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JPH04275177A - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

Info

Publication number
JPH04275177A
JPH04275177A JP3059474A JP5947491A JPH04275177A JP H04275177 A JPH04275177 A JP H04275177A JP 3059474 A JP3059474 A JP 3059474A JP 5947491 A JP5947491 A JP 5947491A JP H04275177 A JPH04275177 A JP H04275177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
recording material
paraffin oil
transparency
liquid paraffin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3059474A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Konagaya
行夫 小長谷
Yoshihiko Hotta
吉彦 堀田
Makoto Kawaguchi
誠 川口
Toru Nogiwa
通 野際
Kunichika Morohoshi
諸星 邦親
Fumito Masubuchi
文人 増渕
Akira Suzuki
明 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP3059474A priority Critical patent/JPH04275177A/ja
Publication of JPH04275177A publication Critical patent/JPH04275177A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱層の温度による可
逆的な透明度変化を利用して、画像の形成及び消去を何
度も繰り返して行なうことのできる可逆性感熱記録材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一時的な画像形成が行なえ、不要
となった時にはその画像の消去ができるようにした可逆
性感熱記録材料が注目されている。その代表的なものと
しては、ガラス転移温度(Tg)が50〜60℃から8
0℃未満である低ガラス転移温度の塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体のような樹脂母材中に高級脂肪酸のような
有機低分子物質を分散した可逆性感熱記録材料が知られ
ている(特開昭54−119377号、特開昭55−1
54198号などの公報)。
【0003】これらの画像形成時及び消去時の加熱方法
としてヒートローラーや熱ペン等を用い、圧力をあまり
加えず熱のみを加えた場合には、繰り返し画像の形成−
消去を行なっても耐久性に問題は生じない。しかし、サ
ーマルヘッド等を用い圧力を加え、同時に加熱する場合
には、画像の形成・消去を繰り返すうちに有機低分子物
質微粒子の周囲の樹脂母材が変形し、細かく分散された
有機低分子物質粒子が次第に大きな径の粒子となり、光
を散乱させる効果が少なくなって白濁度が低下し、遂に
は、画像及びコントラストが低下してしまうという欠点
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
欠点を解消し、温度に依存して透明状態と白濁状態が可
逆的に変化する可逆性感熱記録材料において、サーマル
ヘッド等の熱と圧力を同時に加える加熱手段を用いて画
像形成−消去を行なっても白濁度の低下が少なく、しか
も繰り返し耐久性が向上された可逆性感熱記録材料を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に、
樹脂母材及び樹脂母材中に分散された有機低分子物質を
主成分とし、温度に依存して透明度が可逆的に変化する
感熱層を設けた可逆性感熱記録材料において、該感熱層
中に流動パラフィンオイルを含有させること、殊に、流
動パラフィンオイルとして、20℃で70cps以上の
粘度を有するものを用いることを特徴とするものである
【0006】即ち、支持体上に樹脂母材及び樹脂母材中
に分散された有機低分子物質を主成分とし、温度に依存
して透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆性感
熱記録材料において、該感熱層について鋭意検討した結
果、流動パラフィンオイルを含有させることにより、サ
ーマルヘッド等の圧力を加え、同時に加熱するような加
熱手段による画像形成−消去の繰返しに対して耐久性が
向上し、しかも白濁度が高く、高コントラストの画像を
形成できる可逆性感熱記録材料が得られることを見い出
した。
【0007】本発明に於いて、感熱層中に、流動パラフ
ィンオイルを含有させることにより、サーマルヘッド等
の加熱手段による画像形成消去の繰り返し耐久性が向上
する理由は定かではないが、有機低分子物質のオイルへ
の吸着に関係があると推察される。特に流動パラフィン
オイルの弱い極性が有機低分子物質の吸着によい効果を
もたらしているものと考えられる。更に流動パラフィン
オイルの粘度が比較的高いためサーマルヘッド等を用い
圧力を加えながら加熱する場合、有機低分子物質の微粒
子が溶融しても有機低分子物質の粒子径の成長を抑える
ことができ、繰り返し耐久性に効果があると考えられる
【0008】本発明で使用する流動パラフィンオイルは
比較的軽質の潤滑油留分を硫酸洗浄によって高度に精製
した炭化水素油をいい、無色、無臭で揮発性が低く主と
してアルキルナフテン類からなる。これはまた白油(ホ
ワイトオイル)ともいう。前記の如く、本発明において
は流動パラフィンオイルの粘度が20℃で70cps以
上のものを選択使用することが好ましく、70cps未
満のものは耐久性には大きな効果はなく好ましくはない
。又流動パラフィンオイルの含有量は有機低分子物質に
対し3〜30重量%が望ましく、さらに好ましくは5〜
20重量%である。流動パラフィンオイルの含有量が3
0重量%より多いと消去性が劣り、3重量%より少ない
と耐久性の点で効果が少ない。
【0009】本発明の可逆性感熱記録材料は、前記のご
とき透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)を利用し
ており、この透明状態と白濁不透明状態との違いは次の
ように推測される。すなわち、(i)透明の場合には樹
脂母材中に分散された有機低分子物質の粒子は有機低分
子物質の大きな粒子で構成されており、片側から入射し
た光は散乱されること無く反対側に透過するため透明に
見えること、また、(ii)白濁の場合には有機低分子
物質の粒子は有機低分子物質の微細な結晶が集合した多
結晶で構成され、個々の結晶の結晶軸がいろいろな方向
を向いているため片側から入射した光は有機低分子物質
粒子の結晶の界面で何度も屈折し、散乱されるため白く
見えること、等に由来している。
【0010】図1(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材と、この樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質とを主成分とする感熱層は、例えばT
0以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度T
2に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の
常温に戻しても透明のままである。これは温度T2から
T0以下に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経
て多結晶から単結晶へと結晶が成長するためと考えられ
る。 更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不
透明度との中間の半透明状態になる。次に、この温度を
下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白濁
不透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分子物
質が溶融後、冷却されることにより多結晶が析出するた
めであると考えられる。なお、この不透明状態のものを
T1〜T2間の温度に加熱した後、常温即ちT0以下の
温度に冷却した場合には透明と不透明との中間の状態を
とることができる。また、前記常温で透明になったもの
も再びT3以上の温度に加熱した後常温に戻せば、再び
白濁不透明状態に戻る。即ち、常温で不透明及び透明の
両形態並びにその中間状態をとることができる。
【0011】従って、熱を選択的に与えることにより感
熱層を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透
明画像を形成することができ、その変化は何回も繰り返
すことが可能である。そして、このような感熱体の背面
に着色シートを配置すれば、白地に着色シートの色の画
像または着色シートの色の地に白色の画像を形成するこ
とができる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェク
ター)などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明部
は光が透過しスクリーン上では明部となる。
【0012】このような可逆性感熱記録材料を用いて画
像の形成と消去とを行なうには、画像形成用と画像消去
用の二つのサーマルヘッドを持つか、若しくは、印加エ
ネルギー条件を変化させることにより画像形成及び画像
消去を行なう単一のサーマルヘッドを持つものの使用が
有効である。前者の場合には、2つのサーマルヘッドが
必要なため装置のコストは上がるが、それぞれのサーマ
ルヘッドのエネルギー印加条件を別々にし可逆性感熱記
録材料を1回通せば、画像の形成と消去とを行なうこと
でができる。後者の場合には、一つのサーマルヘッドで
画像の形成及び消去を行なうため、感熱記録材料が通過
する1回にサーマルヘッドにエネルギーを印加する条件
を画像を形成する部位、消去する部位に合わせて細かく
変えていくか、または、一度感熱記録材料上の画像を消
去した後もう一度感熱記録材料を逆向きに走行させ別の
エネルギー条件で画像を形成する等、操作は複雑化する
がサーマルヘッドが1つであるため装置コストは安くな
る。
【0013】本発明で用いられる可逆性感熱記録材料を
作るには一般に(1)樹脂母材及び有機低分子物質の2
成分を溶解した溶液又は(2)樹脂母材の溶液(溶剤と
しては有機低分子物質のうちの少なくとも1種を溶解し
ないものを用いる)に有機低分子物質を微粒子状に分散
した分散液をプラスチックフィルム、ガラス板、金属板
などの支持体上に塗布乾燥して積層の感熱層を形成せし
めればよい。感熱層又は感熱記録材料作成用溶剤として
は、樹脂母材及び有機低分子物質の種類によって種々選
択できるが、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩
化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられ
る。なお、分散液を使用した場合はもちろんであるが、
溶液を使用した場合も得られる感熱層中では有機低分子
物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
【0014】感熱記録層に使用される樹脂母材は有機低
分子物質を均一に分散保持した層を形成すると共に、最
大透明時の透明度に影響を与える材料である。このため
樹脂母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性
の良い樹脂が好ましい。このような樹脂としては、ポリ
塩化ビニル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−
アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体
、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化
ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポ
リアクリレート又はポリメタクリレート或いはアクリレ
ート−メタクリレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げ
られる。これ等の樹脂は単独で或いは2種以上と混合し
て使用される。
【0015】一方、有機低分子物質としては記録層中で
熱により多結晶から単結晶に変化するもの(図1に示し
た温度T1〜T3の範囲で変化するもの)であればよく
、一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150℃
程度のものが使用される。このような有機低分子物質と
してはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアル
カノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキルア
ミン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または不
飽和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエステル、ア
ミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂
肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウム
塩;アリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミド
又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸または
それらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チオア
ルコール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、アミ
ンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸
エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上
混合して使用される。これらの化合物の炭素数は10〜
60、好ましくは10〜38、特に10〜30が好まし
い。エステル中のアルコール基部分は飽和していてもよ
く、飽和していなくてもよく、またハロゲン置換されて
いてもよい。いずれにしても有機低分子物質は分子中に
酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば
−OH、−COOH、−CONH、−COOR、−NH
、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲン等
を含む化合物であることが好ましい。
【0016】更に具体的には、これら化合物としてはラ
ウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸
、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン
酸、アラギン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリ
ン酸メチル、ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸
オクタデシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸
テトラデシル、ベヘン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエス
テル; 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪
酸が好ましく、炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好
ましい。
【0017】感熱層の厚みは1〜30μmが好ましく、
2〜20μmがさらに好ましい。感熱層が厚すぎると層
内での熱の分布が発生し均一に透明化することが困難と
なる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下しコント
ラストが低くなる。更に、感熱層中の有機低分子物質の
量を増加させると白濁度を増すことができる。なお、感
熱層中の有機低分子物質と樹脂母材との割合は、重量比
で2:1〜1:16程度が好ましく、1:1〜1:3が
更に好ましい。樹脂母材の比率がこれ以下になると、有
機低分子物質を樹脂母材中に保持した膜に形成すること
が困難となり、またこれ以上になると、有機低分子物質
の量が少ないため、不透明化が困難になる。また透明化
できる温度の巾を広げるにはこの明細書において記載し
た有機低分子物質を適宜組合せるか、または、そうした
有機低分子物質と融点の異なる他の材料とを組合せれば
よい。これらは例えば特開昭63−39378号、特開
昭63−130380号などの公報や、特願昭63−1
4754号、特願平1−140109号などの明細書に
開示されているが、これらに限定されるものではない。
【0018】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次の通りである。 高沸点溶剤の例;リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−
エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレ
ジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フ
タル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシ
ル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、ア
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2
−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ
−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコールジベンゾ
エート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラ
ート、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノー
ル酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセ
チルクエン酸トリブチル。
【0019】界面活性剤、その他の添加物の例;多価ア
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加物
;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスルホ
ン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳香
族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホン
酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エステ
ルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖ア
ルキルアクリレート;アクリル系オルゴマー;ポリ長鎖
アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレート
〜アミン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マレイ
ン酸共重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合体。
【0020】この記録材料の画像を反射画像として用い
る場合には、記録層の背面に光を反射する層を設けると
記録層の厚みを薄くしてもコントラストを上げることが
できる。具体的にはAl、Ni、Sn等を蒸着すること
が挙げられる(特開昭64−14079に記載)。
【0021】また、本発明の感熱層上に、サーマルヘッ
ド等の書き込み法による加熱手段の熱と圧力で表面が変
形して透明部の透明度が低下するのを防ぐため、保護層
を設けても良い。感熱層上に積層する保護層(厚さ0.
1〜5μm)の材料としてはシリコーン系ゴム、シリコ
ーン樹脂(特開昭63−221087号公報に記載)、
ポリシロキサングラフトポリマー(特開昭63−317
385号に記載)や紫外線硬化樹脂又は電子線硬化樹脂
(特開平2−566号に記載)等が挙げられる。いずれ
の場合も、塗布時に溶剤を用いるが、その溶剤は、感熱
層の樹脂ならびに有機低分子物質を溶解しにくいほうが
望ましい。感熱層の樹脂及び有機低分子物質を溶解しに
くい溶剤としてはn−ヘキサン、メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられ
、特にアルコーる系の溶剤がコスト面から望ましい。
【0022】更に、保護層形成液の溶剤やモノマー成分
等から可逆性記録材料を保護するために、保護層と可逆
性記録材料との間に中間層を設けることができる(特開
平1−133781号公報に記載)。中間層の材料とし
ては感熱層中の樹脂母材として挙げたものの他に下記の
ような熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が使用可能である。 即ち、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラ
ール,ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリアミド等が挙げられる。中間層の厚さは用途
により異なるが0.1〜2μmくらいが好ましい。これ
以下になると、保護効果が下がり、これ以上となると熱
感度が低下する。
【0023】
【実施例】次に実施例と共に比較例を挙げて本発明を更
に詳しく説明するがこれに限定されるものではない。こ
こでの部及び%はいずれも重量基準である。 実施例1 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けたフィルム上に     ベヘン酸                 
                         
        6部    エイコサン2酸    
                         
               4部    塩ビ−酢
ビ共重合体(VYHH)              
            30部    フタル酸ジ−
2エチルヘキシル                 
             3部    流動パラフィ
ンオイル(粘度250cps)           
   1.5部    テトラヒドロフラン     
                         
      150部    トルエン       
                         
                15部よりなる溶液
をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μm厚の感熱層
を設けた。
【0024】実施例2 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けたフィルム上に     ベヘン酸                 
                         
        6部    エイコサン2酸    
                         
               4部    塩ビ−酢
ビ共重合体(VYHH)              
            30部    フタル酸ジ−
2エチルヘキシル                 
             3部    流動パラフィ
ンオイル(粘度125cps)           
   1.5部    テトラヒドロフラン     
                         
      150部    トルエン       
                         
                15部よりなる溶液
をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μm厚の感熱層
を設けた。
【0025】実施例3 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けたフィルム上に     ベヘン酸                 
                         
        6部    エイコサン2酸    
                         
               4部    塩ビ−酢
ビ共重合体(VYHH)              
            30部    フタル酸ジ−
2エチルヘキシル                 
             3部    流動パラフィ
ンオイル(粘度75cps)            
    1.5部    テトラヒドロフラン    
                         
       150部    トルエン      
                         
                 15部よりなる溶
液をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μm厚の感熱
層を設けた。
【0026】比較例1,2 実施例1に於いて流動パラフィンオイルの粘度をそれぞ
れ50cps及び15cpsに変える以外は実施例1と
同様にし約5μmの感熱層を設けた。 比較例3 実施例1に於いて流動パラフィンオイルを除いた外は実
施例1と同様にし約5μmの感熱層を設けた。
【0027】以上の様にして作成した各々の感熱層上に
    ポリアミド樹脂((株)東レ製CM8000)
                10部    エチ
ルアルコール                   
                     90部よ
りなる溶液をワイヤーバーで塗布乾燥し、約0.5μm
厚の中間層を設けさらにその上に     ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の7
5    %酢酸ブチル溶液     (大日本インキ化学社製ユニディクC7−15
7)          10部    トルエン  
                         
                     10部よ
りなる溶液をワイヤーバーで塗布し加熱乾燥後80w/
cmの紫外線ランプで硬化させ約2μm厚の保護層を形
成して可逆性感熱記録材料を作った。
【0028】以上の様にして作成した可逆性感熱記録材
料を用いて、8dots/mmのサーマルヘッドを用い
通常の印字条件より印加エネルギーを増加させた強制テ
スト条件(印加電力1.0W印加パルス巾0.7mse
c)で印字し、白濁化させた後、ヒートローラー(80
〜85℃、10mm/min)で透明化、消去を行ない
、同じ条件で印字−消去を10回繰り返した結果の画像
部(白濁部)濃度と透明部(地肌部)濃度をマグベス反
射濃度計RD=514で測定した測定値を図2〜図7に
示す。また、流動パラフィンの粘度はB型粘度計で20
℃に於いて測定した。実施例1,2,3(図2〜図4)
では印字回数10回迄白濁濃度低下なく、又透明性も高
く高コントラストを保っている。比較例1,2,3(図
5〜図7)では、印字回数10回でほとんど白濁化しな
くなる。
【0029】
【発明の効果】実施例の記載から明らかなように、本発
明の可逆性感熱記録材料は可逆性感熱記録層中に流動パ
ラフィンオイルを含有させることにより、該流動パラフ
ィンが樹脂母材及び有機低分子物質との相溶性を悪く、
そのため有機低分子物質を被覆している樹脂膜の回りに
流動パラフィンオイル膜ができるので、サーマルヘッド
等の熱と圧力を同時に加える加熱手段を用いて画像形成
〜消去を行なっても有機低分子物質の粒子径の成長をお
さえる効果があり、その結果として白濁度の低下が少な
いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可逆性感熱記録材料の熱による透
明度の変化を表わした図である。
【図2】本発明の実施例1の可逆性感熱記録材料を用い
、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表わ
したグラフである。
【図3】本発明の実施例2の可逆性感熱記録材料を用い
、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表わ
したグラフである。
【図4】本発明の実施例3の可逆性感熱記録材料を用い
、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表わ
したグラフである。
【図5】本発明の比較例1の可逆性感熱記録材料を用い
、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表わ
したグラフである。
【図6】本発明の比較例2の可逆性感熱記録材料を用い
、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表わ
したグラフである。
【図7】本発明の比較例3の可逆性感熱記録材料を用い
、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表わ
したグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上に、樹脂母材及び樹脂母材中
    に分散された有機低分子物質を主成分とし、温度に依存
    して透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆性感
    熱記録材料において、該感熱層中に流動パラフィンオイ
    ルを含有させることを特徴とする可逆性感熱記録材料。
  2. 【請求項2】  前記流動パラフィンオイルは20℃で
    70cps以上の粘度を有するものであることを特徴と
    する請求項1記載の可逆性感熱記録材料。
JP3059474A 1991-03-01 1991-03-01 可逆性感熱記録材料 Pending JPH04275177A (ja)

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