[go: up one dir, main page]

JPH03212413A - ゴム変性ビニル芳香族系重合体 - Google Patents

ゴム変性ビニル芳香族系重合体

Info

Publication number
JPH03212413A
JPH03212413A JP721590A JP721590A JPH03212413A JP H03212413 A JPH03212413 A JP H03212413A JP 721590 A JP721590 A JP 721590A JP 721590 A JP721590 A JP 721590A JP H03212413 A JPH03212413 A JP H03212413A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl aromatic
rubber
polymer
weight
butadiene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP721590A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Ishikawa
弘昭 石川
Masahiro Sasagawa
雅弘 笹川
Mitsutoshi Toyama
満俊 遠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP721590A priority Critical patent/JPH03212413A/ja
Publication of JPH03212413A publication Critical patent/JPH03212413A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なゴム変性ビニル芳香族系重合体に関す
る。更に詳しくは、新規なゴム状重合体にて変性された
耐衝撃性等の物性に優れたゴム変性ビニル芳香族系重合
体に関する。
〔従来の技術〕
硬質で脆いポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン
共重合樹脂等のビニル芳香族系重合体を、各種ゴム状重
合体で変性して衝撃性を高めたゴム変性ビニル芳香族系
重合体は従来より良く知られている。特にゴム状重合体
の存在下にスチレンを主成分とする単量体を撹拌もしく
はシェアーの存在下に塊状重合または塊状懸濁重合し、
スチレン系重合体中にゴムを粒子状に分散させた耐衝撃
性ポリスチレンや、ABS樹脂等ゴム変性ビニル芳香族
系重合体は、安価で成形加工性、寸法安定性、耐衝撃性
に優れるため、各種用途に用いられてきた。そして上記
の変性用ゴムとしては、有機リチウム単独またはこれを
主成分とするアニオン重合によって得られるいわゆるロ
ーシスポリブタジェンゴム、及びスチレン−ブタジェン
共重合ゴムあるいは、コバルト、ニッケル、チタン等の
遷移金属化合物を主成分とする触媒や、希土類金属化合
物を主成分とする触媒によって得られるハイシスポリブ
タジェンゴムが広く用いられてきた。
しかしながらこれらの変性用ゴムは、ポリスチレン系樹
脂の耐衝撃性を著しく高める効果を奏するものの、反面
、剛性、光沢等の特性を悪化させるという欠点を伴って
いた。このため、耐衝撃性に加え、剛性、光沢のバラン
スの優れたゴム変性ビニル芳香族系重合体の出現が待た
れていたのである。この目的を達成するため、例えば、
特開昭48−46891号公報や特開昭52−8844
4号公報には、各々ポリブタジェンゴムのうち、特にシ
ス1,4結合が90%以上のハイシスポリブタジェンゴ
ムを用いたABS樹脂の製造方法、ポリブタジェンゴム
のうち、特にシス1.4結合が90%以上のポリブタジ
ェンゴムを主成分とするゴムを使用し、かつ分散ゴム粒
子径を0.5〜2.5μmに制御した光沢に優れたゴム
変性ポリスチレンが提案されている。
そして、これらの公報に開示されているゴム変性重合体
は、変性用ゴムとしてローシスポリブタジェンゴムと比
較して、低いガラス転移温度を有するハイシスポリブタ
ジェンゴムを用いているため、耐衝撃性、特に低温にお
ける耐衝撃性に優れるという利点があった。しかしなが
らこれらの公報に記載のハイシスポリブタジェンゴムは
、前記の塊状重合や塊状懸濁重合により、小粒径の分散
ゴム粒子とし難く、強撹拌や強いシェアーを与える必要
があった。その結果、高ゴム含量のゴム変性重合体とす
る場合には、塊状重合時の系粘度が高(なるため実質的
に小粒径の分散ゴム粒子を得難く、高い衝撃強度と、高
光沢性を併せもつゴム変性重合体が得られないという難
点があった。一方、特開昭61−143415号公報に
は、ゴムとして、リチウム基材重合触媒により得られた
数平均分子量が1.000〜10.000であるブロッ
クスチレン部を少くとも1個含有し、全スチレン含量が
3〜25重量%であるスチレン−ブタジェン重合体を使
用した光沢に優れたゴム変性ポリスチレンが提案されて
いる。該公報に開示のゴム変性ポリスチレンは、強化用
ゴムとしてスチレン−ブタジェン共重合体ゴムを用いて
いるため、塊状重合や塊状懸濁重合により分散ゴム粒子
を小粒子に制御し易く、最終的に得られるゴム変性ポリ
スチレンは、光沢に優れるという利点を有していた。し
かしながら、用いているスチレン−ブタジェン共重合体
ゴムは、ゴムの重合触媒としてリチウム基材触媒を用い
て得られるゴムであり、ポリブタジェン成分はシス1.
4結合の少いローシスタイプのポリブタジェンであった
ため得られるゴム変性ポリスチレンは、ハイシスポリブ
タジェンゴムを用いたゴム変性ポリスチレンと比較して
、耐衝撃性(特に低温における耐衝撃性)が劣っている
という課題を有していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記した従来技術によるゴム変性ビニル芳香族
系重合体が、耐衝撃性(特に低温における耐衝撃性)と
光沢のバランスに欠けるという問題点を解決し、耐衝撃
性、剛性及び光沢のバランスの一段と改良されたゴム変
性ビニル芳香族系重合体を提供することを課題とするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題解決のため、鋭意検討した結果、本発明者等は
、変性用ゴムとして特定組成、特定のミクロ構造を有す
る、ブタジェンとビニル芳香族化合物より成るゴム状重
合体を用いた、ゴム変性ビニル芳香族系重合体が上記課
題を効果的に達成することを見出し、本発明を完成する
に至った。
すなわち本発明は、ビニル芳香族単量体またはビニル芳
香族単量体にこれと共重合可能なビニル単量体を加えた
単量体混合物より成るビニル芳香族系重合体マトリック
ス中に、ゴム状重合体が軟質成分を形成して分散して成
るゴム変性ビニル芳香族系重合体において、A)該ゴム
状重合体が、97〜60重量%のブタジェン及び3〜4
0重量%のビニル芳香族単量体より成り、かつB)該ゴ
ム状重合体中のポリブタジェン成分中に占めるシス1,
4結合の割合が、80重量%以上であることを特徴とす
るゴム変性ビニル芳香族系重合体を提供するものである
本発明のゴム変性ビニル芳香族系重合体は、上記A)、
 B)の要件を満足するゴム状重合体の存在下、ビニル
芳香族単量体またはビニル芳香族単量体及びこれと共重
合可能なビニル単量体を加えた単量体混合物を撹拌もし
くはシェアーの存在下に、塊状重合または塊状懸濁重合
を行うことにより得られる。上記のビニル芳香族単量体
としては、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチル
スチレン等のビニル芳香族単量体、モノクロルスチレン
、ジクロルスチレン、ジブロムスチレン、トリブロムス
チレン等の核置換ビニル芳香族単量体を挙げることがで
きる。これらの単量体は、単独もしくは、2種以上の混
合物であっても良い。次にこれらのビニル芳香族単量体
と共重合可能なビニル単量体としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体、メ
チルメタクリレート、ブチルアクリレート等のα、β不
飽和カルボン酸エステル単量体、メタクリル酸、アクリ
ル酸等のα、β不飽和カルボン酸、無水マレイン酸等の
α、β不飽和ジカルボン酸無水物、N−フェニルマレイ
ミド、等のマレイミド化合物等を挙げることができる。
これらのビニル単量体は単独又は2種以上の混合物であ
っても良い。又、これら単量体から形成されるビニル芳
香族系重合体マトリックスはゴム変性ビニル芳香族系重
合体中に70〜90重量%、好ましくは80〜95重量
%含有されている。
次に本発明のゴム変性ビニル芳香族系重合体におけるゴ
ム状重合体は、A)ブタジェン及び3〜40重量%のビ
ニル芳香族単量体より成り、がっB)ポリブタジェン成
分中に占めるシス1,4結合の割合が80重量%以上で
あることが必要である。前記ゴム状重合体は、上記A)
、 B)の要件をともに満足することが必要である。又
、その含有量は3〜30重量%、好ましくは5〜20重
量%となる。上記ゴム状重合体中のビニル芳香族単鏝体
としては、スチレン、α−メチルスチレン、バラ−メチ
ルスチレン等のビニル芳香族単量体、モノクロルスチレ
ン、ジクロルスチレン、ジプロモスチレン、トリブロモ
スチレン等の核置換ビニル芳香族単量体等を挙ることか
できる。これらのビニル芳香族単量体は、その単独もし
くは2種以上の混合物であっても良いが、耐衝撃性付与
を目的とするビニル芳香族系重合体と同一もしくは類似
の構造を有していることが好ましい。一般的にはスチレ
ンが好ましい。
本発明のゴム変性ビニル芳香族系重合体における前記ゴ
ム状重合体中のビニル芳香族単量体の含量は3〜40重
量%であることが必要である。ゴム状重合体中の、前記
ビニル芳香族単量体の含量が3重量%に満たない場合に
は、塊状重合または塊状懸濁重合にて、ゴム状重合体を
ビニル芳香族系重合体中に微分散することが困難となり
、最終的に得られるゴム変性ビニル芳香族系共重合体よ
り得られる成形品の光沢が劣ったものとなってしまう。
又、前記ビニル芳香族単量体の含量が40重量%を越え
ると、最終的に得られるゴム変性ビニル芳香族系重合体
の衝撃強度が劣ったものとなる。
前記ビニル芳香族単量体の含量は好ましくは5〜35重
量%、最も好ましくは、12〜30重量%である。
更に上記ゴム状重合体が上記ビニル芳香族重合体のブロ
ックを含有するものである場合には、ゴム変性ビニル芳
香族系重合体の耐衝撃性か更に優れたものとなる。更に
、上記ゴム状重合体中のビニル芳香族重合体のブロック
含量が5重量%以上、好ましくは10重量%以上の場合
には、最終的に得られるゴム変性ビニル芳香族系重合体
は耐衝撃性及び光沢の一層優れたものとなる。更に又、
上記ゴム状重合体のビニル芳香族重合体ブロックの重量
平均分子量が5 、000以上の場合には、ゴム変性ビ
ニル芳香族系重合体は耐衝撃性及び光沢のより一層優れ
たものとなる。
次に上記ゴム状重合体中のポリブタジェン成分中に占め
るシス1,4結合の割合は80重量%以上であることが
必要である。シス1,4結合の割合か80重量%に満た
ない場合には、最終的に得られるゴム変性ビニル芳香族
系重合体の耐衝撃性(特に低温における耐衝撃性)が劣
ってしまう。シス1.4結合の割合は、好ましくは90
重量%以上である。
尚、上記ゴム状重合体の分子量に特に制約はないが、従
来技術によるゴム状重合体相当の50.000〜500
、000重量平均分子量の範囲ならば好適である。
以上に述べた本発明のゴム変性ビニル芳香族系重合体に
おけるゴム状重合体は、以下に記す特定の触媒を用いて
、ブタジェンと前記ビニル芳香族単量体を特定の条件下
に重合することにより得ることができる。上記の特定触
媒としては、(イ〉希土類金属のカルボキシレート、ア
ルコラード、フェノラート、リン酸塩、亜リン酸塩から
選ばれた少なくとも1種と有機アルミニウム化合物とル
イス酸よりなる重合触媒、 (ロ)希土類金属のハロゲン化物、有機アルミニウム化
合物と有機Nオキサイドよりなる重合触媒、等を挙げる
ことができる。上記重合触媒において希土類金属として
は、セリウム、ランタン、プラセオジウム、ネオジム、
ガドリウムを挙げることができるか、特にネオジウム、
プラセオジウムが本発明の共重合体を得るのに好ましい
。また上記(イ)の重合触媒の成分のうち、希土類金属
のカルボキシレート、アルコラード、フェノラート、リ
ン酸塩、亜リン酸塩とは、各々下記一般式で示されるも
のである。
尚、以下の一般式においてl−nは、セリウム、ランタ
ン、プラセオジウム、ネオジム、ガドリウムのいずれか
の希土類金属を示す。
1)希土類金属のカルボキシレート; 但し、Rは、下記i)〜vii)のいずれかより選ばれ
る有機酸の残基 i)直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1〜17のアルキ
ル基 i 炭素数17の直鎖状アルケニル基 ii  フェニル基 V ベンジル基 v  トリフェニルメチル基 viトリシクロヘキシルメチル基 vii  下記一般式で示されるロジン酸の有機酸の残
基 (式中−一一一一の炭素−炭素結合は、飽和単結合もし
くは、不飽和二重結合を示す。) 2)希土類金属のアルコラード; Ln−←0R)3 但し、Rは炭素数1〜20のアルキル基3)希土類金属
のフェノラート; 下記i)または11)式で示されるフェノラート、ナフ
トラート、チオフェノラート、チオナフトラート (式中Yは、酸素またはイオウ原子、Ri 、 R2。
RまたはR4,R5、Reは水素または炭素数1〜20
の炭化水素基である。) 4)希土類金属のリン酸塩、亜リン酸塩とは、L n 
 (P x)s 但し、Px:下記一般式(I)及び(II)で表わされ
るリン酸または亜リン酸の残基。
(ここでj、に、1.mは0以上の整数を表わし、それ
ぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
又、R1−R4は、水素原子、あるいは炭化水素基、あ
るいは芳香族炭化水素基、あるいはアルコキシ基、ある
いはアルキルフェノキシ基を表わし、1 2  3 RとR及びRとR4は、それぞれ同一の基であっても異
なる基であってもかまわない。)上記一般式(I)の酸
は、5価の有機リン酸化合物を表わし、一般には母体構
造をとる5価のリン酸及びそのモノあるいはジエステル
の形で命名される。そのような好ましい例としては、リ
ン酸ジブチル、リン酸ジペンチル、リン酸ジヘキシル、
リン酸ジヘプチル、リン酸ジオクチル、リン酸ビス(2
−エチルヘキシル)、リン酸ビス(1−メチルヘプチル
)、リン酸ジラウリル、リン酸ジオレイル、リン酸ジフ
ェニル、リン酸ビス(p−ノニルフェニル)、リン酸ビ
ス(ポリエチレングリコール−p−ノニルフェニル)、
リン酸(ブチル)(2−エチルヘキシル)、リン酸(1
−メチルヘプチル)(2−エチルヘキシル)、リン酸(
2−エチルヘキシル)(p−ノニルフェニル)、2−エ
チルへキシルホスホン酸モノブチル、2−エチルへキシ
ルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシル、フェニルホス
ホン酸モノ−2−エチルヘキシル、2−エチルへキシル
ホスホン酸モノ−p−ノニルフェニル、ホスホン酸モノ
−2エチルヘキシル、ホスホン酸モノ−1−メチルヘプ
チル、ホスホン酸モノ−p−ノニルフェニル、ジブチル
ホスフィン酸、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフィン
酸、ビス(1−メチルヘプチル)ホスフィン酸、ジラウ
リルホスフィン酸、ジオレイルホスフィン酸、ジフェニ
ルホスフィン酸、ビス(p−ノニルフェニル)ホスフィ
ン酸、ブチル(2−エチルヘキシル)ホスフィン酸、(
2−エチルヘキシル)(1−メチルヘプチル)ホスフィ
ン酸、(2−エチルヘキシル)(p−ノニルフェニル)
ホスフィン酸、ブチルホスフィン酸、2−エチルへキシ
ルホスフィン酸、1−メチルへブチルホスフィン酸、オ
レイルホスフィン酸、ラウリルホスフィン酸、フェニル
ホスフィン酸、p−ノニルフェニルホスフィン酸等が挙
げられる。
又、上記一般式(n)で表わされる3価の有機リン酸化
合物の好ましい例としては、上記(I)に例示した5価
の有機リン酸化合物の母体構造が、それぞれ亜リン酸に
置換された化合物を挙げることができる。
上記に例示した有機リン酸化合物のうちで、好ましい例
としては、リン酸ビス(2−エチルヘキシル)、リン酸
ビス(1−メチルヘプチル)、リン酸ビス(p−ノニル
フェニル)、リン酸ビス(ポリエチレングリコール−p
−ノニルフェニル)、リン酸(1−メチルヘプチル)(
2−エチルヘキシル)、リン酸(2−エチルヘキシル)
(p−ノニルフェニル)、2−エチルへキシルホスホン
酸モノ−2−エチルヘキシル、2−エチルへキシルホス
ホン酸モノ−p−ノニルフェニル、ビス(2−エチルヘ
キシル)ホスフィン酸、ビス(1−メチルヘプチル)ホ
スフィン酸、ビス(p−ノニルフェニル)ホスフィン酸
、(2−エチルヘキシル)(1−メチルヘプチル)ホス
フィン酸、(2−エチルヘキシル)(p−ノニルフェニ
ル)ホスフィン酸が挙げられ、特に好ましい例として、
リン酸ビス(2−エチルヘキシル)、リン酸ビス(1−
メチルヘプチル)、2−エチルへキシルホスホン酸モノ
−2−エチルヘキシル、ビス(2=エチルヘキシル)ホ
スフィン酸が挙げられる。
また(口)の重合触媒の成分のうち、希土類金属のハロ
ゲン化物は下記一般式で示されるものである。
L n X s 但し、Xは塩素、臭素、ヨウ素を表わす。
次に、上記(イ)及び(ロ)の有機アルミニウム化合物
は、一般式(III)で表わされる。
A、Q R3−nH,・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・ (m)(ここでnは0.1又は2であり
、Rは炭素数1ないし8個の炭化水素基、Hは水素原子
である。)好ましい有機アルミニウム化合物としては、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、トリへキシルアルミニウム、トリシクロヘキシル
アルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジ
イソブチルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニ
ウムジハイドライドイソブチルアルミニウムジハイドラ
イド等が挙げられ、特に好ましいものはトリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジェチルアル
ミニラムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイ
ドライドである。これらは2種以上の混合物であっても
良い。
次に、(イ)の触媒の一成分であるルイス酸は、特にハ
ロゲン元素含有ルイス酸化合物である。
これらの好ましいものとしては、周期律表の主族Ha、
IVa又はVaに属する元素のハライドないしは有機金
属ハライドが挙げられ、ハライドとしては塩素又は臭素
が好ましい。これらの化合物の例としては、メチルアル
ミニウムジクロライド、メチルアルミニウムジクロライ
ド、エチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニ
ウムジクロライド、ブチルアルミニウムジクロライド、
ブチルアルミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウ
ムブロマイド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエ
チルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムク
ロライド、ジブチルアルミニウムブロマイド、ジブチル
アルミニウムクロライド、メチルアルミニウムセスキブ
ロマイド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチ
ルアルミニウムセスキブロマイド、エチルアルミニウム
セスキクロライド、ジブチル錫ジクロライド、アルミニ
ウムトリブロマイド、三塩化アンチモン、五塩化アンチ
モン、三塩化リン、五塩化リン及び四塩化錫があり、特
に好ましいものとしてジエチルアルミニウムクロライド
、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミ
ニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド
、エチルアルミニウムセスキブロマイド及びエチルアル
ミニウムジブロマイドが挙げられる。
次に(ロ)の触媒の一成分である有機N−オキサイドは
、下記の環状型または非環状型のN−オキサイドである
(a)  環状型N−オキサイド 含窒素へテロ芳香族N−オキサイド:ピリジンN−オキ
サイド、ピコリンN−オキサイド(α。
β、γ)、4−エトキシピリジンN−オキサイド、キノ
リン−N−オキサイド、イソキノリン−Nオキサイド、
ピリミジンN−オキサイド、ピラジンN−オキサイド、
ピリダジンN−オキサイド、ニコチン酸エチルN−オキ
サイド、コリジンNオキサイド、3.4−ルチジンN−
オキサイド、フタラジンN−オキサイド、キノキサリン
N−オキサイド、キナゾリンN−オキサイド、1−メチ
ルイミダゾールN−オキサイド、1−メチルベンズイミ
ダゾールN−オキサイド、1−メチルピラゾールN−オ
キサイド、ベンズオキサゾールN−オキサイド、ベンゾ
チアゾールN−オキサイド、4−クロロピリジンN−オ
キサイド、テトラヒドロキノリンN−オキサイド等。
その他の環状N−オキサイド:N−メチルピロリジンN
−オキサイド、N−ブチルピロリジンN−オキサイド、
N−メチルピペリジンN−オキサイド、N−メチルモル
ホリンN−オキサイド、1−ピロレニンN−オキサイド
等。
(b)  非環状型N−オキサイド トリメチルアミンN−オキサイド、トリエチルアミンN
−オキサイド、トリオクチルアミンNオキサイド、N、
N−ジエチルアニリンN−オキサイド、N、N−ジメチ
ルシクロヘキシルアミンN−オキサイド、N、N−ジメ
チルベンジルアミンNオキサイド、ベンジリデンアニリ
ンN−オキサイド、アゾキシベンゼン、ベンゾニトリル
オキサイド、 2.4−ジメチルベンゾニトリルオキサ
イド、2.4.6−ドリメチルベンゾニトリルオキサイ
ド、2−メトキシ−1−ナフトニトリルオキサイド、2
.6−ジメトキシ−5−ブロモ−1−ナフトニトリルオ
キサイド等。
好ましい有機N−オキサイドは、含窒素へテロ芳香族N
−オキサイドであり、その中でもピリジン、ピコリンの
如き置換ピリジン、及びイソキノリン、キノリン、フェ
ナンスリジンの如きピリジンのペンゾローグ誘導体のN
−オキサイドが好適である。
使用される有機N−オキサイドは、市販品として人手す
るか、または、該有機N−オキサイドの前駆体となる含
窒素有機化合物のN−オキシド化等の反応によって容易
に取得することができる。
このような有機N−オキサイドの合成は、重合らの報文
(例えば、J、 Pharm、 Soc、 Japan
、 1947゜67、 33)  、  Chemls
try of the Heterocyelic N
−0xides(A、  R,Katritzky a
nd J、  M、  Logowski。
1971、 Academic Press Inc、
)等に詳述されている。
本発明の上記(イ)、(ロ)の触媒3成分の好ましい構
成比は、各々を希土類金属/アルミニウム/(イ)の触
媒に於るハロゲン元素(または(ロ)の触媒に於る窒素
元素)で表示して172〜100/1〜6が好ましく、
特に好ましくは175〜50/1.5〜5の範囲である
本発明で好適に用いられる上記触媒は極めて活性が高く
、使用する触媒歯は重合すべき共役ジエン化合物単量体
100g当り、希土類金属で表示して1.5X10’モ
ル以下が好ましく、特に好ましい範囲は0.015X 
10−3〜1.0 Xl0−3モルである。
また上記(イ)の触媒は各々ブタジェンの存在または不
存在下に希土類金属のカルボキシレート、アルコラード
、フェノラート、リン酸塩、亜リン酸塩を、ハロゲン元
素含有ルイス酸の添加に先たち、有機アルミニウム化合
物と予備反応させることにより、活性を高めることもで
きる。
この予備反応は反応温度0〜100℃で実施するのが好
ましい。特に好ましい反応時間は0.05〜3時間であ
る。
次に上記重合触媒を用いて、本発明のゴム変性ビニル芳
香族系重合体におけるゴム状共重合体を得る方法として
は i)不活性溶剤の存在下に上記触媒を用いてブタジェン
の重合を進行せしめ、ブタジェンの重合が実質的に終了
した後、前記のビニル芳香族単量体を加え、得られるゴ
ム状重合体中のビニル芳香族単量体の含量が3〜40重
量%となるよう重合反応を継続させる方法 if)不活性溶剤の不存在下または存在下に、上記触媒
を用いて、ブタジェンとビニル芳香族単量体の混合物の
重合を進行せしめ、得られるゴム状重合体中のビニル芳
香族単量体の含量が3〜40重量%となるよう重合反応
を継続させる方法があり、いずれの方法によっても、上
記のゴム状重合体が得られる。i)の方法によれば、ブ
ロック性の高いブタジェンとビニル芳香族単量体のゴム
状重合体が得られ、ii)の方法によれば、ブタジェン
に対するビニル芳香族単量体の成分比が漸増する構造を
有するゴム状重合体が得られる。
i)、ii)の方法による場合の不活性溶剤とは、上記
ゴム状重合体の重合に不活性な溶剤であり、好ましいも
のとしてブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、
ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素
、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等
の脂環式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチル
ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素等またはこれら
の混合物である。
上記の不活性溶剤の量は、i)の方法においてはブタジ
ェン100重量部に対して300重量部以上、より好ま
しくは400重量部である。またii)の方法において
不活性溶剤は混合単量体100重量部に対して200重
量部以下、好ましくは100重量部以下、更に好ましく
は50重量部以下であり、実質的に不活性溶剤を使用し
ない実施態様も可能である。
また、ii)の方法において、ブタジェンとビニル芳香
族単量体の混合単量体の比は各々1〜70重量部/99
〜30重量部、好ましくは2〜40重量部/98〜60
重量部、特に好ましくは3〜30重量部/97〜70重
最部である。
特に不活性溶剤を使用しない実施形態においては4〜1
8重量部/96〜82重量部あるいは5〜15重量部/
95〜85重量部に調整される。
上記方法のいずれにおいても、ビニル芳香族単量体の重
合速度は、ブタジェンの重合速度に比して遅いため、i
)の方法においてはブタジェンの重合の実質的終了後に
引続き行われるビニル芳香族単量体の重合は充分に時間
をかけて行う必要がある。またii)の方法においても
、ブタジェンとビニル芳香族単量体の混合物のうち、ブ
タジェンの重合が優先的に進行し、未反応ブタジェン量
の低下に伴い、ビニル芳香族単量体の重合が遅い速度で
進行し、ゴム状重合体中に取り込まれるようになる。従
ってこの場合も、重合時間を充分に取る必要があり、こ
の点は重要である。重合温度、触媒量等の条件にも依る
が、i)、ii)のいずれにおいても、ブタジェンの実
質的な重合終了後、更に5〜100時間重合を継続する
ことが好ましい。またii)の方法による場合、比較的
低温で重合を行う方が、ゴム状重合体のブロック性が増
す。この場合、ブタジェン成分の重合段階を低温で実施
し、ビニル芳香族単量体の重合段階を高温で実施するこ
とにより、重合時間を短縮することも可能である。上記
において、低温とは30〜65℃の範囲であり、高温と
は70〜95℃の範囲である。
またif)の方法によりゴム状重合体を得る場合はゴム
状重合体は、未反応のビニル芳香族単量体(及び不活性
溶剤)の溶液として得られるので、必要に応じ、他のビ
ニル芳香族単量体や、これらと共重合可能なビニル単量
体を加えて、熱重合またはラジカル重合開始剤等により
引き続き重合を行い、所望のゴム変性ビニル芳香族系重
合体を得ることが可能である。
〔実 施 例〕
以下実施例、参考例により本発明を更に具体的示すがこ
れらは本発明をより明らかにするためのものであり、本
発明の範囲を限定するものではない。
1)参考例:ゴム状重合体の調製 実施例、参考例では、以下の参考例に示す方法により得
たゴム状重合体を用いた。
尚、ゴム状重合体の調製及びその構造解析については下
記測定方法・手順に従った。
1)ブタジェン及びビニル芳香族単量体の転化率:後記
する方法により得られるゴム状重合体を含有する重合終
了後の重合体溶液を、トルエンを含んだ密封容器に所定
量採取し、ガスクロマトグラフにより、未反応のブタジ
ェンの重量を求め、仕込みブタジェンとの比率から、ブ
タジェンの転化率を求める。他方、重合体溶液の所定量
を高真空下230℃30分間脱揮することにより、固形
分重量を求める。下式によりビニル芳香族単量体の転化
率を求める。
ビニル芳香族単口体の転化率(%)− 同形分重量一仕込みブタジェン i)重合体溶液からのブタジェン−ビニル芳香族共重合
体及びホモビニル芳香族重合体の分離二重合体溶液をト
ルエンにて希釈し、次いでメチルエチルケトン/アセト
ンの45 : 55重量比の混合溶媒中に注ぎ、遠心分
離操作を行う。上澄液及び沈澱物を各々50’C1真空
下に乾燥する。上澄液中の重合体重量を算出し、生成し
たホモビニル芳香族重合体重量を求める。また沈澱物の
重量を算出し、生成したブタジェン−ビニル芳香族共重
合体重量を求める。
1ii)ブタジェン−ビニル芳香族共重合体の組成:)
で分離したブタジェンビニル芳香族共重合体中のブタジ
ェン及びビニル芳香族単量体の重量比を赤外分光光度法
により求める。ビニル芳香族単量体の含有量は700c
m”のベンゼン環に基く吸収から算出する。次いてモレ
ロ法により、ポリブタジェン部分のシス1,4、トラン
ス1,4、ビニル1.2結合の割合を求める。
iv)ブタジェン−ビニル芳香族共重合体中のビニル芳
香族重合体ブロックの定量:ブタジェンルビニル芳香族
共重合体2重量部を四塩化炭素100重量部に溶解し、
ジーtert−ブチルハイドロパーオキサイド5重量部
を加え、更にオスミウムテトラオキサイドを0.01重
量部添加し、100℃で30分加熱し、ブタジェン−ビ
ニル芳香族共重合体中に存在する二重結合を完全に酸化
分解させる。こうして得られた溶液に多量のメタノール
を加えて生成する沈澱が、ビニル芳香族重合体のブロッ
クである。この沈澱物を濾過し、真空乾燥した後、秤量
し、ビニル芳香族重合体ブロックのブタジェン−ビニル
芳香族共重合体中の含量(重量%)として算出する。
■)ブタジェン−ビニル芳香族共重合体及び該共重合体
中のビニル芳香族重合体ブロックの分子量:ii)及び
iv)で分離したブタジェン−ビニル芳香族共重合体(
または市販のポリブタジエンゴム)及び該共重合体中の
ビニル芳香族化合物重合体ブロックの分子量を、常法に
従いゲルパーミェーションクロマトグラフにより、ポリ
スチレン換算の重量平均分子量を求める。
参考例1− 〔ゴム状重合体Aの調製〕乾燥窒素で内部
をパージした20gのオートクレーブに2kgの1,3
ブタジエンと3kgのスチレンを仕込んだ。続いてネオ
ジムのリン酸塩化合物Nd(Pl)3 〔ただし、Plは 6ミリモル、ジイソブチルアルミニウムハイドライド7
8ミリモルを添加し、室温で15分間予備反応させた。
さらにエチルアルミニウムセスキクロリド6ミリ 続いて80°Cにて26時間重合し重合体濃度24重量
%の粘稠な液を得た。単量体の転化率は、ブタジェンが
99.5%、スチレンが5%であった。またホモポリス
チレンの生成量は、生成ゴム状重合体重量に対して2%
であった。
かくして得られた、ゴム状重合体のスチレン溶液を、ゴ
ム変性ポリスチレン、ゴム変性スチレン−アクリロニト
リル共重合体の重合原液とした。
他方、前記方法に従い、生成ゴム状重合体の構造解析を
行った結果、スチレン含有量が15.0重量%、ブロッ
クスチレン量が8.0重量%のスチレン−ブタジェン共
重合体であることが判明した。
また、ブタジェン部分の結合様式の割合は、シス1、4
結合92.4モル%、トランス1.4結合6.0モル%
、ビニル1,2結合1.6モル%であった。またゴム状
重合体の重量平均分子量は、17万であった。
参考例2− 〔ゴム状重合体Bの調製〕乾燥窒素で内部
をパージした20gのオートクレーブに2 kgの1.
3ブタジエンと8 kgのスチレンを仕込んだ。予じめ
窒素パージした別の容器に、触媒成分としてネオジムの
リン酸塩化合物Nd(Pl)310ミリモル、 1.3
ブタジ工ン20g1ジイソブチルアルミニウムハイドラ
イド130ミリモルを投入し、室温で15分間予備反応
させた後、エチルアルミニウムセスキクロリド10ミリ
モルを加えた。30℃で3時間熟成後、口の触媒成分を
前記の1,3ブタジエンとスチレンの入ったオートクレ
ーブに加え、60℃で20時間重合したゴム状重合体の
スチレン溶液を得た。単量体の転化率は、ブタジェンが
100%、スチレンが3%であった。ゴム状重合体の構
造を表−1に示す。
参考例3−〔ゴム状重合体Cの調製〕 乾燥窒素で内部をパージした201のオートクレーブに
2Kgの1,3ブタジエンと8 Kgのシクロヘキサン
を仕込んだ。実施例2と同じ触媒成分を添加し、60°
Cで重合を開始した。4時間後(この時点てブタジェン
の転化率は100%であった)、スチレン8Kgを追加
し、80℃にして更に16時間重合した。重合後、重合
液を減圧処理することにより、シクロヘキサンを除去し
、ゴム状重合体のスチレン溶液を得た。ゴム状重合体の
構造を表−1に示すが、スチレン含量8.0%の完全ブ
ロックSBRてあった。
参考例4− 〔ゴム状重合体D〕 市販のハイシスポリブタジェンゴムであるニポール12
20SL (日本ゼオン■製〕である。
分析値を表−1に示す。
参考例5− 〔ゴム状重合体Eの調製〕1、8ブタジ工
ン115重量部、シクロヘキサン1000重量部よりな
る溶液にn−ブチルリチウムをo.ogo重量部加え、
重合液を昇温し、3時間重合して1.3ブタジエンの全
量を重合したのち、スチレン10重量部を加えて更に3
時間重合した後、未反応のスチレン及びシクロヘキサン
を脱揮し、ブタジェン重合体ブロックとスチレン重合体
ブロックより成るゴム状重合体Eを得た。構造を表−1
に示す。
参考例6− 〔ゴム状重合体Fの調製〕参考例1におい
て、ゴム状重合体を得る条件として、重合時間を60℃
にて2時間とするほかは同様にしてゴム状重合体Fのス
チレン溶液を得た。
ゴム状重合体Fの構造を表−1に示す。
2)実施例 以下に実施例及び比較例を示すが、ゴム変性ポリスチレ
ン及びゴム変性スチレン−アクリロニトリル共重合体の
調製及びその物性測定は、下記の方法に依った。
〔ゴム変性ポリスチレンの調製〕 前述の参考例にて得たゴム状重合体のスチレン溶液また
はゴム状重合体を、スチレン、エチルベンゼンと混合も
しくは溶解し、ゴム状重合体9.6重量部、スチレン8
0.4重量部、エチルベンゼン10.0重量部及び連鎖
移動剤よりなる重合原液を調製する。この重合原液を、
撹拌機付の多段式重合機に連続的に送液し7、昇温しで
連続重合を行う。第1槽反応機出口の固形分濃度を38
重量%となるよう反応機内温度を制御する。かくして第
1槽反応機内にて、ゴム状重合体の相転及び粒子形成が
進む。同時に第1槽反応機の撹拌数を変えて、分散ゴム
粒子径を調節する。最終槽反応様出口の固形分濃度が8
0重量%となるよう重合させた後、加熱真空下の脱揮装
置に送り込み、未反応のスチレン及びエチルベンゼンを
除去し、押出機にて造粒することにより、ペレット状の
ゴム変性ポリスチレンを得る。
〔ゴム変性スチレン−アクリロニトリル共重合体の調製〕
上記ゴム変性ポリスチレンの調製において、重合原液を
、ゴム状重合体9.8重量部、スチレン48.9重量部
、アクリロニトリル16.3重量部、エチルベンゼン2
5.0重量部とし、更に有機過酸化物を用いて重合を開
始し、第1槽反応機出口の固形分濃度が35重量%、最
終槽反応様出口の固形分濃度が70重量%となるように
するほかは、同様にして重合を行い、ペレット状のゴム
変性スチレン−アクリロニトリル共重合体を得る。
〔ゴム変性ポリスチレン、ゴム変性スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体の分析及び物性測定〕i)ゴム変性ポ
リスチレン、ゴム変性スチレン−アクリロニトリル共重
合体中のゴム状重合体の含量:仕込み液中のゴム状重合
体含量及び最終槽反応様出口の固形分濃度より算出する
ij)ゴム粒子径:超薄切片法により、電子顕微鏡写真
を撮影し、ゴム粒子約1000個につき、下式により、
重量平均粒子径を求める。
ΣN−D4 ゴム粒子径=i)54戸− (Nは、径がDである粒子の数) iii)アイゾツト衝撃強度:射出成形により試験片を
作製し、ASTM D25Bに準拠し、ノツチ付衝撃強
度を求める。測定温度は、23℃、 −30’Cの二条
外で行う。
iv)曲げ弾性率:射出成形により試験片を作製し、A
STM D25Bに準拠し、測定する。
■)光 沢 度: ASTM D638のダンベル試験
片のゲート部とエンド部の光沢度を測定し平均値を求め
る。
実施例 1 参考例1で得たゴム状重合体Aのスチレン溶液をもとに
、前記方法に従い、第1槽反応機の撹拌数を100及び
200rpmとして、ゴム変性ポリスチレンA−1,A
−2、ゴム変性スチレン−アクリロニトリル共重合体A
−3,A−4を得た。物性を表−1に示す。
実施例 2,3 参考例2,3で得たゴム状重合体B、 Cのスチレン溶
液を用いるほかは、実施例1と同様にしてゴム変性ポリ
スチレンB−1,B−2及びC−1゜C−2を得た。物
性を表−1に示す。
比較例 1,2 参考例1に示したゴム状重合体り及び参考例2で得たゴ
ム状重合体Eをスチレン(及びアクリロニトリル)、エ
チルベンゼンに溶解して重合原液を用いるほかは、実施
例1と同様にしてゴム変性ポリスチレンD−1,D−2
及びE−1,E−2、ゴム変性スチレン−アクリロニト
リル共重合体D−3,D−4及びE−3,E−4を得た
。物性を表−1に示す。
比較例 3 参考例6で得たゴム状重合体Fのスチレン溶液を用いる
ほかは実施例1と同様にして、ゴム変性ポリスチレンF
−1,F−2を得た。物性を表−1に示す。
〔発明の効果〕
以上から明らかなように、本発明の変性用ゴムとして、
ブタジェン部分がハイシスポリブタジェンであるブタジ
ェン−ビニル芳香族共重合体を用いたビニル芳香族系重
合体は、耐衝撃性(特に、低温衝撃性)に優れ、かつビ
ニル芳香族系重合体マトリックス中に、ゴム状重合体が
小粒子として分散するため、衝撃強度と光沢のバランス
に優れたゴム変性ビニル芳香族系重合体を与えるという
効果を有する。
これに対し、変性用ゴムとして従来のハイシスポリブタ
ジェンゴムを用いたゴム変性ビニル芳香族系重合体(比
較例1)は、耐衝撃性は良好であるが、小粒子化が困難
であるため、光沢の低いものとなる。一方、変性用ゴム
として従来のスチレン−ブタジェン共重合ゴムを用いた
ゴム変性ビニル芳香族系重合体(比較例2)は、ビニル
芳香族系重合体の耐衝撃性付与剤として用いる場合、ゴ
ム状重合体の小粒子化が容易であるため、光沢の良好な
ゴム変性ビニル芳香族系重合体が得られるが、ポリブタ
ジェン部分が、ローシスポリブタジェンであるため、耐
衝撃性(特に低温衝撃性)が低い。また公知の方法で、
スチレンの存在下にブタジェンを重合して得られるゴム
状重合体を用いたゴム変性ビニル芳香族系重合体(比較
例3)は、ゴム状重合体中のスチレンの含量が低いため
、従来のハイシスポリブタジェンゴムを用いたゴム変性
ビニル芳香族系重合体と同様に、光沢の低いものとなる
(以下余白)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ビニル芳香族単量体またはビニル芳香族単量体にこ
    れと共重合可能なビニル単量体を加えた単量体混合物よ
    り成るビニル芳香族系重合体マトリックス中に、ゴム状
    重合体が軟質成分を形成して分散して成るゴム変性ビニ
    ル芳香族系重合体において A)該ゴム状重合体が、97〜60重量%のブタジエン
    及び3〜40重量%のビニル芳香族単量体より成りかつ B)該ゴム状重合体中のポリブタジエン成分中に占める
    シス1,4結合の割合が80重量%以上であることを特
    徴とするゴム変性ビニル芳香族系重合体。
JP721590A 1990-01-18 1990-01-18 ゴム変性ビニル芳香族系重合体 Pending JPH03212413A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP721590A JPH03212413A (ja) 1990-01-18 1990-01-18 ゴム変性ビニル芳香族系重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP721590A JPH03212413A (ja) 1990-01-18 1990-01-18 ゴム変性ビニル芳香族系重合体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03212413A true JPH03212413A (ja) 1991-09-18

Family

ID=11659778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP721590A Pending JPH03212413A (ja) 1990-01-18 1990-01-18 ゴム変性ビニル芳香族系重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03212413A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000086857A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Nippon Zeon Co Ltd 補強剤を含む結晶性セグメント含有共役ジエン系ゴム組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000086857A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Nippon Zeon Co Ltd 補強剤を含む結晶性セグメント含有共役ジエン系ゴム組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6665145B2 (ja) ブタジエン−スチレン線状共重合体、その調製方法および組成物、ならびに芳香族ビニル樹脂およびその調製方法
JP2544606B2 (ja) オレフイン系ベンゾシクロブテンポリマ−及びその製法
JP6625595B2 (ja) 低シス−ポリブタジエンゴム、組成物、および芳香族ビニル樹脂、ならびにそれらの調製方法
US20100125122A1 (en) Process for the production of a (co)polymer composition by mediated free radical chain growth polymerization
JPH01158007A (ja) スチレン系重合体及びその製造方法
JPS6348317A (ja) 耐衝撃性ポリスチレン系樹脂およびその製造方法
CN1064975C (zh) 制备用橡胶增强的乙烯基芳族共聚物的方法
US8754169B2 (en) Method of preparing rubber comprising polymeric compositions and isoprene comprising interpolymers
JP2002518562A (ja) 高い剛性と靭性を有する耐衝撃性ポリスチレン
JPH03212413A (ja) ゴム変性ビニル芳香族系重合体
CA2372178A1 (en) Method for producing thermoplastic molding materials using rubber solutions
EP4006062B1 (en) Acrylic copolymer coagulant and method for preparing graft copolymer using the same
JPH03212412A (ja) ブタジエン―ビニル芳香族化合物共重合体
JPH038647B2 (ja)
JP2003532767A (ja) アニオン重合により形成された耐衝撃性改良ポリスチレン
JPS63162713A (ja) 耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂の製造方法
JPS6152844B2 (ja)
JPH0532848A (ja) ゴム変性ビニル芳香族系樹脂組成物
JP5262424B2 (ja) スチレン系樹脂組成物
JP3254054B2 (ja) ゴム変性ビニル芳香族樹脂組成物及びその製法
JPH09302051A (ja) 高光沢耐衝撃性スチレン系樹脂組成物及びその製造方法
JP2707700B2 (ja) ゴム変性熱可塑性樹脂およびゴム変性熱可塑性樹脂組成物
JPH0578433A (ja) ゴム変性ビニル芳香族系樹脂組成物
JP3599072B2 (ja) ビニル芳香族重合体含有樹脂組成物
JPS63165413A (ja) 耐衝撃性スチレン系樹脂の製造方法