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JPH05171603A - シールド工事における軌道敷設装置 - Google Patents

シールド工事における軌道敷設装置

Info

Publication number
JPH05171603A
JPH05171603A JP35605391A JP35605391A JPH05171603A JP H05171603 A JPH05171603 A JP H05171603A JP 35605391 A JP35605391 A JP 35605391A JP 35605391 A JP35605391 A JP 35605391A JP H05171603 A JPH05171603 A JP H05171603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
sleeper
tunnel
track
rails
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35605391A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Kikuchi
雄一 菊池
Yoshiyuki Obara
由幸 小原
Susumu Sarada
進 皿田
Kiyohide Kaihatsu
清秀 改発
Sadao Harada
貞雄 原田
Shigeto Ooki
重人 大岐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Kawasaki Heavy Industries Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP35605391A priority Critical patent/JPH05171603A/ja
Publication of JPH05171603A publication Critical patent/JPH05171603A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールド工事において枕木とレールを用いた
軌道の敷設作業を自動化することにより、作業者の負担
を軽減し、作業の効率化を図れる軌道敷設装置を提供す
る。 【構成】 トンネルA内の上部に配設されたホイストレ
ール3に沿って走行可能な台車12とこの台車12に昇
降可能かつ水平旋回可能に搭載され枕木CとレールDを
把持可能なチャック機構27とを備えた枕木とレールの
設置装置10と、前記トンネルA内に設置ずみの前記枕
木C上に固定されたレールDに対し、その端部に続けて
設置されたレールDaを連結する連結装置90及び枕木
C上に設置されたレールDを枕木C上に固定する固定装
置60をそれぞれ搭載し、敷設ずみの軌道上に沿って走
行可能な敷設台車35と、トンネルA内に敷設ずみの軌
道上を走行可能で、複数本の枕木C及び複数本のレール
DをトンネルAの軸方向と平行に載置可能な搬入台車3
0とを、備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド工事におい
て、トンネル内の所定位置に枕木とレールを設置すると
ともに、レールを連結して枕木上にレールを固定するこ
とにより軌道を自動的に敷設する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のシールド工事は、周知のように、
シールド掘進機の前端のカッターディスクの回転により
トンネルを掘削し、その後方にセグメント壁を構築した
のち、構築したセグメント壁から反力をとってシールド
掘進機を前進させてトンネルを掘削する工事である。
【0003】こうした工事においては、セグメント壁を
構築するためのセグメントピースなどをトンネル内の所
定位置まで搬送するための搬入台車や、シールド掘進機
のパワーユニットを備えた台車(後方台車という)など
を走行させるための軌道を、シールド掘進機の前進に合
わせてその後端付近まで構築されたセグメント壁内に敷
設していく必要がある。
【0004】従来、軌道の敷設には、H型鋼からなる枕
木と汎用のレールとが使用されており、またその作業
は、枕木とレールを台車で搬入した後は、全て作業者に
よる人力で行われていた。
【0005】なお、所定の場所までのレールの運搬を容
易にする技術としては、実公昭58−33121号公報
に記載の装置があるが、上記のような敷設作業そのもの
を自動化もしくは省力化する装置については、先行技術
がない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た作業者の手作業による軌道の敷設作業は、作業空間の
狭いトンネル内で行われ、作業環境が非常に悪いうえ
に、枕木やレールは重量物であるため、台車から降ろし
てトンネル内の所定位置まで運んだり、枕木をトンネル
の幅方向に設置したり、またそれらの枕木上にレールを
直交して設置したりする各作業は、重労働で作業者の負
担が大きく、しかも危険がつきまとうものであった。
【0007】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、シールド工事において枕木とレールを用いた軌道の
敷設作業を自動化することにより、作業者の負担を軽減
し、作業の効率化を図れる軌道敷設装置を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ためにこの発明の軌道敷設装置は、a)シールド掘進機で
トンネルを掘削し、その後方にセグメント壁を構築した
後、セグメント壁から反力をとってシールド掘進機を前
進させてトンネルを掘削するシールド工事において、ト
ンネル内の所定位置に枕木とレールを設置するととも
に、レールを連結して枕木上にレールを固定することに
より軌道を敷設する装置であって、b)前記トンネル内に
敷設ずみの軌道上を走行可能で、複数本の枕木及び複数
本のレールをトンネルの軸方向と平行に載置可能な搬入
台車と、c)前記トンネル内に配設された上部軌道に沿っ
て走行可能な台車と、この台車に昇降可能かつ水平旋回
可能に搭載され枕木とレールを把持可能なチャック機構
とを備えた枕木とレールの設置装置と、d)前記トンネル
内に設置ずみの前記枕木上に固定されたレールに対し
て、その端部に続けて設置されたレールを、双方のレー
ル端部間にまたがる一対の継目板で側方から挟み、ボル
トを用いて連結する連結装置と、前記枕木上に設置され
たレールの底辺部上に、枕木上にあらかじめボルト・ナ
ットにより仮止めされたクリップ板を係合させ、前記ボ
ルト・ナットを締め付けることによってレールを枕木上
に固定する固定装置とを搭載し、敷設ずみの軌道上に沿
って走行可能な敷設台車とを、備えている。
【0009】請求項2記載のように、前記設置装置が、
トンネルの幅方向に移動可能なチャック台車と、このチ
ャック台車の下面に水平旋回可能に支承された門型フレ
ームとを備え、この門型フレームの両側下端部に前記チ
ャック機構をそれぞれ配備することが好ましい。
【0010】請求項3記載のように、前記連結装置が、
あらかじめボルトが挿通固定された第一の継目板を保持
し、その継目板を前記双方のレールの側部に押し付ける
手段(A手段)と、レールを間にして第二の継目板を保持
し、その継目板を双方のレールの側部に押し付ける手段
(B手段)と、あらかじめナットが装着されたソケットを
外からレール寄りに移動し、かつそのソケットを回転さ
せる手段(C手段)とを備えるとなおよい。
【0011】請求項4記載のように、前記固定装置が、
レールを幅方向に枕木上で押し動かす手段(D手段)と、
レールの設置位置を外れた位置で前記ボルト・ナットに
より枕木上にあらかじめ仮止めされた前記クリップ板
を、レールの底辺部上に掛かる位置へ移動する手段(E
手段)と、ボルト・ナットを増し締めする手段(F手段)
とを、レールをはさむ両側の位置にそれぞれ備えるとよ
い。
【0012】
【作用】上記の構成を有する本発明の軌道敷設装置によ
れば、前記設置装置は、上部軌道に沿って台車を、枕木
及びレールの搬入台車とそれらの設置位置との間で移動
させたり、台車に対しチャック機構を昇降させたり、チ
ャック機構により枕木又はレールを把持させたり、必要
に応じてチャック機構を水平に90゜旋回させたりする
動作を適宜行わせる。たとえば、枕木を設置位置まで搬
送したのち、トンネル軸と直交する方向、すなわちトン
ネル内の下部において幅方向に枕木を架け渡して設置す
る。そして、複数本の枕木をトンネルの軸方向に一定の
間隔をあけて順次設置したのち、レールを枕木上の設置
位置まで順次搬送し、枕木に直交して複数本のレールを
一定の間隔でトンネル軸と平行に設置する。
【0013】続いて前記敷設台車に搭載された固定装置
が、枕木上のクリップ板を移動させてその一部をレール
の底辺部に係合させた後、クリップ板を仮止めしている
ボルト・ナットを増し締めすることにより、レールが枕
木上に固定されて最初の1区間の軌道の敷設作業が終了
する。次に前記設置装置が、複数本の枕木とこれらに直
交する複数本のレールとを敷設ずみの前記軌道と接続可
能にそれぞれ前記と同様の手順に従って設置する。
【0014】こうして枕木及びレールが所定位置に設置
されると、前記敷設台車に搭載された連結装置は、枕木
上に設置されたレールの端部と敷設(枕木上に固定)ず
みのレールの端部とを、一対の継目板で両側方から挟み
こみ、ボルトを用いてレール同士を連結する。さらに前
記固定装置が、枕木上のクリップ板を移動させてその一
部をレールの底辺部に係合させた後、クリップ板を仮止
めしているボルト・ナットを増し締めすることにより、
レールが枕木上に固定されて次の区間の軌道の敷設作業
が終了する。
【0015】シールド掘進機の前進に伴って、こうした
作業を繰り返すことにより、複数本の枕木と複数本のレ
ールとからなる軌道が前方へ向け順次延設される。
【0016】請求項2記載の軌道敷設装置によれば、チ
ャック台車が門型フレームとともにトンネルの幅方向に
移動したり、このチャック台車の下面の門型フレームが
水平旋回したりして、門型フレームの両側のチャック機
構が枕木やレールを確実に把持し、トンネル内の所定位
置へ設置する。
【0017】請求項3記載の軌道敷設装置によれば、前
記連結装置の上記のA手段が第一の継目板を保持してそ
れをレール連結部の側部の所定位置に押し付ける一方、
B手段が、第二の継目板を保持して同様にレールの側部
(第一の継目板とは反対側の側部)に押し付ける。第一
の継目板における締結用のボルト穴には、あらかじめボ
ルトが挿通され、接着剤や部分溶接などにより固定され
ている。したがって、二つの継目板がともにレールの側
部所定位置に押し付けられたときには、第一の継目板に
挿通固定されたボルトの先端部が、レールのボルト穴を
通って第二の継目板のボルト穴から突出した状態にな
る。上記の締結用ボルトに合うナットがあらかじめ装着
されたソケットを、上記のC手段がレール寄り(第二の
継目板寄り)に移動することにより、そのナットのネジ
穴を、第二の継目板から突出した上記ボルトの先端に接
触させる。そのC手段が、ソケットとともにナットを回
転させることにより、そのナットと上記ボルトとの間で
レールおよび両継目板を締めこみ、レール間の連結を完
了する。
【0018】上記連結装置に以上の作用があることか
ら、レール間の連結に関し人手によってなすべき作業
は、概ねつぎの軽作業のみとなる。すなわち、あらかじ
めボルトを挿通固定した第一の継目板と、ボルトを付け
ない第二の継目板とをA手段・B手段のそれぞれに保持
させること、および、C手段のソケット内にナットを装
着しておくことである。
【0019】請求項4記載の軌道敷設装置によれば、前
記固定装置を介して、レールの敷設場所に枕木が設置さ
れ、かつその枕木上の所定の位置−レールの底部を間
にはさめる両側の位置であって、レールが置かれるスペ
ースをとった位置−にクリップ板がボルト・ナットに
より仮止めされた状態になると、その枕木上のクリップ
板の間に未敷設のレールが置かれる。そのレールが、敷
設ずみのレールの端部とつながる位置まで長手方向に位
置調整される(ひき続き、敷設ずみレールと連結される
のが普通だが、そうでなくてもよい)と、その未敷設の
レールをつぎのようにして枕木上に固定する。まず、上
記のD手段が、そのレールを幅方向に位置調整する。レ
ールをはさむ両側に本装置が(したがってD手段も)あ
って互いにレールを幅方向に押し動かすため、枕木上で
適正位置までレールを動かすことができる。レールの幅
方向の位置調整がすむと(またはこの位置調整ととも
に)上記E手段が上記のクリップ板を移動し、その一部
がレールの底部上に掛かるようにする。続いて上記のと
おりクリップ板を仮止めしているボルト・ナットを、上
記のF手段が増し締めし、レールの固定を完了する。つ
まり、枕木上の所定位置にボルト・ナットによりあらか
じめクリップ板を仮止めしておき、そのクリップ板には
さまれる位置にレールを置くようにすれば、その枕木上
へのレールの固定作業は、自動的に行われる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の軌道敷設装置の実施例を図
面に基づいて説明する。
【0021】図1はシールド掘進機を用いたシールド工
事に用いられる軌道敷設装置の全体の概要を示す、一部
を省略した側面視断面、図2は図1の平面視断面図、図
3は図1のIII−III線断面図である。
【0022】まず、シールド工事の全体について説明す
ると、同工事は、図1〜図2に示すように、シールド掘
進機1の前端部のカッターディスク1aを回転させてト
ンネルAを掘削した後、その後方に複数のセグメントピ
ースB'を円筒状に組み付けることによりセグメント壁
Bを構築し、構築されたセグメント壁Bから反力をとっ
てシールド掘進機1を前進させながらトンネルAを掘削
するものである。
【0023】シールド掘進機1の後方には、一定の距離
をおいて後方台車2が連結されており、この後方台車2
はシールド掘進機1の前進に伴って前進する。したがっ
て、セグメント壁B(トンネル)内には、後方台車2や
後述の搬入台車30を走行させるための軌道を、順次前
方へ敷設していく必要がある。この軌道は、H型鋼から
なる複数本(ここでは5本)の枕木Cが、トンネルAの
幅方向に一定の間隔で設置され、それらの枕木C上に直
交して複数本(ここでは4本)のレールDを一定の間隔
で設置されたうえ、敷設ずみのレールDと連結され、か
つ枕木上に固定されて構成される。
【0024】前記4本のレールDのうち、図3のように
外側の一対が後方台車2の走行に使用され、内側の一対
が搬入台車30の走行に使用される。後方台車2は、同
図のように門型をなし、その中央部分の空間を搬入台車
30が走行する。また、後方台車2の上面の中央には、
上部軌道としてのホイストレール3が前方へ張出させて
取り付けられている。
【0025】本発明の軌道敷設装置は、軌道を構成する
枕木CとレールDをトンネルA内の所定位置に設置する
設置装置10と、トンネルA内に設置ずみの枕木C上に
固定されたレールDに対し、その端部に続けて枕木C上
に設置されたレールDaを連結する連結装置90と前記
枕木C上に設置されたレールDaを枕木C上に固定する
固定装置60とを搭載した敷設台車35と、複数本の枕
木C及び複数本のレールDを軌道の敷設位置近くまで搬
入する搬入台車30とから構成される。
【0026】最初に設置装置10について説明し、続い
て搬入台車30について説明する。図4は設置装置を拡
大して示す正面図、図5は図4の側面図、図6は図4の
VI−VI線矢視図である。図7は搬入台車を示す側面視断
面図、図8は図7のVIII−VIII線拡大断面図である。
【0027】設置装置10は、前記図1に示すように、
後方台車2の上面から前方のシールド掘進機1の後端部
まで延びる前記ホイストレール3に沿って走行する自走
式の台車12を備えている。この台車12には、枕木C
及びレールDのチャック機構27が配備されている。そ
して、枕木C及びレールDを後方台車2のすぐ前方まで
搬送するための搬入台車30が、既設の軌道(レール)
上に走行可能に載置されている。
【0028】図4及び図5に示すように、セグメント壁
B内の上部中央に配置された一対の前記ホイストレール
3上に、台車12が走行輪13を介して走行可能に吊設
されている。走行輪13は前後左右に4輪備えられ、前
2輪はそれぞれギヤードモータ14により駆動される。
台車12の中央部の前後に、パンタグラフ機構15の最
上リンク15aの上端が、回動自在に軸支され、対をな
すリンク15a間に、セグメント壁B(トンネルAとも
いう)の幅方向に伸縮する油圧シリンダ16の両端が、
それぞれ介装されている。
【0029】前後のパンタグラフ機構15の最下リンク
15bの下端が、装置本体18に回動自在に軸支され、
対をなすリンク15b間に、油圧シリンダ17の両端が
それぞれ介装されている。この構成により、上下の油圧
シリンダ16・17を伸長することにより装置本体18
が上昇し、逆に収縮することにより装置本体18が下降
する。なお、装置本体18側の油圧シリンダ17は省く
ことができる。
【0030】装置本体18の中央部(セグメント壁Bの
軸方向の中央部)に、セグメント壁Bの幅方向に移動自
在に、断面門形のスライドフレーム19が配装されてい
る。装置本体18の上部の断面門形のフレーム部分18
aの両側には、一対のスプロケット20aが回動自在に
配設され、各スプロケット20aに掛け渡された無端チ
ェーン20に、前記スライドフレーム19が接続されて
いる。また、一方のスプロケット20aには、駆動モー
タ21(図5)が連結され、このモータ21の回転によ
りスライドフレーム19が、図1のようにセグメント壁
Bの幅方向に移動する。
【0031】スライドフレーム19内の下端部間に、図
6のようにチャック台車22が、前後左右の4つの走行
輪23を介して走行可能に配置されている。そして、1
つ又は複数の走行輪23が、チャック台車22に一体に
装備されたギヤードモータ24にチェーン24aを介し
て接続され、このギヤードモータ24の回転によりチャ
ック台車22は、スライドフレーム19に沿ってトンネ
ルAの幅方向に移動する。
【0032】チャック台車22の下面には、ロータリー
アクチュエータ26を介して門型フレーム25がその中
央で水平旋回可能に吊設されている。そして、門型フレ
ーム25の両側下端に、チャック機構27がそれぞれ配
設されている。チャック機構27は、枕木Cの上端及び
レールDの下端を把持可能な一対のチャック爪28を開
閉自在に配設し、前記門型フレーム25から支持部材2
6aを介して配設した油圧シリンダ29のシリンダロッ
ド29aに一方のチャック爪28を固定し、ラックアン
ドピニオン(図示せず)を介して他方のチャック爪28
を接続した構造からなる。したがって、油圧シリンダ2
9を伸長することにより一対のチャック爪28・28が
閉鎖され、逆に収縮することにより一対のチャック爪2
8・28が開放される。
【0033】図7又は図8に示すように、搬入台車30
は、前後左右に走行輪31を備え、内側の一対の軌道上
を走行する。この搬入台車30上の長手方向の両端に、
レールDの位置決め片32がそれぞれ突設されている。
また、搬入台車30上は、その長手方向及び幅方向に一
定の間隔をあけてレールDの下段載置部を構成する支持
板33が立設されている。さらに、搬入台車30上に
は、枕木Cの上段載置部を構成する支持板34が長手方
向及び幅方向に一定の間隔をあけて立設され、長手方向
の両端の支持板34に、枕木Cの位置決め片34aが突
設されている。
【0034】次に、敷設台車35に搭載される、レール
D・Da間の連結装置90および枕木C上でのレールD
aの固定装置60について説明する。
【0035】図9(a)は、レール固定装置などを配備し
た敷設台車の平面図、同(b)はその敷設台車の側面図で
ある。図10はレール連結装置をレールに沿って見た正
面図(図9におけるX−X矢視図)である。図11(a)
は、レール固定装置などを平面視した図(図12におけ
るXI−XI矢視図)、同(b)は同(a)におけるb−b矢視
図、同(c)は同(a)におけるc−c矢視図、同(d)は同
(c)におけるd−d矢視図、同(e)は同(c)におけるe
−e矢視図である。図12は図10におけるXII−XII矢
視図である。図13は図11(a)におけるXIII−XIII矢
視図である。
【0036】この実施例では、枕木C上の所定位置への
レールDaの設置を補助し、そのレールDaを敷設ずみ
レールDに連結し枕木C上に固定する作業を、図9・図
1に示す敷設台車35に行わせている。敷設台車35
は、図9(a)・(b)のように、駆動源である減速機つき
モータ36と、それに接続した四つの駆動車輪37およ
び四つのアイドル車輪38とによってレールD上を走行
可能としている。図9の左方へトンネルが掘削されてい
くので、敷設台車35も、原則として図の左方を前方と
して進行する。左方に図示したレールDaが、枕木C上
に置かれたばかりの未敷設のもので、敷設ずみのレール
Dに連結し枕木C上に固定すべきものである。
【0037】敷設台車35にはまず、レール設置用の開
口部39を前部に設けている。この開口部39の両縁部
には、上方から枕木C上に置かれるレールDaに対しそ
の後方端部の幅方向(図9(a)の上下方向)の位置を規
制するガイド片(図示省略)を付設している。そのた
め、未敷設のレールDaの後方端部を、この開口部39
を通し、ガイド片に沿わせて上方から置けば、敷設ずみ
のレールDのほぼ延長線上にレールDaが自然と並ぶこ
とになる。
【0038】敷設台車35の内部には、三台のブレーキ
装置80のほか、四台のレール連結装置90やレール固
定装置60などを配備している。以下、これらの各装置
について説明する。
【0039】ブレーキ装置80は、図9のように、レー
ルDの頭部を挟むべく対向配置された一対の油圧シリン
ダ81を主要構成とし、最も外側のレールDを敷設台車
35の最後部にてホールドする位置(図9(a)の右下)
と、その前方(左方)、およびそれらと最も離れた外側
のレールDをホールドする位置(図の右上)の合計三箇
所に配備している。これらの装置80を、たとえばここ
に記した順に起動(ブレーキング)したうえその状態に
保持すれば、レールDに対する角度(平行度)が正確
で、しかもかなりの力(または偶力)を受けても敷設台
車35が動かない状態になる。このようなブレーキ装置
80を配備した目的は、言うまでもなく、連結作業など
においてレールD・Daから反力を受けるとき敷設台車
35が移動するのを防止することである。
【0040】レール連結装置90は、図10の仮想線に
て示される連結−継目板83・84とボルト85・ナ
ット86を用いたレールD・Da間の連結−を、ほぼ
自動的になす装置である。継目板83・84はいずれ
も、連結部におけるレールDの端部(前端部)とレール
Daの端部(後端部)とにまたがるよう、またボルト8
5の通し穴がレールD・Daの穴Db(図12参照)と
一致するよう、レールD・Daの頭部・底部間にあてが
われる。そのうえで、ボルト85およびナット86が、
継目板83・84とレールDまたはDaとを締め付けて
いる。このレール連結装置90は、概ね下記a)〜d)の四
つの部分から構成している。
【0041】a) レールD・Daの側部に第一の継目板
83を押し付けるための手段:まず継目板83を長手方
向の両端から保持するものとして、図11(a)のよう
に、二本のロッド91の先端にそれぞれ支持金具92a
・92bを取り付けている。一方の金具92aはロッド
91の先端にネジで固定したものだが、他方の金具92
bは、ロッド91に対しコイルバネ92cを介して伸縮
可能に取り付けている。図13に示す継目板84の場合
(後述)と同様に、継目板83の両端にある凹部と金具
92a・92bにある凸部とを合わせたうえ、コイルバ
ネ92cの弾性を利用すれば両金具92a・92b間に
継目板83をセットすることができる。そして、上記二
本のロッド91を、図10のとおり、リンク93・94
および油圧シリンダ95によって移動するよう構成し
た。したがって、敷設台車35を停止してレールD・D
aに対する連結装置90の位置を合わせたのち、図10
のように、あらかじめボルト85を通して溶接止めした
継目板83を金具92a・92b間にセットし、シリン
ダ95を縮めれば、レールD・Daの側部に継目板3を
押し付けるとともに、各レールD・Daのボルト穴Db
にボルト85の先を通すことができる。
【0042】b) レールD・Daの反対側の側部に第二
の継目板84を押し付ける手段:継目板83を押し付け
る上記a)の手段と同じく、図11(a)のように、二本の
ロッド96の先端に支持金具97a・97bを付け、こ
れらによって継目板84を両端から挟んで保持するよう
にした。金具97a・97bが継目板84を保持する状
態は図13のとおりで、金具97a・97bに設けた凸
部97xと継目板84の両端に設けておいた凹部84x
とを合わせたうえ、一方の金具97bに装備したコイル
バネ97cを押し縮めて継目板84をセットする。そし
て、上記a)と同様、駆動用油圧シリンダ(図示せず)に
より、ロッド96とともに継目板84を押し出してレー
ルD・Daの側部に押し付ける。このとき同時に、継目
板84のボルト穴からボルト85の先端が突出する。な
お、継目板83・84の形がレールD・Daの側部に合
うウェッジ状であることから、a)・b)の両手段において
継目板83・84をレールに押し付ける力が十分に大き
い場合には、その押し付けの際、レールD・Da間の高
さ調整をなす作用も生じる。
【0043】c) ボルト85にナット86を嵌めて締め
こむ手段:図10に示すようにナット86を装着される
ソケット41と、そのソケット41を回転させる油圧式
レンチ42、さらにそれらをレールD・Da寄りに前進
・後退させる油圧シリンダ44、およびクッション用の
コイルバネ43などから構成している。上記のb)によっ
て継目板84からボルト85の先端が出ると、あらかじ
め作業員の手によってナット86が一個ずつ装着された
ソケット41を、シリンダ44を伸長することによって
レールD・Da寄りに移動する。ボルト85の先端にナ
ット86のネジ穴が合うと、レンチ42を起動してナッ
ト86を締める。一つの連結部に四組のボルト・ナット
を使用することから、図11(a)のとおり、レンチ42
は四台を一体に組みこんでいる。
【0044】d) レールDaの端部を位置調整する手
段:本実施例の工事においてレールDaの後端部は、レ
ールDの前端に対して0〜3mmの間隔をおき、しかも高
さ方向・幅方向に段差(ズレ)のない状態として連結さ
れる必要がある。この工事ではレールDaの設置時には
上記の精度を確保しがたいことから、連結装置90のう
ちにこのd)の手段を設けている。つまりこの手段は、上
記のような所要の精度を外れた位置から、レールDaを
レールD側に引き寄せ、またはその端部を高さ方向・幅
方向に位置調整する手段であり、図10及び図12のよ
うに構成したものである。まず、レールD・Daに沿っ
た方向に油圧シリンダ53にてスイングするフレーム5
2や、その先端部に対向配備した一対の油圧シリンダ5
1などからなる機構は、それらシリンダ51の伸縮端5
1aにてレールDaの後端頭部を挟むことによりその幅
方向位置を調整するとともに、その頭部をシリンダ53
によってレールD側に引き寄せるもの。また、油圧シリ
ンダ55に連結され先端でレールDaをつかむよう構成
された二組のリンク式クランプ機構54と、その機構5
4の全体を昇降させる油圧シリンダ56などからなる部
分は、レールDaの後端部の上下(高さ方向)位置を調
整するものである。敷設台車35の前記開口部39など
を利用して概ね正しい位置にレールDaが置かれると、
あとはこのd)の手段がいわば微調整してその後端部の位
置をレールDの前端に合わせる。
【0045】さて、敷設台車35には、以上に述べたブ
レーキ装置80やレール連結装置90とともに、図9の
とおり四台のレール固定装置60を配備している。この
固定装置60は、レールDに連結したレールDaを、図
11(b)・(c)のようにボルト87・ナット88とその
間に設けたクリップ板89とによって枕木C上に固定す
る装置である。クリップ板89は、図11(a)に仮想線
で示したとおり、レールDaの設置位置を外れるよう向
きをずらして、あらかじめ作業員がボルト87とナット
88とで軽く締めて付けおかれるが、枕木C上にレール
Daが設置されてレールDと連結されると、この装置6
0によって実線の位置まで回転させられてレールDaを
固定する。
【0046】レール固定装置60のそれぞれは、一群の
機器を敷設台車35の下部に二組、レールD・Daをは
さむように下向きに取り付けたもので、各組の構成は、
図11(a)〜(e)に示すとおりである。すなわち、クリ
ップ板89を水平に押し回す押出し片61、その押出し
片61の案内を兼ねる支持片62、押出し片61を押す
油圧シリンダ63、およびシリンダ63の支持ブラケッ
ト64などからなる第一の部分と、ナット88が嵌まる
ソケット71、そのソケット71を回す油圧式のレンチ
72、それらの支持体73、支持体73を上下動自在に
支える案内枠74、クッション用のコイルバネ75、お
よびレンチ72等を上下に駆動する油圧シリンダ76な
どからなる第二の部分とによって、上記の各組を構成し
ている。
【0047】上記した第一の部分は、押出し片61の円
弧状の先端部61aによって90°ほど滑らかにクリッ
プ板89を押し回すもので、クリップ板89の一部をレ
ールDaの底部上に掛かるまで移動する手段であるだけ
でなく、そのクリップ板89を介しレールDaを各枕木
C上で幅方向に動かす手段でもある。クリップ板89に
は、図11(c)・(e)のように、レールDaの底部上に
掛かる部分89aのほか、その底部の側端部に接触しク
リップ板89の回転に連れてレールDaを幅方向に押す
曲面部分89bを形成しているため、押出し片61はこ
のクリップ板89を介してレールDaを幅方向に押し動
かせるのである。押出し片61等はレールDaを挟むよ
うに対向配備しているので、双方を動作させることによ
りレールDaの幅方向位置を調整(心出し)することが
できる。
【0048】上記第二の部分は、クリップ板89の移動
(同時にレールDaの幅方向の位置調整)が終わったの
ちにナット88を締めこんで、クリップ板89とともに
レールDaを枕木C上に固定する手段である。すなわ
ち、まずシリンダ76を伸ばして支持体73を下げ、ソ
ケット71をナット88にかぶせたうえでレンチ72を
起動してナット88を増し締めする。シリンダ76は先
端部に付けたコイルバネ75を介してソケット71など
を下へ押すので、ソケット71は、ナット88の角度に
よって当初はうまくナット88にかぶさらなくとも、回
転する間にスムーズにそのナット88に嵌まるようにな
る。
【0049】なお、図示は省略したが、以上に述べたレ
ール連結装置90とレール固定装置60とは、敷設台車
35に対し、上下および前後(図9の左右)に変位し得
るよう配備している。これは、敷設台車35が適当な位
置に停止してブレーキ装置80により不動となった状態
において、四台の連結装置90および固定装置60を一
度に使用して四本のレールD(Da)のすべてに連結・
固定の作業を施すことを目的とする。すなわち、四本の
レールDのそれぞれにおいて端部の位置や高さが少しず
つ異なるのが普通であることに対応し、敷設台車35の
うちで、装置90および装置60の各位置を調整するの
である。もしも敷設台車35に対して装置90・装置6
0の位置が変えられないならば、普通は、レール一本に
ついて連結・固定を行う毎に敷設台車35の前後位置や
高さを変えてやる必要が生じる。
【0050】次に、上記した構成からなる実施例の軌道
敷設装置を用いて、軌道(枕木とレールによる)を敷設
する動作を詳しく説明する。
【0051】図14および図15はそれぞれ枕木及びレ
ールの設置装置による作業状況を示す、図1に対応した
側面視断面である。
【0052】(1) 搬入台車30に4本のレールDと5
本の枕木Cを載置して、後方台車2の前方まで搬入す
る。また、台車12をホイストレール3に沿って図1の
位置から搬入台車30の上方まで移動させる。このと
き、台車12の下方の装置本体18を、パンタグラフ機
構15を収縮して最上位置まで上昇させた状態で移動さ
せる。そして、搬入台車30の上方で、門型フレーム2
5を図1の状態から図14の状態に90゜水平旋回させ
て、セグメント壁Bの軸方向に平行にする。
【0053】(2) 装置本体18に対してスライドフレ
ーム19をセグメント壁Bの幅方向に移動させるととも
に、チャック台車22をスライドフレーム19に沿って
走行させて、門型フレーム25を搬入台車30の所定の
枕木Cの真上に移動させる。この状態で、パンタグラフ
機構15を伸長させて装置本体18とともに門型フレー
ム25を下降させる。そして、門型フレーム25の両側
のチャック爪28を、開放した状態から閉鎖して枕木C
の上端を把持させる。このとき、枕木Cの中央を前後の
チャック爪28の中心に、枕木Cの長手方向の中心が位
置するように把持させるのが望ましい。このために、た
とえば枕木Cの長手方向の中心に反射テープ等によりセ
ンターマークを付けておき、センサー等で検知してこの
センターマークの真上に門型フレーム25の中心がくる
ように位置決めするとよい。
【0054】(3) チャック爪28で把持した枕木C
を、パンタグラフ機構15を収縮させて、装置本体18
とともに上方に吊り上げた後、台車12を前方へ走行さ
せてセグメント壁B内の枕木Cの設置位置まで移動す
る。ここで、門型フレーム25を元の状態に90゜水平
旋回させた後、パンタグラフ機構15を伸長させて装置
本体18とともに門型フレーム25を下降させ、枕木C
を所定位置に設置する。それから、チャック爪28を開
放する。
【0055】(4) チャック爪28を開放した状態で、
パンタグラフ機構15を収縮させ、装置本体18ととも
に上方に吊り上げた後、門型フレーム25を90゜水平
旋回させてトンネル軸と平行にし、台車12を後方へ走
行させて搬入台車30の上方へ移動させる。そして、パ
ンタグラフ機構15を伸長させて門型フレーム25を下
降させた後、搬入台車30上の枕木Cをチャック爪28
を閉鎖して把持する。後は、上記の要領により、セグ
メント壁Bの所定位置に枕木Cを設置する、そして、
(3)及び(4)の工程を繰り返すことにより、5本の枕木C
をトンネルの軸方向に順次一定の間隔で設置する。
【0056】(5) 門型フレーム25をトンネル軸と平
行に保ったまま、搬入台車30上のレールDを把持し、
前方の所定位置まで枕木Cを搬送するのと同様の要領に
よって、設置した5本の枕木Cの上方までレールDを搬
送する。
【0057】(6) 装置本体18に対しスライドフレー
ム19をトンネルの幅方向に移動させるとともに、この
スライドフレーム19に沿ってチャック台車22をレー
ルDの設置位置の上方へ移動させる。そして、パンタグ
ラフ機構15を伸長して門型フレーム25を下降し、レ
ールDを枕木C上の所定位置に直交して設置する。
【0058】(7) 上記(6)の作業を繰り返し行い、枕木
C上に4本のレールDを一定の間隔をあけて設置すれ
ば、1区間の作業が終了する。
【0059】なお、設置後は、レールDaの端部を既設
のレールDの端部と接続するとともに、枕木Cにレール
Daをクリップ板89等で固定するが、この作業は、敷
設台車35を用いて下記の手順(8)〜(16)で行われる。
【0060】さて、上記敷設台車35を用いると、レー
ルDの先にレールDaを敷設する作業は概ねつぎの手順
により行うことができる。すなわち、 (8) 枕木Cに対し、前述のとおりレールDaの設置位
置を外れる所定位置に向きをずらして、ボルト7とナッ
ト8とでクリップ板9を仮止めしておく。
【0061】(9) 上記の枕木2を、一定の間隔をお
き、レールDaの長さ(本例では5m)に応じた所要の
本数(本例では5本)だけトンネル内の所定位置に架け
渡す。
【0062】(10) 架け渡された枕木2の上に、敷設ず
みレールDの各端部に続けて未敷設のレールDaを設置
する。このときレールDaの概略位置を定めるのに、敷
設台車35の開口部39やそれに付属のガイド片が役に
たつ。
【0063】(11) 敷設台車35を、図9のような位置
にしてブレーキ装置80で不動にする。
【0064】(12) 各レールDに合わせて、四台の連結
装置90・固定装置60のそれぞれの位置を定める。
後、以下の手順を四箇所にて並行して行う。
【0065】(13) 必要があれば、連結装置90のうち
前記d)の手段により、レールDaをレールD寄りに引き
寄せたり、その幅方向または高さ方向の位置調整をす
る。
【0066】(14) 連結装置90のうち前記a)・b)・c)
の手段を用いて、レールDとDaとの間の連結を行う。
【0067】(15) 固定装置60によって、幅方向位置
を調整しながらレールDaを枕木C上に固定する。
【0068】(16) 連結装置90のソケット41や固定
装置60のソケット71をそれぞれナット6・ナット8
から離したうえで、レールD・Da間の次の連結部また
はレールDaの次の固定部まで敷設台車35を移動し、
上記の(8)からの手順または(12)・(13)・(14)を繰り返
す。このようにして1区間の軌道の敷設後、台車12を
後方台車2上方の定位置に戻し、また搬入台車30を後
退させる。そして、別の種類の搬入台車100によりセ
グメントピースB'を新しい軌道上まで搬送し、セグメ
ント壁Bを組み立てる。以後は、シールド掘進機1の前
進に伴って、上記した(1)〜(16)の作業を繰り返し行っ
ていく。
【0069】以上、一実施例を紹介したが、本発明がこ
の例のみには限定されず、他の態様によっても実施され
得ることは言うまでもない。たとえば、 a) 上記実施例の、枕木及びレールの設置装置10で
は、それらのチャック機構27を、パンタグラフ機構1
5を介して昇降可能に吊設したが、パンタグラフ機構1
5に代えて油圧シリンダを用いることもでき、また門型
フレーム25を用いず直接にチャック機構27を水平旋
回可能に支承してもよい。
【0070】b) 上記実施例では、クリップ板89を移
動する手段がレールDaの幅方向移動をなす手段を兼ね
ているが、これに限定されることはない。レールDaの
移動専用の手段として、たとえば別の油圧シリンダ等
を、図11(a)のシリンダ63や押出し片61(これら
は、クリップ板89の移動専用の手段とする)に並べて
設けてもよいからである。レールDaの幅方向移動をク
リップ板89の移動とは別の手段によって行い、その移
動量を自由に定め得るようにすれば、クリップ板89の
位置とは独立にレールDaの幅方向位置を自由に調整す
ることができる。
【0071】c) クリップ板は、上の例のように回転す
ることによって一部がレールDaの底部に掛かるような
ものでなくとも、平行移動して一部がレールDaに掛か
るものでも構わない。その場合、クリップ板のボルト穴
はレールDaの長手方向と交差する向きの長穴にしてお
き、本発明の装置内には、その長穴の向きにクリップ板
を押す手段を配備すればよい。
【0072】d) レール固定装置60は、必ずしも、レ
ール連結装置30とともにレールDの本数分だけ敷設台
車10に配備するに及ばない。連結装置30とは独立に
別の台車に搭載していてもよく、四本のレール1に対し
て一台のみの固定装置60が渡り移って作業するよう構
成してもよいからである。
【0073】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の軌道敷設装置には、次のような効果がある。
【0074】(1) シールド工事において枕木及びレール
の敷設作業を自動化できるので、作業者の負担が軽減さ
れ、作業の効率化を図れる。
【0075】(2) ソケットへのナットの装着など軽作業
を除いて、レール間の連結作業を自動的に行うことがで
きる。
【0076】(3) 枕木上に、ボルト・ナットにて事前に
クリップ板を仮止めしておけば、設置されたレールのそ
の枕木上への固定作業も自動的に行うことができる。
【0077】(4) 請求項2〜4記載の軌道設置装置によ
れば、枕木やレールのトンネル内での所定位置への設置
作業、レール同士の連結作業あるいは枕木上でのレール
固定作業を、一層確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シールド掘進機を用いたシールド工事に用いら
れる本発明の実施例にかかる軌道敷設装置の全体の概要
を示す、一部を省略した側面視断面である。
【図2】図1の平面視断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】枕木及びレールの設置装置を示す正面図であ
る。
【図5】図4の側面図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視図である。
【図7】搬入台車を示す側面視断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線拡大断面図である。
【図9】図9(a)は、レール固定装置などを配備した敷
設台車の平面図である。同(b)はその敷設台車の側面図
である。
【図10】レール連結装置をレールに沿って見た正面図
(図9におけるX−X矢視図)である。
【図11】敷設台車を示す図で、図11(a)は、レール
固定装置などを平面視した図(図12におけるXI−XI矢
視図)である。同(b)は同(a)におけるb−b矢視図、
同(c)は同(a)におけるc−c矢視図、同(d)は同(c)
におけるd−d矢視図、同(e)は同(c)におけるe−e
矢視図である。
【図12】図10におけるXII−XII矢視図である。
【図13】図11(a)におけるXIII−XIII矢視図であ
る。
【図14】枕木及びレールの設置装置による作業状況を
示す、図1に対応した側面視断面である。
【図15】図14に続く枕木及びレールの設置装置によ
る作業状況を示す、図1に対応した側面視断面である。
【符号の説明】
1 シールド掘進機 2 後方台車 3 ホイストレール 10 設置装置 12 台車 15 パンタグラフ機構 18 装置本体 19 スライドフレーム 22 チャック台車 25 門型フレーム 27 チャック機構 28 チャック爪 30 搬入台車 35 敷設台車 60 固定装置 90 連結装置 A トンネル B セグメント壁 C 枕木 D・Da レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小原 由幸 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 皿田 進 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 改発 清秀 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 原田 貞雄 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 大岐 重人 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機でトンネルを掘削し、そ
    の後方にセグメント壁を構築した後、セグメント壁から
    反力をとってシールド掘進機を前進させてトンネルを掘
    削するシールド工事において、トンネル内の所定位置に
    枕木とレールを設置するとともに、レールを連結して枕
    木上にレールを固定することにより軌道を敷設する装置
    であって、 前記トンネル内に敷設ずみの軌道上を走行可能で、複数
    本の枕木及び複数本のレールをトンネルの軸方向と平行
    に載置可能な搬入台車と、 前記トンネル内に配設された上部軌道に沿って走行可能
    な台車と、この台車に昇降可能かつ水平旋回可能に搭載
    され枕木とレールを把持可能なチャック機構とを備えた
    枕木とレールの設置装置と、 前記トンネル内に設置ずみの前記枕木上に固定されたレ
    ールに対し、その端部に続けて設置されたレールを、双
    方のレール端部間にまたがる一対の継目板で側方から挟
    み、ボルトを用いて連結する連結装置と、前記枕木上に
    設置されたレールの底辺部上に、枕木上にあらかじめボ
    ルト・ナットにより仮止めされたクリップ板を係合さ
    せ、前記ボルト・ナットを締め付けることによってレー
    ルを枕木上に固定する固定装置とを搭載し、敷設ずみの
    軌道上に沿って走行可能な敷設台車とを、 備えたことを特徴とするシールド工事における軌道敷設
    装置。
  2. 【請求項2】 前記設置装置が、トンネルの幅方向に移
    動可能なチャック台車と、このチャック台車の下面に水
    平旋回可能に支承された門型フレームとを備え、この門
    型フレームの両側下端部に前記チャック機構をそれぞれ
    配備した請求項1記載のシールド工事における軌道敷設
    装置。
  3. 【請求項3】 前記連結装置が、あらかじめボルトが挿
    通固定された第一の継目板を保持し、その継目板を前記
    双方のレールの側部に押し付ける手段と、レールを間に
    して第二の継目板を保持し、その継目板を双方のレール
    の側部に押し付ける手段と、あらかじめナットが装着さ
    れたソケットを外からレール側に移動し、かつそのソケ
    ットを回転させる手段とを備えた請求項1又は2記載の
    シールド工事における軌道敷設装置。
  4. 【請求項4】 前記固定装置が、レールを幅方向に枕木
    上で押し動かす手段と、レールの設置位置を外れた位置
    で前記ボルト・ナットにより枕木上にあらかじめ仮止め
    された前記クリップ板を、レールの底部上に掛かる位置
    へ移動する手段と、ボルト・ナットを増し締めする手段
    とを、レールをはさむ両側の位置にそれぞれ備えた請求
    項1〜3のいずれかに記載のシールド工事における軌道
    敷設装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107476817A (zh) * 2017-08-11 2017-12-15 淮北矿业有限公司综采安拆分公司 一种液压支架安装拆除拖移滑板装置
CN110645004A (zh) * 2019-10-16 2020-01-03 中铁十一局集团城市轨道工程有限公司 盾构机台车在已运营车站的负二层内调头的方法
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