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JPH04121677U - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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Publication number
JPH04121677U
JPH04121677U JP3520191U JP3520191U JPH04121677U JP H04121677 U JPH04121677 U JP H04121677U JP 3520191 U JP3520191 U JP 3520191U JP 3520191 U JP3520191 U JP 3520191U JP H04121677 U JPH04121677 U JP H04121677U
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JP
Japan
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connector housing
slide member
connector
racks
pinions
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JP3520191U
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JP2537036Y2 (ja
Inventor
典 井上
正光 千島
Original Assignee
住友電装株式会社
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Publication date
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の端子を持つ雌コネクタハウジングと雄
コネクタハウジングの結合を、必要な挿入力に比べて小
さな力で行うことができるようにすることを目的として
いる。 【構成】 雌コネクタハウジング1に挿入されたスライ
ド部材3の両側にラック3aA,3aBが形成されてお
り、このラック3aA,3aBが雌コネクタハウジング
1に枢着された一対のピニオン4A,4Bと噛み合って
いる。また、雄コネクタハウジングに形成された一対の
ラック2cA,2cBが、前記一対のピニオン4A,4
Bにそれぞれ噛み合っている。 【効果】 両コネウタハウジングを小さな力で結合する
ことができるとともに、作業性がよく、しかも作業スペ
ースに対する制約が少ないという効果がある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、端子を収容した雌コネクタハウジングと雄コネクタハウジングを 連結するコネクタに関し、特に、端子の数が多く、両コネクタハウジングの結合 に大きな力を要する場合に好適に採用されるコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時のコネクタは、例えば自動車の電気回路の接続に使用されるコネクタに見 られるように、電装品の増加や電気回路の高度化に伴って多極化が進んでいる。 このように多数の端子群を収容した多極コネクタを相互接続する場合、端子群の 接触部間の接続抵抗が大きくなるため、その結合にはきわめて大きな力が必要に なる。
【0003】 こうした多極コネクタの結合に要する力を低減するものとして、実開昭63− 99788号公報に開示された多極コネクタがある。
【0004】 ここに開示される多極コネクタは、相互結合する雌コネクタハウジングと雄コ ネクタハウジングのうちのいずれか一方に、支点部外周にピニオン部を設けた回 転レバーを取り付けるとともに、他方のコネクタハウジングに、前記ピニオン部 と噛み合うラック部を設け、その回転レバーをコネクタハウジングの結合方向と 異なる方向に回すことによって、結合に要する挿入力を増幅し、小さい挿入力で 雌雄コネクタハウジングの結合をなす構造になっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上述した公知の多極コネクタは、槓杆体の回転レバーによって挿入力が増幅さ れることにより、比較的低挿入力で雄コネクタハウジングと雌コネクタハウジン グを結合することができるものである。しかしながら、この多極コネクタは、そ の回転レバーの回転方向が、コネクタハウジングの挿入方向と異なる方向になる 上、一対のコネクタハウジングを仮嵌合させた状態に保持して、その回転レバー を結合方向と異なる方向に回転操作して挿入操作する結合作業を必要とするもの であるため、作業中に持ち替え動作が必要となることが多く、結合のための作業 性が甚だ劣る不具合点がある。
【0006】 さらに、上記公知の多極コネクタは、その結合操作のとき、回転レバーの回転 空間がコネクタ周辺に必要となるものであるため、自動車の電気配線用として用 いる場合のように周辺空間の大きさに制約がある場合には、使用適性が欠けると いう難点がある。
【0007】 この考案は、上記の課題を解決するために、結合作業性が良く且つ作業スペー スの制約が少ないコネクタを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のコネクタは、それぞれが端子を保持した雌コネクタハウジングと雄 コネクタハウジングを結合してなるコネクタにおいて、一方のコネクタハウジン グにそれぞれ回転自在に支承され、それぞれが両コネクタハウジングの前記結合 方向と直交する回転軸を持ち、且つ前記結合方向と交差する方向に所定間隔をお いて配置された一対のピニオンと、前記一方のコネクタハウジングに対し前記結 合方向に挿抜可能であるとともに、それぞれが前記一対のピニオンに噛み合う2 列のラックが形成されたスライド部材と、他方のコネクタハウジングに設けられ 、両コネクタの結合に伴って前記一対のピニオンとそれぞれ噛み合う一対のラッ クと、を備えることを特徴としている。
【0009】 請求項2のコネクタは、請求項1のコネクタにおいて、前記一対のピニオンが 、それぞれ大径ピニオン部と小径ピニオン部と備えており、各大径ピニオン部が スライド部材の2列のラックにそれぞれ噛み合うとともに、各小径ピニオン部が 他方のコネクタハウジングに設けられた一対のラックにそれぞれ噛み合うこと、 を特徴としている。
【0010】 請求項3のコネクタは、請求項1または2のコネクタにおいて、前記ピニオン の外周に、スライド部材のラックがピニオンに作用しない後死点位置にあるスラ イド部材の先端が当接する位置決め部を設けたこと、を特徴としている。
【0011】
【作用】
請求項1のコネクタでは、両コネクタハウジングを対向させた状態で、一方の コネクタハウジングに挿入されたスライド部材に結合方向と一致する方向の挿入 力を加えることで両コネクタハウジングが結合される。すなわち、スライド部材 に前記挿入力を加えると、このスライド部材に形成されたラックと噛み合うこと によりピニオンが回転し、この回転するピニオンが他方のコネクタハウジングに 設けられたラックと噛み合ってこのラック上を転動する。このピニオンの転動に 伴って、一方のコネクタハウジングが他方のコネクタハウジングに結合する方向 に移動する。スライド部材に対して与えられた挿入力はピニオンの転動を介して 増幅され、両コネクタハウジングには前記挿入力よりも大きな結合力が与えられ る。また、スライド部材の両側に位置する一対のピニオンが推進力となって両コ ネクタハウジングを結合するため、両コネクタハウジングは互いの間にこじれが 発生することなく結合される。
【0012】 請求項2のコネクタによると、スライド部材のラックに噛み合う部分と他方の コネクタハウジングに噛み合う部分が同径であるピニオンを設けた場合に比べ、 スライド部材に与える挿入力に対してより大きな前進力(結合力)を得ることが できる。
【0013】 請求項3のコネクタによると、スライド部材の先端が位置決め部に当接してか らスライド部材のラックとピニオンが噛み合う。
【0014】
【実施例】
以下、この考案によるコネクタを図示した実施例を参照しながら説明する。
【0015】 図1に示すように、このコネクタは、雌コネクタハウジング1、雄コネクタハ ウジング2およびスライド部材3を備えている。雌コネクタハウジング1には多 数の端子収納室1aが形成されており、これらの端子収納室1aのそれぞれに端 子(不図示)が保持されている。一方、雄コネクタハウジング2にも多数の端子 収納室2aが形成されており、これらの端子収納室2aに、雄コネクタハウジン グ2と前記雌コネクタハウジング1を結合したときに雌コネクタハウジング1側 の多数の端子と接触する端子(不図示)がそれぞれ保持されている。雌コネクタ ハウジング1側の端子と雄コネクタハウジング2側の端子は、例えば、雌コネク タハウジング1側の端子の接点部が前記端子収納室1a内に収納され、一方、雄 コネクタハウジング2側の端子の接点部が端子収納室2aから突出した状態で保 持されている。そして、雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジング2を結 合すると、雄コネクタハウジング2側の端子の接点部が雌コネクタハウジング2 の接点保持部1a内に侵入し、両端子の接点部は端子収納室1a内において所定 以上の接触圧で接触する。したがって、両コネクタハウジング1,2の結合は、 端子数に応じて増加する接触圧に抗して行う必要がある。
【0016】 雌コネクタハウジング1には、雄コネクタハウジング2との対向面である前面 に、この雌コネクタハウジング1を上下に貫通する切欠溝1bが形成されている 。前記多数の端子収納室1aはこの切欠溝1bの両側にそれぞれ形成されている 。この切欠溝1b中には、上下方向に所定の間隔をおいて配置される一対のピニ オン4A,4Bが回転自在に枢着されている。これらピニオン4A,4Bの回転 軸の軸方向は、この雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジング2の結合方 向と直交している。また、前記雌コネクタハウジング1には、前記ピニオン4A ,4Bの中間部に、この雌コネクタハウジング1を結合方向に貫通し且つ前記切 欠溝1bを通過する通路1cが形成されている。この通路1cは前記切欠溝1b よりも幅広に形成されている。また、図2に示すように、この通路1cの側壁に は、この通路1cの後端開口に接する位置に仮係止用の係止突起1dが形成され ている。また、この係止突起1dの前方に、通路1cの長手方向に所定間隔をお いて設けられた係止突起1eが形成されている。係止突起1d,1eの間隔は、 この間に後述するスライド部材3の係合部3dが位置することが可能な間隔に設 定されている。さらに、このハウジング1には、その上下面の所定位置に本係止 用の小突起1fが形成されている。
【0017】 雄コネクタハウジング2は、雌コネクタハウジング1との対向面である背面の 周縁に、上下左右を囲んで後方へ突出するフード体2bを備えている。このフー ド体2bの上下壁の内周面には互いの歯が対向する同一モジュールの一対のラッ ク2cA,2cBが設けられている。これらのラック2cA,2cBは、雌コネ クタハウジング1と雄コネクタハウジング2を互いに結合させるべく接近させる ことで、雌コネクタハウジング1に枢着された前記ピニオン4A,4Bと噛み合 う。また、前記フード体2bには、図3に示すように、ラック2cA,2cB両 側の所定位置に、前記本係止用小突起1fと係合する係合凹部2dが形成されて いる。さらに、この雄コネクタハウジング2内には、その背面に開口する通路2 eが形成されている。この通路2eは、この雄コネクタハウジング2を前記雌コ ネクタハウジング1と結合した状態で、雌コネクタハウジング1に形成した前記 通路1cと連通する。
【0018】 スライド部材3は、断面十字状の挿通部3aとこの挿通部3aの後端に一体形 成された操作部3bにより、側面視T字状に形成されている。挿通部3aの上下 面には、前記ラック2cA,2cBと同一ピッチのラック3aA,3aBが形成 されている。また、挿通部3aの両側面にはガイド溝3cが形成されており、こ のガイド溝3cの長手方向の中間部には堰状の係止部3dが形成されている。こ のスライド部材2の挿入部3aは、前記雌コネクタハウジング1と雄コネクタハ ウジング2にそれぞれ形成した通路1c,2eに挿入してスライドさせることが できる。
【0019】 次に、上記雌コネクタハウジング1、雄コネクタハウジング2、およびスライ ド部材3を備えるコネクタの組み立て手順を説明する。
【0020】 まず、スライド部材3の挿入部3aを雌コネクタハウジング1の通路1cに挿 入した状態でスライドさせると、上下のラック3aA,3aBは雌コネクタハウ ジング1の切欠溝1b内を通過し、前記ピニオン4A,4Bと噛み合う。また、 この時、このスライド部材3のガイド溝3cに、雌コネクタハウジング1の通路 1cの側面に形成した係止突起1dが嵌入する。
【0021】 スライド部材3をさらに雌コネクタハウジング1中にスライドさせると、図4 に示すように、通路1cの側面に形成された係止突起1dにガイド溝3cの中間 部に形成された係止部3dが当接する。
【0022】 この図4の状態からさらにスライド部材3を雌コネクタハウジング1内へスラ イドさせると、図5に示すように、係止部3dが係止突起1dを乗り越え、この 係止突起1dともう一方の係止突起1eの間に嵌入する。これによって、以後、 係止突起1dと係止部3dの係合により、スライド部材3が雌コネクタハウジン グ1から抜け出すことが防止される。また、係止突起1eと係止部3dの係合に より、スライド部材3の前方への抜け出しが防止される。スライド部材3の挿入 部3aは、この図5のように係止突起1dが係止部3dを乗り越えた状態で、雌 コネクタハウジング1後端から距離xだけ突出している。スライド部材3は、前 記距離xが、この後、雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジング2が結合 するまでのスライド部材3のストローク量よりも大きくなるように形成されてい る。また、ピニオン4A,4Bは、この図5の状態においてスライド部材3に形 成したラック3aA,3aBの先頭歯が噛み合う位置に設けられている。
【0023】 上記図5の状態でスライド部材3を装着した雌コネクタハウジング1を前記雄 コネクタハウジング2に接近させ、雌コネクタハウジング1の前部を雄コネクタ ハウジング2のフード体2b内に挿入すると、図6に示すように、雄コネクタハ ウジング2に形成したラック2cA,2cBの先頭歯が前記ピニオン4A,4B の歯に当接する。
【0024】 この図6の状態から、スライド部材3に結合方向に向かう挿入力を加えると、 係止部3dが係止突起1eを乗り越え、このスライド部材3に形成されたラック 3aA,3aBが結合方向に移動し、ラック3aA,3aBと噛み合っているピ ニオン4A,4Bが自転する。そして、自転するピニオン4A,4Bは、雄コネ クタハウジング2に形成されたラック2cA,2cB上を転動しながら結合方向 に移動し、両コネクタハウジング1,2に保持された多数の端子間に生じる接続 抵抗に抗して、図7に示すように、雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジ ング2が結合される。雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジング2が完全 に結合されると、スライド部材3の挿入部3aが雄コネクタハウジング2の通路 2eに侵入するとともに、本係止用の小突起1fと係合凹部2dが係合する。
【0025】 ところで、上述の結合に際して、ピニオン4A,4Bは、てこの作用により、 スライド部材3のストローク長さに比べその移動量は小さいが、スライド部材3 に与えられた挿入力よりも大きな前進力(理論上は2倍の前進力)で結合方向に 移動する。すなわち、雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジング2は挿入 力の2倍の前進力で結合される。したがって、多数の端子を備えることによりそ の結合にきわめて大きな力を要する場合でも、スライド部材3に与える挿入力は 小さくて良く、操作性がきわめてよい。しかも、一対のピニオン4A,4Bがス ライド部材3の両側で並行して前進力を与えるから、雌コネクタハウジング1と 雄コネクタハウジング2の間にこじりが発生するようなこともない。
【0026】 ところで、上記実施例では、スライド部材に形成したラックと雄コネクタハウ ジングに形成したラックにピニオンにおける同一径のピニオン部を噛み合せるよ うにしているが、ピニオンに径が異なる2種類のピニオン部を設けておき、スラ イド部材に形成したラックは径大のピニオン部と噛み合うようにすると共に、雄 コネクタハウジングに形成したラックは径小のピニオン部と噛み合うようにして もよい。このようにすれば、スライド部材に与える挿入力に比べ、より大きな前 進力(結合力)を得ることが可能である。図8に示す考案による他のコネクタは 、このようにピニオンが径の異なる二つのピニオン部を備えるものである。以下 に、この図8のコネクタについて説明する。なお、図1のコネクタを構成する部 位と同等の部位には、各符号の前に「1」を付加した符号を付し、その一部の説 明を省略している。
【0027】 この図8のコネクタは、雌コネクタハウジング11、雄コネクタハウジング1 2およびスライド部材13を備えている。
【0028】 雌コネクタハウジング11は、実質上、ピニオン14A,14Bのみが先の実 施例における雌コネクタハウジング1と異なる。図9〜図12にも明確に示され るように、ピニオン14Aは、半周部分に先の実施例のピニオン4Aと同径の小 径ピニオン部14Aaを備えると共に、残りの半周部分にピニオン4Aの約2倍 の径である大径ピニオン部14Abを備えている。また、小径ピニオン部14A aと大径ピニオン部14Abの境界部に径方向において外側へ突出する位置決め 突起14Acが形成されている。ピニオン14Bは、上記ピニオン14Aと上下 対称に形成されており、小径ピニオン部14Ba、大径ピニオン部14Bbおよ び位置決め突起14Bcを備えている。
【0029】 雄コネクタハウジング12の構成は、先の実施例における雄コネクタハウジン グ2の構成とほぼ同様であるのでここでは説明を省略する。この雄コネクタハウ ジング12に形成されたラック12cA,12cBは、前記ピニオン14A,1 4Bの小径ピニオン部14Aa,14Baと噛み合う。
【0030】 スライド部材13は先の実施例のスライド部材3と同一の構成である。但し、 このスライド部材13の挿通部13aは、前記スライド部材3の挿通部3aに比 べ上下の寸法が小さい。これは、この挿通部3aに形成されたラック13aA, 13aBが前記ピニオン14A,14Bの大径ピニオン部14Ab,14Bbと 噛み合うためである。
【0031】 以上のような雌コネクタハウジング11、雄コネクタハウジング12、および スライド部材13によりなるコネクタの組み立て手順は以下の通りである。なお 、この組み立て手順の説明においても、先の実施例の場合と重複する部分につい て説明の一部を省略している。
【0032】 まず、先の実施例の場合と同様、スライド部材13の挿入部13aを、その先 端部を雌コネクタハウジング11の通路11cに挿入した状態でスライドさせる と、上下のラック13aA,13aBが雌コネクタハウジング11の切欠溝11 b内を通過する。しかし、この実施例では、図9に示すように、ラック13aA ,13aBがピニオン14A,14Bの大径ピニオン部14Ab,14Bbと噛 み合う直前の後死点位置において、まずスライド部材13の先端がピニオン14 A,14Bに形成した位置決め突起14Ac,14Bcに当接する。この当接に より、ラック13aA,13aBとピニオン14A,14Bとの位置関係が所定 の位置関係に確定される。したがって、図10に示すようにスライド部材13を さらにスライドさせた時に、ラック13aA,13aBとピニオン14A,14 Bの大径ピニオン部14Ab,14Bbとが的確に噛み合うことができる。
【0033】 図10は先の実施例における図5に相当する。すなわち、雌コネクタハウジン グ11側の係止突起11d,11eの間にスライド部材13側の係合部13dが 位置しており、ラック13aA,13aBの先頭歯が大径ピニオン部14Ab, 14Bbに噛み合っている。すなわち、スライド部材13が雌コネクタハウジン グ11に仮係止されている。
【0034】 図11は先の実施例における図6に相当し、図10に示すようにしてスライド 部材13が仮係止された雌コネクタハウジング11の前部を、雄コネクタハウン グ12のフード体12b内に挿入した状態を示している。この実施例では、雄コ ネクタハウジング12の端面がピニオン14A,14Bに当接し、それと同時に ラック12cA,12cBに先頭歯が小径ピニオン部14Aa,14Baと対峙 している。
【0035】 この図11の状態からスライド部材13に雌コネクタハウジグ11と雄コネク タハウジング12の結合方向に向かう挿入力を加えることにより、係止部13d が係止突起11eを乗り越え、このスライド部材13に形成されたラック13a A,13aBが結合方向に移動する。大径ピニオン部14Ab,14Bbがラッ ク13aA,13aBと噛み合っていることにより、このラック13aA,13 aBの移動に伴ってピニオン14A,14Bが自転する。ピニオン14A,14 Bが自転すると、このピニオン14A,14Bに形成された小径ピニオン部14 Aa,14Baが雄コネクタハウジング2に形成されたラック2cA,2cBと 噛み合う。したがって、両コネクタハウジング1,2に保持された多数の端子間 に生じる接続抵抗に抗して、ピニオン14A,14Bが転動しながら結合方向に 移動し、図12に示すように、雌コネクタハウジング11と雄コネクタハウジン グ12が結合される。図7の場合と同様、雌コネクタハウジング11と雄コネク タハウジング12が完全に結合されると、スライド部材13の挿入部13aが雄 コネクタハウジング12の通路12eに侵入する。また、小突起11fと係合凹 部12dが係合して、雌コネクタハウジング11と雄コネクタハウジング12が 互いに外れることがないように本係止される。
【0036】 以上のような図8〜12に示すコネクタにおいても、ピニオン14A,14B は、てこの作用により、スライド部材13に与えられた挿入力よりも大きな前進 力で結合方向に移動する。同時に、この実施例のコネクタでは、大径ピニオン部 14Ab,14Bbと小径ピニオン部14Aa,14Baの径差も、ピニオン1 4A,14Bをスライド部材13に与えられた挿入力よりも大きな前進力で結合 方向に移動させることに寄与している。すなわち、大径ピニオン部14Ab,1 4Bbがラック13aA,13aBと噛み合うとともに小径ピニオン部14Aa ,14Baがラック12cA,12cBと噛み合うようにしていることによって も、ピニオン14A,14Bはスライド部材13に与えられた挿入力よりも大き な前進力で結合方向に移動する。前述したように、大径ピニオン部14Ab,1 4Bbが小径ピニオン部14Aa,14Baの2倍の径を持つ場合、雌コネクタ ハウジング1と雄コネクタハウジング2は挿入力の3倍の前進力で結合される。 このように、この実施例のコネクタによると、雌コネクタハウジング11と雄コ ネクタハウジング12の結合に要する挿入力を先の実施例の場合よりをさらに小 さくすることができ、より良好な作業性の実現を期待できる。
【0037】 なお、図8〜図12のコネクタのピニオン14A,14Bに設けた位置決め突 起14Ac,14Bcは、図1のコネクタのピニオン4A,4Bにも設けること ができ、このようすることによって、図1のコネクタの組み立て時にも図8のコ ネクタの組み立て時と同様、ピニオン4A,4Bとラック3aA,3aBの噛み 合わせをよりスムース行うようにすることができる。
【0038】 また、各実施例では、雌コネクタハウジングにピニオンを設けるとともに、雄 コネクタハウジングにラックを設ける構成としたが、雌コネクタハウジング側に ラックを設けると共に雄コネクタハウジング側にピニオンを設ける構成としても よい。この場合、スライド部材は雄コネクタハウジングの背面側から挿入される ことになる。
【0039】
【考案の効果】
請求項1によると、必要な結合力に比してはるかに小さな挿入力でコネクタの 結合を行うことができるようになるという効果を奏する。また、スライド部材の 押圧方向がコネクタの結合方向と同じであるため、結合作業に際して持ち替え動 作を必要とせず作業性が良い。さらに、スライド部材の両側で同時に結合力を得 ることができるから、結合するコネクタ間のこじりの発生を未然に防止すること が可能となる。さらにまた、両ハウジングの周囲に突出する操作部がないから、 小さな作業スペースにも容易に対応することができるという効果も奏する。
【0040】 請求項2によると、必要な結合力に対する挿入力の大きさをより小さなものと することができるという効果を奏する。
【0041】 請求項3によると、スライド部材のラックとピニオンの噛み合わせをスムース に行うことができ、結合作業の作業性をさらに向上させることができるという効 果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】考案によるコネクタの分解斜視図である。
【図2】図1のコネクタの雌コネクタハウジングの断面
説明図である。
【図3】図1のコネクタの雄コネクタハウジングの断面
説明図である。
【図4】図2の雌コネクタハウジングにスライド部材を
挿入した状態を示す断面説明図である。
【図5】スライド部材を雌コネクタハウジングからの抜
け止め位置まで挿入した状態を示す断面説明図である。
【図6】図2の雌コネクタハウジングを図3の雄コネク
タハウジングに結合させる過程を示す断面説明図であ
る。
【図7】図1のコネクタの断面説明図である。
【図8】考案による他のコネクタの分解斜視図である。
【図9】図8のコネクタの組み立て過程を示す断面説明
図である。
【図10】図8のコネクタの組み立て過程を示す断面説
明図である。
【図11】図8のコネクタの組み立て過程を示す断面説
明図である。
【図12】図8のコネクタの断面説明図である。
【符号の説明】
1,11 雌コネクタハウジング 2,12 雄コネクタハウジング 3,13 スライド部材 4A,4B,14A,14B ピニオン 14Aa,14Ba 小径ピニオン部 14Ab,14Bb 大径ピニオン部 2cA,2cB ラック 3aA,3aB ラック

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが端子を保持した雌コネクタハ
    ウジングと雄コネクタハウジングを結合してなるコネク
    タにおいて、一方のコネクタハウジングにそれぞれ回転
    自在に支承され、それぞれが両コネクタハウジングの前
    記結合方向と直交する回転軸を持ち、且つ前記結合方向
    と交差する方向に所定間隔をおいて配置された一対のピ
    ニオンと、前記一方のコネクタハウジングに対し前記結
    合方向に挿抜可能であるとともに、それぞれが前記一対
    のピニオンに噛み合う2列のラックが形成されたスライ
    ド部材と、他方のコネクタハウジングに設けられ、両コ
    ネクタの結合に伴って前記一対のピニオンとそれぞれ噛
    み合う一対のラックと、を備えることを特徴とするコネ
    クタ。
  2. 【請求項2】 請求項1のコネクタにおいて、前記一対
    のピニオンが、それぞれ大径ピニオン部と小径ピニオン
    部と備えており、各大径ピニオン部がスライド部材の2
    列のラックにそれぞれ噛み合うとともに、各小径ピニオ
    ン部が他方のコネクタハウジングに設けられた一対のラ
    ックにそれぞれ噛み合うこと、を特徴とするコネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のコネクタにおいて、
    前記ピニオンの外周に、スライド部材のラックがピニオ
    ンに作用しない後死点位置にあるスライド部材の先端が
    当接する位置決め部を設けたこと、を特徴とするコネク
    タ。
JP3520191U 1991-04-17 1991-04-17 コネクタ Expired - Fee Related JP2537036Y2 (ja)

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