JPH04257542A - 芳香族多価カルボン酸類の製造方法 - Google Patents
芳香族多価カルボン酸類の製造方法Info
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- JPH04257542A JPH04257542A JP3036484A JP3648491A JPH04257542A JP H04257542 A JPH04257542 A JP H04257542A JP 3036484 A JP3036484 A JP 3036484A JP 3648491 A JP3648491 A JP 3648491A JP H04257542 A JPH04257542 A JP H04257542A
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化芳香族カル
ボン類を脱ハロゲン反応による二量化カップリングさせ
て、芳香族多価カルボン酸類を製造する方法である。
ボン類を脱ハロゲン反応による二量化カップリングさせ
て、芳香族多価カルボン酸類を製造する方法である。
【0002】
【従来の技術】芳香族多価カルボン酸、その無水物、そ
の塩又はこれらの核アルキル置換体からなる芳香族多価
カルボン酸類はポリマー合成用モノマ−等として重要な
化合物である。中でも、3,4,3’,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸類、 4,4’−ビスナフタル酸類
らは、耐熱性ポリイミド樹脂の原料として有用な化合物
である。従来、芳香族多価カルボン酸の製造方法は数多
く報告されている。それらの中で、パラジウム触媒を使
用した芳香族多価カルボン酸類の脱ハロゲン化二量化反
応に関しては、4−クロロフタル酸類のカップリングに
よる3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
類の製造方法の報告が数多く行われている。例えば、金
属パラジウムを活性炭に担持させた触媒と還元剤として
のぎ酸塩存在下に、アルカリ性水溶液中で4−クロロオ
ルソフタル酸モノナトリウムを脱ハロゲン化させて製造
する方法(特開昭61−137838 公報)や金属パ
ラジウムー活性炭触媒、多価アルコール及びホルムアル
デヒド存在下のアルカリ性水溶液中でカップリングさせ
る方法(特開昭62−26238公報)などがある。ま
た、これらの改良法として、一酸化炭素を存在させる方
法(特開昭63−179834 公報) や還元剤とし
てクロロホルムを用いる方法(特開昭63−26773
5 公報)などがある。更に、アミノアルコールを用い
る方法(特開昭64−13036公報)や予めハロゲン
化水素酸で浸漬処理したパラジウムー活性炭触媒を用い
る方法(特開平1−250328公報)等もある。
の塩又はこれらの核アルキル置換体からなる芳香族多価
カルボン酸類はポリマー合成用モノマ−等として重要な
化合物である。中でも、3,4,3’,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸類、 4,4’−ビスナフタル酸類
らは、耐熱性ポリイミド樹脂の原料として有用な化合物
である。従来、芳香族多価カルボン酸の製造方法は数多
く報告されている。それらの中で、パラジウム触媒を使
用した芳香族多価カルボン酸類の脱ハロゲン化二量化反
応に関しては、4−クロロフタル酸類のカップリングに
よる3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
類の製造方法の報告が数多く行われている。例えば、金
属パラジウムを活性炭に担持させた触媒と還元剤として
のぎ酸塩存在下に、アルカリ性水溶液中で4−クロロオ
ルソフタル酸モノナトリウムを脱ハロゲン化させて製造
する方法(特開昭61−137838 公報)や金属パ
ラジウムー活性炭触媒、多価アルコール及びホルムアル
デヒド存在下のアルカリ性水溶液中でカップリングさせ
る方法(特開昭62−26238公報)などがある。ま
た、これらの改良法として、一酸化炭素を存在させる方
法(特開昭63−179834 公報) や還元剤とし
てクロロホルムを用いる方法(特開昭63−26773
5 公報)などがある。更に、アミノアルコールを用い
る方法(特開昭64−13036公報)や予めハロゲン
化水素酸で浸漬処理したパラジウムー活性炭触媒を用い
る方法(特開平1−250328公報)等もある。
【0003】しかしながら、これらの方法では目的とす
る 3,4,3’,4’− ビェニルテトラカルボン酸
塩の収率が充分に高くない。その原因は、4−ハロゲノ
オルソフタル酸塩が二量化せずに脱ハロゲン化したオル
ソフタル酸塩を生成して、目的物である 3,4,3’
,4’− ビェニルテトラカルボン酸塩への選択性が高
くないからである。従って、ハロゲノオルソフタル酸類
が、高い選択率でカップリングして、3,4,3’,4
’−ビェニルテトラカルボン酸類を高収率で得られる製
造法が望まれている。また、他のハロゲン化芳香族多価
カルボン酸類の脱ハロゲン二量化反応に関しては、例え
ば、ハロゲン化安息香酸の二量化法が報告されている(
特開昭62−72629公報, 特開昭64−1303
6公報) 。しかし、脱ハロゲン化が起こり、カップリ
ング反応の選択性は高くない。更に、ハロゲノナフタル
酸類のカップリング反応によるビスナフタル酸類の製造
法についてもいくつか報告があるが、選択率、収率とも
十分高くはない。
る 3,4,3’,4’− ビェニルテトラカルボン酸
塩の収率が充分に高くない。その原因は、4−ハロゲノ
オルソフタル酸塩が二量化せずに脱ハロゲン化したオル
ソフタル酸塩を生成して、目的物である 3,4,3’
,4’− ビェニルテトラカルボン酸塩への選択性が高
くないからである。従って、ハロゲノオルソフタル酸類
が、高い選択率でカップリングして、3,4,3’,4
’−ビェニルテトラカルボン酸類を高収率で得られる製
造法が望まれている。また、他のハロゲン化芳香族多価
カルボン酸類の脱ハロゲン二量化反応に関しては、例え
ば、ハロゲン化安息香酸の二量化法が報告されている(
特開昭62−72629公報, 特開昭64−1303
6公報) 。しかし、脱ハロゲン化が起こり、カップリ
ング反応の選択性は高くない。更に、ハロゲノナフタル
酸類のカップリング反応によるビスナフタル酸類の製造
法についてもいくつか報告があるが、選択率、収率とも
十分高くはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
、上記のような問題点を解決するため鋭意研究を行い、
パラジウム触媒を使用する公知の方法を改良することに
より、ハロゲン化芳香族カルボン酸類をカップリング反
応させて、実用的で高選択率、且つ高収率で、芳香族多
価カルボン酸類を製造し得ることを見い出し、本発明を
完成した。従って、本発明の目的は、ハロゲン化芳香族
カルボン酸類を原料に、その二量化生成物である芳香族
多価カルボン酸類を高収率、且つ経済的に有利に製造す
ることのできる製造方法を提供することにある。
、上記のような問題点を解決するため鋭意研究を行い、
パラジウム触媒を使用する公知の方法を改良することに
より、ハロゲン化芳香族カルボン酸類をカップリング反
応させて、実用的で高選択率、且つ高収率で、芳香族多
価カルボン酸類を製造し得ることを見い出し、本発明を
完成した。従って、本発明の目的は、ハロゲン化芳香族
カルボン酸類を原料に、その二量化生成物である芳香族
多価カルボン酸類を高収率、且つ経済的に有利に製造す
ることのできる製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、バ
ラジウムと異種金属を担体に担持させた触媒の存在下に
、塩基、還元剤が存在するアルカリ性水溶液中でハロゲ
ン化芳香族カルボン酸類を反応させて二量化して芳香族
多価カルボン酸類を製造する方法である。
ラジウムと異種金属を担体に担持させた触媒の存在下に
、塩基、還元剤が存在するアルカリ性水溶液中でハロゲ
ン化芳香族カルボン酸類を反応させて二量化して芳香族
多価カルボン酸類を製造する方法である。
【0006】本発明で使用するハロゲン化芳香族カルボ
ン酸類は、芳香族の核置換ハロゲンを少なくとも1個有
し、核置換カルボキシル基を少なくとも1個有するもの
であればよい。ハロゲンとしては、沃素、臭素、塩素の
いずれでもよいが、経済的に安く、工業的にも入手し易
い塩素及び臭素が好ましい。また、ハロゲン化芳香族カ
ルボン酸類は、その核にアルキル置換されたものであっ
てもよい。好ましいアルキル基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基等が挙げられ、アルキル基の数は0
〜2が好ましい。このハロゲン化芳香族カルボン酸類は
、アルカリ性水溶液中で行われる反応系ではアルカリ塩
となって反応に関与するものと考えられるので、原料と
して使用するものは、酸であっても、塩であっても、酸
無水物であっても塩になり得るものであればいずれでも
よい。好ましい原料としては、ハロゲン化芳香族カルボ
ン酸、その無水物、そのジアルカリ金属塩又はモノアル
カリ金属塩モノカルボン酸(アルカリ金属としては、好
ましくはナトリウム又はカリウムである) が挙げられ
る。本発明で用いられるハロゲン化芳香族カルボン酸類
の具体例としては、4−クロロオルソフタル酸、4−ブ
ロモナフタル酸、4−クロロナフタル酸、4−クロロ安
息香酸が挙げられるが、本発明に使用されるハロゲン化
芳香族カルボン酸類は、これらのものに限定されない。
ン酸類は、芳香族の核置換ハロゲンを少なくとも1個有
し、核置換カルボキシル基を少なくとも1個有するもの
であればよい。ハロゲンとしては、沃素、臭素、塩素の
いずれでもよいが、経済的に安く、工業的にも入手し易
い塩素及び臭素が好ましい。また、ハロゲン化芳香族カ
ルボン酸類は、その核にアルキル置換されたものであっ
てもよい。好ましいアルキル基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基等が挙げられ、アルキル基の数は0
〜2が好ましい。このハロゲン化芳香族カルボン酸類は
、アルカリ性水溶液中で行われる反応系ではアルカリ塩
となって反応に関与するものと考えられるので、原料と
して使用するものは、酸であっても、塩であっても、酸
無水物であっても塩になり得るものであればいずれでも
よい。好ましい原料としては、ハロゲン化芳香族カルボ
ン酸、その無水物、そのジアルカリ金属塩又はモノアル
カリ金属塩モノカルボン酸(アルカリ金属としては、好
ましくはナトリウム又はカリウムである) が挙げられ
る。本発明で用いられるハロゲン化芳香族カルボン酸類
の具体例としては、4−クロロオルソフタル酸、4−ブ
ロモナフタル酸、4−クロロナフタル酸、4−クロロ安
息香酸が挙げられるが、本発明に使用されるハロゲン化
芳香族カルボン酸類は、これらのものに限定されない。
【0007】本発明の反応に使用する触媒に関して、ゼ
ロ価のパラジウムとパラジウムと異なる金属が反応に作
用するのでそれに対応する触媒であれば、均一系触媒及
び不均一触媒のいずれでもよい。しかし、経済的には担
体にパラジウムと異種金属を担持させた不均一触媒が好
ましい。そして、この担持触媒の担体としては活性炭が
よい。異種金属はパラジウムと異なる金属であり、反応
系で金属状態を保ちうるものであればよいが、好ましい
ものとして第8族、第1B族、第2B族の遷移金属や第
3B族、第4B族の金属が挙げられる。そして、その中
でも錫、ロジウム、金、銀、白金等がよく、特に、錫、
ロジウムが二量化反応の選択性が高く、好ましい。
ロ価のパラジウムとパラジウムと異なる金属が反応に作
用するのでそれに対応する触媒であれば、均一系触媒及
び不均一触媒のいずれでもよい。しかし、経済的には担
体にパラジウムと異種金属を担持させた不均一触媒が好
ましい。そして、この担持触媒の担体としては活性炭が
よい。異種金属はパラジウムと異なる金属であり、反応
系で金属状態を保ちうるものであればよいが、好ましい
ものとして第8族、第1B族、第2B族の遷移金属や第
3B族、第4B族の金属が挙げられる。そして、その中
でも錫、ロジウム、金、銀、白金等がよく、特に、錫、
ロジウムが二量化反応の選択性が高く、好ましい。
【0008】本発明の反応においては反応系に塩基と還
元剤の存在が必要であり、これら塩基と還元剤が存在す
るアルカリ水溶液中で行う必要がある。すなわち、本発
明の反応系には、反応が脱ハロゲン化を伴うので、脱離
してくるハロゲンを捕捉する塩基が必要であり、また、
ゼロ価のバラジウムが触媒種として作用するが、反応後
は酸化されて二価のパラジウムとなるので、その還元剤
としてぎ酸、多価アルコール、アミノアルコール、一酸
化炭素等を反応系内に添加する必要がある。本反応では
、パラジウムがカップリング反応としての触媒の働きを
行うが、助触媒として異種金属をパラジウムと共に担持
させた触媒を使用すると副反応として進行する脱ハロゲ
ン化が抑制され、カップリング反応の選択性が高くなる
。使用される塩基としては、アルカリ金属又はアルカリ
土類金属の酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩がよく、より好
ましくは水酸化カリウム又は水酸化カリウムである。 還元剤としては、ギ酸を使用する場合は、アルカリ水溶
性のギ酸塩がよく、特にギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム
が好ましい。多価アルコール使用する場合は、エチレン
グリコール、グリセリン等が挙げられる。また、アミノ
アルコール類も使用が可能であり、特にエタノールアミ
ンがよい。その他、一酸化炭素を使用することもできる
。
元剤の存在が必要であり、これら塩基と還元剤が存在す
るアルカリ水溶液中で行う必要がある。すなわち、本発
明の反応系には、反応が脱ハロゲン化を伴うので、脱離
してくるハロゲンを捕捉する塩基が必要であり、また、
ゼロ価のバラジウムが触媒種として作用するが、反応後
は酸化されて二価のパラジウムとなるので、その還元剤
としてぎ酸、多価アルコール、アミノアルコール、一酸
化炭素等を反応系内に添加する必要がある。本反応では
、パラジウムがカップリング反応としての触媒の働きを
行うが、助触媒として異種金属をパラジウムと共に担持
させた触媒を使用すると副反応として進行する脱ハロゲ
ン化が抑制され、カップリング反応の選択性が高くなる
。使用される塩基としては、アルカリ金属又はアルカリ
土類金属の酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩がよく、より好
ましくは水酸化カリウム又は水酸化カリウムである。 還元剤としては、ギ酸を使用する場合は、アルカリ水溶
性のギ酸塩がよく、特にギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム
が好ましい。多価アルコール使用する場合は、エチレン
グリコール、グリセリン等が挙げられる。また、アミノ
アルコール類も使用が可能であり、特にエタノールアミ
ンがよい。その他、一酸化炭素を使用することもできる
。
【0009】本発明の反応に使用する触媒の使用量は、
ハロゲン化芳香族カルボン酸類に対し、1〜50重量%
の範囲でよいが、好ましくは2〜20重量%である。触
媒の使用量が増えるとカップリング反応の選択率が向上
する。この場合、触媒中におけるパラジウム及び異種金
属の含有量はそれぞれ0.5〜10重量%が好ましい。 また、触媒中のパラジウムと異種金属の割合は、好まし
くはパラジウムに対し異種金属量が1〜200重量%、
より好ましくは30〜150重量%である。本発明の反
応で使用する塩基の使用量は、ハロゲン化芳香族カルボ
ン酸類1当量に対し通常1当量以上必要とし、好ましく
は1〜5当量の範囲である。1当量未満であるとハロゲ
ン化芳香族カルボン酸類の転化率が低くなり、また、5
等量以上であると副反応である脱ハロゲン化が優先し、
カップリング反応の選択率が低くなる。また、還元剤の
使用量は、ハロゲン化芳香族カルボン酸類と等当量以上
あればよく、好ましくは1〜5当量倍の範囲である。
ハロゲン化芳香族カルボン酸類に対し、1〜50重量%
の範囲でよいが、好ましくは2〜20重量%である。触
媒の使用量が増えるとカップリング反応の選択率が向上
する。この場合、触媒中におけるパラジウム及び異種金
属の含有量はそれぞれ0.5〜10重量%が好ましい。 また、触媒中のパラジウムと異種金属の割合は、好まし
くはパラジウムに対し異種金属量が1〜200重量%、
より好ましくは30〜150重量%である。本発明の反
応で使用する塩基の使用量は、ハロゲン化芳香族カルボ
ン酸類1当量に対し通常1当量以上必要とし、好ましく
は1〜5当量の範囲である。1当量未満であるとハロゲ
ン化芳香族カルボン酸類の転化率が低くなり、また、5
等量以上であると副反応である脱ハロゲン化が優先し、
カップリング反応の選択率が低くなる。また、還元剤の
使用量は、ハロゲン化芳香族カルボン酸類と等当量以上
あればよく、好ましくは1〜5当量倍の範囲である。
【0010】本発明の反応は、その反応系を80〜12
0℃に加熱することによって行う。この際、通常、常圧
で行うが反応温度によっては、系内を密閉し溶剤の蒸気
圧を大気圧より上昇させてもよい。また、反応系内を窒
素等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。反応時間は
、触媒、塩基、還元剤の量及び反応温度等に関係するが
、通常0.5〜48時間である。反応終了後に得られる
反応生成物は、反応混合物中で芳香族多価カルボン酸又
はそのアルカリ塩等として存在するが、塩は常法により
酸処理することにより遊離の芳香族多価カルボン酸とし
て単離することができ、更に、これを無水酢酸、硝酸等
で加熱することにより容易に酸無水物とすることができ
る。本発明の製造方法により得られる芳香族多価カルボ
ン酸類には、原料として使用したハロゲン化芳香族カル
ボン酸類の芳香族核が直接結合した二量化反応生成物で
あるビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルジカルボ
ン酸、ビスナフタル酸等のカルボン酸やこれらの酸無水
物、塩又はこれらの核アルキル置換体などが挙げられる
。
0℃に加熱することによって行う。この際、通常、常圧
で行うが反応温度によっては、系内を密閉し溶剤の蒸気
圧を大気圧より上昇させてもよい。また、反応系内を窒
素等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。反応時間は
、触媒、塩基、還元剤の量及び反応温度等に関係するが
、通常0.5〜48時間である。反応終了後に得られる
反応生成物は、反応混合物中で芳香族多価カルボン酸又
はそのアルカリ塩等として存在するが、塩は常法により
酸処理することにより遊離の芳香族多価カルボン酸とし
て単離することができ、更に、これを無水酢酸、硝酸等
で加熱することにより容易に酸無水物とすることができ
る。本発明の製造方法により得られる芳香族多価カルボ
ン酸類には、原料として使用したハロゲン化芳香族カル
ボン酸類の芳香族核が直接結合した二量化反応生成物で
あるビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルジカルボ
ン酸、ビスナフタル酸等のカルボン酸やこれらの酸無水
物、塩又はこれらの核アルキル置換体などが挙げられる
。
【0011】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明方法を具体
的に説明する。 実施例1 水50gにフタル酸無水物のクロル化物25g(4−ク
ロロオルソフタル酸無水物56重量%,3−クロロオル
ソフタル酸無水物9.2重量%,3,4−ジクロロオル
ソフタル酸無水物5.0重量%,3,6−ジクロロオル
ソフタル酸無水物0.7重量%,4,5−ジクロロオル
ソフタル酸無水物4.6重量%)と86%水酸化カリウ
ム24.2gを加えて溶解させた。この水溶液にエタノ
ールアミン6.5gを添加し、更に、触媒として活性炭
にパラジウム及び錫を担持した5重量%Pd−2重量%
Sn/Cの触媒5.0gを加え、加熱して100℃で8
時間反応させた。反応終了後、Pd−Sn/C触媒をろ
過して回収し、母液に濃塩酸をpH1.0となるまで加
えて結晶を析出させ、ろ過して 3,4,3 ’,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸の粗結晶13.4gを得
た。この粗結晶と母液を液体クロマトグラフィーで分析
した結果、4−クロロオルソフタル酸無水物の転化率1
00%、 3,4,3 ’,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸の選択率94.1%、収率94.1%であった
。
的に説明する。 実施例1 水50gにフタル酸無水物のクロル化物25g(4−ク
ロロオルソフタル酸無水物56重量%,3−クロロオル
ソフタル酸無水物9.2重量%,3,4−ジクロロオル
ソフタル酸無水物5.0重量%,3,6−ジクロロオル
ソフタル酸無水物0.7重量%,4,5−ジクロロオル
ソフタル酸無水物4.6重量%)と86%水酸化カリウ
ム24.2gを加えて溶解させた。この水溶液にエタノ
ールアミン6.5gを添加し、更に、触媒として活性炭
にパラジウム及び錫を担持した5重量%Pd−2重量%
Sn/Cの触媒5.0gを加え、加熱して100℃で8
時間反応させた。反応終了後、Pd−Sn/C触媒をろ
過して回収し、母液に濃塩酸をpH1.0となるまで加
えて結晶を析出させ、ろ過して 3,4,3 ’,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸の粗結晶13.4gを得
た。この粗結晶と母液を液体クロマトグラフィーで分析
した結果、4−クロロオルソフタル酸無水物の転化率1
00%、 3,4,3 ’,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸の選択率94.1%、収率94.1%であった
。
【0012】ここで、転化率は使用したフタル酸無水物
のクロル化物中の4−クロロオルソフタル酸無水物の量
に対する4−クロロオルソフタル酸無水物の消費量の割
合で計算し、選択率は4−クロロオルソフタル酸無水物
、3,4−ジクロロオルソフタル酸無水物及び4,5−
ジクロロオルソフタル酸無水物の消費量(モル)に対す
る 3,4,3 ’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸の生成量(モル)×2の割合で計算し、収率は使用し
たフタル酸無水物のクロル化物中の4−クロロオルソフ
タル酸無水物、3,4−ジクロロオルソフタル酸無水物
及び4,5−ジクロロオルソフタル酸無水物の消費量(
モル)に対する 3,4,3 ’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸の生成量(モル)×2の割合で計算した
ものである。
のクロル化物中の4−クロロオルソフタル酸無水物の量
に対する4−クロロオルソフタル酸無水物の消費量の割
合で計算し、選択率は4−クロロオルソフタル酸無水物
、3,4−ジクロロオルソフタル酸無水物及び4,5−
ジクロロオルソフタル酸無水物の消費量(モル)に対す
る 3,4,3 ’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸の生成量(モル)×2の割合で計算し、収率は使用し
たフタル酸無水物のクロル化物中の4−クロロオルソフ
タル酸無水物、3,4−ジクロロオルソフタル酸無水物
及び4,5−ジクロロオルソフタル酸無水物の消費量(
モル)に対する 3,4,3 ’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸の生成量(モル)×2の割合で計算した
ものである。
【0013】実施例2〜5
実施例1と同じ原料のフタル酸無水物のクロル化物を使
用し、条件が同じ反応系で、パラジウムー異種金属/C
触媒を種々変えた実験を行い、4−クロロオルソフタル
酸無水物の転化率と 3,4,3 ’,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸の選択率及び収率を計算した。なお
、これらの実験例において、パラジウム−異種金属/C
触媒の使用量はフタル酸無水物のクロル化物に対し10
重量%とし、反応温度100℃で8時間行った。その結
果を表1に示す。
用し、条件が同じ反応系で、パラジウムー異種金属/C
触媒を種々変えた実験を行い、4−クロロオルソフタル
酸無水物の転化率と 3,4,3 ’,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸の選択率及び収率を計算した。なお
、これらの実験例において、パラジウム−異種金属/C
触媒の使用量はフタル酸無水物のクロル化物に対し10
重量%とし、反応温度100℃で8時間行った。その結
果を表1に示す。
【0014】
【0015】比較例1
触媒を5%Pd/Cに代えた以外は、実施例1と同様に
反応を行った。その結果、転化率100%,選択率60
.3%,収率60.3%であった。
反応を行った。その結果、転化率100%,選択率60
.3%,収率60.3%であった。
【0016】実施例6
4−ブロモナフタル酸無水物2.97gに水26.9g
と86%KOH1.46gを加えて溶解させた後、エタ
ノールアミン0.69gと2.5重量%Pd−2.5重
量%Rh/C触媒0.6gを加えて、攪拌しながら10
0℃に加熱した。12時間反応させた後、触媒を濾過し
て、母液を濃塩酸で酸性にして4,4’−ビスナフタル
酸の粗結晶2.73gを得た。単離した結晶を液体クロ
マトグラフィーで分析した結果、4−ブロモナフタル酸
無水物の転化率100%、4,4’−ビスナフタル酸の
選択率82.2%、収率82.2%であった。
と86%KOH1.46gを加えて溶解させた後、エタ
ノールアミン0.69gと2.5重量%Pd−2.5重
量%Rh/C触媒0.6gを加えて、攪拌しながら10
0℃に加熱した。12時間反応させた後、触媒を濾過し
て、母液を濃塩酸で酸性にして4,4’−ビスナフタル
酸の粗結晶2.73gを得た。単離した結晶を液体クロ
マトグラフィーで分析した結果、4−ブロモナフタル酸
無水物の転化率100%、4,4’−ビスナフタル酸の
選択率82.2%、収率82.2%であった。
【0017】実施例7
p−クロロ安息香酸15.6gに水45gと86%KO
H6.84gを加えて溶解させた後、エタノールアミン
6.41gと2.5重量%Pd−2.5重量%Rh/C
触媒5.58gを加えて、攪拌しながら100℃に加熱
した。12時間反応させた後、触媒を濾過して、母液を
濃塩酸で酸性にして4,4’−ビフェニルジカルボン酸
の粗結晶13.3gを得た。単離した結晶を液体クロマ
トグラフィーで分析した結果、p−クロロ安息香酸の転
化率100%、4,4’−ビフェニルジカルボン酸の選
択率61.4%、収率61.4%であった。
H6.84gを加えて溶解させた後、エタノールアミン
6.41gと2.5重量%Pd−2.5重量%Rh/C
触媒5.58gを加えて、攪拌しながら100℃に加熱
した。12時間反応させた後、触媒を濾過して、母液を
濃塩酸で酸性にして4,4’−ビフェニルジカルボン酸
の粗結晶13.3gを得た。単離した結晶を液体クロマ
トグラフィーで分析した結果、p−クロロ安息香酸の転
化率100%、4,4’−ビフェニルジカルボン酸の選
択率61.4%、収率61.4%であった。
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、ハロゲン化
芳香族カルボン酸類を原料として一工程で収率よく、芳
香族多価カルボン酸類を製造することができ、ポリイミ
ド樹脂のモノマー等として有用な芳香族多価カルボン酸
を経済的に有利に製造することができる。
芳香族カルボン酸類を原料として一工程で収率よく、芳
香族多価カルボン酸類を製造することができ、ポリイミ
ド樹脂のモノマー等として有用な芳香族多価カルボン酸
を経済的に有利に製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】バラジウムと異種金属を担体に担持させた
触媒の存在下に、塩基、還元剤が存在するアルカリ性水
溶液中でハロゲン化芳香族カルボン酸類を反応させて、
脱ハロゲン二量化することを特徴とする芳香族多価カル
ボン酸類の製造方法。 - 【請求項2】異種金属が錫、ロジウム、金、銀又は白金
である請求項1記載の芳香族多価カルボン酸類の製造方
法。 - 【請求項3】ハロゲン化芳香族カルボン酸類が4−ハロ
ゲノオルソフタル酸類、4−ハロゲノナフタル酸類又は
4−ハロゲノ安息香酸類である請求項1記載の芳香族多
価カルボン酸類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3036484A JPH04257542A (ja) | 1991-02-07 | 1991-02-07 | 芳香族多価カルボン酸類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3036484A JPH04257542A (ja) | 1991-02-07 | 1991-02-07 | 芳香族多価カルボン酸類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04257542A true JPH04257542A (ja) | 1992-09-11 |
Family
ID=12471097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3036484A Withdrawn JPH04257542A (ja) | 1991-02-07 | 1991-02-07 | 芳香族多価カルボン酸類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04257542A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004292441A (ja) * | 2003-03-10 | 2004-10-21 | Ihara Chem Ind Co Ltd | ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法 |
WO2014057992A1 (ja) * | 2012-10-10 | 2014-04-17 | 国立大学法人九州大学 | 多価置換ビフェニル化合物の製造方法及びそれに用いられる固体触媒 |
-
1991
- 1991-02-07 JP JP3036484A patent/JPH04257542A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004292441A (ja) * | 2003-03-10 | 2004-10-21 | Ihara Chem Ind Co Ltd | ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法 |
JP4505792B2 (ja) * | 2003-03-10 | 2010-07-21 | イハラケミカル工業株式会社 | ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法 |
WO2014057992A1 (ja) * | 2012-10-10 | 2014-04-17 | 国立大学法人九州大学 | 多価置換ビフェニル化合物の製造方法及びそれに用いられる固体触媒 |
CN104703949A (zh) * | 2012-10-10 | 2015-06-10 | 国立大学法人九州大学 | 多取代联苯化合物的制造方法及用于该制造方法的固体催化剂 |
JPWO2014057992A1 (ja) * | 2012-10-10 | 2016-09-05 | 国立大学法人九州大学 | 多価置換ビフェニル化合物の製造方法及びそれに用いられる固体触媒 |
US9469621B2 (en) | 2012-10-10 | 2016-10-18 | Kyushu University, National University Corporation | Method for producing multisubstituted biphenyl compound and solid catalyst to be used therein |
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