JP3876402B2 - 狭トラック磁気記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は狭トラック磁気記録方法に関するものであり、特に、ライトヘッドコア幅より狭いトラック幅で記録するための手順に特徴のある狭トラック磁気記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のハードディスク装置等の磁気記録装置の記録密度の上昇に伴って、記録ビットの間隔は狭くなってきており、より小さな記録ビットを磁気記録媒体に形成するためには、記録ヘッドの高性能化もさることながら、磁気記録媒体自体の高保磁力化及び低ノイズ化が重要となる。
【0003】
また、ディスク基板の径方向の密度、即ち、トラック密度もライトヘッドのコア幅の減少に伴って上昇してきており、この様に、面記録密度を向上させるためには、記録ビットの間隔、即ち、ビットピッチを狭めるアプローチと、トラックの間隔、即ち、トラックピッチを狭めるアプローチがある。
【0004】
この内、ビットピッチを狭めるためのアプローチの一つは、ライト用の薄膜磁気ヘッドのギャップ長を短くすることであり、一方、トラックピッチを狭めるためのアプローチの一つはライト用の薄膜磁気ヘッドのコア幅を狭めることである。
この狭トラック化の技術は、種々提案されているが、技術的な発展によるハード的な変更によるものである。
【0005】
現在の可搬型記録媒体は、DVD−ROM等のように5Gbit/in2 (≒775Mbit/cm2 )程度のものが市販されているが、将来的には、可搬型記録媒体、即ち、可搬型ディスクに必要とされる記憶容量はさらに増大するものと予測される。
【0006】
ここで、図9を参照して、従来の磁気記録媒体におけるトラックの状態を説明する。
図9(a)参照
図9(a)は、磁気記録媒体に書き込まれたトラックの一例を模式的に示した図であり、1μmのライトヘッドのコア幅で書き込まれた記録ビットの列からなるトラック31の幅Tは約1μmになり、スペースの幅S=0.35μmを介して複数のトラック31が並ぶことになる。
この場合のピッチPは1.35μmとなるので、径方向の記録密度、即ち、TPI(Truck Per Inch)は、約18.8kTPI〔≒2.54cm/1.35μm(≒7.4kトラック/cm)〕となる。
【0007】
図9(b)参照
図9(b)は、書き込まれた記録ビット33の状態を模式的に示した図であり、書き滲みによって記録ビット33の両端には書き滲み部34ができる場合があるが、リードヘッドコア幅32はライトヘッドのコア幅より狭く、例えば、0.5μmであるので、記録ビット33の中央部を読み込むことによって読み出しエラーが発生することは無くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、記憶容量が数十Gbit/in2 (≒数Gbit/cm2 )以上要請された場合には、従来のライトヘッドの狭コア幅化によって対応することは困難であるという問題がある。
即ち、一般に、線密度に比べてトラック密度は10倍から30倍程度低く、コア幅を狭めるためにはより細いライドヘッドを作製する必要があるが、イオンミリング等によるヘッド加工には限界があり、狭トラック化の壁になっている。
【0009】
したがって、本発明は、複合型薄膜磁気ヘッドを構成するライトヘッドのコア幅より狭いトラック幅で記録することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
ここで、図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
(1)本発明は、情報を磁気的に再生する再生ヘッドと、情報を磁気的に記録する書込みヘッドと、情報を書き込むための磁気記録媒体を備えた磁気記録再生装置における狭トラック磁気記録方法において、磁気記録媒体の最外径或いは最内径の内の少なくとも一方に、少なくとも2トラック以上の空きエリアを有しており、情報を書き込んだトラックの幅方向の一部を完全消去することによって狭トラック1を形成するとともに、情報が完全消去されたスペースSを介して次の情報を書き込む書込み手順を繰り返し、且つ、n番目のトラックnからm番目までm個のトラックmを上書きする場合に、磁気記録媒体の内の空き容量が2×mトラック以上連続してあるか否かをチェックし、2×mトラック以上連続した空き容量がある場合には、前記狭トラックの形成方法により空き容量に上書きし、2×mトラック以上連続した空き容量がない場合には、少なくともトラックnとトラックn+1の情報を読み出して空きエリアに退避させたのち、前記トラックn上にトラックn′を書き込み、情報を書き込んだトラックn′の幅方向の一部を完全に消去することによって狭トラックn″を形成するとともに、情報が完全に消去されたスペースを介して次の情報をトラックn′+1として書き込む手順を前記m番目のトラックmについての狭トラックm″の形成まで順次繰り返すことによって、上書きする場合に、上書きされる情報を予め空きエリアに退避させた状態で上書きされる情報のトラックに上書きすることを特徴とする。
【0011】
この様に、情報を書き込んだトラックの幅方向の一部を完全消去することによって狭トラック1を形成するとともに、情報が完全消去されたスペースSを介して次の情報を書き込む書込み手順を繰り返すことによって、磁気記録媒体内のトラックを全て狭トラック1にすることができ、それによって、記録密度を任意に向上することができる。
【0012】
例えば、ライトヘッドによる書込み幅をWとした場合、同じライトヘッドを用いて情報を書き込んだトラックの一部を完全消去することによって、幅がTの狭トラック1を形成し、幅Sのスペース挟んでこの狭トラック化の手順を繰り返すことによって、記録密度を最大、ライトヘッド自体の書込み限界に対応する記録密度の(W+S)/(T+S)倍に高めることができる。
【0013】
ここで、W=1μm、S=0.35μm、T=0.65μmとした場合、
(W+S)/(T+S)=(1+0.35)/(0.65+0.35)
=1.35
となるので、1.35倍に記録密度を向上することができる。
なお、狭トラック1の幅Tは、消去幅によって任意に変更可能であるが、リードヘッドコア幅2より狭くすることはできない。
【0014】
また、スペースの幅Sを任意に変更することによって、記録密度を最大記録密度の範囲内で、使用目的に応じて任意の記録密度に設定することができる。
なお、この場合には、ライトヘッドのトラッキング特性が予め可変になるように設定する必要がある。
【0016】
特に、磁気記録媒体の最外径或いは最内径の内の少なくとも一方に、少なくとも2トラック以上の空きエリアを設けることによって、狭トラック1によって記録する場合にも上書きは可能になる。
即ち、狭トラック1で情報を記録した場合には、上書きする場合に、狭トラック1形成にともなう消去工程において、次のトラックに書き込んだ情報も消去されるので、書き込んである情報を利用した上書き、即ち、書き込んだ情報の訂正を行うことができないが、空きエリアを設け、上書きされる情報を予め空きエリアに順次退避させた状態で上書きすることによって、書き込んだ情報の訂正が可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
ここで、図2を参照して本発明の前提となる参考例を説明する。
なお、各図は、磁気ディスクにおける、狭トラックの形成工程の模式的説明図である。 図2(a)参照
まず、コア幅が1.0μmのライトヘッドを用いて、トラック幅W≒1.0μmで情報を書き込んだのち、書き込んだ広トラック13と0.35μm重なるように、同じライトヘッドを用いて幅E≒0.95μmに渡ってDCイレーズを行って、書き込んだ情報の内のトラック幅方向の下端0.35μm分を消去し、トラック幅T=0.65μmの狭トラック11を形成する。
なお、この場合に、狭トラック11の幅Tは、リードヘッドコア幅12より大きくする必要があり、ここでは、リードヘッドコア幅12を0.5μmとしているので、T=0.65μmに設定する。
【0020】
図2(b)参照
次いで、トラック間のスペースSを0.35μmあけて、再び、コア幅が1.0μmのライトヘッドを用いて、トラック幅W≒1.0μmで情報を書き込んで、次の広トラック13を形成する。
【0021】
図2(c)参照
次いで、再び、書き込んだトラックと0.35μm重なるように、同じライトヘッドを用いて幅E≒0.95μmに渡ってDCイレーズを行って、書き込んだ情報の内のトラック幅方向の下端0.35μm分を消去し、トラック幅T=0.65μmの新たな狭トラック11を形成する。
【0022】
図2(d)参照
この様な手順を繰り返すことによって、狭トラック11によって全ての情報を書き込んだ磁気ディスクが完成する。
この場合に記録密度は、トラックピッチが、
T+S=0.65μm+0.35μm=1.0μm
となるので、上記の従来の1.35μmと比べて、1.35倍に向上する。
即ち、記録密度としては、25.4kTPI(≒10kトラック/cm)となる。
【0023】
なお、実際にCoCrPtTaNbを磁性層とした磁気ディスクにライトヘッドにより“0”,“1”の繰り返しパターンを書き込み、次いで、トラック幅を一部重複させてDCイレーズを行った後、MFM(Magnetic Force Microscope)を用いて磁気ディスクの表面のMFM像を観察したところ、トラック幅が約0.3μmで規則的に配列された記録ビットの像が白黒の繰り返しパターンとして観察され、DCイレーズする前のトラック幅が約1.0μmのMFM像と比較して、大幅な狭トラック化が可能であることが確認された。
【0024】
なお、トラック幅を、0.3μmとした場合には、リードヘッドコア幅12を0.3μm以下にする必要があるが、近い将来、実用機において、リードヘッドコア幅12が0.3μm以下になった場合には、記録密度が10Gbit/in2 (≒1.55Gbit/cm2 )を越える可搬式磁気記録媒体の実現が可能になる。
【0025】
例えば、10Gbit/in2 (≒1.55Gbit/cm2 )の記録密度は、既存の可搬式記録媒体で最も大きな記録密度を有するDVD−RAMやDVD−ROM等と比較して2倍以上の記録密度であり、且つ、情報再生速度は、ハード機構の違いによりDVD等をはるかに凌駕するものであるので、DVD市場の置き換えも可能になる。
【0026】
なお、この様な書込み方法によって磁気ディスクの全面に情報の記録を行った場合には、所定のエリアの情報を上書きにより書き換えようとした場合、幅Tのn番目の狭トラックを上書きにより幅Wのトラックを形成する際に、次に位置するn+1番目の狭トラックの情報が破壊される可能性があり、且つ、幅Wのトラックを幅Tに狭トラック化する際のDCイレーズ工程で、n+1番目の狭トラックの情報が完全に消去されるので、n+1番目以降のトラックに関しては書換えができなくなる。
しかし、バックアップ専用のディスクや、動画やアプリケーションソフトを記録するディスクの場合には書換えを必要としないので、全く問題はない。
【0027】
また、この本発明の前提となる参考例においては、狭トラック11の間隔Sを0.35以上に設定することによって、狭トラック11の幅Tを0.65に設定した状態で、記録密度をS=0.35μmの場合の最大記録密度の範囲内で、任意に設定することができる。
【0028】
次いで、図3を参照して、本発明の前提となる参考例において書き滲みがあった場合について説明する。
図3(a)参照
図3(a)は書き滲みがあった場合の狭トラックの状態を模式的に示した図であり、図9(b)に示すように書き滲みが発生した場合にも、DCイレーズ工程で記録ビット14の下端の書き滲み部は消去されるので、記録ビット14の上端にのみ書き滲み部15が存在することになる。
【0029】
図3(b)参照
この場合、リードヘッドのコア幅を書き滲み部15によるノイズが問題にならない程度の狭リードヘッドコア幅16にすれば良い。
即ち、一般に、ライトヘッドのコア幅よりもリードヘッドのコア幅の狭幅化は容易であるので、ライトヘッドのコア幅は狭くならない場合にも、上述の書込み方法で狭トラックを形成し、より狭コア幅化が可能なリードヘッドによって情報を読み出せば良い。
【0030】
以上を前提として、次に、図4乃至図6を参照して、狭トラックを用いた場合の上書き(オーバライト)方法に関する本発明の第1の実施の形態を説明する。
図4参照
図4は、本発明の第1の実施の形態のオーバライト工程のフロー図であり、n番目のトラックからm番目までのm個のトラックをオーバライトする場合、まず、磁気ディスク内の空き容量をチェックし、空き容量が2×mトラック以上連続してあるか否かをチェックし、空き容量がある場合には、空きエリアに記録する。
なお、本発明の第1の実施の形態においては、磁気ディスクの最外径から3トラック分だけ空きエリアに設定しているので、空き容量は2×mトラック以上連続していないことになるので、次のステップに進む。
【0031】
図4及び図5(a)参照
次のステップにおいて、トラックn、トラックn+1、及び、トラックmの情報をオーバライトして消えてしまう前に、読み出して空きエリア21に予め記録、即ち、退避させる。
なお、既に、情報記録エリア22の情報が書き込まれているトラックは、ライトヘッドのコア幅に相当する広トラック13と仮定しており、また、この場合の空きエリア21内におけるトラック幅は、ライトヘッドのコア幅に相当する広トラック13のままで良い。
【0032】
図4及び図5(b)参照
次のステップにおいて、トラックn上に、トラックnの情報を訂正した情報を上書きしてトラックn′とする。
なお、この場合のトラックn′は書き込んだままの状態であるので、ライトヘッドのコア幅に相当する広トラック13のままである。
【0033】
図4及び図6(c)参照
次いで、トラックn′のトラック幅方向に一部重複するように、ライトヘッドを用いてDCイレーズを行うことによって、広トラック13からなるトラックn′を狭トラック11からなるトラックn″にする。
なお、この場合、例えば、トラックn+1の一部がDCイレーズ領域17と重なって情報が消去されるが、トラックn+1の情報は既に空きエリア21に退避させているので問題はない。
【0034】
図4及び図6(d)参照
次のステップにおいて、トラックm+1の情報を読み出して、空きエリア21における既にオーバライトの終了したトラックnの部分に退避させ、空きエリア21からトラックn+1の情報を読み出し、トラックnのオーバライト手順と同様の手順、即ち、書込み−DCイレーズを繰り返すことによって、広トラック13からなるトラックn+1を、広トラック13からなるトラックn′+1を介して狭トラックn″+1に変換し、次いで、トラックmについても同様に、広トラック13からなるトラックmを、広トラック13からなるトラックm′を介して狭トラックm″に変換する。
【0035】
ここまでの工程において、図6(d)に示すように、狭トラック化にともなって、次のトラックm+1との間にほぼ1トラック分に相当する空きスペース18が形成されるが、この空きスペースはこのままでは無駄エリアとなり、オーバライト回数が増えると無駄スペースも増加することになる。
【0036】
そこで、オーバライト回数Xをカウントし、この回数Xが、本発明の記録方法の優位性を示さない回数Yを越えているか否かを判定し、Yを越えていない場合には、オーバライト作業を終了する。
一方、オーバライト回数XがYを越えている場合には、磁気ディスクスペースにおける無駄を省くために、図7及び図8において後述する記録の詰め直し作業を行う。
【0037】
なお、回数Yは、書き換える前の広トラック幅、書き換えたのちの狭トラック幅、及び、トラック間のスペースの幅、DCイレーズ領域の幅に依存するものである。
【0038】
この様に、本発明の第1の実施の形態においては、磁気ディスク内に連続した空きエリアを設けているので、狭トラック磁気記録方法における欠点であるオーバライトができない欠点を解消することができる。
【0039】
なお、上記の説明においては、書き換える前のトラックは全て広トラックとしているが、狭トラックの場合にも適用されるものであり、この場合には、書換えに伴って常に次のトラックの情報が消去されるので、書換えを行うトラック以降の全てのトラックについて、訂正がない場合にもオーバライトしなければならないが、後述する記録詰め直し作業と同様である。
【0040】
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第1の実施の形態における記録詰め直し作業を説明するが、ここでは、トラック1から順に記録詰め直しを行う場合について説明する。
なお、図7は本発明の第1の実施の形態における記録詰め直し作業のフロー図であり、また、図8は、磁気ディスクにおける、狭トラックの形成工程の模式的説明図である。
図7及び図8(a)参照
まず、トラック1、トラック2、及び、トラック3の情報を読み出して空きエリア21に予め記録する。
なお、既に、情報記録エリア22の情報が書き込まれているトラックは、ライトヘッドのコア幅に相当する広トラック13と仮定しており、また、この場合の空きエリア21内におけるトラック幅は、ライトヘッドのコア幅に相当する広トラック13のままで良い。
【0041】
次いで、トラック1のトラック幅方向に一部重複するように、ライトヘッドを用いてDCイレーズを行うことによって、広トラック13からなるトラック1を狭トラック11からなる狭トラック1″にする。
なお、この場合、例えば、トラック2の一部がDCイレーズ領域17と重なって情報が消去されるが、トラック2の情報は既に空きエリア21に退避させているので問題はない。
【0042】
図7及び図8(b)参照
次のステップにおいて、空きエリア21からトラック2の情報を読みだし、狭トラック1″の次に、広トラック13からなるトラック2′(図示せず)として書き込んだのち、DCイレーズを行うことによって、狭トラック11からなる狭トラック2″を形成する。
なお、この場合にも、トラック3の一部がDCイレーズ領域17と重なって情報が消去されるが、トラック3の情報は既に空きエリア21に退避させているので問題はない。
【0043】
この様な、空きエリア21の退避、書込み−DCイレーズを最後のトラックまで行うことによって、記録の詰め直し作業が終了する。
この様な記録詰め直し作業を行うことによって、オーバライトに伴って無駄スペースが生じた場合に、無駄をなくすことでき、それによって、磁気ディスクスペース全体を有効に使用することができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態及び参考例を説明してきたが、本発明は実施の形態及び参考例に記載した構成及び条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、本発明の前提となる参考例、したがって、本発明の第1の実施の形態における、書込み幅W、狭トラック幅T、トラック間スペースS、及び、イレーズ幅Eは単なる一例であり、使用形態に応じて、或いは、ライトヘッド及びリードヘッドに微細化にともなって適宜変更されるものである。
【0045】
また、上記の第1の実施の形態においては、オーバライト或いは記録詰め直しを行う際に、書換えを行うトラック及びその次のトラックの情報を予め磁気ディスクの最外径に設けた空きエリアに設けているが、磁気ディスクの最内径に設けても良いものであり、さらには両方に設けても良いものである。
【0046】
また、上記の第1の実施の形態においては、空きエリアを3トラックとしているが、少なくとも2トラック以上あれば良いものであり、例えば、2トラックの場合には、トラックnをオーバライトしたら直ぐに空きエリアのトラックnをトラックmに書き換えたのち、トラックn+1のオーバライトを行う必要がある。
【0047】
また、オーバライトに伴って情報を退避させる領域は、磁気ディスクに設けた空きエリアに限られるものではなく、例えば、磁気記録再生装置内に、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)、SRAM(スタティック・ランダム・アクセス・メモリ)、或いは、FeRAM(強誘電体RAM)等のRAMを設けて、このRAMに情報を退避させるようにしても良いものである。
【0048】
さらに、このようなRAM情報は、磁気ディスク装置内に限られるものではなく、磁気ディスク装置の取り付けられている情報処理装置、例えば、パーソナルコンピュータ等のRAMに情報を退避させるようにしても良いものである。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、同じライトヘッドを用いて書込みと部分的なDCイレーズを繰り返して行ってトラックを形成しているので、ライトヘッドのコア幅より狭いトラック幅の狭トラックを形成することができ、それによって、最大記憶容量を飛躍的に増大することができるので、HDD等の磁気記録再生装置の高記録密度化に寄与するところが大きく、さらに、バックアップ専用ディスクや大容量可搬型記録媒体等の新たな用途の実現が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】 本発明の前提となる参考例の説明図である。
【図3】 書き滲みがあった場合の狭トラックの説明図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態のオーバライト工程のフロー図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態の各フローにおけるトラックの状態の途中までの説明図である。
【図6】 本発明の第1の実施の形態の各フローにおけるトラックの状態の図5以降の説明図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態における記録詰め直し作業のフロー図である。
【図8】 本発明の第1の実施の形態の記録詰め直し作業におけるトラックの状態の説明図である。
【図9】 従来の磁気記録媒体におけるトラック状態の説明図である。
Claims (1)
- 情報を磁気的に再生する再生ヘッドと、情報を磁気的に記録する書込みヘッドと、情報を書き込むための磁気記録媒体を備えた磁気記録再生装置における狭トラック磁気記録方法において、前記磁気記録媒体の最外径或いは最内径の内の少なくとも一方に、少なくとも2トラック以上の空きエリアを有しており、情報を書き込んだトラックの幅方向の一部を完全消去することによって狭トラックを形成するとともに、情報が完全消去されたスペースを介して次の情報を書き込む手順を繰り返し、
且つ、n番目のトラックnからm番目までm個のトラックmを上書きする場合に、前記磁気記録媒体の内の空き容量が2×mトラック以上連続してあるか否かをチェックし、
2×mトラック以上連続した空き容量がある場合には、前記狭トラックの形成方法により前記空き容量に上書きし、
2×mトラック以上連続した空き容量がない場合には、少なくともトラックnとトラックn+1の情報を読み出して前記空きエリアに退避させたのち、前記トラックn上にトラックn′を書き込み、
前記情報を書き込んだトラックn′の幅方向の一部を完全に消去することによって狭トラックn″を形成するとともに、
情報が完全に消去されたスペースを介して次の情報をトラックn′+1として書き込む手順を前記m番目のトラックmについての狭トラックm″の形成まで順次繰り返すことによって、
上書きされる情報を予め前記空きエリアに退避させた状態で、前記上書きされる情報のトラックに上書きすることを特徴とする狭トラック磁気記録方法。
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