JPH05148904A - 中高層建築物の構造 - Google Patents
中高層建築物の構造Info
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- JPH05148904A JPH05148904A JP31504791A JP31504791A JPH05148904A JP H05148904 A JPH05148904 A JP H05148904A JP 31504791 A JP31504791 A JP 31504791A JP 31504791 A JP31504791 A JP 31504791A JP H05148904 A JPH05148904 A JP H05148904A
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- unit
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Links
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- 238000005728 strengthening Methods 0.000 abstract 1
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Landscapes
- Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 上下方向に連続して積み重ねられた少なくと
も一列の住戸ユニットの剛性を他の列の住戸ユニットの
剛性よりも強化し、この強化した住戸ユニットの列に水
平荷重を受け持たせ、以て建築物全体の施工コストの削
減を図り、また、現場での施工作業の能率を上げること
ができる中高層建築物の構造を提供することを目的とす
る。 【構成】 建物の1階に、1階の住戸を構成する住戸ユ
ニット10を前後左右に複数列配設し、各住戸ユニット
10の上に建物の各階を構成する住戸ユニット10を積
み重ねて前後左右上下に隣接する各住戸ユニット10を
相互に一体化してなる中高層建築物である。住戸ユニッ
ト10のうち、上下方向に沿う少なくとも一列を構成す
る住戸ユニット10は、四面のコンクリート壁部とコン
クリート床部とからなるボックス型に形成された剛性が
強化されたコンクリート製住戸ユニット10Aで構成さ
れている。
も一列の住戸ユニットの剛性を他の列の住戸ユニットの
剛性よりも強化し、この強化した住戸ユニットの列に水
平荷重を受け持たせ、以て建築物全体の施工コストの削
減を図り、また、現場での施工作業の能率を上げること
ができる中高層建築物の構造を提供することを目的とす
る。 【構成】 建物の1階に、1階の住戸を構成する住戸ユ
ニット10を前後左右に複数列配設し、各住戸ユニット
10の上に建物の各階を構成する住戸ユニット10を積
み重ねて前後左右上下に隣接する各住戸ユニット10を
相互に一体化してなる中高層建築物である。住戸ユニッ
ト10のうち、上下方向に沿う少なくとも一列を構成す
る住戸ユニット10は、四面のコンクリート壁部とコン
クリート床部とからなるボックス型に形成された剛性が
強化されたコンクリート製住戸ユニット10Aで構成さ
れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中高層建築物の構造に
係わり、特に、建物の1階に、1階の住戸を構成する住
戸ユニットを前後左右に複数列配設し、各住戸ユニット
の上に建物の各階を構成する住戸ユニットを積み重ねて
前後左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互に一体化
してなる中高層建築物の構造に関するものである。
係わり、特に、建物の1階に、1階の住戸を構成する住
戸ユニットを前後左右に複数列配設し、各住戸ユニット
の上に建物の各階を構成する住戸ユニットを積み重ねて
前後左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互に一体化
してなる中高層建築物の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大都市の用地不足と、要請される
住宅戸数の消化のために、市街地集合住宅等において
は、中層から例えば10〜15階の高層の集合住宅が建
築されるようになってきた。
住宅戸数の消化のために、市街地集合住宅等において
は、中層から例えば10〜15階の高層の集合住宅が建
築されるようになってきた。
【0003】これらは、一般に、柱をH形鋼を主材とす
るSRC造とし、けた行は鉄骨梁と壁の部分を一体とし
た大型PC板、戸境壁ははりブレース入りPC板、床は
現場打ちとし、基本的に従来のオフィスビルの工法技術
を適用したものであった。
るSRC造とし、けた行は鉄骨梁と壁の部分を一体とし
た大型PC板、戸境壁ははりブレース入りPC板、床は
現場打ちとし、基本的に従来のオフィスビルの工法技術
を適用したものであった。
【0004】ところで、この種の集合住宅においても、
時間、資材、労力の冗費を削減し、品質の良い住宅を得
るために、戸建て住宅のようなプレハブ化が進められる
ようになってきた。
時間、資材、労力の冗費を削減し、品質の良い住宅を得
るために、戸建て住宅のようなプレハブ化が進められる
ようになってきた。
【0005】図10及び図11は、このようなプレハブ
化を図った中高層建築物の施工技術の従来例を示すもの
である。
化を図った中高層建築物の施工技術の従来例を示すもの
である。
【0006】図10に示すユニット化工法は、H形鋼を
主体構造とするスペースフレーム1の中にボックス型に
組み立てた住戸ユニット2を挿入していくもので、住戸
ユニット2はクレーン3で吊り上げた押し込み治具兼用
の吊上げ板4に載せられて、スペースフレーム1の挿入
部1aに臨ませられ、吊上げ板4に備えられた挿入装置
によって挿入部1aの中に挿入されていくものである。
主体構造とするスペースフレーム1の中にボックス型に
組み立てた住戸ユニット2を挿入していくもので、住戸
ユニット2はクレーン3で吊り上げた押し込み治具兼用
の吊上げ板4に載せられて、スペースフレーム1の挿入
部1aに臨ませられ、吊上げ板4に備えられた挿入装置
によって挿入部1aの中に挿入されていくものである。
【0007】また、図11に示すユニット化工法は、鉄
骨造のスペースユニット(住戸ユニット)5を、クレー
ン6により、現場で積み上げて行くもので、ブロック工
法とも呼ばれているものである。なお、現場で積み上げ
られるスペースユニット5は、間口3,150、奥行1
1,270、高さ2,670、重量9〜10tを標準とす
るもので、けた行方向はラーメン、スパン方向は多柱式
のフィーレンディールトラスの構造形式をとっており、
ユニットの外壁は、耐鋼性鋼鈑によるカーテンウォール
が工場で先付けされ、さらにサッシ、ガラスも工場にお
いて取り付けられるようになっている。
骨造のスペースユニット(住戸ユニット)5を、クレー
ン6により、現場で積み上げて行くもので、ブロック工
法とも呼ばれているものである。なお、現場で積み上げ
られるスペースユニット5は、間口3,150、奥行1
1,270、高さ2,670、重量9〜10tを標準とす
るもので、けた行方向はラーメン、スパン方向は多柱式
のフィーレンディールトラスの構造形式をとっており、
ユニットの外壁は、耐鋼性鋼鈑によるカーテンウォール
が工場で先付けされ、さらにサッシ、ガラスも工場にお
いて取り付けられるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した従来
技術における次のような課題を解決せんとするものであ
る。
技術における次のような課題を解決せんとするものであ
る。
【0009】第1に、図10に示すようなユニット化工
法では、住戸ユニット2を吊上げ板4を介してクレーン
3によりスペースフレーム1の挿入部1aに臨む位置ま
で吊り上げ、住戸ユニット2を挿入部1aに押し込まな
ければならないので、現場での施工作業の能率が悪く、
またスペースフレーム1の前に住戸ユニット2を臨ませ
るための作業空間を確保しなければならないといった問
題点である。
法では、住戸ユニット2を吊上げ板4を介してクレーン
3によりスペースフレーム1の挿入部1aに臨む位置ま
で吊り上げ、住戸ユニット2を挿入部1aに押し込まな
ければならないので、現場での施工作業の能率が悪く、
またスペースフレーム1の前に住戸ユニット2を臨ませ
るための作業空間を確保しなければならないといった問
題点である。
【0010】第2に、図11に示すような住戸ユニット
5を積み重ねて建築物を構築するユニット化工法では、
鉛直荷重並びに水平荷重に対する強度向上を図るために
個々の住戸ユニットの構造を強固なものにしなければな
らず、住戸ユニットのコストが大きくなって、全体的に
コスト高になるといった点である。
5を積み重ねて建築物を構築するユニット化工法では、
鉛直荷重並びに水平荷重に対する強度向上を図るために
個々の住戸ユニットの構造を強固なものにしなければな
らず、住戸ユニットのコストが大きくなって、全体的に
コスト高になるといった点である。
【0011】本発明は前記事情に鑑みて提案されたもの
で、その目的とするところは、上下方向に連続して積み
重ねられた少なくとも一列の住戸ユニットの剛性を他の
列の住戸ユニットの剛性よりも強化し、この強化した住
戸ユニットの列に水平荷重を受け持たせ、以て建築物全
体の施工コストの削減を図り、また、現場での施工作業
の能率を上げることができる中高層建築物の構造を提供
することにある。
で、その目的とするところは、上下方向に連続して積み
重ねられた少なくとも一列の住戸ユニットの剛性を他の
列の住戸ユニットの剛性よりも強化し、この強化した住
戸ユニットの列に水平荷重を受け持たせ、以て建築物全
体の施工コストの削減を図り、また、現場での施工作業
の能率を上げることができる中高層建築物の構造を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
中高層建築物の構造は、建物の1階に、1階の住戸を構
成する住戸ユニットを前後左右に複数列配設し、各住戸
ユニットの上に建物の各階を構成する住戸ユニットを積
み重ねて前後左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互
に一体化してなる中高層建築物であって、住戸ユニット
のうち上下方向に沿う少なくとも一列を構成する住戸ユ
ニットが、四面のコンクリート壁部とコンクリート床部
とからなるボックス型に形成された剛性が強化されたコ
ンクリート製住戸ユニットで構成されていることを特徴
とするものである。
中高層建築物の構造は、建物の1階に、1階の住戸を構
成する住戸ユニットを前後左右に複数列配設し、各住戸
ユニットの上に建物の各階を構成する住戸ユニットを積
み重ねて前後左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互
に一体化してなる中高層建築物であって、住戸ユニット
のうち上下方向に沿う少なくとも一列を構成する住戸ユ
ニットが、四面のコンクリート壁部とコンクリート床部
とからなるボックス型に形成された剛性が強化されたコ
ンクリート製住戸ユニットで構成されていることを特徴
とするものである。
【0013】また、請求項2記載の中高層建築物の構造
は、コンクリート製の住戸ユニットを、少なくとも上下
方向に2分割した形状とすることを特徴とするものであ
る。
は、コンクリート製の住戸ユニットを、少なくとも上下
方向に2分割した形状とすることを特徴とするものであ
る。
【0014】
【作用】本発明の請求項1記載の中高層建築物の構造に
よれば、建築物を構成する住戸ユニットの中で、四面の
コンクリート壁部とコンクリート床部とからなるボック
ス型に形成されたコンクリート製住戸ユニットを最も剛
性が強化された住戸ユニット(強化住戸ユニット)とし
て積み重ねることにより、剛性の大きな住戸ユニットの
列が造られるので、水平力に対して建築物の剛性を増し
た骨組み構造とし得、また、建築物にかかる水平力が、
最も剛性が強化された列の住戸ユニット(強化住戸ユニ
ット)に伝達されて、強化住戸ユニットにより受け持た
せられるので、他の列の住戸ユニットに要求される強度
を小さくすることが可能になる。
よれば、建築物を構成する住戸ユニットの中で、四面の
コンクリート壁部とコンクリート床部とからなるボック
ス型に形成されたコンクリート製住戸ユニットを最も剛
性が強化された住戸ユニット(強化住戸ユニット)とし
て積み重ねることにより、剛性の大きな住戸ユニットの
列が造られるので、水平力に対して建築物の剛性を増し
た骨組み構造とし得、また、建築物にかかる水平力が、
最も剛性が強化された列の住戸ユニット(強化住戸ユニ
ット)に伝達されて、強化住戸ユニットにより受け持た
せられるので、他の列の住戸ユニットに要求される強度
を小さくすることが可能になる。
【0015】また、請求項2記載の中高層建築物の構造
によれば、剛性が強化されたコンクリート製の住戸ユニ
ット(強化住戸ユニット)が、少なくとも上下方向に2
分割された形状とされているので、クレーンによる吊り
上げ作業に過度の負荷を与えない。
によれば、剛性が強化されたコンクリート製の住戸ユニ
ット(強化住戸ユニット)が、少なくとも上下方向に2
分割された形状とされているので、クレーンによる吊り
上げ作業に過度の負荷を与えない。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
明する。
【0017】図1は本発明にかかる中高層建築物の構造
の基本的な構成を示す概略斜視図である。この中高層建
築物の構造も、基本的には、ボックス型の住戸ユニット
を、建物の一階より、前後左右に複数列(図示例では前
後左右に4列ずつ)配設し、各住戸ユニット10の上に
建物の各階を構成する住戸ユニット10を積み重ねて前
後左右上下に隣接する各住戸ユニット10を相互に一体
化してなる構造である。
の基本的な構成を示す概略斜視図である。この中高層建
築物の構造も、基本的には、ボックス型の住戸ユニット
を、建物の一階より、前後左右に複数列(図示例では前
後左右に4列ずつ)配設し、各住戸ユニット10の上に
建物の各階を構成する住戸ユニット10を積み重ねて前
後左右上下に隣接する各住戸ユニット10を相互に一体
化してなる構造である。
【0018】しかし本発明にあっては、住戸ユニットの
うち、剛性を強化された強化住戸ユニット10Aが、建
築物の四隅において積み重ねられ(強化住戸ユニット列
R)た構造とされ、これにより各階の四隅の住戸ユニッ
ト10Aで、それらの間に配設された住戸ユニット10
の水平方向の荷重を受け持つ構造としている。
うち、剛性を強化された強化住戸ユニット10Aが、建
築物の四隅において積み重ねられ(強化住戸ユニット列
R)た構造とされ、これにより各階の四隅の住戸ユニッ
ト10Aで、それらの間に配設された住戸ユニット10
の水平方向の荷重を受け持つ構造としている。
【0019】ここで、住戸ユニット10は、4本の柱体
10aと、これら柱体10aの上端並びに下端をそれぞ
れ連結する上梁部10b並びに下梁部10cとによりボ
ックス型に組まれた構造となっている。
10aと、これら柱体10aの上端並びに下端をそれぞ
れ連結する上梁部10b並びに下梁部10cとによりボ
ックス型に組まれた構造となっている。
【0020】次に、図2及び図3は、強化住戸ユニット
10Aの具体的な第1の実施例を示すものである。この
強化住戸ユニット10Aは、コンクリート製のボックス
型(四角箱型)に形成されており、より具体的には、図
2に示すように、内部に鉄筋を配筋して所定の肉厚で一
体に成型された四面の壁部11、12、13、14と床
部15とからなるコンクリート構造体である。そして、
この強化住戸ユニット10Aは、予め工場で製作され、
プレキャスト状態で現場に運搬されるようになってい
る。
10Aの具体的な第1の実施例を示すものである。この
強化住戸ユニット10Aは、コンクリート製のボックス
型(四角箱型)に形成されており、より具体的には、図
2に示すように、内部に鉄筋を配筋して所定の肉厚で一
体に成型された四面の壁部11、12、13、14と床
部15とからなるコンクリート構造体である。そして、
この強化住戸ユニット10Aは、予め工場で製作され、
プレキャスト状態で現場に運搬されるようになってい
る。
【0021】また、強化住戸ユニと10Aは、上下方向
に2分割される上部分割ユニット16と、下部分割ユニ
ット17とで構成されている。
に2分割される上部分割ユニット16と、下部分割ユニ
ット17とで構成されている。
【0022】すなわち、上部分割ユニット16は、図3
に示すように、四面の壁部の上部側を構成するようにリ
ング状に形成され、リング状の下端面18には、複数の
連結ボルト19…が、下方に突出して形成されている。
また、上端面20には、複数のシース管が所定間隔をあ
けて埋め込まれてボルト挿通孔21が形成されている。
に示すように、四面の壁部の上部側を構成するようにリ
ング状に形成され、リング状の下端面18には、複数の
連結ボルト19…が、下方に突出して形成されている。
また、上端面20には、複数のシース管が所定間隔をあ
けて埋め込まれてボルト挿通孔21が形成されている。
【0023】一方、下部分割ユニット17は、4面の壁
部の下部側と床部15を構成するように形成され、床部
15の底面周縁部には、複数のアンカーボルト22が下
方に突出して形成されている。また、下部分割ユニット
17のリング状の上端面23には、上部分割ユニット1
6の連結ボルト19が挿入される複数のシース管が埋め
込まれてボルト挿通孔24が形成されている。
部の下部側と床部15を構成するように形成され、床部
15の底面周縁部には、複数のアンカーボルト22が下
方に突出して形成されている。また、下部分割ユニット
17のリング状の上端面23には、上部分割ユニット1
6の連結ボルト19が挿入される複数のシース管が埋め
込まれてボルト挿通孔24が形成されている。
【0024】そして、下部分割ユニット17の上端面2
3の全てのボルト挿通孔24内部にグラウト材が注入さ
れ、これらボルト挿通孔24に上部分割ユニット16の
連結ボルト19が挿入され、この状態でグラウト材が固
化することにより、下部分割ユニット17及び上部分割
ユニット16が一体化されて強化住戸ユニット10Aが
形成されるようになっている。なお、図示していない
が、4面の壁部11、12、13、14には、適宜開口
部が形成されるようになっている。
3の全てのボルト挿通孔24内部にグラウト材が注入さ
れ、これらボルト挿通孔24に上部分割ユニット16の
連結ボルト19が挿入され、この状態でグラウト材が固
化することにより、下部分割ユニット17及び上部分割
ユニット16が一体化されて強化住戸ユニット10Aが
形成されるようになっている。なお、図示していない
が、4面の壁部11、12、13、14には、適宜開口
部が形成されるようになっている。
【0025】そして、強化住戸ユニット10Aの底面周
縁部から下方に突出しているアンカーボルト22(下部
分割ユニット17のアンカーボルト22)は、この強化
住戸ユニット10Aが積み重ねられる下方の強化住戸ユ
ニット10Aのボルト挿通孔21内部に挿入されるよう
になっている。また、強化住戸ユニット10Aの上端面
に形成されたボルト挿通孔21(上部分割ユニット16
のボルト挿通孔21)には、この強化住戸ユニット10
Aの上に積み重ねられる強化住戸ユニット10Aのアン
カーボルト22が挿入されるようになっている。
縁部から下方に突出しているアンカーボルト22(下部
分割ユニット17のアンカーボルト22)は、この強化
住戸ユニット10Aが積み重ねられる下方の強化住戸ユ
ニット10Aのボルト挿通孔21内部に挿入されるよう
になっている。また、強化住戸ユニット10Aの上端面
に形成されたボルト挿通孔21(上部分割ユニット16
のボルト挿通孔21)には、この強化住戸ユニット10
Aの上に積み重ねられる強化住戸ユニット10Aのアン
カーボルト22が挿入されるようになっている。
【0026】ここで、強化住戸ユニット10Aの壁部1
1、12、13、14の肉厚は、強化住戸ユニット10
Aの配設位置、すなわち多数の強化住戸ユニット10A
…が積み上げられて形成される中高層建築物における層
位置によって適宜その厚みが選択される。例えば、最上
階に配置される強化住戸ユニット10Aでは、鉛直荷重
を受ける度合いが少ないことからその下層に配置される
強化住戸ユニット10Aに比べその構造強度を高くする
必要がなく、一方、最下層に配置される強化住戸ユニッ
ト10Aでは、鉛直荷重を受ける度合いが一番高いこと
からその上層に配置される強化住戸ユニット10Aに比
べその構造強度を十分高くする必要がある。
1、12、13、14の肉厚は、強化住戸ユニット10
Aの配設位置、すなわち多数の強化住戸ユニット10A
…が積み上げられて形成される中高層建築物における層
位置によって適宜その厚みが選択される。例えば、最上
階に配置される強化住戸ユニット10Aでは、鉛直荷重
を受ける度合いが少ないことからその下層に配置される
強化住戸ユニット10Aに比べその構造強度を高くする
必要がなく、一方、最下層に配置される強化住戸ユニッ
ト10Aでは、鉛直荷重を受ける度合いが一番高いこと
からその上層に配置される強化住戸ユニット10Aに比
べその構造強度を十分高くする必要がある。
【0027】そして、強化ユニット10Aの構造強度を
高くするためには、壁部及び床部の肉厚を厚くし、また
構造強度を低くするためには、壁部及び床部の肉厚を薄
くする構造とすればよい。ところが、構造強度を高くす
べく壁部11、12、13、14の肉厚を厚くした場
合、居住空間Aが狭められてしまうというおそれがあ
る。しかし、図9に示すように、本実施例の強化住戸ユ
ニット10Aにおいては、内部に組み付けられるバスユ
ニット、サニタリーユニット設備等の間仕切り70のモ
ジュール芯M1は常に一定に設定されており、また、強
化住戸ユニット10Aの外面のモジュール芯M2も常に
一定に設定された構造とされている。そのため、構造強
度を高くすべく壁部11、12、13、14の肉厚を十
分厚くしても、内部の壁仕切り70と壁部11、12、
13、14との間隙により厚みを調整できるので、居住
空間Aが狭められるといった不都合を回避することがで
きる。
高くするためには、壁部及び床部の肉厚を厚くし、また
構造強度を低くするためには、壁部及び床部の肉厚を薄
くする構造とすればよい。ところが、構造強度を高くす
べく壁部11、12、13、14の肉厚を厚くした場
合、居住空間Aが狭められてしまうというおそれがあ
る。しかし、図9に示すように、本実施例の強化住戸ユ
ニット10Aにおいては、内部に組み付けられるバスユ
ニット、サニタリーユニット設備等の間仕切り70のモ
ジュール芯M1は常に一定に設定されており、また、強
化住戸ユニット10Aの外面のモジュール芯M2も常に
一定に設定された構造とされている。そのため、構造強
度を高くすべく壁部11、12、13、14の肉厚を十
分厚くしても、内部の壁仕切り70と壁部11、12、
13、14との間隙により厚みを調整できるので、居住
空間Aが狭められるといった不都合を回避することがで
きる。
【0028】さらに、強化住戸ユニット10Aを構成す
る上部分割ユニット16及び下部分割ユニット17は、
工場から現場まで運搬するためにトラックの制限内にお
いて長さ、幅、高さ等の寸法が設定されるものである。
る上部分割ユニット16及び下部分割ユニット17は、
工場から現場まで運搬するためにトラックの制限内にお
いて長さ、幅、高さ等の寸法が設定されるものである。
【0029】一方、強化住戸ユニット10Aと住戸ユニ
ット10との連結は、図6に示す取付金物40を介して
なされる。
ット10との連結は、図6に示す取付金物40を介して
なされる。
【0030】取付金物40は、正方形板の一つの角部を
切り欠いてL字状の板体とし、さらに残った角部を斜に
切断したものであり、切断して形成された各辺よりやや
内側にボルト等の連結具を挿入するための孔41…を形
成した鋼板である。そして、この取付金物40は、その
角部を切り欠いて形成された凹み部42aが、住戸ユニ
ット10Aの外面のコーナー部に係合され、かつ凹み部
42a側が外面にビス止め固定されたL字状のブラケッ
ト43の上面側に載り、孔41…とブラケット43に予
め形成された連結孔(図示略)との間に連結具が挿通さ
れ締結されることによって住戸ユニット10Aに連結さ
れている。
切り欠いてL字状の板体とし、さらに残った角部を斜に
切断したものであり、切断して形成された各辺よりやや
内側にボルト等の連結具を挿入するための孔41…を形
成した鋼板である。そして、この取付金物40は、その
角部を切り欠いて形成された凹み部42aが、住戸ユニ
ット10Aの外面のコーナー部に係合され、かつ凹み部
42a側が外面にビス止め固定されたL字状のブラケッ
ト43の上面側に載り、孔41…とブラケット43に予
め形成された連結孔(図示略)との間に連結具が挿通さ
れ締結されることによって住戸ユニット10Aに連結さ
れている。
【0031】また、この凹み部42a以外の、角部を切
断されて形成された斜辺部42b‥は、それぞれ上下に
配置された住戸ユニット10、10間に挟まれ、かつ上
側の住戸ユニット10の下梁部と下側の住戸ユニット1
0の上梁部との間に挟持されている。そして、下梁部に
形成された孔(図示略)と、該斜辺部42b近傍の前記
孔41と、上梁部に形成された孔(図示略)とを貫通し
てボルト等の連結具が挿通され締結されることにより、
取付金物40は強化住戸ユニット10A、住戸ユニット
10間に挟着されたものとなる。
断されて形成された斜辺部42b‥は、それぞれ上下に
配置された住戸ユニット10、10間に挟まれ、かつ上
側の住戸ユニット10の下梁部と下側の住戸ユニット1
0の上梁部との間に挟持されている。そして、下梁部に
形成された孔(図示略)と、該斜辺部42b近傍の前記
孔41と、上梁部に形成された孔(図示略)とを貫通し
てボルト等の連結具が挿通され締結されることにより、
取付金物40は強化住戸ユニット10A、住戸ユニット
10間に挟着されたものとなる。
【0032】次に、以上のように構成された中高層建築
物の構造の作用について説明する。
物の構造の作用について説明する。
【0033】図1に示すように、この中高層建築物を施
工するには、先ず、強化住戸ユニット10Aを構成する
上部分割ユニット16、下部分割ユニット17と、住戸
ユニット10をそれぞれ工場等において製造しておき、
これらをトラック等により現場まで運搬する。
工するには、先ず、強化住戸ユニット10Aを構成する
上部分割ユニット16、下部分割ユニット17と、住戸
ユニット10をそれぞれ工場等において製造しておき、
これらをトラック等により現場まで運搬する。
【0034】次に、1階より住戸ユニット10A、10
を縦横に4つづつ配列していく。これら住戸ユニット1
0A、10の配列は、強化住戸ユニット10Aを建築物
の4隅に位置するように設置し、これら強化住戸ユニッ
ト10Aの間に住戸ユニット10が並ぶように配置す
る。
を縦横に4つづつ配列していく。これら住戸ユニット1
0A、10の配列は、強化住戸ユニット10Aを建築物
の4隅に位置するように設置し、これら強化住戸ユニッ
ト10Aの間に住戸ユニット10が並ぶように配置す
る。
【0035】ここで、強化住戸ユニット10Aは、クレ
ーンにより下部分割ユニット17を吊り上げて所定位置
まで移動し、ボルト挿通孔24にグラウト材を注入し、
さらに、クレーンにより上部分割ユニット16を吊り上
げてボルト挿通孔24に連結ボルト19を挿入し、グラ
ウト材が固化することにより形成される。この際、強化
住戸ユニット10A全体は重量物であるが、下部分割ユ
ニット17及び上部分割ユニット16が別個に吊り上げ
られるため、クレーンによる吊り上げ作業に支障をきた
さない。
ーンにより下部分割ユニット17を吊り上げて所定位置
まで移動し、ボルト挿通孔24にグラウト材を注入し、
さらに、クレーンにより上部分割ユニット16を吊り上
げてボルト挿通孔24に連結ボルト19を挿入し、グラ
ウト材が固化することにより形成される。この際、強化
住戸ユニット10A全体は重量物であるが、下部分割ユ
ニット17及び上部分割ユニット16が別個に吊り上げ
られるため、クレーンによる吊り上げ作業に支障をきた
さない。
【0036】次いで、クレーンにより、強化住戸ユニッ
ト10A並びに住戸ユニット10の上にそれぞれ強化住
戸ユニット10A、住戸ユニット10をそれぞれ連続し
て積み重ねていく。そして、強化住戸ユニット10A同
士の積み重ね方法は、下部の強化住戸ユニット10Aの
上端面のボルト挿通孔21にグラウト材を注入してお
き、上部の強化住戸ユニット10Aのアンカーボルト2
2を挿入してグラウト材が固化することにより連結され
ていく。
ト10A並びに住戸ユニット10の上にそれぞれ強化住
戸ユニット10A、住戸ユニット10をそれぞれ連続し
て積み重ねていく。そして、強化住戸ユニット10A同
士の積み重ね方法は、下部の強化住戸ユニット10Aの
上端面のボルト挿通孔21にグラウト材を注入してお
き、上部の強化住戸ユニット10Aのアンカーボルト2
2を挿入してグラウト材が固化することにより連結され
ていく。
【0037】そして、前後左右及び上下方向に隣接する
ユニット10A、10同士が、図6に示す構造で締結さ
れていくことにより、図1に示すような中高層建築物が
完成する。
ユニット10A、10同士が、図6に示す構造で締結さ
れていくことにより、図1に示すような中高層建築物が
完成する。
【0038】なお、住戸ユニット10の吊り上げは、例
えば、強化住戸ユニット10Aを台として、この上にタ
ワークレーンを設置し、このタワークレーンを利用して
行なうようにする。
えば、強化住戸ユニット10Aを台として、この上にタ
ワークレーンを設置し、このタワークレーンを利用して
行なうようにする。
【0039】この施工は、工場で製作した強化住戸ユニ
ット10A(上部分割ユニット、下部分割ユニット)、
住戸ユニット10をそれぞれ、現場まで搬入し、タワー
クレーン20を利用して、これらを順次上に積み上げて
いく施工方法であるため、現場での作業性を向上するこ
とができる。
ット10A(上部分割ユニット、下部分割ユニット)、
住戸ユニット10をそれぞれ、現場まで搬入し、タワー
クレーン20を利用して、これらを順次上に積み上げて
いく施工方法であるため、現場での作業性を向上するこ
とができる。
【0040】これにより、施工された中高層建築物の構
造は、最も剛性が強化された強化住戸ユニット10Aが
建築物の四隅にそれぞれ積み重ねられて柱状の剛性の大
きな架構が構築されるので、これら架構により、水平力
に対して建築物の剛性を増した骨組み構造とすることが
できる。
造は、最も剛性が強化された強化住戸ユニット10Aが
建築物の四隅にそれぞれ積み重ねられて柱状の剛性の大
きな架構が構築されるので、これら架構により、水平力
に対して建築物の剛性を増した骨組み構造とすることが
できる。
【0041】従って、建築物にかかる水平力は、最も剛
性が強化された四隅の強化住戸ユニット10Aに伝達さ
れて、この部分で水平力が負担されるので、建築物にか
かる水平力が他の住戸ユニット10に構造設計上大きな
負担となることがなく、住戸ユニット10を構成する部
材に要求される強度が小さくて済み、したがって構造全
体として安価な建築物を構築することができる。
性が強化された四隅の強化住戸ユニット10Aに伝達さ
れて、この部分で水平力が負担されるので、建築物にか
かる水平力が他の住戸ユニット10に構造設計上大きな
負担となることがなく、住戸ユニット10を構成する部
材に要求される強度が小さくて済み、したがって構造全
体として安価な建築物を構築することができる。
【0042】また、実施例では、強化住戸ユニット10
Aの構造強度を高くすべく壁部11、12、13、14
及び床部15の肉厚を十分厚くしても、居住空間Aが狭
められるといった不都合が回避されるので、住戸ユニッ
ト10A内部に組み込まれるユニット化された家具の取
り付けが不便になることがないといった利点もある。さ
らに、強化住戸ユニット10A全体はコンクリート製の
重量物であるが、下部分割ユニット16及び上部分割ユ
ニット17が別個に吊り上げてられて建築物が施工され
ていくので、クレーンによる吊り上げ作業に過度の負荷
を与えることがない。
Aの構造強度を高くすべく壁部11、12、13、14
及び床部15の肉厚を十分厚くしても、居住空間Aが狭
められるといった不都合が回避されるので、住戸ユニッ
ト10A内部に組み込まれるユニット化された家具の取
り付けが不便になることがないといった利点もある。さ
らに、強化住戸ユニット10A全体はコンクリート製の
重量物であるが、下部分割ユニット16及び上部分割ユ
ニット17が別個に吊り上げてられて建築物が施工され
ていくので、クレーンによる吊り上げ作業に過度の負荷
を与えることがない。
【0043】図4及び図5は、強化住戸ユニット20A
の第2の実施例である。この強化住戸ユニット30A
は、図2及び図3に示した強化住戸ユニット10Aと同
様に、内部に鉄筋を配筋して所定の肉厚で成型されたコ
ンクリート製の四面の壁部31、32、33、34と床
部35とを形成し、かつ上下方向に2分割される上部分
割ユニット36と、下部分割ユニット37とで構成され
ている。そして、四面の壁部31、32、33、34の
上部側を構成するようにリング状に形成された上部分割
ユニット36には、壁内部の高さ方向に延びて上下端面
で開口した挿通孔38a…が形成されている。
の第2の実施例である。この強化住戸ユニット30A
は、図2及び図3に示した強化住戸ユニット10Aと同
様に、内部に鉄筋を配筋して所定の肉厚で成型されたコ
ンクリート製の四面の壁部31、32、33、34と床
部35とを形成し、かつ上下方向に2分割される上部分
割ユニット36と、下部分割ユニット37とで構成され
ている。そして、四面の壁部31、32、33、34の
上部側を構成するようにリング状に形成された上部分割
ユニット36には、壁内部の高さ方向に延びて上下端面
で開口した挿通孔38a…が形成されている。
【0044】また、4面の壁部31、32、33、34
の下部側と床部35を構成するように形成された下部分
割ユニット37には、壁内部の高さ方向に延びて上下端
面で開口した挿通孔38b…が形成されている。この挿
通孔38b…は、上部分割ユニット36が上に重ねられ
た際に、上部分割ユニット26の挿通孔38a…と対応
する位置に形成されている。
の下部側と床部35を構成するように形成された下部分
割ユニット37には、壁内部の高さ方向に延びて上下端
面で開口した挿通孔38b…が形成されている。この挿
通孔38b…は、上部分割ユニット36が上に重ねられ
た際に、上部分割ユニット26の挿通孔38a…と対応
する位置に形成されている。
【0045】そして、下部分割ユニット37の上に上部
分割ユニット36を重ね合わせ、連通した貫通孔38
a、38b内部に連結ワイヤー(図示せず)を挿入し、
上部分割ユニット36及び下部分割ユニット37の上下
開口部から引き出された連結ワイヤーを張った状態で係
止固定することにより、上部分割ユニット36及び下部
分割ユニット37が一体化されて強化住戸ユニット30
Aが形成される。なお、図示していないが、4面の壁部
31、32、33、34には、適宜開口部が形成される
ようになっている。
分割ユニット36を重ね合わせ、連通した貫通孔38
a、38b内部に連結ワイヤー(図示せず)を挿入し、
上部分割ユニット36及び下部分割ユニット37の上下
開口部から引き出された連結ワイヤーを張った状態で係
止固定することにより、上部分割ユニット36及び下部
分割ユニット37が一体化されて強化住戸ユニット30
Aが形成される。なお、図示していないが、4面の壁部
31、32、33、34には、適宜開口部が形成される
ようになっている。
【0046】このように形成された強化住戸ユニット3
0Aは、図2及び図3で示したものと、同様の作用効果
を得ることができる。また、図2ないし図5において
は、上下方向に2分割された形状とされコンクリート製
住戸ユニットを示したが、図7及び図8に示すように、
単体のコンクリート製強化住戸ユニット50A、60A
を本発明の住戸ユニットとして用いてもよい。この場合
には、強化住戸ユニット50Aの上端面51には、ボル
ト挿通孔52が形成されているとともに、底面周縁部5
3には、複数のアンカーボルト54が下方に突出して形
成されている。また、強化住戸ユニット60Aも、上下
端面で開口する挿通孔61が形成された構造とされてい
る。また、この場合にも、図示していないが、4面の壁
部に適宜開口部が形成されるようになっている。
0Aは、図2及び図3で示したものと、同様の作用効果
を得ることができる。また、図2ないし図5において
は、上下方向に2分割された形状とされコンクリート製
住戸ユニットを示したが、図7及び図8に示すように、
単体のコンクリート製強化住戸ユニット50A、60A
を本発明の住戸ユニットとして用いてもよい。この場合
には、強化住戸ユニット50Aの上端面51には、ボル
ト挿通孔52が形成されているとともに、底面周縁部5
3には、複数のアンカーボルト54が下方に突出して形
成されている。また、強化住戸ユニット60Aも、上下
端面で開口する挿通孔61が形成された構造とされてい
る。また、この場合にも、図示していないが、4面の壁
部に適宜開口部が形成されるようになっている。
【0047】なお、実施例において示した各構成部材の
諸形状や寸法等は一例であって、適用する建築物の設計
要求等に基づき種々変更可能であり、また強化住戸ユニ
ット10A、30Aの配列位置も、実施例(四隅)に限
定されるものではなく、建築物の形態に応じた種々の配
置を採用することができる。
諸形状や寸法等は一例であって、適用する建築物の設計
要求等に基づき種々変更可能であり、また強化住戸ユニ
ット10A、30Aの配列位置も、実施例(四隅)に限
定されるものではなく、建築物の形態に応じた種々の配
置を採用することができる。
【0048】また、図1ないし図5に示す実施例では、
建築物の架構だけを模式的に示したが、各住戸ユニット
には、耐火被覆等の施工がされることは勿論である。
建築物の架構だけを模式的に示したが、各住戸ユニット
には、耐火被覆等の施工がされることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の中高層建
築物の構造は、建築物を構成する住戸ユニットの中で、
四面のコンクリート壁部とコンクリート床部とからなる
ボックス型に形成されたコンクリート製住戸ユニットを
最も剛性が強化された住戸ユニット(強化住戸ユニッ
ト)として積み重ねて列を造ることにより、水平力に対
して建築物の剛性を増した骨組み構造を構築することが
できるため、建築物にかかる水平力は、最も剛性が強化
された四隅の架構に伝達されて、この部分で水平力を負
担し得て、建築物にかかる水平力が他の住戸ユニットに
構造設計上大きな負担となるようなことがなく、住戸ユ
ニットを構成する部材に要求される強度が小さくて済
み、したがって構造全体として安価な建築物を構築する
ことができるといった優れた効果を奏する。
築物の構造は、建築物を構成する住戸ユニットの中で、
四面のコンクリート壁部とコンクリート床部とからなる
ボックス型に形成されたコンクリート製住戸ユニットを
最も剛性が強化された住戸ユニット(強化住戸ユニッ
ト)として積み重ねて列を造ることにより、水平力に対
して建築物の剛性を増した骨組み構造を構築することが
できるため、建築物にかかる水平力は、最も剛性が強化
された四隅の架構に伝達されて、この部分で水平力を負
担し得て、建築物にかかる水平力が他の住戸ユニットに
構造設計上大きな負担となるようなことがなく、住戸ユ
ニットを構成する部材に要求される強度が小さくて済
み、したがって構造全体として安価な建築物を構築する
ことができるといった優れた効果を奏する。
【0050】また、その施工も住戸ユニットの積み重ね
による基本工程によって建築物を構築することができる
ので、現場での作業性も向上することができるといった
利点がある。
による基本工程によって建築物を構築することができる
ので、現場での作業性も向上することができるといった
利点がある。
【0051】また、請求項2記載の中高層建築物の構造
によれば、剛性が強化されたコンクリート製の住戸ユニ
ット(強化住戸ユニット)が、少なくとも上下方向に2
分割された形状とされているので、クレーンによる吊り
上げ作業に過度の負荷を与えず、現場での施工作業の能
率化を図ることができる。
によれば、剛性が強化されたコンクリート製の住戸ユニ
ット(強化住戸ユニット)が、少なくとも上下方向に2
分割された形状とされているので、クレーンによる吊り
上げ作業に過度の負荷を与えず、現場での施工作業の能
率化を図ることができる。
【図1】一実施例を適用した中高層建築物の概略を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図2】強化住戸ユニットの第1の実施例を示す斜視図
である。
である。
【図3】強化住戸ユニットの第1の実施例の分割された
状態を示す斜視図である。
状態を示す斜視図である。
【図4】強化住戸ユニットの第2の実施例を示す斜視図
である。
である。
【図5】強化住戸ユニットの第2の実施例の分割された
状態を示す斜視図である。
状態を示す斜視図である。
【図6】隣接配置された強化住戸ユニットと住戸ユニッ
トとを取付金物を用いて連結した状態を示す要部平面図
である。
トとを取付金物を用いて連結した状態を示す要部平面図
である。
【図7】単体で形成された強化住戸ユニットの第1の実
施例を示す斜視図である
施例を示す斜視図である
【図8】単体で形成された強化住戸ユニットの第2の実
施例を示す斜視図である
施例を示す斜視図である
【図9】強化住戸ユニットと内部に配設される設備ユニ
ットのモジュール芯を示した平面図である。
ットのモジュール芯を示した平面図である。
【図10】従来技術の中高層建築物のユニット化工法を
説明するために示した斜視図である。
説明するために示した斜視図である。
【図11】別の従来技術にかかる中高層建築物のユニッ
ト化工法を説明するために示した斜視図である。
ト化工法を説明するために示した斜視図である。
10A 強化住戸ユニットの第1の実施例 10 住戸ユニット 11、12、13、14 強化住戸ユニットの第1の実
施例の壁部 15 強化住戸ユニットの第1の実施例の床部 16 上部分割ユニット 17 下部分割ユニット 30A 強化住戸ユニットの第2の実施例 31、32、33、34 強化住戸ユニットの第2の実
施例の壁部 35 強化住戸ユニットの第2の実施例の床部 36 上部分割ユニット 37 下部分割ユニット 40 取付金物 50A 単体で形成された強化住戸ユニットの第1の実
施例 60A 単体で形成された強化住戸ユニットの第2の実
施例 R 強化住戸ユニット列
施例の壁部 15 強化住戸ユニットの第1の実施例の床部 16 上部分割ユニット 17 下部分割ユニット 30A 強化住戸ユニットの第2の実施例 31、32、33、34 強化住戸ユニットの第2の実
施例の壁部 35 強化住戸ユニットの第2の実施例の床部 36 上部分割ユニット 37 下部分割ユニット 40 取付金物 50A 単体で形成された強化住戸ユニットの第1の実
施例 60A 単体で形成された強化住戸ユニットの第2の実
施例 R 強化住戸ユニット列
Claims (2)
- 【請求項1】 建物の1階に、1階の住戸を構成する住
戸ユニットを前後左右に複数列配設し、各住戸ユニット
の上に建物の各階を構成する住戸ユニットを積み重ねて
前後左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互に一体化
してなる中高層建築物であって、 前記住戸ユニットのうち上下方向に沿う少なくとも一列
を構成する住戸ユニットが、四面のコンクリート壁部と
コンクリート床部とからなるボックス型に形成された剛
性が強化されたコンクリート製住戸ユニットで構成され
ていることを特徴とする中高層建築物の構造。 - 【請求項2】 前記コンクリート製住戸ユニットは、少
なくとも上下方向に2分割された形状であることを特徴
とする請求項1記載の中構造建築物の構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31504791A JPH05148904A (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 中高層建築物の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31504791A JPH05148904A (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 中高層建築物の構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05148904A true JPH05148904A (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=18060794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31504791A Pending JPH05148904A (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 中高層建築物の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05148904A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6578330B1 (en) * | 2002-01-17 | 2003-06-17 | George Bergman | Vertically stacked condominium units |
US6698147B2 (en) | 2002-01-17 | 2004-03-02 | George Bergman | Vertically stacked condominium units |
JP2014095181A (ja) * | 2012-11-07 | 2014-05-22 | Js Corp | プレキャスト構造物 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4878726A (ja) * | 1972-01-26 | 1973-10-22 | ||
JPS54141036A (en) * | 1978-04-20 | 1979-11-01 | Maihart Hans H | Plumbing equipment chamber unit |
-
1991
- 1991-11-28 JP JP31504791A patent/JPH05148904A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4878726A (ja) * | 1972-01-26 | 1973-10-22 | ||
JPS54141036A (en) * | 1978-04-20 | 1979-11-01 | Maihart Hans H | Plumbing equipment chamber unit |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6578330B1 (en) * | 2002-01-17 | 2003-06-17 | George Bergman | Vertically stacked condominium units |
US6698147B2 (en) | 2002-01-17 | 2004-03-02 | George Bergman | Vertically stacked condominium units |
JP2014095181A (ja) * | 2012-11-07 | 2014-05-22 | Js Corp | プレキャスト構造物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19970128 |