JP3588367B2 - 1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は新規な1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体に関する。本発明の1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体は、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、骨軟化症、骨粗鬆症などのカルシウム代謝の欠陥症、乾癬などの皮膚疾患および骨髄性白血病、乳ガンに代表される悪性腫瘍などの細胞分化機能に異常をきたした疾患の治療薬およびその合成中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビタミンD研究の進展に伴い、各種の1α−ヒドロキシビタミンD誘導体が医薬品として開発されてきており、例えば、1α−ヒドロキシビタミンD3 や1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 がすでに臨床的に骨粗鬆症治療薬として用いられている。しかしながら、これらの化合物は血中カルシウムの上昇作用などの副作用を有することから、かかる副作用の少ないビタミンD誘導体の開発が最近活発に行われてきており、例えば、24,25−ジヒドロキシビタミンD3 、24−エピビタミンD2 などが骨粗鬆症治療薬として開発が試みられており、また、22−オキサ−1,25−ジヒドロキシビタミンD3 などが副甲状腺機能亢進症治療薬として検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように副作用が少ないビタミンD誘導体がいくつか検討されてはいるものの、疾患を治療する立場からは、より高活性でかつ安全性の高いビタミンD誘導体の開発が望まれているのが実状である。
しかして、本発明の目的は、かかる作用特性を有する新規なビタミンD誘導体およびその合成中間体として有用な新規な化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者によれば、上記の目的は、
(1)下記の一般式(I)
【0005】
【化3】
【0006】
(式中、Rは低級アルキル基を表し、R1 およびR2 はそれぞれ水素原子または水酸基の保護基を表し、R3 はアルキル基、アルケニル基、またはオキサアルキル基を表し、これらのアルキル基、アルケニル基、またはオキサアルキル基は、水酸基、保護された水酸基、ハロゲン原子、有機スルホニルオキシ基、アリールスルフェニル基、アリールスルホニル基、オキソ基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)
で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体、および
(2)下記の一般式(II)
【0007】
【化4】
【0008】
(式中、Rは低級アルキル基を表し、R1 およびR2 はそれぞれ水素原子または水酸基の保護基を表し、R3 はアルキル基、アルケニル基、またはオキサアルキル基を表し、これらのアルキル基、アルケニル基、またはオキサアルキル基は、水酸基、保護された水酸基、ハロゲン原子、有機スルホニルオキシ基、アリールスルフェニル基、アリールスルホニル基、オキソ基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)
で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルプロビタミンD誘導体、またはそのジエン付加物を提供することによって達成される。
【0009】
上記一般式においてRで表される低級アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。R1 、R2 が表わす水酸基の保護基、あるいはR3 が保護された水酸基で置換されているアルキル基、アルケニル基またはオキサアルキル基である場合における該水酸基の保護基としては、水酸基の保護の役割を果たす基であればどのようなものであってもよく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、カプロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基などのアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基などの三置換シリル基;メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、1−エトキシエチル基、メトキシイソプロピル基などの1−アルコキシアルキル基;テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基などの2−オキサシクロアルキル基などを挙げることができる。
【0010】
R3 が表す無置換のアルキル基としては、エチル基、イソプロピル基、2−ブチル基、2−ペンチル基、6−メチル−2−ヘプチル基、5,6−ジメチル−2−ヘプチル基、5,5,6−トリメチル−2−ヘプチル基、7−メチル−2−オクチル基、6−エチル−2−オクチル基、8−メチル−2−ノニル基、4−(1−イソプロピルシクロプロピル)−2−ブチル基、5−シクロプロピル−2−ペンチル基、5−シクロペンチル−2−ペンチル基などを挙げることができる。
【0011】
R3 が表す無置換のアルケニル基としては、3−ペンテン−2−イル基、6−メチル−3−ヘプテン−2−イル基、5,6−ジメチル−3−ヘプテン−2−イル基、5,5,6−トリメチル−3−ヘプテン−2−イル基、7−メチル−3−オクテン−2−イル基、6−エチル−3−オクテン−2−イル基、8−メチル−3−ノネン−2−イル基、4−(1−イソプロピルシクロプロピル)−3−ブテン−2−イル基、5−シクロプロピル−3−ペンテン−2−イル基、5−シクロペンチル−3−ペンテン−2−イル基などを挙げることができる。
【0012】
R3 が表す無置換のオキサアルキル基としては、3−オキサ−2−ペンチル基、3−オキサ−6−メチル−2−ヘプチル基、3−オキサ−5,6−ジメチル−2−ヘプチル基、3−オキサ−5,5,6−トリメチル−2−ヘプチル基、3−オキサ−7−メチル−2−オクチル基、3−オキサ−6−エチル−2−オクチル基、3−オキサ−8−メチル−2−ノニル基、3−オキサ−4−(1−イソプロピルシクロプロピル)−2−ブチル基、3−オキサ−5−シクロプロピル−2−ペンチル基、3−オキサ−5−シクロペンチル−2−ペンチル基などを挙げることができる。
【0013】
R3 が表すアルキル基、アルケニル基、オキサアルキル基は、前記のような無置換でもよいが、置換されていてもよい。この場合、置換基として有していてもよいハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、有機スルホニルオキシ基としては、例えばメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基などが挙げられ、アリールスルフェニル基としては、例えばベンゼンスルフェニル基、トルエンスルフェニル基などが挙げられ、アリールスルホニル基としては、例えばベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基などが挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などが挙げられる。
【0014】
本発明の1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体(I)および1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルプロビタミンD誘導体(II)、またはそのジエン付加物は、新規化合物であり、それぞれ公知化合物である一般式(III )で示されるアンドロスタ−5,7−ジエン−1,3β−ジオール誘導体またはそのジエン付加物を原料として、以下に示すスキーム1に従って合成することができる。
【0015】
【化5】
【0016】
上記式中、R1 、R2 、R3 およびRは前記定義のとおりであり、R4 は水酸基の保護基を表す。ここで、R4 で表される水酸基の保護基としては、前記のR1 およびR2 が表す水酸基の保護基ならびにR3 が表すアルキル基、アルケニル基またはオキサアルキル基が有していてもよい水酸基の保護基で定義されたものと同様のものが挙げられる。
【0017】
ジエン付加物を形成するジエノフィルとしてはビタミンD類の合成分野で用いられているものであれば何でもよいが、4−フェニル−1,2,4−トリアゾリジン−ジオン、ジヒドロフタラジン−1,4−ジオンなどが好ましい。
【0018】
上記スキーム1の各工程について以下に詳しく説明する。
一般式(III )で示されるアンドロスタ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール誘導体またはそのジエン付加物は、例えば国際公開WO88/07545号公報等に記載されている方法に従って合成することができる。
【0019】
上記のアンドロスタ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール誘導体またはそのジエン付加物を不活性溶媒中ピリジニウムジクロメートなどの酸化剤で酸化することにより、一般式(IV)で示される3β−ヒドロキシアンドロスタ−5,7−ジエン−1−オン誘導体またはそのジエン付加物を得ることができる。
ついで、該3β−ヒドロキシアンドロスタ−5,7−ジエン−1−オン誘導体またはそのジエン付加物とアルキルリチウムを不活性溶媒中で反応させることにより、一般式(II)で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルプロビタミンD誘導体またはそのジエン付加物を得ることができる。ここで使用されるアルキルリチウムとしては、メチルリチウム、エチルリチウム、ブチルリチウム等が挙げられる。
【0020】
一般式(II)で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルプロビタミンD誘導体またはそのジエン付加物は、必要に応じ側鎖を変換した後、常法に従い、光異性化、熱異性化を行い、必要に応じて保護基を除去することにより、一般式(I)で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体を得ることができる。
なお、上記スキーム1の工程の途中でジエノフィル部分が脱離した場合は、改めて常法に従いジエノフィルと反応させることによりジエン付加物とすることができる。さらに、ジエン付加物は常法に従い水素化リチウムアルミニウムやアルカリで処理することにより、対応する1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体に変換することができる。
【0021】
このようにして得られる一般式(II)で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルプロビタミンD誘導体および一般式(I)で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体の反応混合物からの単離・精製は、一般に有機化合物を反応混合物から単離・精製するに際して用いられている方法と同様の方法により行われる。例えば、反応混合物を氷水にあけ、ジエチルエーテル、酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出し、抽出液を冷希塩酸、重曹水、食塩水などで順次洗浄し、乾燥後、濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要に応じて再結晶、クロマトグラフィーなどにより精製し、一般式(II)で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルプロビタミンD誘導体および一般式(I)で示される1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体をそれぞれ得ることができる。
【0022】
本発明の1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体は、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 受容体との結合活性を示し、かつ骨髄性白血病細胞の分化誘導作用を有していることから、乾癬などの皮膚疾患、骨髄性白血病、乳ガンに代表される悪性腫瘍などの細胞分化機能に異常をきたした疾患の治療薬として有用である。また、低カルシウム、低ビタミンD食ラットに対する投与においても血中カルシウムの上昇作用は弱く、急性毒性試験においても低毒性であったことから、副作用の少ない、骨粗鬆症、副甲状腺機能亢進症、慢性腎不全、骨軟化症などのカルシウム代謝の欠陥症の治療薬としても有用である。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
【0024】
参考例1
(20S)−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7−ジエン−21−オール〔化合物4〕(2g,4.33mmol)とジヒドロピラン592μl(6.49mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(10ml)溶液に、室温で撹拌下、ピリジニウム−p−トルエンスルホネート109mg(0.433mmol)を加えた。2.5時間後、反応液を塩化メチレンでうすめ、蒸留水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層は無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過して溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル20g,10%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、下記の物性を有する(20S)−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−20−メチル−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン〔化合物5〕を2.35g(99%)得た。
【0025】
1HNMRスペクトル δ
(本実施例のNMRデータはすべて、270MHzにおいてCDCl3 溶媒中、内部標準としてTMSを用いて測定した)
0.64(3H,s,H−L8)、1.01(3H,s,H−19)、1.06&1.08(3H(1:1),d,J=6.4Hz,H−21)、3.77&3.79(各3H,s,CH3 OCO−)、4.52&4.57(1H(1:1),m,THP)、4.84(1H,m,H−1)、4.90(1H,m,H−3)、5.38&5.68(各1H,m,H−7&H−6)
質量スペクトル m/z (%)
394(M+ −152,23%)、310(44)、209(29.9)、141(39.5)、85(100)、55(36.5)
【0026】
参考例2
(20S)−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−20−メチル−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン〔化合物5〕(21.8g、0.04mol)を5%水酸化カリウム−メタノール(300ml)とジオキサン(40ml)に溶かし、室温で撹拌した。5時間後、濃縮し、氷水にあけ結晶化させ、吸引濾過した。とれた結晶をクロロホルムに一度溶かして、飽和食塩水で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、下記の物性を有する(20S)−20−メチル−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール〔化合物6〕18.2gを定量的に得た。
【0027】
1HNMRスペクトル δ
0.65(3H,s,H−18)、0.95(3H,s,H−19)、1.07&1.09(3H(1:1),d,J=6.4Hz,H−21)、3.78(1H,m,H−1)、4.07(1H,m,H−3)、5.38&5.74(各1H,m,H−6&H−7)
【0028】
参考例3
(20S)−20−メチル−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール〔化合物6〕(18.2g,0.042mol)のクロロホルム(120ml)溶液に、0℃で撹拌下、4−フェニル−1,2,4−トリアゾリジン−3,5−ジオン(7.35g,0.042mol)を少しづつ加えた。添加後、10分撹拌し、水を加え、洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル150g,5%メタノール−クロロホルム)で精製し、下記の物性を有する(20S)−20−メチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−6−エン−1α,3β−ジオール〔化合物7〕25.6gを定量的に得た。
【0029】
1HNMRスペクトル δ
0.84(3H,s,H−18)、0.92(3H,s,H−19)、1.07&1.08(3H(1:1),d,J=6.4Hz,H−21)、3.85(1H,m,H−1)、4.89(1H,m,H−3)、6.26&6.42(各1H,d,J=8.4Hz,H−6&H−7)、7.39(5H,m,Ph)
【0030】
参考例4
(20S)−20−メチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−6−エン−1α,3β−ジオール〔化合物7〕(634mg,1.05mmol)の乾燥塩化メチレン(14ml)溶液にセライト(1g)を懸濁させ、室温で撹拌下、そこにピリジニウムジクロメート(473mg,1.26mmol)を少しづつ加えた。2時間後、ジエチルエーテルでうすめ、吸引濾過した。
濾液の溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル35g,30%ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、下記の物性を有する(20S)−20−メチル−1−オキソ−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−6−エン−3β−オール〔化合物8〕を444mg(70%)得た。
【0031】
1HNMRスペクトル δ
0.82&0.83(3H(1:1),s,H−18)、1.08&1.09(3H(1:1),d,J=6.4Hz,H−21)、1.21(3H,s,H−19)、4.50&4.58(1H(1:1),m,THP),4.77(1H,m,H−3)、6.27&6.52(各1H,d,J=8.4Hz,H−6&H−7)、7.37(5H,m,Ph)
質量スペクトル m/z(%)
428(M+ −175,3.8)、410(M+ −175−18,3.5)、326(M+ −175−18−84,8.7)、119(M+ −484,45.3)、85(M+ −518,100)
【0032】
実施例1
(20S)−20−メチル−1−オキソ−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−6−エン−3β−オール〔化合物8〕(500mg,8.29×10-4mol)のテトラヒドロフラン(12ml)溶液にヘキサメチルリン酸トリアミド(432μl,2.49mmol)を加え、−78℃で撹拌下で、メチルリチウムの1.4Mジエチルエーテル溶液1.9ml(2.07mmol)を少しづつ加えた。15分後、塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水(3回)、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル35g,2%メタノール−クロロホルム)で精製し、原料(20S)−20−メチル−1−オキソ−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−6−エン−3β−オール〔化合物8〕を148mg(30%)、下記の物性を有する目的物(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオール〔化合物9〕を363mg(70%)得た。
【0033】
1HNMRスペクトル δ
0.87(3H,s,H−18)、1.00(3H,s,H−19)、1.06(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、1.14(3H,s,CH3 −1)、4.91(1H,m,H−3)、6.32&6.37(各1H,d,J=8.4Hz,H−6&H−7)、7.39(5H,m,Ph)
質量スペクトル m/z(%)
444(M+ −175,1.8)、426(M+ −175−18,2.5)、342(M+ −175−18−84,1.2)
【0034】
実施例2
(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオール〔化合物9〕(7.57g,0.012mol)のエタノール(70ml)溶液にピリジニウム−p−トルエンスルホネート(4.6g,0.018mol)を加え、45℃で撹拌した。2.5時間後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水(2回)、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル150g,5%メタノール−クロロホルム)で精製し、下記の物性を有する(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)プレグナ−6−エン−1β,3β,21−トリオール〔化合物10〕を5.6g(87%)得た。
mp(溶媒) 203〜205℃(アセトン)
【0035】
1HNMRスペクトル δ
0.87(3H,s,H−18)、0.99(3H,s,H−19)、1.06(1H,d,J=6.4Hz,H−21)、1.13(3H,s,CH3 −1)、4.91(1H,m,H−3)、6.33&6.34(各1H,d,J=8.4Hz,H−6&H−7)、7.39(5H,m,Ph)
質量スペクトル m/e(%)
360(M+ −175,8.5)、342(M+ −175−18,6.6)、324(M+ −175−18−18,4.4)
【0036】
実施例3
(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)プレグナ−6−エン−1β,3β,21−トリオール〔化合物10〕(5.6g,0.01mol)の乾燥ピリジン(20ml)溶液に、0℃で撹拌下、p−トルエンスルホニルクロリド(2.2g,0.012mol)を加えた。3時間後、酢酸エチルでうすめ、氷水にあけ、有機層を水(3回)、3%塩酸、5%重炭酸ナトリウム水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル150g,4%メタノール−クロロホルム)で精製し、下記の物性を有する(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(p−トルエンスルホニルオキシ)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオール〔化合物11〕を4.1g(60%)得た。
【0037】
1HNMRスペクトル δ
0.82(3H,s,H−18)、0.98(3H,s,H−19)、1.03(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、2.44(3H,s,Ph−CH3 )、3.73(1H,dd,J=6.9Hz,8.9Hz,H−22)、4.04(1H,dd,J=3.2Hz,8.9Hz,H−22)、4.89(1H,m,H−3)、6.32(2H,s,H−6&H−7)、7.26(7H,m,Ph)、7.78(2H,m,Ph)
【0038】
実施例4
ベンゼンチオール(733μl,7.14mmol)とt−ブトキシカリウム(801mg,7.14mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に0℃で撹拌下、(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(p−トルエンスルホニルオキシ)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオール〔化合物11〕(4.1g,5.95mmol)のジメチルホルムアミド(20ml)溶液を少しづつ加えた。30分後、酢酸エチルでうすめ、有機層を水(3回)、5%重炭酸ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。
次にその残留物を乾燥塩化メチレン(30ml)に溶かし、0℃で撹拌下、そこにm−クロロ過安息香酸(2.68g,0.0124mol)を少しづつ加えた。添加後、室温にもどした。30分後、塩化メチレンでうすめ、有機層を乾燥後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル150g,4%メタノール−クロロホルム)で精製し、下記の物性を有する(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(フェニルスルホニル)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオール〔化合物13〕を3.63g(93%)得た。
【0039】
1HNMRスペクトル δ
0.85(3H,s,H−18)、0.97(3H,s,H−19)、1.09(3H,s,1−CH3 )、1.23(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、2.86(1H,dd,J=9.4Hz,13.9Hz,H−22)、3.14(1H,d,J=13.9Hz,H−22)、4.86(1H,m,H−3)、6.31(2H,s,H−6.7)、7.29〜7.69(8H,m,Ph)、7.90(2H,m,Ph)
質量スペクトル m/e(%);484(M+ −175,5.5)、466(M+ −175−18,9.8)、448(M+ −175−18−18,7.6)、119(M+ −540,100)
【0040】
実施例5
(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(フェニルスルホニル)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオール〔化合物13〕(3.63g,5.51mmol)のジメチルスルホオキシド(70ml)溶液に無水炭酸カリウム(6.8g,0.05mol)を加え、160℃で撹拌した。2.5時間後、冷却後、水を加え酢酸エチル抽出(2回)し、有機層を水(3回)、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル90g,2.5%メタノール−クロロホルム)で精製し、下記の物性を有する(20S)−1α,20−ジメチル−21−(フェニルスルホニル)プレグナ−5,7−ジエン−1β,3β−ジオール〔化合物14〕を2.1g(79%)得た。
【0041】
1HNMRスペクトル δ
0.58(3H,s,H−18)、1.12(3H,s,H−19)、1.16(3H,s,1−CH3 )、1.20(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、3.88(1H,m,H−3)、5.21&5.74(各1H,m,H−6&H−7)、7.54〜7.68(3H,m,Ph)、7.91(2H,m,Ph)
質量スペクトル m/e(%)
484(M+ 13.3)、466(M+ −18,22.4)、448(M+ −18−18,16.7)、157(M+ −327,100)
【0042】
実施例6
(20S)−1α,20−ジメチル−21−(フェニルスルホニル)プレグナ−5,7−ジエン−1β,3β−ジオール〔化合物14〕(1.96g,4.05mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド(9ml)溶液にイミダゾール(827mg,0.012mol)を加え、室温で撹拌下、そこにt−ブチルジメチルシリルクロリド(TBDMSCl)(916mg,6.07mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を少しづつ加えた。40分後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水(3回)、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル70g,1%メタノール−クロロホルム)で精製し、下記の物性を有する(20S)−1α,20−ジメチル−21−フェニルスルホニル−3β−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−1β−オール〔化合物15〕を2.1g(90%)得た。
【0043】
1HNMRスペクトル δ
0.05(6H,s,Si−(CH3 )2 )、0.58(3H,s,H−18)、0.88(9H,s,t−Bu)、1.10(3H,s,H−19)、1.15(3H,s,1−CH3 )、1.2(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、3.82(1H,m,H−3)、5.20&5.71(各1H,m,H−6&H−7)、7.54〜7.68(3H,m,Ph)、7.91(2H,m,Ph)
質量スペクトル m/e(%)
580(M+ −18,4.9)、523(M+ −18−57,18.5)、448(M+ −18−57−75,13.9)、73(M+ −525,100)
【0044】
実施例7
(20S)−1α,20−ジメチル−21−フェニルスルホニル−3β−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−1β−オール〔化合物15〕(80mg,0.13mmol)とジイソプロピルアミン(37μl,0.26mmol)のテトラヒドロフラン(1.5ml)溶液に、−20℃で撹拌下、n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液184μl(0.29mmol)をゆっくり滴下した。
10分後、1−ブロモ−3−メチルブタン(48μl,0.4mmol)とヘキサメチルリン酸トリアミド(70μl,0.4mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を加えた。
1時間後、塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル15g,20%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、下記の物性を有する(20S)−1α−メチル−22−フェニルスルホニル−3β−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)コレスタ−5,7−ジエン−1β−オール〔化合物19〕を51g(57%)得た。
【0045】
1HNMRスペクトル δ
0.05(6H,s,Si−(CH3 )2 )、0.50(3H,s,H−18)、0.82(6H,d,J=6.9Hz,H−26&27)、0.88(9H,s,t−Bu)、1.07(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、1.09(3H,s,H−19)、1.15(3H,s,CH3 −1)、3.76〜3.88(1H,m,H−3)、5.19&5.70(各1H,m,H−6&7)、7.52〜7.88(5H,m,Ph)
【0046】
実施例8
(20S)−1α,20−ジメチル−21−フェニルスルホニル−3β−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−1β−オール〔化合物15〕(500mg,0.84mmol)とジイソプロピルアミン(352μl,2.51mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(4ml)溶液に、−20℃で撹拌下、n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液1.57μl(2.51mmol)を加えた。10分後、1−ブロモ−3−メチル−3−(トリエチルシリルオキシ)ブタン(702mg,2.51mmol)とヘキサメチルリン酸トリアミド(873μl,5.02mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(3ml)溶液を加えた。
45分後、塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を止め、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル40g,15%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、下記の物性を有する(20S)−1α−メチル−22−フェニルスルホニル−3β−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−25−(トリエチルシリルオキシ)コレスタ−5,7−ジエン−1β−オール〔化合物20〕を492mg(73%)得た。
【0047】
1HNMRスペクトル δ
0.05(6H,s,Si−(CH3 )2 )、0.49(3H,s,H−18)、0.54(6H,q,J=7.9Hz,3×Si−CH2 CH3 )、0.88(9H,s,t−Bu)、0.93(9H,t,J=7.9Hz,3×Si−CH2 CH3 )、1.07(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、1.10(3H,s,H−19)、1.15(9H,s,H−26&27&CH3 −1)、3.78〜3.88(1H,m,H−3)、5.19&5.71(各1H,m,H−6&H−7)、7.48〜7.89(5H,m,Ph)
【0048】
実施例9
(20S)−1α−メチル−22−フェニルスルホニル−3β−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−25−(トリエチルシリルオキシ)コレスタ−5,7−ジエン−1β−オール〔化合物20〕(409mg,0.51mmol)のメタノール(20ml)溶液にリン酸水素二ナトリウム(728mg,5.1mmol)を懸濁させ、0℃で撹拌下、そこに8.4%ナトリウムアマルガム(1.4g,5.1mmol)を加えた。5分後室温に戻した。3時間後、氷水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル35g,5%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、下記の物性を有する(20R)−1α−メチル−3β−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−25−(トリエチルシリルオキシ)コレスタ−5,7−ジエン−1β−オール〔化合物21〕を206mg(61%)を115mg(28%)得た。
【0049】
1HNMRスペクトル δ
0.06(6H,s,Si−(CH3 )2 )、0.56(6H,q,J=7.9Hz,3×Si−CH2 CH3 )、0.60(3H,s,H−18),0.89(9H,s,t−Bu)、0.942(3H,d,J=6.4Hz,H−21),0.945(9H,t,J=7.9Hz,3×Si−CH2 CH3 )、1.11(3H,s,H−19)、1.17(3H,s,CH3 −1)、1.18(6H,s,CH3 −26&CH3 −27)、3.77〜3.89(1H,m,H−3)、5.23&5.73(各1H,m,H−6&H−7)
【0050】
実施例10
(20R)−1α−メチル−3β−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−25−(トリエチルシリルオキシ)コレスタ−5,7−ジエン−1β−オール〔化合物21〕(164mg,0.25mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(3ml)溶液に、0℃で撹拌下、n−テトラブチルアンモニウムフルオリドのテトラヒドロフラン溶液(3.5ml,3.5mmol)を加えた。添加後室温に戻した。7時間後、塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル25g,4%メタノール−クロロホルム)で精製し、下記の物性を有する(20R)−1α−メチル−コレスタ−5,7−ジエン−1β,3β,25−トリオール〔化合物22〕を73mg(68%)を得た。
【0051】
1HNMRスペクトル δ
0.60(3H,s,H−18)、0.93(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、1.14(3H,s,H−19)、1.18(3H,s,CH3 −1)、1.21(6H,s,CH3 −26&27)、2.68(1H,dd,J=5.5Hz,12.4Hz)、3.80〜3.95(1H,m,H−3)、5.24&5.76(各1H,m,H−6&H−7)
質量スペクトル m/z(%)
430(M+ ,10.5)、412(M+ −18,11.6)、394(M+ −18−18,10.2)、59(M+ −371,100)
UV吸収スペクトル λmax(95%エタノール)
272,282,293nm
【0052】
実施例11
(20R)−1α−メチル−コレスタ−5,7−ジエン−1β,3β,25−トリオール〔化合物22〕(10mg,2.33×10-5mol)の局方エタノール(170ml)溶液を氷冷下、アルゴンガスを15分間通じて脱気し、前もって5分間点灯しておいた高圧水銀ランプでバイコールフィルターを通して1.5分間照射した。溶媒を留去後、カラムクロマトグラフィー(セファデックスLH−20 20g,ヘキサン:クロロホルム:メタノール=30:70:0.5)で精製し、1β,25−ジヒドロキシ−1α−メチルプレビタミンD3 を545μg(5.5%)得た。次に該プレビタミンD3 の局方エタノール(10ml)溶液を室温で12日間放置し熱異性化させ、溶媒を留去後セファデックスLH−20で精製し、下記の物性を有する1β,25−ジヒドロキシ−1α−メチルビタミンD3 〔化合物23〕を495μg(プレビタミンD3 から91%)得た。
【0053】
1HNMRスペクトル δ
0.53(3H,s,H−18)、0.93(3H,d,J=6.4Hz,H−21)、1.21(6H,s,H−26&27)、1.26(3H,s,CH3 −1)、4.15(1H,m,H−3)、4.94&5.32(各1H,d,J=1.5Hz,H−19)、5.93(1H,d,J=11.3Hz,H−7)、6.41(1H,d,J=11.3Hz,H−6)
質量スペクトル m/z(%)
430(M+ ,5)、412(19)、394(14)、283(7)、265(10)、166(35)、151(69)
UVスペクトル λmax(95%エタノール)
265nm
【0054】
実施例12
実施例1で得られた(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオール〔化合物9〕619mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解し、水素化リチウムアルミニウム100mgのテトラヒドロフラン10ml懸濁液に滴下した。滴下後室温で30分間撹拌し、ジエチルエーテルを加え、冷却しながら飽和硫酸ナトリウム水溶液を滴下して水酸化アルミニウムを沈澱させた。得られた懸濁液をセライトを通して濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。濾液と洗液を合わせて食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20S)−1α,20−ジメチル−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−1β,3β−ジオール〔化合物24〕を350mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 444
【0055】
実施例13
実施例12で得られた(20S)−1α,20−ジメチル−21−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−1β,3β−ジオール〔化合物24〕222mgをピリジン3mlに溶解し、無水酢酸0.5mlとジメチルアミノピリジン触媒量を加えて室温で一夜撹拌した。反応液を水にあけ、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を水洗した後、減圧下に濃縮した。残留物をテトラヒドロフラン5mlに溶解し、希塩酸を加えて室温で2時間撹拌した。反応液にジエチルエーテルを加え、水、重曹水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−オール〔化合物25〕を201mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 444
【0056】
実施例14
実施例13で得られた(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチ ルプレグナ−5,7−ジエン−21−オール〔化合物25〕111mg、トリエチルアミン0.5ml、ジメチルスルホオキシド0.5mlを塩化メチレン5mlに溶解し、−78℃で塩化オキザリル35mgを滴下した。1時間撹拌したのち、氷水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、重曹水、食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−アール〔化合物26〕を105mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 442
【0057】
実施例15
2,3−ジメチルブチルフェニルスルホン300mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解し、−78℃でブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)0.8mlを滴下し、30分間撹拌した。この溶液を実施例14で得られた(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−アール〔化合物26〕442mgのテトラヒドロフラン10ml溶液に−78℃で滴下し、0℃まで昇温した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,24−ジメチル−23−フェニルスルホニルコレスタ−5,7−ジエン−22−オール〔化合物27〕を527mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 668
【0058】
(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,24−ジメチル−23−フェニルスルホニルコレスタ−5,7−ジエン−22−オール〔化合物27〕334mgを、リン酸水素二ナトリウムを飽和させたメタノール30mlに溶解し、室温で5%ナトリウムアマルガム4gを加えて6時間撹拌した。セライトを通して水銀を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。濾液と洗液を合わせ、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20R)−1α,24−ジメチルコレスタ−5,7,22−トリエン−1β,3β−ジオール〔化合物28〕を188mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 426
【0059】
実施例16
実施例15で得られた(20R)−1α,24−ジメチルコレスタ−5,7,22−トリエン−1β,3β−ジオール〔化合物28〕42.6mgをジエチルエーテル500mlに溶解し、400W高圧水銀ランプを用い、バイコールフィルターを通して、0℃で30秒間紫外線を照射した。反応液を濃縮し、残留物をエタノール2mlに溶解して、密封容器中、室温で2週間放置した。反応液を濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する1β−ヒドロキシ−1α−メチルビタミンD2 〔化合物29〕を3.5mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 426
【0060】
実施例17
実施例14で得られた(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−アール〔化合物26〕315mgをジメチルホルムアミド45mlに溶解し、ジアザビシクロウンデセン49mg、酢酸第二銅一水塩38mg、2,2’−ビピリジル33mgを加えて室温で一夜空気を吹き込んだ。得られた反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する1β,3β−ジアセトキシ−1α−メチルプレグナ−5,7−ジエン−20−オン〔化合物30〕を214mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 428
【0061】
上記の方法により得られた1β,3β−ジアセトキシ−1α−メチルプレグナ−5,7−ジエン−20−オン〔化合物30〕214mgをエタノール5mlに溶解し、6N−水酸化カリウム水溶液を0.5ml加えて50℃で1時間加熱した。反応液を濃縮し、水を加えて塩化メチレンで抽出し、抽出液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮することにより、1α−メチル−20−オキソプレグナ−5,7−ジエン−1β,3β−ジオール〔化合物31〕を得た。
得られた1α−メチル−20−オキソプレグナ−5,7−ジエン−1β,3β−ジオール〔化合物31〕を塩化メチレン10mlに溶解し、触媒量のピリジニウム−p−トルエンスルホネートを加えたのち、0℃でジヒドロピラン2mlを滴下した。2時間撹拌したのち、反応液を重曹水、食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮することにより、1β,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−1α−メチルプレグナ−5,7−ジエン−20−オン〔化合物32〕を得た。
得られた1β,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−1α−メチルプレグナ−5,7−ジエン−20−オン〔化合物32〕を塩化メチレン5mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム20mgとメタノール1mlを加えて室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルのショートカラムを通すことにより、下記の物性を有する1β,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−1α−メチルプレグナ−5,7−ジエン−20−オール〔化合物33〕を247mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 514
【0062】
実施例18
実施例17で得られた1β,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−1α−メチルプレグナ−5,7−ジエン−20−オール〔化合物33〕514mgとアクリル酸エチル3mlをトルエン30mlに溶解し、10%水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液0.2ml、50%水酸化ナトリウム水溶液12.5mlを加え、室温で15時間激しく撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルのショートカラムを通すことにより、1β,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−20−(2−エトキシカルボニルエトキシ)−1α−メチルプレグナ−5,7−ジエン〔化合物34〕を180mg得た。
上記により得られた1β,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−20−(2−エトキシカルボニルエトキシ)−1α−メチルプレグナ−5,7−ジエン〔化合物34〕123mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解し、−65℃でメチルリチウム(2Mジエチルエーテル溶液)0.2mlを加え、30分間撹拌した。反応液に希塩酸を加え、40℃で30分間撹拌したのち、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルのショートカラムを通すことにより、下記の物性を有する1α−メチル−22−オキサコレスタ−5,7−ジエン−1β,3β,25−トリオール〔化合物35〕を81mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 432
【0063】
実施例19
実施例18で得られた1α−メチル−22−オキサコレスタ−5,7−ジエン−1β,3β,25−トリオール〔化合物35〕43.2mgをジエチルエーテル500mlに溶解し、400W高圧水銀ランプを用い、バイコールフィルターを通して、0℃で30秒間紫外線を照射した。反応液を濃縮し、残留物をエタノール2mlに溶解して、密封容器中、室温で2週間放置した。反応液を濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する1β,25−ジヒドロキシ−1α−メチル−22−オキサビタミンD3 〔化合物36〕を3.2mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 432
UV吸収スペクトル(エタノール) λmax 265nm
【0064】
実施例20
実施例13で得られた(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−オール〔化合物25〕222mgをジエチルエーテル500mlに溶解し、400W高圧水銀ランプを用い、バイコールフィルターを通して、0℃で3分間紫外線を照射した。反応液を濃縮し、ヘキサン20mlを加えて密封容器中、室温で2週間放置した。反応液を濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン−21−オール〔化合物37〕を45mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 444
UV吸収スペクトル(エタノール) λmax 265nm
実施例21
実施例20で得られた(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン−21−オール〔化合物37〕111mg、トリエチルアミン0.5ml、ジメチルスルホオキシド0.5mlを塩化メチレン5mlに溶解し、−78℃で塩化オキザリル35mgを滴下した。1時間撹拌したのち、氷水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を重曹水、食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン−21−アール〔化合物38〕を101mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 442
【0065】
実施例22
ヨウ化 2,3−ジメチル−3−ヒドロキシブチルトリフェニルホスホニウム490mgをジエチルエーテル30mlに懸濁させ、室温でメチルリチウム(2Mジエチルエーテル溶液)1.1mlを滴下し、室温で2時間撹拌してイリドを生成させた。得られた溶液を−40℃に冷却し、実施例21で得られた1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン−21−アール〔化合物38〕440mgのジエチルエーテル10ml溶液を滴下し、室温で20時間撹拌した。反応液を水洗したのち、濃縮してエタノール10mlに溶解し、6N−水酸化カリウム水溶液を加えて40℃にて3時間撹拌した。得られた反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する1β,25−ジヒドロキシ−1α−メチルビタミンD2 〔化合物39〕を205mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 442
UV吸収スペクトル(エタノール) λmax 265nm
【0066】
実施例23
実施例14で得られた(20S)−1β,3β−ジアセトキシ−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−アール〔化合物26〕442mgをエタノール10mlに溶解し、2N−水酸化カリウム水溶液2mlを加えて40℃に加熱した。得られた反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで精製することにより、(20R)−1β,3β−ジヒドロキシ−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−アール〔化合物40〕を125mg得た。
上記により得られた(20R)−1β,3β−ジヒドロキシ−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−アール〔化合物40〕125mgを塩化メチレン5mlに溶解し、触媒量のピリジニウム−p−トルエンスルホネートおよびエチルビニルエーテル0.2mlを加え、室温で1時間撹拌した。反応液に重曹水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮することにより、下記の物性を有する(20R)−1β,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−アール〔化合物41〕を185mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 526
【0067】
実施例24
4−メチル−4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)ペンチルフェニルスルホン460mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解し、−78℃でブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)0.8mlを滴下し、30分間撹拌した。得られた溶液に(20R)−1β,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−1α,20−ジメチルプレグナ−5,7−ジエン−21−アール〔化合物41〕526mgのテトラヒドロフラン10ml溶液に−78℃で滴下し、0℃まで昇温した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、(20R)−1β,3β,25−トリス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−24−ホモ−1α−メチル−23−フェニルスルホニルコレスタ−5,7−ジエン−22−オール〔化合物42〕を427mg得た。
【0068】
(20R)−1β,3β,25−トリス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−24−ホモ−1α−メチル−23−フェニルスルホニルコレスタ−5,7−ジエン−22−オール〔化合物42〕427mgを、リン酸水素二ナトリウムを飽和させたメタノール30mlに溶解し、室温で5%ナトリウムアマルガム4gを加えて6時間撹拌した。セライトを通して水銀を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。濾液と洗浄を合わせ、食塩水で洗浄し、減圧下に濃縮したのち、テトラヒドロフラン10mlに溶解し、希塩酸2mlを加えて40℃で30分間撹拌した。酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20S)−24−ホモ−1α−メチルコレスタ−5,7,22−トリエン−1β,3β,25−トリオール〔化合物43〕を218mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 442
【0069】
実施例25
実施例24で得られた(20S)−24−ホモ−1α−メチルコレスタ−5,7,22−トリエン−1β,3β,25−トリオール〔化合物43〕44.2mgをジエチルエーテル500mlに溶解し、400W高圧水銀ランプを用い、バイコールフィルターを通して、0℃で30秒間紫外線を照射した。反応液を濃縮し、残留物をエタノール2mlに溶解して、密封容器中、室温で2週間放置した。反応液を濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20S)−22,23−デヒドロ−1β,25−ジヒドロキシ−24−ホモ−1α−メチルビタミンD3 〔化合物44〕を4.6mg得た。
質量スペクトル(FD) [M]+ 442
UV吸収スペクトル(エタノール) λmax 265nm
【0070】
実施例26
実施例3で得られた(20S)−1α,20−ジメチル−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−21−(p−トルエンスルホニルオキシ)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオール〔化合物11〕68.9mgをジメチルホルムアミド5mlに溶解し、炭酸リチウム10mgおよび臭化リチウム70mgを加えて70℃で1時間加熱した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物性を有する(20S)−1α,20−ジメチル−21−ブロモ−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)プレグナ−6−エン−1β,3β−ジオールを55.4mg得た。
1H−NMRスペクトル δ
0.85(3H,s,H−18)、0.98(3H,s,H−19)、1.10(3H,s,CH3 −1)、3.50(2H,m,H−22)、4.90(1H,m,H−3)、7.32(5H,m,Ph)
【0071】
【化6】
【0072】
【化7】
【0073】
【化8】
【0074】
【発明の効果】
本発明の1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体は、乾癬などの皮膚疾患、骨髄性白血病、乳ガンなど悪性腫瘍の治療薬として有用であり、副作用の少ないカルシウム代謝の欠陥症の治療薬としても有用である。また、本発明の1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルプロビタミンD誘導体およびそのジエン付加物は、該1β−ヒドロキシ−1α−低級アルキルビタミンD誘導体合成中間体として有用である。
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