JPH05208801A - メタン含有ガスと二酸化炭素含有ガスから合成ガスを製造する方法 - Google Patents
メタン含有ガスと二酸化炭素含有ガスから合成ガスを製造する方法Info
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- JPH05208801A JPH05208801A JP3188391A JP18839191A JPH05208801A JP H05208801 A JPH05208801 A JP H05208801A JP 3188391 A JP3188391 A JP 3188391A JP 18839191 A JP18839191 A JP 18839191A JP H05208801 A JPH05208801 A JP H05208801A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は,CH4含有ガスとCO2含有ガス
を触媒の存在下で接触させてCOおよびH2を含有する
合成ガスを製造する方法に関し,次の特性を有する方法
を提供している。さらに一段と高活性である。触媒
調製プロセスが簡易である。高価な活性成分金属担持
量が少ない。CO2を有効利用して有用な合成ガスに
転換できる。 【構成】 (1)高純度超微粉単結晶酸化マグネシウム
および第8族金属元素とからなる触媒を用いて,温度3
00〜1200℃のCH4含有ガスおよびCO2含有ガ
スを接触させて合成ガスを製造する。
を触媒の存在下で接触させてCOおよびH2を含有する
合成ガスを製造する方法に関し,次の特性を有する方法
を提供している。さらに一段と高活性である。触媒
調製プロセスが簡易である。高価な活性成分金属担持
量が少ない。CO2を有効利用して有用な合成ガスに
転換できる。 【構成】 (1)高純度超微粉単結晶酸化マグネシウム
および第8族金属元素とからなる触媒を用いて,温度3
00〜1200℃のCH4含有ガスおよびCO2含有ガ
スを接触させて合成ガスを製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,メタン含有ガスおよび
二酸化炭素含有ガスを触媒の存在下で接触させて一酸化
炭素および水素を含有する合成ガスを製造する方法に関
するものである。なお,この明細書では以下にメタン,
二酸化炭素,一酸化炭素および水素をそれぞれCH4,
CO2,COおよびH2と記す場合がある。
二酸化炭素含有ガスを触媒の存在下で接触させて一酸化
炭素および水素を含有する合成ガスを製造する方法に関
するものである。なお,この明細書では以下にメタン,
二酸化炭素,一酸化炭素および水素をそれぞれCH4,
CO2,COおよびH2と記す場合がある。
【0002】
【従来の技術およびその課題】石油資源の枯渇,オイル
ショック対策,化学工業原料の多様化などの理由から天
然ガスの有効利用が注目されている。天然ガスの可採埋
蔵量は現状でも石油に匹敵する規模であり,最近も新し
い鉱床の発見が相次いでおり,その究極可採埋蔵量は2
00〜250兆m3と推定されている。また,この天然
ガスは石油資源の偏在に対し世界広く分布している。そ
れにもかかわらずこの天然ガスの利用率は世界的にまだ
低い。その実用化されている例としては,そのままある
いは液化された天然ガスが燃料として,あるいは水蒸気
改質して合成ガスを製造する際の出発原料としての2例
にすぎない。
ショック対策,化学工業原料の多様化などの理由から天
然ガスの有効利用が注目されている。天然ガスの可採埋
蔵量は現状でも石油に匹敵する規模であり,最近も新し
い鉱床の発見が相次いでおり,その究極可採埋蔵量は2
00〜250兆m3と推定されている。また,この天然
ガスは石油資源の偏在に対し世界広く分布している。そ
れにもかかわらずこの天然ガスの利用率は世界的にまだ
低い。その実用化されている例としては,そのままある
いは液化された天然ガスが燃料として,あるいは水蒸気
改質して合成ガスを製造する際の出発原料としての2例
にすぎない。
【0003】このような状況のもとで,最近天然ガスの
主成分であるメタンを直接酸化カップリングしてエチレ
ンやエタンに転換する試みや直接酸化してメタノールや
ホルムアルデヒドに転換する試みもなされているが,ま
だ工業化の段階には至っていない。
主成分であるメタンを直接酸化カップリングしてエチレ
ンやエタンに転換する試みや直接酸化してメタノールや
ホルムアルデヒドに転換する試みもなされているが,ま
だ工業化の段階には至っていない。
【0004】したがって,化学工業原料として天然ガス
が利用され実用化されているプロセスは,上記の水蒸気
改質による合成ガスの製造のみであり,さらにその合成
ガスはアンモニア合成,メタノール合成,Fische
r−Tropschプロセスによる炭化水素,アルデヒ
ドなどへの原料として用いられている。たとえば,メタ
ンはCH4+H2O→CO+3H2の反応式にしたがい
700〜800℃においてニッケル系触媒上で水蒸気改
質される。この反応はCOとH2からなる合成ガスの重
要な供給源であるが,きわめて大きな吸熱反応であり,
さらにシフト反応CO+H2O→CO2+H2によるC
O2の生成すなわち選択率の低下を必ず伴う。また炭素
析出防止のため,化学量論量よりかなり多くの水蒸気を
原料側に供給する必要があり,エネルギー的ロスも大き
い。
が利用され実用化されているプロセスは,上記の水蒸気
改質による合成ガスの製造のみであり,さらにその合成
ガスはアンモニア合成,メタノール合成,Fische
r−Tropschプロセスによる炭化水素,アルデヒ
ドなどへの原料として用いられている。たとえば,メタ
ンはCH4+H2O→CO+3H2の反応式にしたがい
700〜800℃においてニッケル系触媒上で水蒸気改
質される。この反応はCOとH2からなる合成ガスの重
要な供給源であるが,きわめて大きな吸熱反応であり,
さらにシフト反応CO+H2O→CO2+H2によるC
O2の生成すなわち選択率の低下を必ず伴う。また炭素
析出防止のため,化学量論量よりかなり多くの水蒸気を
原料側に供給する必要があり,エネルギー的ロスも大き
い。
【0005】一方,CO2は大気中,水中,鉱物中など
いろいろの形態で極めて広く多量に地球上に分布してお
り,その量は無尽蔵といえる。大気中のCO2濃度は現
在約330ppmであるが,継続的に観測が開始されて
以来年々増加の一途をたどっており,「温室効果」など
気候や生物圏におよぼす影響が懸念されている。
いろいろの形態で極めて広く多量に地球上に分布してお
り,その量は無尽蔵といえる。大気中のCO2濃度は現
在約330ppmであるが,継続的に観測が開始されて
以来年々増加の一途をたどっており,「温室効果」など
気候や生物圏におよぼす影響が懸念されている。
【0006】このような状況のもとで,その対応策とし
て省エネルギーの推進,代替エネルギーの開発によるC
O2排出量の削減などとともに,物理的,化学的あるい
は生物的方法による各種の方法によるCO2の回収およ
び固定化が検討されている。これまでにCO2を化学工
業用原料とし,工業化されている例はアンモニアからの
尿素の合成,コルベーシュミット法の石炭酸アルカリ塩
との反応による芳香族カルボン酸の合成,水素化による
逆シフト反応など少数に限られている。そのため,特に
温暖化問題がクローズアップされて以来,触媒技術によ
るCO2の固定化が注目されており,(1)CO2とコ
モノマーの共重合体の合成によるCO2の固定,(2)
光触媒によるCO2の固定,(3)電気化学的なCO2
の固定,(4)CO2の接触水素化によるメタネーショ
ンあるいはメタノール合成などが有望視されている。
て省エネルギーの推進,代替エネルギーの開発によるC
O2排出量の削減などとともに,物理的,化学的あるい
は生物的方法による各種の方法によるCO2の回収およ
び固定化が検討されている。これまでにCO2を化学工
業用原料とし,工業化されている例はアンモニアからの
尿素の合成,コルベーシュミット法の石炭酸アルカリ塩
との反応による芳香族カルボン酸の合成,水素化による
逆シフト反応など少数に限られている。そのため,特に
温暖化問題がクローズアップされて以来,触媒技術によ
るCO2の固定化が注目されており,(1)CO2とコ
モノマーの共重合体の合成によるCO2の固定,(2)
光触媒によるCO2の固定,(3)電気化学的なCO2
の固定,(4)CO2の接触水素化によるメタネーショ
ンあるいはメタノール合成などが有望視されている。
【0007】ところが,本発明に関係するCH4+CO
2→2CO+2H2の反応系についての報告はきわめて
少なく,数例にすぎない。斉藤ら(第52回触媒討論会
(A)講演予稿集p46(1983))は,CH4/C
O2=1,反応温度700℃の条件下でNi/SiO2
触媒を用いた際のCH4転化率64%,COへの転化率
75%,またRh/Al2O3触媒を用いた際のCH4
転化率56%,COへのCH4転化率84%であったと
報告している。また内島ら(第66回触媒討論会講演予
稿集p314(1990),第67回触媒討論会講演予
稿集p99(1991))は,CH4+1/2O2→C
O+2H2の反応機構解明のためCH4+CO2→2C
O+2H2の反応系についてSiO2系触媒を用いて検
討を行い,300〜800℃の範囲で活性の序列はNi
/Sio2>Ru/SiO2>Rh/SiO2》Pt/
SiO2>Pd/SiO2>Co/SiO2であり,そ
の序列はO.Tokunaga ら(Fuel.990
(1989))の同様な研究でのそれと一致していると
報告している。さらに彼らのデータによると,CH4/
CO2=1,GHSV=10000h−1の条件下での
Ni/SiO2触媒によるCH4の転化率が100%に
達する温度は約770℃である。
2→2CO+2H2の反応系についての報告はきわめて
少なく,数例にすぎない。斉藤ら(第52回触媒討論会
(A)講演予稿集p46(1983))は,CH4/C
O2=1,反応温度700℃の条件下でNi/SiO2
触媒を用いた際のCH4転化率64%,COへの転化率
75%,またRh/Al2O3触媒を用いた際のCH4
転化率56%,COへのCH4転化率84%であったと
報告している。また内島ら(第66回触媒討論会講演予
稿集p314(1990),第67回触媒討論会講演予
稿集p99(1991))は,CH4+1/2O2→C
O+2H2の反応機構解明のためCH4+CO2→2C
O+2H2の反応系についてSiO2系触媒を用いて検
討を行い,300〜800℃の範囲で活性の序列はNi
/Sio2>Ru/SiO2>Rh/SiO2》Pt/
SiO2>Pd/SiO2>Co/SiO2であり,そ
の序列はO.Tokunaga ら(Fuel.990
(1989))の同様な研究でのそれと一致していると
報告している。さらに彼らのデータによると,CH4/
CO2=1,GHSV=10000h−1の条件下での
Ni/SiO2触媒によるCH4の転化率が100%に
達する温度は約770℃である。
【0008】この反応系は天然ガスなどのCH4含有ガ
スの化学工業原料への展開を図るものであり,かつCO
2ガスの有効利用の面からも今後注目されると考えられ
るが,上述のように報告例もまだ少なく改良の余地はか
なり残されている。
スの化学工業原料への展開を図るものであり,かつCO
2ガスの有効利用の面からも今後注目されると考えられ
るが,上述のように報告例もまだ少なく改良の余地はか
なり残されている。
【0009】本発明は,従来技術を改良するものであ
り,さらに一段と高活性である,触媒調製プロセス
が簡易である,高価な活性成分金属担持量が少ないな
どの特徴および効果を有する触媒を用い,CH4含有ガ
スおよびCO2含有ガスによる合成ガスの製造方法を提
供するものである。
り,さらに一段と高活性である,触媒調製プロセス
が簡易である,高価な活性成分金属担持量が少ないな
どの特徴および効果を有する触媒を用い,CH4含有ガ
スおよびCO2含有ガスによる合成ガスの製造方法を提
供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,鋭意研究
を重ねた結果,高純度超微粉単結晶酸化マグネシウムを
担体として特定の担持法により調製した触媒を用いるこ
とにより,著しい効果が得られることを見出し本発明を
完成するに至った。
を重ねた結果,高純度超微粉単結晶酸化マグネシウムを
担体として特定の担持法により調製した触媒を用いるこ
とにより,著しい効果が得られることを見出し本発明を
完成するに至った。
【0011】本発明の製造方法について以下に詳細に説
明する。
明する。
【0012】本発明に有用な触媒調製用担体原料は,B
ET比表面積5〜170m2/g(比表面積径0.01
〜0.2μm),純度99.9%以上の高純度超微粉単
結晶酸化マグネシウムであり,たとえば特公平2−28
9号公報に開示の方法,すなわちマグネシウム蒸気と酸
素含有ガスを乱流拡散状態で酸化させる方法により合成
した酸化マグネシウムが好適である。BET比表面積1
70m2/gを超える酸化マグネシウムを製造すること
は可能であり本発明にも有用であるが,製造コストがき
わめて高くなること,通常の粉末の取り扱いが困難にな
ることなどから現状では実用性が低い。また比表面積が
5m2/g未満となると,触媒活性が低下するため好ま
しくない。したがって高純度超微粉単結晶酸化マグネシ
ウムの好ましい範囲は,BET比表面積5〜170m2
/gである。
ET比表面積5〜170m2/g(比表面積径0.01
〜0.2μm),純度99.9%以上の高純度超微粉単
結晶酸化マグネシウムであり,たとえば特公平2−28
9号公報に開示の方法,すなわちマグネシウム蒸気と酸
素含有ガスを乱流拡散状態で酸化させる方法により合成
した酸化マグネシウムが好適である。BET比表面積1
70m2/gを超える酸化マグネシウムを製造すること
は可能であり本発明にも有用であるが,製造コストがき
わめて高くなること,通常の粉末の取り扱いが困難にな
ることなどから現状では実用性が低い。また比表面積が
5m2/g未満となると,触媒活性が低下するため好ま
しくない。したがって高純度超微粉単結晶酸化マグネシ
ウムの好ましい範囲は,BET比表面積5〜170m2
/gである。
【0013】また,触媒調製用第8族金属元素として
は,好ましくはニッケル(Ni),ルテニウム(R
u),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)および白
金(Pt)から選択された1種または2種以上の金属元
素であり,その前駆体原料としてはアセチルアセトナト
塩,硝酸塩,アルコキシド,酢酸塩,カルボニル塩など
であり,一般に比較的低温たとえば300℃以下で溶融
し,かつ400℃以下で熱分解して金属酸化物となる第
8族金属材料であれば適用できる。たとえばアセチルア
セトナトニッケルの場合,その融点は228℃,熱分解
温度は約300℃であり,熱分解後には酸化ニッケル
(NiO)となる。
は,好ましくはニッケル(Ni),ルテニウム(R
u),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)および白
金(Pt)から選択された1種または2種以上の金属元
素であり,その前駆体原料としてはアセチルアセトナト
塩,硝酸塩,アルコキシド,酢酸塩,カルボニル塩など
であり,一般に比較的低温たとえば300℃以下で溶融
し,かつ400℃以下で熱分解して金属酸化物となる第
8族金属材料であれば適用できる。たとえばアセチルア
セトナトニッケルの場合,その融点は228℃,熱分解
温度は約300℃であり,熱分解後には酸化ニッケル
(NiO)となる。
【0014】上記高純度超微粉単結晶酸化マグネシウム
および第8族金属活性成分材料を用いて触媒を調製する
方法は,特願平2−275371号に基づくものであり
その方法を以下に示す。
および第8族金属活性成分材料を用いて触媒を調製する
方法は,特願平2−275371号に基づくものであり
その方法を以下に示す。
【0015】上記2種類の原材料,すなわち超微粉単結
晶担体材料および活性成分金属材料をまず十分よく混合
する。この際,十分均一に混合されておれば,混合方法
に限定はなく,通常の乾式混合方法で良い。つぎに得ら
れた混合粉末を通常の乾式成形機を用いて成形する。こ
の際の成形機としては乾式成形機であればいずれでもよ
く,たとえば打錠機,ブリケッティングマシンなどの乾
式圧縮成形機などが用いられる。また,その際成形体
(タブレット)の形状は,球,円柱,リング,小粒状,
いずれでもよく,また大きさは通常20mm以内である
が,これらはともに使用面から決定される。
晶担体材料および活性成分金属材料をまず十分よく混合
する。この際,十分均一に混合されておれば,混合方法
に限定はなく,通常の乾式混合方法で良い。つぎに得ら
れた混合粉末を通常の乾式成形機を用いて成形する。こ
の際の成形機としては乾式成形機であればいずれでもよ
く,たとえば打錠機,ブリケッティングマシンなどの乾
式圧縮成形機などが用いられる。また,その際成形体
(タブレット)の形状は,球,円柱,リング,小粒状,
いずれでもよく,また大きさは通常20mm以内である
が,これらはともに使用面から決定される。
【0016】こうして得られたタブレットをHe,A
r,N2などの不活性ガス雰囲気中において,一旦その
活性成分材料の融点より高く,かつ融点の近傍の温度で
加熱保持し,その活性成分を担体材料表面に均一に溶融
分散させる。さらに,同一の不活性ガス雰囲気中におい
てその活性成分材料の熱分解する温度より高い温度で完
全に分解するまで加熱処理を行う。
r,N2などの不活性ガス雰囲気中において,一旦その
活性成分材料の融点より高く,かつ融点の近傍の温度で
加熱保持し,その活性成分を担体材料表面に均一に溶融
分散させる。さらに,同一の不活性ガス雰囲気中におい
てその活性成分材料の熱分解する温度より高い温度で完
全に分解するまで加熱処理を行う。
【0017】たとえば,前記超微粉単結晶酸化マグネシ
ウム(比表面積140m2/g)およびアセチルアセト
ナトニッケルの場合には,これらを乾式で十分混合成形
した後,230〜250℃における不活性ガス中におい
て少なくとも10分間加熱保持し,さらに同じ雰囲気ガ
ス中において300〜400℃の温度で少なくとも10
分間加熱処理を行う。
ウム(比表面積140m2/g)およびアセチルアセト
ナトニッケルの場合には,これらを乾式で十分混合成形
した後,230〜250℃における不活性ガス中におい
て少なくとも10分間加熱保持し,さらに同じ雰囲気ガ
ス中において300〜400℃の温度で少なくとも10
分間加熱処理を行う。
【0018】得られた触媒タブレットは必要に応じ活性
化処理があらかじめ使用前にあるいは使用直前に行われ
る。たとえば,活性成分材料がニッケル金属塩の場合に
は,使用直前にH2ガス雰囲気中で通常300℃以上で
行われる。
化処理があらかじめ使用前にあるいは使用直前に行われ
る。たとえば,活性成分材料がニッケル金属塩の場合に
は,使用直前にH2ガス雰囲気中で通常300℃以上で
行われる。
【0019】なお,第8族金属元素の担持量は活性化後
の金属として0.1〜30mol%が好ましい。その下
限値未満ではその担持効果が小さく触媒活性の向上が小
さい。またその上限値を超えると,その金属によるシン
タリング傾向がみられるようになり,かえって活性が低
下すると同時に経済的にも不利である。
の金属として0.1〜30mol%が好ましい。その下
限値未満ではその担持効果が小さく触媒活性の向上が小
さい。またその上限値を超えると,その金属によるシン
タリング傾向がみられるようになり,かえって活性が低
下すると同時に経済的にも不利である。
【0020】このようにして調製された触媒を通常の流
通式反応器内に充填し,天然ガスなどメタン含有ガスお
よびセメント工場焼成排ガスなどCO2含有ガスを導入
してメタンを部分酸化させ反応を連続的に行わせる。こ
の際の反応温度は300〜1200℃,好ましくは50
0〜900℃,反応圧力は常圧〜20kgf/cm
2G,好ましくは常圧〜5kgf/cm2Gで行う。
通式反応器内に充填し,天然ガスなどメタン含有ガスお
よびセメント工場焼成排ガスなどCO2含有ガスを導入
してメタンを部分酸化させ反応を連続的に行わせる。こ
の際の反応温度は300〜1200℃,好ましくは50
0〜900℃,反応圧力は常圧〜20kgf/cm
2G,好ましくは常圧〜5kgf/cm2Gで行う。
【0021】
【実施例】以下に実施例を示す。
【0022】
【実施例1〜3】気相酸化法製高純度超微粉単結晶酸化
マグネシウム(BET比表面積140m2/g)にアセ
チルアセトナトニッケルを加えて乾式で十分混合し,こ
れを通常の圧縮成形機を用いてφ5×5mmのシリンダ
ー状に成形した。この際のニッケル担持量はNiとして
5mol%となるように調合した。ついでこの成形物を
Heガス気流中で230℃で加熱しアセチルアセトナト
ニッケルを溶融させた後,同一雰囲気ガス中で300℃
で加熱処理を行いニッケル前駆体を熱分解させた。
マグネシウム(BET比表面積140m2/g)にアセ
チルアセトナトニッケルを加えて乾式で十分混合し,こ
れを通常の圧縮成形機を用いてφ5×5mmのシリンダ
ー状に成形した。この際のニッケル担持量はNiとして
5mol%となるように調合した。ついでこの成形物を
Heガス気流中で230℃で加熱しアセチルアセトナト
ニッケルを溶融させた後,同一雰囲気ガス中で300℃
で加熱処理を行いニッケル前駆体を熱分解させた。
【0023】このようにして得られた5mol%Ni/
MgO触媒をマイクロリアクターに0.1g充填しH2
気流中800℃で3時間還元処理を行った。引き続き,
CH4:CO2:He=15:15:70vol%の混
合ガス100ml/minをマイクロリアクターに導入
しながら,反応温度600℃(実施例1),700℃
(実施例2)および750℃(実施例3)において反応
させた。排出ガス2mlを採取して定常状態におけるガ
ス組成をガスクロマトグラフにより求めCH4転化率,
H2へのCH4転化率およびCOへのCH4転化率をそ
れぞれ算出した。この結果を表1に示す。なおこの際,
GHSV=60000h−1,全圧=1atmであっ
た。
MgO触媒をマイクロリアクターに0.1g充填しH2
気流中800℃で3時間還元処理を行った。引き続き,
CH4:CO2:He=15:15:70vol%の混
合ガス100ml/minをマイクロリアクターに導入
しながら,反応温度600℃(実施例1),700℃
(実施例2)および750℃(実施例3)において反応
させた。排出ガス2mlを採取して定常状態におけるガ
ス組成をガスクロマトグラフにより求めCH4転化率,
H2へのCH4転化率およびCOへのCH4転化率をそ
れぞれ算出した。この結果を表1に示す。なおこの際,
GHSV=60000h−1,全圧=1atmであっ
た。
【0024】
【表1】
【0025】
【実施例4〜8】実施例1〜3で用いた5mol%Ni
/MgO触媒(実施例4)のほかに,同様にして調製し
た1mol%Rh/MgO触媒(実施例5),1mol
%Ru/MgO触媒(実施例6),1mol%Pd/M
gO触媒(実施例7)および1mol%Pt/MgO触
媒(実施例8)を用い,実施例1〜3と同様に活性試験
を行った。この際の反応条件は反応温度=740℃,G
HSV=60000h−1,全圧=1atmである。そ
の結果を表2に示す。
/MgO触媒(実施例4)のほかに,同様にして調製し
た1mol%Rh/MgO触媒(実施例5),1mol
%Ru/MgO触媒(実施例6),1mol%Pd/M
gO触媒(実施例7)および1mol%Pt/MgO触
媒(実施例8)を用い,実施例1〜3と同様に活性試験
を行った。この際の反応条件は反応温度=740℃,G
HSV=60000h−1,全圧=1atmである。そ
の結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明は,CH4含有ガスおよびCO2
含有ガスを触媒の存在下で接触させてCOおよびH2を
含有する合成ガスを製造する方法に関するものであっ
て,本発明の方法にしたがって製造することにより以下
の効果が顕著に認められる。すなわち,さらに一段と
高活性である。触媒調製プロセスが簡易である。高
価な活性成分金属担持量が少ない。CO2を有効利用
して有用な合成ガスに転換できる。
含有ガスを触媒の存在下で接触させてCOおよびH2を
含有する合成ガスを製造する方法に関するものであっ
て,本発明の方法にしたがって製造することにより以下
の効果が顕著に認められる。すなわち,さらに一段と
高活性である。触媒調製プロセスが簡易である。高
価な活性成分金属担持量が少ない。CO2を有効利用
して有用な合成ガスに転換できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 高純度超微粉単結晶酸化マグネシウムと
第8族金属元素からなる触媒の存在下で,温度300〜
1200℃において,メタン含有ガスと二酸化炭素含有
ガスとを接触させることを特徴とする一酸化炭素および
水素を含有する合成ガスの製造方法。 - 【請求項2】 第8族金属元素がニッケル(Ni),ル
テニウム(Ru),ロジウム(Rh),パラジウム(P
d)および白金(Pt)から選択された1種または2種
以上の金属元素である請求項1に記載の合成ガスの製造
方法。 - 【請求項3】 第8族金属元素を0.1〜30mol%
含有する前記触媒を使用する請求項1に記載の合成ガス
の製造方法。 - 【請求項4】 前記触媒が,高純度超微粉単結晶酸化マ
グネシウムと第8族金属元素の化合物とから成形体を作
製し,つぎにこの成形体を不活性ガス雰囲気で該化合物
の融点より高く,かつ融点の近傍の温度に加熱保持し,
さらに該化合物の熱分解温度より高い温度で加熱処理し
て調製されたものである請求項1に記載の合成ガスの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3188391A JPH05208801A (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | メタン含有ガスと二酸化炭素含有ガスから合成ガスを製造する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3188391A JPH05208801A (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | メタン含有ガスと二酸化炭素含有ガスから合成ガスを製造する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05208801A true JPH05208801A (ja) | 1993-08-20 |
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ID=16222816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3188391A Pending JPH05208801A (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | メタン含有ガスと二酸化炭素含有ガスから合成ガスを製造する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05208801A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0975728A (ja) * | 1995-09-13 | 1997-03-25 | Nec Corp | 合成ガスの製造用触媒及びそれを用いた製造方法 |
JP2000103757A (ja) * | 1998-09-30 | 2000-04-11 | Chiyoda Corp | 低級炭化水素ガスからジメチルエーテルを製造する方法 |
JP2002173303A (ja) * | 2000-12-06 | 2002-06-21 | Japan National Oil Corp | 合成ガスの製法 |
JP2010530879A (ja) * | 2007-06-21 | 2010-09-16 | ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア | メタン又は天然ガスの再改質を用いた二酸化炭素のジメチルエーテルへの変換 |
KR20120060145A (ko) * | 2010-12-01 | 2012-06-11 | 삼성전자주식회사 | 이산화탄소 전환 방법, 그리고 이산화탄소 포집 및 전환 방법 |
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JP2023159210A (ja) * | 2017-11-15 | 2023-10-31 | ジーティーアイ エナジー | メタンおよび軽質炭化水素を液体炭化水素燃料に改質するためのプロセスおよびシステム |
-
1991
- 1991-04-26 JP JP3188391A patent/JPH05208801A/ja active Pending
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