JPH03250440A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents
記録装置及び記録方法Info
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- JPH03250440A JPH03250440A JP4540990A JP4540990A JPH03250440A JP H03250440 A JPH03250440 A JP H03250440A JP 4540990 A JP4540990 A JP 4540990A JP 4540990 A JP4540990 A JP 4540990A JP H03250440 A JPH03250440 A JP H03250440A
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- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【産業上の利用分野]
本発明はファイルメモリ等の記録装置および記録方法に
係り、特に大容量の情報を再利用可能な形で記録する記
録装置および記録方法に関する。 [従来の技術] 現在、ファイルメモリとしては磁気ディスク、磁気テー
プ等が一般的に使用されている。それらの装置に記録で
きる情報量、すなわち記録容量は年々増加の一途をたど
っており、現在では数十ギガバイトにまで達している。 しかし、近年の情報化社会の進展は目覚ましく、さらに
多くの情報を記録できる技術の開発を要求している。 このような状況のもと、多くの新しい情報記録技術が提
案されている。そのような技術の中で将来有望な技術と
して、走査型トンネル顕微鏡(Scanninng T
unneling Microscope : S T
M)の技術を利用したものがある。走査型トンネル顕微
鏡の技術は、米国特許筒4,343,993号に詳しく
開示されている。 走査型トンネル顕微鏡の技術を利用した記録技術の例は
、アプライド フィジックス レターズ(Applie
d Physics Letters) 第55巻
第13号 (1989年) 第1312頁から第131
4頁に示されている。そこでは、トンネル電流の発生に
使う極めて微細な金属針で記録媒体に機械的に微小な穴
をあけて情報の記録を行い、その穴をSTMで検出する
ことにより読みだす。また別の例としては、特開昭61
−80536号公報に開示されている技術がある。そこ
では、結晶表面に対する原子の吸着、解離の現象を利用
し、結晶表面の吸着原子により2進情報を記録し、ST
Mにより吸着原子の有無を読みとるものである。原子の
吸着方法としては、従来の電子光学装置によって発生さ
れる電子ビームや走査形トンネル顕微鏡で利用される先
端が極めて小さい金属針によるトンネル電流により吸着
させるムき原子を負にイオン化し、正に帯電している結
晶表面に吸引させる。また、吸着している原子を解離さ
せるには、同様な手段で吸着原子またはその近傍を電気
的に活性化して、吸着原子を中性化し結晶表面との間の
吸引力を消失させる。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、前者の従来技術においては情報う の問題がある。また後者の従来例においても、J7i子
の吸着、解離に電気的な力を利用しているため、原子が
最終的な安定状態に到達するのに長時間を要する。その
ため、高速化が要求される情報記録時間が長くなる欠点
がある。また、原子1個だけを選択的にイオン化または
中性化することは一般的には困難であり、個数の一定し
ない複数の原子の塊を単位として情報の記録を行うこと
になる。 そのため、情報単位の大きさが不定であったり、極限の
単位である原子の配列を有効に利用していない等の欠点
がある。 本発明の目的は、上記従来の技術が有する技術的課題を
解決し、新規な記録装置および記録方法を提供すること
にある。即ち、原子の間に起きる物理現象を利用するこ
とに基づき原理的に高速で情報の記録が行うことができ
る記録装置及び記録方法、同一の場所に何度でも新しい
情報を記録することができる書き換え可能性を有し、か
つ情報記録の単位が原子レベルである超高密度な記録装
置及び記録方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために1本発明の1局面によれば、
情報を蓄積する結晶表面を有する記録媒体と、この記録
媒体に外部信号に従って情報を記録するための記録手段
と、上記記録媒体から情報を検出するための検出手段と
を有する記録装置が提供される。 また本発明の限定された局面によれば、前記記録媒体は
前記結晶表面に形成される原子の対に情報を蓄積する記
録装置が提供される。このような結晶表面は半導体結晶
、特にSi、Ge及びGaAsよりなる半導体結晶群か
ら選択される少なくとも1つの半導体結晶の表面を用い
ることができる。 また本発明の他の局面によれば、前記記録の単位が原子
2個以下である記録装置が提供される。 本発明に係る記録装置および記録方法において、検出手
段は前記記録媒体に記録された情報を電流、電圧、力、
光、静電容量、熱、温度、音若しくは歪波等の種々の物
理量の変化をそれぞれ若しくは組合せて検出することに
より、記録された情報の読み呂しをを行なうことができ
る。STMで用いる電流検出や、静電容量の検出は本発
明において特に適したものである。またそのような場合
に、電圧を所望の原子に印加して情報の書き込み、読み
出しをするために、前記記録手段及び前記検出手段は実
効的に原子1個に対して所望の電圧を印加するための共
通の探針等の電圧印加手段を有するとよい。 更に限定された本発明の局面によれば、前記電圧印加手
段により前記記録媒体に印加される電圧の実効的な値は
前記記録媒体に情報を記録するときに比べ、情報を検出
するときの方が小さい記録装置及び記録方法が提供され
る。 本発明の他の局面によれば、結晶表面に形成される原子
レベルの双安定状態を2値情報に対応させて情報を記録
する記録装置及び記録方法が提供される。本発明におい
てはそのような双安定状態の代表的なものとして、2個
の原子の結合状態であるダイマーを用いる。また前記ダ
イマーを構成する1組の原子対は、それぞれ複数の安定
状態が存在するものであればよい。 本発明の更に他の局面によれば、記録媒体中にあるアド
レス情報の1ビット当りの物理的大きさが、該記録媒体
中に記録される情報の1ビット当りの物理的大きさより
も大きい記録装置が提供される。 また、本発明の更に他の局面によれば、半導体結晶表面
を構成する最外原子層内の1組の原子を介して情報を記
録する記録装置若しくは半導体結晶表面を構成する最外
原子層内の1組の原子を介して情報を検出する記録装置
が提供される。 また更には、半導体結晶表面に形成される原子位置の双
安定状態を2値情報に対応させて情報を記録する記録装
置が提供される。 また、本発明の更に他の局面によれば、情報を記録する
ための記録媒体と、この記録媒体の情報記録及び/若し
くは情報再生を行なうための記録再生手段とを有し、上
記記録媒体は情報を記録するための結晶構造を有し、こ
の結晶構造はその結晶表面を構成する最外原子層の原子
配置に基づく複数の安定状態を有する記録装置が提供さ
れる。前記安定状態としては、双安定状態を用いて、そ
の2つの状態をそれぞれ2値情報に対応させて情報を記
録するとよい。 また本発明によれば、前記記録再生手段は前記安定状態
を記録すべき情報に応じて変化させることにより情報を
記録する記録装置が提供される。 この記録再生手段は前記安定状態の差異を検出すること
により情報を再生する機能を有することで、情報の読み
出し及び書き込みの両機能を有する。 更に本発明は、結晶表面を構成する原子層に含まれる原
子の位置の変化に基づく信号に記録すべき信号を対応さ
せて記録するという特徴を有する。 例えば、Si等の結晶表面に配列、即ち最外層において
結晶構造を形成する複数のSi原子であって、それら複
数のSi原子に含まれる各Si原子が複数の安定位置(
若しくは準安定位置)を取りうる場合、これらの各Si
原子がとる各安定位置を、記録すべき各信号と対応させ
て(双安定状態を2値信号に対応させて)記録及び/若
しくは再生する記録装置を本発明は提供するものである
。 【作用】 記録媒体として5i(001)清浄表面に存在するダイ
マーを用いた場合を例にとり、第1図(a)及び(b)
を用いて本発明の詳細な説明する。 5i(001)基板8の清浄表面には、バルクの結晶構
造と異なった表面に特有な構造が現われることは、良く
知られている。この表面構造は2X1構造と呼ばれ、[
110]結晶軸方向にバルクの結晶構造の2倍の周期を
持ち、それと直角の[110]方向にバルクと同じ周期
を持つ構造である。これは、表面が存在するために化学
結合にあずからない未結合ボンド(ダングリングボンド
)同士が、エネルギー的に安定になるように対結合を起
し、原子対(ダイマー)4を作ることに基づく。 さらに、この原子対中の二つのSiJ!子の高さが異な
る原子対(非対称ダイマー)4がエネルギー的にさらに
安定になることが知られている。これについては、フィ
ジカルレビューレターズ(Physical Revi
ew Letters) 第43巻 (1979年)
第43頁から第47頁において論じられている。STM
(走査型トンネル顕微鏡)により上記非対称ダイマーが
実際に存在することが、フィジカルレビューレター (
Physical Review Letters)
第55巻 (1985年)第1303頁から第130
6頁において報告されている。 前者の文献によれば、非対称ダイマー4は、下方の原子
から上方の原子に電子が移動することにより、ダイマー
中の二つのSi原子の高さが等しい対称ダイマー6に比
較して、一つのダイマー当たり0.5eV程度だけ低い
エネルギー状態にある。 本発明者等は、上記左下がりの非対称ダイマー5を右下
がりの非対称ダイマー7に変換するという着想に基づき
本発明を開示するものである。例えば上記左下がりの非
対称ダイマー5を右下がりの非対称ダイマー7に変換す
るためには対称ダイマー6を経由しなければならないた
め、一つのダイマー当たり0.5eVのエネルギー障壁
を超える必要がある。左下がりを″0′″ビット、右下
がりを1′1”ビットとすれば、なんらかの方法でエネ
ルギー障壁を乗り越えて、非対称ダイマー4の傾きを変
えることにより、ビット情報(2値情報)を書き込むこ
とができる。この書き込み及び読み出しを、例えば次の
ようにして実現する。 非対称ダイマー5の上方の原子に電子が余分に存在して
いるので、STM探針1にエネルギー障壁を越えるに必
要な電圧を電源3により印加して余分の電子を、上方の
原子から下方の原子に移動させる。この電子の移動によ
り、非対称ダイマー5の傾きが右下がりとなり、1ビツ
トの書き込みが行われる。 書き込んだビットを読むときは、スイッチ2により電源
3の電圧を切り替え、右下がりの非対称ダイマー7の傾
きを変えない程度の電圧をSTM探針1に印加してST
M像を取得する。STMの高さ方向の分解能は0.1人
程度であり、非対称ダイマー4の高さの差(0,4人)
は検出できるので、ビット情報を読み取ることができる
。 電圧を印加して書き込みを行うので、ナノ秒レベルの高
速書き込みが可能である。また非対称ダイマー4の傾き
を変えるに必要なエネルギーは0゜5eVであり、熱振
動のエネルギー(0,03eV程度)より大きいので、
ビット情報は室温においてこわれることがない。 一方、清浄表面は化学的に活性であり、異物が表面に付
着するとダイマーが破壊される場合がある。これを防ぐ
ために、媒体とSTM探針1が存在する動作領域を高真
空に保つ必要がある。真空度が10−I′Torrの場
合、表面上に1秒間で1原子層の異物が付着してしまう
ので、例えば、−ケ月(2゜6110@秒)に渡り、異
物を表面に付着させないためには、動作領域を10−”
Torr程度の高真空に保つ必要がある。また、1年間
(3,2xlO’秒)に渡り、異物を表面に付着させな
いためには、動作領域を10−1’ Torr程度の高
真空に保つ必要がある。 以上の動作により、原子レベルの記録密度を持つ高速書
換え可能な不揮発性ファイルメモリが実現できる。
係り、特に大容量の情報を再利用可能な形で記録する記
録装置および記録方法に関する。 [従来の技術] 現在、ファイルメモリとしては磁気ディスク、磁気テー
プ等が一般的に使用されている。それらの装置に記録で
きる情報量、すなわち記録容量は年々増加の一途をたど
っており、現在では数十ギガバイトにまで達している。 しかし、近年の情報化社会の進展は目覚ましく、さらに
多くの情報を記録できる技術の開発を要求している。 このような状況のもと、多くの新しい情報記録技術が提
案されている。そのような技術の中で将来有望な技術と
して、走査型トンネル顕微鏡(Scanninng T
unneling Microscope : S T
M)の技術を利用したものがある。走査型トンネル顕微
鏡の技術は、米国特許筒4,343,993号に詳しく
開示されている。 走査型トンネル顕微鏡の技術を利用した記録技術の例は
、アプライド フィジックス レターズ(Applie
d Physics Letters) 第55巻
第13号 (1989年) 第1312頁から第131
4頁に示されている。そこでは、トンネル電流の発生に
使う極めて微細な金属針で記録媒体に機械的に微小な穴
をあけて情報の記録を行い、その穴をSTMで検出する
ことにより読みだす。また別の例としては、特開昭61
−80536号公報に開示されている技術がある。そこ
では、結晶表面に対する原子の吸着、解離の現象を利用
し、結晶表面の吸着原子により2進情報を記録し、ST
Mにより吸着原子の有無を読みとるものである。原子の
吸着方法としては、従来の電子光学装置によって発生さ
れる電子ビームや走査形トンネル顕微鏡で利用される先
端が極めて小さい金属針によるトンネル電流により吸着
させるムき原子を負にイオン化し、正に帯電している結
晶表面に吸引させる。また、吸着している原子を解離さ
せるには、同様な手段で吸着原子またはその近傍を電気
的に活性化して、吸着原子を中性化し結晶表面との間の
吸引力を消失させる。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、前者の従来技術においては情報う の問題がある。また後者の従来例においても、J7i子
の吸着、解離に電気的な力を利用しているため、原子が
最終的な安定状態に到達するのに長時間を要する。その
ため、高速化が要求される情報記録時間が長くなる欠点
がある。また、原子1個だけを選択的にイオン化または
中性化することは一般的には困難であり、個数の一定し
ない複数の原子の塊を単位として情報の記録を行うこと
になる。 そのため、情報単位の大きさが不定であったり、極限の
単位である原子の配列を有効に利用していない等の欠点
がある。 本発明の目的は、上記従来の技術が有する技術的課題を
解決し、新規な記録装置および記録方法を提供すること
にある。即ち、原子の間に起きる物理現象を利用するこ
とに基づき原理的に高速で情報の記録が行うことができ
る記録装置及び記録方法、同一の場所に何度でも新しい
情報を記録することができる書き換え可能性を有し、か
つ情報記録の単位が原子レベルである超高密度な記録装
置及び記録方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために1本発明の1局面によれば、
情報を蓄積する結晶表面を有する記録媒体と、この記録
媒体に外部信号に従って情報を記録するための記録手段
と、上記記録媒体から情報を検出するための検出手段と
を有する記録装置が提供される。 また本発明の限定された局面によれば、前記記録媒体は
前記結晶表面に形成される原子の対に情報を蓄積する記
録装置が提供される。このような結晶表面は半導体結晶
、特にSi、Ge及びGaAsよりなる半導体結晶群か
ら選択される少なくとも1つの半導体結晶の表面を用い
ることができる。 また本発明の他の局面によれば、前記記録の単位が原子
2個以下である記録装置が提供される。 本発明に係る記録装置および記録方法において、検出手
段は前記記録媒体に記録された情報を電流、電圧、力、
光、静電容量、熱、温度、音若しくは歪波等の種々の物
理量の変化をそれぞれ若しくは組合せて検出することに
より、記録された情報の読み呂しをを行なうことができ
る。STMで用いる電流検出や、静電容量の検出は本発
明において特に適したものである。またそのような場合
に、電圧を所望の原子に印加して情報の書き込み、読み
出しをするために、前記記録手段及び前記検出手段は実
効的に原子1個に対して所望の電圧を印加するための共
通の探針等の電圧印加手段を有するとよい。 更に限定された本発明の局面によれば、前記電圧印加手
段により前記記録媒体に印加される電圧の実効的な値は
前記記録媒体に情報を記録するときに比べ、情報を検出
するときの方が小さい記録装置及び記録方法が提供され
る。 本発明の他の局面によれば、結晶表面に形成される原子
レベルの双安定状態を2値情報に対応させて情報を記録
する記録装置及び記録方法が提供される。本発明におい
てはそのような双安定状態の代表的なものとして、2個
の原子の結合状態であるダイマーを用いる。また前記ダ
イマーを構成する1組の原子対は、それぞれ複数の安定
状態が存在するものであればよい。 本発明の更に他の局面によれば、記録媒体中にあるアド
レス情報の1ビット当りの物理的大きさが、該記録媒体
中に記録される情報の1ビット当りの物理的大きさより
も大きい記録装置が提供される。 また、本発明の更に他の局面によれば、半導体結晶表面
を構成する最外原子層内の1組の原子を介して情報を記
録する記録装置若しくは半導体結晶表面を構成する最外
原子層内の1組の原子を介して情報を検出する記録装置
が提供される。 また更には、半導体結晶表面に形成される原子位置の双
安定状態を2値情報に対応させて情報を記録する記録装
置が提供される。 また、本発明の更に他の局面によれば、情報を記録する
ための記録媒体と、この記録媒体の情報記録及び/若し
くは情報再生を行なうための記録再生手段とを有し、上
記記録媒体は情報を記録するための結晶構造を有し、こ
の結晶構造はその結晶表面を構成する最外原子層の原子
配置に基づく複数の安定状態を有する記録装置が提供さ
れる。前記安定状態としては、双安定状態を用いて、そ
の2つの状態をそれぞれ2値情報に対応させて情報を記
録するとよい。 また本発明によれば、前記記録再生手段は前記安定状態
を記録すべき情報に応じて変化させることにより情報を
記録する記録装置が提供される。 この記録再生手段は前記安定状態の差異を検出すること
により情報を再生する機能を有することで、情報の読み
出し及び書き込みの両機能を有する。 更に本発明は、結晶表面を構成する原子層に含まれる原
子の位置の変化に基づく信号に記録すべき信号を対応さ
せて記録するという特徴を有する。 例えば、Si等の結晶表面に配列、即ち最外層において
結晶構造を形成する複数のSi原子であって、それら複
数のSi原子に含まれる各Si原子が複数の安定位置(
若しくは準安定位置)を取りうる場合、これらの各Si
原子がとる各安定位置を、記録すべき各信号と対応させ
て(双安定状態を2値信号に対応させて)記録及び/若
しくは再生する記録装置を本発明は提供するものである
。 【作用】 記録媒体として5i(001)清浄表面に存在するダイ
マーを用いた場合を例にとり、第1図(a)及び(b)
を用いて本発明の詳細な説明する。 5i(001)基板8の清浄表面には、バルクの結晶構
造と異なった表面に特有な構造が現われることは、良く
知られている。この表面構造は2X1構造と呼ばれ、[
110]結晶軸方向にバルクの結晶構造の2倍の周期を
持ち、それと直角の[110]方向にバルクと同じ周期
を持つ構造である。これは、表面が存在するために化学
結合にあずからない未結合ボンド(ダングリングボンド
)同士が、エネルギー的に安定になるように対結合を起
し、原子対(ダイマー)4を作ることに基づく。 さらに、この原子対中の二つのSiJ!子の高さが異な
る原子対(非対称ダイマー)4がエネルギー的にさらに
安定になることが知られている。これについては、フィ
ジカルレビューレターズ(Physical Revi
ew Letters) 第43巻 (1979年)
第43頁から第47頁において論じられている。STM
(走査型トンネル顕微鏡)により上記非対称ダイマーが
実際に存在することが、フィジカルレビューレター (
Physical Review Letters)
第55巻 (1985年)第1303頁から第130
6頁において報告されている。 前者の文献によれば、非対称ダイマー4は、下方の原子
から上方の原子に電子が移動することにより、ダイマー
中の二つのSi原子の高さが等しい対称ダイマー6に比
較して、一つのダイマー当たり0.5eV程度だけ低い
エネルギー状態にある。 本発明者等は、上記左下がりの非対称ダイマー5を右下
がりの非対称ダイマー7に変換するという着想に基づき
本発明を開示するものである。例えば上記左下がりの非
対称ダイマー5を右下がりの非対称ダイマー7に変換す
るためには対称ダイマー6を経由しなければならないた
め、一つのダイマー当たり0.5eVのエネルギー障壁
を超える必要がある。左下がりを″0′″ビット、右下
がりを1′1”ビットとすれば、なんらかの方法でエネ
ルギー障壁を乗り越えて、非対称ダイマー4の傾きを変
えることにより、ビット情報(2値情報)を書き込むこ
とができる。この書き込み及び読み出しを、例えば次の
ようにして実現する。 非対称ダイマー5の上方の原子に電子が余分に存在して
いるので、STM探針1にエネルギー障壁を越えるに必
要な電圧を電源3により印加して余分の電子を、上方の
原子から下方の原子に移動させる。この電子の移動によ
り、非対称ダイマー5の傾きが右下がりとなり、1ビツ
トの書き込みが行われる。 書き込んだビットを読むときは、スイッチ2により電源
3の電圧を切り替え、右下がりの非対称ダイマー7の傾
きを変えない程度の電圧をSTM探針1に印加してST
M像を取得する。STMの高さ方向の分解能は0.1人
程度であり、非対称ダイマー4の高さの差(0,4人)
は検出できるので、ビット情報を読み取ることができる
。 電圧を印加して書き込みを行うので、ナノ秒レベルの高
速書き込みが可能である。また非対称ダイマー4の傾き
を変えるに必要なエネルギーは0゜5eVであり、熱振
動のエネルギー(0,03eV程度)より大きいので、
ビット情報は室温においてこわれることがない。 一方、清浄表面は化学的に活性であり、異物が表面に付
着するとダイマーが破壊される場合がある。これを防ぐ
ために、媒体とSTM探針1が存在する動作領域を高真
空に保つ必要がある。真空度が10−I′Torrの場
合、表面上に1秒間で1原子層の異物が付着してしまう
ので、例えば、−ケ月(2゜6110@秒)に渡り、異
物を表面に付着させないためには、動作領域を10−”
Torr程度の高真空に保つ必要がある。また、1年間
(3,2xlO’秒)に渡り、異物を表面に付着させな
いためには、動作領域を10−1’ Torr程度の高
真空に保つ必要がある。 以上の動作により、原子レベルの記録密度を持つ高速書
換え可能な不揮発性ファイルメモリが実現できる。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例 1
記録媒体としては、表面に原子対(ダイマー)が形成さ
れる5i(001)、 Ge(001)、 GaAs(
001)清浄表面等が考えられる。このとき、表面を清
浄化してダイマーを形成するためには、次のような操作
が必要である。 高真空中(IF” ’ Torr以下)で試料を各物質
の融点(Ge:958℃、 Si:1414℃、 Ga
As:1238℃)より200℃程度低い温度で加熱し
、表面を汚染物質とともに蒸発させることによって、清
浄表面が現われ、表面にダイマーが形成される。表面に
形成される多数のダイマーには、左下がりと右下がりの
ダイマーが混在するが、第1図に示す動作により、左下
がりのダイマーのみを表面に形成することによって、ビ
ット情報を書き込んでいない無垢の記録媒体が得られる
。得られた記録媒体は次の実施例2に示すような記録装
置に組み込む。 実施例 2 本発明の一実施例を第2図により説明する。本実施例は
、(001)面を記録面とするSi製の記録媒体201
、記録媒体を保持しかつ記録面を清浄化する機能をもつ
媒体清浄化装置204、情報の記録・再生を行うタング
ステン製の記録・再生ヘッド202、記録・再生ヘッド
を保持しかつ、これを任意の位置に操作するPZT3軸
アクチュエータ203、記録媒体と記録・再生ヘッドを
清浄に保つためにこれらを外気から封止する真空封止容
器205、真空封止容器の内部の気体を排気する排気装
置207.真空封止容器に排気装置を取り付ける排気装
置脱着バルブ206、記録・再生ヘッドを制御する制御
部208および記録再生信号を処理する信号処理部20
9から構成されている。 さらに制御部208はアクセスコントローラ、X−Y軸
サーボ回路、X−Y軸ドライバ、2軸サ一ボ回路、2軸
ドライバおよび電流検出アンプから構成され、信号処理
部209は波形整形パルス化回路、クロック発生回路、
弁別回路から構成されている。 以下に、本装置の動作を説明する。まず、記録・再生動
作を行なう前の媒体の処理方法と環境について説明する
。本装置組立終了後、排気装置脱着バルブ206に排気
装置207を取付けて真空封止容器205内の気体を排
気して高真空にした後、排気を続けながら媒体清浄化装
置204により記録媒体201を加熱し、記録面および
記録・再生ヘッド202を清浄化する。その後、排気装
置脱着バルブ206を閉じて排気装置207を取りはず
すことも可能である。その後は真空封止容器205の内
部は高真空に維持される。 次に、記録媒体201に、後述する原理によって例えば
XとY方向のように2次元のアドレスを書き込む。 次に、記録・再生動作について説明する。記録や再生の
要求はインターフェイスがらアクセスコントローラと電
流検出アンプに伝達される。アクセスコントローラは記
録媒体201に記録されている情報のディレクトリ(ア
ドレス情報を含む)と記録・再生ヘッド202の現在位
置を記憶しており、要求された記録や再生動作を行なう
媒体位置までヘッドを動かすための移動量あるいは目標
値を計算し、X−Y軸サーボ回路に転送する。X−Y軸
サーボ回路は記録・再生ヘッドが目的の位置に動くよう
にX−Y軸ドライバに制御電圧を送り、x−y軸ドライ
バでその制御電圧を増幅してPZT3軸アクチュエータ
202をX−Y方向に駆動する。一方、Z軸サーボ回路
は記録・再生ヘッド202と記録媒体201の間隔を所
定の太きさに維持するようにZ軸ドライバに制御信号を
送り、Z軸ドライバはその信号を増幅し、記録・再生ヘ
ッド202をZ軸方向に駆動する。記録する信号はイン
ターフェイスから電流検出アンプに送られる。電流検出
アンプは、前述の原理による記録・再生動作に必要な電
圧を記録・再生ヘッド202に印加し、かつ、記録され
た情報やアドレスをトンネル電流として検出・増幅する
。電流検出アンプで増幅されたアドレス信号は、ヘッド
の位置を制御および記憶するために、それぞれX−Y軸
サーボ回路とアクセスコントローラに送られる。 また、電流検出アンプで増幅された情報再生信号は記録
・再生ヘッド202と記録媒体201の間隔を所定の大
きさに制御するためにZ軸サーボ回路に、情報として出
力するために波形整形パルス化回路にそれぞれ送られる
。波形整形パルス化回路は再生された情報波形をSlN
比が高くなるように整形し、さらにそれをパルス化し、
クロック発生回路と弁別回路に転送する。クロック発生
回路は波形整形パルス化回路から転送された情叔パルス
を用いて、情報再生速度に同期したクロックを発生し、
弁別回路とインターフェイスに転送する。弁別回路はク
ロック発生回路で発生したクロックのタイミングで情報
パルスがハイレベルかローレベルかを判断し、2進情報
としてインターフェイスに転送する。 本実施例によれば、該記録媒体1や該記録・再生ヘッド
2に汚れを生じることがないので、記録・再生時にエラ
ーを発生することがない。また排気装置を取りはずすこ
ともできるので装置を小型に構成できる。さらに、従来
よりSTMや磁気ディスク装置などに用いられている制
御や信号処理方法を用いることができるので、簡便かつ
高速に記録・再生できるなどの効果があり、信頼性の高
い、小型、高速、大容量の記録装置を提供することがで
きる。 記録・再生の詳細な実施例を以下に示す。 実施例 3 第3図を参照して本発明の一実施例を示す。図はSTM
の定電流モードを基本とした例を示している。機構部は
殆どここでは省略しているが、トンネル間隙制御手段1
16.探針走査手段117と探針102、Si基板10
1から構成されている。定電流制御系は読み出し用バイ
アス108、トンネル電流検出回路106、定電流制御
回路107から構成される。更に、ディジタル回路はア
ドレス指定のための探針走査回路と記録された情報を読
み出すための信号処理回路とで構成されている。前者は
カウンタ111、DA(ディジタル・アナログ)変換器
110、探針走査手段117用ドライバ回路109で構
成し、後者はアナログ信号をディジタル信号に整形する
コンパレータ114及びゲート回路115から構成され
る。 読みだし動作は次の手順で実行される。まず、所望の番
地に探針102が設定される。その後、クッロクパルス
がカウンタ111に入力し、DA変換器110の出力が
Oから徐々に増加することにより、探針102がSi基
板101の面内を走査する。これにより、直流バイアス
108によって流れるトンネル電流はSj表面原子10
3の凹凸によるトンネル間隙の変化に従って変動する。 これを定電流制御回路107により一定に保つようにト
ンネル間隙制御手段116を制御すると、探針軌跡11
9のようにSi表面原子103の配列に対応して探針1
02は制御される。即ち、Si表面原子103の凹凸に
対応して、定電流制御回路107より高さ情報が出力さ
れる。尚、定電流制御回路107は目標電流値との誤差
検出回路、割算器等を用いた電流間隙変換回路、積分要
素を含んだサーボ回路及びドライバアンプで構成されて
いる。該回路107の、例えば、サーボ回路の出力信号
をメモリ情報とすることができる。この出力信号は直流
成分を含んだ119の探針軌跡を電圧信号として出力す
る。このため、ディジタル信号変換用コンパレータ11
4の前段に容量結合して高さの変化信号だけコンパレー
タすることが重要である。第4図にディジタル信号処理
部の波形を示す。(a)、(b)、(c)は各々コンパ
レータ入力信号とスッレショールド電圧との関係、コン
パレータ出力波形、ゲート回路115出力波形を示す。 スッレショールド電源113の電圧を(a)図のように
適正に選択すると、(a)のアナログ信号は(b)のよ
うに整形される。Si表面原子103の凹凸が第3図の
のような配列の場合、(10)パターンが続く。一方、
書き込まれ反転したペアーが続くと、(ol)パターン
に変わる。これらのペアーパターンからメモリ情報を得
るために、クロックパルスを利用したゲート回路115
を設けると(c)図のように整形され、アドレスに対応
したメモリ情報を読みだすことができる。尚、(C)図
はペアーパターンの最初の原子をメモリ情報としている
。一方、クロックパルスを反転させ、ゲート回路115
に入力すると。 後側の原子をメモリ情報とすることができる。 第5図は、更に、高速読みだしを実現するための具体例
であり、基本的読みだし部分のみ示している。ここでは
第3図に比べて定電流制御回路107の応答周波数を落
とし、Si表面原子103の凹凸に追従しないようにし
、大きな変化のみに追従するようにクラッシュ防止用制
御回路116を設けた。これにより、第3図の場合より
高速に探針]02を走査しても探針102はSi基板1
01に衝突せず、第5図の探針軌跡118のように走査
される。この時、トンネル間隙が変動するので電流検出
回路106の出力には該間隙に対応したトンネル電流の
変化を得ることができる。例えば、117の出力信号波
形としては図のような波形が得られる。これを第3図の
コンパレータ114の入力に容量結合を通して入力すれ
ば、第3図と同じようにメモリ情報を得ることができる
。 第6図は本発明を情報書き込みに適用した具体例である
。書き込みには、0.5eV以上のエネルギをもった電
子をダングリングボンドの高い方のSi表面原子103
に注入すると、低い方の原子が高くなることを利用する
。特に、読み込みの場合と異なる点は書き込み用直流バ
イアス122を設けた点と、書き込みか否かを選択する
スイッチ120を設けた点にある。所望の位置のSi表
面原子103を凸から凹に、即ち、99111からOI
+にするために、アドレスに応じて書き込み信号123
をスイッチ120に入力する。書き込み無しの場合は読
みだしと同じ直流バイアス121(108)に探針10
2とSi基板101を結合させ、ダングリングボンドの
凹凸パターンが変化しないようにする。上記の書き込み
信号が入力した場合、スイッチ120は図のように直流
バイアス122を選択する。この時、トンネル電子の流
れる方向は探針102からSi表面原子103に反転す
る。これにより、第7図のように凹凸パターンが変化し
、メモリ情報が反転して書き込みが完了する。その後、
書き込まない場合、バイアスが元の121を選択して、
読みだしモードに戻る。 尚、この場合、直流バイアスの電圧値が重要であり、少
なくとも極性は別として、書き込みの場合0,5eV以
上、読みだしの場合0.5eV以下とすることが重要で
ある。一方、メモリ消去の場合は第8図の凹凸パターン
、あるいは、反対のパターンとなるように書き込みを全
面にすることが必要である。 また、読み出し用直流バイアス121のみでも光を照射
することにより書き込みが可能となる。 即ち、書き込みの際、光を与えると、読みだし用バイア
ス121により与えられる電子105のほかに光のエネ
ルギが与えられるので凸になっている原子は凹となり、
書き込みが可能となる。一方、第6図で用いた方法では
、読みだし書き込み時のバイアス電圧の変化による電磁
誘導のために、読みだし書き込み速度を速くすることが
できない。 上記述べたバイアスを変えずに、光を照射して情報を書
き込む方法はこの欠点を解消することができる方法であ
る。特に、レーザ光を使用すると高速化が実現できる。 以上、述べた読みだし書き込み機能の外にSi基板10
1上にアドレスを作る必要がある。具体的には、マーカ
を人工的に作ることにより、従来の磁気ディスク等のセ
クタ、トラックに相当するものをSi基板101上に形
成できる。これには、リソグラフィ技術や読みだし書き
込みに使用した探針102によるSi基板101表面へ
の機械的加工により実現できる。この時、アドレス用マ
ーカをビット原子対よりも大きくすることが望ましい。 これにより、高速に探針102を所望のセクタ、あるい
はトラックに位置決めすることができる。 本具体例ではトンネル間隙制御手段116及び探針走査
手段117について言及しなかったが、圧電素子、モー
タ等のアクチュエータが使用でき、構造としてはトライ
ボッド型や円筒型、積層型などや縮小変位機構が適して
いる。また、探針102をトンネル間隙制御手段116
のみで制御しSi基板101を直線運動、回転運動させ
ることや、上記のアクチュエータと組合せて記録装置と
しても本発明の範囲である。更に、読みだし機能にST
M関連技術を利用しても良い。例えば、原子間力を利用
した原子開力顕微鏡(AFM)、熱(温度)を利用した
走査型熱顕微鏡(STP)、電圧を利用した走査トンネ
ルポテンショメトリー(STP)光トンネル現象を利用
した走査型光近視野顕微鏡(NFO5)等を本発明に利
用することができる。即ち、トンネル電流以外の物理量
、微小力、光、静電容量、熱(温度)、音(歪波)を検
出対象としたSTM関連技術を本発明の読みだし機能と
して用いても本発明を逸脱するものではない。 【発明の効果J 本発明によれば、原子レベルの安定状態を利用して情報
を記録するため、原子レベルの超高密度な記録を実現で
きる。また、安定状態の間の遷移に要する時間は極めて
短いため、原理的に高速な記録をも実現することができ
る。
れる5i(001)、 Ge(001)、 GaAs(
001)清浄表面等が考えられる。このとき、表面を清
浄化してダイマーを形成するためには、次のような操作
が必要である。 高真空中(IF” ’ Torr以下)で試料を各物質
の融点(Ge:958℃、 Si:1414℃、 Ga
As:1238℃)より200℃程度低い温度で加熱し
、表面を汚染物質とともに蒸発させることによって、清
浄表面が現われ、表面にダイマーが形成される。表面に
形成される多数のダイマーには、左下がりと右下がりの
ダイマーが混在するが、第1図に示す動作により、左下
がりのダイマーのみを表面に形成することによって、ビ
ット情報を書き込んでいない無垢の記録媒体が得られる
。得られた記録媒体は次の実施例2に示すような記録装
置に組み込む。 実施例 2 本発明の一実施例を第2図により説明する。本実施例は
、(001)面を記録面とするSi製の記録媒体201
、記録媒体を保持しかつ記録面を清浄化する機能をもつ
媒体清浄化装置204、情報の記録・再生を行うタング
ステン製の記録・再生ヘッド202、記録・再生ヘッド
を保持しかつ、これを任意の位置に操作するPZT3軸
アクチュエータ203、記録媒体と記録・再生ヘッドを
清浄に保つためにこれらを外気から封止する真空封止容
器205、真空封止容器の内部の気体を排気する排気装
置207.真空封止容器に排気装置を取り付ける排気装
置脱着バルブ206、記録・再生ヘッドを制御する制御
部208および記録再生信号を処理する信号処理部20
9から構成されている。 さらに制御部208はアクセスコントローラ、X−Y軸
サーボ回路、X−Y軸ドライバ、2軸サ一ボ回路、2軸
ドライバおよび電流検出アンプから構成され、信号処理
部209は波形整形パルス化回路、クロック発生回路、
弁別回路から構成されている。 以下に、本装置の動作を説明する。まず、記録・再生動
作を行なう前の媒体の処理方法と環境について説明する
。本装置組立終了後、排気装置脱着バルブ206に排気
装置207を取付けて真空封止容器205内の気体を排
気して高真空にした後、排気を続けながら媒体清浄化装
置204により記録媒体201を加熱し、記録面および
記録・再生ヘッド202を清浄化する。その後、排気装
置脱着バルブ206を閉じて排気装置207を取りはず
すことも可能である。その後は真空封止容器205の内
部は高真空に維持される。 次に、記録媒体201に、後述する原理によって例えば
XとY方向のように2次元のアドレスを書き込む。 次に、記録・再生動作について説明する。記録や再生の
要求はインターフェイスがらアクセスコントローラと電
流検出アンプに伝達される。アクセスコントローラは記
録媒体201に記録されている情報のディレクトリ(ア
ドレス情報を含む)と記録・再生ヘッド202の現在位
置を記憶しており、要求された記録や再生動作を行なう
媒体位置までヘッドを動かすための移動量あるいは目標
値を計算し、X−Y軸サーボ回路に転送する。X−Y軸
サーボ回路は記録・再生ヘッドが目的の位置に動くよう
にX−Y軸ドライバに制御電圧を送り、x−y軸ドライ
バでその制御電圧を増幅してPZT3軸アクチュエータ
202をX−Y方向に駆動する。一方、Z軸サーボ回路
は記録・再生ヘッド202と記録媒体201の間隔を所
定の太きさに維持するようにZ軸ドライバに制御信号を
送り、Z軸ドライバはその信号を増幅し、記録・再生ヘ
ッド202をZ軸方向に駆動する。記録する信号はイン
ターフェイスから電流検出アンプに送られる。電流検出
アンプは、前述の原理による記録・再生動作に必要な電
圧を記録・再生ヘッド202に印加し、かつ、記録され
た情報やアドレスをトンネル電流として検出・増幅する
。電流検出アンプで増幅されたアドレス信号は、ヘッド
の位置を制御および記憶するために、それぞれX−Y軸
サーボ回路とアクセスコントローラに送られる。 また、電流検出アンプで増幅された情報再生信号は記録
・再生ヘッド202と記録媒体201の間隔を所定の大
きさに制御するためにZ軸サーボ回路に、情報として出
力するために波形整形パルス化回路にそれぞれ送られる
。波形整形パルス化回路は再生された情報波形をSlN
比が高くなるように整形し、さらにそれをパルス化し、
クロック発生回路と弁別回路に転送する。クロック発生
回路は波形整形パルス化回路から転送された情叔パルス
を用いて、情報再生速度に同期したクロックを発生し、
弁別回路とインターフェイスに転送する。弁別回路はク
ロック発生回路で発生したクロックのタイミングで情報
パルスがハイレベルかローレベルかを判断し、2進情報
としてインターフェイスに転送する。 本実施例によれば、該記録媒体1や該記録・再生ヘッド
2に汚れを生じることがないので、記録・再生時にエラ
ーを発生することがない。また排気装置を取りはずすこ
ともできるので装置を小型に構成できる。さらに、従来
よりSTMや磁気ディスク装置などに用いられている制
御や信号処理方法を用いることができるので、簡便かつ
高速に記録・再生できるなどの効果があり、信頼性の高
い、小型、高速、大容量の記録装置を提供することがで
きる。 記録・再生の詳細な実施例を以下に示す。 実施例 3 第3図を参照して本発明の一実施例を示す。図はSTM
の定電流モードを基本とした例を示している。機構部は
殆どここでは省略しているが、トンネル間隙制御手段1
16.探針走査手段117と探針102、Si基板10
1から構成されている。定電流制御系は読み出し用バイ
アス108、トンネル電流検出回路106、定電流制御
回路107から構成される。更に、ディジタル回路はア
ドレス指定のための探針走査回路と記録された情報を読
み出すための信号処理回路とで構成されている。前者は
カウンタ111、DA(ディジタル・アナログ)変換器
110、探針走査手段117用ドライバ回路109で構
成し、後者はアナログ信号をディジタル信号に整形する
コンパレータ114及びゲート回路115から構成され
る。 読みだし動作は次の手順で実行される。まず、所望の番
地に探針102が設定される。その後、クッロクパルス
がカウンタ111に入力し、DA変換器110の出力が
Oから徐々に増加することにより、探針102がSi基
板101の面内を走査する。これにより、直流バイアス
108によって流れるトンネル電流はSj表面原子10
3の凹凸によるトンネル間隙の変化に従って変動する。 これを定電流制御回路107により一定に保つようにト
ンネル間隙制御手段116を制御すると、探針軌跡11
9のようにSi表面原子103の配列に対応して探針1
02は制御される。即ち、Si表面原子103の凹凸に
対応して、定電流制御回路107より高さ情報が出力さ
れる。尚、定電流制御回路107は目標電流値との誤差
検出回路、割算器等を用いた電流間隙変換回路、積分要
素を含んだサーボ回路及びドライバアンプで構成されて
いる。該回路107の、例えば、サーボ回路の出力信号
をメモリ情報とすることができる。この出力信号は直流
成分を含んだ119の探針軌跡を電圧信号として出力す
る。このため、ディジタル信号変換用コンパレータ11
4の前段に容量結合して高さの変化信号だけコンパレー
タすることが重要である。第4図にディジタル信号処理
部の波形を示す。(a)、(b)、(c)は各々コンパ
レータ入力信号とスッレショールド電圧との関係、コン
パレータ出力波形、ゲート回路115出力波形を示す。 スッレショールド電源113の電圧を(a)図のように
適正に選択すると、(a)のアナログ信号は(b)のよ
うに整形される。Si表面原子103の凹凸が第3図の
のような配列の場合、(10)パターンが続く。一方、
書き込まれ反転したペアーが続くと、(ol)パターン
に変わる。これらのペアーパターンからメモリ情報を得
るために、クロックパルスを利用したゲート回路115
を設けると(c)図のように整形され、アドレスに対応
したメモリ情報を読みだすことができる。尚、(C)図
はペアーパターンの最初の原子をメモリ情報としている
。一方、クロックパルスを反転させ、ゲート回路115
に入力すると。 後側の原子をメモリ情報とすることができる。 第5図は、更に、高速読みだしを実現するための具体例
であり、基本的読みだし部分のみ示している。ここでは
第3図に比べて定電流制御回路107の応答周波数を落
とし、Si表面原子103の凹凸に追従しないようにし
、大きな変化のみに追従するようにクラッシュ防止用制
御回路116を設けた。これにより、第3図の場合より
高速に探針]02を走査しても探針102はSi基板1
01に衝突せず、第5図の探針軌跡118のように走査
される。この時、トンネル間隙が変動するので電流検出
回路106の出力には該間隙に対応したトンネル電流の
変化を得ることができる。例えば、117の出力信号波
形としては図のような波形が得られる。これを第3図の
コンパレータ114の入力に容量結合を通して入力すれ
ば、第3図と同じようにメモリ情報を得ることができる
。 第6図は本発明を情報書き込みに適用した具体例である
。書き込みには、0.5eV以上のエネルギをもった電
子をダングリングボンドの高い方のSi表面原子103
に注入すると、低い方の原子が高くなることを利用する
。特に、読み込みの場合と異なる点は書き込み用直流バ
イアス122を設けた点と、書き込みか否かを選択する
スイッチ120を設けた点にある。所望の位置のSi表
面原子103を凸から凹に、即ち、99111からOI
+にするために、アドレスに応じて書き込み信号123
をスイッチ120に入力する。書き込み無しの場合は読
みだしと同じ直流バイアス121(108)に探針10
2とSi基板101を結合させ、ダングリングボンドの
凹凸パターンが変化しないようにする。上記の書き込み
信号が入力した場合、スイッチ120は図のように直流
バイアス122を選択する。この時、トンネル電子の流
れる方向は探針102からSi表面原子103に反転す
る。これにより、第7図のように凹凸パターンが変化し
、メモリ情報が反転して書き込みが完了する。その後、
書き込まない場合、バイアスが元の121を選択して、
読みだしモードに戻る。 尚、この場合、直流バイアスの電圧値が重要であり、少
なくとも極性は別として、書き込みの場合0,5eV以
上、読みだしの場合0.5eV以下とすることが重要で
ある。一方、メモリ消去の場合は第8図の凹凸パターン
、あるいは、反対のパターンとなるように書き込みを全
面にすることが必要である。 また、読み出し用直流バイアス121のみでも光を照射
することにより書き込みが可能となる。 即ち、書き込みの際、光を与えると、読みだし用バイア
ス121により与えられる電子105のほかに光のエネ
ルギが与えられるので凸になっている原子は凹となり、
書き込みが可能となる。一方、第6図で用いた方法では
、読みだし書き込み時のバイアス電圧の変化による電磁
誘導のために、読みだし書き込み速度を速くすることが
できない。 上記述べたバイアスを変えずに、光を照射して情報を書
き込む方法はこの欠点を解消することができる方法であ
る。特に、レーザ光を使用すると高速化が実現できる。 以上、述べた読みだし書き込み機能の外にSi基板10
1上にアドレスを作る必要がある。具体的には、マーカ
を人工的に作ることにより、従来の磁気ディスク等のセ
クタ、トラックに相当するものをSi基板101上に形
成できる。これには、リソグラフィ技術や読みだし書き
込みに使用した探針102によるSi基板101表面へ
の機械的加工により実現できる。この時、アドレス用マ
ーカをビット原子対よりも大きくすることが望ましい。 これにより、高速に探針102を所望のセクタ、あるい
はトラックに位置決めすることができる。 本具体例ではトンネル間隙制御手段116及び探針走査
手段117について言及しなかったが、圧電素子、モー
タ等のアクチュエータが使用でき、構造としてはトライ
ボッド型や円筒型、積層型などや縮小変位機構が適して
いる。また、探針102をトンネル間隙制御手段116
のみで制御しSi基板101を直線運動、回転運動させ
ることや、上記のアクチュエータと組合せて記録装置と
しても本発明の範囲である。更に、読みだし機能にST
M関連技術を利用しても良い。例えば、原子間力を利用
した原子開力顕微鏡(AFM)、熱(温度)を利用した
走査型熱顕微鏡(STP)、電圧を利用した走査トンネ
ルポテンショメトリー(STP)光トンネル現象を利用
した走査型光近視野顕微鏡(NFO5)等を本発明に利
用することができる。即ち、トンネル電流以外の物理量
、微小力、光、静電容量、熱(温度)、音(歪波)を検
出対象としたSTM関連技術を本発明の読みだし機能と
して用いても本発明を逸脱するものではない。 【発明の効果J 本発明によれば、原子レベルの安定状態を利用して情報
を記録するため、原子レベルの超高密度な記録を実現で
きる。また、安定状態の間の遷移に要する時間は極めて
短いため、原理的に高速な記録をも実現することができ
る。
第1図(a)及び(b)は記録動作を説明するための図
、第2図は本発明の実施例である大容量記録装置の全体
構成を示す図、第3図は本発明を読み出し装置に適用し
た実施例を示す図、第4図(a)、(b)及び(C)は
第3図のディジタル処理回路の動作を説明するためのタ
イムチャート、第5図は第3図の読みだし装置を高速に
するための実施例を示す図、第6図は本発明を書き込み
装置に適用した実施例を示す図、第7図は第6図の実施
例により1ビット書き込んだ状態を示す原子対配列を示
す図である。 符号の説明 1・・・STM探針、 2・・・スイッチ。 3・・・電源、 4・・・Si原子の原子対、 5・・・左下がり非対称ダイマー 6・・・対称ダイマー 7・・・右下がり非対称ダイマー 8・・・Si (001)基板、 201・・・記録媒体(Si(001)面)、202・
・・記録・再生ヘッド(探針)、203・・・PZT3
軸アクチュエータ、204・・・媒体清浄化装置、 205・・・真空封止容器、 206・・・排気装置脱着バルブ、 207・・・排気装置、 208・・・制御部。 209・・・信号処理部、 0 10 0 1 。 0 0 1 1 1 1 1 1 1・・・Si基板、 2・・・探針、 6・・・トンネル電流検出回路、 7・・・定電流制御回路、 8・・・読み出し用バイアス、 9・・探針走査手段117用ドライバ回路、0・・・D
A(ディジタル・アナログ)変換器、1・・・カウンタ
、 4・・・コンパレータ、 5・・・ゲート回路、 6・・・トンネル間隙制御手段、 7・・・探針走査手段。 (α) 第1圀 Cb) 第2図 箋 I!1 1/f 第5図 箋 図 第q図
、第2図は本発明の実施例である大容量記録装置の全体
構成を示す図、第3図は本発明を読み出し装置に適用し
た実施例を示す図、第4図(a)、(b)及び(C)は
第3図のディジタル処理回路の動作を説明するためのタ
イムチャート、第5図は第3図の読みだし装置を高速に
するための実施例を示す図、第6図は本発明を書き込み
装置に適用した実施例を示す図、第7図は第6図の実施
例により1ビット書き込んだ状態を示す原子対配列を示
す図である。 符号の説明 1・・・STM探針、 2・・・スイッチ。 3・・・電源、 4・・・Si原子の原子対、 5・・・左下がり非対称ダイマー 6・・・対称ダイマー 7・・・右下がり非対称ダイマー 8・・・Si (001)基板、 201・・・記録媒体(Si(001)面)、202・
・・記録・再生ヘッド(探針)、203・・・PZT3
軸アクチュエータ、204・・・媒体清浄化装置、 205・・・真空封止容器、 206・・・排気装置脱着バルブ、 207・・・排気装置、 208・・・制御部。 209・・・信号処理部、 0 10 0 1 。 0 0 1 1 1 1 1 1 1・・・Si基板、 2・・・探針、 6・・・トンネル電流検出回路、 7・・・定電流制御回路、 8・・・読み出し用バイアス、 9・・探針走査手段117用ドライバ回路、0・・・D
A(ディジタル・アナログ)変換器、1・・・カウンタ
、 4・・・コンパレータ、 5・・・ゲート回路、 6・・・トンネル間隙制御手段、 7・・・探針走査手段。 (α) 第1圀 Cb) 第2図 箋 I!1 1/f 第5図 箋 図 第q図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、情報を蓄積する結晶表面を有する記録媒体と、この
記録媒体に外部信号に従って情報を記録するための記録
手段と、上記記録媒体から情報を検出するための検出手
段とを有することを特徴とする記録装置。 2、請求項1に記載の記録装置において、前記記録媒体
は前記結晶表面に形成される原子の対に情報を蓄積する
ことを特徴とする記録装置。 3、請求項1に記載の記録装置において、前記記録媒体
は半導体結晶からなる前記結晶表面を有することを特徴
とする記録装置。 4、請求項1に記載の記録装置において、前記記録の単
位は原子2個以下であることを特徴とする記録装置。 5、請求項1に記載の記録装置において、前記検出手段
は前記記録媒体に記録された情報を電流、電圧、力、光
、静電容量、熱、温度、音及び歪波よりなる物理量群か
ら選択される少なくとも1つの物理量の変化を検出する
ことを特徴とする記録装置。 6、請求項1に記載の記録装置において、前記記録手段
及び前記検出手段は実効的に原子1個に対して所望の電
圧を印加するための共通の電圧印加手段を有することを
特徴とする記録装置。 7、請求項6に記載の記録装置において、前記電圧印加
手段により前記記録媒体に印加される電圧の実効的な値
は前記記録媒体に情報を記録するときに比べ、情報を検
出するときの方が小さいことを特徴とする記録装置。 8、結晶表面に形成される原子レベルの双安定状態を2
値情報に対応させて情報を記録することを特徴とする記
録方法。 9、請求項8に記載の記録方法において、前記双安定状
態は2個の原子の結合状態であるダイマーであることを
特徴とする記録方法。 10、請求項9に記載の記録方法において、前記ダイマ
ーを構成する2個の原子にはそれぞれ2つの安定位置が
存在しかつ互いに異なる位置しかとれない双安定状態を
有することを特徴とする記録方法。 11、記録媒体中にあるアドレス情報の1ビット当りの
物理的大きさが、該記録媒体中に記録される情報の1ビ
ット当りの物理的大きさよりも大きいことを特徴とする
記録装置。 12、半導体結晶表面を構成する最外原子層内の1組の
原子を介して情報を記録することを特徴とする記録装置
。 13、半導体結晶表面に形成される原子位置の双安定状
態を2値情報に対応させて情報を記録することを特徴と
する記録装置。 14、情報を記録するための記録媒体と、この記録媒体
の情報記録及び/若しくは情報再生を行なうための記録
再生手段とを有し、上記記録媒体は情報を記録するため
の結晶構造を有し、この結晶構造はその結晶表面を構成
する最外原子層の原子配置に基づく複数の安定状態を有
することを特徴とする記録装置。 15、請求項14に記載の記録装置において、前記安定
状態は双安定状態であることを特徴とする記録装置。 16、請求項14に記載の記録装置において、前記記録
再生手段は前記安定状態を記録すべき情報に応じて変化
させることにより情報を記録することを特徴とする記録
装置。 17、請求項14に記載の記録装置において、前記記録
再生手段は前記安定状態の差異を検出することにより情
報を再生することを特徴とする記録装置。 18、半導体結晶表面を構成する最外原子層内の1組の
原子を介して情報を検出することを特徴とする記録装置
。 19、請求項3に記載の記録装置において、前記半導体
結晶はSi、Ge及びGaAsよりなる半導体結晶群か
ら選択される少なくとも1つの半導体結晶であることを
特徴とする記録装置。 20、結晶表面を構成する原子層に含まれる原子の位置
の変化に基づく情報に記録すべき情報を対応させて記録
することを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4540990A JPH03250440A (ja) | 1990-02-28 | 1990-02-28 | 記録装置及び記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4540990A JPH03250440A (ja) | 1990-02-28 | 1990-02-28 | 記録装置及び記録方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03250440A true JPH03250440A (ja) | 1991-11-08 |
Family
ID=12718459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4540990A Pending JPH03250440A (ja) | 1990-02-28 | 1990-02-28 | 記録装置及び記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03250440A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5547774A (en) * | 1992-10-08 | 1996-08-20 | International Business Machines Corporation | Molecular recording/reproducing method and recording medium |
-
1990
- 1990-02-28 JP JP4540990A patent/JPH03250440A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5547774A (en) * | 1992-10-08 | 1996-08-20 | International Business Machines Corporation | Molecular recording/reproducing method and recording medium |
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