JPH0235071B2 - - Google Patents
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- JPH0235071B2 JPH0235071B2 JP62105890A JP10589087A JPH0235071B2 JP H0235071 B2 JPH0235071 B2 JP H0235071B2 JP 62105890 A JP62105890 A JP 62105890A JP 10589087 A JP10589087 A JP 10589087A JP H0235071 B2 JPH0235071 B2 JP H0235071B2
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- JP
- Japan
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- emulsion
- parts
- organopolysiloxane
- microemulsion
- water
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Description
[産業上の利用分野]
オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジヨ
ンを主剤とする繊維処理剤に関し、詳しくは乳化
重合によつて得られたオルガノポリシロキサンの
マイクロエマルジヨンを主剤とする繊維処理剤に
関するものである。 [従来の技術] 従来、木綿、麻、絹、羊毛、アンゴラ、モヘア
のような天然繊維、レーヨン、ベンベルグのよう
な再生繊維、アセテートのような半合成繊維、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリ
ル、ポリ塩化ビニル、ビニロン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、スパンデツクスのような合成繊
維、ガラス繊維、カーボン繊維、シリコーンカー
バイド繊維のような無機繊維等の繊維材料に柔軟
性、平滑性、防しわ性、伸長−回復性、撥水性等
を付与するために、オルガノポリシロキサンをア
ニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノ
ニオン系界面活性剤、両性界面活性剤の1種また
は2種以上により、ホモゲナイザー、コロイドミ
ル、ラインミキサー、プロペラミキサー等の乳化
機を使用して乳化した平均粒子径が0.3μm以上の
エマルジヨンや、ジメチルポリシロキサンの環状
体を乳化重合してなる平均粒子径が0.3μm以上の
エマルジヨンが使用されてきた(特公昭44−
20116号公報参照)。また、極性基もしくはシラノ
ール基を有するポリオルガノシロキサンを特定条
件下乳化することによつて得られた平均粒子径が
0.3μm未満のマイクロエマルジヨンを繊維製品の
手入れに使用することが提案されている(特開昭
60−127327号公報参照)。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記した方法により得られた平
均粒子径が0.3μm以上のオルガノポリシロキサン
のエマルジヨンは、繊維に処理する際に必要とさ
れる、撹拌、循環、処理液の絞り等の工程におけ
る安定性(機械安定性)、希釈(20倍〜100倍等の
水による希釈)による安定性(希釈安定性)、ま
た各種添加剤との併用による安定性(配合安定
性)が不充分であるため該エマルジヨンが破壊し
て処理浴上にオルガノポリシロキサンが浮遊し、
これが繊維材料上に油滴(オイルスポツトと称さ
れる)となつてしみになるという重大な欠点があ
つた。また、上記した方法により得られた平均粒
子径が0.3μm未満のオルガノポリシロキサンのマ
イクロエマルジヨンは、各種安定性が多少改善さ
れてはいるがまだ不十分であり、やはり、油滴と
なつて、しみになるという欠点がある。 本発明は上述した欠点を解消することを目的と
し、乳化重合によつて得られたオルガノポリシロ
キサンのマイクロエマルジヨンを主剤とする、エ
マルジヨンの機械安定性、希釈安定性および配合
安定性にすぐれ、オイルスポツトが発生しない繊
維処理剤を提供するものである。 [問題点を解決するための手段とその作用] 前記した目的は、環状オルガノポリシロキサン
の粗エマルジヨンを乳化重合触媒含有水に滴下
し、乳化重合することによつて得られたマイクロ
エマルジヨンであつて、マイクロエマルジヨンの
平均粒子径が0.15μm以下であり、かつオルガノ
ポリシロキサン抽出物の25℃における粘度が少な
くとも100センチストークスである、オルガノポ
リシロキサンのマイクロエマルジヨンを主剤とす
る繊維処理剤により達成される。 これを説明するに、本発明において使用される
オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジヨン
は、重合度の小さな環状オルガノポリシロキサン
の粗エマルジヨンを乳化重合触媒含有水に滴下
し、乳化重合することによつて得られたものであ
り、乳化重合後のエマルジヨンの平均粒子径が
0.15μm以下である必要があり、好ましくは0.12μ
m以下である。これは平均粒子径が0.15μmより
も大きいと、機械安定性、希釈安定性、配合安定
性が低下し、長時間繊維材料を処理するとオイル
スポツトが生じるためである。また乳化重合後の
オルガノポリシロキサン抽出物の25℃における粘
度は少なくとも100センチストークスであり、好
ましくは1000cs以上、より好ましくは10000〜
300000csである。これはオルガノポリシロキサン
の粘度が100センチストークスよりも小さいと繊
維材料に対し、柔軟性、平滑性を付与することが
できないためである。 本エマルジヨンは、例えば重合度の小さな環状
オルガノポリシロキサン、界面活性剤および水よ
りなる粗エマルジヨンを乳化重合触媒含有水に
徐々に滴下し乳化重合することにより得られる。 粗エマルジヨンにおいて原料となる環状オルガ
ノポリシロキサンの代表例は、式 で示される環状オルガノポリシロキサンがあり、
前記した式中、Rは一価炭化水素基であり、これ
にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
のようなアルキル基、2−フエニルエチル基、2
−フエニルプロピル基、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基のような置換アルキル基、ビニル
基、プロペニル基のようなアルケニル基、フエニ
ル基、トリル基のようなアリール基または置換ア
リール基が例示され、分子中のRは同種であつて
もよく、また異種であつてもよい。nは3〜10の
整数である。該環状オルガノポリシロキサンは1
種でもよく、また2種以上の組み合わせでもよ
い。これら環状オルガノポリシロキサンの他に、
少量の両末端水酸基封鎖のジオルガノポリシロキ
サン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、トリメトキシビニルシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランのような加水分解性基を有するシラン類を添
加してもよい。また、粘度調節用末端封鎖剤とし
てヘキサオルガノジシロキサンを添加してもよ
い。 該オルガノポリシロキサンを粗エマルジヨンと
するために界面活性剤が必要であり、これにはア
ニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤およ
びノニオン系界面活性剤がある。 アニオン系界面活性剤としては、ヘキシルベン
ゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、
デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンス
ルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、ミリスチ
ルベンゼンスルホン酸のようなアルキルベンゼン
スルホン酸、 CH3(CH2)6CH2O(C2H4O)2SO3H、 CH3(CH2)8CH2O(C2H4O)8SO3H、 CH3(CH2)19CH2O(C2H4O)4SO3H、 CH3(CH2)8CH2C6H4O(C2H4)2SO3Hのような ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルの硫
酸エステル、アルキルナフチルスルホン酸が例示
される。 カチオン系界面活性剤としては、オクチルトリ
メチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリ
メチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシル
トリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクチル
ジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、デ
シルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシ
ド、ジドデシルジメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムヒドロ
キシド、牛脂トリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ヤシ油トリメチルアンモニウムヒドロキシド
のような第4級アンモニウムヒドロキシドおよび
これらの塩が例示される。 ノニオン系界面活性剤としてはポリオキシアル
キレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン
アルキルフエノールエーテル、ポリオキシアルキ
レンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンソ
ルビタンアルキルエステル、ポリエチレングライ
コール、ポリプロピレングライコール、ジエチレ
ングライコールが例示される。 界面活性剤は1種、もしくはアニオン系界面活
性剤とカチオン系界面活性剤の組み合わせを除く
2種以上使用してよい。すなわち、アニオン系界
面活性剤の1種もしくは2種以上の組み合わせ、
ノニオン系界面活性剤の1種もしくは2種以上の
組み合わせ、カチオン系界面活性剤の1種もしく
は2種以上の組み合わせ、アニオン系界面活性剤
およびノニオン系界面活性剤の2種以上の組み合
わせ、カチオン系界面活性剤およびノニオン系界
面活性剤の2種以上の組み合わせを使用してよ
い。 これら界面活性剤の粗エマルジヨンにおける使
用量は、エマルジヨンを形成できる程度の量でよ
く、界面活性剤の種類により異なり特に限定され
ないが、好ましくは、2〜50重量%となるような
量である。 粗エマルジヨンにおける水の使用量は、オルガ
ノポリシロキサンの濃度が10〜60重量%となるよ
うな量が好ましい。 粗エマルジヨンは、前述したオルガノポリシロ
キサン、界面活性剤および水を均一に混合し、ホ
モゲナイザー、コロイドミル、ラインミキサーな
どの乳化機を通して調製する。 本発明において使用されるマイクロエマルジヨ
ンは、該粗エマルジヨンを別に調製した乳化重合
触媒含有水溶液に徐々に添加し、乳化重合するこ
とにより得られる。 該重合触媒としては、アニオン系触媒、カチオ
ン系触媒があり、アニオン系触媒としては、塩
酸、硫酸のような鉱酸、また界面活性剤で例示し
たアルキルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチ
レンモノアルキルエーテルの硫酸エステルおよび
アルキルナフチルスルホン酸が例示される。また
カチオン系触媒としては、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物、ま
た界面活性剤で例示した第4級アンモニウムヒド
ロキシドおよびその塩が例示される。ただし、第
4級アンモニウム塩は、触媒作用が低いので、ア
ルカリ金属水酸化物と併用し、活性化させて使用
する。 なお、界面活性剤と触媒のイオン性の関係か
ら、粗エマルジヨンにおいてアニオン系界面活性
剤を使用した場合には、マイクロエマルジヨンを
製造する際の触媒はアニオン系を使用する。ま
た、粗エマルジヨンにおいてカチオン系界面活性
剤を使用した場合には、マイクロエマルジヨンを
製造する際の触媒はカチオン系を使用する。ま
た、粗エマルジヨンにおいてノニオン系界面活性
剤を使用した場合には、マイクロエマルジヨンを
製造する際の触媒は、アニオン系もしくはカチオ
ン系を使用する。 該乳化重合触媒の使用量は、触媒の種類によつ
て異なり特に限定されないが、鉱酸、アルカリ金
属触媒の場合、粗エマルジヨン中のオルガノポリ
シロキサン100重量部に対し、0.2〜5.0重量部が
好ましく、より好ましくは0.5〜3.0重量部であ
る。また、アルキルベンゼンスルホン酸、ポリオ
キシエチレンモノアルキルエーテルの硫酸エステ
ルおよびアルキルナフチルスルホン酸、第4級ア
ンモニウムヒドロキシドおよびその塩の場合、粗
エマルジヨン中のオルガノポリシロキサン100重
量部に対し、0.5〜50重量部が好ましく、より好
ましくは1.0〜30重量部である。ここで、乳化重
合時の安定性を向上させるために、粗エマルジヨ
ンで使用する界面活性剤で例示したノニオン系界
面活性剤をさらに添加してよい。 粗エマルジヨンの滴下時の触媒水溶液の温度は
40〜95℃が好ましい。滴下速度は、触媒の種類、
濃度および触媒水溶液の温度によつて異なり、触
媒の濃度が高い場合あるいは触媒水溶液の温度が
高い場合には速く滴下することができるが、一般
に30分以上かけて滴下することがより粒子径の小
さなマイクロエマルジヨンを製造する点から好ま
しい。滴下終了後は、0〜90℃の温度で、所定の
粘度になるまで乳化重合すれば平均粒子径0.15μ
m以下のマイクロエマルジヨンを調製できる。乳
化重合後は触媒を中和する目的でアニオン系重合
触媒を用いた場合はアルカリで、また、カチオン
系重合触媒を用いた場合は酸で中和しておくこと
が好ましい。なお、乳化重合する際のオルガノポ
リシロキサンの濃度は、特に限定はないが5〜50
重量%が好ましい。 本発明に係る繊維処理剤には、必要に応じてさ
らに水、グリオキザール樹脂、メラミン樹脂、尿
素樹脂、ポリエステル樹脂、あるいはアクリル樹
脂のような樹脂加工剤、オルガノハイドロジエン
ポリシロキサン、オルガノアルコキシシラン、界
面活性剤、防腐剤、着色剤等を添加してもよい。 本発明に係る繊維処理剤により繊維材料を処理
するには、スプレー付着、ロール付着、ハケ塗り
または浸漬等の方法による。付着量は、繊維材料
によつて異なり特に限定されないが、繊維材料に
対し、オルガノポリシロキサン分換算で0.01〜
10.0重量%の範囲であるのが一般的である。つい
で常温放置、熱風吹付、加熱処理などにより繊維
材料を処理する。 繊維材料としては、材質的には羊毛、絹、麻、
木綿、アンゴラ、モヘア、アスベストのような天
然繊維、レーヨン、ベンベルグのような再生繊
維、アセテートのような半合成繊維、ポリエステ
ルポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、スパンデツクスのような合成繊維、ガラス繊
維、カーボン繊維、シリコーンカーバイド繊維の
ような無機繊維が例示され、形状的にはステーブ
ル、フイラメント、トウ、トツプ、糸が例示さ
れ、形態的には編物、織物、不織布、紙が例示さ
れる。 [実施例] 次に本発明を実施例により説明する。実施例中
部とあるのは重量部を意味し、粘度は25℃におけ
る値である。 実施例 1 2のビーカーに水850部、ドデシルベンゼン
スルホン酸10部および環状ジメチルシロキサン4
量体600部を投入し、均一に撹拌した。この混合
物をホモゲナイザー乳化機を用いて、400Kg/cm2
の圧力で4回通過させ粗エマルジヨンを得た。 次の別の5の4つ口フラスコに水1300部およ
びドデシルベンゼンスルホン酸180部を投入して
溶解させ液温85℃でゆつくりと撹拌しながら保持
した。このドデシルベンゼンスルホン酸水溶液に
先に作成した粗エマルジヨンを2時間かけて徐々
に滴下した。滴下後冷却し、さらに48℃で2時間
保持し乳化重合させた。重合後、水酸化ナトリウ
ムの50重量%水溶液でPHが7.0になるように調整
し、エマルジヨンAを得た。エマルジヨンAは微
黄色透明は均一液体であり、室温に1年間放置し
ても何ら変化がなかつた。 得られたエマルジヨンAの平均粒子径をOndsi
−elatic light scattering Model M2000
(Malrer社製:米国)を用いて測定したところ、
0.05μmのマイクロエマルジヨンであつた(エマ
ルジヨンA)。マイクロエマルジヨンをメタノー
ルにより破壊してオイルを抽出したところ、粘度
60000センチストークスの両末端水酸基封鎖ジメ
チルポリシロキサンであることが確認された。 このエマルジヨンAをシリコーン濃度が2重量
%となるように水で希釈し、その400c.c.を20cm×
35cm×3cmのステンレス製の角バツトに入れた。
これに上下に組んだ直径6cmのゴム製ロール2本
(ニツプ圧0.5Kg/cm2)を下のロールがエマルジヨ
ン液に約0.5cm入るように高さを調節し、20回
転/分のスピードで8時間ローラを回転させてゴ
ムロールの回転によるマイクロエマルジヨンの機
械安定性を肉眼で観察し、その結果を第1表に示
した。また、ゴムロール処理後のエマルジヨンを
25c.c.採取して遠心分離(3500回転/分)し、その
結果を第1表に示した。 また、エマルジヨンAをシリコーン濃度が5重
量%となるように水で希釈し、500c.c.を家庭用ジ
ユーサーミキサーに入れ、4000回転/分の速度で
60分間処理した。処理後のエマルジヨンの様子を
肉眼で観察し、その結果を第2表に示した。ジユ
ーサーミキサー処理後のエマルジヨンを簡易型の
エアスプレーを用いて、黒染めのレーヨン100重
量%の不織布にスプレーし、室温で乾燥後、150
℃で3分間加熱処理を行なつた。得られた処理布
のオイルスポツトの有無を肉眼で判定し、また布
の風合を手触りにより判定し、これらの結果を第
2表に示した。また、エマルジヨンAをシリコー
ン濃度が1重量%となるように水で希釈し、その
500c.c.をホモミキサーを用いて、8000回転/分の
速度で10分間処理した。処理後のエマルジヨンの
外観を観察し、平均粒子径を測定して、その結果
を第4表に示した。ホモミキサー処理後のエマル
ジヨンにポリエステル65%/綿35%混紡のシヤツ
地を10秒間浸漬後、絞りローラーで絞つて室温で
乾燥し、ついで150℃のオーブン中で5分間熱処
理した。得られた処理布のオイルスポツトと風合
を調べ、その結果を第4表に示した。 比較例 1 両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシ
ロキサン(粘度350センチストークス)350部、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル30部および水
30部を均一に混合した後、コロイドミルを使用し
て乳化し、これを590部の水に均一に分散させて、
平均粒子径1.5μmの機械乳化エマルジヨン(エマ
ルジヨンB)を得た。エマルジヨンBは乳白色の
均一液体であつた。 エマルジヨンBをシリコーン濃度が2重量%と
なるように水で希釈し、実施例1と全く同様にゴ
ムロールによる機械安定性を試験して、その結果
を第1表に示した。 またエマルジヨンBをシリコーン濃度が5重量
%となるように水で希釈し、実施例1と全く同様
に家庭用ジユーサーミキサーによる機械安定性を
試験して、その結果を第2表に示した。 比較例 2 環状ジメチルシロキサン4量体300部、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸20部および水670部を均一
に撹拌し、これをホモゲナイザー乳化機を用いて
400Kg/cm2の圧力で4回通過させた。得られたエ
マルジヨンを85℃で2時間保持し、その後48℃で
さらに2時間保持して平均粒子径0.3μmの乳化重
合エマルジヨン(エマルジヨンC)を得た。エマ
ルジヨンCは乳白色の均一液体であつた。 エマルジヨンCをシリコーン濃度が2重量%と
なるように水で希釈し、実施例1と全く同様にゴ
ムロールによる機械安定性を試験して、その結果
を第1表に示した。 またエマルジヨンCをシリコーン濃度が5重量
%となるように水で希釈し、実施例1と全く同様
に家庭用ジユーサーミキサーによる機械安定性を
試験して、その結果を第2表に示した。
ンを主剤とする繊維処理剤に関し、詳しくは乳化
重合によつて得られたオルガノポリシロキサンの
マイクロエマルジヨンを主剤とする繊維処理剤に
関するものである。 [従来の技術] 従来、木綿、麻、絹、羊毛、アンゴラ、モヘア
のような天然繊維、レーヨン、ベンベルグのよう
な再生繊維、アセテートのような半合成繊維、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリ
ル、ポリ塩化ビニル、ビニロン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、スパンデツクスのような合成繊
維、ガラス繊維、カーボン繊維、シリコーンカー
バイド繊維のような無機繊維等の繊維材料に柔軟
性、平滑性、防しわ性、伸長−回復性、撥水性等
を付与するために、オルガノポリシロキサンをア
ニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノ
ニオン系界面活性剤、両性界面活性剤の1種また
は2種以上により、ホモゲナイザー、コロイドミ
ル、ラインミキサー、プロペラミキサー等の乳化
機を使用して乳化した平均粒子径が0.3μm以上の
エマルジヨンや、ジメチルポリシロキサンの環状
体を乳化重合してなる平均粒子径が0.3μm以上の
エマルジヨンが使用されてきた(特公昭44−
20116号公報参照)。また、極性基もしくはシラノ
ール基を有するポリオルガノシロキサンを特定条
件下乳化することによつて得られた平均粒子径が
0.3μm未満のマイクロエマルジヨンを繊維製品の
手入れに使用することが提案されている(特開昭
60−127327号公報参照)。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記した方法により得られた平
均粒子径が0.3μm以上のオルガノポリシロキサン
のエマルジヨンは、繊維に処理する際に必要とさ
れる、撹拌、循環、処理液の絞り等の工程におけ
る安定性(機械安定性)、希釈(20倍〜100倍等の
水による希釈)による安定性(希釈安定性)、ま
た各種添加剤との併用による安定性(配合安定
性)が不充分であるため該エマルジヨンが破壊し
て処理浴上にオルガノポリシロキサンが浮遊し、
これが繊維材料上に油滴(オイルスポツトと称さ
れる)となつてしみになるという重大な欠点があ
つた。また、上記した方法により得られた平均粒
子径が0.3μm未満のオルガノポリシロキサンのマ
イクロエマルジヨンは、各種安定性が多少改善さ
れてはいるがまだ不十分であり、やはり、油滴と
なつて、しみになるという欠点がある。 本発明は上述した欠点を解消することを目的と
し、乳化重合によつて得られたオルガノポリシロ
キサンのマイクロエマルジヨンを主剤とする、エ
マルジヨンの機械安定性、希釈安定性および配合
安定性にすぐれ、オイルスポツトが発生しない繊
維処理剤を提供するものである。 [問題点を解決するための手段とその作用] 前記した目的は、環状オルガノポリシロキサン
の粗エマルジヨンを乳化重合触媒含有水に滴下
し、乳化重合することによつて得られたマイクロ
エマルジヨンであつて、マイクロエマルジヨンの
平均粒子径が0.15μm以下であり、かつオルガノ
ポリシロキサン抽出物の25℃における粘度が少な
くとも100センチストークスである、オルガノポ
リシロキサンのマイクロエマルジヨンを主剤とす
る繊維処理剤により達成される。 これを説明するに、本発明において使用される
オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジヨン
は、重合度の小さな環状オルガノポリシロキサン
の粗エマルジヨンを乳化重合触媒含有水に滴下
し、乳化重合することによつて得られたものであ
り、乳化重合後のエマルジヨンの平均粒子径が
0.15μm以下である必要があり、好ましくは0.12μ
m以下である。これは平均粒子径が0.15μmより
も大きいと、機械安定性、希釈安定性、配合安定
性が低下し、長時間繊維材料を処理するとオイル
スポツトが生じるためである。また乳化重合後の
オルガノポリシロキサン抽出物の25℃における粘
度は少なくとも100センチストークスであり、好
ましくは1000cs以上、より好ましくは10000〜
300000csである。これはオルガノポリシロキサン
の粘度が100センチストークスよりも小さいと繊
維材料に対し、柔軟性、平滑性を付与することが
できないためである。 本エマルジヨンは、例えば重合度の小さな環状
オルガノポリシロキサン、界面活性剤および水よ
りなる粗エマルジヨンを乳化重合触媒含有水に
徐々に滴下し乳化重合することにより得られる。 粗エマルジヨンにおいて原料となる環状オルガ
ノポリシロキサンの代表例は、式 で示される環状オルガノポリシロキサンがあり、
前記した式中、Rは一価炭化水素基であり、これ
にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
のようなアルキル基、2−フエニルエチル基、2
−フエニルプロピル基、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基のような置換アルキル基、ビニル
基、プロペニル基のようなアルケニル基、フエニ
ル基、トリル基のようなアリール基または置換ア
リール基が例示され、分子中のRは同種であつて
もよく、また異種であつてもよい。nは3〜10の
整数である。該環状オルガノポリシロキサンは1
種でもよく、また2種以上の組み合わせでもよ
い。これら環状オルガノポリシロキサンの他に、
少量の両末端水酸基封鎖のジオルガノポリシロキ
サン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、トリメトキシビニルシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランのような加水分解性基を有するシラン類を添
加してもよい。また、粘度調節用末端封鎖剤とし
てヘキサオルガノジシロキサンを添加してもよ
い。 該オルガノポリシロキサンを粗エマルジヨンと
するために界面活性剤が必要であり、これにはア
ニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤およ
びノニオン系界面活性剤がある。 アニオン系界面活性剤としては、ヘキシルベン
ゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、
デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンス
ルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、ミリスチ
ルベンゼンスルホン酸のようなアルキルベンゼン
スルホン酸、 CH3(CH2)6CH2O(C2H4O)2SO3H、 CH3(CH2)8CH2O(C2H4O)8SO3H、 CH3(CH2)19CH2O(C2H4O)4SO3H、 CH3(CH2)8CH2C6H4O(C2H4)2SO3Hのような ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルの硫
酸エステル、アルキルナフチルスルホン酸が例示
される。 カチオン系界面活性剤としては、オクチルトリ
メチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリ
メチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシル
トリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクチル
ジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、デ
シルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシ
ド、ジドデシルジメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムヒドロ
キシド、牛脂トリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ヤシ油トリメチルアンモニウムヒドロキシド
のような第4級アンモニウムヒドロキシドおよび
これらの塩が例示される。 ノニオン系界面活性剤としてはポリオキシアル
キレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン
アルキルフエノールエーテル、ポリオキシアルキ
レンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンソ
ルビタンアルキルエステル、ポリエチレングライ
コール、ポリプロピレングライコール、ジエチレ
ングライコールが例示される。 界面活性剤は1種、もしくはアニオン系界面活
性剤とカチオン系界面活性剤の組み合わせを除く
2種以上使用してよい。すなわち、アニオン系界
面活性剤の1種もしくは2種以上の組み合わせ、
ノニオン系界面活性剤の1種もしくは2種以上の
組み合わせ、カチオン系界面活性剤の1種もしく
は2種以上の組み合わせ、アニオン系界面活性剤
およびノニオン系界面活性剤の2種以上の組み合
わせ、カチオン系界面活性剤およびノニオン系界
面活性剤の2種以上の組み合わせを使用してよ
い。 これら界面活性剤の粗エマルジヨンにおける使
用量は、エマルジヨンを形成できる程度の量でよ
く、界面活性剤の種類により異なり特に限定され
ないが、好ましくは、2〜50重量%となるような
量である。 粗エマルジヨンにおける水の使用量は、オルガ
ノポリシロキサンの濃度が10〜60重量%となるよ
うな量が好ましい。 粗エマルジヨンは、前述したオルガノポリシロ
キサン、界面活性剤および水を均一に混合し、ホ
モゲナイザー、コロイドミル、ラインミキサーな
どの乳化機を通して調製する。 本発明において使用されるマイクロエマルジヨ
ンは、該粗エマルジヨンを別に調製した乳化重合
触媒含有水溶液に徐々に添加し、乳化重合するこ
とにより得られる。 該重合触媒としては、アニオン系触媒、カチオ
ン系触媒があり、アニオン系触媒としては、塩
酸、硫酸のような鉱酸、また界面活性剤で例示し
たアルキルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチ
レンモノアルキルエーテルの硫酸エステルおよび
アルキルナフチルスルホン酸が例示される。また
カチオン系触媒としては、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物、ま
た界面活性剤で例示した第4級アンモニウムヒド
ロキシドおよびその塩が例示される。ただし、第
4級アンモニウム塩は、触媒作用が低いので、ア
ルカリ金属水酸化物と併用し、活性化させて使用
する。 なお、界面活性剤と触媒のイオン性の関係か
ら、粗エマルジヨンにおいてアニオン系界面活性
剤を使用した場合には、マイクロエマルジヨンを
製造する際の触媒はアニオン系を使用する。ま
た、粗エマルジヨンにおいてカチオン系界面活性
剤を使用した場合には、マイクロエマルジヨンを
製造する際の触媒はカチオン系を使用する。ま
た、粗エマルジヨンにおいてノニオン系界面活性
剤を使用した場合には、マイクロエマルジヨンを
製造する際の触媒は、アニオン系もしくはカチオ
ン系を使用する。 該乳化重合触媒の使用量は、触媒の種類によつ
て異なり特に限定されないが、鉱酸、アルカリ金
属触媒の場合、粗エマルジヨン中のオルガノポリ
シロキサン100重量部に対し、0.2〜5.0重量部が
好ましく、より好ましくは0.5〜3.0重量部であ
る。また、アルキルベンゼンスルホン酸、ポリオ
キシエチレンモノアルキルエーテルの硫酸エステ
ルおよびアルキルナフチルスルホン酸、第4級ア
ンモニウムヒドロキシドおよびその塩の場合、粗
エマルジヨン中のオルガノポリシロキサン100重
量部に対し、0.5〜50重量部が好ましく、より好
ましくは1.0〜30重量部である。ここで、乳化重
合時の安定性を向上させるために、粗エマルジヨ
ンで使用する界面活性剤で例示したノニオン系界
面活性剤をさらに添加してよい。 粗エマルジヨンの滴下時の触媒水溶液の温度は
40〜95℃が好ましい。滴下速度は、触媒の種類、
濃度および触媒水溶液の温度によつて異なり、触
媒の濃度が高い場合あるいは触媒水溶液の温度が
高い場合には速く滴下することができるが、一般
に30分以上かけて滴下することがより粒子径の小
さなマイクロエマルジヨンを製造する点から好ま
しい。滴下終了後は、0〜90℃の温度で、所定の
粘度になるまで乳化重合すれば平均粒子径0.15μ
m以下のマイクロエマルジヨンを調製できる。乳
化重合後は触媒を中和する目的でアニオン系重合
触媒を用いた場合はアルカリで、また、カチオン
系重合触媒を用いた場合は酸で中和しておくこと
が好ましい。なお、乳化重合する際のオルガノポ
リシロキサンの濃度は、特に限定はないが5〜50
重量%が好ましい。 本発明に係る繊維処理剤には、必要に応じてさ
らに水、グリオキザール樹脂、メラミン樹脂、尿
素樹脂、ポリエステル樹脂、あるいはアクリル樹
脂のような樹脂加工剤、オルガノハイドロジエン
ポリシロキサン、オルガノアルコキシシラン、界
面活性剤、防腐剤、着色剤等を添加してもよい。 本発明に係る繊維処理剤により繊維材料を処理
するには、スプレー付着、ロール付着、ハケ塗り
または浸漬等の方法による。付着量は、繊維材料
によつて異なり特に限定されないが、繊維材料に
対し、オルガノポリシロキサン分換算で0.01〜
10.0重量%の範囲であるのが一般的である。つい
で常温放置、熱風吹付、加熱処理などにより繊維
材料を処理する。 繊維材料としては、材質的には羊毛、絹、麻、
木綿、アンゴラ、モヘア、アスベストのような天
然繊維、レーヨン、ベンベルグのような再生繊
維、アセテートのような半合成繊維、ポリエステ
ルポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、スパンデツクスのような合成繊維、ガラス繊
維、カーボン繊維、シリコーンカーバイド繊維の
ような無機繊維が例示され、形状的にはステーブ
ル、フイラメント、トウ、トツプ、糸が例示さ
れ、形態的には編物、織物、不織布、紙が例示さ
れる。 [実施例] 次に本発明を実施例により説明する。実施例中
部とあるのは重量部を意味し、粘度は25℃におけ
る値である。 実施例 1 2のビーカーに水850部、ドデシルベンゼン
スルホン酸10部および環状ジメチルシロキサン4
量体600部を投入し、均一に撹拌した。この混合
物をホモゲナイザー乳化機を用いて、400Kg/cm2
の圧力で4回通過させ粗エマルジヨンを得た。 次の別の5の4つ口フラスコに水1300部およ
びドデシルベンゼンスルホン酸180部を投入して
溶解させ液温85℃でゆつくりと撹拌しながら保持
した。このドデシルベンゼンスルホン酸水溶液に
先に作成した粗エマルジヨンを2時間かけて徐々
に滴下した。滴下後冷却し、さらに48℃で2時間
保持し乳化重合させた。重合後、水酸化ナトリウ
ムの50重量%水溶液でPHが7.0になるように調整
し、エマルジヨンAを得た。エマルジヨンAは微
黄色透明は均一液体であり、室温に1年間放置し
ても何ら変化がなかつた。 得られたエマルジヨンAの平均粒子径をOndsi
−elatic light scattering Model M2000
(Malrer社製:米国)を用いて測定したところ、
0.05μmのマイクロエマルジヨンであつた(エマ
ルジヨンA)。マイクロエマルジヨンをメタノー
ルにより破壊してオイルを抽出したところ、粘度
60000センチストークスの両末端水酸基封鎖ジメ
チルポリシロキサンであることが確認された。 このエマルジヨンAをシリコーン濃度が2重量
%となるように水で希釈し、その400c.c.を20cm×
35cm×3cmのステンレス製の角バツトに入れた。
これに上下に組んだ直径6cmのゴム製ロール2本
(ニツプ圧0.5Kg/cm2)を下のロールがエマルジヨ
ン液に約0.5cm入るように高さを調節し、20回
転/分のスピードで8時間ローラを回転させてゴ
ムロールの回転によるマイクロエマルジヨンの機
械安定性を肉眼で観察し、その結果を第1表に示
した。また、ゴムロール処理後のエマルジヨンを
25c.c.採取して遠心分離(3500回転/分)し、その
結果を第1表に示した。 また、エマルジヨンAをシリコーン濃度が5重
量%となるように水で希釈し、500c.c.を家庭用ジ
ユーサーミキサーに入れ、4000回転/分の速度で
60分間処理した。処理後のエマルジヨンの様子を
肉眼で観察し、その結果を第2表に示した。ジユ
ーサーミキサー処理後のエマルジヨンを簡易型の
エアスプレーを用いて、黒染めのレーヨン100重
量%の不織布にスプレーし、室温で乾燥後、150
℃で3分間加熱処理を行なつた。得られた処理布
のオイルスポツトの有無を肉眼で判定し、また布
の風合を手触りにより判定し、これらの結果を第
2表に示した。また、エマルジヨンAをシリコー
ン濃度が1重量%となるように水で希釈し、その
500c.c.をホモミキサーを用いて、8000回転/分の
速度で10分間処理した。処理後のエマルジヨンの
外観を観察し、平均粒子径を測定して、その結果
を第4表に示した。ホモミキサー処理後のエマル
ジヨンにポリエステル65%/綿35%混紡のシヤツ
地を10秒間浸漬後、絞りローラーで絞つて室温で
乾燥し、ついで150℃のオーブン中で5分間熱処
理した。得られた処理布のオイルスポツトと風合
を調べ、その結果を第4表に示した。 比較例 1 両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシ
ロキサン(粘度350センチストークス)350部、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル30部および水
30部を均一に混合した後、コロイドミルを使用し
て乳化し、これを590部の水に均一に分散させて、
平均粒子径1.5μmの機械乳化エマルジヨン(エマ
ルジヨンB)を得た。エマルジヨンBは乳白色の
均一液体であつた。 エマルジヨンBをシリコーン濃度が2重量%と
なるように水で希釈し、実施例1と全く同様にゴ
ムロールによる機械安定性を試験して、その結果
を第1表に示した。 またエマルジヨンBをシリコーン濃度が5重量
%となるように水で希釈し、実施例1と全く同様
に家庭用ジユーサーミキサーによる機械安定性を
試験して、その結果を第2表に示した。 比較例 2 環状ジメチルシロキサン4量体300部、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸20部および水670部を均一
に撹拌し、これをホモゲナイザー乳化機を用いて
400Kg/cm2の圧力で4回通過させた。得られたエ
マルジヨンを85℃で2時間保持し、その後48℃で
さらに2時間保持して平均粒子径0.3μmの乳化重
合エマルジヨン(エマルジヨンC)を得た。エマ
ルジヨンCは乳白色の均一液体であつた。 エマルジヨンCをシリコーン濃度が2重量%と
なるように水で希釈し、実施例1と全く同様にゴ
ムロールによる機械安定性を試験して、その結果
を第1表に示した。 またエマルジヨンCをシリコーン濃度が5重量
%となるように水で希釈し、実施例1と全く同様
に家庭用ジユーサーミキサーによる機械安定性を
試験して、その結果を第2表に示した。
【表】
【表】
【表】
比較例 3
粘度が50センチストークス、100センチストー
クスおよび1000センチストークスの両末端シラノ
ール基封鎖ジメチルポリシロキサン各100部と 平均組成式 で示されるポリエーテル変性メチルポリシロキサ
ン系界面活性剤40部とを混合し、ついで水20部を
添加混合して油濃厚物3種を得た。 各油濃厚物を、ノニオン系界面活性剤トリトン
X405[オクチルフエノキシポリエトキシ(40)エ
タノール、水中70%、米国ローム・アンド・ハウ
スカンパニー製]80部と水760部とからなる水溶
液中に急速に分散させて、各ジメチルポリシロキ
サン10重量%を含有する乳白色の均一なエマルジ
ヨンを得た。粘度50センチストークスのジメチル
ポリシロキサンのエマルジヨン(エマルジヨン
D)と粘度100センチストークスのジメチルポリ
シロキサンのエマルジヨン(エマルジヨンE)
は、平均粒子径が0.18μmであつたが、室温に2
日間放置するだけでジメチルポリシロキサンが分
離して表面に浮上しだした。粘度1000センチスト
ークスのジメチルポリシロキサンのエマルジヨン
(エマルジヨンF)は平均粒子径が1.73μmであ
り、室温に2時間放置するだけでジメチルポリシ
ロキサンが分離して表面に浮上しだした。 実施例 2 環状ジメチルシロキサン4量体400部、ヘキサ
メチルジシロキサン10部、水560部およびオクチ
ルフエノールのエチレンオキサイド45モル付加物
30部を均一に混合後、ホモゲナイザー乳化機を用
いて450Kg/cm2の圧力下で3回通過させて粗エマ
ルジヨンを得た。 次に別の3の4つ口フラスコにドデシルベン
ゼンスホン酸130部および水870部投入して溶解さ
せ、液温80℃でゆつくりと撹拌しながら保持し
た。このドデシルベンゼンスルホン酸水溶液に先
に作成した粗エマルジヨンを2時間かけて徐々に
滴下した。滴下後冷却し、さらに3時間同温度で
保持し乳化重合させた。重合後、水酸化ナトリウ
ムの10重量%水溶液でPHが7.0になるように調整
した。 得られたものは平均粒子径0.08μm、透過率
(580nm)91%のマイクロエマルジヨンであつ
た。このマイクロエマルジヨンをメタノールによ
り破壊したところ、抽出オイルは粘度280センチ
ストークスの両末端トリメチルシリル基封鎖ジメ
チルポリシロキサンであることが確認された。本
マイクロエマルジヨンは微黄色透明な均一液体で
あり、室温に1年間放置しても何ら変化しなかつ
た。 本エマルジヨンをシリコーン濃度が1重量%と
なるように水で希釈し、これを使用して実施例1
におけるジユーサーミキサーによる機械安定性、
ジユーサーミキサー処理後のエマルジヨンを用い
た処理布のオイルスポツトおよび処理布の風合を
調べた。その結果ジユーサーミキサーによる機械
安定性は良好でありオイル浮上がみられず、ま
た、ミキサー処理後のエマルジヨンによる処理布
はオイルスポツトが発生せず、布の風合は良好で
あつた。 実施例 3 環状ジメチルシロキサン4量体300部、β−グ
リシドキシエチルトリメトキシシラン2部を混合
し、これを予め水300部およびポリオキシエチレ
ンノニルフエノールエーテル(エチレンオキサイ
ド20モル)30部を溶解しておいた液に均一に混合
後、400Kg/cm2の圧力のホモゲナイザーで2回処
理して粗エマルジヨンを得た。 次に1の4つ口フラスコ中で牛脂トリメチル
アンモニウムクロライド50部、エチレンオキサイ
ド20モル付加のポリオキシエチレンノニルフエノ
ールエーテル20部、粒状の水酸化ナトリウム3部
および水290部を均一に混合し、液温85℃でゆつ
くりと撹拌しながら保持した。この混合液に先に
作成した粗エマルジヨンを2時間かけて徐々に滴
下した。滴下後さらに5時間同温度で保持し乳化
重合した。重合後、酢酸でPHが7.0になるように
調整した。得られたものは平均粒子径0.04μmの
マイクロエマルジヨン(エマルジヨンG)であつ
た。本マイクロエマルジヨンをメタノールにより
破壊したところ抽出オイルは粘度約80万センチス
トークスであつた。 本マイクロエマルジヨンは淡青色透明な均一液
体であり、室温の1年間放置しても何ら変化しな
かつた。 次に本マイクロエマルジヨン3部、50重量%の
グリオキザール樹脂水溶液10部、アミン触媒1部
および水86部を均一に混合し24時間放置して、グ
リオキザール樹脂およびアミン触媒との配合安定
性を肉眼により観察した。樹脂、オイルの浮遊も
なく、安定性は良好であつた。これにポリエステ
ル65重量%綿35重量%混紡の紳士用シヤツ地を10
秒間浸漬後、絞りローラーで絞つて室温で乾燥
し、その後150℃のオーブン中で3分間加熱処理
した。得られた処理布はオイルスポツトが全くな
く、ハンドテストでも防しわ性は良好で、シヤツ
地用加工剤として好適であつた。また、本マイク
ロエマルジヨンを実施例1と同様にシリコーン濃
度が1重量%となるように水で希釈し、ホモミキ
サー処理し、外観観察と平均粒子径の測定と混紡
シヤツ地処理後のオイルスポツトと風合の調査を
行い、その結果を第4表に示した。 実施例 4 オクタメチルテトラシロキサン400部、水570部
および牛脂トリメチルアンモニウムヒクロライド
とジヤシ油ジメチルアンモニウムの等重量混合物
30部を均一に混合後、ホモゲナイザー乳化機を用
いて350Kg/cm2の加圧下で3回通過させて粗エマ
ルジヨンを得た。 次に別に、3の4つ口フラスコに牛脂トリメ
チルアンモニウムクロライドとジヤシ油ジメチル
アンモニウムの等重量混合物130部、水870部およ
び粒状の水酸化ナトリウム4部を加え均一に溶解
させ、液温85℃でゆつくりと撹拌しながら保持し
た。この水溶液に先に作成した粗エマルジヨンを
2時間かけて徐々に滴下した。滴下後さらに3時
間同温度で保持し乳化重合した。重合後氷酢酸を
用いてPH7.0になるように調整した。 得られたものは平均粒子径0.10μmのマイクロ
エマルジヨンであつた。このマイクロエマルジヨ
ンをメタノールにより破壊したところ、抽出オイ
ルは粘度1200センチストークスの両末端水酸基封
鎖ジメチルポリシロキサンであることが確認され
た。本マイクロエマルジヨンは淡青色透明な均一
液体であり、室温に1年間放置しても何ら変化し
なかつた。 本マイクロエマルジヨンをシリコーン濃度が2
重量%となるように水で希釈し、羊毛100重量%
の手編用毛糸に、シリコーン分換算で3重量%付
着させた後、室温で乾燥し、次いで130℃で3分
間熱処理した。得られた処理毛糸はオイルスポツ
トが全くなくシリコーン処理しない手編毛糸(精
練上げ糸)に比較して、平滑性は顕著に向上し、
腰、反発弾性も良好であり、ふんわりとした加工
が可能であつた。 実施例 5 オクタメチルテトラシロキサン100部、水100部
およびヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロ
ライド50部を均一に混合後、ホモゲナイザー乳化
機を用いて350Kg/cm2の加圧下で3回通過させて
粗エマルジヨンを得た。 次に別に、2の4つ口フラスコに水248部お
よび粒状の水酸化ナトリウム2部を加え均一に溶
解させ、液温85℃でゆつくりと撹拌しながら保持
した。この水溶液に先に作成した粗エマルジヨン
を2時間かけて徐々に滴下した。滴下後さらに30
分間同温度で保持し乳化重合した。重合後酢酸を
用いてPH7.0になるように調整した。 得られたものは平均粒子径0.075μmのマイクロ
エマルジヨンであつた。このマイクロエマルジヨ
ンをメタノールにより破壊したところ、抽出オイ
ルは粘度1200センチストークスの両末端水酸基封
鎖ジメチルポリシロキサンであることが確認され
た。本マイクロエマルジヨンは淡青色透明な均一
液体であり、室温に1年間放置しても何ら変化し
なかつた。 本マイクロエマルジヨンをシリコーン濃度が2
重量%となるように水で希釈し、羊毛100重量%
の手編用毛糸に、シリコーン分換算で3重量%付
着させた後、室温で乾燥し、次いで130℃で3分
間熱処理した。得られた処理毛糸はオイルスポツ
トが全くなくシリコーン処理しない手編毛糸(精
練上げ糸)に比較して、平滑性は顕著に向上し、
腰、反発弾性も良好であり、ふんわりとした加工
が可能であつた。 比較例 4 平均組成式 (CH3)3SiO[(CH3)2SiO]96 [CH3QSiO]2Si(CH3)3 [式中Qは−CH2CH(CH3)
CH2NHCH2CH2NH2である] で示されるアミノ変性オルガノポリシロキサン
100部を350rpmで運転する撹拌機を備えたビーカ
ー中に入れた。 タージトールTMN−6(トリメチルノニルポ
リエチレングリコールエーテル、ユニオンカーバ
イドコーポレーシヨン製)29部とトリトンX405
(オクチルフエノキシポリエトキシ(40)エタノ
ール、70%水溶液、ローム・アンド・ハースカン
パニー製)1.4部を添加した。次いで撹拌しなが
ら水18部を添加後、15分間混合して油濃厚物を得
た。この油濃厚物を水2000部中に手による撹拌に
よつて急速に分散させて約5重量%の該オルガノ
ポリシロキサンを含有するエマルジヨン(エマル
ジヨンH)を調整した。 平均組成式 (CH3)3Si[(CH3)2SiO]400 [CH3QSiO]8Si(CH3)3 [式中Qは−CH2CH2CH2NHCH2CH2NH2であ
る] で示されるアミノ変性オルガノポリシロキサン
100部を350rpmで運転する撹拌機を備えたビーカ
ー中に入れた。 タージトールTMN−6 29部とトリトン
X405 1.4部を添加した。次いで撹拌しながら水
18部を添加後、15分間混合して油濃厚物を得た。
この油濃厚物を水2000部中に手による撹拌によつ
て急速に分散させて約5重量%の該オルガノポリ
シロキサンを含有するエマルジヨン(エマルジヨ
ンI)を調整した。 平均組成式 (CH3)3SiO[(CH3)2SiO]95 [CH3QSiO]3Si(CH3)3 [式中Qは−CH2CH2SCH2COOHである] で示されるカルボキシル変性オルガノポリシロキ
サン100部とノニオン性界面活性剤トリトンX−
100(オクチルフエノキシポリエトキシ(10)エタノー
ル、ローム・アンド・ハースカンパニー製)29部
との混合物に水5部を添加、混合して油濃厚物を
調整した。この油濃厚物を水2000部中に急速に分
散させ、約5重量%の該オルガノポリシロキサン
を含有するエマルジヨン(エマルジヨンJ)を調
製した。 平均組成式 (CH3)3SiO[(CH3)2SiO]400 [CH3QSiO]8Si(CH3)3 [式中Qは−CH2(CH2)8CH2COOHである] で示されるカルボキシル官能性オルガノポリシロ
キサン100部とノニオン性界面活性剤タージトー
ルTMN−6 10部、タージトールTMN−10 10
部との混合物に水10部を添加、混合して油濃厚物
を調整した。この油濃厚物を水2000部中に急速に
分散させて約5重量%の該オルガノポリシロキサ
ンを含有するエマルジヨン(エマルジヨンK)を
調製した。 エマルジヨンH〜エマルジヨンKについて、エ
マルジヨン製造時と室温に放置後の外観を肉眼で
観察して、その結果を第3表に示した。 エマルジヨンH〜エマルジヨンKについて
Ondsi−elaticlight scattering Model M2000(米
国 Malrer社製)を用いて平均粒子径を測定し、
その結果を第3表に示した。 エマルジヨンH〜エマルジヨンKについてシリ
コーン濃度が1重量%となるように水で希釈し、
その500c.c.をホモミキサーを用いて8000rpmで10
分間処理した。処理したエマルジヨンの外観を肉
眼により観察し、平均粒子径を測定した。 また、ホモミキサー処理したエマルジヨンにポ
リエステル65%/綿35%混紡のシヤツ地を10秒間
浸漬後、絞りローラーで絞つて室温で乾燥し、そ
の後150℃のオーブン中で5分間熱処理した。処
理布のオイルスポツトおよび風合を調べ、その結
果を第4表に示した。
クスおよび1000センチストークスの両末端シラノ
ール基封鎖ジメチルポリシロキサン各100部と 平均組成式 で示されるポリエーテル変性メチルポリシロキサ
ン系界面活性剤40部とを混合し、ついで水20部を
添加混合して油濃厚物3種を得た。 各油濃厚物を、ノニオン系界面活性剤トリトン
X405[オクチルフエノキシポリエトキシ(40)エ
タノール、水中70%、米国ローム・アンド・ハウ
スカンパニー製]80部と水760部とからなる水溶
液中に急速に分散させて、各ジメチルポリシロキ
サン10重量%を含有する乳白色の均一なエマルジ
ヨンを得た。粘度50センチストークスのジメチル
ポリシロキサンのエマルジヨン(エマルジヨン
D)と粘度100センチストークスのジメチルポリ
シロキサンのエマルジヨン(エマルジヨンE)
は、平均粒子径が0.18μmであつたが、室温に2
日間放置するだけでジメチルポリシロキサンが分
離して表面に浮上しだした。粘度1000センチスト
ークスのジメチルポリシロキサンのエマルジヨン
(エマルジヨンF)は平均粒子径が1.73μmであ
り、室温に2時間放置するだけでジメチルポリシ
ロキサンが分離して表面に浮上しだした。 実施例 2 環状ジメチルシロキサン4量体400部、ヘキサ
メチルジシロキサン10部、水560部およびオクチ
ルフエノールのエチレンオキサイド45モル付加物
30部を均一に混合後、ホモゲナイザー乳化機を用
いて450Kg/cm2の圧力下で3回通過させて粗エマ
ルジヨンを得た。 次に別の3の4つ口フラスコにドデシルベン
ゼンスホン酸130部および水870部投入して溶解さ
せ、液温80℃でゆつくりと撹拌しながら保持し
た。このドデシルベンゼンスルホン酸水溶液に先
に作成した粗エマルジヨンを2時間かけて徐々に
滴下した。滴下後冷却し、さらに3時間同温度で
保持し乳化重合させた。重合後、水酸化ナトリウ
ムの10重量%水溶液でPHが7.0になるように調整
した。 得られたものは平均粒子径0.08μm、透過率
(580nm)91%のマイクロエマルジヨンであつ
た。このマイクロエマルジヨンをメタノールによ
り破壊したところ、抽出オイルは粘度280センチ
ストークスの両末端トリメチルシリル基封鎖ジメ
チルポリシロキサンであることが確認された。本
マイクロエマルジヨンは微黄色透明な均一液体で
あり、室温に1年間放置しても何ら変化しなかつ
た。 本エマルジヨンをシリコーン濃度が1重量%と
なるように水で希釈し、これを使用して実施例1
におけるジユーサーミキサーによる機械安定性、
ジユーサーミキサー処理後のエマルジヨンを用い
た処理布のオイルスポツトおよび処理布の風合を
調べた。その結果ジユーサーミキサーによる機械
安定性は良好でありオイル浮上がみられず、ま
た、ミキサー処理後のエマルジヨンによる処理布
はオイルスポツトが発生せず、布の風合は良好で
あつた。 実施例 3 環状ジメチルシロキサン4量体300部、β−グ
リシドキシエチルトリメトキシシラン2部を混合
し、これを予め水300部およびポリオキシエチレ
ンノニルフエノールエーテル(エチレンオキサイ
ド20モル)30部を溶解しておいた液に均一に混合
後、400Kg/cm2の圧力のホモゲナイザーで2回処
理して粗エマルジヨンを得た。 次に1の4つ口フラスコ中で牛脂トリメチル
アンモニウムクロライド50部、エチレンオキサイ
ド20モル付加のポリオキシエチレンノニルフエノ
ールエーテル20部、粒状の水酸化ナトリウム3部
および水290部を均一に混合し、液温85℃でゆつ
くりと撹拌しながら保持した。この混合液に先に
作成した粗エマルジヨンを2時間かけて徐々に滴
下した。滴下後さらに5時間同温度で保持し乳化
重合した。重合後、酢酸でPHが7.0になるように
調整した。得られたものは平均粒子径0.04μmの
マイクロエマルジヨン(エマルジヨンG)であつ
た。本マイクロエマルジヨンをメタノールにより
破壊したところ抽出オイルは粘度約80万センチス
トークスであつた。 本マイクロエマルジヨンは淡青色透明な均一液
体であり、室温の1年間放置しても何ら変化しな
かつた。 次に本マイクロエマルジヨン3部、50重量%の
グリオキザール樹脂水溶液10部、アミン触媒1部
および水86部を均一に混合し24時間放置して、グ
リオキザール樹脂およびアミン触媒との配合安定
性を肉眼により観察した。樹脂、オイルの浮遊も
なく、安定性は良好であつた。これにポリエステ
ル65重量%綿35重量%混紡の紳士用シヤツ地を10
秒間浸漬後、絞りローラーで絞つて室温で乾燥
し、その後150℃のオーブン中で3分間加熱処理
した。得られた処理布はオイルスポツトが全くな
く、ハンドテストでも防しわ性は良好で、シヤツ
地用加工剤として好適であつた。また、本マイク
ロエマルジヨンを実施例1と同様にシリコーン濃
度が1重量%となるように水で希釈し、ホモミキ
サー処理し、外観観察と平均粒子径の測定と混紡
シヤツ地処理後のオイルスポツトと風合の調査を
行い、その結果を第4表に示した。 実施例 4 オクタメチルテトラシロキサン400部、水570部
および牛脂トリメチルアンモニウムヒクロライド
とジヤシ油ジメチルアンモニウムの等重量混合物
30部を均一に混合後、ホモゲナイザー乳化機を用
いて350Kg/cm2の加圧下で3回通過させて粗エマ
ルジヨンを得た。 次に別に、3の4つ口フラスコに牛脂トリメ
チルアンモニウムクロライドとジヤシ油ジメチル
アンモニウムの等重量混合物130部、水870部およ
び粒状の水酸化ナトリウム4部を加え均一に溶解
させ、液温85℃でゆつくりと撹拌しながら保持し
た。この水溶液に先に作成した粗エマルジヨンを
2時間かけて徐々に滴下した。滴下後さらに3時
間同温度で保持し乳化重合した。重合後氷酢酸を
用いてPH7.0になるように調整した。 得られたものは平均粒子径0.10μmのマイクロ
エマルジヨンであつた。このマイクロエマルジヨ
ンをメタノールにより破壊したところ、抽出オイ
ルは粘度1200センチストークスの両末端水酸基封
鎖ジメチルポリシロキサンであることが確認され
た。本マイクロエマルジヨンは淡青色透明な均一
液体であり、室温に1年間放置しても何ら変化し
なかつた。 本マイクロエマルジヨンをシリコーン濃度が2
重量%となるように水で希釈し、羊毛100重量%
の手編用毛糸に、シリコーン分換算で3重量%付
着させた後、室温で乾燥し、次いで130℃で3分
間熱処理した。得られた処理毛糸はオイルスポツ
トが全くなくシリコーン処理しない手編毛糸(精
練上げ糸)に比較して、平滑性は顕著に向上し、
腰、反発弾性も良好であり、ふんわりとした加工
が可能であつた。 実施例 5 オクタメチルテトラシロキサン100部、水100部
およびヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロ
ライド50部を均一に混合後、ホモゲナイザー乳化
機を用いて350Kg/cm2の加圧下で3回通過させて
粗エマルジヨンを得た。 次に別に、2の4つ口フラスコに水248部お
よび粒状の水酸化ナトリウム2部を加え均一に溶
解させ、液温85℃でゆつくりと撹拌しながら保持
した。この水溶液に先に作成した粗エマルジヨン
を2時間かけて徐々に滴下した。滴下後さらに30
分間同温度で保持し乳化重合した。重合後酢酸を
用いてPH7.0になるように調整した。 得られたものは平均粒子径0.075μmのマイクロ
エマルジヨンであつた。このマイクロエマルジヨ
ンをメタノールにより破壊したところ、抽出オイ
ルは粘度1200センチストークスの両末端水酸基封
鎖ジメチルポリシロキサンであることが確認され
た。本マイクロエマルジヨンは淡青色透明な均一
液体であり、室温に1年間放置しても何ら変化し
なかつた。 本マイクロエマルジヨンをシリコーン濃度が2
重量%となるように水で希釈し、羊毛100重量%
の手編用毛糸に、シリコーン分換算で3重量%付
着させた後、室温で乾燥し、次いで130℃で3分
間熱処理した。得られた処理毛糸はオイルスポツ
トが全くなくシリコーン処理しない手編毛糸(精
練上げ糸)に比較して、平滑性は顕著に向上し、
腰、反発弾性も良好であり、ふんわりとした加工
が可能であつた。 比較例 4 平均組成式 (CH3)3SiO[(CH3)2SiO]96 [CH3QSiO]2Si(CH3)3 [式中Qは−CH2CH(CH3)
CH2NHCH2CH2NH2である] で示されるアミノ変性オルガノポリシロキサン
100部を350rpmで運転する撹拌機を備えたビーカ
ー中に入れた。 タージトールTMN−6(トリメチルノニルポ
リエチレングリコールエーテル、ユニオンカーバ
イドコーポレーシヨン製)29部とトリトンX405
(オクチルフエノキシポリエトキシ(40)エタノ
ール、70%水溶液、ローム・アンド・ハースカン
パニー製)1.4部を添加した。次いで撹拌しなが
ら水18部を添加後、15分間混合して油濃厚物を得
た。この油濃厚物を水2000部中に手による撹拌に
よつて急速に分散させて約5重量%の該オルガノ
ポリシロキサンを含有するエマルジヨン(エマル
ジヨンH)を調整した。 平均組成式 (CH3)3Si[(CH3)2SiO]400 [CH3QSiO]8Si(CH3)3 [式中Qは−CH2CH2CH2NHCH2CH2NH2であ
る] で示されるアミノ変性オルガノポリシロキサン
100部を350rpmで運転する撹拌機を備えたビーカ
ー中に入れた。 タージトールTMN−6 29部とトリトン
X405 1.4部を添加した。次いで撹拌しながら水
18部を添加後、15分間混合して油濃厚物を得た。
この油濃厚物を水2000部中に手による撹拌によつ
て急速に分散させて約5重量%の該オルガノポリ
シロキサンを含有するエマルジヨン(エマルジヨ
ンI)を調整した。 平均組成式 (CH3)3SiO[(CH3)2SiO]95 [CH3QSiO]3Si(CH3)3 [式中Qは−CH2CH2SCH2COOHである] で示されるカルボキシル変性オルガノポリシロキ
サン100部とノニオン性界面活性剤トリトンX−
100(オクチルフエノキシポリエトキシ(10)エタノー
ル、ローム・アンド・ハースカンパニー製)29部
との混合物に水5部を添加、混合して油濃厚物を
調整した。この油濃厚物を水2000部中に急速に分
散させ、約5重量%の該オルガノポリシロキサン
を含有するエマルジヨン(エマルジヨンJ)を調
製した。 平均組成式 (CH3)3SiO[(CH3)2SiO]400 [CH3QSiO]8Si(CH3)3 [式中Qは−CH2(CH2)8CH2COOHである] で示されるカルボキシル官能性オルガノポリシロ
キサン100部とノニオン性界面活性剤タージトー
ルTMN−6 10部、タージトールTMN−10 10
部との混合物に水10部を添加、混合して油濃厚物
を調整した。この油濃厚物を水2000部中に急速に
分散させて約5重量%の該オルガノポリシロキサ
ンを含有するエマルジヨン(エマルジヨンK)を
調製した。 エマルジヨンH〜エマルジヨンKについて、エ
マルジヨン製造時と室温に放置後の外観を肉眼で
観察して、その結果を第3表に示した。 エマルジヨンH〜エマルジヨンKについて
Ondsi−elaticlight scattering Model M2000(米
国 Malrer社製)を用いて平均粒子径を測定し、
その結果を第3表に示した。 エマルジヨンH〜エマルジヨンKについてシリ
コーン濃度が1重量%となるように水で希釈し、
その500c.c.をホモミキサーを用いて8000rpmで10
分間処理した。処理したエマルジヨンの外観を肉
眼により観察し、平均粒子径を測定した。 また、ホモミキサー処理したエマルジヨンにポ
リエステル65%/綿35%混紡のシヤツ地を10秒間
浸漬後、絞りローラーで絞つて室温で乾燥し、そ
の後150℃のオーブン中で5分間熱処理した。処
理布のオイルスポツトおよび風合を調べ、その結
果を第4表に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
[発明の効果]
本発明の繊維処理剤は、オルガノポリシロキサ
ンの乳化重合によつて得られたマイクロエマルジ
ヨンであつて、マイクロエマルジヨンの平均粒子
子径が0.15μm以下であり、かつオルガノポリシ
ロキサン抽出物の25℃における粘度が少なくとも
100センチストークスであるオルガノポリシロキ
サンのマイクロエマルジヨンを主剤とするので、
機械安定性、希釈安定性および配合安定性がすぐ
れ、オイルスポツトが生じることのない繊維処理
を行なうことができるという特徴があり、産業上
極めて有用である。
ンの乳化重合によつて得られたマイクロエマルジ
ヨンであつて、マイクロエマルジヨンの平均粒子
子径が0.15μm以下であり、かつオルガノポリシ
ロキサン抽出物の25℃における粘度が少なくとも
100センチストークスであるオルガノポリシロキ
サンのマイクロエマルジヨンを主剤とするので、
機械安定性、希釈安定性および配合安定性がすぐ
れ、オイルスポツトが生じることのない繊維処理
を行なうことができるという特徴があり、産業上
極めて有用である。
Claims (1)
- 1 環状オルガノポリシロキサンの粗エマルジヨ
ンを乳化重合触媒含有水に滴下し、乳化重合する
ことによつて得られたマイクロエマルジヨンであ
つて、マイクロエマルジヨンの平均粒子径が
0.15μm以下であり、かつ、オルガノポリシロキ
サン抽出物の25℃における粘度が少なくとも100
センチストークスである、オルガノポリシロキサ
ンのマイクロエマルジヨンを主剤とする繊維処理
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10589087A JPS6414378A (en) | 1986-07-24 | 1987-04-28 | Fiber treatment agent |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17434186 | 1986-07-24 | ||
JP10589087A JPS6414378A (en) | 1986-07-24 | 1987-04-28 | Fiber treatment agent |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6414378A JPS6414378A (en) | 1989-01-18 |
JPH0235071B2 true JPH0235071B2 (ja) | 1990-08-08 |
Family
ID=26446106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10589087A Granted JPS6414378A (en) | 1986-07-24 | 1987-04-28 | Fiber treatment agent |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6414378A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH086253B2 (ja) * | 1988-07-11 | 1996-01-24 | 東レ株式会社 | 合成繊維用紡糸・延伸用油剤およびその製造方法 |
JP4738825B2 (ja) * | 2005-02-03 | 2011-08-03 | 花王株式会社 | 透明シリコーンマイクロエマルション |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59122548A (ja) * | 1982-12-28 | 1984-07-16 | Toshiba Silicone Co Ltd | シリコ−ンエマルジヨン組成物 |
JPS60126382A (ja) * | 1974-11-14 | 1985-07-05 | ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ | シ−ト材料の非粘着化法 |
JPS60127327A (ja) * | 1983-10-17 | 1985-07-08 | ダウ コ−ニング コ−ポレ−シヨン | 水中油型ポリオルガノシロキサンエマルジョン及びその製造方法 |
-
1987
- 1987-04-28 JP JP10589087A patent/JPS6414378A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60126382A (ja) * | 1974-11-14 | 1985-07-05 | ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ | シ−ト材料の非粘着化法 |
JPS59122548A (ja) * | 1982-12-28 | 1984-07-16 | Toshiba Silicone Co Ltd | シリコ−ンエマルジヨン組成物 |
JPS60127327A (ja) * | 1983-10-17 | 1985-07-08 | ダウ コ−ニング コ−ポレ−シヨン | 水中油型ポリオルガノシロキサンエマルジョン及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6414378A (en) | 1989-01-18 |
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