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JPH04331137A - 積層成形品およびその成形方法 - Google Patents

積層成形品およびその成形方法

Info

Publication number
JPH04331137A
JPH04331137A JP3101000A JP10100091A JPH04331137A JP H04331137 A JPH04331137 A JP H04331137A JP 3101000 A JP3101000 A JP 3101000A JP 10100091 A JP10100091 A JP 10100091A JP H04331137 A JPH04331137 A JP H04331137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
sheet
molded
fiber
volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3101000A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadamichi Nozawa
野沢 忠道
Satoru Matoba
哲 的場
Takao Kimura
隆夫 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd, Nippon Steel Corp filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP3101000A priority Critical patent/JPH04331137A/ja
Publication of JPH04331137A publication Critical patent/JPH04331137A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂
の芯部と通気性装飾用表皮からなる積層成形品およびそ
の成形方法に関するものである。本発明による積層成形
品は、自動車の内装材、あるいは家庭電気製品等のハウ
ジング部品、家具等の産業用部品に広く使用される。
【0002】
【従来の技術】最近、金属のプレス加工で製造されてい
た産業用部品が、比較的長い強化繊維と熱可塑性樹脂か
ら構成されている繊維強化熱可塑性樹脂のプレス成形品
に代替される傾向にある。繊維強化熱可塑性樹脂の特徴
は、加熱された繊維強化熱可塑性樹脂のシート状成形素
材(以後該成形素材をシート状成形素材と称する)を室
温あるいは加熱した成形型内に挿入し短時間で加圧成形
することにより複雑な成形品を製造することができ、さ
らにその成形品が高い強度を有し、軽量である点にある
【0003】シート状成形素材の製造方法は、次の2つ
に分類することができる。■ラミネート法:ニードリン
グ(複数本の強化繊維束に針を突き刺し、互いに絡まり
合わせる工程)を行ったマット状強化繊維と熱可塑性樹
脂を積層し、ダブルベルトコンベア式連続プレスのスチ
ールベルトの間に連続的に挿入し、加熱、加圧を行い、
さらに冷却してシート状成形素材を製造する方法(特開
昭48−80172号公報、特開昭52−40558号
公報、特開昭55−77525号公報)、および■抄造
法:抄造技術を応用して、直径3〜30μm φ、長さ
3〜50mmの強化繊維と熱可塑性樹脂粉末を均一に分
散して不織材料を製造し、この不織材料を原料とし加熱
、加圧を行いさらに冷却してシート状成形素材を製造す
る方法(特公昭52−12283号公報、特公昭55−
9119号公報)である。
【0004】繊維強化熱可塑性樹脂成形品では、強化繊
維が成形品表面に露出することによる外観の低下が問題
となる。加熱されたシート状成形素材の表面に、装飾用
表皮を積層し加圧成形するのと同時に両者を一体化する
ことにより積層成形品を得る方法は、繊維強化熱可塑性
樹脂成形品の外観改良において非常に有効な手段である
。ラミネート法で製造されたシート状成形素材を用いた
成形品の外観改良を目的として、積層成形体およびその
成形方法が提案されている。この方法では、シート状成
形素材と通気性装飾用表皮を積層する場合に、熱可塑性
樹脂が表皮を通過し外観を損なうため、予め発泡体を接
合した通気性装飾表皮を用いて、熱可塑性樹脂の通過を
防止する一方で発泡体内部にシート状成形素材の熱可塑
性樹脂を浸入、固化させることにより結合させている(
特公昭62−1816号公報)。
【0005】抄造法で製造されたシート状成形素材にお
ける強化繊維は、熱可塑性樹脂中で単一の繊維まで均一
に分散しているため、ラミネート法の強化繊維がニード
リングにより拘束されているのに比べ、束縛の少ない状
態で存在している。そのため、シート状成形素材が成形
前にマトリックスである熱可塑性樹脂の軟化点または融
点以上に加熱される際、熱可塑性樹脂の強化繊維に対す
る結合力が弱まり、強化繊維が元に戻ろうとするスプリ
ングバックによりシート膨脹が発生し、強化繊維の露出
が多くなる。
【0006】また繊維強化熱可塑性樹脂成形品の強度は
、強化繊維の補強効果によりその含有量が増加するに従
って向上するが、強化繊維の含有量の増加に伴いシート
状成形素材中の強化繊維の残留応力が増大するため、ス
プリングバックによるシート膨脹と強化繊維の露出が促
進される。
【0007】積層成形品の成形方法の一例を図1(a)
に示した。シート状成形素材1を遠赤外線加熱炉2内で
加熱する。通気性装飾用表皮5を、加熱されたシート状
成形素材4の上に重ねて、成形型6内に挿入し加圧成形
するのと同時に両者を一体化することにより積層成形品
7を得る。積層成形品の芯部の繊維強化熱可塑性樹脂と
通気性装飾用表皮の接着強度は、加圧成形時に装飾用表
皮内部へ熱可塑性樹脂が浸入し、固化して結合すること
によるアンカー効果により発現する。
【0008】ラミネート法で製造されたシート状成形素
材では、強化繊維が複数本の繊維束として存在している
ため、熱可塑性樹脂が比較的流動し易く、通気性装飾用
表皮と直接一体成形する際に、熱可塑性樹脂が表皮を通
過し外観を損なうことが問題になるため、先述の特公昭
62−1816号公報のような工夫がなされている。
【0009】一方、抄造法で製造されたシート状成形素
材の場合には、繊維強化熱可塑性樹脂と通気性装飾用表
皮の接着強度は、強化繊維含有量が多くなると低下する
。これは、加熱シートの表面部の強化繊維の露出が多く
なり、膨脹したシート内部の熱可塑性樹脂は、均一に分
散している強化繊維の存在により流動が阻害され、加圧
成形時にシート表面へしみ出し難くなるためであると考
えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抄造法で製
造されたシート状成形素材を用いて、通気性装飾用表皮
との接着強度の良好な積層成形品およびその成形方法を
提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、芯部が抄造法
による強化繊維含有量が15体積%以上の繊維強化熱可
塑性樹脂層で、通気性装飾用表皮と前記芯部との間に5
〜30体積%の無機フィラーを含有した熱可塑性樹脂層
を介在させて、加熱加圧成形してなる積層成形品、およ
び抄造法による強化繊維含有量が15体積%以上の繊維
強化熱可塑性樹脂層を芯部とし、通気性装飾用表皮と前
記芯部との間に5〜30体積%の無機フィラーを含有し
た熱可塑性樹脂層を介在させた状態で、成形用型を用い
て、加熱加圧成形することにより、全体を一体化させる
ことを特徴とする積層成形品の成形方法である。
【0012】本発明の積層成形品の成形方法の一例を図
1(b)に示した。本発明のシート状成形素材8を加熱
した場合は、芯部を構成する強化繊維含有量が15体積
%以上の繊維強化熱可塑性樹脂層9は膨張するが、5〜
30体積%の無機フィラー含有熱可塑性樹脂層10は膨
脹せず、その表面には溶融した熱可塑性樹脂が多く存在
している。また、熱可塑性樹脂は、無機フィラーの存在
下でも流動し易くなっている。そのため、通気性装飾用
表皮5との一体成形において、無機フィラー含有熱可塑
性樹脂層10の熱可塑性樹脂が表皮内部へ侵入し易くな
り、固着することにより接着強度の良好な積層成形品7
が得られる。
【0013】本発明では、高い成形品強度を目的として
、強化繊維含有量の多いシート状成形素材を用いた積層
成形品において、芯部の繊維強化熱可塑性樹脂と通気性
装飾用表皮との接着強度を、無機フィラー含有熱可塑性
樹脂層を両者の間に介在させて一体成形することにより
改善した。中間層の無機フィラー含有量は、熱可塑性樹
脂が表皮を通過して、表面に染みだすことによる外観低
下を避けるために5体積%以上で、無機フィラー含有熱
可塑性樹脂フィルムの安定した成形が可能な30体積%
以下とする。
【0014】本発明では、無機フィラーとして炭酸カル
シウム、タルク等の微粒子状フィラーや、マイカ等の板
状フィラー、チョップドガラス繊維、ロックウール繊維
等の繊維状フィラー、またはそれらの2種類以上の混合
物を用いる。無機フィラーは、強度発現を目的として熱
可塑性樹脂との接着性を向上させるために、シランカプ
リング剤等で、表面処理を行うことが望ましい。
【0015】無機フィラー含有熱可塑性樹脂層のマトリ
ックスである熱可塑性樹脂は、積層する繊維強化熱可塑
性樹脂層と同じものを用いるのが一般的であるが、通気
性装飾用表皮との接着性の向上を目的として活性基で変
性されたものや、異なる樹脂との混合物を用いてもよい
。無機フィラーと熱可塑性樹脂は、均一分散を実施する
ために押し出し機で混練することが好ましく、Tダイ等
で成形されたフィルムを繊維強化熱可塑性樹脂に積層す
ることが望ましい。
【0016】本発明における芯部の繊維強化熱可塑性樹
脂層の繊維含有量は、通気性装飾用表皮との接着強度が
低下する15体積%以上で、強化繊維と熱可塑性樹脂と
の接着が可能で、繊維強化熱可塑性樹脂成形品としての
強度を十分発現する40体積%以下とすることが望まし
い。より好ましくは、15.9〜30体積%の範囲であ
る。
【0017】強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維
、金属繊維のほかに無機繊維、有機繊維が用いられる。 強化繊維の形状は、直径が取り扱いの容易さと経済的な
観点により3μm φ以上で、十分な強度を発現させる
ために30μm φ以下にすることが好ましく、繊維長
は強度発現の観点から3mm以上で、均一な分散が可能
な50mm以下にすることが望ましい。また強化繊維は
、水中での良好な分散を目的として親水性を向上するた
めに水溶性高分子、湿潤剤で、強度発現を目的として熱
可塑性樹脂との接着性を向上するためにシランカプリン
グ剤等で、表面処理を行うことが望ましい。
【0018】熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−アクリ
ルニトリル共重合体、スチレン−アクリルニトリル共重
合体、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール
、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリ
フェニレンスルフィド等の樹脂であり、またこれらの2
種類またはそれ以上の混合物をも含み、これらに一般的
に用いられる可塑剤、熱安定剤、光安定剤、充填材、染
顔料、耐衝撃剤、増量材、核剤、加工助剤等を添加する
こともできる。通気性装飾用表皮としては、天然および
合成繊維を素材とした織布、ニードルパンチ等を行った
不織布、起毛織布、編布、植毛布等を用いる。
【0019】抄造技術によるシート状成形素材の製造工
程の一例を図2に示した。直径3μm φ〜30μm 
φ、長さ3mm〜50mmのガラス繊維等の強化繊維1
1と熱可塑性樹脂粉末12を分散槽13内の水中に連続
的に投入する。分散槽内では、強化繊維と樹脂粉末を均
一に分散させるために攪はんが行われ、さらにその分散
液をポンプ14によりメッシュ状ベルトコンベア15の
上側に設置されたヘッドボックス16に供給する。ヘッ
ドボックスの下側に設置したウェッドボックス17内を
負圧に保ち、ヘッドボックス内の分散液の吸引、脱水を
連続的に行い強化繊維と熱可塑性樹脂粉末が均一に分散
した複合体である不織材料18を製造する。この不織材
料を、通風式の熱風乾燥機19で乾燥するのと同時に熱
可塑性樹脂の一部または全部を、その軟化点もしくは融
点以上に加熱して溶融させ、冷却して強化繊維を熱可塑
性樹脂で結合した不織材料とする。さらに、ダブルベル
トコンベア式連続プレス20で加熱加圧を行い、さらに
冷却してシート状に成形し、最終的にはリールアップ2
1を行うか、加熱加圧成形に必要とされる寸法に応じた
形状にカッター22で切断してシート状成形素材1を製
造する。 シート状成形素材としては、不織材料をダブルベルトコ
ンベア式連続プレスで成形する際に、シート内の空隙を
完全に除去したもののほかに、空隙が存在しているもの
を提供することができる。
【0020】本発明のシート状成形素材の製造は、押し
出し機のTダイ等で成形された無機フィラー含有熱可塑
性樹脂フィルムを繊維強化熱可塑性樹脂に積層し、プレ
ス成形機で加熱加圧し、さらに冷却して成形することに
より容易に行うことができる。工業的に行う方法として
は、図3に概要を示した積層工程を、図2に示したシー
ト状成形素材の製造工程の熱風乾燥機19とダブルベル
トコンベア式連続プレス20の間に設けることが効率的
である。熱可塑性樹脂23と無機フィラー24は、均一
分散を実施するために押し出し機25で混練され、さら
にTダイ26で無機フィラー含有熱可塑性樹脂フィルム
27に成形されて不織材料18の表面に供給される。不
織材料と無機フィラー含有熱可塑性樹脂フィルムは、ダ
ブルベルトコンベア式連続プレス20で加熱加圧され、
さらに冷却されて本発明で用いる無機フィラー含有熱可
塑性樹脂積層シート状成形素材8が製造される。積層す
る無機フィラー含有熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、成
形品の強度を重視するために、通気性装飾用表皮との良
好な接着強度を発現させうる必要最小限にすることが好
ましい。
【0021】図3の積層工程において不織材料の代わり
に、不織材料をダブルベルトコンベア式連続プレス等で
成形したシート状材料を用いることは容易に実施できる
。また、図3では不織材料の片側に無機フィラー含有熱
可塑性樹脂を積層しているが、成形品用途により両側の
外観改良が要求され、シート状成形素材の両側に通気性
装飾用表皮を積層して積層成形品を成形する場合は、不
織材料の両側に無機フィラー含有熱可塑性樹脂を積層し
たシート状成形素材を用いる。
【0022】本発明では、図1(b)に示したように強
化繊維含有量が15体積%以上の繊維強化熱可塑性樹脂
層9と5〜30体積%の無機フィラー含有熱可塑性樹脂
層10を予め積層して成形したシート状成形素材8を用
いることが望ましい。強化繊維含有量が15体積%以上
の繊維強化熱可塑性樹脂シート状成形素材と、無機フィ
ラー含有熱可塑性樹脂フィルムを加熱時に重ね合わせて
使用する場合は、予め積層して成形したシート状成形素
材を用いた時と同様な効果が得られる。但し、2種類の
成形素材を成形品に応じた形状に切断し、重ね合わせる
工程が増えるため、プロセス的には予め積層して成形し
たシート状成形素材を用いた場合が有利である。
【0023】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
。 [実施例1]強化繊維として直径10μm φ、長さ1
3mmのガラス繊維と、熱可塑性樹脂として、直径3m
mφの球状ペレットを機械粉砕し、その粉砕品をふるい
分けにより70mesh(開口径0.212mm)から
10mesh(開口径1.7mm)までに分級したポリ
プロピレン樹脂粉末を用いて、抄造法によりガラス繊維
含有量40重量%(19.0体積%)とポリプロピレン
樹脂60重量%(81.0体積%)の組成で、目付け量
が3000 g/m2 の不織材料を製造した。
【0024】無機フィラーとして直径3μm φの微粒
子状タルクと、熱可塑性樹脂として上記のポリプロピレ
ン樹脂を用いて、タルク含有ポリプロピレン樹脂フィル
ムを製造した。フィルムは、タルク15重量%(5.4
体積%)とポリプロピレン樹脂85重量%(94.6体
積%)の組成を押し出し機で混練し、Tダイで厚み0.
4mmに成形した。
【0025】上記の不織材料1枚とタルク含有ポリプロ
ピレン樹脂フィルム1枚を積層して、ホットプレス成形
により板厚2.9mmのシート状成形素材を製造した。 ホットプレス成形の条件は、予熱を210℃、無負荷で
5分間行い、つづいて圧力20kgf/cm2 で5分
間加圧し、冷却固化してシートを成形した。
【0026】[実施例2]実施例1と同じタルクとポリ
プロピレン樹脂を用いて、実施例1と同様な方法でタル
ク20重量%(7.4体積%)とポリプロピレン樹脂8
0重量%(92.6体積%)の組成で、厚み0.4mm
のフィルムを成形した。実施例1の不織材料1枚とこの
タルク含有ポリプロピレン樹脂フィルム1枚を積層して
、実施例1と同様な方法で板厚2.9mmのシート状成
形素材を製造した。
【0027】[実施例3]実施例1と同じタルクとポリ
プロピレン樹脂を用いて、実施例1と同様な方法でタル
ク30重量%(12.1体積%)とポリプロピレン樹脂
70重量%(87.9体積%)の組成で、厚み0.4m
mのフィルムを成形した。実施例1の不織材料1枚とこ
のタルク含有ポリプロピレン樹脂フィルム1枚を積層し
て、実施例1と同様な方法で板厚2.9mmのシート状
成形素材を製造した。
【0028】[実施例4]実施例1と同じタルクとポリ
プロピレン樹脂を用いて、実施例1と同様な方法でタル
ク40重量%(17.6体積%)とポリプロピレン樹脂
60重量%(82.4体積%)の組成で、厚み0.4m
mのフィルムを成形した。実施例1の不織材料1枚とこ
のタルク含有ポリプロピレン樹脂フィルム1枚を積層し
て、実施例1と同様な方法で板厚2.9mmのシート状
成形素材を製造した。
【0029】[実施例5]実施例1と同じタルクとポリ
プロピレン樹脂を用いて、実施例1と同様な方法でタル
ク50重量%(24.3体積%)とポリプロピレン樹脂
50重量%(75.7体積%)の組成で、厚み0.4m
mのフィルムを成形した。実施例1の不織材料1枚とこ
のタルク含有ポリプロピレン樹脂フィルム1枚を積層し
て、実施例1と同様な方法で板厚2.9mmのシート状
成形素材を製造した。
【0030】[比較例1]実施例1と同じタルクとポリ
プロピレン樹脂を用いて、実施例1と同様な方法でタル
ク10重量%(3.4体積%)とポリプロピレン樹脂9
0重量%(96.6体積%)の組成で、厚み0.4mm
のフィルムを成形した。実施例1の不織材料1枚とこの
タルク含有ポリプロピレン樹脂フィルム1枚を積層して
、実施例1と同様な方法で板厚2.9mmのシート状成
形素材を製造した。
【0031】[比較例2]実施例1と同じポリプロピレ
ン樹脂を用いて、実施例1と同様な方法で厚み0.4m
mのポリプロピレン樹脂フィルムを成形した。実施例1
の不織材料1枚とこのポリプロピレン樹脂フィルム1枚
を積層して、実施例1と同様な方法で板厚2.9mmの
シート状成形素材を製造した。
【0032】実施例と比較例のシート状成形素材を用い
て、図1に示した方法で積層成形品を成形した。シート
状成形素材を15×15cmに切断して、遠赤外線加熱
炉で積層したフィルム側の表面温度が210℃になるま
で加熱し、つづいてその面に通気性装飾用表皮として目
付け量230 g/m2 のポリエステル繊維不織布を
積層し、40℃に温度調節された金型内に挿入し、圧力
50kgf/cm2 でプレス成形することにより、平
板の積層成形品を成形した。各々の積層成形品の繊維強
化熱可塑性樹脂部と表皮の接着強度を90度剥離試験に
より測定し、結果を表1に示した。
【0033】[表1]
【0034】
【0035】本発明の積層成形品においては、ポリプロ
ピレン樹脂の表皮通過による外観低下がなく、良好な接
着強度が得られた。これは、タルク含有ポリプロピレン
樹脂層中のポリプロピレン樹脂の流動性が、タルク5体
積%以上の存在下で表皮との良好な接着強度が発現しう
る程度に抑えられたためである。剥離試験においては、
表皮が切断するか、破損しながら剥離したため試験後の
剥離面に表皮が多く残存しており、表皮内部にポリプロ
ピレン樹脂が十分浸入し固着していたことが確認された
。比較例では、良好な接着強度は得られたが、ポリプロ
ピレン樹脂の表皮通過による外観低下が生じた。これは
、タルク含有量が少なく、ポリプロピレン樹脂の流動性
の低下が少ないために発生した。
【0036】[実施例6]無機フィラーとして、直径1
0μm φ、長さ3mmのチョップドガラス繊維と実施
例1と同じポリプロピレン樹脂を用いて、チョップドガ
ラス繊維20重量%(8.1体積%)とポリプロピレン
樹脂80重量%(91.9体積%)の組成を、実施例1
と同様に押し出し機で混練し、Tダイで厚み0.4mm
のチョップドガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂フィル
ムを成形した。実施例1の不織材料1枚とこのチョップ
ドガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂フィルム1枚を積
層して、実施例1と同様な方法で板厚2.9mmのシー
ト状成形素材を製造した。
【0037】このシート状成形素材を用いて、先述の実
施例および比較例と同様に、目付け量230 g/m2
 のポリエステル繊維不織布を積層した平板の積層成形
品を成形し、積層成形品の繊維強化熱可塑性樹脂部と表
皮の接着強度を90度剥離試験により測定した。実施例
6においても、ポリプロピレン樹脂の表皮通過による外
観低下がなく、良好な接着強度が得られた。接着強度は
3.0kgf/cm2 で、剥離試験の際に表皮が切断
した。無機フィラー層のチョップドガラス繊維は、押し
出し機の混練により平均繊維長が約0.5mmまで破損
し、均一に分散していた。
【0038】
【発明の効果】本発明により、抄造法で製造されたシー
ト状成形素材を用いた積層成形品において、芯部の繊維
強化熱可塑性樹脂と通気性装飾用表皮の接着強度が改良
された。本発明は、一般的な加熱加圧成形に用いること
ができるが、圧空成形においても有益な結果がもたらさ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、積層成形品の成形加工の一
例を示す概略図である。
【図2】抄造技術によるシート状成形素材の製造工程の
一例を示す概略図である。
【図3】無機フィラー含有熱可塑性樹脂を繊維強化熱可
塑性樹脂に積層する工程の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1    シート状成形素材 2    遠赤外線加熱炉 3    強化繊維のスプリングバックによる露出4 
   加熱されたシート状成形素材5    通気性装
飾用表皮 6    成形型 7    積層成形品 8    本発明のシート状成形素材 9    強化繊維含有量15体積%以上の繊維強化熱
可塑性樹脂層 10  無機フィラー含有熱可塑性樹脂層11  強化
繊維 12  熱可塑性樹脂粉末 13  分散槽 14  ポンプ 15  メッシュ状ベルトコンベア 16  ヘッドボックス 17  ウェットボックス 18  不織材料 19  熱風乾燥機 20  ダブルベルトコンベア式連続プレス21  リ
ールアップ 22  カッター 23  熱可塑性樹脂 24  無機フィラー 25  押し出し機 26  Tダイ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  芯部が抄造法による強化繊維含有量が
    15体積%以上の繊維強化熱可塑性樹脂層で、通気性装
    飾用表皮と前記芯部との間に5〜30体積%の無機フィ
    ラーを含有した熱可塑性樹脂層を介在させて、加熱加圧
    成形してなる積層成形品。
  2. 【請求項2】  抄造法による強化繊維含有量が15体
    積%以上の繊維強化熱可塑性樹脂層を芯部とし、通気性
    装飾用表皮と前記芯部との間に5〜30体積%の無機フ
    ィラーを含有した熱可塑性樹脂層を介在させた状態で、
    成形用型を用いて、加熱加圧成形することにより、全体
    を一体化させることを特徴とする積層成形品の成形方法
JP3101000A 1991-05-02 1991-05-02 積層成形品およびその成形方法 Withdrawn JPH04331137A (ja)

Priority Applications (1)

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JP3101000A JPH04331137A (ja) 1991-05-02 1991-05-02 積層成形品およびその成形方法

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JP3101000A JPH04331137A (ja) 1991-05-02 1991-05-02 積層成形品およびその成形方法

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