JPH05111097A - 圧電発音体 - Google Patents
圧電発音体Info
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- JPH05111097A JPH05111097A JP3266073A JP26607391A JPH05111097A JP H05111097 A JPH05111097 A JP H05111097A JP 3266073 A JP3266073 A JP 3266073A JP 26607391 A JP26607391 A JP 26607391A JP H05111097 A JPH05111097 A JP H05111097A
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04R—LOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
- H04R17/00—Piezoelectric transducers; Electrostrictive transducers
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 導通不良や共振特性の劣化を起こすことなく
確実に振動板を張り付けることができる圧電発音体を提
供する。 【構成】 圧電基板1表面に電極膜2Bを形成し、この
電極膜2Bに接着層10を介して振動板3を張り付けて
電極膜2Bと振動板3とを導通させた圧電発音体であっ
て、前記接着層10を紫外線硬化併用嫌気性接着剤11
にするとともに平均粒径1.0〜20.0μmのカーボ
ン粒子12を含有させ、かつその含有量を0.1〜1.
0wt%にした。
確実に振動板を張り付けることができる圧電発音体を提
供する。 【構成】 圧電基板1表面に電極膜2Bを形成し、この
電極膜2Bに接着層10を介して振動板3を張り付けて
電極膜2Bと振動板3とを導通させた圧電発音体であっ
て、前記接着層10を紫外線硬化併用嫌気性接着剤11
にするとともに平均粒径1.0〜20.0μmのカーボ
ン粒子12を含有させ、かつその含有量を0.1〜1.
0wt%にした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電基板に振動板を張
り付けた圧電発音体に関する。
り付けた圧電発音体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、圧電発音体として図2に示す
ものがある。この圧電発音体は両面に電極膜2A,2B
を形成した圧電基板1を備えている。圧電基板1の一方
の面(図では下側の面)には絶縁性の接着層4を介して
金属製の振動板3が張り付けられており、この振動板3
が一方の電極膜2Bに導通している。すなわち、接着層
4を熱圧着することによって振動板3を圧電基板1の一
方の面上に貼付し、その接着力によって振動板3を電極
膜2B表面の凹凸に強固に接触させて両者を導通させて
いる。
ものがある。この圧電発音体は両面に電極膜2A,2B
を形成した圧電基板1を備えている。圧電基板1の一方
の面(図では下側の面)には絶縁性の接着層4を介して
金属製の振動板3が張り付けられており、この振動板3
が一方の電極膜2Bに導通している。すなわち、接着層
4を熱圧着することによって振動板3を圧電基板1の一
方の面上に貼付し、その接着力によって振動板3を電極
膜2B表面の凹凸に強固に接触させて両者を導通させて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の圧電発
音体には次のような問題があった。圧電発音体において
はスパッタや蒸着といった方法によって電極膜2A,2
Bを形成することがある。ところが、このような電極膜
形成方法は、形成した電極膜2A,2Bの表面が比較的
平坦で凹凸が少ないという特徴がある。表面が平坦な電
極膜2A,2Bを備えた圧電発音体において上記した従
来の振動板接続固定構造を適用すると、電極膜2Bは、
凹凸が少ないために振動板3との間で接触が不十分にな
りやすく、圧電発音体を長時間使用して接着部に膨張収
縮が繰り返し加えられると、導通不良を引き起こすこと
があった。
音体には次のような問題があった。圧電発音体において
はスパッタや蒸着といった方法によって電極膜2A,2
Bを形成することがある。ところが、このような電極膜
形成方法は、形成した電極膜2A,2Bの表面が比較的
平坦で凹凸が少ないという特徴がある。表面が平坦な電
極膜2A,2Bを備えた圧電発音体において上記した従
来の振動板接続固定構造を適用すると、電極膜2Bは、
凹凸が少ないために振動板3との間で接触が不十分にな
りやすく、圧電発音体を長時間使用して接着部に膨張収
縮が繰り返し加えられると、導通不良を引き起こすこと
があった。
【0004】ところで、確実な導通をとるためには導電
性接着剤を接着層4として用いることが考えられる。し
かしながら、導電性接着剤には、縦横両方向の導電性を
得るために多量の導電性粉(例えば80〜90wt%の
銀粉)を分散混合しており、そのために振動板3を接着
するのに十分なる接着強度が得られないばかりか接着層
4の厚みが増大して共振特性の劣化を引き起こす、とい
う問題があった。
性接着剤を接着層4として用いることが考えられる。し
かしながら、導電性接着剤には、縦横両方向の導電性を
得るために多量の導電性粉(例えば80〜90wt%の
銀粉)を分散混合しており、そのために振動板3を接着
するのに十分なる接着強度が得られないばかりか接着層
4の厚みが増大して共振特性の劣化を引き起こす、とい
う問題があった。
【0005】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、導通不良や共振特性の劣化を起こすこ
となく確実に振動板を張り付けることができる圧電発音
体を提供することを目的としている。
たものであって、導通不良や共振特性の劣化を起こすこ
となく確実に振動板を張り付けることができる圧電発音
体を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、圧電基板表面に電極膜を形成し、この電極
膜に接着層を介して振動板を張り付けて電極膜と振動板
とを導通させた圧電発音体であって、前記接着層は紫外
線硬化併用嫌気性接着剤からなるとともに平均粒径1.
0〜20.0μmのカーボン粒子を含有しており、かつ
その含有量は0.1〜1.0wt%であることに特徴を
有している。
するために、圧電基板表面に電極膜を形成し、この電極
膜に接着層を介して振動板を張り付けて電極膜と振動板
とを導通させた圧電発音体であって、前記接着層は紫外
線硬化併用嫌気性接着剤からなるとともに平均粒径1.
0〜20.0μmのカーボン粒子を含有しており、かつ
その含有量は0.1〜1.0wt%であることに特徴を
有している。
【0007】
【作用】上記構成によれば、接着層に含有されるカーボ
ン粒子は、導電性を有しており、圧着硬化すると、各カ
ーボン粒子が電極膜と振動板との間で両者に接触して確
実に導通させるようになる。その際、カーボン粒子は極
小さくその含有量も極微量であるので、接着層の厚みを
共振特性に影響を与えない程度の薄いものにすることが
できる。
ン粒子は、導電性を有しており、圧着硬化すると、各カ
ーボン粒子が電極膜と振動板との間で両者に接触して確
実に導通させるようになる。その際、カーボン粒子は極
小さくその含有量も極微量であるので、接着層の厚みを
共振特性に影響を与えない程度の薄いものにすることが
できる。
【0008】また、カーボン粒子の添加量が極微量であ
るので、紫外線硬化併用嫌気性接着剤の紫外線硬化性は
低下しない。さらに、カーボン粒子はその比重が紫外線
硬化併用嫌気性接着剤とほとんど変わらないので、接着
剤中で沈降することもない。
るので、紫外線硬化併用嫌気性接着剤の紫外線硬化性は
低下しない。さらに、カーボン粒子はその比重が紫外線
硬化併用嫌気性接着剤とほとんど変わらないので、接着
剤中で沈降することもない。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。本実施例の圧電発音体の基本的な構造
は図2で説明した従来例のものと同一である。すなわ
ち、この圧電発音体は圧電基板1(例えば分極処理され
た圧電セラミック基板)を備えている。この圧電基板1
の両面にはNiスパッタ膜からなる電極膜2A,2Bが
形成されている。圧電基板1の一方の面上には真ちゅう
製の振動板3が配設されている。そして、この振動板3
と圧電基板1との間には本発明の特徴となる接着層10
が介在しており、この接着層10によって振動板3は圧
電基板1に貼着され、さらには電極膜2Bに導通してい
る。
詳細に説明する。本実施例の圧電発音体の基本的な構造
は図2で説明した従来例のものと同一である。すなわ
ち、この圧電発音体は圧電基板1(例えば分極処理され
た圧電セラミック基板)を備えている。この圧電基板1
の両面にはNiスパッタ膜からなる電極膜2A,2Bが
形成されている。圧電基板1の一方の面上には真ちゅう
製の振動板3が配設されている。そして、この振動板3
と圧電基板1との間には本発明の特徴となる接着層10
が介在しており、この接着層10によって振動板3は圧
電基板1に貼着され、さらには電極膜2Bに導通してい
る。
【0010】接着層10は紫外線硬化併用嫌気性接着剤
11からなっている。紫外線硬化併用嫌気性接着剤11
は、ポリウレタンメタクリレート、アルキルメタクリレ
ート、ポリグリコールメタクリレートといった変成メタ
クリレートを主成分とし、これに過酸化物、増感剤、お
よび安定剤などを添加して構成されている。そして、こ
の紫外線硬化併用嫌気性接着剤11に平均粒径1.0〜
20.0μmのカーボン粒子12が0.1〜1.0wt
%含有されている。このような紫外線硬化併用嫌気性接
着剤11からなる接着層10を圧着硬化することによ
り、図1に示すように、振動板3は圧電基板1に強固に
接着されている。そして、圧着硬化されることにより、
接着層10は内部のカーボン粒子12の粒径とほぼ同じ
厚みまで圧縮されるとともに、各カーボン粒子12が電
極膜2Bと振動板3とに接触する。カーボン粒子12は
導電性を備えており、このカーボン粒子12が介在して
両者に接触することによって電極膜2Bと振動板3とは
導通されている。
11からなっている。紫外線硬化併用嫌気性接着剤11
は、ポリウレタンメタクリレート、アルキルメタクリレ
ート、ポリグリコールメタクリレートといった変成メタ
クリレートを主成分とし、これに過酸化物、増感剤、お
よび安定剤などを添加して構成されている。そして、こ
の紫外線硬化併用嫌気性接着剤11に平均粒径1.0〜
20.0μmのカーボン粒子12が0.1〜1.0wt
%含有されている。このような紫外線硬化併用嫌気性接
着剤11からなる接着層10を圧着硬化することによ
り、図1に示すように、振動板3は圧電基板1に強固に
接着されている。そして、圧着硬化されることにより、
接着層10は内部のカーボン粒子12の粒径とほぼ同じ
厚みまで圧縮されるとともに、各カーボン粒子12が電
極膜2Bと振動板3とに接触する。カーボン粒子12は
導電性を備えており、このカーボン粒子12が介在して
両者に接触することによって電極膜2Bと振動板3とは
導通されている。
【0011】本実施例の電極膜2A,2BはNiスパッ
タ膜からなっており、その表面が平坦で振動板3と接触
させて導通を取ることは難しいものであるが、間に導電
性物質であるカーボン粒子12を接触介在させており、
しかもカーボン粒子12は接着層10の圧着硬化によっ
て強固に接触しているので、導通は確実なものになって
いる。
タ膜からなっており、その表面が平坦で振動板3と接触
させて導通を取ることは難しいものであるが、間に導電
性物質であるカーボン粒子12を接触介在させており、
しかもカーボン粒子12は接着層10の圧着硬化によっ
て強固に接触しているので、導通は確実なものになって
いる。
【0012】圧着硬化によって圧電基板1からはみ出し
た接着層10は、Hgランプ(80w/cm)が放射す
る主波長365nm、積算光量役2Jの紫外線によって
硬化される。
た接着層10は、Hgランプ(80w/cm)が放射す
る主波長365nm、積算光量役2Jの紫外線によって
硬化される。
【0013】接着層10に含有されるカーボン粒子12
はその粒径および含有量が上記した値に限定されてい
る。以下にその理由を述べる。
はその粒径および含有量が上記した値に限定されてい
る。以下にその理由を述べる。
【0014】表1は、平均粒径10μmのカーボン粒子
12を0.05〜2.00wt%の割合で含有させた各
紫外線硬化併用嫌気性接着剤からなる接着層10によっ
て振動板3を圧電基板1に圧着硬化し、それらにヒート
サイクル試験を施した後の特性測定結果を表している。
ここでいうヒートサイクル試験とは、(−55℃30
分)〜(+85℃30分)のヒートサイクルを500サ
イクル繰り返すことをいう。また、図中、紫外線硬化性
とは、積算光量2Jの紫外線を照射したのち、指触でそ
の粘着性を測定したものであり、タックとは硬化が不完
全で粘着性が残留していることをいう。
12を0.05〜2.00wt%の割合で含有させた各
紫外線硬化併用嫌気性接着剤からなる接着層10によっ
て振動板3を圧電基板1に圧着硬化し、それらにヒート
サイクル試験を施した後の特性測定結果を表している。
ここでいうヒートサイクル試験とは、(−55℃30
分)〜(+85℃30分)のヒートサイクルを500サ
イクル繰り返すことをいう。また、図中、紫外線硬化性
とは、積算光量2Jの紫外線を照射したのち、指触でそ
の粘着性を測定したものであり、タックとは硬化が不完
全で粘着性が残留していることをいう。
【0015】
【表1】
【0016】この表から明らかのよのように、カーボン
粒子12の含有量が0.1wt%以上あれば、ヒートサ
イクル試験後であっても圧電基板1と振動板3とは良好
な導通を維持していることがわかる。しかしながら、
2.0wt%以上のカーボン粒子12を含有すると、カ
ーボン粒子12による着色効果によって紫外線硬化併用
嫌気性接着剤11の紫外線硬化性が極端に弱まり、特
に、圧電基板1からはみ出した接着剤11を紫外線によ
って硬化させることが難しくなるという不都合が起こ
る。つまり、紫外線硬化併用嫌気性接着剤11に含有さ
れるカーボン粒子12の含有量は、0.1〜1.0wt
%が適当である。また、この程度のカーボン粒子含有量
であれば、着色効果は起こらないので紫外線硬化併用嫌
気性接着剤11の接着強度を弱めることもない。
粒子12の含有量が0.1wt%以上あれば、ヒートサ
イクル試験後であっても圧電基板1と振動板3とは良好
な導通を維持していることがわかる。しかしながら、
2.0wt%以上のカーボン粒子12を含有すると、カ
ーボン粒子12による着色効果によって紫外線硬化併用
嫌気性接着剤11の紫外線硬化性が極端に弱まり、特
に、圧電基板1からはみ出した接着剤11を紫外線によ
って硬化させることが難しくなるという不都合が起こ
る。つまり、紫外線硬化併用嫌気性接着剤11に含有さ
れるカーボン粒子12の含有量は、0.1〜1.0wt
%が適当である。また、この程度のカーボン粒子含有量
であれば、着色効果は起こらないので紫外線硬化併用嫌
気性接着剤11の接着強度を弱めることもない。
【0017】さらに、本件発明者が実験したところ、紫
外線硬化併用嫌気性接着剤11に含有されるカーボン粒
子12の大きさが1.0μm以下であれば、小さすぎて
電極膜2Bと振動板3とを完全に導通させることは不可
能であることがわかった。また、カーボン粒子12の大
きさが20.0μmを越えれば、それによって接着層1
0の厚みが厚くなりすぎて圧電発音体の共振特性が悪化
してしまうことがわかった。つまり、紫外線硬化併用嫌
気性接着剤11に含有されるカーボン粒子12の大きさ
は1.0μm〜20.0μmが適当である。
外線硬化併用嫌気性接着剤11に含有されるカーボン粒
子12の大きさが1.0μm以下であれば、小さすぎて
電極膜2Bと振動板3とを完全に導通させることは不可
能であることがわかった。また、カーボン粒子12の大
きさが20.0μmを越えれば、それによって接着層1
0の厚みが厚くなりすぎて圧電発音体の共振特性が悪化
してしまうことがわかった。つまり、紫外線硬化併用嫌
気性接着剤11に含有されるカーボン粒子12の大きさ
は1.0μm〜20.0μmが適当である。
【0018】また、接着層10が導電性を備えると、圧
着基板1からはみ出した接着層10によって、基板1両
面の電極膜2A,2Bがショートしてしまうことが考え
られる。しかしながら、カーボン粒子12を含有した接
着層10は、圧着硬化されることによって接着するもの
どうしを導通させることができるのであり、圧電基板1
からはみ出した接着層10は、紫外線によって硬化され
ても十分なる絶縁性を保持(カーボン粒子12添加量が
1.0wt%以下であれば、紫外線硬化後の紫外線硬化
併用嫌気性樹脂11の体積抵抗率は1.0×1014Ωc
m以上ある)している。つまり、はみ出した接着層10
によって電極膜2A,2Bどうしがショートしてしまう
不都合は起こらない。
着基板1からはみ出した接着層10によって、基板1両
面の電極膜2A,2Bがショートしてしまうことが考え
られる。しかしながら、カーボン粒子12を含有した接
着層10は、圧着硬化されることによって接着するもの
どうしを導通させることができるのであり、圧電基板1
からはみ出した接着層10は、紫外線によって硬化され
ても十分なる絶縁性を保持(カーボン粒子12添加量が
1.0wt%以下であれば、紫外線硬化後の紫外線硬化
併用嫌気性樹脂11の体積抵抗率は1.0×1014Ωc
m以上ある)している。つまり、はみ出した接着層10
によって電極膜2A,2Bどうしがショートしてしまう
不都合は起こらない。
【0019】さらにまた、紫外線硬化併用嫌気性接着剤
11に含有させるのはカーボン粒子12以外の導電性物
質でももよいことが考えられる。しかしながら、他の一
般的な導電性物質である金属粒子は紫外線硬化併用嫌気
性接着剤11に比べて比重が極端に重いものである。そ
のため、時間を経ると、含有させた金属粒子が沈降して
しまって、接着剤11中に均等に分散混合しなくなる。
そのため、接着作業の度に紫外線硬化併用嫌気性接着剤
11を撹拌して金属粒子を均等に分散混合しなおす必要
があり、接着作業が非常に面倒になる。ところが、カー
ボン粒子12は、紫外線硬化併用嫌気性接着剤11と同
等の比重を有しており、接着剤11中で沈降することは
少ない。つまり、カーボン粒子12を用いれば、最初に
均等に分散混合させるだけでよく、接着作業の都度、カ
ーボン粒子12を分散混合させるといった面倒な作業は
いらなくなる。
11に含有させるのはカーボン粒子12以外の導電性物
質でももよいことが考えられる。しかしながら、他の一
般的な導電性物質である金属粒子は紫外線硬化併用嫌気
性接着剤11に比べて比重が極端に重いものである。そ
のため、時間を経ると、含有させた金属粒子が沈降して
しまって、接着剤11中に均等に分散混合しなくなる。
そのため、接着作業の度に紫外線硬化併用嫌気性接着剤
11を撹拌して金属粒子を均等に分散混合しなおす必要
があり、接着作業が非常に面倒になる。ところが、カー
ボン粒子12は、紫外線硬化併用嫌気性接着剤11と同
等の比重を有しており、接着剤11中で沈降することは
少ない。つまり、カーボン粒子12を用いれば、最初に
均等に分散混合させるだけでよく、接着作業の都度、カ
ーボン粒子12を分散混合させるといった面倒な作業は
いらなくなる。
【0020】なお、上記実施例においては、Niスパッ
タ膜からなる電極膜2A,2Bを圧電基板1に形成した
圧電発音体において、本発明を実施していたが、他の方
法、例えば、蒸着によって電極膜2A,2Bを圧電基板
1に形成した圧電発音体においても本発明を実施できる
ことはいうまでもない。
タ膜からなる電極膜2A,2Bを圧電基板1に形成した
圧電発音体において、本発明を実施していたが、他の方
法、例えば、蒸着によって電極膜2A,2Bを圧電基板
1に形成した圧電発音体においても本発明を実施できる
ことはいうまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、接着層中
に含有したカーボン粒子によって、圧電基板の電極膜と
振動板との間を確実に導通させることができるようにな
った。そのため、圧電基板にどのような製法で電極膜を
形成したとしても、その電極膜に振動板を確実に接着導
通させることができるようになった。
に含有したカーボン粒子によって、圧電基板の電極膜と
振動板との間を確実に導通させることができるようにな
った。そのため、圧電基板にどのような製法で電極膜を
形成したとしても、その電極膜に振動板を確実に接着導
通させることができるようになった。
【0022】また、カーボン粒子の粒径と含有量とを請
求の範囲のように制御したので、確実な導通を保持しつ
つ圧着硬化後の接着層の厚みを極薄いものにすることが
できた。そのため、接着層が厚くなって、共振特性が低
下するといった不都合も、カーボン粒子の含有量が多す
ぎてその着色効果によって紫外線硬化性が低下するとい
った不都合も起こすことはない。
求の範囲のように制御したので、確実な導通を保持しつ
つ圧着硬化後の接着層の厚みを極薄いものにすることが
できた。そのため、接着層が厚くなって、共振特性が低
下するといった不都合も、カーボン粒子の含有量が多す
ぎてその着色効果によって紫外線硬化性が低下するとい
った不都合も起こすことはない。
【0023】さらに、カーボン粒子はその比重が紫外線
硬化併用嫌気性接着剤とほとんど変わらないので、接着
剤中で沈降すること少なく、接着作業の度に紫外線硬化
併用嫌気性接着剤を撹拌するといった面倒な作業もいら
ない。
硬化併用嫌気性接着剤とほとんど変わらないので、接着
剤中で沈降すること少なく、接着作業の度に紫外線硬化
併用嫌気性接着剤を撹拌するといった面倒な作業もいら
ない。
【図1】本発明の一実施例の要部拡大断面図である。
【図2】実施例および従来例の圧電発音体の側面図であ
る。
る。
1 圧電基板 2A 電極膜 2B 電極膜 3 振動板 10 接着層 11 紫外線硬化併用嫌気性接着剤 12 カーボン粒子
Claims (1)
- 【請求項1】 圧電基板(1)表面に電極膜(2B)を
形成し、この電極膜(2)に接着層(10)を介して振
動板(3)を張り付けて電極膜(2B)と振動板(3)
とを導通させた圧電発音体であって、 前記接着層(10)は紫外線硬化併用嫌気性接着剤(1
1)からなるとともに平均粒径1.0〜20.0μmの
カーボン粒子(12)を含有しており、かつその含有量
は0.1〜1.0wt%であることを特徴とする圧電発
音体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3266073A JPH05111097A (ja) | 1991-10-15 | 1991-10-15 | 圧電発音体 |
US07/961,444 US5291460A (en) | 1991-10-15 | 1992-10-15 | Piezoelectric sounding body |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3266073A JPH05111097A (ja) | 1991-10-15 | 1991-10-15 | 圧電発音体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05111097A true JPH05111097A (ja) | 1993-04-30 |
Family
ID=17425984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3266073A Pending JPH05111097A (ja) | 1991-10-15 | 1991-10-15 | 圧電発音体 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5291460A (ja) |
JP (1) | JPH05111097A (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US5473216A (en) * | 1994-06-29 | 1995-12-05 | Motorola, Inc. | Piezoelectric device for controlling the frequency-temperature shift of piezoelectric crystals and method of making same |
US5802195A (en) * | 1994-10-11 | 1998-09-01 | The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration | High displacement solid state ferroelectric loudspeaker |
US5901231A (en) * | 1995-09-25 | 1999-05-04 | Noise Cancellation Technologies, Inc. | Piezo speaker for improved passenger cabin audio systems |
US5838805A (en) * | 1995-11-06 | 1998-11-17 | Noise Cancellation Technologies, Inc. | Piezoelectric transducers |
US5755909A (en) * | 1996-06-26 | 1998-05-26 | Spectra, Inc. | Electroding of ceramic piezoelectric transducers |
WO1998058416A1 (en) * | 1997-06-19 | 1998-12-23 | Nct Group, Inc. | Loudspeaker assembly |
US6278790B1 (en) * | 1997-11-11 | 2001-08-21 | Nct Group, Inc. | Electroacoustic transducers comprising vibrating panels |
SE0004547D0 (sv) * | 2000-12-07 | 2000-12-07 | Amersham Pharmacia Biotech Kk | Chip quartz oscillator and sensor |
US20060013417A1 (en) * | 2004-07-16 | 2006-01-19 | Intier Automotive Inc. | Acoustical panel assembly |
DE102012201884A1 (de) * | 2012-02-09 | 2013-08-14 | Robert Bosch Gmbh | Schallwandler |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3970879A (en) * | 1971-12-29 | 1976-07-20 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Piezoelectric acoustic device |
US4234711A (en) * | 1978-08-09 | 1980-11-18 | Rohm And Haas Company | Anaerobic adhesive and/or sealing compositions comprising dicyclopentenyloxyethyl (meth)acrylates |
DE3005708C2 (de) * | 1980-02-15 | 1984-08-30 | Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München | Wandlerplatte für piezoelektrische Wandler |
US4533446A (en) * | 1983-07-20 | 1985-08-06 | Loctite (Ireland) Ltd. | Radiation-activatable anaerobic adhesive composition |
JPH0746879B2 (ja) * | 1985-09-12 | 1995-05-17 | 株式会社村田製作所 | 圧電発音体 |
US4734174A (en) * | 1986-12-17 | 1988-03-29 | Polaroid Corporation | Electrochemical formation of thin-film electrodes |
-
1991
- 1991-10-15 JP JP3266073A patent/JPH05111097A/ja active Pending
-
1992
- 1992-10-15 US US07/961,444 patent/US5291460A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5291460A (en) | 1994-03-01 |
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