2は水素又は
ヒドロキシ保護基を表わす)は次にこの単位化合
物と所望のビタミン生成物の環C及び環Dを表わ
す適当な相手化合物と結合させる(例えば、ウイ
ツチヒ型反応を経て)ことによるいずれか所望の
1α−ヒドロキシビタミンD化合物を合成する
(上記のバキオリニらの報告に示されたように)
のに用いることができる。同様に、上記したよう
に構造式3〜のアルデヒドはアルコール4〜の中間体
であることに加えて、1α−ヒドロキシビタミン
D化合物の環A単位化合物として適当なC/D環
フラグメントとウイツチヒ反応、グリニヤール反
応などのような標準的、通例的結合反応を経る縮
合又はアルドール縮合をさせる構成化合物として
直接用いることができる。 このように、上述した工程はアルデヒド3〜又は
アルコール4〜の形の1α−ヒドロキシ環A単位化
合物を形成させるための簡便な方法を提供し、こ
の単位化合物は次いで広範囲に及ぶ所望の1α−
ヒドロキシビタミンD代謝生成物及び類似化合物
の既知方法による調製用合成構造ブロツクとして
使用され得る。本発明方法の顕著な特徴はアルデ
ヒド3〜又はアルコール4〜のどちらも提供すること
である。その他の利点は構造式3〜及び4〜の1α−
ヒドロキシ−環A単位化合物のすべての置換基の
立体化学は正確に既知であり、使用される出発物
質によつて決定されること及び上記工程に必要な
これら出発物質は、例えば、1α−ヒドロキシビ
タミンD3又は1α−ヒドロキシビタミンD2又はそ
れらのヒドロキシ保護誘導体、すなわち、工程ス
キームに構造式1〜(式中Rはそれぞれコレステロ
ール及びエルゴステロールの側鎖である)として
示される化合物の形で容易に入手できることであ
る。これらの化合物は入手可能であり、多種多様
の方法(上述のジヨーンズおよびラスムソン、デ
ルーカら、ヤキモビツチの評論参照)により調製
することができるが、それらの方法のうちシクロ
ビタミン中間体を経る工程(米国特許第4195027
号及び第4260549号)は効率良く及び普遍性を有
するので特に簡便な方法である。 本発明は以下の実施例によりさらに詳しく規定
される。これらの実施例及び参考例においてアラ
ビア数字、例えば1〜,2〜,3〜,4〜によつて識別
さ
れる化合物は工程スキーム1における同じ数字の
構造式に対する。 実施例 1 アルコール4〜(R1=R2=t−ブチルジメチル
シリル)の調製 (a) 1α−ヒドロキシビタミンD3(400mg、1ミリ
モル)のジメチルホルムアミド10ml溶液中へ
tert−ブチルジメチルシリルクロリド(362mg、
2.4ミリモル)とイミダゾール(340mg、5ミリ
モル)を加え、この混合物を薄層クロマトグラ
フイー(シリカゲルプレート、溶媒として30%
酢酸エチル−ヘキサン使用)を用いる判定によ
り反応が完了するまで(約4時間)窒素雰囲気
下、室温で攪拌した。次に混合物を氷冷水上へ
注ぎ、エーテルで3回抽出した。抽出液は合体
して水及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥
し、ろ過し、真空濃縮することによりジ−tert
−ブチルジメチルシリル−1α−ヒドロキシビ
タミンD3(化合物1〜、R1=R2=terat−ブチル
ジメチルシリル)530mg(収率89%)を得た。 (b) 上記(a)で得られた生成物(530mg、0.84ミリ
モル)のピリジン(10ml)溶液に攪拌下で
OsO4(255mg、1.0ミリモル)を添加した。混合
物を窒素雰囲気下、室温で15分間攪拌した後10
%NaHSO3溶液(10ml)を添加した。混合物
はさらに1時間攪拌し、10%NaHSO3溶液
(20ml)で希釈し、エーテル(3×50ml)で抽
出した。合体した抽出液を順次H2O、1N−
HCl、10%NaHCO3、H2O、及び飽和NaCl溶
液で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空下での
蒸発により7,8−ジオール生成物(化合物
2〜、R1=R2=tert−ブチルジメチルシリル)を
得た。 (c) 上記(b)で得た7,8−ジオール(558mg、
0.84ミリモル)の溶液(ベンゼン10ml及びピリ
ジン0.5ml)に攪拌下で四酢酸鉛(Pb
(OCOCH3)4、450mg、1.0ミリモル)を添加し
た。窒素雰囲気下、室温で20分間反応を進行さ
せた後、沈殿物を除去するためろ過した。ろ過
ケーキは新鮮なベンゼン(3×2ml)で洗浄し
た。 アルデヒド3〜(R1=R2=t−ブチルジメチ
ルシリル)を含有するろ液を合体し氷浴上で0
℃に冷却し、窒素雰囲気下でレツド−Al(ビス
(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリ
ドナトリウムの70%トルエン溶液、1ml)を添
加した。混合物を2時間攪拌し、灰色の沈殿物
が形成されるまで水を滴加し、沈殿物をろ過に
より除去した。ろ過ケーキは新鮮なエーテル
(3×10ml)で洗浄した。合体したろ液を水
(1×10ml)、飽和NaCl溶液(2×10ml)で洗
浄し、無水MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空
下で濃縮した。シリカゲル上のカラムクロマト
グラフイー(2cm×25cm、10%酢酸エチル−ヘ
キサン500ml、及び20%酢酸エチル−ヘキサン
500mlで溶離)を行い、アルコール4〜(R1=R2
=tert−ブチルジメチルシリル)99mgを得た。
さらに、10%酢酸エチル−ヘキサンを用いる分
取TLC(複数回溶離)による精製を行つた。生
成物(R1=R2=tert−ブチルジメチルシリルの
化合物4〜)は次の値を示した:UV(C2H5OH)
λmax218nm、質量スペクトルm/z(相対強
度)398(M+,0.1),380(0.8),367(0.7),341
(4),323(1),209(27),177(12),91(9),75
(100);1H−NMR(CDCl3)δ0.06(s,Si
(CH3)2),0.87及び0.90(s,Si−C(CH3)3),
1.83(2H,三重線像,J〜6Hz,C−2−Hz),
2.20(1H,dd,J=14及び6Hz,C−4−H),
2.41(1H,dd,J=14及び2.5Hz,C−4−
H),4.18(3H,m,三重線として現われる,
J=6Hz,C−7−H2及びC−3−H),4.41
(1H,三重線像,J〜6Hz,C−1−H),
4.77及び5.16(1Hそれぞれブロード、シヤープ、
C−19−H2),5.53(1H,三重線像,J〜6Hz,
C−6−H). 実施例 2 アルデヒド3〜及びアルコール4〜(R1=R2=
COCH3)の調製 (a) 1α−ヒドロキシビタミンD3(170mg、0.425ミ
リモル)の無水酢酸(0.2ml)含有ピリジン
(0.4ml)溶液を窒素雰囲気下で50℃に2時間加
熱した。混合液を氷冷飽和NaHCO3溶液上に
注意深く注いで中和し、エーテルで抽出した
(3×30ml)。合体した抽出液を水(1×15ml)、
飽和NaCl溶液(2×15ml)で洗浄し、無水
MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮するこ
とによりジアセテート(化合物1〜、R1=R2=
COCH3)210mgを得た。 (b) 四酸化オスミウム(10%ピリジン溶液、
125μl)を攪拌下のジアセテート(23mg、0.044
ミリモル)のピリジン(0.5ml)溶液に添加し
た。反応を窒素雰囲気下、室温で15分間進行さ
せた。10%NaHSO3溶液(0.5ml)を添加して、
混合物をさらに30分間攪拌した後10%
NaHSO3溶液(5ml)で希釈し、エーテルで
抽出した(3×15ml)。合体した抽出液を水
(2×10ml)、飽和NaCl溶液(2×10ml)で洗
浄し、無水MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空
濃縮した。5%メタノール−クロロホルムを用
いるシリカゲル上のクロマトグラフイーにより
7,8−ジオール(化合物2〜、R1=R2=
COCH3)12mgを得た。質量スペクトル、m/
z(相対強度)、518(M+),500(0.2),482
(0.4),440(0.8),422(2),380(43),249(19)
,
247(26),134(100),105(43);NMR(CDCl3)
δ0.75(s,C−18−H3),2.02(s,3−
OCOCH3),0.25(s,C−1−OCOCH3),
4.73(dd,J=9.6Hz,5.6Hz,C−7−H),
5.12(7重線,C−1−H),5.33(ブロード,
s,19Z−H),5.40(ブロード,s,19E−
H),5,53(t(シヤープ),C−3−H),
5.81(d,J=9.6Hz,C−6−H). (c) NaIO4飽和水溶液(0.1ml)を攪拌下の7,
8−ジオール(10mg)のメタノール(0.3ml)
溶液に添加し、混合物を窒素雰囲気下、50℃に
2.5時間加熱した。氷冷水(5ml)を添加し、
混合物をエーテルで抽出し(3×10ml)し、合
体した抽出液を水(2×5ml)、飽和NaCl溶液
(1×5ml)で洗浄した後、無水MgSO4上で乾
燥し、ろ過し、真空濃縮した。残留物から構造
式3〜(R1=R2=COCH3)のアルデヒドを
HPLC(シリカゲルカラム、溶離剤5−10%酢
酸エチル−ヘキサン)により単離することがで
きる。 ビシナルジオール開環反応により得られた粗
アルデヒド3〜を上記のように単離せず、
NaBH4(エーテル/メタノール、0.5ml溶液)
を用いて還元し、得られた反応生成物をHPLC
(ゾルバツクス−シルセミ分取カラミ)により
溶離剤として10%イソプロパノール−ヘキサン
を用いて生成することによりアルコール4〜
(R1=R2=COCH3)が得られる。 実施例 3 アルデヒド3〜及びアルコール4〜(R1=R2=t
−ブチルジメチルシリル)の調製 (a) tert−ブチルジメチルシリルクロリド(46
mg、0.30ミリモル)及びイミダゾール(43mg、
0.625ミリモル)を1α−ヒドロキシビタミンD3
(50mg、0.125ミリモル)のDMF(5ml)溶液中
に添加し、混合物を室温、窒素雰囲気下で3時
間(又は30%酢酸エチル−ヘキサンを用いる
TLCによる判定で反応が終了するまで)攪拌
した。次に混合物を氷冷水上に注ぎ、エーテル
で3回(3×25ml)抽出した。合体した抽出液
を水(1×15ml)及び飽和塩化ナトリウム溶液
で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
ろ過し、真空濃縮することにより生成物(化合
物1〜、R1=R2=tert−ブチルジメチルシリル)
を得た。(30%酢酸エチル−ヘキサン中シリカ
ゲル上でRf0.69):UV(C2,H5OH)
λmax216nm。 (b) 四酸化オスミウム(OsO4、39mg、0.15ミリ
モル)をジ−tert−ブチルジメチルシリル−1α
−ヒドロキシビタミン(78mg、0.125ミリモル、
理論値)のピリジン(3ml)溶液へ添加した。
混合物を室温、窒素雰囲気下で15分間攪拌した
後、10%NaHSO3溶液(5ml)を添加して反
応を終結させた。混合物はさらに1時間攪拌
し、10%NaHSO3溶液(10ml)で希釈し、エ
ーテル(3×30ml)で抽出した。合体した抽出
液は水(2×15ml)、1N−HCl溶液(2×15
ml)、10%NaHCO3溶液(2×15ml)、水(1
×15ml)及び飽和NaClで順次洗浄した後、無
水MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮する
ことにより7,8−ジオール(2)〜(R1=R2=tert
−ブチルジメチルシリル)を得た。 (c) 四酢酸鉛(67mg、0.15ミリモル)を攪拌下の
7,8−ジオール(2)〜(82mg、0.125ミリモル)
のピリジン(0.2ml)含有ベンゼン(2ml)溶
液へ添加した。反応を室温、窒素雰囲気下で15
分間進行させた後、混合物を氷冷水(15ml)上
へ注ぎ、エーテル(3×30ml)で抽出し、合体
した抽出液を水(1×15ml)及び飽和NaCl溶
液(2×15ml)で洗浄し、無水MgSO4上で乾
燥し、ろ過し、真空濃縮した。シリカゲルによ
る薄層クロマトグラフイーで溶離剤として15%
酢酸エチル−ヘキサン(3回溶離)を用いてア
ルデヒド3〜(R1=R2=tert=ブチルジメチルシ
リル)(6.6mg、30%酢酸エチル−ヘキサン中シ
リカゲル上でRf0.58)を13%収率で得た。UV
(C2H5OH)λmax248nm,λmin218nm,質量
スペクトルm/z(相対強度)396(M+,2),
381(1),339(18),264(37),207(23),181(35)
,
133(15),101(14),75(100),57(21).1H
NMR(CDCl3)δ0.07及び0.08(s,Si−(CH3)
2),0.88及び0.9(s,Si−C(CH3)3),1.88及び
1.96(m,C−2−H2),2.42(1H,dd,J=14
及び6Hz,C−4−H),2.59(1H,dd,J=
14及び2Hz,C−4−H),4.32(m,C−3−
H),4.58(m,C−1−H),5.08及び5.43
(brs,C−19−H2),5.96(d,J=7.5Hz,C
−6−H),9.80(d,J=7.5Hz,C−7−
H). (d) 上記(c)で得たアルデヒド3〜を前記の実施例1
(c)と同様にビス(2−メトキシエトキシ)アル
ミニウムヒドリドを用いて還元し、相応するア
リル型アルコール4〜(R1=R2=tert−ブチルジ
メチルシリル)を得た。 参考例 1 1α,7,8−トリヒドロキシ−7,8−ジヒ
ドロキシ(ビタミンD3(化合物2〜、R1=R2=
H)の合成 1α−ヒドロキシビタミンD3を上記実施例1(b)
に記載の条件下で四酸化オスミウム処理して対応
する7,8−ジオール2〜(R1=R2=H)を得た。
この化合物を10%イソプロパノール−ヘキサンを
用いるHPLC(ゾルバツクス−シル、セミ分取カ
ラム)により精製した。UV(C2H5OH)
λmax216nm:質量スペクトル:m/z(相対強
度)434(M+),416(2),398(9),380(31),362(3),
265(15),247(44),221(6),152(52),135(56)
,
125(22).
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