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JPH05105812A - 釘もしくはネジ用樹脂組成物 - Google Patents

釘もしくはネジ用樹脂組成物

Info

Publication number
JPH05105812A
JPH05105812A JP29499391A JP29499391A JPH05105812A JP H05105812 A JPH05105812 A JP H05105812A JP 29499391 A JP29499391 A JP 29499391A JP 29499391 A JP29499391 A JP 29499391A JP H05105812 A JPH05105812 A JP H05105812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
present
weight
bis
nails
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29499391A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Kasai
和雄 河西
Kazuhiro Nakamura
和洋 中村
Akihiko Morikawa
明彦 森川
Hideji Tsuchikawa
秀治 土川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP29499391A priority Critical patent/JPH05105812A/ja
Publication of JPH05105812A publication Critical patent/JPH05105812A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、衝撃強度・成形性に優れ、
かつ極めて釘応えに優れた釘もしくはネジ用樹脂組成物
を提供することにある。 【構成】 (A)ナイロン4,6(ポリテトラメチレン
アジパミド);50〜100重量%、(B)非晶性ポリ
アミド樹脂;0〜50重量%、(C)官能基含有オレフ
ィン重合体;0〜40重量%、および(A)〜(C)の
合計量100重量部に対して、(D)無機充填材;20
〜200重量部からなる釘もしくはネジ用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、(A)ポリテトラメチ
レンアジパミド(以下、ナイロン4,6という)、
(B)非晶性ポリアミド樹脂、(C)官能基含有オレフ
ィン重合体、および(D)無機充填材からなる釘もしく
はネジ用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ナイロン4,6はポリアミドの1種であ
り、エンジニアリングプラスチックとして優れた特性、
特に卓越する耐熱性をもつ樹脂であることが知られてい
る。一般に、ポリアミド樹脂は、強度、耐衝撃性、耐摩
耗性などの機械的性質が優れ、耐熱性や耐薬品性が高い
といった特長をもち、成形加工性も良好なために、自動
車部品、電気部品、一般機械部品などの種々の用途に使
用されている。その中でもナイロン4,6は、その高い
融点を有しており、耐熱性に優れ、また結晶化速度が速
いために成形サイクルが短く、さらに溶融粘度が低いた
めに成形時の流動性が良好であるという特長をもってい
る。このようにナイロン4,6は、ポリアミドのもつ優
れた耐薬品性に加えて、耐熱性や成形性にも優れるため
に、エンジニアリングプラスチックとして、その応用が
各方面から期待されている樹脂である。
【0003】ところで、一般に、釘やネジは従来から金
属製である場合が多かった。しかしながら、金属製の釘
やネジでは錆びることが避けられず、また金属製の釘や
ネジの残っている木材を製材する場合には製材用の鋸が
刃こぼれしたり折れたりすることがあり、製材用の鋸の
刃を交換しなければならないのみならず、折れた刃が周
囲の人にあたれば大怪我をする恐れがあり危険である。
そこで、従来金属製であった釘やネジを樹脂製にすれ
ば、錆びる心配がなく、かつ製材時にも安全であること
から、釘やネジの樹脂化が考えられた。しかしながら、
釘やネジなどに樹脂を用いる場合には、材料強度・衝撃
強度や成形性に優れていることのほかに、作業者が打ち
込む、あるいは、ねじり込むときの感触や、その釘やネ
ジのきき具合(以下、「釘応え」という)の良いことが
必要であり、上記の要求をすべて満足できる樹脂組成物
がなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情に鑑み、本
発明の目的は樹脂製の釘およびネジの使用に際し、耐衝
撃性(衝撃強度)・成形性に優れ、かつ極めて釘応えに
優れた釘およびネジ用樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的で鋭意研究を重ねた結果、本発明の構成成分(A)ナ
イロン4,6樹脂、(B)非晶性ポリアミド樹脂、
(C)官能基含有オレフィン重合体、および(D)無機
充填材とからなる釘もしくはネジ用樹脂組成物が上記課
題を解決し、本発明の目的を満足することを見い出し、
本発明に到達したものである。
【0006】すなわち本発明は、(A)ポリテトラメチ
レンアジパミド50〜100重量%、(B)非晶性ポリ
アミド樹脂0〜50重量%、(C)官能基含有オレフィ
ン重合体0〜40重量%、および上記(A)〜(C)の
合計量100重量部に対して、(D)無機充填材20〜
200重量部からなる釘もしくはネジ用樹脂組成物に関
する。以下、本発明を構成要件別に説明する。
【0007】(A)ナイロン4,6 本発明で用いられるナイロン4,6には、テトラメチレ
ンジアミンとアジピン酸とから得られるポリテトラメチ
レンアジパミドおよびポリテトラメチレンアジパミド単
位を主たる構成成分とする共重合ポリアミドを含む。さ
らに、他のポリアミドをナイロン4,6の特性を損なわ
ない範囲で混合成分として含んでもよい。共重合成分は
特に制限がなく、公知のアミド形成成分を用いることが
できる。
【0008】共重合成分の代表的な例としては、6−ア
ミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−ア
ミノウンデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのア
ミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウリルラクタムな
どのラクタム、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチ
レンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−
/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5
−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミ
ン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)
シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(3−メチル
−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス
(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス
(アミノプロシル)ピペラジン、アミノエチルピペラジ
ンなどのジアミンとアジピン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、2−クロルテレフタル酸、2−メチルテレフ
タル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒ
ドロイソフタル酸、ジグリコ−ル酸などのジカルボン酸
などを挙げることができ、また混合成分として用いる他
のポリアミドはこれらの成分からなるものを挙げること
ができる。
【0009】また、本発明で用いられるナイロン4,6
の製造方法は任意である。例えば、特開昭56−149
430号公報、特開昭56−149431号公報、特開
昭58−83029号公報および特開昭61−4363
1号公報などで開示された方法、つまりまず環状末端基
が少ないプレポリマーを特定の条件下で製造した後、こ
れを水蒸気雰囲気下で固相重合して高粘度ナイロン4,
6を調製する方法、あるいは2−ピロリドンやN−メチ
ルピロリドンなどの極性有機溶媒中で加熱してそれを得
る方法などがある。
【0010】また、ナイロン4,6の重合度については
特に制限はないが、25℃、96%硫酸中、1g/dl
における相対粘度が2.0〜6.0の範囲内にあるナイ
ロン4,6が好ましく用いられる。本発明におけるナイ
ロン4,6の添加量は50〜100重量%であるが、好
ましくは55〜95重量%、さらに好ましくは60〜9
0重量%である。ナイロン4,6の添加量が50重量%
未満では衝撃強度が劣る。
【0011】(B)非晶性ポリアミド樹脂 本発明で用いられる非晶性ポリアミド樹脂は、ジアミン
と芳香族ジカルボン酸と他の脂肪族共重合成分とから得
られるものである。非晶性ポリアミド樹脂を構成するジ
アミンの代表的な例としては、テトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミ
ン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、
1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどの2
〜18個の炭素原子を有する直鎖状および分岐状脂肪族
ジアミンなどを挙げることができる。
【0012】また、本発明における非晶性ポリアミド樹
脂を構成するジアミンとしては、脂環式ジアミンを用い
ることもできる。脂環式ジアミンの代表的な例として
は、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミ
ノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シク
ロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サン、イソホロンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメ
チルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メ
タン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、
4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルシクロヘキシ
ルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルシ
クロヘキシルプロパン、4,4′−ジアミノ−3,3′
−ジメチル−5,5′−ジメチルシクロヘキシルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,
5′−ジメチルシクロヘキシルプロパン、ビス(4−ア
ミノ−3−メチル−5−エチルシクロヘキシル)メタ
ン、ビス(4−アミノ−3−メチル−5−エチルシクロ
ヘキシル)プロパン、ビス(4−アミノ−3,5−ジエ
チルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3,
5−ジエチルシクロヘキシル)プロパン、ビス(4−ア
ミノ−3−メチル−5−イソプロピルシクロヘキシル)
メタン、ビス(4−アミノ−3−メチル−5−イソプロ
ピルシクロヘキシル)プロパン、ビス(4−アミノ−
3,5−ジイソプロピルシクロヘキシル)メタン、ビス
(4−アミノ−3,5−ジイソプロピルシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−エチルシクロヘ
キシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−エチルシクロ
ヘキシル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−イソプロ
ピルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−
イソプロピルシクロヘキシル)プロパン、α−α′−ビ
ス(4−アミノシクロヘキシル)−p−ジイソプロピル
ベンゼン、α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α−α′−ビス
(4−アミノシクロヘキシル)−1,4−シクロヘキサ
ン、α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−
1,3−シクロヘキサンなどの脂肪族アルキレンジアミ
ンから誘導されるものが挙げられる。
【0013】非晶性ポリアミド樹脂を構成する芳香族ジ
カルボン酸の代表的な例としては、イソフタル酸、テレ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、およびこれらの混
合物が代表的であり、特にイソフタル酸、またはイソフ
タル酸とテレフタル酸の混合物が好ましく用いられる。
非晶性ポリアミド樹脂を構成する他の脂肪族共重合成分
の代表的な例としては、6−アミノカプロン酸、11−
アミノウンデカン酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタ
ム、ω−ラウリルラクタムなどの4〜12個の炭素原子
を有するラクタム、アジピン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボ
ン酸などを挙げることができる。
【0014】良好な物性を得るためには、非晶性ポリア
ミド樹脂の相対粘度(非晶性ポリアミド樹脂の1重量%
メタクレゾール溶液を用いて20℃で測定)は1.0〜
5.0の範囲にあることが望ましい。非晶性ポリアミド
樹脂の相対粘度を調製するために、公知の単官能性のア
ミンまたはカルボン酸を重合時に添加することも可能で
ある。こうして得られる非晶性ポリアミド樹脂は融点を
示さず透明である。
【0015】本発明の樹脂組成物において、非晶性ポリ
アミド樹脂を用いると成形性に優れ、かつ外観に優れた
成形品を得ることができる。本発明における非晶性ポリ
アミド樹脂の添加量は0〜50重量%であるが、好まし
くは5〜45重量%、さらに好ましくは10〜35重量
%である。非晶性ポリアミド樹脂の添加量が50重量%
を超えると衝撃強度が劣る。
【0016】(C)官能基含有オレフィン重合体 本発明において官能基含有オレフィン重合体を用いる
と、本発明の構成成分(A)と(B)との相溶性が良好
となる。この官能基含有オレフィン重合体は、オレフィ
ン単位とカルボキシル基、酸無水物基、オキサゾリン
基、エポキシ基から選ばれた少なくとも1種の官能基を
有する不飽和化合物単位とを主体とする二元または多元
の共重合体である。
【0017】上記共重合体中のオレフィンの代表的な例
としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、
ヘキセン、ヘプテン、メチルブテン、メチルペンテンな
どが挙げられ、エチレン、プロピレンが好ましい。
【0018】上記共重合体中のカルボキシル基含有不飽
和化合物の代表的な例としてはアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸などがあり、酸無水物基含有不飽和化合
物の代表的な例としては無水マレイン酸、無水イタコン
酸などがあり、オキサゾリン基含有不飽和化合物の代表
的な例としてはビニルオキサゾリンなどがあり、エポキ
シ基含有不飽和化合物の代表的な例としてはグリシジル
メタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあ
る。
【0019】本発明において好ましく用いられる官能基
の種類としては、酸無水物基、エポキシ基が挙げられ
る。また、上記共重合体に対して、例えばビニル系化合
物を主鎖中に含有したり、側鎖としてグラフト重合する
ことも、本発明で用いる官能基含有オレフィン重合体の
耐熱性を高め、また組成物中の他の成分との相溶性をよ
り向上させる効果があり、本発明の目的から好ましい。
本発明における官能基含有オレフィン重合体の添加量は
0〜40重量%であるが、好ましくは2〜35重量%、
さらに好ましくは3〜30重量%である。官能基含有オ
レフィン重合体の添加量が40重量%を超えると釘応え
が劣る。
【0020】(D)無機充填材 本発明で用いられる無機充填材は、繊維状、粉末状、粒
状、板状、針状、クロス状、マット状を有する種々の充
填材である。このような無機充填材の代表的な例として
は、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、グラファ
イト繊維、炭酸カルシウム、タルク、カタルボ、ワラス
テナイト、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ケイソ
ウ土、クレー、焼成クレー、カオリン、マイカ(微細雲
母)、粒状ガラス、ガラスフレーク、ガラスバルーン
(中空ガラス)、せっこう、ベンガラ、金属繊維、二酸
化チタン、チタン酸カリウムウイスカー、酸化マグネシ
ウム、ケイ酸カルシウム、アスベスト、アルミン酸ナト
リウム、アルミン酸カルシウム、アルミニウム、酸化ア
ルミニウム、水酸化アルミニウム、銅、ステンレス、酸
化亜鉛、金属ウイスカーなどを挙げることができる。本
発明の目的からガラス繊維、炭素繊維、カオリン、マイ
カ、タルクが好ましく、とりわけその経済性からガラス
繊維、カオリン、マイカ、タルクが好ましい。本発明の
成形性や物性を損なわない限りにおいて表面処理を施し
たものであってもよく、なかでもアミノシラン処理、ア
クリルシラン処理、ビニル処理などに代表される表面処
理を施されたものが好ましい。
【0021】本発明における無機充填材の添加量は、本
発明の構成成分(A)〜(C)の合計量100重量部に
対して20〜200重量部であるが、好ましくは30〜
180重量部、さらに好ましくは40〜150重量部で
ある。無機充填材の添加量が20重量部未満では釘応え
が劣り、200重量部を超えると加工性、特に押出成形
性や射出成形性に問題を生じる。
【0022】さらに、本発明の釘もしくはネジ用樹脂組
成物には、その用途から要求される性能に応じて他の重
合体、例えばポリプタジエン(PB)、ポリエチレン
(PE)、エチレン−プロピレン共重合体(EPおよび
EPDM)、ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン
−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEB
S)、アルリルゴム(AR)、フッ素ゴム(FR)、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(AB
S)、アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体
(AES)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(A
S)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)、ポリエステル混合物、ポリカーボネート(P
C)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン(PE
S)、ポリイミド(PI)、PPS、ポリエーテルエー
テルケトン(PEEK)、フッ化ビニリデン重合体(P
VDFなど)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフェニレンエ
ーテル(PPE)、ナイロン4,6以外のポリアミド、
架橋粒子など、およびそれらの変性物を適宜ブレンドす
ることができる。
【0023】本発明の釘もしくはネジ用樹脂組成物に
は、その成形性や物性を損なわない限りにおいて他の成
分、例えば顔料、染料、着色剤、有機補強材、耐熱剤、
難燃剤、難燃助剤、銅化合物やヒンダードフェノール系
化合物等に代表される安定剤、酸化防止剤、光保護剤、
スチレン無水マレイン酸やエポキシ化合物等に代表され
る架橋剤、耐候剤、光安定剤、結晶核剤、潤滑剤、離型
剤、可塑剤、帯電防止剤などを添加導入することができ
る。本発明の釘もしくはネジ用樹脂組成物は、上記の樹
脂組成物を公知の成形方法、例えば射出成形、押出成
形、ブロー成形、真空成形、圧縮成形など通常の熱可塑
性樹脂に対して用いられる成形に供することにより、各
種の成形品に成形することができる。
【0024】本発明の釘もしくはネジ用樹脂組成物は、
各種の釘、ネジ、ネジ蓋、ピン、スリーブ、ボルトやナ
ット、カプラ、バルブ、ニップル、ソケット、エルボ、
ホースエンド、ジョイント、コック、プラグ、コネクタ
ー、アダプター、ユニオン、三つ又などのユニオンクロ
ス、キャップ、タップなどに代表される部品、およびそ
れらに付随する部位として成形され使用されるものであ
る。なお、このような成形部品に塗装、蒸着、接着など
の二次加工を施すこともできる。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。なお、実施例および比較例中に記した試料
の性能測定は以下の方法によって行なった。 1)衝撃強度:ASTM D256(23℃、ノッチ付
き) 2)釘応え:樹脂組成物を釘に成形し、貯木場の木材に
対して打ち込んでみた際に、作業者が釘を打ち込むとき
の感触や打ちつけた釘のきき具合について評価し、良好
な場合には○、不良の場合には×で表記した。 3)成形性:上記試験片の射出成形時、成形性と成形品
の外観を総合的・相対的に判断し、「成形性・成形外観
ともに極めて良好;◎、良好;○、やや不良;△、不
良;×」というような基準で評価した。
【0026】また、実施例および比較例においては次の
ような材料を用いた。 構成成分(A);ナイロン4,6として、オランダ国D
SM社製のSTANYL−KS300を用いた。また比
較材料として、東レ(株)製のポリフェニレンサルファ
イド(PPS)樹脂「トレリナ(ガラス繊維40%含
有)」を用いた。
【0027】構成成分(B);非晶性ポリアミド樹脂と
しては、以下に示す非晶性ポリアミド(a)〜(e)を
用いた。非晶性ポリアミド(a)は、ヘキサメチレンジ
アミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシ
ル)メタン、テレフタル酸、イソフタル酸、カプロラク
タムからなる非晶性ポリアミドである。非晶性ポリアミ
ド(b)は、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジア
ミン、テレフタル酸、イソフタル酸、カプロラクタムか
らなる非晶性ポリアミドである。非晶性ポリアミド
(c)は、ダイナミドノーベル社製「トロガミドT」
(トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸系
の非晶性ポリアミド)である。非晶性ポリアミド(d)
は、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸系の非晶性
ポリアミド(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)で
ある。非晶性ポリアミド(e)は、ヘキサメチレンジア
ミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)
メタン、ビス(4−アミノ−3−メチル−5−エチルシ
クロヘキシル)メタン、テレフタル酸、イソフタル酸、
カプロラクタムから得られる非晶性ポリアミドである。
【0028】構成成分(C);官能基含有オレフィン重
合体としては、酸無水物基を含有するオレフィン重合体
とエポキシ基を含有するオレフィン重合体とを用いた。
酸無水物基を含有するオレフィン重合体としては、無水
マレイン酸変性されたエチレン−プロピレン共重合体
(変性EP)を用いた。エポキシ基を含有するオレフィ
ン重合体としては、日本油脂(株)製のモディパーA4
101を用いた。これは、主鎖がエチレン−メタクリル
酸グリシジル共重合体(エチレン成分85wt%、グリシ
ジルメタクリレート成分15wt%)で、側鎖にスチレン
重合体を持つグラフト共重合体(主鎖と側鎖の重量比は
1対1)である。
【0029】構成成分(D);無機充填材としてはガラ
ス繊維を用いた。ガラス繊維としては、長手方向の長さ
と横断面の平均径との比で示されるアスペクト比は約2
00で、横断面における平均径が約10〜20μmのチ
ョップドストランドを用いた。
【0030】実施例および比較例の樹脂組成物は、二軸
押出機(シリンダー温度290〜320℃)にてペレッ
ト化した。得られたペレットを射出成形機(シリンダー
温度290〜320℃)にて所定の試験片を作製し、試
験に供した。実施例および比較例として、以下にその組
成および上記項目の評価結果を表1〜3に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】実施例1〜8 実施例1〜8は、いずれも本発明の特許請求の範囲内の
釘もしくはネジ用樹脂組成物である。実施例1は構成成
分(A)と(D)、実施例2は構成成分(A)(B)
(D)、実施例3は構成成分(A)(C)(D)、実施
例4は構成成分(A)(B)(C)(D)からなる場合
であるが、いずれも釘もしくはネジ用樹脂組成物として
良好な評価結果が得られた。また、実施例4〜8は、構
成成分(B)を(a)〜(e)に代えた場合であるが、
いずれも釘もしくはネジ用樹脂組成物として良好な評価
結果が得られた。実施例9〜11では、本発明の特許請
求の範囲内で構成成分(A)〜(D)を変量したが、い
ずれも釘もしくはネジ用樹脂組成物として良好な評価結
果が得られた。また、構成成分(B)の効果として成形
性の改良効果、構成成分(C)の効果として衝撃強度の
改良効果が示されている。
【0035】較例1〜6 比較例1〜6は、いずれも本発明の特許請求の範囲外の
釘もしくはネジ用樹脂組成物である。比較例1は、構成
成分(A)が本発明の特許請求の範囲未満の場合であ
り、衝撃強度と釘応えと成形性のすべてに劣る結果とな
った。比較例2は、構成成分(A)が本発明の特許請求
の範囲未満で、構成成分(B)が本発明の特許請求の範
囲を超える場合であり、衝撃強度と釘応えと成形性のす
べてに劣る結果となった。比較例3は、構成成分(C)
が本発明の特許請求の範囲を超える場合であり、衝撃強
度は比較的高いものの、釘応えと成形性に劣る結果とな
った。比較例4は、構成成分(D)が本発明の特許請求
の範囲未満の場合であり、衝撃強度は比較的高いもの
の、釘応えと成形性に劣る結果となった。比較例5は、
構成成分(D)が本発明の特許請求の範囲を超える場合
であり、加工性、特に押出加工性に問題を生じたため試
験片が成形できず、いずれの評価項目の測定もできなか
った。比較例6は、ナイロン4,6のかわりにPPS樹
脂を用いた場合であり、衝撃強度と釘応えと成形性のす
べてに劣る結果となった。
【0036】
【発明の効果】実施例で具体的に示したように、本発明
は、(A)ナイロン4,6樹脂、(B)非晶性ポリアミ
ド樹脂、(C)官能基含有オレフィン重合体、および
(D)無機充填材とからなる耐衝撃性(衝撃強度)・成
形性に優れ、かつ極めて釘応えに優れた釘もしくはネジ
用樹脂組成物を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土川 秀治 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリテトラメチレンアジパミド50
    〜100重量%、(B)非晶性ポリアミド樹脂0〜50
    重量%、(C)官能基含有オレフィン重合体0〜40重
    量%、および上記(A)〜(C)の合計量100重量部
    に対して、(D)無機充填材20〜200重量部からな
    る釘もしくはネジ用樹脂組成物。
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