JPH05185889A - 車両用エアバッグの製造方法 - Google Patents
車両用エアバッグの製造方法Info
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- JPH05185889A JPH05185889A JP4022180A JP2218092A JPH05185889A JP H05185889 A JPH05185889 A JP H05185889A JP 4022180 A JP4022180 A JP 4022180A JP 2218092 A JP2218092 A JP 2218092A JP H05185889 A JPH05185889 A JP H05185889A
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- Woven Fabrics (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 車両用エアバッグにおいて、織布に含浸する
ゴムのロスと縫製後の目止め工程をなくすことによっ
て、上記エアバッグを省材量,低コストにて、しかも工
程を簡略にして短時間で製造する。 【構成】 ゴムをコーティングまたはラミネートする前
の織布を、所定形状に裁断・縫製して任意のエアバッグ
となし、次いで、このエアバッグを形成する織布を、ゴ
ムを含有する液体に含浸させてゴムを繊維と繊維の間の
空隙及び上記縫製の縫い目に充填させ、のち、このゴム
を含浸した織布を上記液体から取り出して乾燥させるこ
とを特徴としている。
ゴムのロスと縫製後の目止め工程をなくすことによっ
て、上記エアバッグを省材量,低コストにて、しかも工
程を簡略にして短時間で製造する。 【構成】 ゴムをコーティングまたはラミネートする前
の織布を、所定形状に裁断・縫製して任意のエアバッグ
となし、次いで、このエアバッグを形成する織布を、ゴ
ムを含有する液体に含浸させてゴムを繊維と繊維の間の
空隙及び上記縫製の縫い目に充填させ、のち、このゴム
を含浸した織布を上記液体から取り出して乾燥させるこ
とを特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両に装備し、車両の衝
突事故の際に自動的に膨張し、乗員を保護するエアバッ
グ装置に係り、詳しくは、エアバッグに効率的に気密性
を付与せしめることが可能なエアバッグ本体の製造方法
に関するものである。
突事故の際に自動的に膨張し、乗員を保護するエアバッ
グ装置に係り、詳しくは、エアバッグに効率的に気密性
を付与せしめることが可能なエアバッグ本体の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エアバッグ装置は、車両が衝突した時、
衝撃が所定以上である場合に、シートベルトの補助とし
て瞬時にバッグが膨張し、乗員を保護する安全装置であ
り、通常、ガス発生器であるインフレータと、インフレ
ータのガスにより膨張するバックと、前記インフレータ
を該バッグと共に略気密に囲繞収納するエアバッグケー
スとで構成されている。
衝撃が所定以上である場合に、シートベルトの補助とし
て瞬時にバッグが膨張し、乗員を保護する安全装置であ
り、通常、ガス発生器であるインフレータと、インフレ
ータのガスにより膨張するバックと、前記インフレータ
を該バッグと共に略気密に囲繞収納するエアバッグケー
スとで構成されている。
【0003】そして、このエアバッグ装置はその作動に
あたり、電気信号等によりインフレータから噴出された
噴出ガスがエアバッグケースとエアバッグ内に充満して
内圧を発し、この内圧によって上記バッグが展開する。
あたり、電気信号等によりインフレータから噴出された
噴出ガスがエアバッグケースとエアバッグ内に充満して
内圧を発し、この内圧によって上記バッグが展開する。
【0004】ところで、上記エアバッグは、上述のよう
に内部にガスを充満させて膨張することから、ベントホ
ールは別として、その生地や縫製の縫い目に気密性が要
求される。このため、従来のエアバッグの製造方法は、
先ず、エアバッグを構成する生地として、織布の片面も
しくは両面にゴムをコーティングしてゴム引布を設け、
次いで、このゴム引布を所定の形状に裁断・縫製し、の
ち、この縫製の縫い目をシームテープにて目止めする方
法が行われていた。
に内部にガスを充満させて膨張することから、ベントホ
ールは別として、その生地や縫製の縫い目に気密性が要
求される。このため、従来のエアバッグの製造方法は、
先ず、エアバッグを構成する生地として、織布の片面も
しくは両面にゴムをコーティングしてゴム引布を設け、
次いで、このゴム引布を所定の形状に裁断・縫製し、の
ち、この縫製の縫い目をシームテープにて目止めする方
法が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のエアバッグの製造方法であると、裁断によるゴム引
布のロスが多く材量的にコスト高を招くと共に、縫製に
よる縫い目を後工程で目止めしなければならないことか
ら、製造工程においても工業的に不利であるとの問題を
有していた。
来のエアバッグの製造方法であると、裁断によるゴム引
布のロスが多く材量的にコスト高を招くと共に、縫製に
よる縫い目を後工程で目止めしなければならないことか
ら、製造工程においても工業的に不利であるとの問題を
有していた。
【0006】本発明は、叙上の如き実状に対処し、新規
なエアバッグの製造方法を見出すことにより、裁断によ
るゴム引布のロスと縫製後の目止め工程とを無くし、車
両用エアバッグを低コストで、しかも簡略な工程にて短
時間で製造せしめることを目的とするものである。
なエアバッグの製造方法を見出すことにより、裁断によ
るゴム引布のロスと縫製後の目止め工程とを無くし、車
両用エアバッグを低コストで、しかも簡略な工程にて短
時間で製造せしめることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、この出願の発明者
等が鋭意研究を重ねた結果、上記目的を達成するに至っ
た本発明車両用エアバッグの製造方法の特徴は、ゴムを
コーティングまたはラミネートする前の織布を、所定形
状に裁断・縫製して任意のエアバッグとなし、次いで、
このエアバッグを形成する織布を、ゴムを含有する液体
に含浸させてゴムを繊維と繊維の間の空隙及び上記縫製
の縫い目に充填させ、のち、このゴムを含浸した織布を
上記液体から取り出して乾燥させるところにある。ま
た、上記ゴムを含有する液体は、25℃での粘度が30
〜300CPS 、好ましくは50〜300CPS のものが好
適であり、上記含浸液としてかかる粘度のものを使用す
ることによって、織布の繊維間の空隙にゴム層を密に介
在させ、織布の気密性をさらに向上させることが可能で
ある。
等が鋭意研究を重ねた結果、上記目的を達成するに至っ
た本発明車両用エアバッグの製造方法の特徴は、ゴムを
コーティングまたはラミネートする前の織布を、所定形
状に裁断・縫製して任意のエアバッグとなし、次いで、
このエアバッグを形成する織布を、ゴムを含有する液体
に含浸させてゴムを繊維と繊維の間の空隙及び上記縫製
の縫い目に充填させ、のち、このゴムを含浸した織布を
上記液体から取り出して乾燥させるところにある。ま
た、上記ゴムを含有する液体は、25℃での粘度が30
〜300CPS 、好ましくは50〜300CPS のものが好
適であり、上記含浸液としてかかる粘度のものを使用す
ることによって、織布の繊維間の空隙にゴム層を密に介
在させ、織布の気密性をさらに向上させることが可能で
ある。
【0008】
【作用】上記本発明のエアバッグの製造方法において
は、含浸するゴムがエアバッグを構成する織布の分量だ
けで済み、予めゴムコーティングした織布によりエアバ
ッグを作成する従来の方法に比し、裁断によるゴムのロ
スは皆無となる。また、縫製後にゴム液に含浸して織布
の気密を図ることから、縫い目も同時に目止めすること
が可能で、従来の如きシームテープによる目止めの後工
程は不要となる。
は、含浸するゴムがエアバッグを構成する織布の分量だ
けで済み、予めゴムコーティングした織布によりエアバ
ッグを作成する従来の方法に比し、裁断によるゴムのロ
スは皆無となる。また、縫製後にゴム液に含浸して織布
の気密を図ることから、縫い目も同時に目止めすること
が可能で、従来の如きシームテープによる目止めの後工
程は不要となる。
【0009】
【実施例】以下、さらに添付図面を参照して、本発明の
実施例を説明する。
実施例を説明する。
【0010】図1は本発明実施例の製造方法によって作
成した助手席用エアバッグの1例を示す斜視図であり、
(1)はU字状に折曲された本体布、(2),(2)は
該本体布(1)の両側面に夫々縫着された側面布、
(3)は開口部、(4),(5)はリテーナー取付部を
夫々示し、開口部(3)は本体布(1)のU字状両先端
部と各側面布(2)の先端部とで区画形成されている。
上記リテーナー取付部(4),(5)は図2に示すよう
に、本体布(1)の先端部と側面布(2),(2)の各
々の先端部とを、夫々内面側(A)が露出するよう2重
に折り返し重ねて多重部(6)となし、この多重部
(6)を更にもう一度筒状に折り返し縫製(7),
(7)することにより形成されている。なお、図におい
て、(8)はボルト孔、(10)はリテーナーを夫々示
している。
成した助手席用エアバッグの1例を示す斜視図であり、
(1)はU字状に折曲された本体布、(2),(2)は
該本体布(1)の両側面に夫々縫着された側面布、
(3)は開口部、(4),(5)はリテーナー取付部を
夫々示し、開口部(3)は本体布(1)のU字状両先端
部と各側面布(2)の先端部とで区画形成されている。
上記リテーナー取付部(4),(5)は図2に示すよう
に、本体布(1)の先端部と側面布(2),(2)の各
々の先端部とを、夫々内面側(A)が露出するよう2重
に折り返し重ねて多重部(6)となし、この多重部
(6)を更にもう一度筒状に折り返し縫製(7),
(7)することにより形成されている。なお、図におい
て、(8)はボルト孔、(10)はリテーナーを夫々示
している。
【0011】即ち、本発明のエアバッグの製造方法で
は、先ず、ゴムをコーティングまたはラミネートする前
の織布を裁断して本体布(1)と側面布(2),(2)
を設け、これらを上記の如く縫製してエアバッグを形成
し、次いで、このバッグを構成する織布、即ち、本体布
(1)と側面布(2),(2)を、特に内側を中心とし
てゴムを含有する液体に含浸させて、好ましくは加圧ま
たは減圧に保ち、ゴムを繊維と繊維の間の空隙及び縫製
の縫い目に充填させる。そして、その後、このゴムを含
浸した織布を上記ゴムの液体から取り出して乾燥させる
ことにより、上記エアバッグを作成する。
は、先ず、ゴムをコーティングまたはラミネートする前
の織布を裁断して本体布(1)と側面布(2),(2)
を設け、これらを上記の如く縫製してエアバッグを形成
し、次いで、このバッグを構成する織布、即ち、本体布
(1)と側面布(2),(2)を、特に内側を中心とし
てゴムを含有する液体に含浸させて、好ましくは加圧ま
たは減圧に保ち、ゴムを繊維と繊維の間の空隙及び縫製
の縫い目に充填させる。そして、その後、このゴムを含
浸した織布を上記ゴムの液体から取り出して乾燥させる
ことにより、上記エアバッグを作成する。
【0012】また、図3は本発明実施例の製造方法によ
って作成した運転席用エアバッグを示す断面斜視図であ
り、展開状態で円盤状を呈するエアバッグは、円型の上
布(11)と下布(12)の互いの外周縁部(11
a),(12a)を縫製することによって本体が形成さ
れている。そして、下布(12)の中央部にはインフレ
ータ取付用の取付穴(13)が穿設され、また、この取
付穴(13)の近傍にはベントホール(14),(1
4)が2つ穿設されている。上記取付穴(13)の周囲
は数枚の当て布が縫着されて補強されると共に、該当て
布と下布(12)とを貫通して複数のボルト穴(15)
…(15)が穿設されてインフレータ取付部(16)と
なっている。同様に、ベントホール(14)にも当て布
が縫着されて補強が図られている。この運転席用エアバ
ッグも、先に説明した助手席用のものと同様に、先ず、
ゴムをコーティングまたはラミネートする前の織布を裁
断して上布(11)、下布(12)、各補強布を裁断
し、これを上記の如く縫製、あるいは穴あけ等を行って
エアバッグを形成し、次いで、このエアバッグを構成す
る上記各織布(11),(12)…を、特に内側を中心
としてゴムを含有する液体に含浸させて、ゴムを繊維と
繊維間の空隙、及び縫製の縫い目に充填させる。そし
て、その後、このゴムを含浸させた織布を上記ゴムの液
体から取り出して乾燥させることにより、運転席用エア
バッグが完成する。
って作成した運転席用エアバッグを示す断面斜視図であ
り、展開状態で円盤状を呈するエアバッグは、円型の上
布(11)と下布(12)の互いの外周縁部(11
a),(12a)を縫製することによって本体が形成さ
れている。そして、下布(12)の中央部にはインフレ
ータ取付用の取付穴(13)が穿設され、また、この取
付穴(13)の近傍にはベントホール(14),(1
4)が2つ穿設されている。上記取付穴(13)の周囲
は数枚の当て布が縫着されて補強されると共に、該当て
布と下布(12)とを貫通して複数のボルト穴(15)
…(15)が穿設されてインフレータ取付部(16)と
なっている。同様に、ベントホール(14)にも当て布
が縫着されて補強が図られている。この運転席用エアバ
ッグも、先に説明した助手席用のものと同様に、先ず、
ゴムをコーティングまたはラミネートする前の織布を裁
断して上布(11)、下布(12)、各補強布を裁断
し、これを上記の如く縫製、あるいは穴あけ等を行って
エアバッグを形成し、次いで、このエアバッグを構成す
る上記各織布(11),(12)…を、特に内側を中心
としてゴムを含有する液体に含浸させて、ゴムを繊維と
繊維間の空隙、及び縫製の縫い目に充填させる。そし
て、その後、このゴムを含浸させた織布を上記ゴムの液
体から取り出して乾燥させることにより、運転席用エア
バッグが完成する。
【0013】なお、前記した助手席用のエアバッグを含
め、バッグの形状作成に至る縫製等の作業は、該バッグ
を裏返した状態で行われることから、上記ゴム液の含浸
作業は、特にバッグの内側のみをコーティングする多く
の場合において、作業順において極めて効率的で、しか
も容易に行うことが可能である。
め、バッグの形状作成に至る縫製等の作業は、該バッグ
を裏返した状態で行われることから、上記ゴム液の含浸
作業は、特にバッグの内側のみをコーティングする多く
の場合において、作業順において極めて効率的で、しか
も容易に行うことが可能である。
【0014】本発明方法において用いられる織布につい
ては特に制限はなく、例えばナイロン繊維、芳香族ポリ
アミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル系繊維、ポリ
プロピレン繊維、木綿、レーヨンなどの繊維から成るも
のが挙げられるが、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、
ビニロン、木綿の繊維から成るものが好ましい。該繊維
としては、通常繊度が210〜840デニールのものが
用いられ、またモノフィラメントを用いてもよいし、マ
ルチフィラメントを用いてもよいが、本発明は特に複数
のフィラメントから成る繊維を用いた織布に対し、効果
的である。該織布の様式については特に制限はなく平織
り、綾織り、しゅす織りなど種々のものが用いられる
が、通常平織りのもが用いられる。
ては特に制限はなく、例えばナイロン繊維、芳香族ポリ
アミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル系繊維、ポリ
プロピレン繊維、木綿、レーヨンなどの繊維から成るも
のが挙げられるが、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、
ビニロン、木綿の繊維から成るものが好ましい。該繊維
としては、通常繊度が210〜840デニールのものが
用いられ、またモノフィラメントを用いてもよいし、マ
ルチフィラメントを用いてもよいが、本発明は特に複数
のフィラメントから成る繊維を用いた織布に対し、効果
的である。該織布の様式については特に制限はなく平織
り、綾織り、しゅす織りなど種々のものが用いられる
が、通常平織りのもが用いられる。
【0015】また、前記ゴムを含有する液体に用いられ
るゴムの種類としては、例えば天然ゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ブ
タジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチ
レン−プロピレンコポリマー(EPM)、エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエンターポリマー(EPDM)、ク
ロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ウレ
タンゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、
フッ素ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、
エチレン−アクリルゴムなどが挙げられるが、ニトリル
ゴム(NBR)、エチレンープロピレン−非共役ジエン
ターポリマー(EPDM)、クロロプレンゴム(C
R)、ブチルゴム(IIR)、シリコーンゴム、天然ゴ
ム(NR)、塩素化ポリエチレンゴム、フッ素ゴムが好
ましい。これらのゴムは1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよく、また用途に応じ、ゴム単
独で用いる場合の他に、ゴムに油、充填材、架橋剤、老
化防止剤などを含むゴム配合物として使用する場合もあ
る。該ゴムを含有する液体は、溶剤に前記ゴムを溶解し
た溶液型のものであってもよいし、前記ゴムの水性ラテ
ックスであってもよい。ゴム濃度としては、通常20〜
40重量%の範囲で選ばれる。該溶剤としては、例えば
n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭
化水素、メチレンクロリド、エチレンジクロリドなどの
ハロゲン系炭化水素などが挙げられる。
るゴムの種類としては、例えば天然ゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ブ
タジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチ
レン−プロピレンコポリマー(EPM)、エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエンターポリマー(EPDM)、ク
ロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ウレ
タンゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、
フッ素ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、
エチレン−アクリルゴムなどが挙げられるが、ニトリル
ゴム(NBR)、エチレンープロピレン−非共役ジエン
ターポリマー(EPDM)、クロロプレンゴム(C
R)、ブチルゴム(IIR)、シリコーンゴム、天然ゴ
ム(NR)、塩素化ポリエチレンゴム、フッ素ゴムが好
ましい。これらのゴムは1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよく、また用途に応じ、ゴム単
独で用いる場合の他に、ゴムに油、充填材、架橋剤、老
化防止剤などを含むゴム配合物として使用する場合もあ
る。該ゴムを含有する液体は、溶剤に前記ゴムを溶解し
た溶液型のものであってもよいし、前記ゴムの水性ラテ
ックスであってもよい。ゴム濃度としては、通常20〜
40重量%の範囲で選ばれる。該溶剤としては、例えば
n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭
化水素、メチレンクロリド、エチレンジクロリドなどの
ハロゲン系炭化水素などが挙げられる。
【0016】一方、本発明のゴムを含有する液体の粘度
は温度25℃において30〜300cpsの範囲にある
ことが好適であり、特に50〜300cpsの範囲にあ
ることが好ましい。ゴムを含有する液体の粘度が30c
ps未満であると気密性が十分でないことがあり、ゴム
を含有する液体の粘度が300cpsを越えるとゴムが
繊維と繊維との間の空隙に十分含浸できないことがあ
る。
は温度25℃において30〜300cpsの範囲にある
ことが好適であり、特に50〜300cpsの範囲にあ
ることが好ましい。ゴムを含有する液体の粘度が30c
ps未満であると気密性が十分でないことがあり、ゴム
を含有する液体の粘度が300cpsを越えるとゴムが
繊維と繊維との間の空隙に十分含浸できないことがあ
る。
【0017】さらに、該ゴムを含有する液体には、用途
に応じ加硫剤や加硫促進剤を添加してもよいし、添加し
なくてもよい。例えば本発明で得られる気密性織布を柔
軟性が要求される部位に用いる場合には、該ゴム液とし
て、加硫剤や加硫促進剤を含有しないものを用いること
が好ましく、逆に剛性が要求される部位に用いる場合に
は、加硫剤や加硫促進剤を含有するものを用いてもよ
い。この際、使用する加硫剤や加硫促進剤は、ゴム液に
用いるゴムの種類に応じて適宜選ばれる。
に応じ加硫剤や加硫促進剤を添加してもよいし、添加し
なくてもよい。例えば本発明で得られる気密性織布を柔
軟性が要求される部位に用いる場合には、該ゴム液とし
て、加硫剤や加硫促進剤を含有しないものを用いること
が好ましく、逆に剛性が要求される部位に用いる場合に
は、加硫剤や加硫促進剤を含有するものを用いてもよ
い。この際、使用する加硫剤や加硫促進剤は、ゴム液に
用いるゴムの種類に応じて適宜選ばれる。
【0018】他方、本発明においては、ゴムを含有する
液体に織布を浸漬させて加圧又は減圧に保つことも好適
であり、加圧又は減圧にすることにより繊維と繊維との
間の空隙にゴムが含浸し易くなる。また、減圧にすると
繊維と繊維との間の空気を放散し易くすることができ、
加圧にするとゴム液の充填速度を速くすることができ
る。従って、まず最初に減圧することにより繊維と繊維
との間の空隙にある空気を除去し。次いで加圧すること
により繊維と繊維の間にある空隙にゴムを充填すること
が特に好ましい。
液体に織布を浸漬させて加圧又は減圧に保つことも好適
であり、加圧又は減圧にすることにより繊維と繊維との
間の空隙にゴムが含浸し易くなる。また、減圧にすると
繊維と繊維との間の空気を放散し易くすることができ、
加圧にするとゴム液の充填速度を速くすることができ
る。従って、まず最初に減圧することにより繊維と繊維
との間の空隙にある空気を除去し。次いで加圧すること
により繊維と繊維の間にある空隙にゴムを充填すること
が特に好ましい。
【0019】加圧度は、通常2kg/cm2 以上の範囲であ
り、好ましくは2〜6kg/cm2 の範囲であり、特に好ま
しくは4〜6kg/cm2 の範囲である。また、減圧度は、
通常絶対圧力0.5kg /cm2 以下の範囲であり、好ましく
は0.1 〜0.5kg /cm2 の範囲であり、特に好ましくは
0.1〜0.3kg /cm2 の範囲である。
り、好ましくは2〜6kg/cm2 の範囲であり、特に好ま
しくは4〜6kg/cm2 の範囲である。また、減圧度は、
通常絶対圧力0.5kg /cm2 以下の範囲であり、好ましく
は0.1 〜0.5kg /cm2 の範囲であり、特に好ましくは
0.1〜0.3kg /cm2 の範囲である。
【0020】さらに、織布の浸漬時間は、繊維と繊維と
の間の空隙に含浸するゴムの含浸程度に応じて適宜選定
すれば良いが、通常3分〜30分程度が好ましい。この
ようにして、ゴム液の充填を完了したのち、織布をゴム
を含有する液体から取り出し乾燥させることにより、所
望の気密性織布が得られる。この際乾燥は常温乾燥であ
ってもよいし、加熱乾燥であってもよいが、加硫剤や加
硫促進剤を含有するゴム液を用いる場合には、乾燥後
に、さらに加熱して加硫処理が行われる。
の間の空隙に含浸するゴムの含浸程度に応じて適宜選定
すれば良いが、通常3分〜30分程度が好ましい。この
ようにして、ゴム液の充填を完了したのち、織布をゴム
を含有する液体から取り出し乾燥させることにより、所
望の気密性織布が得られる。この際乾燥は常温乾燥であ
ってもよいし、加熱乾燥であってもよいが、加硫剤や加
硫促進剤を含有するゴム液を用いる場合には、乾燥後
に、さらに加熱して加硫処理が行われる。
【0021】このように、本発明のエアバッグの製造方
法においては、先ず、ゴムを含浸する前の織布にてエア
バッグを形成し、次いで、このエアバッグ形状に縫製さ
れた織布にゴムを含浸させることから、充填するゴムが
エアバッグを構成する織布の分量だけで済み、予めゴム
コーティングした織布によりエアバッグを作成する従来
の方法に比し、裁断によるゴムのロスは皆無となる。ま
た、縫製後にゴム液に含浸して織布の気密を図ることか
ら、縫い目も同時に目止めすることが可能で、従来の如
きシームテープによる目止めの後工程は不要となって、
上記エアバッグを低コストで、しかも簡略な工程にて短
時間で製造することが可能である。
法においては、先ず、ゴムを含浸する前の織布にてエア
バッグを形成し、次いで、このエアバッグ形状に縫製さ
れた織布にゴムを含浸させることから、充填するゴムが
エアバッグを構成する織布の分量だけで済み、予めゴム
コーティングした織布によりエアバッグを作成する従来
の方法に比し、裁断によるゴムのロスは皆無となる。ま
た、縫製後にゴム液に含浸して織布の気密を図ることか
ら、縫い目も同時に目止めすることが可能で、従来の如
きシームテープによる目止めの後工程は不要となって、
上記エアバッグを低コストで、しかも簡略な工程にて短
時間で製造することが可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用エ
アバッグの製造方法は、先ず、ゴムを含浸する前の織布
を裁断・縫製することによりエアバッグを形成し、次い
で、このバッグ形状に縫製された織布とこの織布の縫い
目にゴムを含浸させるものであり、ゴムの含浸の前に裁
断を行うことから、ゴムがエアバッグを構成する織布の
必要最小限の分量で済み、予めゴムコーティングした織
布を裁断する従来の方法に比し切り捨てられるゴムのロ
スは皆無となり、また、縫製後にゴム液に含浸して織布
の気密を図ることから、縫い目も同時に目止めでき、従
来の如きシームテープによる目止めの後工程も不要とな
って、車両用エアバッグを省材量、低コストにて、しか
も簡略な工程によって短時間で製造しうるとの極めて優
れた効果を奏するものである。
アバッグの製造方法は、先ず、ゴムを含浸する前の織布
を裁断・縫製することによりエアバッグを形成し、次い
で、このバッグ形状に縫製された織布とこの織布の縫い
目にゴムを含浸させるものであり、ゴムの含浸の前に裁
断を行うことから、ゴムがエアバッグを構成する織布の
必要最小限の分量で済み、予めゴムコーティングした織
布を裁断する従来の方法に比し切り捨てられるゴムのロ
スは皆無となり、また、縫製後にゴム液に含浸して織布
の気密を図ることから、縫い目も同時に目止めでき、従
来の如きシームテープによる目止めの後工程も不要とな
って、車両用エアバッグを省材量、低コストにて、しか
も簡略な工程によって短時間で製造しうるとの極めて優
れた効果を奏するものである。
【図1】本発明実施例の製造方法によって作成した助手
席用エアバッグの1例を示す斜視図である。
席用エアバッグの1例を示す斜視図である。
【図2】同実施例の開口部を示す部分拡大断面図であ
る。
る。
【図3】本発明実施例の製造方法によって作成した運転
席用エアバッグの1例を示す断面斜視図である。
席用エアバッグの1例を示す断面斜視図である。
(1) 本体布 (2) 側面布 (3) 開口部 (4) リテーナー取付部 (5) リテーナー取付部 (6) 多重部 (7) 縫製 (8) ボルト孔 (10) リテーナー
Claims (2)
- 【請求項1】 ゴムをコーティングまたはラミネートす
る前の織布を、所定形状に裁断・縫製して任意のエアバ
ッグとなし、次いで、このエアバッグを形成する織布
を、ゴムを含有する液体に含浸させてゴムを繊維と繊維
の空隙及び上記縫製の縫い目に充填させ、のち、このゴ
ムを含浸した織布を上記液体から取り出して乾燥させる
ことを特徴とする車両用エアバッグの製造方法。 - 【請求項2】 上記ゴムを含有する液体が、25℃での
粘度が30〜300CPS のものである請求項1記載の車
両用エアバッグの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4022180A JPH05185889A (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 車両用エアバッグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4022180A JPH05185889A (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 車両用エアバッグの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05185889A true JPH05185889A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=12075602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4022180A Pending JPH05185889A (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 車両用エアバッグの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05185889A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1992
- 1992-01-10 JP JP4022180A patent/JPH05185889A/ja active Pending
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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