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JPH02221221A - 外用剤 - Google Patents

外用剤

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Publication number
JPH02221221A
JPH02221221A JP4172789A JP4172789A JPH02221221A JP H02221221 A JPH02221221 A JP H02221221A JP 4172789 A JP4172789 A JP 4172789A JP 4172789 A JP4172789 A JP 4172789A JP H02221221 A JPH02221221 A JP H02221221A
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JP
Japan
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compound
weight
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drug substance
external preparation
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JP4172789A
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JP2848529B2 (ja
Inventor
Ikuo Kishi
岸 郁雄
Noriyuki Sasaki
佐々木 則幸
Yoshiyuki Tawara
吉幸 田原
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Pfizer Japan Inc
Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Lederle Japan Ltd
Nisshin Seifun Group Inc
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Publication date
Application filed by Lederle Japan Ltd, Nisshin Seifun Group Inc filed Critical Lederle Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、皮膚疾患治療外用剤に係り、詳細には、肉芽
形成促進作用、抗潰瘍作用を有する次式(): で示されるα−トコフェロールビタミンA酸エステルを
活性成分として含有する外用剤に関する。
また本発明は、上記式(1)で示されるα−トコフェロ
ールビタミンA酸エステルの取り扱いを容易にし、かつ
安定性を損なうことなく外用製剤を調製し得る製剤原体
にも関する。
[従来の技術と問題点] 前記式(1)で示されるα−トコフェロールビタミンA
酸エステルは、化学名をトコフェリルレチノエート(以
下トコフェリルレチノエートと記す)と称される公知の
化合物である(特公昭49−26632 )。この式(
I)で示されるトコフエリルレチノエート(以下、化合
物(1)と記す場合もある)は抗潰瘍作用を有する点よ
り、消化管潰瘍治療薬への応用が提案され(特公昭6O
−26770) 、さらに皮膚劣化防止作用を期待し、
化粧料の成分としての使用が提案されている(特開昭5
l−173137)。
また化合物(1)を活性成分とする皮膚疾患治療剤も提
案されている(特開昭61−207332)。
上記特開昭61−207332号における化合物(1)
の外用剤としての剤型は、軟膏剤、ローション剤、リニ
メント剤あるいはエアゾール剤の製剤形態を取り得るも
のであり、その製剤化にあたっては、従来行なわれてい
る製剤学的に汎用される方法が使用されている。例えば
軟膏の製造に当っては、製造原料として油性物質例えば
流動パラフィン、ワセリン、シリコーン油、脂肪族高級
アルコール類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類、植物
油、ひまし油、ラノリン及びその誘導体、スクワレン、
スクワランなど;乳化剤・分散剤例えば多価アルコール
エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン
系非イオン性界面活性剤など;湿潤剤例えばグリセリン
、プロピレングリコール、ソルビット、アミノ酸など;
安定剤例えば酸化防止剤、防腐剤など:それ以外のもの
例えばポリエチレンゲルコール、ポリエチレン、懸濁化
剤などから適宜選択し、化合物(1)と組合せて用い、
各成分の混合、乳化、分散などの工程を経て行なうもの
である。
本発明者らは、化合物(I)について臨床的に適用され
る実用的な皮膚疾患治療外用剤の開発を鋭意追及してい
たが、化合物(1)が粘稠性であるために、通常の製剤
化技術では臨床的に所望の治療効果を発揮する外用剤へ
の製剤化が困難なものであることに気が付いた。たとえ
ば、化合物(1)が粘稠性物質であるため、含有量調整
時の秤量等における取り扱いが困難であるうえに、その
製剤化にあたっては加熱操作を加え化合物(1)自体の
粘性を低下させた後、通常の製剤化技術を施す必要があ
る。ところが化合物(1)は化学的安定性が低(酸化・
分解されやすい性質を有しているが故に、製剤化工程で
の高温操作により、トコフエリルレチノエートが変化し
て、製剤中で当初目的とした化合物(1)の濃度を有効
に確保することが困難になる。
したがって、より有効な製剤化技術の開発が所望されて
いた。
そこで本発明者らは、化合物(I)を含有する外用剤の
調製にあたって、化合物(1)自体の粘性を前もって低
下させた製剤原体を得ることができるならば、外用剤と
しての製剤化時に、化合物(1)の異性化・酸化分解を
引き起すような高温操作を必要とせず、また化合物(1
)の化学的な安定性も確保し得るのではないかと考えた
かかる観点のもとに本発明者らは、取り扱いが容易であ
り、かつ安定に化合物(I)を含有する低粘性の製剤原
体作製について検討を行ない、併せて該製剤原体を基本
処方とした皮膚に対し刺激性がなく、化合物(I)の有
する薬効を最も有効に発揮し得る外用製剤の調製につい
ての検討を行なった。
本発明者らは化合物(1)が酢酸エチル、クロロホルム
、シクロヘキサン、アセトン等の適当な有機溶媒あるい
は動・植物油に良好に溶解する性質がある点に着目し、
これら溶媒等に化合物(I)を溶解せしめ、低粘性を確
保した製剤原体を調製する方法を検討した。しかしなが
らかかる方法にあっては、所望の低粘性製剤原体が得ら
れるものの、有機溶媒を用いた場合にあっては外用剤と
して製剤化された時にその残留濃度とともに、毒性、皮
膚刺激性が問題となり、臨床的に適用し得る製剤とはな
り得ないものであった。また、動・植物油を用いた場合
にあっても、製剤原体自体が時間の経過とともに酸敗し
、結果として製剤自体の安定性が欠如し、好ましい製剤
とはなり得ないものであった。
そこで、上記有機溶媒あるいは動・植物油に代る製剤原
体用溶媒を検討した結果、油性原料に化合物(Dを混和
し、さらに抗酸化剤として特にジブチルヒドロキシトル
エンを配合してなる配合処方が、前記条件を満たす製剤
原体となることを見い出し、本発明を完成した。また本
発明者らは、この製剤原体を基本処方とし、軟膏剤、ク
リーム剤、ローション剤等の外用製剤とした場合に、特
にクリーム剤の態様にある外用剤が目的とする褥癒、熱
傷、創傷等の皮膚疾患治療剤として有効な外用剤となる
ことを確認し、本発明を完成するに至つた。
し発明の構成] しかして本発明の第1の目的は、トコフエリルレチノエ
ートを安定に含有し、なおかつ外用製剤の作製を著しく
容易にするための製剤原体の提供にあり、詳細には、 A、製剤原体全重量に対して (a)次式(I): で示されるα−トコフェロールビタミンA酸エステル2
.0ないし40.0重量%、(b)ジブチルヒドロキシ
トルエン0.01ないし5.0重量%、および (c)油性原料 を含有する外用製剤原体; を提供することである。
本発明の第2の目的は、皮膚疾患治療外用剤の提供にあ
り、詳細には、 製剤全重量を基準として: (a)前記式(1)で示されるα−トコフェロールビタ
ミンA酸エステル0.05ないし5.0重量%、(b)
ジブチルヒドロキシトルエン0.002ないし0.2重
量%、および (c)油性原料 を少なくとも配合した皮膚疾患治療外用剤;を提供する
ことである。
この場合の皮膚疾患治療外用剤にあっては、上記の如く
提供される外用製剤原体を用いて調製されることが望ま
しい。
外用剤としては、特に軟膏剤、クリーム剤またはローシ
ョン剤のいずれかの態様にある皮膚疾患治療外用剤が提
供される。
化合物(1)を含有する軟膏剤としては、具体的には: B、製剤全重量に対して; (a)化合物(1) 0.05ないし5.0重量%、(
b)ジブチルヒドロキシトルエン、および(c)油性原
料 を配合してなる軟膏剤が提供される。
また、化合物(I)を含有するクリーム剤としては、具
体的には: C1製剤全重量に対して; (a)化合物(1) 0.05ないし5.0重量%、(
b)ジブチルヒドロキシトルエン、 (c)油性原料、 (d)油、 (e)ワックス、 (f)界面活性剤、および (g)水 を配合してなるクリーム剤が提供される。
さらに化合物(1)を含有するローション剤としては、
具体的には: D、製剤全重量に対して; (a)化合物(1) 0.05ないし5,0重量%、(
b)ジブチルヒドロキシトルエン、 (c)油性原料、 (d)油、 (e)ワックス、 (f)界面活性剤、および (g)水 を配合してなるローション剤が提供される。
[作用] 本発明の外用剤に配合される化合物(1)は、前記した
如く、その化学名をトコフェリルレチノエートといい、
肉芽形成促進作用、抗潰瘍作用を有する点より消化管潰
瘍治療薬、皮膚劣化防止作用の点より化粧品の成分とし
ての適用が試みられており、最近は皮膚疾患治療剤とし
ての提供も検討されている。
以下に化合物(1)の物性を記す。
化合物(1)は黄色澄明な粘稠性の物質で、においはな
いか、またはわずかに特異なにおいがあり、光および空
気に対して不安定である。またエタノールにやや溶は難
く、メタノールには溶は難い。水にはほとんど溶けない
。化合物(1)は、酢酸エチル、クロロホルム、シクロ
ヘキサン、アセトン等の有機溶媒、またダイズ油、ゴマ
油等の植物油にはよ(混和するが、これらを溶媒として
製剤化することは前記したように得策ではない。また化
合物<r>を適当な化粧用原料基剤に直接混和し、外用
剤化させる方法においては、化合物(1)の粘性を低下
させるために高温操作を行なう場合に、その熱により生
薬たる化合物(I)の酸化分解が生じ易(、目的濃度を
確保できないことから、この方法をもって皮膚疾患治療
剤としての製剤化を図ることは困難である。
従来より、熱傷、褥癒等の皮膚潰瘍あるいは凍癒、創傷
等に基づ(皮膚疾患の治療を目的として、肉芽形成促進
作用を有する皮膚疾患治療外用剤が数多く提案されて来
ている。これら外用剤の薬理効果は、活性成分として含
有される薬物が所有する抗潰瘍作用、組織角化防止作用
あるいは創傷面治癒促進作用等により、皮膚潰瘍面に新
たな皮膚組織を形成させ、治療効果を発揮させようとす
るものであり、その製剤形態としては軟膏剤が主流を占
めている。
これは一般に、褥癒、熱傷等による皮膚変化は、水痘、
斑、潰瘍、びらん等に該当するものであり、これら原発
疹に対する治療という面からみた場合には、油脂軟膏基
剤、乳剤性軟膏基剤あるいは水溶性軟膏基剤に基づ(軟
膏剤の形態にあるものが好ましいとされているからであ
る。これら3種の軟膏剤にあっては、そこに配合される
活性成分の治療効果のみならず、使用される基剤自体に
もそれぞれ特有の効果を有するものであって、例えば油
脂性基剤における特性は、皮膚の軟化とともに面皮を除
去し、表皮の形成をうながす作用を基本的に有している
。また乳剤性軟膏基剤には0/W型の親水軟膏ならびに
W2O型の吸水軟膏の2種類があるが、その適用はいず
れも乾燥性の皮膚疾患に対し用いられるものであり、逆
に湿潤性の疾患、すなわち水痘、びらん、潰瘍などに適
用した場合には、滲出物を吸収してしまい、症状を悪化
させる欠点がみられるが、深部潰瘍部への浸透性に優れ
るという利点を有する。一方、水溶性軟膏基剤は親水軟
膏と異なり、水溶性、吸水性は乳剤性軟膏より強いため
、水痘、びらん等の湿潤面に使用され、水分や分泌物を
吸収し、病変部を乾燥させる作用を有しているが、吸水
性が強すぎ病巣面が乾燥しすぎてしまい、亀裂を生じ、
逆に症状を悪化させるおそれも多々みられている。
したがって、皮膚疾患治療外用剤の範晴にあっても、そ
の適用症状に応じ使用される外用剤自体のタイプが種々
異なるものであり、上記の如き基剤の特性を考慮しつつ
、かつ化合物(1)の有する肉芽形成促進作用、抗潰瘍
作用を有効に発揮する皮膚疾患治療外用剤としての製剤
化を企画した場合には、種々のタイプの外用剤を調製し
得る製剤化検討を行うのが良いと考えられる。
以上の観点より本発明者らは、化合物(1)を活性成分
として含有する外用剤を調製し得る製剤原体についての
配合処方を検討した結果、前記の如き基本的処方に基づ
(外用製剤原体が、目的とする各種の外用剤を調製し得
る製剤原体として極めて有効なものであることを新規に
見い出したのである。加えて、かかる製剤原体処方は、
単に軟膏剤へ応用し得るばかりでなく、クリーム剤ある
いはローション剤へも応用し得る。
したがって、本発明は、化合物(1)を含有する製剤原
体、およびこの製剤原体処方を基本とする外用剤に関す
る。本発明によれば化合物(1)を油性原料に溶解せし
め、さらに抗酸化剤としてジブチルヒドロキシトルエン
(以下BHTと記すこともある。)を配合することによ
り、化合物(I)の製剤化時における安定性を損なうこ
とな(、外用剤への製剤化を可能ならしめる有効手段を
提供したのである。
上記油性原料としては、医薬上許容される流動パラフィ
ン、スクワラン、スクワレン、中鎖脂肪酸トリグリセリ
ド、バルミチン酸イソプロピル、ミリスチ酸イソプロピ
ル、ミリスチン酸オクチルドデシル等が好ましく、中で
も化合物(I)の極性状態(はとんど無極性である)と
合致する流動パラフィンが溶解性の面で特に好ましい。
また、流動パラフィンでも前記した特開昭61−207
332号に開示されている流動パラフィンと比較し、低
分子量成分である軽質流動パラフィンがとり分は好まし
く、その粘度が低いために粘稠性である化合物(1)を
混和した時に、化合物(Dの粘度を下げ、取り扱いを簡
便なものとすることができる。この軽質流動パラフィン
製品としては、臨床適用されたときに刺激性の原因とな
る不飽和物質の混入が少ない高純度品であるモレスコバ
イオレス■(松材石油)が適当である。
また化合物(1)が光や熱により分解され易いというこ
とから、抗酸化剤としてジブチルヒドロキシトルエン、
ブチルヒドロキシアニソール、df−α−トコフェロー
ル、中でもジブチルヒドロキシトルエンを添加すること
によって特に優位に安定性を維持することができる。
したがって本発明は、トコフェリルレチノエートー油性
原料、好ましくは軽質流動パラフィン−ジブチルヒドロ
キシトルエンの配合処方に特徴があり、かかる組合せに
より化合物(1)の外用剤としての製剤化時に問題とな
る物理的性質、化学的性質が解決された。得られた製剤
原体の使用により、後記する軟膏剤、クリーム剤あるい
はローション剤への製剤化が容易になり、特に臨床上有
用である皮膚疾患治療クリーム剤の開発が可能になった
のである。
以下に化合物(1)を含有する製剤原体、軟膏剤、クリ
ーム剤、ローション剤の態様にある外用剤について説明
する。
A、 !111皿差 本発明の製剤原体は、製剤原体全重量に対して; (a)化合物(I)2ないし40重量%、好ましくは1
゜ないし35重量%、より好ましくは2oないし30重
量%、 (b)ジブチルヒドロキシトルエン0.01ないし5.
0重量%、好ましくは0.05ないし4.01[[量%
、より好ましくは0.07ないし2.0重量%、および (c)軽質流動パラフィン、スクヮラン、スクヮレン、
中鎖脂肪酸トリグリセリド、バルミチン酸イソプロピル
、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルド
デシル等の油性原料、好ましくは軽質流動パラフィン(
モレスコバイオレス■:松村石油) を配合してなるものである。
本発明の製剤原体の調製において使用される軽質流動パ
ラフィンは、日本薬局方に収載される製剤原体であり、
同様局方に収載される流動パラフィンと比較しそこに含
有される炭化水素化合物の炭素原子数が低いものである
。その中でも純度が高く、かつ皮膚刺激性の低いもの(
モレスコバイオレス■:松村石油)が好ましく使用され
る。抗酸化剤としては例えばジブチルヒドロキシトルエ
ン(BHT) 、ブチルヒドロキシアニソール、dl−
α−トコフェロール等の抗酸化剤を挙げることができる
が、中でもBHTが抗酸化力、低刺激性等の点で好まし
く、0.01ないし5,0重量%の範囲(化合物(I)
の配合量により調整される)の配合量で化合物(i)の
確実な安定性が保証される。
本発明の製剤原体における化合物(I)の配合量は、得
られた製剤原体を用い、目的とする皮膚疾患治療外用剤
へ製剤化した場合に、十分効果を発揮するのに十分な量
であるとともに、該製剤原体が目的とする製剤化に適用
しうるちのである必要があり、本発明者らの検討の結果
、前記した配合量が好ましいことが判明した。
以上の如く本発明が提供しようとする製剤原体は、化合
物(I)−BHT−油性原料、好ましくは軽質流動パラ
フィンの配合処方からなるものであって、かかる組合せ
により化合物(I)自体の安定性が確保された製剤原体
は、その取り扱い面が優れるが故に、後記する軟膏剤、
クリーム剤あるいはローション剤への製剤化検討を容易
にするとともに特に臨床上有用であるクリーム剤の実現
を可能ならしめたのである。
本発明の第2の目的としては、皮膚疾患治療用の外用剤
である軟膏剤、クリーム剤あるいはローション剤を提供
するのであるが、これら製5剤の調製にあたっては、上
記のようにして調製された製剤原体を用いるのが好まし
い。
この場合にあっては、それら製剤化に用いられる前記A
で得られる製剤原体の配合量は目的とする製剤が皮膚疾
患治療剤として有効に効果を発揮する化合物(1)の製
剤中での含有量により決定される。本発明者らの検討に
よれば、化合物(I)自体が所有する肉芽形成促進作用
、抗潰瘍作用からみて、化合物(1)が製剤全重量を基
準として0.05ないし5.0重量%、好ましくは0.
1ないし3.0重量%、より好ましくは0.2ないし1
.0重量%に相当する量が配合されれば充分効果が発揮
されることが判明した。したがって、以下の説明におい
ては、前記Aで得られる製剤原体を基本処方とし、その
原体中に化合物(1)として含有する換算量で説明する
こととする。
尚、以下の具体的製剤の調製にあっては目的とする各成
分の配合量が確保されていれば充分であり、必ずしも前
記Aで得られた製剤原体そのものを使用しな(でも良い
ことは言うまでもない。
B、tJJl 本発明の軟膏剤は製剤全重量に対して、(a)前記Aで
得られる製剤原体を化合物(1)として0,05ないし
5.0重量%、好ましくは0.1ないし3.0重量%、
より好ましくは0.2ないし1.0重量%、および (b)残余が油あるいは水溶性高分子化合物、好ましく
は白色ワセリンあるいはマクロゴールを配合してなる製
剤である。
この場合、上記の如くして提供される軟膏剤は基本的に
は親油性軟膏(疎水性軟膏)あるいは親水性軟膏の2種
類があり、それぞれタイプの異なる軟膏剤とすることが
できるが、疎水性軟膏を所望する場合には上記油として
白色ワセリン、親水軟膏を所望する場合にはマクロゴー
ルを利用するのが好ましい。マクロゴールにあっては、
その稠度をマクロゴール400、マクロゴール4000
等を適当量配合して調整することができる。
以上の如くして目的とする化合物(1)を安定に配合し
た疎水性あるいは親水性軟膏を調製することができる。
上記の如く調製されるワセリン基剤あるいはマクロゴー
ル基剤の軟膏剤は、皮膚刺激性のない、親和性の優れた
製剤として極めて良好なものである。
C1久1ニム1 本発明のクリーム剤は、製剤全重量に対して、(a)前
記Aで得られる製剤原体を化合物(1)として0.05
ないし5.0重量%、好ましくは0.工ないし3.0重
量%、より好ましくは0.2ないし1.0重量%、 (b)ワックス、1ないし20重量% (c)油1ないし25重量%、 (d)界面活性剤0ないし10重量%、および(e)残
余水 を配合してなるクリーム剤である。
上記本発明のクリーム剤としては、その製剤が水中油型
(0/W)であるクリーム剤の態様が特に好ましく、上
記ワックスとしては自己乳化型ワックスや鯨ロウ、モク
ロウ、サラシミツロウ等のワックスが挙げられ、自己乳
化型ワックス(ボラワックスGP−200)を使用する
場合にあってはこのもの自体が界面活性作用を有するた
め、あらためて界面活性剤の添加を必要としない。また
、上記油としてミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン
酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル等脂肪
酸エステルが好ましく、これらのうち1種もしくは2種
以上組み合せて加えることができる。上記油については
その目的を達するために十分な量でよく、クリーム剤全
量に対して通常工ないし25重量%の範囲で配合される
。さらに、界面活性剤としては非イオン型界面活性剤が
好ましく、S pan類、T ween類の中から1種
、もしくは2種以上を組み合わせて配合される。配合量
についてはその目的を十分に達する量でよく、クリーム
剤全重量に対して口ないし10重量%の範囲内で配合す
ることができる。
本発明のクリーム剤においては、基本的には、前記Aよ
り得られる製剤原体−ワックス、−油一界面活性剤一水
より成るものであるが、通常のクリーム剤に配合される
成分、すなわち保湿剤、保存剤等を適宜加えることがで
きる。
以上の如くして目的とする化合物(I)を安定に配合し
たO/W型の各種のクリーム剤を調製することができる
。そしてこの配合処方にあっては、褥癒面への適用の際
に、褥癒に生じた血腫を溶解させるという他の外用製剤
には見られない特異的な薬効を示し、なおかつ疾患部位
にのみに化合物(I)を良好に放出させ得る製剤である
またこのO/W型クリーム剤のなかでも特に水分含有量
が高いものが上記作用に優れることが判明した。
D、ローション剤 本発明のローション剤は、製剤全重量に対して、 (a)前記Aで得られる製剤原体を化合物(Dとして、
0.05ないし5.0重量%、好ましくは0.1ないし
3.0重量%、より好ましくは0.2ないし1.0重量
%、 (b)ワックス 1ないし10重量%、(c)油、0.
1ないし2重量%、 (b)残部水 を配合してなるローション剤であり、化合物(1)の物
性を考慮した場合、乳剤性ローション剤の形態が好まし
い。
上記ワックスとしては自己乳化型ワックス(ボラワック
スGP−200)が好ましく使用され、ボラワックスC
P−200のみでも十分乳化作用を期待できる。また、
上記油としてはミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン
酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル等脂肪
酸エステルが好ましく、1種もしくは2種以上を組合せ
て使用される。
上記油についてはその目的を達するために十分な量でよ
(、ローション剤全重量に対して通常0.1ないし2重
量%の範囲内で配合される。
本発明の外用剤においては従来知られた外用剤に使用さ
れる他の成分を配合することができる。
すなわち、溶解剤、増粘剤、保湿剤、乳化剤等の中より
目的に応じて適宜組合せ、必要量配合することができる
。また、保存剤としてパラオキシ安息香酸メチル、エチ
ル、プロピル等のパラベン類や、クロロブタノール、ベ
ンジルアルコール等より目的に応じて1種もしくは2種
以上を組み合せて配合することができる。
本発明の外用剤を調製するにあっては、前記Aで述べた
製剤原体を用い、従来行われている公知の製法にて行う
ことができる(詳細は後記実施例参照)。
[実施例] 以下に本発明の製剤原体ならびに軟膏剤、クリーム剤お
よびローション剤の態様にある外用剤を実施例にて説明
する。
支五五エニ化合物(I)トコフェリルレチノエートの各
種溶剤に対する溶解性試験 化合物(■)トコフェリルレチノエートの各種溶剤に対
する溶解性を、化合物(1)Igを溶解するのに必要な
溶剤の量で比較検討を行なった。
その結果を第1表に示す。
第1表 溶 剤       溶解に要する量 す。したがって、化合物(1)の製剤原体を作成する際
には、有機溶媒、植物油もしくは化粧用原料基剤が良い
溶剤となることが予想される。ところが先に述べた通り
、有機溶媒にあっては保存時の蒸発、またその毒性、製
品化された時の残留濃度が問題となり、植物油において
は製剤自体の酸敗による安定性が問題となり使用するこ
とができない。よって軽質流動パラフィンは、第1表に
示された良好なる溶解性の面からも、化合物(I)の溶
剤として満足のできるものといえる。
上記第1表より、化合物(1)は極性溶媒に対してはほ
とんど溶けないか、もしくは溶解し難いことがわかる。
一方有機溶媒、あるいは植物油、化粧用原料基剤に対し
ては、良好なる溶解性を示実1u乱ユニー化合物(Dの
粘度測定試験化合物(1)の温度変化による粘度を、白
色ワセリンを対照に測定試験を行った。
友抜二 化合物(I)を約0.4cc量り取り、E型粘度計(3
°コーン)にて40℃、50℃、60°Cの設定条件下
における粘度測定を行った。なお、比較対照として40
℃条件下における白色ワセリンの粘度測定も合せて行っ
た。
■; 結果を図に示す。
図の結果より明らかな如く、化合物(I)は各温度に固
有粘度を持つニュートン流動を示す。また60℃におい
てでさえ約25.000センチポアズもの粘稠性を示し
、さらに40℃においては同温の白色ワセリンと比較し
た場合に化合物(I)の粘度は白色ワセリンの約200
倍もの粘稠性を示す。
以上のことより、化合物(1)を軽質流動パラフィンに
混合溶解して製した製剤原体は(粘度は約200センチ
ポアズ)、上記粘性の問題を解決したということで価値
のあるものである。
ULf2!u:製剤原体の調製 処方例1 化合物(1)        25.0 gBHT  
        O,5 パーフ ン   745 全量 1000 g BHTを約50℃に加温した軽質流動パラフィンにに溶
解した後、この溶解液を同温に加温した化合物(1)に
加え、かきまぜながら徐々に冷却し、化合物(I)を2
5%含有する製剤原体を得た。
処方例2(比較例) 化合物(I)        25.0 gブチルヒド
ロキシ     0.5 アニソール(BHA) バー7 ン   74.5 全量 100.0 g 抗酸化剤としてブチルヒドロキシアニソール(以下BH
Aと記すときもある)を配合する製剤原体を作成した。
調製法は前記処方例1の製法に準じた。
処方例3(比較例) 化合物(1)          25.0 gミック
スト−トコフェロール 0.5 コンセントレート パーツ ン     74.5 全量 100.0 g 抗酸化剤としてミックスト・トコフェロール・コンセン
トレートを配合する製剤原体を作成した。調製法は前記
処方例1の製法に準じた。
処方例4(比較例) 化合物(1)        25.0 gバー7 ン
   76.0 全量 100.0 g 抗酸化剤を配合しない製剤原体を作成した。調製法は前
記処方例1の製法に準じた。
第2表 実」1乳A」−化合物(1)の製剤原体中での安定性試
験 製剤原体中での化合物(I)の安定性を確認するために
、前記実施例3で得られた4処方の製剤原体について検
討した。すなわち、各処方の製剤原体をスクリュー管に
約5g量り採り、40.50℃下に6力月、60℃下に
2力月の苛酷条件にて放置し、各測定ポイントにてα−
トコフエリルレチノエート含量をHPLC法にて測定し
た。また併せて、製剤原体の外観変化の観察も行った。
結果を第2表に示す。
第2表の結果より明らかな如(、化合物(1)の軽質流
動パラフィン中での安定性は比較的良好なもの(処方例
4)であるが、抗酸化剤の配合(処方例1 : BHT
、処方例2 : BHA)によりさらにその安定性が向
上していることがわかる。抗酸化剤についてその効力を
比較すると、BHTが特に優れた作用を示した。外観に
ついても、BHTを配合した処方例1については外観変
化は認められなかったが、他の処方例では比較的早い時
期に見られた。
上記試験により、基剤として軽質流動パラフィンを使用
し、抗酸化剤として特にBHTを配合してなる製剤原体
(処方例1)は、過酷条件下での安定性が確保されてい
るので、室温下において長期にわたりその安定性が確保
されることが推定された。
実」虻!L五ニー軟膏剤の調製(疎水性軟膏)実施例3
の処方例1にて得られた製剤原体を用いて疎水性軟膏を
調整した。
化合物(I)25%含有製剤原体   2.0gワセ1
ン         98.0 全量 100.0 g 白色ワセリンを約70℃に加温、熔融させたのち、同温
に加温した化合物(1) 25%含有製剤原体を加え、
遮光下、真空状態にて均一に混合する。
次いで同条件にて混合しながら室温まで冷却し、化合物
(1)を0.5%含有する疎水性軟膏剤を得た。
実」11L炙−一軟膏剤の調製(親水性軟膏)実施例3
の処方例1にて得られた製剤原体を用いて親水性軟膏を
調整した。
化合物(I)25%含有製剤原体   2.0gマクロ
ゴール400       58.0マ ロゴール40
00        40.0全  量   100.
0  g マクロゴール400とマクロゴール4000を約70°
Cに加温、熔融させたのち、同温に加温した化合物(I
) 25%含有製剤原体を加え、以下実施例5と同様に
操作し、化合物(I)を0.5%含有する親水性軟膏剤
を得た 実」直!LLニークリーム剤の調製(I)実施例3の処
方例1にて得られた製剤原体を用いてクリーム剤を調整
した。
(^)化合物(I)25%含有製剤原体   2.OO
gボラワックスGP−20015,00 ミリスチン酸イソプロピル    3.00パラオキシ
安息香酸メチル    0.24バラオキシ安息香酸プ
ロピル   0.06(B)濃グリセリン      
    4.00ソルビトール液         5
.00全量  100.00 g (A)を遮光下において約70℃に加温、熔融する。(
B)を約70℃に加温、混合したのち(A)に加え、遮
光下、真空状態にて混合する。次いで同条件下において
混合しながら室温まで冷却し、化合物(I)を0.5%
含有するクリーム剤を得た。
実」1夛L1−一クリーム剤の調製(I[)実施例3の
処方例1にて得られた製剤原体を用いてクリーム剤を調
整した。
(A)化合物(I)25%含有製剤原体   2.00
gミリスチン酸オクチルドデシル 23.00セチルア
ルコール        7.00鯨ロウ      
       2.00パラオキシ安息香酸メチル  
  0.24バラオキシ安息香酸プロピル   0.0
6(B)濃グリセリン          4.00ソ
ルビトール液         5.00(c)ポリオ
キシエチレン(20) ソルビタンモノステアレート2.65 ソルビタンモノステアレート2.35 全量  100.00 g (A)と(c)を遮光下において約70℃に加温、熔融
し混合する。次に(B)と(D)を約70℃にて加温、
熔融したのち先の混合物に加え、遮光下、真空状態にて
混合する。次いで同条件下にて混合しながら室温まで冷
却し、化合物(1)を0.5%含有するクリーム剤を得
た。
実」葭!L迂」−ローション剤の調製 実施例3の処方例1にて得られた製剤原体を用いてロー
ション剤を調整した。
(A)化合物(I)25%含有製剤原体   2.OO
gボラワックスGP−2004,00 バルミチン酸イソプロピル    0.64ベンジルア
ルコール       1.00(B)濃グリセリン 
         3.00ソルビトール液     
    4.00全量  100.00 g (A)を遮光下にて約70℃に加温、熔融する。
(B)を約70℃に加温、混合したのち(^)に加え、
遮光下、真空状態において混合する。次いで同条件下に
て混合しながら室温まで冷却し、化合物(1)を0.5
%含有するローション剤を得た。
実」「他」−旦」−外用製剤中からの化合物(1)放出
性試験 前記実施例5ないし9にて得られた疎水性軟膏、親水性
軟膏、クリーム剤(1)、クリーム剤(■)、ローショ
ン剤の各製剤中からの化合物(1)の放出性を検討した
1; 富山産業■製のTMS−103型装置を用いて測定を行
った。上記外用製剤各3gをリン酸−エタノール混液(
0,01Mリン酸緩衝液(pH6,0)  :エタノー
ル= 2 : 8 )  500m1 (37°C50
0)の溶液面に接するように置かれた人工膜(ミリボア
フィルター:FSLWO4700、ポアサイズ3.0μ
m)上に塗布し、緩衝液を15Orpmで攪拌し、人工
膜を通して緩衝液中に放出された化合物(I)を吸光度
法により経時的に測定した。
級l: その結果を第3表に示す。
単位:mg 第3表 第3表の結果より明らかなように、前記5製剤中タイプ
(1)で示されるクリーム製剤が特に放出能に優れ、臨
床適用された場合に有効な薬剤となることが予想される
支1且エユ:トコフエリルレチノエート含有外用製剤の
有効性検討試験 立並; 褥癒、熱傷潰瘍、放射線潰瘍、外傷性潰瘍、下腿潰瘍、
糖尿病性潰瘍、静脈瘤症候群、一般難治性皮膚潰瘍患者
を対照に、前記実施例より得られた疎水性軟膏、親水性
軟膏、クリーム剤(I)、クリーム剤(II)の有効性
を検討した。
上記疾患患者に原則として1日1回、潰瘍面を清拭消毒
後、上記外用剤を病巣の広さに応じて適当量をリント布
またはガーゼにのばし貼付した。
■: いずれの製剤態様にあっても創傷面の肉芽形成促進作用
は良好であるが、疎水性、親水性両軟膏剤にあっては創
傷面の血腫除去作用が悪(、そのために表皮形成が遅れ
る傾向が見られる。ところが一方クリーム製剤でも特に
水分含量の多い製剤であるクリーム剤(I)では血腫除
去作用、それに伴う表皮形成作用も良好であり、試験薬
剤中特に優れる臨床効果を示した。また特に深部潰瘍部
に適応し易い製剤としてクリーム剤(I)は他の軟膏に
比較し、好ましいものであった。
また、上記4製剤何れにも何ら副作用も認められず、本
製剤は有効性と共にまた安全性にも優れることが判明し
た。
実施例12:経皮投与によるラットにおける化合物(I
)の血液中濃度、尿・糞中排泄 および組織内濃度 左抜二 ラット背部中央をバリカンで剪毛し、さらに皮膚剥離を
行なう損傷皮膚動物群と皮膚剥離を行なわない正常皮膚
群を作成した。後述の調製法により作成された14Cで
ラベルしたトコフエリルレチノエート含有軟膏剤を密封
塗布投与方により24時間密封塗布した。各々の試験項
目について、次の操作により化合物(I)の濃度測定を
行なった。
11主11; 損傷皮膚群、正常皮膚群それぞれラット4匹を用い、軟
膏剤5および50mg/kg体重を投与し、投与後1.
4.8時間、1.2.3.4.5.7゜10、15.2
5.30日に血液を採取した。採取した血液を濾紙に吸
収させ、風乾後燃焼法により放射能測定を行なった。
争       1    ・ 軟膏剤5mg/kg体重を損傷皮膚群に投与し、自然排
泄された尿および糞を採取する。採取は尿・糞ともに投
与後0〜6.6〜24時間毎に以降24時間毎に行なっ
た。尿は適宜希釈し、tT −21シンチレータ−を加
え放射能を測定し、糞は燃焼法により測定した。
組J111ユ」− 軟膏剤5+ag/kg体重を損傷皮膚群に投与し、投与
後0.5.2.6.24.72.120時間に脳、眼球
、顎下腺、心、肺1.腎、牌、精巣、小腸(回腸)、筋
肉、脂肪、皮、血液、血漿、投与部位の各組織を採取し
、燃焼法により放射能を測定した。
の・U 以下の処方により0.5.5%トコフエリルレチノエー
ト軟膏を作製した。
0.5%トコフェリルレチノエート軟膏;14C)コフ
ェリル   0.50g (6p Ci/mg)レチノ
エート 軽質流動パラフィン   1.48 BHT          O,02 セ1ン      98.00 全量  100.OOg (30μCi/g軟膏) HT 0.02 グセ1ン 全量 98.00 ioo、00g (30μCi/g軟膏) 損傷皮膚群、正常皮膚群ともいずれの測定時間において
も放射能は検出限界以下であり、両投与部位からの血液
中への移行はみられなかった。
、′。
結果を第4表にまとめた。
5%トコフエリルレチノエート軟膏; 14C−トコフエリル   5. OOg (3μCi
/mg)レチノエート 軽質流動パラフィン   1.48 第4表より明らかな如<、120時間後にも尿中からは
検出されなかった。また24時間以降糞中に検出された
がその排泄量はごくわずかなものであった。
組m渡」4 結果を第5表にまとめた。
第5表より明らかな如く、塗布部位である損傷皮膚以外
の組織で放射能は全(検出されなかった。
以上の試験結果より化合物(1)は、投与部位に分布す
るのみで全身に移行することはないものと考えられる。
[発明の効果コ 一般に損傷部位に適用を目的とする薬剤は、その製剤の
投与部位における刺激性、投与部位からの薬物吸収に伴
う全身作用が問題となるが、化合物(I)を含有する製
剤においては適用部位における刺激性は認められておら
ず、また実施例12における試験からも明らかなように
化合物(I)の全身への移行は認められていない。
すなわち、本発明による化合物(I)を含有する製剤は
、適用部位にのみ滞留し、その適用部位において優れた
薬効を示し、適用部位からの吸収に伴う全身作用−副作
用−の発現が見られないということで、安全性の面から
も極めて有用な外用剤であるといえる。
また臨床上の薬理作用において特に水分含量の多いクリ
ーム剤(I)はトコフェリルレチノエートの有する肉芽
形成促進作用と、クリーム製剤に由来する血腫除去効果
がうま(相まって他の製剤態様よりも創傷面治癒促進効
果に優れたものである。
以上本発明の外用剤にあっては、化合物(1)の安定性
を損なうことなく外用剤の調製を極めて容易にならしめ
ただけでなく、皮膚疾患に有用なる治療剤として特に深
部潰瘍にも適応し得るクリーム剤を初めとする軟膏剤、
ローション剤を提供するということで大いに意義のある
ものといえる。
(XI、00Dcps)
【図面の簡単な説明】
図は実施例2の結果を示す図である。 特許出願人 日本レダリー株式会社 回 転 数

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)次式( I ): ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) で示されるα−トコフェロールビタミンA酸エステル2
    .0ないし40.0重量%、 (b)ジブチルヒドロキシトルエン0.01ないし5.
    0重量%、および (c)油性原料 を含有する外用製剤原体。
  2. (2)室温における粘度が1000センチポアズ以下で
    ある請求項第1項に記載の外用製剤原体。
  3. (3)製剤全重量を基準として: (a)請求項1記載の式( I )で示されるα−トコフ
    ェロールビタミンA酸エステル0.05ないし5.0重
    量%、 (b)ジブチルヒドロキシトルエン0.002ないし0
    .2重量%、および (c)油性原料 を少なくとも配合した皮膚疾患治療外用剤。
  4. (4)製剤全重量を基準として: (a)請求項1記載の式( I )で示されるα−トコフ
    ェロールビタミンA酸エステル0.05ないし5.0重
    量% (b)ジブチルヒドロキシトルエン0.002ないし0
    .2重量%、 (c)軽質流動パラフィン0.1ないし6.0重量%、
    (d)自己乳化型ワックス5ないし50重量%、(e)
    中鎖脂肪酸エステル1ないし5重量%、および (f)水 を少なくとも配合した皮膚疾患治療外用剤。
  5. (5)請求項1記載の製剤原体を使用して得られる請求
    項3および4記載の皮膚疾患治療外用剤。
  6. (6)クリーム剤の形態にある請求項3ないし5の皮膚
    疾患治療外用剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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