JPH0454353Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0454353Y2 JPH0454353Y2 JP1984129556U JP12955684U JPH0454353Y2 JP H0454353 Y2 JPH0454353 Y2 JP H0454353Y2 JP 1984129556 U JP1984129556 U JP 1984129556U JP 12955684 U JP12955684 U JP 12955684U JP H0454353 Y2 JPH0454353 Y2 JP H0454353Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber layer
- rubber
- layer
- belt
- soft rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は耐側圧性に優れた高負荷伝動に適する
伝動ベルトに関する。
伝動ベルトに関する。
(従来の技術)
従来より、高負荷伝動用の伝動ベルトとして、
圧縮ゴム部の任意の位置に側圧補強用のスダレコ
ードを1〜複数層設けたものが知られている(例
えば実開昭57−150645号公報、特公昭59−7859号
公報参照)。
圧縮ゴム部の任意の位置に側圧補強用のスダレコ
ードを1〜複数層設けたものが知られている(例
えば実開昭57−150645号公報、特公昭59−7859号
公報参照)。
(考案が解決しようとする課題)
ところが、上述した如きベルトでは、圧縮ゴム
部を構成するゴムにてスダレコードを直接的に接
着しているので、動力伝動過程において、第9図
に示すように、伝動ベルトaに対し圧縮力F1,
F1と剪断力F2,F2が作用して伝動ベルトaが変
形すると、スダレコードbのベルト変形に従つて
変形する。この場合、スダレコードbは補強材と
しての要求から剛性が高く、圧縮ゴム層cを構成
するゴムとは変形率が異なるのに対し、伝動ベル
トaは一体に成形された複合体であるから、見掛
け上、連続的に一様に変形しようとするが、圧縮
ゴム層cのゴムとスダレコードbとの接合界面に
無理な力が作用して早期に疲労破壊に至るという
不具合がある。
部を構成するゴムにてスダレコードを直接的に接
着しているので、動力伝動過程において、第9図
に示すように、伝動ベルトaに対し圧縮力F1,
F1と剪断力F2,F2が作用して伝動ベルトaが変
形すると、スダレコードbのベルト変形に従つて
変形する。この場合、スダレコードbは補強材と
しての要求から剛性が高く、圧縮ゴム層cを構成
するゴムとは変形率が異なるのに対し、伝動ベル
トaは一体に成形された複合体であるから、見掛
け上、連続的に一様に変形しようとするが、圧縮
ゴム層cのゴムとスダレコードbとの接合界面に
無理な力が作用して早期に疲労破壊に至るという
不具合がある。
本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、ス
ダレコードの圧縮ゴム層への接着性を向上させ、
接合界面での疲労破壊を抑制し、ベルト寿命を向
上させた伝動ベルトを提供することを目的とする
ものである。
ダレコードの圧縮ゴム層への接着性を向上させ、
接合界面での疲労破壊を抑制し、ベルト寿命を向
上させた伝動ベルトを提供することを目的とする
ものである。
(課題を解決するための手段)
本考案は、上記目的を達成するために、接着ゴ
ム中に心体コードがスパイラル状に埋設されてな
る接着ゴム中に心体コードがスパイラル状に埋設
されてなる抗張体層の上側に伸長ゴム層を、下側
に圧縮ゴム層をそれぞれ有するベルトであつて、
前記圧縮ゴム層に少なくとも一層以上の軟質ゴム
層が設けられ、該軟質ゴム層にベルト幅方向のス
ダレコードが埋設されてなり、上記軟質ゴム層を
構成するゴムは、圧縮ゴム層を構成するゴムより
もJISA硬度が5度以上低く、上記軟質ゴム層は
厚さがスダレコードの直径の1.1〜2.0倍であるこ
とを特徴とするものである。
ム中に心体コードがスパイラル状に埋設されてな
る接着ゴム中に心体コードがスパイラル状に埋設
されてなる抗張体層の上側に伸長ゴム層を、下側
に圧縮ゴム層をそれぞれ有するベルトであつて、
前記圧縮ゴム層に少なくとも一層以上の軟質ゴム
層が設けられ、該軟質ゴム層にベルト幅方向のス
ダレコードが埋設されてなり、上記軟質ゴム層を
構成するゴムは、圧縮ゴム層を構成するゴムより
もJISA硬度が5度以上低く、上記軟質ゴム層は
厚さがスダレコードの直径の1.1〜2.0倍であるこ
とを特徴とするものである。
すなわち、本考案は軟質ゴム層を介してスダレ
コードを圧縮ゴム層に接着することで、スダレコ
ードの圧縮ゴム層への接着性を向上させるもので
ある。
コードを圧縮ゴム層に接着することで、スダレコ
ードの圧縮ゴム層への接着性を向上させるもので
ある。
(作用)
動力伝動過程において、軟質ゴム層を構成する
ゴムが、圧縮ゴム層を構成するゴムとスダレコー
ドとの変形率の相違により両者の接合界面付近に
発生する力を緩衝して、疲労破壊を防止するよう
に機能する。
ゴムが、圧縮ゴム層を構成するゴムとスダレコー
ドとの変形率の相違により両者の接合界面付近に
発生する力を緩衝して、疲労破壊を防止するよう
に機能する。
(実施例)
以下、本考案の実施例を図面に沿つて詳細に説
明する。
明する。
第1図及び第2図において、1は伝動ベルトの
一例としてのローエツジVベルトで、抗張体層2
の上側に伸長ゴム層3が、下側に圧縮ゴム層4が
それぞれ設けられている。
一例としてのローエツジVベルトで、抗張体層2
の上側に伸長ゴム層3が、下側に圧縮ゴム層4が
それぞれ設けられている。
上記圧縮ゴム層4には、一層の軟質ゴム層5が
設けられ、該軟質ゴム層5にはベルト幅方向のス
ダレコード6が埋設されている。このスダレコー
ド6の直径dに対する軟質ゴム層5の厚さtの比
率t/d(第3図参照)は、後述する試験結果か
ら明らかなように、1.1〜2.0の範囲内にあること
が望ましい。
設けられ、該軟質ゴム層5にはベルト幅方向のス
ダレコード6が埋設されている。このスダレコー
ド6の直径dに対する軟質ゴム層5の厚さtの比
率t/d(第3図参照)は、後述する試験結果か
ら明らかなように、1.1〜2.0の範囲内にあること
が望ましい。
上記圧縮ゴム層4の下部には、屈曲性向上のた
めにコグ7が形成され、伸長ゴム部3の上側には
織布層8が積層されている。また、抗張体層2
は、接着ゴム9中に心体コード10がスパイラル
状に埋設されている。
めにコグ7が形成され、伸長ゴム部3の上側には
織布層8が積層されている。また、抗張体層2
は、接着ゴム9中に心体コード10がスパイラル
状に埋設されている。
続いて、上記本考案の伝動ベルト1(A形36)
を、従来形の伝動ベルト(軟質ゴム層5がない点
を除けば本考案形と同一)とを比較した試験結果
について説明する。
を、従来形の伝動ベルト(軟質ゴム層5がない点
を除けば本考案形と同一)とを比較した試験結果
について説明する。
試験方法
第4図に示すように、駆動プーリ21(直径95
mm,6000rpm)、従動プーリ23(直径95mm,
10PS)及びテンシヨンプーリ24(セツトウエ
イト60Kg)に対し、試料ベルト25を巻回し、走
行試験を行つた。
mm,6000rpm)、従動プーリ23(直径95mm,
10PS)及びテンシヨンプーリ24(セツトウエ
イト60Kg)に対し、試料ベルト25を巻回し、走
行試験を行つた。
なお、本試験においては、スダレコードの接合
界面にクラツクが発生する時間をベルト寿命と
し、従来形の伝動ベルトのベルト寿命お100とし
た場合の比率で本考案形の伝動ベルトのベルト寿
命を表わし、評価した。
界面にクラツクが発生する時間をベルト寿命と
し、従来形の伝動ベルトのベルト寿命お100とし
た場合の比率で本考案形の伝動ベルトのベルト寿
命を表わし、評価した。
試験結果
圧縮ゴム層4と軟質ゴム層5との硬度差のベ
ルト寿命に対する影響 第5図に示す通りである。すなわち、上記硬度
差は、5度以上であることが望ましい。なお、試
料ベルトにおいて、スダレコード6の直径に対す
る軟質ゴム層5の厚さの比率t1/dは1.3(固定)
とし、軟質ゴム層5に対する短繊維の混入率は0
である。
ルト寿命に対する影響 第5図に示す通りである。すなわち、上記硬度
差は、5度以上であることが望ましい。なお、試
料ベルトにおいて、スダレコード6の直径に対す
る軟質ゴム層5の厚さの比率t1/dは1.3(固定)
とし、軟質ゴム層5に対する短繊維の混入率は0
である。
軟質ゴム層5における短繊維混入率のベルト
寿命に対する影響 第6図に示す通りである。すなわち、ゴム配合
物100重量%に対し短繊維は、6重量%以下混入
されていることが望ましい。なお、試料ベルト
は、スダレコード6の直径に対する軟質ゴム層の
厚さの比率t1/dは1.3(固定)で、圧縮ゴム層4
を構成するゴムよりも軟質ゴム層5を構成するゴ
ムの方が、JISA硬度で9度だけ柔らかくしてい
る。
寿命に対する影響 第6図に示す通りである。すなわち、ゴム配合
物100重量%に対し短繊維は、6重量%以下混入
されていることが望ましい。なお、試料ベルト
は、スダレコード6の直径に対する軟質ゴム層の
厚さの比率t1/dは1.3(固定)で、圧縮ゴム層4
を構成するゴムよりも軟質ゴム層5を構成するゴ
ムの方が、JISA硬度で9度だけ柔らかくしてい
る。
スダレコード6の直径dに対する軟質ゴム層
5の厚さtの比率d/tのベルト寿命に対する
影響 第7図に示す通りである。すなわち、上記比率
は1.1〜2.0、好ましくは1.1〜1.5の範囲内である
ことが望ましい。なお、試料ベルトは、圧縮ゴム
層4を構成するゴムよりも軟質ゴム層5を構成す
るゴムの方が、JISA硬度で9度だけ柔らかく、
軟質ゴム層5への短繊維の混入率は0である。
5の厚さtの比率d/tのベルト寿命に対する
影響 第7図に示す通りである。すなわち、上記比率
は1.1〜2.0、好ましくは1.1〜1.5の範囲内である
ことが望ましい。なお、試料ベルトは、圧縮ゴム
層4を構成するゴムよりも軟質ゴム層5を構成す
るゴムの方が、JISA硬度で9度だけ柔らかく、
軟質ゴム層5への短繊維の混入率は0である。
上記実施例においては、スダレコード6が、心
体コード10が埋設されている平面と略平行な面
内に埋設されているが、第8図に示すように、軟
質ゴム層31を、抗張体層2とコグ7最下面との
間を略2分する部位を通りかつコグ波形が同周期
で該コグ波形の高低に同調した波線に沿つて設
け、上記軟質ゴム層31をスダレコード32をベ
ルト幅方向に埋設するようにしてもよい。
体コード10が埋設されている平面と略平行な面
内に埋設されているが、第8図に示すように、軟
質ゴム層31を、抗張体層2とコグ7最下面との
間を略2分する部位を通りかつコグ波形が同周期
で該コグ波形の高低に同調した波線に沿つて設
け、上記軟質ゴム層31をスダレコード32をベ
ルト幅方向に埋設するようにしてもよい。
上記実施例においては、コグを備えたローエツ
ジVベルトに適用した例について説明したが、本
考案は、通常のローエツジVベルトは勿論、平ベ
ルト、Vリブドベルトに対しても適用することが
できる。
ジVベルトに適用した例について説明したが、本
考案は、通常のローエツジVベルトは勿論、平ベ
ルト、Vリブドベルトに対しても適用することが
できる。
(考案の効果)
本考案は上記のように構成したから、特定のゴ
ム硬度及び層厚さの軟質ゴム層によつてスダレコ
ードの圧縮ゴム層への接着性が向上し、接合界面
での疲労破壊が抑制され、ベルト寿命の向上が図
れる。
ム硬度及び層厚さの軟質ゴム層によつてスダレコ
ードの圧縮ゴム層への接着性が向上し、接合界面
での疲労破壊が抑制され、ベルト寿命の向上が図
れる。
第1図乃至第8図は本考案の実施例を示すもの
で、第1図は伝動ベルトの断面図、第2図は同側
面図、第3図は軟質ゴム層の厚さとスダレコード
の直径との関係の説明図、第4図は試験装置の説
明図、第5図乃至第7図はそれぞれ試験結果を示
す図、第8図は変形例の側面図、第9図は従来例
の作用の説明図である。 1……伝動ベルト、2……抗張体層、3……伸
長ゴム層、4……圧縮ゴム層、5,31……軟質
ゴム層、6,32……スダレコード。
で、第1図は伝動ベルトの断面図、第2図は同側
面図、第3図は軟質ゴム層の厚さとスダレコード
の直径との関係の説明図、第4図は試験装置の説
明図、第5図乃至第7図はそれぞれ試験結果を示
す図、第8図は変形例の側面図、第9図は従来例
の作用の説明図である。 1……伝動ベルト、2……抗張体層、3……伸
長ゴム層、4……圧縮ゴム層、5,31……軟質
ゴム層、6,32……スダレコード。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 接着ゴム中に心体コードがスパイラル状に埋
設されてなる抗張体層の上側に伸長ゴム層を、
下側に圧縮ゴム層をそれぞれ有するベルトであ
つて、前記圧縮ゴム層に少なくとも一層以上の
軟質ゴム層が設けられ、該軟質ゴム層にベルト
幅方向のスダレコードが埋設されてなり、上記
軟質ゴム層を構成するゴムは、圧縮ゴム層を構
成するゴムよりもJISA硬度が5度以上低く、
上記軟質ゴム層は厚さがスダレコードの直径の
1.1〜2.0倍であることを特徴とする伝動ベル
ト。 (2) 軟質ゴム層を構成するゴムは、ゴム配合物の
短繊維が混入されていて、ゴム配合物100重量
%に対し短繊維が6重量%以下であるところの
実用新案登録請求の範囲第1項記載の伝動ベル
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12955684U JPS6144051U (ja) | 1984-08-27 | 1984-08-27 | 伝動ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12955684U JPS6144051U (ja) | 1984-08-27 | 1984-08-27 | 伝動ベルト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6144051U JPS6144051U (ja) | 1986-03-24 |
JPH0454353Y2 true JPH0454353Y2 (ja) | 1992-12-21 |
Family
ID=30688173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12955684U Granted JPS6144051U (ja) | 1984-08-27 | 1984-08-27 | 伝動ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6144051U (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2512652Y2 (ja) * | 1989-06-13 | 1996-10-02 | 京葉瓦斯株式会社 | ガス栓取付装置および固定具 |
JP2009287697A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Mitsuboshi Belting Ltd | 高負荷伝動ベルト |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5144823U (ja) * | 1974-09-30 | 1976-04-02 | ||
JPS56933B2 (ja) * | 1975-02-19 | 1981-01-10 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3919892A (en) * | 1974-08-12 | 1975-11-18 | Dayco Corp | Endless power transmission belt structure |
-
1984
- 1984-08-27 JP JP12955684U patent/JPS6144051U/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5144823U (ja) * | 1974-09-30 | 1976-04-02 | ||
JPS56933B2 (ja) * | 1975-02-19 | 1981-01-10 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6144051U (ja) | 1986-03-24 |
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