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JP3023728B2 - プローブ構造体、記録装置、情報検出装置、再生装置及び記録再生装置 - Google Patents

プローブ構造体、記録装置、情報検出装置、再生装置及び記録再生装置

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JP3023728B2
JP3023728B2 JP4061477A JP6147792A JP3023728B2 JP 3023728 B2 JP3023728 B2 JP 3023728B2 JP 4061477 A JP4061477 A JP 4061477A JP 6147792 A JP6147792 A JP 6147792A JP 3023728 B2 JP3023728 B2 JP 3023728B2
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俊彦 宮▲崎▼
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報の記録及び/又は情
報の再生を行う為の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報記憶素子ないし情報記憶装置、いわ
ゆるメモリーは、コンピュータ及びその関連機器の中核
をなすものであるのみならず、ビデオディスク、ディジ
タルオーディオディスク等に見られるように映像装置、
音響装置の中でも重要な地位を占めている。このメモリ
ーに要求される性能はその用途によって異なるが、一般
的には、 高密度で、記録容量が大きい、 記録再生の応答速度が速い、 消費電力が少ない、 生産性が高く、価格が低い、 等が挙げられ、現在もこうした性能を実現するメモリー
方式やメモリー媒体の開発が極めて活発に進められてい
る。
【0003】従来、メモリーの中心は磁性体、半導体を
素材とした磁気メモリー、半導体メモリーであったが、
近年、レーザー技術の進展に伴い、有機色素、フォトポ
リマーなどの有機薄膜を用いた、安価で高密度な光メモ
リーが登場している。
【0004】現在、これらのメモリーをさらに高密度で
大容量にするために単位メモリービットの微細化に向け
ての技術開発が進められているが、これらの従来のメモ
リーとは全く別な原理に基づくメモリーの提案もされて
いる。例えば、個々の有機分子に論理素子やメモリー素
子の機能を持たせた分子電子デバイスの概念もその1つ
である。分子電子デバイスは単位メモリービットの微細
化を極限まで進めたものと見ることができるが、これま
で個々の分子に如何にアクセスするかが問題とされてき
た。
【0005】一方、最近、導体の表面原子の電子構造を
直接観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「ST
M」と記す)が開発され、[G.Binnig et
al.,Helvetica Physica Act
a,55,726(1982)]単結晶、非晶質を問わ
ず実空間像を高い分解能で観察できるようになった。S
TMは試料に電流による損傷を与えずに低電力で観察で
きる利点を有しており、さらに、大気中でも動作させる
ことができ、種々の材料に対して用いることができるた
め広い領域にわたった応用が期待されている。最近で
は、導体表面に吸着した有機分子の分子像観察すら可能
であることが報告されている。
【0006】また一方STMの技術を応用した原子間力
顕微鏡(以下「AFM」と記す)が開発され、[G.B
innig et al.,Phys.Rev.Let
t.,56,930(1985)]STMと同様、表面
の凹凸情報を得ることができるようになった。AFM
は、絶縁性の試料に対しても原子オーダーで測定が可能
なため、今後の発展が望まれている。
【0007】STMは金属の探針(以下「プローブ電
極」と記す)と導電性物質の間に電圧を加えて、両者の
距離を1nm程度まで近づけるとトンネル電流が流れる
ことを利用している。この電流は両者の距離変化に極め
て敏感であって、このトンネル電流を一定に保つように
両者の距離を制御しながらプローブ電極を導電性物質の
表面上で走査することにより、この導電性物質の実空間
の表面構造を描くことができると同時に表面原子の全電
子雲に関する種々の情報をも読みとることができる。こ
の際、面内方向の分解能は1Å程度である。従って、S
TMの原理を応用すれば、十分に原子オーダー(数Å)
での高密度記録再生を行なうことが可能である。この際
の記録再生方法としては、粒子線(電子線、イオン線)
或いは、X線等の高エネルギー電磁波、及び可視・紫外
光等のエネルギー線を用いて適当な記録層の表面状態を
変化させて記録を行ない、STMで再生する方法や、記
録層として電圧印加によって、電導度の異なる状態へ遷
移するスイッチング特性を有し、且つ、電導度の異なる
各状態が、電圧を印加しない状態でも保持されるメモリ
ー特性を有している媒体、例えば、π電子共役系を豊富
に含む有機化合物やカルコゲン化合物の薄膜層を用いて
記録、再生をSTMで行なう方法等が提案されている
(特開昭63−161552号公報、特開昭63−16
1553号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】STMを応用した情報
記録及び/又は再生装置における再生方法は、プローブ
電極と記録媒体表面の間を流れる電流を一定に保持しな
がら媒体表面上でプローブ電極を走査すると、電導度の
高い領域上ではプローブ電極が媒体表面から遠ざかるこ
とを利用し、このプローブ電極の動き量を検知して記録
ビットを再生するか、もしくは、プローブ電極と記録媒
体間の距離を一定に保持しながら媒体表面上でプローブ
電極を走査し、電導度の高い領域上で、プローブ電極と
記録媒体表面間を流れる電流が増すことを利用し、この
電流量を検知して記録ビットを再生する。
【0009】しかし、前者の再生方法をとった場合、記
録媒体のわずかな凹凸に対しても、プローブ電極が追従
するため、媒体表面の凹凸と記録ビットの区別をプロー
ブ電極の動き量だけからすることは困難であって、読み
込みエラーの問題が生じる。また電流を一定に保持する
ための帰還制御回路の帯域の上限によって、制御可能な
走査周波数が制限されるため、高速走査が困難であっ
た。また、後者の再生方法によった場合も、高速走査が
可能であるものの、媒体表面の凹凸によっても、電流量
が変化してしまい読み込みエラーの問題は前者同様発生
してしまう。さらにプローブ電極と媒体表面間は一定距
離だけ離れており、これが絶縁障壁として働いている
が、この障壁は記録ビット書き込み部とそうでない領域
とに共通であり、実効的にはトンネル抵抗として直列に
挿入されることになる。このため、プローブ電極と媒体
表面の距離によって書き込み部と非書き込み部とで検出
される電流量の比が大きく異なってしまうため、ビット
を正確に読み出す際には問題となる可能性があった。
【0010】したがって、再生信号は記録媒体の凹凸に
よる成分が分離されたものである必要があり、また、プ
ローブ電極と記録媒体表面間の絶縁障壁によるトンネル
抵抗を可能な限り小さく、一定に保持して、記録ビット
の有無による再生信号比を可能な限り大きくする必要が
ある。又、記録に際しても、記録による印加電圧変化
が、プローブ電極と媒体との間隔制御に影響を与えにく
い事が好ましい。
【0011】さらに、記録媒体とプローブ電極間の距離
が大きい場合、STMとしての分解能が下がり、即ち記
録密度の点からも記録媒体とプローブ電極は極力接近す
る方が好ましい。
【0012】媒体表面の凹凸による成分を再生信号から
除き、かつ記録時の間隔制御が印加電圧に左右されない
ようにするためには媒体表面とプローブ間の距離を両者
間を流れる電流以外の量によって一定に制御する方法が
考えられ、その1つとして両者間に働く原子間力によっ
て距離を制御する原子間力顕微鏡(AFM)の利用が特
開平1−245445号公報に開示されている。
【0013】AFMにおいては、プローブ電極を弾性体
で支持し、プローブ電極先端と記録媒体表面間に働く力
を弾性体の変形によるばね力とつりあわせ、この変形量
を一定に保持するように帰還制御が行われる。
【0014】情報記録及び/又は再生を行う装置におい
て、原子間力を用いて、より簡易な形でプローブ・情報
記録媒体の間隔を制御する方法として、プローブを支持
する弾性体をプローブ・情報記録媒体の間隔変動を補正
する方向に変形させる力が、前記プローブ・情報記録媒
体間に作用するように前記プローブ・情報記録媒体を配
置することによって前記プローブ・情報記録媒体間隔を
帰還制御なしに一定に保つ方法が考えられている。
【0015】ところで、帰還制御を行なわずに記録媒体
表面の凹凸にプローブを追従させるためにはプローブ電
極の支持体のばね定数を、できるだけ小さくし、支持体
が弾性変形を維持する変形量の範囲を広くとり、且つ弾
性力が小さくなるよう設計しておく必要がある。しかし
ながら、ばね定数を小さくとると、支持体の機械的共振
周波数が低くなってしまい、高速動作させることができ
なくなると共に、走査時に微視的な摩擦力の影響によっ
て支持体が変形してしまうため支持体のばね定数を下げ
ることには限界が生じる。即ち帰還制御を行なわない場
合、プローブの追従しうる媒体表面の凹凸の高低差には
限界がある。
【0016】一方、媒体表面には、特に再生の際分離す
ることが必要なデータビットと同程度の空間周波数を有
する凹凸の他にこれよりも低い空間周波数を有するうね
り、或いは傾き等があることが多い。これらは前述の凹
凸に比して、さらに大きな高低差を有している場合が多
く、たとえ前述の凹凸の高低差が小さい場合であって
も、かかるうねりや傾きのために帰還制御なしにプロー
ブが追従しうる凹凸の高低差を超えることが多い。また
プローブ電極及びその支持体を複数個集積化した際、プ
ローブ電極先端位置のばらつきを補正することを考える
と、とりうるばね定数の値はさらに制限を受ける可能性
がある。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、物体
に対しプローブを介して情報読みとり及び/又は入力を
行うためのプローブ構造体、及び、情報記録媒体にプロ
ーブを介して情報を記録する記録装置、情報を検出する
検出装置、情報を再生する再生装置、及び情報を記録・
再生する記録再生装置において、プローブを支持する支
持体を、プローブが設けられた第一の弾性体或いは微小
弾性体と、該第一の弾性体より低い共振周波数を有しか
つ前記プローブと情報記録媒体との距離を変化させるた
めの駆動機能を有した第二の弾性体とを接合した2段構
成としたことに特徴を有する。
【0018】さらに前記微小弾性体を前記プローブ・情
報記録媒体の間隔変動を補正する方向に変形させる力
が、前記プローブ・情報記録媒体に作用する様に前記プ
ローブ・情報記録媒体を配置することによって前記プロ
ーブ・情報記録媒体間隔を制御することを特徴とし、ま
た前記第二の弾性体は微小弾性体の機械的共振周波数よ
り十分低い共振周波数を有し、その駆動機構によって、
前記微小弾性体の変形量が所定の値を超えないように変
形し、常に前記微小弾性体の変形量を所定の範囲に抑え
ることを特徴としている。
【0019】以上の手段によって微小弾性体では追従し
きれない、媒体表面の凹凸、媒体表面のうねり、あるい
は傾きは、第2の弾性体によって追従しうる。このた
め、微小弾性体のばね定数は微視的な摩擦力の影響が現
れず、且つ高速動作が可能な値に設定しうる。さらに、
複数のプローブ電極とその支持体を集積した場合も、プ
ローブ先端位置のばらつきを第2の弾性体によって補正
しうる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】図1は本発明に係るプローブ電極及びプロ
ーブ電極の支持体の詳細な構造を示している。図中1は
プローブ電極、2は支持体、3はプローブ電極駆動機構
である。プローブ電極の支持体2はSiO2 からなる片
持梁構造の第2の弾性体2bの自由端側に同じくSiO
2 からなり第2の弾性体2bと一体構造で形成された片
持梁構造の微小弾性体2aの2段構成となっている。微
小弾性体2aの自由端側にはプローブ電極1が形成され
ており、また第2の弾性体2b上には金属電極3a,3
a’,3a”とAlNからなる圧電性薄膜3b,3b’
を交互に積層したバイモルフ構造の圧電アクチュエータ
を形成する。金属電極3b,3b’の間に電圧を印加す
ることによって、第2の弾性体2bは少なくとも圧電薄
膜の面外方向にたわむように駆動することができる。
【0022】プローブ電極1の先端部は、記録・再生・
消去の分解能を向上させるためには、できるだけ尖らせ
た方が良く、理論的には原子・分子レベルまで尖らせる
ことによって、原子・分子オーダーの分解能を得ること
ができる。該プローブ電極1の作成法として例えば、S
iO2 上にSiをフォーカスト・イオンビームで打ち込
み、Siの上に選択的にSiを結晶させて先端部を形成
し、その上にAuを蒸着して導電コートを施す。これら
はマイクロメカニクスの技術により、シリコンウエハー
上に一体で形成される。尚、プローブ電極の支持体2と
して、弾性体の構造は片持梁には限定されない。また、
アクチュエータもバイモルフ構造に限定されるものでは
なく、プローブ電極先端を記録媒体表面へ接近を可能に
する運動が可能であれば良く、それらの構成材料も上述
の材料に限られるものではなく、また微小弾性体2aと
第2の弾性体2bを一体で形成することに限定されるも
のではない、。さらにプローブ電極1の形状や形成法や
処理も上述に限定されるものではない。
【0023】図2は上記機構を有する記録再生装置の全
体構成図を示す。図中4は記録媒体を示し、電極4b上
に記録層4aが形成されている。5は媒体微動機構、6
は媒体粗動機構でありそれぞれ記録媒体4をプローブ電
極1に対して3次元的に粗動変位、微動変位させる、微
動制御回路8、粗動制御回路9はそれらの駆動制御を行
なう。プローブ電極1及びその支持体2は、プローブ電
極支持機構16に固定され、支持機構16と粗動機構6
はベース7に固定されている。ベース7は図示されてい
ないが除震台に設置されている。12は電圧印加回路で
あり、プローブ電極1と記録媒体4の間に記録、再生、
消去のための電圧印加を行なう。11は電流検出回路で
あり、プローブ電極1と記録媒体4との間に流れる電流
を検出する。プローブ電極駆動機構3はプローブ電極駆
動機構制御回路15によって駆動制御される。
【0024】本実施例は、プローブ電極1の先端と記録
媒体4の表面とを、この斥力が働く距離まで近づけ、該
斥力によって微小弾性体2aを弾性変形させた状態でプ
ローブ電極1を記録媒体4表面上で走査させ、同時にプ
ローブ電極1と記録媒体4間に媒体変化電圧を加えて記
録、消去を行い、かつ微小電圧を印加して記録媒体を流
れる電流を検知することによって電導度の異なる領域、
すなわち記録ビットを検出する。
【0025】微小弾性体をプローブ電極先端と記録媒体
表面との間に働く斥力による弾性変形状態で使用するた
め、媒体表面の凹凸によって、プローブ電極先端が媒体
表面に近づき斥力が大きくなれば、微小弾性体の変形は
増して、プローブ電極先端は媒体表面から遠ざかり、ま
た、プローブ電極先端が媒体表面から遠ざかって斥力が
小さくなれば、微小弾性体の変形が減りプローブ電極先
端は媒体表面に近づき、走査中の表面凹凸による微小弾
性体の変形量が弾性変形の範囲にあれば、プローブ電極
1と媒体表面4との距離は、微小弾性体にアクチュエー
タをとりつけ、微小弾性体の変形量によって帰還制御を
なくしても略一定に保たれることになる。
【0026】更に、媒体表面のうねりや傾きのように、
データビットの空間周波数に比して小さな空間周波数の
変化ではあるが、微小弾性体の弾性変形の範囲を超える
ような高低差に対しては第二の弾性体2bをプローブ電
極駆動機構3によって変形させ、常に微小弾性体の変形
が弾性変形の範囲内にあるように制御を行う。この際第
二の弾性体はデータビットと同程度の空間周波数に追従
する必要はないため第二の弾性体の機械的共振周波数は
データビットの空間周波数よりも設定してよく好ましく
は微小弾性体と第二の弾性体の固有振動モード間の結合
が無視しうる値に設定するのが好ましい。
【0027】微小弾性体の変形が弾性変形の範囲内にあ
るように第二の弾性体の変形を制御するには、例えばプ
ローブ電極と媒体表面間を流れる電流の変動を用い、そ
の周波数成分のうち第二の弾性体の機械的共振周波数よ
りも低い周波数領域にある一部の成分によって帰還制御
する方法が挙げられる。すなわち、微小弾性体が大きく
変形し、電流がゆるやかに増加(減少)するとこの増加
(減少)部を補償する向きに第二の弾性体が変形するよ
うにプローブ電極駆動機構を帰還制御すればよい。これ
によって媒体表面のうねりや傾きのようなゆるやかであ
るが、微小弾性体の弾性変形範囲を超えた高低差を吸収
することができる。
【0028】なお、第二の弾性体を帰還制御するための
信号は、プローブ・記録媒体表面間を流れる電流に限定
されるものではなく、微小弾性体の変形量に換算しうる
信号であればよく、例えば微小弾性体の変形を直接検出
した信号あるいは、変形による応力変化を検出した信号
などでも良い。
【0029】装置全体はマイクロコンピュータ10によ
り中央制御される。
【0030】尚、プローブ電極1と記録媒体4との間の
相対的位置関係を変化させる機構であれば上記構成には
限定されない。例えば、プローブ電極の支持機構側に粗
動機構、微動機構を設けたり、支持機構側と記録媒体側
の両方に移動機構を設けるようにしても良い。
【0031】本発明に用いる記録媒体は電圧印加によっ
て、その導電状態が変化し且つ、かかる導電状態が電圧
を印加しない状態で保持されるものであれば、いかなる
媒体でも良いが、特に好適な媒体としては、特開昭63
−161552号公報及び特開昭63−161553号
公報に開示されたπ電子準位をもつ群を有する有機材料
から構成された媒体が挙げられ、さらに好ましくはLB
法によって形成された前記有機材料の単分子累積膜が挙
げられる。
【0032】上記単分子累積膜を金属電極で挟持したM
IM構造素子(図8)は、図9と図10に示すような電
流電圧特性を示す(特開昭63−96956号公報参
照)。2つの状態(ON状態とOFF状態)は閾値以上
の電圧印加によって相互に遷移し、且つそれぞれの状態
は閾値電圧以下で保持される、これらの特性は数Å〜数
1000Åの膜厚のものに発現されているが、本発明に
おける記録媒体としては、特開昭63−161552号
及び特開昭63−161553号公報に開示されたごと
く、数Å〜500Åの範囲の膜厚のものが良く、最も好
ましくは10Å〜200Åの膜厚をもつものが良い。
【0033】また、本発明で用いられる電極材料も高い
電導性を有するものであれば良く、例えば、Au、P
t、Ag、Pd、Al、In、Sn、Pb、Wなどの金
属やこれらの合金、さらにはグラファイトやシリサイ
ド、またさらには、ITOなどの導電性酸化物を始めと
して数多くの材料が挙げられ、これらの本発明への適用
が考えられる。かかる材料を用いた電極形成方法として
も従来公知の薄膜技術で十分である。但し、基板上に直
接形成される電極材料は表面がLB膜形成の際、絶縁性
の酸化膜を作らない導電材料、例えば貴金属やITOな
どの酸化物導電体を用いることが好ましい。
【0034】尚、記録媒体の金属電極は、本発明となる
記録層の絶縁性が高い場合、必要となるが、該記録層が
MΩ以下の半導体的性質を示すものであれば、該金属電
極は不要となる。
【0035】以下にプローブ電極を支持体として幅15
0μm、長さ600μmの矩形の第二の弾性体と、幅2
0μm、長さ100μmのV字型微小弾性体からなる2
段片持ち梁を用いた、記録再生消去の実施例について述
べる。
【0036】微小弾性体の共振周波数は約27kHz、
第二の弾性体の共振周波数は約2.5kHzであった。
この条件で両者の固有振動間の結合はほぼ無視できる。
【0037】記録媒体4をxyz微動装置5の上に固定
した後、プローブ電極1とAu電極4bの間にバイアス
電圧100mVを印加し、xyz粗動装置6、そしてx
yz微動装置5を駆動し媒体1をプローブ電極2に近づ
ける。プローブ電極2と記録媒体4の間を流れる電流を
モニターしながら両者間の距離を変えてゆくと図3に示
すような電流特性が得られた。
【0038】一方、プローブ電極1と記録媒体4が接近
すると両者の間に力が働き、この力によって片持ち梁3
が変形する。この変形量を、レーザービームの片持ち梁
での反射ビームのずれによって検出する光てこ方式を用
いて、前記電流特性と同時に測定した結果も同時に図3
に示してある。
【0039】プローブ電極1と記録媒体4の間に斥力が
働く図3の領域aでは、両者間に流れる電流は両者間の
距離に対してゆるやかな変化となっている。そこで以
後、電流のモニターによって制御することでプローブ電
極1と記録媒体4とを両者間に斥力が働く距離まで接近
させた。
【0040】プローブ電極1と記録媒体4との距離を図
3の領域aの状態まで接近させ、xyz微動装置5、x
yz粗動装置6の制御回路8、9の出力を保持し、ON
状態を生じる閾値電圧Vth on 以上の電圧である図4に
示した波形をもつ三角波パルス電圧をプローブ電極2と
Au電極4bとの間に印加した後再び100mVのバイ
アスを印加して電流を測定したところ8μA程度の電流
が流れ、ON状態となったことを示した。
【0041】次にON状態からOFF状態へ変化する閾
値電圧Vth OFF以上の電圧である図5に示した波形をも
つ三角波パルス電圧を印加した後、再び100mVのバ
イアスを印加したところ、電流値1nA程度で、OFF
状態へ戻ることが確認された。
【0042】次に前記と同様にプローブ電極2と記録媒
体1との距離を図3の領域aの状態まで接近させた状態
で、xyz微動装置5のy,z軸を固定し、x軸方向の
み駆動して電流をモニターしたところ、電流値はほぼ1
nAの一定値を示した。次に、x軸方向のみを駆動しな
がら、10nm間隔に図4の波形を有する閾値電圧Vth
on 以上の三角波パルス電圧をプローブ電極1とAu電
極4bの間に印加した後、バイアス100mV一定下
で、再びx軸方向のみの駆動をくり返し、プローブ電極
2とAu電極4bの間を流れる電流を測定したところ、
10nm周期で、4桁程度に変化する電流が観測され、
ON状態が周期的に書き込まれたことが確認された。更
にON状態とOFF状態とでの電流の比もほぼ一定値を
保持していた。
【0043】また、上記ON状態が周期的に書き込まれ
た領域を再びx軸駆動のみによって走査し、任意のON
状態領域上でxyz微動装置5を停止させこの位置を保
持した状態で、図5の波形を有する閾値電圧Vth OFF
上の三角波パルス電圧を印加した。x軸方向のみの走査
を繰り返し、電流を測定したところパルスを印加した領
域のON状態が消去され、1nA程度の電流を示すOF
F状態に戻っていることが確認された。この任意のビッ
ト消去同様、プローブ電極2とAu電極4bの間の電圧
を閾値電圧Vth OFF以上に設定して、記録領域上を走査
し、その後電流測定をしたところ、電流値は1nA程度
でほぼ一定値を示し、10nm周期で記録されたON状
態が全て消去され、OFF状態となったことが確認され
た。
【0044】続いて、xyz微動装置5を制御し1nm
から1μmの間の種々のピッチで長さ1μmのストライ
プを上記の方法で書き込み、分解能を測定したところ、
3nm以上のピッチでは常に4桁程度の電流変化が書き
込みピッチと同じピッチで確認されたが、3nm未満の
ピッチでは電流量の変化が次第に小さくなった。
【0045】更に装置動作条件としてプローブの走査範
囲を1μm□、走査速度を50Hz/ラインとして上述
の記録、再生、消去を行った。この際、電流検出回路の
出力を用い、高域カットオフ周波数を200Hzとして
前記出力の200Hz以下の周波数成分によりプローブ
電極駆動機構3を帰還制御した。この動作条件でデータ
ビットの読み取り等に障害は生じなかった。すなわちこ
の条件でデータビットは約10kHzの空間周波数を有
しているが、これと同程度の凹凸に対して微小弾性体は
充分追従していたと思われる。また、帰還制御に用いた
成分は1μmの領域中で数周期分に相当するうねりに対
応しており、かかるうねりあるいは傾きに対しても充分
追従していたと考えられる。
【0046】尚、記録媒体は以下の如く作成した。
【0047】光学研磨したガラス基板(基板4c)を中
性洗剤及びトリクレンを用いて洗浄した後、下引き層と
してCrを真空蒸着法により厚さ50Å堆積させ、更に
Auを同法により、400Å蒸着した下地電極(Au電
極4b)を形成した。
【0048】次にスクアリリウム−ビス−6−オクチル
アズレン(以下「SOAZ」と記す)を濃度0.2mg
/mlで溶かしたクロロホルム溶液を20℃の水相上に
展開し、水面上に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待
ち係る単分子膜の表面圧を20mN/mまで高め、さら
にこれを一定に保ちながら前記電極基板を水面を横切る
ように速度5mm/分で静かに浸漬し、さらに引き上げ
2層のY型単分子膜の累積を行なった。この操作を4回
繰り返すことでSOAZ8層を累積した記録層4aを有
する記録媒体1が作成される。
【0049】実施例2 前述したプローブ電極1及び支持体2、ならびに駆動機
構3を複数個具備した記録ヘッドを作成し、図6に示す
ように支持機構16に固定した。支持機構16は少なく
とも3個の圧電素子14を介してベース7に取り付けら
れている。
【0050】これら圧電素子14はマイクロコンピュー
タ10によって制御された圧電素子制御回路13によっ
て個々に駆動される。また電圧印加及び電流検知回路1
0によって、個々のプローブ電極2に電圧が印加され、
個々のプローブ電極1と記録媒体4の間に流れる電流が
検知される。この他の構成は実施例1で用いられたもの
と同じである。
【0051】実施例1と同様、Au電極4b上に形成さ
れたSOAZ−LB膜8層からなる記録層4aを有した
記録媒体4をxyz微動装置5の上に固定した。xyz
粗動装置6、そしてxyz微動装置5を駆動し、プロー
ブ電極2とAu電極4bの間にバイアス100mVを印
加した状態で両者を接近させる。この際、圧電素子14
を制御して、全プローブ電極が一様に記録媒体4に接近
するように調節し、全プローブを図3のa領域の状態に
なるまで接近させた。
【0052】このような状態下で、xyz微動装置を制
御して、記録媒体をxy面内で駆動しながら個々のプロ
ーブ電極2とAu電極4bの間を流れる電流を測定した
ところ、いずれもほぼ1nA程度の電流値を示し、個々
のプローブ電極を流れる電流の走査中の変動は極めて小
さかった。次に上と同様に記録媒体をxy面内で駆動し
ながら、個々のプローブ電極に個別のビット情報(図7
(a))に基づいて図7(b)に示すような書き込みパ
ルス列を生成して、これ加えた。ここで、ビット情報の
最初のビットは個々のビット情報全てについてON状態
に対応するビットとしておいた。パルス印加後、再び書
き込み時と同じ方法で記録媒体をxy平面内で駆動し
て、バイアス100mV印加条件下でプローブ電極1と
Au電極4bの間を流れる電流を測定したところ、4桁
程度の電流変化が各プローブ電極に対して得られ、これ
らの電流測定値を2値化して得たパルス列は、各プロー
ブ電極2に加えた個別のビット情報(図7(a))に一
致した。
【0053】次に上記書き込んだ個々の個別ビット情報
に基づいて図7(c)に示すような消去パルス列を生成
した。ここで全てのビット情報に対して最初のビットは
ONのまま消去しないものとしておく。書き込み時と同
じ方法で記録媒体をxy平面内で駆動して、電流値を測
定し、最初のビット、即ち最初に電流値が4桁程度変化
した位置で媒体の駆動を一時停止した。この時、初めに
定めたビット情報の条件のとおり全てのプローブ電極2
について4桁程度の変化が認められた。続いて、媒体の
駆動を再開し、これに同期させて先に生成した個々のプ
ローブ電極2に対して個別の消去パルス列を印加した。
再び、書き込み時と同じ方法で記録媒体1をxy平面内
で駆動して電流を測定したところ、最初のビット以外は
全てOFF状態即ち1nA程度の電流値を示し、消去が
完了したのが確認された。
【0054】ここで使用した消去パルスに変えて、書き
込みに用いたビット情報のうち、最初のビットを除く、
任意のビットを選んで消去パルス列(図7(d))を生
成し、前述の手法と同様にして消去実験をしたところ、
選択したビットのみの消去が確認できた。
【0055】更に装置動作条件としてプローブの走査範
囲を1μm□、走査速度50Hz/ラインとして上述の
記録、再生、消去を行った。この際、電流検出回路の出
力を用い、高域カットオフ周波数を200Hzとして前
記出力の200Hz以下の周波数成分によりプローブ電
極駆動機構3を帰還制御した。この動作条件でデータビ
ットの読み取り等に障害は生じなかった。すなわちこの
条件でデータビットは約10kHzの空間周波数を有し
ているが、これと同程度の凹凸に対して微小弾性体はそ
れぞれ充分追従していたと思われる。また、帰還制御に
用いた成分は1μmの領域中で数周期分に相当するうね
りに対応しており、かかるうねりあるいは傾きに対して
もすべてのプローブが充分追従していたと考えられる。
【0056】また複数個のプローブ先端位置のバラツキ
もプローブ電極駆動機構3のそれぞれの駆動で吸収でき
た。
【0057】実施例3 記録層4aとしてポリイミド単分子累積膜を用いて、実
施例1、2と同様な記録、再生、消去の実験を行なっ
た。以下にポリイミド単分子累積膜の形成方法を記す。
【0058】
【化1】
【0059】
【化2】 (1)式に示すポリアミック酸(分子量約20万)を
N,N−ジメチルアセトアミド溶媒に溶解させた後(単
量体換算濃度1×10-3M)、別途調整したN,N−ジ
メチルヘキサデシルアミンの同溶媒による1×10-3
溶液とを1:2(V/V)に混合して、(2)式に示す
ポリアミック酸ヘキサデシルアミン塩溶液を調整した。
この溶液を水温20℃の純水からなる水相上に展開し水
面上に単分子膜を形成した。溶媒除去後、表面圧を25
mN/mにまで高め、表面圧を一定に保ちながら、実施
例1で用いたものと同じ電極基板を水面を横切る方向に
速度5mm/minで静かに浸漬した後、続いて5mm
/minで静かに引きあげて2層のY型単分子累積膜を
作成した。この操作を6回くり返して、12層の単分子
膜を累積した。次にこの基板を300℃で10分間の熱
処理を行ない、ポリアミック酸ヘキサデシルアミン塩を
イミド化し式(3)、ポリイミド単分子累積膜を得た。
【0060】
【化3】 以上のようにして作成した記録媒体1に対しても、実施
例1、2と同様な記録、再生、消去を行なうことができ
た。。以上述べてきた実施例中では、記録層101の形
成にLB法を使用してきたが、極めて薄く均一な膜が形
成できる成膜法であればLB法に限らず使用可能であ
り、具体的にはMBE法やCVD法等の真空蒸着法が挙
げられる。
【0061】使用可能な材料もπ電子共役系を含む他の
有機化合物の他、電圧印加によって導電状態が変化しう
る材料であれば、例えばカルコゲン化合物等の無機材料
などにも拡げうる。
【0062】さらには半導体を記録媒体側電極として、
電極と記録層を一体化して用いることも可能である。
【0063】尚、本発明は基板材料やその形状及びその
表面構造について何ら限定するものではない。
【0064】一方、プローブ電極の材料は、導電性を有
するものであれば、本発明に適用可能である。また、片
持ち梁も兼ねるように線材、例えば、白金線を90°に
曲げて使用することもできる。弾性部材として用いたS
iO2 の片持ち梁は、これに限定されるものではなく両
持ち梁や薄膜構造など様々な形が考えられ、また材料と
してもAu、Ni、SUS、BeCu箔など使用可能で
ある。いずれにしても微小な力によって変位する必要が
ある。
【0065】xyz微動装置は円筒型圧電素子を用いて
いるが、トライポット型の圧電素子やバイモルフ型など
も使用可能である。
【0066】上述した各実施例は記録再生装置であった
が記録又は再生のみの装置でもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によってプ
ローブ電極を極めて媒体に接近させたため記録密度が向
上した。さらに記録媒体表面の凹凸の読み出し信号への
影響が減少し、しかもビット情報の書き込み領域と非書
き込み領域とでの信号比が増大し、且つ、安定したため
読み出しエラーのほとんどない、信頼性の高い記録及び
/又は再生装置を提供できる。
【0068】また、装置動作中、微小弾性体の変形量に
換算しうる信号の、第2の弾性体の機械的共振周波数以
下の成分で帰還制御することにより、媒体のうねりや傾
きのように大きな高低差に対してもプローブ電極は追従
し、データの読み出しに障害が生じない。さらに複数個
のプローブ電極を具備した場合のプローブ先端位置のバ
ラツキ等の補償が可能となる。
【0069】またさらに、微小弾性体は帰還制御の必要
がないため、高速の帰還制御回路が不要となり、特に複
数のプローブを具備した場合、周辺回路の負担が軽くな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録及び/又は再生装置の記録ヘッド
を図解的に示した説明図である。
【図2】本発明の第1の記録及び/又は再生装置を図解
的に説明した説明図である。
【図3】プローブ電極と記録層表面との距離を変えた時
に得られた両者間に流れる電流と両者間に働く力の変化
を示す特性図である。
【図4】記録用のパルス電圧波形である。
【図5】消去用のパルス電圧波形である。
【図6】本発明第2の記録及び/又は再生装置を図解的
に示した説明図である。
【図7】複数個のプローブ電極を用いた記録、再生、消
去実験においてある1つのプローブ電極に与えられたビ
ット情報、記録用パルス列、消去用パルス列を示す。
【図8】本発明で用いた記録層を金属電極で挟持したM
IM素子の構成略図である。
【図9】図8の素子で得られる電流電圧特性である。
【図10】図8の素子で得られるメモリー効果を表わす
電流電圧特性である。
【符号の説明】
1 プローブ電極 1a プローブ先端 1b 導電コート 2 プローブ電極支持体 2a 微小弾性体 2b 第2の弾性体 3 プローブ電極駆動機構 3a,3a’,3a” 電極 3b,3b’ 圧電性薄膜 4 記録媒体 4a 記録層 4b 電極 4c 基板 5 xyz微動装置 6 xyz粗動装置 7 ベース 8 xyz微動装置の制御回路 9 xyz粗動装置の制御回路 10 マイクロコンピュータ 11 電流検出回路 12 電圧印加回路 13 圧電素子制御回路 14 圧電素子 15 プローブ電極駆動機構制御回路 16 プローブ電極の支持機構 17 単分子累積膜 18 Al電極 19 Au電極 20 電流検出用取出電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 邦裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−98896(JP,A) 特開 平5−18741(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 9/00 G01N 37/00

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体に対し情報読み取り及び/又は入力
    を行うための複数のプローブと、各々のプローブを支持
    する互いに独立した複数の支持体とから成り、前記各々
    支持体が、1つのプローブ設けられた第一の弾性体
    と、該第一の弾性体より低い共振周波数を有しかつ前記
    プローブと物体との距離を変化させるための駆動機能を
    有した第二の弾性体とを接合した構造を有していること
    を特徴とするプローブ構造体。
  2. 【請求項2】 情報記録媒体に対向して配置された複数
    のプローブと、各々のプローブを支持する互いに独立し
    た複数の支持体とから成り、各々のプローブを介して前
    記情報記録媒体に情報を記録する装置であって、前記各
    々の支持体が、1つのプローブ設けられた第一の弾性
    体と、該第一の弾性体より低い共振周波数を有しかつ
    プローブと情報記録媒体との距離を変化させるための
    駆動機能を有した第二の弾性体とを接合した構造を有し
    ていることを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 情報記録媒体にプローブを介して情報の
    記録を行う装置であって、前記プローブを支持する支持
    体が、プローブ設けられた微小弾性体と該微小弾性体
    より低い共振周波数を有しかつプローブと情報記録媒体
    との距離を変化させるための駆動機構を有した第二の弾
    性体とを接合した構造を有しており、前記微小弾性体を
    前記プローブ・情報記録媒体の間隔変動を補正する方向
    に変形させる力が前記プローブ・情報記録媒体間に作用
    する様に前記プローブ・情報記録媒体を配置し、更に前
    記微小弾性体の変形が、常に所定の値を超えないよう変
    形を補正する方向に前記駆動機構によって第二の弾性体
    を変形させることによって前記プローブ・情報記録媒体
    間隔を制御し、該制御状態で前記プローブ・情報記録媒
    体間に電圧を印加して情報の記録を行うことを特徴とす
    る記録装置。
  4. 【請求項4】 前記プローブ・情報記録媒体間に作用す
    る力としてプローブ・情報記録媒体間の原子間斥力を用
    いることを特徴とする請求項記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記プローブが複数存在し、各々が前記
    支持体で支持されていることを特徴とする請求項3又は
    いずれか一項に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記プローブ・情報記録媒体間の電圧印
    加により前記情報記録媒体の電気特性を変化さること
    により記録を行うことを特徴とする請求項3乃至
    ずれか一項に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記第二の弾性体の変形量が前記微小弾
    性体の変形量、または前記微小弾性体の変形量に換算し
    うる信号によって帰還制御されることを特徴とする請求
    3乃至いずれか一項に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 物体に対向して配置された複数のプロー
    ブと、各々のプローブを支持する互いに独立した複数の
    支持体とから成り、各々のプローブを介して前記物体か
    ら情報の検出を行う装置であって前記各々の支持体
    が、1つのプローブ設けられた第一の弾性体と、該第
    一の弾性体より低い共振周波数を有しかつ前記プローブ
    と物体との距離を変化させるための駆動機能を有した第
    二の弾性体とを接合した構造を有していることを特徴と
    する情報検出装置。
  9. 【請求項9】 情報記録媒体に対向して配置された複数
    のプローブと、各々のプローブを支持する互いに独立し
    た複数の支持体とから成り、各々のプローブを介して前
    記情報記録媒体に記録された情報を再生する装置であっ
    て、前記各々の支持体が、1つのプローブ設けられた
    第一の弾性体と、該第一の弾性体より低い共振周波数を
    有しかつ前記プローブと情報記録媒体との距離を変化さ
    せるための駆動機能を有した第二の弾性体とを接合した
    構造を有していることを特徴とする再生装置。
  10. 【請求項10】 情報記録媒体よりプローブを介して情
    報の再生を行う装置であって、前記プローブを支持する
    支持体が、プローブ設けられた微小弾性体と該微小弾
    性体より低い共振周波数を有しかつプローブと情報記録
    媒体との距離を変化させるための駆動機構を有した第二
    の弾性体とを接合した構造を有しており、前記微小弾性
    体を前記プローブ・情報記録媒体の間隔変動を補正する
    方向に変形させる力が前記プローブ・情報記録媒体間に
    作用する様に前記プローブ・情報記録媒体を配置し、更
    に前記微小弾性体の変形が、常に所定の値を超えないよ
    う変形を補正する方向に前記駆動機構によって第二の弾
    性体を変形させることによって前記プローブ・情報記録
    媒体間隔を制御し、該制御状態で前記プローブ・情報記
    録媒体間の電流を検出することによって再生を行うこと
    を特徴とする再生装置。
  11. 【請求項11】 前記プローブ・情報記録媒体間に作用
    する力としてプローブ・情報記録媒体間の原子間斥力を
    用いることを特徴とする請求項10記載の再生装置。
  12. 【請求項12】 前記プローブが複数存在し、各々が前
    記支持体で支持されていることを特徴とする請求項10
    又は11いずれか一項に記載の再生装置。
  13. 【請求項13】 前記プローブ・情報記録媒体間の電流
    検出により前記情報記録媒体の電気特性を検出すること
    により情報の再生を行うことを特徴とする請求項9乃至
    12いずれか一項に記載の再生装置。
  14. 【請求項14】 前記第二の弾性体の変形量が前記微小
    弾性体の変形量、または前記微小弾性体の変形量に換算
    しうる信号によって帰還制御されることを特徴とする請
    求項10乃至13いずれか一項に記載の再生装置。
  15. 【請求項15】 情報記録媒体に対向して配置された複
    数のプローブと、各々のプローブを支持する互いに独立
    した複数の支持体とから成り、各々のプローブを介して
    前記情報記録媒体に情報を記録し、また情報記録媒体に
    記録された情報を再生する装置であって、前記各々の
    持体が、1つのプローブ設けられた第一の弾性体と、
    該第一の弾性体より低い共振周波数を有しかつ前記プロ
    ーブと情報記録媒体との距離を変化させるための駆動機
    能を有した第二の弾性体とを接合した構造を有している
    ことを特徴とする記録再生装置。
  16. 【請求項16】 情報記録媒体にプローブを介して情報
    の記録及び再生を行う装置であって、前記プローブを支
    持する支持体が、プローブ設けられた微小弾性体と該
    微小弾性体より低い共振周波数を有しかつプローブと情
    報記録媒体との距離を変化させるための駆動機構を有し
    た第二の弾性体とを接合した構造を有しており、前記微
    小弾性体を前記プローブ・情報記録媒体の間隔変動を補
    正する方向に変形させる力が前記プローブ・情報記録媒
    体間に作用する様に前記プローブ・情報記録媒体を配置
    し、更に前記微小弾性体の変形が、常に所定の値を超え
    ないよう変形を補正する方向に前記駆動機構によって第
    二の弾性体を変形させることによって前記プローブ・情
    報記録媒体間隔を制御し、該制御状態で前記プローブ・
    情報記録媒体間に電圧を印加して情報の記録を行い、前
    記プローブ・情報記録媒体間の電流を検出することによ
    って再生を行うことを特徴とする記録再生装置。
  17. 【請求項17】 前記プローブ・情報記録媒体間に作用
    する力としてプローブ・情報記録媒体間の原子間斥力を
    用いることを特徴とする請求項16記載の記録再生装
    置。
  18. 【請求項18】 前記プローブが複数存在し、各々が前
    記支持体で支持されていることを特徴とする請求項16
    又は17いずれか一項に記載の記録再生装置。
  19. 【請求項19】 前記プローブ・情報記録媒体間の電圧
    印加により前記情報記録媒体の電気特性を変化さるこ
    とにより記録を行うことを特徴とする請求項15乃至
    いずれか一項に記載の記録再生装置。
  20. 【請求項20】 前記プローブ・情報記録媒体間の電流
    検出により前記情報記録媒体の電気特性を検出すること
    により情報の再生を行うことを特徴とする請求項15
    18いずれか一項に記載の記録再生装置。
  21. 【請求項21】 前記第二の弾性体の変形量が前記微小
    弾性体の変形量、または前記微小弾性体の変形量に換算
    しうる信号によって帰還制御されることを特徴とする請
    求項16乃至20いずれか一項に記載の記録再生装
    置。
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