JPH05121998A - 捩り水晶振動子 - Google Patents
捩り水晶振動子Info
- Publication number
- JPH05121998A JPH05121998A JP28309791A JP28309791A JPH05121998A JP H05121998 A JPH05121998 A JP H05121998A JP 28309791 A JP28309791 A JP 28309791A JP 28309791 A JP28309791 A JP 28309791A JP H05121998 A JPH05121998 A JP H05121998A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- crystal
- rzy
- vibrator
- ryx
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 辺比によりスプリアス振動を抑圧した小型捩
り水晶振動子を提供することにある。 【構成】 長さx0 寸法の回りに捩りモーメントを有す
る音叉形状捩り水晶振動子で、振動子の厚みと幅の比お
よび幅と長さの比の最適辺比を得る。
り水晶振動子を提供することにある。 【構成】 長さx0 寸法の回りに捩りモーメントを有す
る音叉形状捩り水晶振動子で、振動子の厚みと幅の比お
よび幅と長さの比の最適辺比を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は捩り水晶振動子のカット
角と辺比Rzy(厚みz0 /幅y0 )と辺比Ryx(幅
y0 /長さx0 )に関する。特に、小型化、高精度化、
耐衝撃性、低廉化の要求の強い腕時計、ポケットベル、
ICカードや移動体無線等の基準信号源として最適なカ
ットと辺比の捩り水晶振動子に関する。
角と辺比Rzy(厚みz0 /幅y0 )と辺比Ryx(幅
y0 /長さx0 )に関する。特に、小型化、高精度化、
耐衝撃性、低廉化の要求の強い腕時計、ポケットベル、
ICカードや移動体無線等の基準信号源として最適なカ
ットと辺比の捩り水晶振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】周波数が200kHz〜600kHzの
水晶振動子は、音叉形状した屈曲水晶振動子と縦水晶振
動子が用いられてきた。
水晶振動子は、音叉形状した屈曲水晶振動子と縦水晶振
動子が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら使用されている音叉型屈曲水晶振動子は高調波モード
を使用するため、電極形成が複雑で、リード線等の支持
による振動エネルギー損失が多く、その結果、等価直列
抵抗R1 が上昇するなどの課題が残されていた。一方、
縦水晶振動子は周波数が振動腕の長さに反比例するた
め、600kHz以下の振動子を実現しようとすると、
自ずからサイズが大きくなり、小型化できないという課
題が残されていた。このようなことから、周波数が20
0kHz〜600kHzで、しかも超小型で零温度係数
を有し、スプリアス振動を抑圧した、化学的エッチング
加工が容易な水晶振動子が所望されていた。
ら使用されている音叉型屈曲水晶振動子は高調波モード
を使用するため、電極形成が複雑で、リード線等の支持
による振動エネルギー損失が多く、その結果、等価直列
抵抗R1 が上昇するなどの課題が残されていた。一方、
縦水晶振動子は周波数が振動腕の長さに反比例するた
め、600kHz以下の振動子を実現しようとすると、
自ずからサイズが大きくなり、小型化できないという課
題が残されていた。このようなことから、周波数が20
0kHz〜600kHzで、しかも超小型で零温度係数
を有し、スプリアス振動を抑圧した、化学的エッチング
加工が容易な水晶振動子が所望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の方法で従
来の課題を解決するものである。すなわち、捩り振動モ
ードで振動する水晶振動子で、大略Z板の水晶板から長
さx0 はx軸(電気軸)方向に大略一致するように前記
振動子を形成し、振動子の厚みz0 と幅y0 の比Rzy
(z0 /y0 )を0.910〜1.18、幅y0 と長さ
x0 の比Ryx(y0 /x0 )を0.196以上、0.
129以下にすることによって課題を解決している。
来の課題を解決するものである。すなわち、捩り振動モ
ードで振動する水晶振動子で、大略Z板の水晶板から長
さx0 はx軸(電気軸)方向に大略一致するように前記
振動子を形成し、振動子の厚みz0 と幅y0 の比Rzy
(z0 /y0 )を0.910〜1.18、幅y0 と長さ
x0 の比Ryx(y0 /x0 )を0.196以上、0.
129以下にすることによって課題を解決している。
【0005】
【作用】このように、本発明は捩り水晶振動子で、しか
も、大略Z板の水晶板より、辺比Rzyを0.910〜
1.18、辺比Ryxを0.196以上、0.129以
下にし、エッチング法によって形成することにより、零
温度係数を持った、且つ、スプリアス振動を抑圧した小
型捩り水晶振動子が得られる。
も、大略Z板の水晶板より、辺比Rzyを0.910〜
1.18、辺比Ryxを0.196以上、0.129以
下にし、エッチング法によって形成することにより、零
温度係数を持った、且つ、スプリアス振動を抑圧した小
型捩り水晶振動子が得られる。
【0006】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて具体的に述
べる。図1は本発明の音叉形状捩り水晶振動子1とその
座標系を示す。座標系は原点o、電気軸x、機械軸y、
光軸zから成り、o−xyzを構成している。厚み
z0 、幅y0 、長さx0 から成る音叉形状捩り水晶振動
子1は大略Z板の水晶板から形成される。ここの大略Z
板とは、Z軸に垂直な板を基に、x軸(φ度)、あるい
はz軸(θ度)の回りに0°〜10°の角度を有する水
晶板を指す。この大略Z板は化学的エッチング加工が極
めて容易であるために選択される。
べる。図1は本発明の音叉形状捩り水晶振動子1とその
座標系を示す。座標系は原点o、電気軸x、機械軸y、
光軸zから成り、o−xyzを構成している。厚み
z0 、幅y0 、長さx0 から成る音叉形状捩り水晶振動
子1は大略Z板の水晶板から形成される。ここの大略Z
板とは、Z軸に垂直な板を基に、x軸(φ度)、あるい
はz軸(θ度)の回りに0°〜10°の角度を有する水
晶板を指す。この大略Z板は化学的エッチング加工が極
めて容易であるために選択される。
【0007】次に、大略Z板での一次温度係数αが零と
なる辺比Rzy(z0 /y0 )について説明する。図2
は本発明の音叉形状捩り水晶振動子の辺比Rzyをパラ
メータにしたときのカット角φと一次温度係数αとの関
係である。φ=0がZ板を示すが、辺比Rzy=1.1
0のときα=0となる。φの若干の変化に対してαも変
化するが、Rzyを変化させることにより、α=0にす
ることができる。
なる辺比Rzy(z0 /y0 )について説明する。図2
は本発明の音叉形状捩り水晶振動子の辺比Rzyをパラ
メータにしたときのカット角φと一次温度係数αとの関
係である。φ=0がZ板を示すが、辺比Rzy=1.1
0のときα=0となる。φの若干の変化に対してαも変
化するが、Rzyを変化させることにより、α=0にす
ることができる。
【0008】例えば、φ=−10°ではRzy=0.9
05で、一方φ=10°ではRzy=1.18であれば
よい。図3は本発明の音叉形状捩り水晶振動子の辺比R
zyをパラメータにしたときのカット角θと一次温度係
数αとの関係である。θ=0°がZ板を示すが、Rzy
=1.10のとき、α=0となる。θの変化に対してα
も変化するが、φと同様にRzyを変化させることによ
り、α=0を得ることができる。例えば、θ=−10°
ではRzy=1.13で、一方、θ=10°ではRzy
=1.16であればよい。このように、大略Z板の水晶
板から音叉形状捩り水晶振動子を形成したときには、振
動子の辺比Rzyとの関係を十分によく把握することに
より、α=0となる振動子を得ることができる。
05で、一方φ=10°ではRzy=1.18であれば
よい。図3は本発明の音叉形状捩り水晶振動子の辺比R
zyをパラメータにしたときのカット角θと一次温度係
数αとの関係である。θ=0°がZ板を示すが、Rzy
=1.10のとき、α=0となる。θの変化に対してα
も変化するが、φと同様にRzyを変化させることによ
り、α=0を得ることができる。例えば、θ=−10°
ではRzy=1.13で、一方、θ=10°ではRzy
=1.16であればよい。このように、大略Z板の水晶
板から音叉形状捩り水晶振動子を形成したときには、振
動子の辺比Rzyとの関係を十分によく把握することに
より、α=0となる振動子を得ることができる。
【0009】図4は本発明のZ板の水晶板から形成され
た音叉形状捩り水晶振動子の周波数温度特性の一実施例
を示す。常温でα=0となり、その時の二次温度係数β
は約−3.2×10-8/°C2 と屈曲水晶振動子と同程
度の周波数温度特性が得られた。図5は本発明の音叉形
状捩り水晶振動子の厚みZ0 をパラメータにしたときの
辺比Ryx(y0 /x0 )と周波数定数(f・x0 )と
の関係を示す。屈曲モードの場合、辺比Ryx(y0 /
x0 )(x0 :一定)が大きくなると周波数定数(f・
x0 )は大きくなり、最初は比例して増大するが辺比R
yx(y0 /x0 )が大きくなると、慣性項および剪断
力の影響が大きくなるために飽和する傾向を示す。一
方、捩りモードの場合には、近似的に幅y0 に反比例
し、厚みz0 に比例するので、図5に示す結果が得られ
る。本発明では化学的エッチング法によって形成するこ
とを主眼としているので、厚みz0 は50μm〜200
μmに選択される。例えば、z0 =50μmでは、辺比
Ryxが0.162で捩りモードと屈曲モードは強い結
合を起こし、z0=200μmでは0.164となる。
それ故、通常、両振動間の周波数が20%以上離れてい
れば互いに影響を及ぼし合わないのでz0 =50μmの
ときには、辺比Ryxが0.129以下、あるいは、
0.195以上で、一方、z0 =200μmのときには
0.13以下、0.196以上であれば両振動間の結合
は除去することができる。それ故、z0 =50μm〜2
00μmの間では、Ryxは0.196以上、0.12
9以下であれば十分であることが分かる。尚、本計算で
はφ=0、θ=0で求めたが、大略Z板では、カット角
依存性は大略同じとなる。
た音叉形状捩り水晶振動子の周波数温度特性の一実施例
を示す。常温でα=0となり、その時の二次温度係数β
は約−3.2×10-8/°C2 と屈曲水晶振動子と同程
度の周波数温度特性が得られた。図5は本発明の音叉形
状捩り水晶振動子の厚みZ0 をパラメータにしたときの
辺比Ryx(y0 /x0 )と周波数定数(f・x0 )と
の関係を示す。屈曲モードの場合、辺比Ryx(y0 /
x0 )(x0 :一定)が大きくなると周波数定数(f・
x0 )は大きくなり、最初は比例して増大するが辺比R
yx(y0 /x0 )が大きくなると、慣性項および剪断
力の影響が大きくなるために飽和する傾向を示す。一
方、捩りモードの場合には、近似的に幅y0 に反比例
し、厚みz0 に比例するので、図5に示す結果が得られ
る。本発明では化学的エッチング法によって形成するこ
とを主眼としているので、厚みz0 は50μm〜200
μmに選択される。例えば、z0 =50μmでは、辺比
Ryxが0.162で捩りモードと屈曲モードは強い結
合を起こし、z0=200μmでは0.164となる。
それ故、通常、両振動間の周波数が20%以上離れてい
れば互いに影響を及ぼし合わないのでz0 =50μmの
ときには、辺比Ryxが0.129以下、あるいは、
0.195以上で、一方、z0 =200μmのときには
0.13以下、0.196以上であれば両振動間の結合
は除去することができる。それ故、z0 =50μm〜2
00μmの間では、Ryxは0.196以上、0.12
9以下であれば十分であることが分かる。尚、本計算で
はφ=0、θ=0で求めたが、大略Z板では、カット角
依存性は大略同じとなる。
【0010】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の音叉形状捩
り水晶振動子は次の著しい効果を有する。 (1)音叉腕の厚みz0 、幅y0 と長さx0 の辺比を最
適に選ぶことにより、スプリアス振動との結合がないの
で、等価直列抵抗R1 の小さい音叉形状捩り水晶振動子
が得られる。 (2)エッチング法によって容易に形成できるので、小
型化、薄型化ができる。同時に、一枚のウエハ上に多数
個の振動子を一度にバッチ処理できるので、低廉化が可
能である。 (3)常温で零温度係数が得られるので、高精度の捩り
水晶振動子となる。 (4)音叉形状に加工されるので、リード線等の支持に
よる振動エネルギー損失が小さくなり、耐衝撃性に優れ
た捩り水晶振動子が得られる。
り水晶振動子は次の著しい効果を有する。 (1)音叉腕の厚みz0 、幅y0 と長さx0 の辺比を最
適に選ぶことにより、スプリアス振動との結合がないの
で、等価直列抵抗R1 の小さい音叉形状捩り水晶振動子
が得られる。 (2)エッチング法によって容易に形成できるので、小
型化、薄型化ができる。同時に、一枚のウエハ上に多数
個の振動子を一度にバッチ処理できるので、低廉化が可
能である。 (3)常温で零温度係数が得られるので、高精度の捩り
水晶振動子となる。 (4)音叉形状に加工されるので、リード線等の支持に
よる振動エネルギー損失が小さくなり、耐衝撃性に優れ
た捩り水晶振動子が得られる。
【図1】本発明の音叉形状捩り水晶振動子とその座標系
を示す。
を示す。
【図2】本発明の音叉形状捩り水晶振動子の辺比Rzy
をパラメータにしたときのカット角φと一次温度係数α
との関係である。
をパラメータにしたときのカット角φと一次温度係数α
との関係である。
【図3】本発明の音叉形状捩り水晶振動子の辺比Rzy
をパラメータにしたときのカット角θと一次温度係数α
との関係である。
をパラメータにしたときのカット角θと一次温度係数α
との関係である。
【図4】本発明のZ板の水晶板から形成された音叉形状
捩り水晶振動子の周波数温度特性の一実施例を示す。
捩り水晶振動子の周波数温度特性の一実施例を示す。
【図5】本発明の音叉形状捩り水晶振動子の厚みz0 を
パラメータにしたときの辺比Ryxと周波数定数(f・
x0 )との関係を示す。
パラメータにしたときの辺比Ryxと周波数定数(f・
x0 )との関係を示す。
1 音叉形状捩り水晶振動子 x0 、y0 、z0 長さ、幅、厚み φ、θ カット角
Claims (1)
- 【請求項1】 捩り振動モードで振動する音叉形状水晶
振動子で、大略Z板の水晶板から長さx0 はx軸(電気
軸)方向に大略一致するように前記振動子を形成し、振
動子の厚みz0 と幅y0 の比Rzy(z0 /y0 )を
0.910〜1.20、幅y0 と長さx0 の比Ryx
(y0 /x0 )を0.196以上、0.129以下にし
た事を特徴とする捩り水晶振動子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28309791A JPH05121998A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 捩り水晶振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28309791A JPH05121998A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 捩り水晶振動子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05121998A true JPH05121998A (ja) | 1993-05-18 |
Family
ID=17661179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28309791A Pending JPH05121998A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 捩り水晶振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05121998A (ja) |
-
1991
- 1991-10-29 JP JP28309791A patent/JPH05121998A/ja active Pending
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