JPH0416098Y2

JPH0416098Y2 -

Info

Publication number: JPH0416098Y2
Application number: JP1986152293U
Authority: JP
Priority date: 1986-10-02
Filing date: 1986-10-02
Publication date: 1992-04-10
Also published as: JPS6357449U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本考案は、全面層流クリーンルームに関するも
のである。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」全面層流クリーンルームは既によく知られてい
るが、その天井は、通常、第６図、第７図に示す
ように、格子状の天井フレーム１を有し、該天井
フレーム上に高性能フイルタ２……を備えて、該
高性能フイルタを通じて天井チヤンバからクリー
ン室内へと送風するようになつており、高性能フ
イルタは、通過する空気をほぼ100％浄化する。

ところで、クリーン室内において、外部から持
ち込まれたり、作業中に発生した塵埃等は、少量
ながら周囲の壁面及び床のグレーチング又はパン
チングメタルに付着する。

一方、天井フレーム１は、周囲の壁Ａにまで達
しており、送風の際、天井フレームの各部の直下
に、部材幅の３〜５倍の範囲で下方に乱流域ｂを
生じ、また、壁近辺にも乱流域ａを生ずる（第７
図）。

したがつて、壁面に付着及び浮遊している塵埃
等がその乱流によりクリーン室内の中央部にで誘
引され、層流中に混入してクリーン性能を低下さ
せる危険性がある。

斯る性能の低下を回避するため、小規模のクリ
ーンルームでは、第８図に示すように、天井フレ
ーム１の下にパンチングメタル３を配して、天井
フレーム直下の乱流を防ぐことがある。

しかし、このようにすると、建物の高さが高く
なり、コスト高となつて、大規模なものには採用
し難い。また、パンチングメタルの上面に塵埃が
付着して、これが層流中に混入するおそれがあ
り、特に、間欠運転において甚だしいものとな
る。更に、その塵埃の清掃が容易でない。

他の手段として、クリーン室内の内壁の上部と
下部に通気孔を設け、該通気孔を通じて内壁面に
滞留する空気を外へ排除するようにとたものがあ
る（特開昭61−168735号公報）。

しかし、上部の通気孔を大きくしたのでは、天
井から噴出する空気が側方へと強く誘引されて垂
直な全面層流が得られず、小さくしたのでは、内
壁面上部の滞留を十分に排除し得ず、却つて乱流
を助長することになる。

本考案は、これらの従来の問題点を除去し、ク
リーン性能の低下を防止しようとするものであ
る。

「課題を解決するための手段」斯る目的達成のため、本考案は、天井面に複数
のクリーンユニツト４……を配列し、これらのク
リーンユニツトの上に天井チヤンバ８を形成し、
該天井チヤンバ内の空気を各クリーンユニツトを
通じて浄化してクリーンルーム内へと流下させる
ようにした全面層流クリーンルームにおいて、配
列した複数のクリーンユニツト４……をクリーン
ルームの周壁Ａから離間させ、この離間により該
周壁Ａに沿つて生ずる空間を上記天井チヤンバ８
に連通する適宜幅のリターン口５となし、また、
該リターン口とクリーンユニツト４……との間に
天井面から適宜長さで垂下する空気流遮蔽手段を
設け、而して、該空気流遮蔽手段の長さと上記リ
ターン口５の間隔は、クリーン室内と天井チヤン
バ８内との差圧に相応させて前記周壁Ａ面とクリ
ーンユニツト４……接触面近傍で発生する乱流を
打ち消す気流の方向と速度を得るに適する寸法に
設定したことを特徴とする。

「作用」如上の構成であるから、リターン口５と複数の
クリーンユニツト４……との間で天井面から適宜
長さで垂下させた空気流遮蔽手段は、クリーンユ
ニツト４……から流下する壁際の空気を、周壁Ａ
面上部に触れることも滞留を生ずることもなく均
一に真つ直ぐに流下させ、また、その空気流遮蔽
手段で区切られたクリーン口５は、周壁Ａ面中途
部の空気を吸引排除し、したがつて、周壁Ａ面に
おける滞留も乱流も的確に排除し、周壁Ａ面に付
着及び浮遊している塵埃等を共に排除する。

「実施例」その１第１図乃至第４図は、実施の一例を示し、図に
おいて、Ａは、周壁、１は、天井に配した格子状
の天井フレーム、４……は、該天井フレーム上に
配列したクリーンユニツト、５は、天井フレーム
の周面と周壁Ａとの間に周設したリターン口、６
は、天井フレームの周縁部１１から垂設した空気
流遮蔽手段たる垂れ壁、７は、床を構成するグレ
ーチング又はパンチングメタル、８は、天井チヤ
ンバ、９は、床下に設けたリターンチヤンバ、１
０は、天井チヤンバとリターンチヤンバとをつな
ぐダクト、４１は、クリーンユニツトのケーシン
グ、４２，４３は、該ケーシングの下部と上部と
に装備されている高性能フイルタとフアンであ
る。

垂れ壁６は、フレーム部材幅の約５倍以上がよ
い。

なお、垂れ壁６及び周壁Ａの壁面は、塵埃等の
静電付着を防止するため、非帯電性（導電性）材
料を以て構成する。

その２第５図は、他の例を示し、この場合は、前例の
ものにおいて、空気流遮蔽手段として、垂れ壁に
代え天井フレーム１の周縁部１１近傍にエアカー
テン手段６′を設けて成る。該エアカーテン手段
は、該当部分のクリーンユニツト４……におい
て、高性能フイルタ４２の一部４２′を通風性大
にすることにより構成している。

なお、垂れ壁６とエアカーテン手段６′を併用
してもよい。

「考案の効果」本考案によれば、リターン口５と複数のクリー
ンユニツト４……との間で天井面より適宜に垂下
させた空気流遮蔽手段により、クリーンユニツト
４……から流下する壁際の空気を、周壁Ａ面上部
に触れることも滞留を生ずることもなく均一に真
つ直ぐに流下させることができ、また、その空気
流遮蔽手段で区切られたリターン口５により、周
壁Ａ面中途部にて乱流に変わろうとする空気を吸
引排除できるので、均一で良好な全面層流を維持
しつつ周壁Ａ面における滞留も乱流も的確に排除
でき、周壁Ａ面に付着及び浮遊している塵埃等を
支障なく除去でき、よつて、壁面に付着及び浮遊
する塵埃等が、乱流によりクリーン室内の中央部
に誘引されることはなく、層流中に混入すること
も、クリーン性能を低下させることもない。

更に、クリーンユニツト４……を用いるので、
天井チヤンバ８を狭くでき、建物の高さを低くで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は、本考案の実施例で、第１
図は、一例の構成説明図、第２図は、同例の天井
の下面図、第３図は、第２図の要部拡大図、第４
図は、同例の要部截断側面図、第５図は、他の例
の要部截断側面図、第６図乃至第８図は、従来例
を示し、第６図は、一例の天井の要部拡大下面
図、第７図は、同例の要部截断側面図、第８図
は、他の例の要部截断側面図である。Ａ……壁、１……天井フレーム、４……クリー
ンユニツト、５……リターン口、６……垂れ壁、
６′……エアカーテン手段、７……グレーチング
又はパンチングメタル、８……天井チヤンバ、９
……リターンチヤンバ、１０……ダクト、４１…
…ケーシング、４２……高性能フイルタ、４３…
…フアン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

天井面に複数のクリーンユニツト４……を配列
し、これらのクリーンユニツトの上に天井チヤン
バ８を形成し、該天井チヤンバ内の空気を各クリ
ーンユニツトを通じて浄化してクリーンルーム内
へと流下させるようにした全面層流クリーンルー
ムにおいて、配列した複数のクリーンユニツト４
……をクリーンルームの周壁Ａから離間させ、こ
の離間により該周壁Ａに沿つて生ずる空間を上記
天井チヤンバ８に連通する適宜幅のリターン口５
となし、また、該リターン口とクリーンユニツト
４……との間に天井面から適宜長さで垂下する空
気流遮蔽手段を設け、而して、該空気流遮蔽手段
の長さと上記リターン口５の間隔は、クリーン室
内と天井チヤンバ８内との差圧に相応させて前記
周壁Ａ面とクリーンユニツト４……接触面で発生
する乱流を打ち消す気流の方向と速度を得るに適
する寸法に設定したことを特徴とする全面層流ク
リーンルーム。