JPH05162270A - 架橋熱収縮性積層フィルム - Google Patents
架橋熱収縮性積層フィルムInfo
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- JPH05162270A JPH05162270A JP3352695A JP35269591A JPH05162270A JP H05162270 A JPH05162270 A JP H05162270A JP 3352695 A JP3352695 A JP 3352695A JP 35269591 A JP35269591 A JP 35269591A JP H05162270 A JPH05162270 A JP H05162270A
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Abstract
たことにより、透明性、フィルム強度が優れ、また熱収
縮包装用フィルムとしての熱収縮率や熱収縮応力にも優
れ、しかもヒートシール性にも優れた架橋熱収縮性積層
フィルムを提供する。 【構成】 線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体
から形成される基層の両面に、該基層を形成する線状低
密度エチレン−αオレフィン共重合体より密度が少なく
とも0.01g/cm3以上大きい線状低密度エチレン
−αオレフィン共重合体(好ましくは密度0.910g
/cm3以上)から形成される表面層を有する積層フィ
ルムに、電離性放射線を5〜30Mrad照射したの
ち、加熱延伸してなる架橋熱収縮性積層フィルム。
Description
き、収縮トンネルのような加熱装置によって加熱収縮さ
せ、商品の形状にぴったり沿って密着させることによ
り、タイトに包装を行う熱収縮包装に用いる架橋熱収縮
性積層フィルムに関するものである。
収縮性フィルムとしては、低密度エチレン単独重合体あ
るいはエチレン−酢酸ビニル共重合体に電離性放射線を
照射することにより架橋したのち延伸したものがある。
これらのエチレン系重合体からなる架橋熱収縮性フィル
ムは、プロピレン系重合体からなるものに比べ、引裂強
度、溶断シール部の衝撃強度、および耐寒性に優れると
ともに、収縮包装仕上がりがソフトである。しかし、そ
の反面、透明性やフィルム強度については十分ではなか
った。そこで、線状低密度エチレン−αオレフィン共重
合体が市販されるようになると、これらの問題を解決す
るために、低密度エチレン単独重合体あるいはエチレン
−酢酸ビニル共重合体の代わりとして、該樹脂が使用さ
れるようになった。線状低密度エチレン−αオレフィン
共重合体からなる架橋熱収縮性フィルムは、低密度エチ
レン単独重合体あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体
から形成された架橋熱収縮性フィルムに比べ、透明性や
フィルム強度は改善された。しかしながら、架橋されて
いる為ヒートシール性の悪さは未だ改善されていないま
まであり、その改良が望まれていた。
ル性の悪さを改良するために種々の検討が行われてき
た。例えば、まず、ヒートシール性の悪さが架橋されて
いることに起因することから、架橋度をできるだけ抑え
ることが検討された。しかしながら、架橋度を低くする
と、製造時の延伸加工が困難になるばかりか、架橋する
ことにより付与される熱収縮性フィルムとしての優れた
性質、例えば高い熱収縮率や熱収縮応力が損なわれると
言う問題があった。
橋度を低下させることによりヒートシール性を改良する
という考え方により次の様な検討も行われた。すなわ
ち、特開昭57−197161号公報には、電離性放射
線架橋特性の異なるオレフィン系樹脂層を積層し、該積
層体に電離性放射線を照射することを特徴とする架橋度
の異なるオレフィン系樹脂層を有する積層フィルムの製
造方法が開示されている。しかしながら、この方法で得
られた積層フィルムは、線状低密度エチレン−αオレフ
ィン共重合体から形成されることによりもたらされる架
橋熱収縮フィルムとしての優れた性質、即ち透明性の良
さや強いフィルム強度が、低密度エチレン単独重合体や
エチレン−酢酸ビニル共重合体等の種類の異なる樹脂と
積層されることで損なわれるという不都合があった。
浸せしめたのち電離放射線を照射することにより、フィ
ルムの表層部を除いた部分に架橋を生ぜしめ、次いでフ
ィルムを延伸する方法が特開昭50−72942号公報
に、また、基層および少なくともその片面に設けられた
架橋抑制剤を含む表面層からなる積層フィルムに電離放
射線を照射して、架橋を生ぜしめ、次いでフィルムを延
伸する方法が特開昭50−12167号公報に開示され
ている。これらの方法は線状低密度エチレン−αオレフ
ィン共重合体のみから架橋熱収縮性フィルムを形成でき
る利点はあるものの、表層部に添加された架橋抑制剤が
表面にブリードして透明性を低下せしめると共に、逆に
ヒートシール性を悪化させるという問題点があった。
度エチレン−αオレフィン共重合体から形成されること
によりもたらされる架橋熱収縮性フィルムとしての優れ
た性質が、種類の異なる樹脂が積層されることで損なわ
れることなく、製造時の延伸加工性が良く、しかも、ヒ
ートシール性に優れた線状低密度エチレン−αオレフィ
ン共重合体からなる架橋熱収縮性積層フィルムを提供す
ることを目的とする。
密度エチレン−αオレフィン共重合体から形成される基
層の両面に、該基層を形成する線状低密度エチレン−α
オレフィン共重合体より密度が少なくとも0.01g/
cm3以上大きい線状低密度エチレン−αオレフィン共
重合体から形成される表面層を有する積層フィルムに、
電離性放射線を5〜30Mrad照射したのち、加熱延
伸してなる架橋熱収縮性積層フィルムが提供され、また
特に、表面層を形成する線状低密度エチレン−αオレフ
ィン共重合体の密度が0.910g/cm3以上である
ことを特徴とする前記架橋熱収縮性積層フィルムが提供
される。
鋭意検討し、密度の異なる線状低密度エチレン−αオレ
フィン共重合体に、電離性放射線を特定の照射量範囲で
同じ照射線量を照射した場合に、僅小な密度の差におい
ても、二つの樹脂の架橋度が著しく異なることに着目
し、種々試験検討した結果、前記本発明の構成をとるこ
とにより、本発明の線状低密度エチレン−αオレフィン
共重合体からなる架橋熱収縮性積層フィルムが、製造時
の延伸加工性、および熱収縮特性がよく、しかも、ヒー
トシール性に優れていることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
エチレン−αオレフィン共重合体とは、密度が0.93
0g/cm3以下の、分子が重合鎖に沿い分岐または交
さ結合がほとんどまたは全く無い直鎖状分子構造のエチ
レンと少量のαオレフィンとの共重合体である。一般に
エチレンと共重合されるαオレフィンとして、プロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1,4−メチルペンテン、
ヘプテン、ヘキセン−1、オクテン−1等が単独または
複数で用いられる。また、線状低密度エチレン−αオレ
フィン共重合体の密度は、エチレンと共重合するαオレ
フィンの炭素数が多い方が、またエチレンと共重合する
αオレフィンの量が多い方が低い。
記の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体からな
る基層の両面に、基層を形成する線状低密度エチレン−
αオレフィン共重合体より密度が少なくとも0.01g
/cm3以上、好ましくは0.02g/cm3以上大きい
線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体からなる表
面層を有する積層フィルムに、電離性放射線を5〜30
Mrad、好ましくは10〜25Mrad照射したの
ち、加熱延伸したものである。線状低密度エチレン−α
オレフィ共重合体からなる基層の両面に、基層を形成す
る線状低密度エチレン−αオレフィ共重合体より密度が
少なくとも0.01g/cm3以上大きい線状低密度エ
チレン−αオレフィ共重合体からなる表面層を有する積
層フィルムに、電離性放射線を5〜30Mradの照射
線量範囲で適宜照射すると、表面層より密度の低い基層
だけが選択的に高度に架橋され、表面層は基層に比べあ
まり架橋しない。そして、このように基層だけが選択的
に主に架橋された積層フィルムは、基層が高度に架橋さ
れているため製造時の延伸加工性が良好で、架橋するこ
とにより付与される良好な熱収縮特性即ち高い熱収縮率
や熱収縮応力を有し、しかも表面層は基層に比べあまり
架橋していないのでヒートシール性にも優れるものであ
る。
た場合には、基層および表面層が共に同じ程度に高度な
架橋を生じるため、製造時の延伸加工性は良好であり、
熱収縮特性は良好であるものの、表面層が高度に架橋さ
れてしまうためヒートシール性に劣るものしか得られな
い。また、5Mrad未満の照射量しか照射しない場
合、架橋度が低すぎるため製造時の延伸加工が難しくな
る。
ン−αオレフィン共重合体の密度は、基層を形成する線
状低密度エチレン−αオレフィン共重合体の密度より少
なくとも0.01g/cm3以上大きいことが好まし
く、更に0.02g/cm3以上大きいことが好まし
い。密度の差が0.01g/cm3以上、好ましくは
0.02/cm3以上ある場合には、5〜30Mra
d、好ましくは10〜25Mradの照射量範囲内で適
宜照射量を選択して照射した場合、基層と表面層の架橋
度の差をより大きくすることができる。即ち、基層をよ
り十分架橋せしめ且つ表面層の架橋度を十分抑えること
ができ、延伸加工性および加熱延伸後に得られる熱収縮
性フィルムの熱収縮特性やヒートシール性はより良好な
ものとなる。
ン−αオレフィン共重合体の密度は特に限定されない
が、好ましくは、0.910g/cm3以上であること
が望ましい。表面層を形成する線状低密度エチレン−α
オレフィン共重合体の密度が小さい場合には融点が低く
耐熱性が劣るため、熱収縮包装する際に良好な熱収縮仕
上がりを得る目的で熱収縮トンネルの温度を上げると、
熱収縮後のフィルム表面に一般的に「やけ」と呼ばれて
いる半溶融状態を経た白化状態が生じ、きれいな仕上が
りを得ることができない。従来の架橋熱収縮性フィルム
の場合には表面部も架橋度が高いため、たとえ密度が低
くとも、この様な問題は発生し難い。しかしながら、本
発明の架橋熱収縮性積層フィルムは、ヒートシール性を
良好にするために表面層の架橋度を抑えたものである。
このため、この様な問題を発生し難くするためには、表
面層を形成する線状低密度エチレン−αオレフィン共重
合体の密度はできるだけ大きいほうが好ましく、少なく
とも0.910g/cm3以上の密度を有することが好
ましい。
て、各層の厚み構成は特に限定されないが、基層の厚み
の割合が全体厚みに対し30〜80%の範囲内であるこ
とが好ましい。基層の厚みの割合が小さすぎると延伸加
工性が悪く、かりに延伸できたとしても、得られた熱収
縮性フィルムは熱収縮特性に劣るものとなる。また、基
層の厚みの割合が大きすぎると、表面層の厚みの割合が
低下し、ヒートシール強度の低下を招く。フィルムの全
体厚みも特に限定されないが、熱収縮包装用としては1
0〜40μmであることが好ましい。
いて、各層に他の樹脂や滑剤、アンチブロッキング剤、
防曇剤、静電防止剤等の添加剤を混入したり、あるい
は、新たな層を設けたるすることは何等妨げられるもの
ではない。
する方法としては以下の様な方法がある。即ち、まず、
線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体からなる基
層の両面に、基層を形成する線状低密度エチレン−αオ
レフィン共重合体より密度の大きい線状低密度エチレン
−αオレフィン共重合体からなる表面層を有する積層フ
ィルムをつくる。この積層フィルムの製造方法は特に限
定されるものではなく、従来の公知の方法で行えばよ
い。例えば、三枚の成形されたフィルムを貼合わせる方
法でも押出ラミネートする方法でも、また、コーティン
グする方法でもよいが、特に、複数の押出機と多層ダイ
スを用いたインフレーション成形法あるいはTダイ成形
法等による共押出し法が最適である。
線、中性子線、加速電子線等の電離性放射線を照射して
積層フィルムを構成する線状低密度エチレン−αオレフ
ィン共重合体を架橋する。尚、照射する電離放射線とし
て加速電子線を用いる場合には、延伸前のフィルムの厚
さ方向に対し、できるかぎり均一な照射が可能な照射設
備および照射条件を選択する必要がある。
して延伸することにより本発明の架橋熱収縮性積層フィ
ルムが得られる。延伸する手段としては、積層フィルム
がシート状であるかチューブ状であるかによって異なる
が公知のテンター方式またはチューブラー方式の延伸装
置が適宜用いられる。また、延伸倍率は必要に応じて、
一軸当り2〜5倍程度延伸すればよい。そして、引き続
いて、弛緩を与えながら熱固定を行ってもよい。本発明
の架橋熱収縮性積層フィルムは、表面層を基層より密度
の高い線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体で形
成することにより、基層を形成する樹脂だけを選択的に
高度に架橋し、表面層は基層に比べあまり架橋させない
ものである。このため、本発明の架橋熱収縮性積層フィ
ルムは、従来の線状低密度エチレン−αオレフィン共重
合体から形成される架橋熱収縮性フィルムの優れた性質
を残したままで、欠点であったヒートシール性の悪さを
改良することができる。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、本発明においては、架橋熱収縮性積層フィルムの諸
特性については以下の方法により測定した。 ・熱収縮率(縦方向) 縦方向の長さL0のフィルムを各温度のグリセリン浴中
で1分間自由収縮させ、収縮後の縦方向の長さLを測
り、次の式より求めた。 収縮率(縦方向)(%)=(L0−L)/L0×100 ・熱収縮応力(縦方向) 幅10mm、長さ50mmの試験片をチャック間が30
mmになるように熱収縮応力測定機に装着し、各温度の
グリセリン浴中に浸漬させる。その際、チャック間に生
じる応力を熱収縮応力として単位「kg/cm2」で求
めた。 ・ヒートシール強度 フィルム2枚を各フィルムの縦方向を揃えた状態で重ね
て、横方向に赤熱状態のホットワイヤーで溶断シールす
る。次に、この試料から幅15mm、長さ70mmの溶
断シール部が中心に位置する引張試験用試験片を切り出
す。そして、この試験片をチャック間が30mmになる
ように引張試験機に装着し、引張速度300mm/mi
nにて破断に要する最高強度として測定する。この値が
Kg/15mmの単位で示したヒートシール強度であ
る。尚、一般的に、本発明の熱収縮性フィルムのような
熱収縮性フィルムによって物品を熱収縮包装する際に
は、輸送および取扱上の問題から、少なくとも1.30
Kg/15mmのヒートシール強度を有することが好ま
しい。 ・耐熱温度 上部面が10cm×10cmの正方形に切り抜かれた段
ボール紙製の縦20cm横20cm高さ5cmの箱を熱
収縮フィルムを用いラフに密封包装し、エアー抜き用の
ピン孔を適宜設ける。次に、これを一定の温度に設定し
た熱収縮トンネルに通し収縮包装したのち、箱が切り抜
かれた部分のフィルムの状態を観察する。そして、この
操作を熱収城トンネルの温度を5℃ずつ上昇させていき
ながら繰り返し、「白化」せず良好な収縮包装仕上がり
が得られる最高温度を「耐熱温度」として求めた。この
耐熱温度は「やけ」を生じることなしに良好な熱収縮包
装仕上がりが得られる最高の熱収縮トンネル温度であ
る。
0.930g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフ
ィン共重合体(樹脂番号5)を両表面層とし、密度0.
890g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン
共重合体(樹脂番号1)を基層とするチューブ状共押出
し三層未延伸原反シートを、3台の押出し機と3層共押
出用サーキュラーダイによって得た。得られた3層未延
伸原反シートの全体厚みは約220μで、各層の厚み比
は、一方の最外層から約1:3:1であった。尚、押出
し成形に際しては、上記共押出し直後に、従来の水冷方
法によって急冷させた。そして、この3層未延伸原反シ
ートを、日新ハイボルテージ社製の電子線加速機に通じ
て、窒素雰囲気中で7、15および25Mradの電子
線を照射した。ついで、これらの3層未延伸原反シート
を、従来のインフレーション方式によって縦方向、横方
向共に4.0倍に延伸したが容易に延伸された多層二軸
延伸フィルムを得ることができた。そして、この多層二
軸延伸フィルムに弛緩を与えながら熱固定を行い、全体
厚みが15μの熱収縮性積層フィルムを得た。得られた
フィルムの樹脂構成およびヒートシール強度等の物性の
測定値を表2に示した。いずれのフィルムも各温度にお
いて高い熱収縮率と熱収縮応力を示し、ヒートシール強
度も良好であった。また、フィルム強度および透明性も
良好であった。
g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合
体(樹脂番号4)を両表面層とし、密度0.905g/
cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体
(樹脂番号2)を基層とするチューブ状共押出し三層未
延伸原反シートを、実施例1、2および3と直じ方法に
よって得た。そして、このチューブ状共押出し三層未延
伸原反シートを用い実施例1、2および3と同じ方法で
15Mradの電子線を照射した。さらに、実施例1、
2および3と同じ方法によって全体厚みが15μ熱収縮
性積層フィルムの試作を行った。その結果、延伸は容易
に行なうことが出来た。また、得られたフィルムの樹脂
構成およびヒートシール強度等の物性の測定値を表2に
示したが、いずれのフィルムも各温度において高い熱収
縮率と熱収縮応力を示し、ヒートシール強度も良好であ
った。また、フィルム強度および透明性も良好であっ
た。
g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合
体(樹脂番号3)を両表面層とし、密度0.890g/
cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体
(樹脂番号1)を基層とするチューブ状共押出し三層未
延伸原反シートを、実施例1、2および3と同じ方法に
よって得た。そして、このチューブ状共押出し三層未延
伸原反シートを実施例1、2および3と同じ方法で10
Mradの電子線を照射した。さらに、このチューブ状
共押出し三層未延伸原反シートにより実施例1、2およ
び3と同じ方法によって全体厚みが15μ熱収縮性積層
フィルムの試作を行った。その結果、延伸は容易に行え
ることが出来た。また、得られたフィルムの樹脂構成お
よびヒートシール強度等の物性の測定値を表2に示した
が、いずれのフィルムも各温度において高い熱収縮率と
熱収縮応力を示し、ヒートシール強度も良好であった。
また、フィルム強度および透明性も良好であった。
g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合
体(樹脂番号2)を両表面層とし、密度0.890g/
cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体
(樹脂番号1)を基層とするチューブ状共押出し三層未
延伸原反シートを、実施例1、2および3と同じ方法に
よって得た。そして、このチューブ状共押出し三層未延
伸原反シートに実施例1,2および3と同じ方法で10
Mardの電子線を照射した。さらに、このチューブ状
共押出し三層未延伸原反シートにより実施例1,2およ
び3と同じ方法によって全体厚みが15μ熱収縮性積層
フィルムの試作を行った。その結果、延伸は容易に行な
うことが出来た。また、得られたフィルムの樹脂構成お
よびヒートシール強度等の物性の測定値を表2に示した
が、いずれのフィルムも各温度において高い熱収縮率と
熱収縮応力を示し、ヒートシール強度も良好であった。
また、フィルム強度および透明性も良好であった。但
し、耐熱温度は他の実施例および比較例と比べ低く、高
温での熱収縮包装適性に劣っていた。
同じ樹脂構成および方法で得たチューブ状共押出し三層
未延伸原反シートに、実施例1、2および3と同じ方法
で4、および35Mardの電子線を照射した。次に、
実施例1、2および3と同じ方法で延伸を試みた。その
結果、4Mradの電子線を照射したものは延伸できな
かった。また、35Mradの電子線を照射したもの
は、良好に伸延できたものの、得られた全体厚みが15
μ熱収縮性積層フィルムのヒートシール強度は表2に示
すごとく低かった。
12g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共
重合体(樹脂番号3)を両表面層とし、密度0.905
g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合
体(樹脂番号2)を基層とするチューブ状共押出し三層
未延伸原反シートを、実施例1,2および3と同じ方法
によって得た。そして、このチューブ状共押出し三層未
延伸原反シートに実施例1、2および3と同じ方法で1
0及び15Mradの電子線を照射した。さらに、この
チューブ状共押出し三層未延伸原反シートにより実施例
1,2および3と同じ方法によって全体厚みが15μ熱
収縮性積層フィルムの試作を行った。その結果、10M
radの電子線を照射したものは延伸できなかった。ま
た、15Mradの電子線を照射したものは、良好に延
伸できたものの、得られた全体厚みが15μ熱収縮性積
層フィルムのヒートシール強度は表2に示すごとく低か
った。
g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合
体(樹脂番号4)からなるチューブ状共押出し単層未延
伸原反シートを、実施例1および2と同じ方法で得た。
そして、このチューブ状共押出し単層未延伸原反シート
に実施例1、2および3と同じ方法で15Mradの電
子線を照射した。そして、実施例1、2および3と同じ
方法で延伸を試みたが、良好に延伸できなかった。
g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合
体(樹脂番号2)からなるチューブ状共押出し単層未延
伸原反シートを、実施例1,2および3と同じ方法で得
た。そして、このチューブ状共押出し単層未延伸原反シ
ートに実施例1,2および3と同じ方法で15Mrad
の電子線を照射した。さらに、このチューブ状共押出し
単層未延伸原反シートにより実施例1,2および3と同
じ方法によって全体厚みが15μ熱収縮性積層フィルム
の試作を行った。その結果、延伸は容易に行なうことが
出来た。しかしながら、得られたフィルムのヒートシー
ル強度は、表2から判るように不十分であった。又、耐
熱温度は他の実施例および比較例と比べ低く、高温での
熱収縮包装適性に劣っていた。
g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合
体(樹脂番号5)を両表面層とし、密度0.940g/
cm3のエチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂番号6、
酢ビ含量15重量%)を基層とするチューブ状共押出し
三層延伸原反シートを、実施例1、2および3と同じ方
法によって得た。そして、このチューブ状共押出し三層
満延伸原反シートに実施例1,2および3と同じ方法で
10Mradの電子線を照射した。さらに、このチュー
ブ状共押出し三層未延伸原反シートにより実施例1,2
および3と同じ方法によって全体厚みが15μ熱収縮性
積層フィルムの試作を行った。その結果、延伸は容易に
行なうことが出来た。しかしながら、得られた熱収縮性
積層フィルムの引張強度および透明性(ヘイズ)は表2
に示すごとく不十分であった。
g/cm3の線状低密度エチレン−αオレフィン共重合
体(樹脂番号5)を両表面層とし、密度0.921g/
cm3の低密度エチレン単独重合体(樹脂番号7)を基
層とするチューブ状共押出し三層未延伸原反シートを、
実施例1,2および3と同じ方法によって得た。そし
て、このチューブ状共押出し三層未延伸原反シートに実
施例1,2および3と同じ方法で10Mradの電子線
を照射した。さらに、このチューブ状共押出し三層未延
伸原反シートにより実施例1,2および3と同じ方法に
よって全体厚みが15μ熱収縮性積層フィルムの試作を
行った。その結果、延伸は容易に行えることが出来た。
しかしながら、得られた熱収縮性積層フィルムの引張強
度および透明性(ヘイズ)は表2に示すごとく不十分で
あった。
表面層を基層より密度の高い線状低密度エチレン−αオ
レフィン共重合体で形成することにより、基層を形成す
る樹脂のみを選択的に高度に架橋し、表面層は基層に比
べて余り架橋させないものである。そのため、本発明の
積層フィルムは、従来の架橋熱収縮性積層フィルムのよ
うに、線状低密度エチレン−αオレフィン共重合体の優
れた性質が、種類の異なる樹脂を積層することにより損
なわれることなく、また架橋抑制剤等の添加剤を使用す
る必要もなく、線状低密度エチレン−αオレフィン共重
合体本来の優れた性質、例えば透明性、フィルム強度を
維持したままで、熱収縮率や熱収縮応力に優れ、しかも
ヒートシール性にも優れている。
Claims (2)
- 【請求項1】 線状低密度エチレン−αオレフィン共重
合体から形成される基層の両面に、該基層を形成する線
状低密度エチレン−αオレフィン共重合体より密度が少
なくとも0.01g/cm3以上大きい線状低密度エチ
レン−αオレフィン共重合体から形成される表面層を有
する積層フィルムに、電離性放射線を5〜30Mrad
照射したのち、加熱延伸してなる架橋熱収縮性積層フィ
ルム。 - 【請求項2】 表面層を形成する線状低密度エチレン−
αオレフィン共重合体の密度が0.910g/cm3以
上であることを特徴とする請求項1記載の架橋熱収縮性
積層フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03352695A JP3097874B2 (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 架橋熱収縮性積層フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03352695A JP3097874B2 (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 架橋熱収縮性積層フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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