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JPH0468374B2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0468374B2
JPH0468374B2 JP58220776A JP22077683A JPH0468374B2 JP H0468374 B2 JPH0468374 B2 JP H0468374B2 JP 58220776 A JP58220776 A JP 58220776A JP 22077683 A JP22077683 A JP 22077683A JP H0468374 B2 JPH0468374 B2 JP H0468374B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
strength
delayed fracture
steel
bolts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58220776A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60114551A (ja
Inventor
Kenji Isokawa
Kunio Namiki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP22077683A priority Critical patent/JPS60114551A/ja
Publication of JPS60114551A publication Critical patent/JPS60114551A/ja
Publication of JPH0468374B2 publication Critical patent/JPH0468374B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は、強度140〜160Kgf/mm2級の高強度
が得られ、しかも耐遅れ破壊性にも優れており、
ボルトの高強度化および小型化に十分対応するこ
とができる高強度ボルト用鋼に関するものであ
る。 (従来技術) 近年、各種機械構造物等の軽量化および小型化
の要請が強くなつており、自動車においても燃費
の低減および走行性能の向上を目的とした部品の
軽量化および小型化が盛んに進められるようにな
つてきている。そのため各種部品を締結するボル
トについても高強度の設計仕様とする要求が強く
なつてきている。すなわち、例えば部品を小型化
すればボルトも小型のものにする必要があり、所
定の締付け力を確保するためにはボルトの使用本
数を増すかボルトの強度を高めることが考えられ
るが、小型化した部品の締結においてボルト本数
を増すことには無理が生じやすく、結局ボルトの
強度を高める必要性がでてくる。 従来、ボルトの高強度化に際し、成分調整や調
質等を考慮することがよく行われているが、引張
強さが120Kgf/mm2を超えると耐遅れ破壊性が劣
化することが知られており、そのため140〜160Kg
f/mm2級で用いられた例は少ない。 (発明の目的) この発明は、上述した従来の問題点に着目して
なされたもので、強度140〜160Kgf/mm2級の高強
度であつても耐遅れ破壊性の優れたボルト用鋼を
提供することを目的としている。 (発明の構成) 上記目的に従つて、高強度ボルトにおける遅れ
破壊発生機構を詳細に検討し、合金元素および不
純物元素の影響を詳しく調査した。その結果、遅
れ破壊クラツクは一般にオーステナイト粒界を起
点・伝揺経路として発生することが明らかとな
り、これに基いて研究を進めた結果この発明を完
成したものである。すなわち、この発明による高
強度ボルト用鋼は、重量%で、C:0.30%以上
0.50%以下、Si:0.15%未満、Mn:0.10%以上
0.40%以下、P:0.015%以下、S:0.010%以下、
Cr:0.50%以上4.50%以下、Mo:0.10%以上0.70
%以下、および必要に応じてV:0.05以上0.15以
下、Nb:0.05以上0.15%以下、Ti:0.05%以上
0.15%以下のうち1種または2種以上、でかつSi
(%)+Mn(%)+10(P(%)+S(%)):0.45%

下、残部実質的にFeよりなり、強度140〜160Kg
f/mm2級の高強度に調質したときでも耐遅れ破壊
性に著しくすぐれたものであることを特徴として
いる。 次に、この発明による高強度ボルト用鋼の成分
範囲(重量%)の限定理について説明する。 C(炭素):0.30%以上0.50%以下 Cは調質によつて強度140〜160Kgf/mm2級の高
強度を確保するために0.30%以上含有させること
が必要であるが、多すぎると靭延性を劣化させる
と共に耐遅れ破壊性をも劣化させるので0.50%以
下とした。 Si(けい素):0.15%未満 Siは溶製時の脱酸剤として作用する元素である
が、多すぎるとPの偏析を助長し、粒界酸化を促
進して、これが遅れ破壊の起点となるので、この
ようなPの偏析および粒界酸化を防止するため
0.15%未満とした。 Mn(マンガン):0.10%0.40%以下 Mnは溶製時の脱酸・脱硫剤として作用すると
共に、焼入性の向上に寄与する元素であり、他の
成分とのバランスで例えばM10ボルトの中心まで
100%マルテンサイト組織を得るためには0.10%
以上含有させることが必要である。しかし、Mn
はSiと同様にPの偏析を助長し、粒界酸化を促進
する元素であるので、Pの偏析および粒界酸化防
止するために0.40%以下とした。 P(りん):0.015%以下 Pはオーステナイト化時にオーステナイト粒界
に偏析し、粒界を脆化させ、粒界強度を低下して
耐遅れ破壊性を劣化させるので0.015%以下とし
た。 S(いおう):0.010%以下 Sはオーステナイト化時にオーステナイト粒界
に偏析するとともに、MnSとしても存在し、耐
遅れ破壊性を劣化させるため0.010%以下とした。 Cr(クロム):0.50%以上4.50%以下 Crは焼入性を確保すると共に、靭延性を確保
した高温焼もどし(約500℃以上)において強度
140〜160Kgf/mm2級の高強度を得るために0.50%
以上含有させることが必要である。しかし、Cr
量が増加すると約550℃を超えた領域での焼もど
し硬さが急激に低下し、安定した強度が得にくく
なるので4.50%以下とした。 Mo(モリブデン):0.10%以上0.70%以下 MoはCおよびCrとのバランスにもよるが約
500℃以上の焼もどし温度で強度140〜160Kgf/
mm2級の高強度を得るのに最低0.10%含有させるこ
とが必要であり、また、Pの粒界偏析を防止し、
粒界強度を高めて耐遅れ破壊性を向上させる効果
があるので、これらの点から0.10%以上とした。
しかし、この鋼においては0.70%を超えて含有さ
せても効果の向上はさほどみられず、また高価な
元素でもあるので0.70%以下とした。 Si(%)+Mn(%)+10(P(%)+S(%))0.5%

下 Si,Mn,P,Sは上述の範囲に規制したが、
上記成分範囲においてSi(%)+Mn(%)+10(P
(%)+S(%))で算出した値が0.45%以下であれ
ば、強度140〜160Kgf/mm2級の高強度であつても
十分な耐遅れ破壊性が得られ、現用の130Kgf/
mm2級のJIS SCM440と同等の耐遅れ破壊性が得ら
れることを種々の実験より確かめた。 V(バナジウム):0.05%以上0.15%以下、Nb(ニ
オブ):0.05%以上0.15%以下、Ti(チタン):0.05
%以上0.15%以下のうちの1種または2種以上 V,Nb,Tiいずれも炭窒化物を形成し、結晶
粒の微細化に効果があり、耐力および靭延性の向
上に有効な元素であるので必要に応じてこれらの
元素の1種または2種以上を各元素について0.05
%以上添加することもよい。しかし、必要以上に
添加しても上記の効果は飽和するので各元素につ
いて0.15%以下とするのがよい。なお、Nbの一
部をTaで置換することも可能である。 さらに、Cu(銅)、Ni(ニツケル)等の元素につ
いては、JIS規格以下(例えばCu:0.30%以下、
Ni:0.25%以下)の範囲で添加することもこの発
明の高強度ボルト用鋼に当然含まれる。 (実施例) 表1に示す化学成分の鋼を50Kg容量の真空誘導
溶解炉で溶製したのち造塊し、鍛造および焼なら
しを行つたのち試験片に加工した。このとき、試
験片は、引張試験片としてJIS 4号の規定に準じ
たものを用い、また遅れ破壊試験片として第1図
に示すL=20mm,D=6mm,d=4mm,R=0.1
mmの寸法になるものを用いた。 次に、前記各試験片に対し、950℃×30分加熱
後油冷の焼入れを行い、次いで各鋼種に対し引張
強さ150Kgf/mm2±5Kgf/mm2が得られる表2に
示す温度に1時間加熱したのち空冷する焼もどし
を行い、その後各試験片に対して引張試験および
遅れ破壊試験を行つた。 なお、遅れ破壊試験は曲げ型促進試験により行
い、第1図に示す試験片に細径部に0.1N−HCl
を滴下しながら曲げ応力を加え、曲げ応力と破断
時間との関係を調べて遅れ破壊曲線を作成し、30
時間強度(σ30hr)/静曲げ応力(σSB)の値すな
わち30時間強度比で評価した。この結果を同じく
表2および第2図に示す。
【表】
【表】 上記表2および第2図に示すように、強度140
〜160Kgf/mm2級の高強度において、本発明鋼
(,)はいずれも比較鋼および通常鋼
(SCM440)に比べて耐遅れ破壊性が著しく優れ
ており、強度130Kgf/mm2級に調質したSCM440
の耐遅れ破壊性とほぼ同等のものである。そし
て、V,Nb,Tiを添加することによつて延性お
よび耐遅れ破壊性をより向上できることが確かめ
られた。 さらに、本発明鋼Aおよび通常鋼Lにおける粒
界酸化状況を調べたところ、本発明鋼Aでは第3
図に示すように粒界酸化が著しく少なかつたのに
対して、通常鋼Lではかなり粒界酸化を生じてい
ることが認められた。 (発明の効果) 以上説明してきたように、この発明の高強度ボ
ルト用鋼は、重量%で、C:0.30%以上0.50%以
下、Si:0.15%未満、Mn:0.10%以上0.40%以
下、P:0.015%以下、S:0.010%以下、Cr:
0.50%以上4.50%以下、Mo:0.10%以上0.70%以
下、および必要に応じてV:0.05%以上0.15%以
下、Nb:0.05%以上0.15%以下、Ti0.05%以上
0.15%以下のちの1種または2種以上、でかつSi
(%)+Mn(%)+10(P(%)+S(%)):0.45%

下、残部実質的にFeよりなるものであるから、
強度140〜160Kgf/mm2級の高強度に調質したとき
でも耐遅れ破壊性に著しく優れたものであり、ボ
ルトの高強度化および同強度での小型化に十分対
応することが可能であり、例えば自動車部品の高
強度化、小型化に伴つて要求される高強度ボルト
の素材としても好適に使用することができるとい
う非常に優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例において使用した遅
れ破壊試験片の説明図、第2図はSi,Mn,P,
S量による遅れ破壊特性への影響を調べた結果を
示すグラフ、第3図は本発明鋼Aの粒界酸化状況
を示す金属組織顕微鏡写真(500倍)、第4図は通
常鋼Lの粒界酸化状況を示す金属組織顕微鏡写真
(500倍)である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で、C:0.30%以上0.50%以下、Si:
    0.15%未満、Mn:0.10%以上0.40%以下、P:
    0.015%以下、S:0.010%以下、Cr:0.50%以上
    4.50%以下、Mo:0.10%以上0.70%以下、でかつ
    Si(%)+Mn(%)+10(P(%)+S(%)):0.45

    以下、残部実質的にFeよりなることを特徴とす
    る耐遅れ破壊性の優れた強度140〜160Kgf/mm2
    の高強度ボルト用鋼。 2 重量%で、C:0.30%以上0.50%以下、Si:
    0.15%未満、Mn:0.10%以上0.40%以下、P:
    0.015%以下、S:0.010%以下、Cr:0.50%以上
    4.50%以下、Mo:0.10%以上0.70%以下、および
    V:0.05%以上0.15%以下、Nb:0.05%以上0.15
    %以下、Ti:0.05%以上0.15%以下のうちの1種
    または2種以上、でかつSi(%)+Mn(%)+10(P
    (%)+S(%)):0.45%以下、残部実質的にFeよ
    りなることを特徴とする耐遅れ破壊性の優れた強
    度140〜160Kgf/mm2級の高強度ボルト用鋼。
JP22077683A 1983-11-25 1983-11-25 高強度ボルト用鋼 Granted JPS60114551A (ja)

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JPS60114551A JPS60114551A (ja) 1985-06-21
JPH0468374B2 true JPH0468374B2 (ja) 1992-11-02

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