JPH05135902A - 角形チツプ抵抗器およびその製造方法 - Google Patents
角形チツプ抵抗器およびその製造方法Info
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- JPH05135902A JPH05135902A JP3300117A JP30011791A JPH05135902A JP H05135902 A JPH05135902 A JP H05135902A JP 3300117 A JP3300117 A JP 3300117A JP 30011791 A JP30011791 A JP 30011791A JP H05135902 A JPH05135902 A JP H05135902A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 円筒角形チップ抵抗器の代替品として使用さ
れる上面・裏面にガラス層を有する角形チップ抵抗器に
おいて、側面実装でも十分な固着強度が得られ、また裏
面部ガラスの軟化点を上面ガラスの焼成温度および端面
電極の焼成温度より高く設定することにより、製造工程
の簡略化を行うことを目的とする。 【構成】 厚み方向の長さが幅方向の長さの80%〜1
20%の96アルミナ基板1と、この96アルミナ基板
1両主面の上面、裏面電極層2,3と、上面電極層2の
一部に重なる抵抗層4と、軟化点が550℃〜580℃
の第1ガラス層5と、軟化点が630℃〜850℃の第
2ガラス層6と、前記上面、裏面電極層2,3を接続す
る端面電極層7と、端面電極7層と同時に形成した第1
側面電極層10と第2側面電極層11とを備えている。
れる上面・裏面にガラス層を有する角形チップ抵抗器に
おいて、側面実装でも十分な固着強度が得られ、また裏
面部ガラスの軟化点を上面ガラスの焼成温度および端面
電極の焼成温度より高く設定することにより、製造工程
の簡略化を行うことを目的とする。 【構成】 厚み方向の長さが幅方向の長さの80%〜1
20%の96アルミナ基板1と、この96アルミナ基板
1両主面の上面、裏面電極層2,3と、上面電極層2の
一部に重なる抵抗層4と、軟化点が550℃〜580℃
の第1ガラス層5と、軟化点が630℃〜850℃の第
2ガラス層6と、前記上面、裏面電極層2,3を接続す
る端面電極層7と、端面電極7層と同時に形成した第1
側面電極層10と第2側面電極層11とを備えている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度配線回路に用いら
れる、円筒チップ抵抗器の一括実装機により実装される
円筒チップ抵抗器代替の角形チップ抵抗器およびその製
造方法に関するものである。
れる、円筒チップ抵抗器の一括実装機により実装される
円筒チップ抵抗器代替の角形チップ抵抗器およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化に対する要
求がますます増大していく中、回路基板の配線密度を高
めるため、抵抗素子には非常に小型な角形チップ抵抗器
が多く用いられるようになってきた。また、更に近年で
は実装速度を速めるため、多数のチップ部品を同時に実
装する一括マウントが行われるようになってきている。
求がますます増大していく中、回路基板の配線密度を高
めるため、抵抗素子には非常に小型な角形チップ抵抗器
が多く用いられるようになってきた。また、更に近年で
は実装速度を速めるため、多数のチップ部品を同時に実
装する一括マウントが行われるようになってきている。
【0003】従来の厚膜タイプの円筒チップ抵抗器の一
括実装機により実装される、角形チップ抵抗器の構造の
一例を図5に示す。
括実装機により実装される、角形チップ抵抗器の構造の
一例を図5に示す。
【0004】従来の円筒チップ抵抗器の一括実装機によ
り実装される角形チップ抵抗器は、厚み方向の長さが幅
方向の長さの80%〜120%の長さである角板形の絶
縁性の96アルミナ基板20と、この96アルミナ基板
20の主面上に形成された一対の厚膜電極による上面電
極層21と、この上面電極層21と接続するように形成
されたルテニウム系厚膜抵抗による抵抗層22と、抵抗
層を覆う軟化点が550℃〜580℃の第1ガラス層2
4と、更に96アルミナ基板20の裏面上の裏面電極層
27と裏面電極層27の一部に重なる軟化点が550℃
〜580℃の第2ガラス層28と、上面電極層21の一
部と重なる端面電極層23とからなっており、露出電極
面にははんだ付け性を確保するためにNiめっき層25
とはんだめっき層26を電解めっきにより形成してい
る。
り実装される角形チップ抵抗器は、厚み方向の長さが幅
方向の長さの80%〜120%の長さである角板形の絶
縁性の96アルミナ基板20と、この96アルミナ基板
20の主面上に形成された一対の厚膜電極による上面電
極層21と、この上面電極層21と接続するように形成
されたルテニウム系厚膜抵抗による抵抗層22と、抵抗
層を覆う軟化点が550℃〜580℃の第1ガラス層2
4と、更に96アルミナ基板20の裏面上の裏面電極層
27と裏面電極層27の一部に重なる軟化点が550℃
〜580℃の第2ガラス層28と、上面電極層21の一
部と重なる端面電極層23とからなっており、露出電極
面にははんだ付け性を確保するためにNiめっき層25
とはんだめっき層26を電解めっきにより形成してい
る。
【0005】また、この角形チップ抵抗器の製造方法は
図9に示すフローで行われていた。
図9に示すフローで行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の角形チ
ップ抵抗器は先に述べた一括マウントを行う場合、部品
が実装されるとき、図6のように角形チップ抵抗器30
が基板の主面ではなく側面側で実装される可能性があ
り、このように実装されるとプリント基板と接触する電
極部分29の面積が小さく、はんだ付けされる面積が減
るため、十分な固着強度が得られないという欠点を有し
ていた。
ップ抵抗器は先に述べた一括マウントを行う場合、部品
が実装されるとき、図6のように角形チップ抵抗器30
が基板の主面ではなく側面側で実装される可能性があ
り、このように実装されるとプリント基板と接触する電
極部分29の面積が小さく、はんだ付けされる面積が減
るため、十分な固着強度が得られないという欠点を有し
ていた。
【0007】また、従来の角形チップ抵抗器は第1保護
層と、第2保護層に同程度の軟化点(550℃〜580
℃)を有するガラスを用いているため、ガラス焼成時に
は図7のように、また端面電極焼成時には図8のよう
に、製造品52を治具53にのせて焼成炉の搬送ベルト
51より浮かせて焼成しなければならず、よって角形チ
ップ抵抗器の構造工程が図9に示すように煩雑になり
(特に図8の短冊状の製造品52のセットに工数が必要
となる。)、生産コストがアップするという課題を有し
ていた。
層と、第2保護層に同程度の軟化点(550℃〜580
℃)を有するガラスを用いているため、ガラス焼成時に
は図7のように、また端面電極焼成時には図8のよう
に、製造品52を治具53にのせて焼成炉の搬送ベルト
51より浮かせて焼成しなければならず、よって角形チ
ップ抵抗器の構造工程が図9に示すように煩雑になり
(特に図8の短冊状の製造品52のセットに工数が必要
となる。)、生産コストがアップするという課題を有し
ていた。
【0008】本発明は、このような課題を一挙に解決す
るもので、角形チップ抵抗器が側面で実装されても十分
な固着強度が得られ、かつ製造工程の簡略な角形チップ
抵抗器を提供することを目的とする。
るもので、角形チップ抵抗器が側面で実装されても十分
な固着強度が得られ、かつ製造工程の簡略な角形チップ
抵抗器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、厚み方向の長さが幅方向の長さの80%
〜120%の長さの角板形の絶縁性の焼結基板と、この
焼結基板の一方の主面上に形成された一対の上面電極層
と、この一対の上面電極層の一部に重なる抵抗層と、こ
の抵抗層を完全に覆う軟化点が550℃〜580℃の第
1ガラス層と、前記焼結基板の他方の主面上の一対の裏
面電極層と、前記裏面電極層の一部に重なる軟化点が6
30℃〜850℃の第2ガラス層と、前記一対の上面電
極層と一対の裏面電極層とを電気的に接続する一対の端
面電極層と、2つの側面上で前記上面電極層および前記
端面電極層とを電気的に接続する二対の第1側面電極層
と、同じく2つの側面上で前記裏面電極層と前記端面電
極層とを電気的に接続する二対の第2側面電極層から構
成される。
に、本発明は、厚み方向の長さが幅方向の長さの80%
〜120%の長さの角板形の絶縁性の焼結基板と、この
焼結基板の一方の主面上に形成された一対の上面電極層
と、この一対の上面電極層の一部に重なる抵抗層と、こ
の抵抗層を完全に覆う軟化点が550℃〜580℃の第
1ガラス層と、前記焼結基板の他方の主面上の一対の裏
面電極層と、前記裏面電極層の一部に重なる軟化点が6
30℃〜850℃の第2ガラス層と、前記一対の上面電
極層と一対の裏面電極層とを電気的に接続する一対の端
面電極層と、2つの側面上で前記上面電極層および前記
端面電極層とを電気的に接続する二対の第1側面電極層
と、同じく2つの側面上で前記裏面電極層と前記端面電
極層とを電気的に接続する二対の第2側面電極層から構
成される。
【0010】またその製造方法としては第2ガラス層を
700℃〜950℃の温度にて焼成することで形成し、
この第2ガラス層焼成以後に、第1ガラス層を550℃
〜660℃の温度にて焼成することで形成し、更に第1
ガラス層焼成以後に一対の端面電極層と二対の第1側面
電極層と二対の第2側面電極層とを550℃〜660℃
の温度にて焼成するものである。
700℃〜950℃の温度にて焼成することで形成し、
この第2ガラス層焼成以後に、第1ガラス層を550℃
〜660℃の温度にて焼成することで形成し、更に第1
ガラス層焼成以後に一対の端面電極層と二対の第1側面
電極層と二対の第2側面電極層とを550℃〜660℃
の温度にて焼成するものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、角形チップ抵抗器が側面で実
装されても側面部分に第1側面電極層および第2側面電
極層にはんだ付けされるので、プリント基板と接触する
電極部分の面積が大きくなり十分な固着強度を得ること
ができる。
装されても側面部分に第1側面電極層および第2側面電
極層にはんだ付けされるので、プリント基板と接触する
電極部分の面積が大きくなり十分な固着強度を得ること
ができる。
【0012】また、軟化点が630℃〜850℃の第2
ガラス層を700℃〜950℃の温度にて焼成し、それ
以後に第2ガラス層を搬送ベルトに接するようにして第
2ガラス層の軟化点以下の550℃〜620℃の温度に
て、第1ガラス層を焼成し、更に第1ガラス層焼成以後
に同様に第2ガラス層の軟化点以下の550℃〜660
℃の温度にて、端面電極層を焼成することによって、ガ
ラス焼成および端面電極層の焼成時には製造品を焼成炉
の搬送ベルトより浮かせて焼成する必要がなくなり、角
形チップ抵抗器の製造工程が簡略されるものである。
ガラス層を700℃〜950℃の温度にて焼成し、それ
以後に第2ガラス層を搬送ベルトに接するようにして第
2ガラス層の軟化点以下の550℃〜620℃の温度に
て、第1ガラス層を焼成し、更に第1ガラス層焼成以後
に同様に第2ガラス層の軟化点以下の550℃〜660
℃の温度にて、端面電極層を焼成することによって、ガ
ラス焼成および端面電極層の焼成時には製造品を焼成炉
の搬送ベルトより浮かせて焼成する必要がなくなり、角
形チップ抵抗器の製造工程が簡略されるものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例の角形チップ抵抗器
およびその製造方法について、図面を用いて説明する。
およびその製造方法について、図面を用いて説明する。
【0014】図1(a),(b)は本実施例を示す斜視
図および断面図である。図1において、本実施例の角形
チップ抵抗器は、厚み方向の長さが幅方向の長さの80
%〜120%の長さの角板形の絶縁性の96アルミナ基
板1と、この96アルミナ基板1の一方の主面上の銀系
厚膜の一対の上面電極層2と、前記96アルミナ基板の
他方の主面上の裏面電極層3と、前記上面電極層2の一
部に重なるルテニウム系厚膜の抵抗層4と、前記抵抗層
4を完全に覆う軟化点が560±5℃の第1ガラス層5
と、前記裏面電極層3の一部に重なる軟化点が680±
5℃の第2ガラス層6と、前記上面電極層2と前記裏面
電極層3の一部に重なる銀系厚膜の端面電極層7と、上
面電極層2と端面電極層7に接続する第1側面電極層1
0と、裏面電極層3と端面電極層8に接続する第2側面
電極層11とから構成される。なお、露出電極面にはは
んだ付け性を向上させるために、Niめっき層8とSn
−Pbめっき層9を電解めっきにより施している。
図および断面図である。図1において、本実施例の角形
チップ抵抗器は、厚み方向の長さが幅方向の長さの80
%〜120%の長さの角板形の絶縁性の96アルミナ基
板1と、この96アルミナ基板1の一方の主面上の銀系
厚膜の一対の上面電極層2と、前記96アルミナ基板の
他方の主面上の裏面電極層3と、前記上面電極層2の一
部に重なるルテニウム系厚膜の抵抗層4と、前記抵抗層
4を完全に覆う軟化点が560±5℃の第1ガラス層5
と、前記裏面電極層3の一部に重なる軟化点が680±
5℃の第2ガラス層6と、前記上面電極層2と前記裏面
電極層3の一部に重なる銀系厚膜の端面電極層7と、上
面電極層2と端面電極層7に接続する第1側面電極層1
0と、裏面電極層3と端面電極層8に接続する第2側面
電極層11とから構成される。なお、露出電極面にはは
んだ付け性を向上させるために、Niめっき層8とSn
−Pbめっき層9を電解めっきにより施している。
【0015】次に、図1に示した本実施例の角形チップ
抵抗器の製造方法について図2にて説明する。まず、耐
熱性および絶縁性に優れた96アルミナ基板1を受け入
れる。この96アルミナ基板1には短冊状、および個片
状に分割するために、分割のための溝(グリーンシート
時に金型成形)が形成されている(基板の厚みは0.6
35mmで、分割のための溝は1.5mmおよび0.8mmピ
ッチで形成されている。)。次に、前記96アルミナ基
板1の表面に厚膜銀ペーストをスクリーン印刷・乾燥
し、更に、前記96アルミナ基板1の裏面に厚膜銀ペー
ストをスクリーン印刷・乾燥し、ベルト式連続焼成炉に
よって850℃の温度で、ピーク時間6分、IN−OU
T時間45分のプロファイルによって焼成し、上面電極
層2および裏面電極層3を同時に形成する。次に前記裏
面電極層3の一部に重なるようにホウケイ酸鉛系ガラス
ペースト(白色)をスクリーン印刷・乾燥し、ベルト式
連続焼成炉によって(上面電極層2を搬送ベルトに接す
るようにする)850℃の温度で、ピーク時間6分、I
N−OUT50分の焼成プロファイルによって焼成し、
第2ガラス層6を形成する。次に、上面電極層2の一部
に重なるように、RuO2を主成分とする厚膜抵抗ペー
ストをスクリーン印刷・乾燥し、ベルト式連続焼成炉
(搬送ベルトから浮かせるようにする)により850℃
の温度でピーク時間6分、IN−OUT時間45分のプ
ロファイルによって焼成し、抵抗層4を形成する。次
に、前記上面電極層2間の前記抵抗層4の抵抗値を揃え
るために、レーザー光によって、前記抵抗層4の一部を
破壊し抵抗値修正(Lカット、100mm/秒、12kH
z、5W)を行う。続いて、前記抵抗層4を完全に覆う
ように、ホウケイ酸鉛系ガラスペースト(黒色)をスク
リーン印刷・乾燥し、ベルト式連続焼成炉(第2ガラス
層6を搬送ベルトに接するようにする)によって590
℃の温度で、ピーク時間6分、IN−OUT50分の焼
成プロファイルによって焼成し、第1ガラス層5を形成
する。次に、端面電極を形成するための準備工程とし
て、端面電極を露出させるために、アルミナ基板1を短
冊状に分割(1.5mmのピッチ側を分割)し、短冊状ア
ルミナ基板を得る。前記短冊状アルミナ基板の側面に、
前記上面電極層2および前記裏面電極層3の一部に重な
るように厚膜銀ペーストをローラーによって塗布し、ベ
ルト式連続焼成炉(第2ガラス層6を搬送ベルトに接す
るようにする)によって600℃の温度で、ピーク時間
6分、IN−OUT45分の焼成プロファイルによって
焼成し端面電極層7を形成する(このとき、短冊状アル
ミナ基板を端面電極側から見ると、図3のように表さ
れ、銀ペーストを塗布時に分割溝中にペーストが染み込
む(図4)。このため、端面電極層7と同時に第1側面
電極層10と第2側面電極層11は形成される。)。次
に、電極めっきの準備工程として、前記端面電極層7を
形成済みの短冊状アルミナ基板を個片に分割(0.8mm
ピッチ側を分割)し、個片状アルミナ基板を得た。そし
て最後に、露出している上面電極層2と裏面電極層3と
端面電極層7のはんだ付け時の電極喰われの防止および
はんだ付けの信頼性の確保のため、電解めっきによって
Niめっき層8とSn−Pbめっき層9を形成する。
抵抗器の製造方法について図2にて説明する。まず、耐
熱性および絶縁性に優れた96アルミナ基板1を受け入
れる。この96アルミナ基板1には短冊状、および個片
状に分割するために、分割のための溝(グリーンシート
時に金型成形)が形成されている(基板の厚みは0.6
35mmで、分割のための溝は1.5mmおよび0.8mmピ
ッチで形成されている。)。次に、前記96アルミナ基
板1の表面に厚膜銀ペーストをスクリーン印刷・乾燥
し、更に、前記96アルミナ基板1の裏面に厚膜銀ペー
ストをスクリーン印刷・乾燥し、ベルト式連続焼成炉に
よって850℃の温度で、ピーク時間6分、IN−OU
T時間45分のプロファイルによって焼成し、上面電極
層2および裏面電極層3を同時に形成する。次に前記裏
面電極層3の一部に重なるようにホウケイ酸鉛系ガラス
ペースト(白色)をスクリーン印刷・乾燥し、ベルト式
連続焼成炉によって(上面電極層2を搬送ベルトに接す
るようにする)850℃の温度で、ピーク時間6分、I
N−OUT50分の焼成プロファイルによって焼成し、
第2ガラス層6を形成する。次に、上面電極層2の一部
に重なるように、RuO2を主成分とする厚膜抵抗ペー
ストをスクリーン印刷・乾燥し、ベルト式連続焼成炉
(搬送ベルトから浮かせるようにする)により850℃
の温度でピーク時間6分、IN−OUT時間45分のプ
ロファイルによって焼成し、抵抗層4を形成する。次
に、前記上面電極層2間の前記抵抗層4の抵抗値を揃え
るために、レーザー光によって、前記抵抗層4の一部を
破壊し抵抗値修正(Lカット、100mm/秒、12kH
z、5W)を行う。続いて、前記抵抗層4を完全に覆う
ように、ホウケイ酸鉛系ガラスペースト(黒色)をスク
リーン印刷・乾燥し、ベルト式連続焼成炉(第2ガラス
層6を搬送ベルトに接するようにする)によって590
℃の温度で、ピーク時間6分、IN−OUT50分の焼
成プロファイルによって焼成し、第1ガラス層5を形成
する。次に、端面電極を形成するための準備工程とし
て、端面電極を露出させるために、アルミナ基板1を短
冊状に分割(1.5mmのピッチ側を分割)し、短冊状ア
ルミナ基板を得る。前記短冊状アルミナ基板の側面に、
前記上面電極層2および前記裏面電極層3の一部に重な
るように厚膜銀ペーストをローラーによって塗布し、ベ
ルト式連続焼成炉(第2ガラス層6を搬送ベルトに接す
るようにする)によって600℃の温度で、ピーク時間
6分、IN−OUT45分の焼成プロファイルによって
焼成し端面電極層7を形成する(このとき、短冊状アル
ミナ基板を端面電極側から見ると、図3のように表さ
れ、銀ペーストを塗布時に分割溝中にペーストが染み込
む(図4)。このため、端面電極層7と同時に第1側面
電極層10と第2側面電極層11は形成される。)。次
に、電極めっきの準備工程として、前記端面電極層7を
形成済みの短冊状アルミナ基板を個片に分割(0.8mm
ピッチ側を分割)し、個片状アルミナ基板を得た。そし
て最後に、露出している上面電極層2と裏面電極層3と
端面電極層7のはんだ付け時の電極喰われの防止および
はんだ付けの信頼性の確保のため、電解めっきによって
Niめっき層8とSn−Pbめっき層9を形成する。
【0016】以上の工程により、本実施例による角形チ
ップ抵抗器を試作した(完成品の寸法は、長さが1.6
mm、幅が0.8mm、厚さが0.74mmとなり、厚み方向
の寸法は幅方向の寸法の92.5%となった)。
ップ抵抗器を試作した(完成品の寸法は、長さが1.6
mm、幅が0.8mm、厚さが0.74mmとなり、厚み方向
の寸法は幅方向の寸法の92.5%となった)。
【0017】本実施例によれば、従来例の製造方法に比
べガラス焼成時および端面電極焼成時に製造品を焼成炉
の搬送ベルトから浮かせる必要がないので、工程が簡略
化(特に端面電極焼成前に、短冊状の製造品をセットす
る必要が無くなる。)できることが分かる。
べガラス焼成時および端面電極焼成時に製造品を焼成炉
の搬送ベルトから浮かせる必要がないので、工程が簡略
化(特に端面電極焼成前に、短冊状の製造品をセットす
る必要が無くなる。)できることが分かる。
【0018】また、本実施例の角形チップ抵抗器は、従
来の円筒チップ抵抗器の一括実装機により実装される角
形チップ抵抗器と同様に、図5のように基板の側面で実
装したときでも側面部に電極層が形成されているので、
固着強度(角形チップ抵抗器のプリント基板と平行方向
からの限界加重)は、基板の主面で実装したときとほぼ
同様となった(この場合、側面実装では約8kg、表面実
装は約10kgであり、従来例の側面実装は約3kgであっ
た。)。
来の円筒チップ抵抗器の一括実装機により実装される角
形チップ抵抗器と同様に、図5のように基板の側面で実
装したときでも側面部に電極層が形成されているので、
固着強度(角形チップ抵抗器のプリント基板と平行方向
からの限界加重)は、基板の主面で実装したときとほぼ
同様となった(この場合、側面実装では約8kg、表面実
装は約10kgであり、従来例の側面実装は約3kgであっ
た。)。
【0019】なお、本実施例では第1ガラス層に軟化点
が560±5℃のガラスと、第2ガラス層に軟化点が6
80±5℃ガラスを用いたが、それぞれ軟化点が520
℃〜580℃、630℃〜850℃であるガラスであれ
ば同様の効果を発揮することは言うまでもない(但し、
この実施例の軟化点がガラス組成としては最も安定して
いるため角形チップ抵抗器の抵抗性能が最良とな
る。)。また、それぞれのガラス層の焼成温度は550
℃〜620℃、700℃〜950℃の範囲で適宜選択す
ればよい。また端面電極層7の焼成温度は第2ガラス層
6の軟化点より低い範囲で選択する。
が560±5℃のガラスと、第2ガラス層に軟化点が6
80±5℃ガラスを用いたが、それぞれ軟化点が520
℃〜580℃、630℃〜850℃であるガラスであれ
ば同様の効果を発揮することは言うまでもない(但し、
この実施例の軟化点がガラス組成としては最も安定して
いるため角形チップ抵抗器の抵抗性能が最良とな
る。)。また、それぞれのガラス層の焼成温度は550
℃〜620℃、700℃〜950℃の範囲で適宜選択す
ればよい。また端面電極層7の焼成温度は第2ガラス層
6の軟化点より低い範囲で選択する。
【0020】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の角形チップ抵抗器によれば、側面部に電極層を形成し
ているので、角形チップ抵抗器が側面で実装されても十
分な固着強度が得られるといった優れた効果を有する。
また、本発明の製造方法では端面部電極と同時に側面部
電極を形成しているので工数は全く悪化させないで製造
できるという効果も得られる。
の角形チップ抵抗器によれば、側面部に電極層を形成し
ているので、角形チップ抵抗器が側面で実装されても十
分な固着強度が得られるといった優れた効果を有する。
また、本発明の製造方法では端面部電極と同時に側面部
電極を形成しているので工数は全く悪化させないで製造
できるという効果も得られる。
【0021】また、本発明の角形チップ抵抗器はまず軟
化点が630℃〜850℃の第2ガラス層を700℃〜
950℃の温度にて焼成し、それ以後に第2ガラス層を
搬送ベルトに接するようにして第2ガラス層の軟化点以
下の550℃〜620℃の温度にて、第1ガラス層を焼
成し、更に第1ガラス層焼成以後に同様に第2ガラス層
の軟化点以下の550℃〜660℃の温度にて、端面電
極層を焼成することによりガラス焼成および端面電極層
の焼成時には製造品を焼成炉の搬送ベルトより浮かせて
焼成する必要がなくなり、角形チップ抵抗器の製造工程
が簡略されるといった優れた効果を有する。
化点が630℃〜850℃の第2ガラス層を700℃〜
950℃の温度にて焼成し、それ以後に第2ガラス層を
搬送ベルトに接するようにして第2ガラス層の軟化点以
下の550℃〜620℃の温度にて、第1ガラス層を焼
成し、更に第1ガラス層焼成以後に同様に第2ガラス層
の軟化点以下の550℃〜660℃の温度にて、端面電
極層を焼成することによりガラス焼成および端面電極層
の焼成時には製造品を焼成炉の搬送ベルトより浮かせて
焼成する必要がなくなり、角形チップ抵抗器の製造工程
が簡略されるといった優れた効果を有する。
【図1】(a),(b)はそれぞれ本発明の一実施例の
角形チップ抵抗器の構造を示す斜視図および断面図
角形チップ抵抗器の構造を示す斜視図および断面図
【図2】本発明の一実施例の角形チップ抵抗器の製造方
法の一例を示す説明図
法の一例を示す説明図
【図3】本発明の一実施例の角形チップ抵抗器の製造途
中の短冊状アルミナ基板の説明図
中の短冊状アルミナ基板の説明図
【図4】同実施例の端面電極層、側面電極層塗布状態の
説明図
説明図
【図5】従来の角形チップ抵抗器の構造を示す断面図
【図6】従来の角形チップ抵抗器が側面で実装された状
態を示す説明図
態を示す説明図
【図7】従来の角形チップ抵抗器のガラス焼成用治具の
説明図
説明図
【図8】従来の角形チップ抵抗器の端面電極焼成用治具
の説明図
の説明図
【図9】従来の角形チップ抵抗器の製造方法の一例を示
す説明図
す説明図
1 96アルミナ基板 2 上面電極層 3 裏面電極層 4 抵抗層 5 第1ガラス層 6 第2ガラス層 7 端面電極層 8 Niめっき層 9 Sn−Pbめっき層 10 第1側面電極層 11 第2側面電極層
Claims (2)
- 【請求項1】厚み方向の長さが幅方向の長さの80%〜
120%の長さの角板形の絶縁性の焼結基板と、この前
記焼結基板の一方の主面上に形成された一対の上面電極
層と、この一対の上面電極層の一部に重なる抵抗層と、
この抵抗層を完全に覆う第1ガラス層と、前記焼結基板
の他方の主面上の一対の裏面電極層と、前記裏面電極層
の一部に重なる第2ガラス層と、前記一対の上面電極層
と一対の裏面電極層とを電気的に接続する一対の端面電
極層と、2つの側面上で前記上面電極層および前記端面
電極層とを電気的に接続する二対の第1側面電極層と、
同じく2つの側面上で前記裏面電極層と前記端面電極層
とを電気的に接続する二対の第2側面電極層から構成さ
れることを特徴とする角形チップ抵抗器。 - 【請求項2】第2ガラス層を700℃〜950℃の温度
にて焼成することで形成し、この第2ガラス層焼成以後
に第1ガラス層を550℃〜620℃の温度にて焼成す
ることで形成し、更に第1ガラス層焼成以後に一対の端
面電極層と二対の第1側面電極層と二対の第2側面電極
層とを550℃〜660℃の温度にて焼成することを特
徴とする請求項1記載の角形チップ抵抗器の製造方法。
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---|---|---|---|
JP30011791A JP3231370B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 角形チップ抵抗器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30011791A JP3231370B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 角形チップ抵抗器の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05135902A true JPH05135902A (ja) | 1993-06-01 |
JP3231370B2 JP3231370B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=17880929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30011791A Expired - Fee Related JP3231370B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 角形チップ抵抗器の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3231370B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0629102A (ja) * | 1992-07-10 | 1994-02-04 | Alps Electric Co Ltd | チップ抵抗器およびその製造方法 |
JP2002280205A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-27 | Kamaya Denki Kk | チップ形抵抗器およびその製造方法 |
WO2006022055A1 (ja) * | 2004-08-26 | 2006-03-02 | Rohm Co., Ltd. | チップ型部品とその製造方法 |
JP2018139248A (ja) * | 2017-02-24 | 2018-09-06 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | チップ抵抗器の実装構造 |
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JPH11110434A (ja) | 1997-10-07 | 1999-04-23 | Fujitsu Ltd | プリント板パターン設計装置 |
-
1991
- 1991-11-15 JP JP30011791A patent/JP3231370B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0629102A (ja) * | 1992-07-10 | 1994-02-04 | Alps Electric Co Ltd | チップ抵抗器およびその製造方法 |
JP2002280205A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-27 | Kamaya Denki Kk | チップ形抵抗器およびその製造方法 |
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JP3231370B2 (ja) | 2001-11-19 |
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