JPH0149789B2 - - Google Patents
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- JPH0149789B2 JPH0149789B2 JP62054985A JP5498587A JPH0149789B2 JP H0149789 B2 JPH0149789 B2 JP H0149789B2 JP 62054985 A JP62054985 A JP 62054985A JP 5498587 A JP5498587 A JP 5498587A JP H0149789 B2 JPH0149789 B2 JP H0149789B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/05—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
- C23C22/06—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
- C23C22/34—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides
- C23C22/36—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also phosphates
- C23C22/364—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also phosphates containing also manganese cations
- C23C22/365—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also phosphates containing also manganese cations containing also zinc and nickel cations
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、亜鉛系、鉄系、アルミニウム系等の
金属表面、特に亜鉛系表面と鉄系表面とを有する
自動車ボデイ表面にカチオン電着塗装前処理とし
て比較的低温にてリン酸塩化成皮膜を施すための
金属のリン酸塩化成処理液及びその方法に関する
ものである。 [従来の技術] 亜鉛系、鉄系、アルミ系等金属表面のカチオン
電着塗装下地処理として、リン酸塩化成処理が行
われていることは公知である。 その公知のリン酸塩化成処理としては、下記の
ものが公開されている。 特開昭55−145180号公報に、亜鉛イオン0.4〜
1.0g/、マンガンイオン0.2g/以上、ニツ
ケルイオン0.2g/以上、リン酸イオン5〜40
g/、塩素酸イオン2〜5g/、亜硝酸イオ
ン0.01〜0.2g/含有水溶液で鉄、亜鉛金属表
面にスプレー法により化成処理された皮膜が、カ
チオン電着塗装後の塩水噴霧試験、耐水2次密着
試験、及び塩水噴霧試験→耐湿試験のサイクル試
験に対して良好なる性能を示すことが記載されて
いる。 特開昭56−142872号公報には、亜鉛0.15〜0.9
%、マンガン0.01〜0.18%、ニツケルO〜0.5%、
リン酸塩0.4〜2.25%、塩素酸塩0.1〜0.5%(ClO3
として)、硝酸塩0.4〜2.25%、ニトロベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.03%〜0.2%、フツ化物O
〜0.4%含有水溶液を噴霧して鉄、アルミニウム、
亜鉛を処理すると、カチオン電着塗装後の塩水噴
霧試験において良好なる性能を示すことが記載さ
れている。 特公昭61−36588号公報には、亜鉛イオン0.5〜
1.5g/、リン酸イオン5〜30g/、マンガ
ンイオン0.6〜3g/、フツ素イオン0.05g/
以上、亜硝酸イオン0.01〜0.2g/、硝酸イ
オン1〜10g/含有水溶液で鉄系表面、亜鉛系
表面を浸漬法により処理すると、カチオン型電着
塗装後の塩水噴霧試験、2次密着性試験、及び塩
水噴霧試験→湿潤試験のサイクル試験において、
充分なる効果を示す皮膜を形成することが出来る
と記載されている。 [発明が解決しようとする問題点] 前記特開昭55−145180号公報又は特開昭56−
142872号公報に記載されているリン酸塩化成処理
水溶液で亜鉛表面を浸漬処理すると、亜鉛表面が
孔状に腐食されてカチオン電着塗装皮膜が肌荒れ
を起こすという問題点を有している。 又特公昭61−36588号公報に記載されているリ
ン酸塩処理水溶液で鉄系表面を浸漬処理すると、
リン酸塩処理液が25〜45℃の低温域では化成性が
悪いという問題点を有している。 [問題点を解決するための手段] 本発明者は、上記問題点を解消するために研究
した結果、リン酸塩化成処理液中の塩素酸イオン
を除去すると、亜鉛表面の孔状腐食が発生しない
ことを見出すと共に、公知の処理液の化成性の悪
さの問題については、リン酸塩化成処理液中の亜
鉛イオン濃度を高くすることによつて改良するこ
とが出来た。 更に、上記点を考慮に入れると共に、カチオン
電着塗装後の総合塗膜性能を向上させるリン酸塩
化成処理液を検討した。その方法として、カチオ
ン電着時における金属と電着塗料液との界面がPH
12〜13になり、リン酸塩皮膜が溶出して性能が低
下することに着目し、耐アルカリ性試験を検討の
中心におき検討したところ、前記亜鉛濃度の上昇
に伴なつて化成されるリン酸塩皮膜中のホスフオ
フイライトに対するホパイト成分の増加によるカ
チオン電着塗装性能の低下の欠点が、処理液温度
25〜45℃において、リン酸塩処理液中の硝酸イオ
ン濃度を低下させることによつて解消されること
を見出した。 即ち、本発明のリン酸塩化成処理液は、亜鉛イ
オン、マンガンイオン、ニツケルイオン、リン酸
イオン、フツ化物イオン又は錯フツ化物イオン、
硝酸イオン、亜硝酸イオン及び鉄イオンからなる
水溶液であり、更に前記各イオン濃度か下記条件
を満たしており、且つPHが2.8〜3.8であり、25〜
45℃の温度で適用されることを特徴とする金属の
リン酸塩化成処理液。 1.5g/<亜鉛イオン<3.0g/ 0.5g/<マンガンイオン≦5.0g/ 0.5g/<ニツケルイオン≦5.0g/ 5.0g/≦リン酸イオン≦30.0g/ 0.1g/≦フツ化物イオン又は錯フツ化物
イオン(フツ素として)≦2.0g/ 0.5g/≦硝酸イオン<2.0g/ 0.01g/≦亜硝酸イオン≦0.4g/ 鉄イオン2ppm〜飽和濃度 0.05≦硝酸イオン/リン酸イオン重量比≦
0.4 〔(リン酸イオンモル濃度+硝酸イオンモル
濃度)−(金属イオンモル濃度×2)〕>0 を提供するものである。本発明の化成処理液で処
理される金属は亜鉛系、鉄系、アルミニウム系等
の金属であつて、特に亜鉛系表面と鉄系表面とを
有する自動車ボデイが挙げられる。また、亜鉛系
表面と鉄系表面とを、亜鉛イオンが1.5g/<
亜鉛イオン<3.0g/、マンガンイオンが0.5
g/<マンガンイオン≦5.0g/、ニツケル
イオンが0.5g/<ニツケルイオン≦5.0g/
、リン酸イオンが5.0g/≦リン酸イオン≦
30.0g/、フツ化物イオン又は錯フツ化物イオ
ンが0.1g/≦フツ化物イオン又は錯フツ化物
イオン(フツ素として)≦2.0g/、硝酸イオン
が0.5g/≦硝酸イオン<2.0g/、亜硝酸イ
オンが0.01g/≦亜硝酸イオン≦0.4g/、
鉄イオン2ppm〜飽和濃度の範囲で含まれている
水溶液であり、且つ前記硝酸イオン/燐酸イオン
重量比が0.05〜0.4の割合で、〔(リン酸イオンモ
ル濃度+硝酸イオンモル濃度)−(金属イオンモル
濃度×2)〕の値が0よりも大きくなるように調
整されている25〜45℃のリン酸塩化成処理液で浸
漬処理することを特徴とするリン酸塩化成処理法
を提供するものである。 [組成の説明] 前記錯フツ化物イオンとしては、ホウフツ酸、
ケイフツ酸、又はそれらのアルカリ塩で添加含有
させる。 リン酸塩化成処理液に鉄イオンを少なくとも
2ppm以上、好ましくは5ppm以上〜飽和濃度で含
有させることによつて、化成性を向上させること
が出来る。この鉄イオンは、多く含有している方
が化成性が向上する。鉄分含有量は化成処理液を
低い25〜45℃の温度に維持して浸漬処理する場合
の方がスプレー処理の場合よりも高い濃度水準に
維持することができる。又リン酸塩化成処理液の
PHは、低いと化成性が悪く又高過ぎると金属イオ
ンが沈澱するので、2.8〜3.8の範囲にするのが好
ましい。 本発明のリン酸塩化成処理液に含有させる各成
分イオンは、公知の方法によつて含有させること
が出来る。例えば亜硝酸イオンは亜硝酸ソーダ、
亜鉛イオンは酸化亜鉛、マンガンイオンは炭酸マ
ンガン、ニツケルイオンは硝酸ニツケル、リン酸
イオンは正リン酸、硝酸イオンは硝酸を添加溶解
させる。他に、鉄イオンとしては硝酸第一鉄、硝
酸第二鉄、リン酸第一鉄又はシユウ酸第二鉄の形
で添加される。また鉄鋼表面のリン酸塩処理液と
の反応によつて補うことができる。 本発明は、浸漬処理、スプレー処理→浸漬処
理、スプレー処理→浸漬処理→スプレー処理、浸
漬処理→スプレー処理等の方法で行うことが出来
る。 本発明は、リン酸塩化成処理液にフツ化物イオ
ン又は錯フツ化物イオンが含有されているので、
アルミニウムを処理することによつて処理液中に
生じるアルミニウムイオンの化成性に対する弊害
を防ぐことが出来る。 本発明のリン酸塩化成処理液は、温度が45℃を
越える場合には、特公昭61−36588号公報に記載
されてる発明と略変らないカチオン電着塗装下地
の皮膜しか得られず、しかも性能が劣つたものと
なるが25〜45℃の比較的低温の温度範囲において
は、前記従来例よりもはるかに良好なる皮膜を化
成させることが出来る。 リン酸塩化成処理液中の亜鉛イオン濃度は、3
g/以上になると化成されている皮膜の耐アル
カリ性が低下する。マンガンイオン、ニツケルイ
オン濃度は、それぞれ0.5g/以下では耐アル
カリ性で満足する皮膜が得られず、5g/を超
えてもそれ以上の効果が得られず経済的に不利と
なる。ニツケルイオン濃度は好ましくは0.8〜3.0
g/である。リン酸イオンは、5g/未満に
なると化成される皮膜がホパイトリツチとなりカ
チオン電着塗装下地として適さず、30g/をを
超えてもそれ以上の効果が期待出来ず経済的に不
利となる。フツ化物イオン又は錯フツ化物イオン
は、フツ素として0.1g/未満では添加の効果
が充分発揮されず、亜鉛系表面におけるカチオン
電着塗膜との密着性が充分でなく、2.0g/を
超えると化成皮膜が薄くなつて所望の皮膜が得ら
れなくなる。硝酸イオンが0.5g/未満又は硝
酸イオン/リン酸イオン重量比が0.05未満になる
と化成性が悪く、硝酸イオンが2.0g/以上又
は硝酸イオン/リン酸イオン重量比が0.4を超え
ると化成される皮膜の耐アルカリ性能が低下す
る。亜硝酸イオンは、0.01g/未満では化成促
進剤として不充分であり、0.4g/を超えて用
いるとNO2→NO3の分解が多くなり、硝酸イオ
ンを2.0g/未満に維持するのが困難となる。
〔(リン酸イオンモル濃度+硝酸イオンモル濃度)
−(金属イオンモル濃度×2)〕の値がOよりも大
きくないと、亜鉛、マンガン、ニツケル等の金属
をイオンとして安定に維持しておくのが困難とな
る。 実施例 1〜3 冷延鋼板、電気亜鉛メツキ鋼板、52Sアルミニ
ウム板を、チタン系表面調整剤を含むアルカリ脱
脂剤(フアインクリーナー4326T、日本パーカラ
イジング株式会社製)にて脱脂し、水洗し、チタ
ン系表面調整剤水溶液(プレパレンZ、日本パー
カライジング(株)製)にて表面調整を行つた後、第
1表に示す組成の37〜40℃、PH3.2リン酸塩化成
処理液に90秒間浸漬して水洗し、乾燥後、カチオ
ン電着塗装を行い、更に2コート塗装を行つた。 この工程において、化成されたリン酸塩皮膜の
外観、耐アルカリ性試験、電着塗装後の2次密着
性試験を行つた結果を第1表に示す。 比較例 1〜3 リン酸塩化成処理液の組成を変化させた以外
は、実施例と同様の方法で行つた。その結果を第
1表に示す。
金属表面、特に亜鉛系表面と鉄系表面とを有する
自動車ボデイ表面にカチオン電着塗装前処理とし
て比較的低温にてリン酸塩化成皮膜を施すための
金属のリン酸塩化成処理液及びその方法に関する
ものである。 [従来の技術] 亜鉛系、鉄系、アルミ系等金属表面のカチオン
電着塗装下地処理として、リン酸塩化成処理が行
われていることは公知である。 その公知のリン酸塩化成処理としては、下記の
ものが公開されている。 特開昭55−145180号公報に、亜鉛イオン0.4〜
1.0g/、マンガンイオン0.2g/以上、ニツ
ケルイオン0.2g/以上、リン酸イオン5〜40
g/、塩素酸イオン2〜5g/、亜硝酸イオ
ン0.01〜0.2g/含有水溶液で鉄、亜鉛金属表
面にスプレー法により化成処理された皮膜が、カ
チオン電着塗装後の塩水噴霧試験、耐水2次密着
試験、及び塩水噴霧試験→耐湿試験のサイクル試
験に対して良好なる性能を示すことが記載されて
いる。 特開昭56−142872号公報には、亜鉛0.15〜0.9
%、マンガン0.01〜0.18%、ニツケルO〜0.5%、
リン酸塩0.4〜2.25%、塩素酸塩0.1〜0.5%(ClO3
として)、硝酸塩0.4〜2.25%、ニトロベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.03%〜0.2%、フツ化物O
〜0.4%含有水溶液を噴霧して鉄、アルミニウム、
亜鉛を処理すると、カチオン電着塗装後の塩水噴
霧試験において良好なる性能を示すことが記載さ
れている。 特公昭61−36588号公報には、亜鉛イオン0.5〜
1.5g/、リン酸イオン5〜30g/、マンガ
ンイオン0.6〜3g/、フツ素イオン0.05g/
以上、亜硝酸イオン0.01〜0.2g/、硝酸イ
オン1〜10g/含有水溶液で鉄系表面、亜鉛系
表面を浸漬法により処理すると、カチオン型電着
塗装後の塩水噴霧試験、2次密着性試験、及び塩
水噴霧試験→湿潤試験のサイクル試験において、
充分なる効果を示す皮膜を形成することが出来る
と記載されている。 [発明が解決しようとする問題点] 前記特開昭55−145180号公報又は特開昭56−
142872号公報に記載されているリン酸塩化成処理
水溶液で亜鉛表面を浸漬処理すると、亜鉛表面が
孔状に腐食されてカチオン電着塗装皮膜が肌荒れ
を起こすという問題点を有している。 又特公昭61−36588号公報に記載されているリ
ン酸塩処理水溶液で鉄系表面を浸漬処理すると、
リン酸塩処理液が25〜45℃の低温域では化成性が
悪いという問題点を有している。 [問題点を解決するための手段] 本発明者は、上記問題点を解消するために研究
した結果、リン酸塩化成処理液中の塩素酸イオン
を除去すると、亜鉛表面の孔状腐食が発生しない
ことを見出すと共に、公知の処理液の化成性の悪
さの問題については、リン酸塩化成処理液中の亜
鉛イオン濃度を高くすることによつて改良するこ
とが出来た。 更に、上記点を考慮に入れると共に、カチオン
電着塗装後の総合塗膜性能を向上させるリン酸塩
化成処理液を検討した。その方法として、カチオ
ン電着時における金属と電着塗料液との界面がPH
12〜13になり、リン酸塩皮膜が溶出して性能が低
下することに着目し、耐アルカリ性試験を検討の
中心におき検討したところ、前記亜鉛濃度の上昇
に伴なつて化成されるリン酸塩皮膜中のホスフオ
フイライトに対するホパイト成分の増加によるカ
チオン電着塗装性能の低下の欠点が、処理液温度
25〜45℃において、リン酸塩処理液中の硝酸イオ
ン濃度を低下させることによつて解消されること
を見出した。 即ち、本発明のリン酸塩化成処理液は、亜鉛イ
オン、マンガンイオン、ニツケルイオン、リン酸
イオン、フツ化物イオン又は錯フツ化物イオン、
硝酸イオン、亜硝酸イオン及び鉄イオンからなる
水溶液であり、更に前記各イオン濃度か下記条件
を満たしており、且つPHが2.8〜3.8であり、25〜
45℃の温度で適用されることを特徴とする金属の
リン酸塩化成処理液。 1.5g/<亜鉛イオン<3.0g/ 0.5g/<マンガンイオン≦5.0g/ 0.5g/<ニツケルイオン≦5.0g/ 5.0g/≦リン酸イオン≦30.0g/ 0.1g/≦フツ化物イオン又は錯フツ化物
イオン(フツ素として)≦2.0g/ 0.5g/≦硝酸イオン<2.0g/ 0.01g/≦亜硝酸イオン≦0.4g/ 鉄イオン2ppm〜飽和濃度 0.05≦硝酸イオン/リン酸イオン重量比≦
0.4 〔(リン酸イオンモル濃度+硝酸イオンモル
濃度)−(金属イオンモル濃度×2)〕>0 を提供するものである。本発明の化成処理液で処
理される金属は亜鉛系、鉄系、アルミニウム系等
の金属であつて、特に亜鉛系表面と鉄系表面とを
有する自動車ボデイが挙げられる。また、亜鉛系
表面と鉄系表面とを、亜鉛イオンが1.5g/<
亜鉛イオン<3.0g/、マンガンイオンが0.5
g/<マンガンイオン≦5.0g/、ニツケル
イオンが0.5g/<ニツケルイオン≦5.0g/
、リン酸イオンが5.0g/≦リン酸イオン≦
30.0g/、フツ化物イオン又は錯フツ化物イオ
ンが0.1g/≦フツ化物イオン又は錯フツ化物
イオン(フツ素として)≦2.0g/、硝酸イオン
が0.5g/≦硝酸イオン<2.0g/、亜硝酸イ
オンが0.01g/≦亜硝酸イオン≦0.4g/、
鉄イオン2ppm〜飽和濃度の範囲で含まれている
水溶液であり、且つ前記硝酸イオン/燐酸イオン
重量比が0.05〜0.4の割合で、〔(リン酸イオンモ
ル濃度+硝酸イオンモル濃度)−(金属イオンモル
濃度×2)〕の値が0よりも大きくなるように調
整されている25〜45℃のリン酸塩化成処理液で浸
漬処理することを特徴とするリン酸塩化成処理法
を提供するものである。 [組成の説明] 前記錯フツ化物イオンとしては、ホウフツ酸、
ケイフツ酸、又はそれらのアルカリ塩で添加含有
させる。 リン酸塩化成処理液に鉄イオンを少なくとも
2ppm以上、好ましくは5ppm以上〜飽和濃度で含
有させることによつて、化成性を向上させること
が出来る。この鉄イオンは、多く含有している方
が化成性が向上する。鉄分含有量は化成処理液を
低い25〜45℃の温度に維持して浸漬処理する場合
の方がスプレー処理の場合よりも高い濃度水準に
維持することができる。又リン酸塩化成処理液の
PHは、低いと化成性が悪く又高過ぎると金属イオ
ンが沈澱するので、2.8〜3.8の範囲にするのが好
ましい。 本発明のリン酸塩化成処理液に含有させる各成
分イオンは、公知の方法によつて含有させること
が出来る。例えば亜硝酸イオンは亜硝酸ソーダ、
亜鉛イオンは酸化亜鉛、マンガンイオンは炭酸マ
ンガン、ニツケルイオンは硝酸ニツケル、リン酸
イオンは正リン酸、硝酸イオンは硝酸を添加溶解
させる。他に、鉄イオンとしては硝酸第一鉄、硝
酸第二鉄、リン酸第一鉄又はシユウ酸第二鉄の形
で添加される。また鉄鋼表面のリン酸塩処理液と
の反応によつて補うことができる。 本発明は、浸漬処理、スプレー処理→浸漬処
理、スプレー処理→浸漬処理→スプレー処理、浸
漬処理→スプレー処理等の方法で行うことが出来
る。 本発明は、リン酸塩化成処理液にフツ化物イオ
ン又は錯フツ化物イオンが含有されているので、
アルミニウムを処理することによつて処理液中に
生じるアルミニウムイオンの化成性に対する弊害
を防ぐことが出来る。 本発明のリン酸塩化成処理液は、温度が45℃を
越える場合には、特公昭61−36588号公報に記載
されてる発明と略変らないカチオン電着塗装下地
の皮膜しか得られず、しかも性能が劣つたものと
なるが25〜45℃の比較的低温の温度範囲において
は、前記従来例よりもはるかに良好なる皮膜を化
成させることが出来る。 リン酸塩化成処理液中の亜鉛イオン濃度は、3
g/以上になると化成されている皮膜の耐アル
カリ性が低下する。マンガンイオン、ニツケルイ
オン濃度は、それぞれ0.5g/以下では耐アル
カリ性で満足する皮膜が得られず、5g/を超
えてもそれ以上の効果が得られず経済的に不利と
なる。ニツケルイオン濃度は好ましくは0.8〜3.0
g/である。リン酸イオンは、5g/未満に
なると化成される皮膜がホパイトリツチとなりカ
チオン電着塗装下地として適さず、30g/をを
超えてもそれ以上の効果が期待出来ず経済的に不
利となる。フツ化物イオン又は錯フツ化物イオン
は、フツ素として0.1g/未満では添加の効果
が充分発揮されず、亜鉛系表面におけるカチオン
電着塗膜との密着性が充分でなく、2.0g/を
超えると化成皮膜が薄くなつて所望の皮膜が得ら
れなくなる。硝酸イオンが0.5g/未満又は硝
酸イオン/リン酸イオン重量比が0.05未満になる
と化成性が悪く、硝酸イオンが2.0g/以上又
は硝酸イオン/リン酸イオン重量比が0.4を超え
ると化成される皮膜の耐アルカリ性能が低下す
る。亜硝酸イオンは、0.01g/未満では化成促
進剤として不充分であり、0.4g/を超えて用
いるとNO2→NO3の分解が多くなり、硝酸イオ
ンを2.0g/未満に維持するのが困難となる。
〔(リン酸イオンモル濃度+硝酸イオンモル濃度)
−(金属イオンモル濃度×2)〕の値がOよりも大
きくないと、亜鉛、マンガン、ニツケル等の金属
をイオンとして安定に維持しておくのが困難とな
る。 実施例 1〜3 冷延鋼板、電気亜鉛メツキ鋼板、52Sアルミニ
ウム板を、チタン系表面調整剤を含むアルカリ脱
脂剤(フアインクリーナー4326T、日本パーカラ
イジング株式会社製)にて脱脂し、水洗し、チタ
ン系表面調整剤水溶液(プレパレンZ、日本パー
カライジング(株)製)にて表面調整を行つた後、第
1表に示す組成の37〜40℃、PH3.2リン酸塩化成
処理液に90秒間浸漬して水洗し、乾燥後、カチオ
ン電着塗装を行い、更に2コート塗装を行つた。 この工程において、化成されたリン酸塩皮膜の
外観、耐アルカリ性試験、電着塗装後の2次密着
性試験を行つた結果を第1表に示す。 比較例 1〜3 リン酸塩化成処理液の組成を変化させた以外
は、実施例と同様の方法で行つた。その結果を第
1表に示す。
【表】
【表】
【表】
試験方法は次の如くで行つた。
(a) 2次密着性試験
塗装板を50℃の脱イオン水に500時間浸漬し
た後、これに2mm間隔のゴバン目(100個)を
鋭利なカツターで形成し、その各面に粘着テー
プを貼着した後これらを剥離して、塗装板に半
分以上塗膜の残つているゴバン目塗膜の数を数
える。その評価を次のように表した。 ◎100 ○80〜90 △50〜79 ×49以下 (b) 耐アルカリ試験と特性値測定法 化成処理板を室温の1規定NaOH水溶液に所
定時間浸漬後、水洗、乾燥してアルカリ試験供試
料とする。これらをアルカリ試験を行わない処理
板をブランク板として、×線回折装置でリン酸塩
皮膜の結晶崩壊度を測定する、その評価は次のよ
うに表した。 ◎ 結晶崩壊度 極小 〇 〃 小 △ 〃 中 × 〃 大 [発明の効果] 以上説明したように、本発明の処理液を使用す
ると共に処理方法を実施することにより、リン酸
塩化成処理液温度25〜45℃の状態で従来よりも比
成性、カチオン電着塗装性の総合性能が優れたリ
ン酸塩皮膜を、金属表面に化成させることがで
き、同時に従来厄介であつた処理液の温度管理が
容易で、しかも省エネルギーに大きく寄与できる
という優れた効果を奏する。
た後、これに2mm間隔のゴバン目(100個)を
鋭利なカツターで形成し、その各面に粘着テー
プを貼着した後これらを剥離して、塗装板に半
分以上塗膜の残つているゴバン目塗膜の数を数
える。その評価を次のように表した。 ◎100 ○80〜90 △50〜79 ×49以下 (b) 耐アルカリ試験と特性値測定法 化成処理板を室温の1規定NaOH水溶液に所
定時間浸漬後、水洗、乾燥してアルカリ試験供試
料とする。これらをアルカリ試験を行わない処理
板をブランク板として、×線回折装置でリン酸塩
皮膜の結晶崩壊度を測定する、その評価は次のよ
うに表した。 ◎ 結晶崩壊度 極小 〇 〃 小 △ 〃 中 × 〃 大 [発明の効果] 以上説明したように、本発明の処理液を使用す
ると共に処理方法を実施することにより、リン酸
塩化成処理液温度25〜45℃の状態で従来よりも比
成性、カチオン電着塗装性の総合性能が優れたリ
ン酸塩皮膜を、金属表面に化成させることがで
き、同時に従来厄介であつた処理液の温度管理が
容易で、しかも省エネルギーに大きく寄与できる
という優れた効果を奏する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 亜鉛イオン、マンガンイオン、ニツケルイオ
ン、リン酸イオン、フツ化物イオンおよび鉄イオ
ン又は錯フツ化物イオン、硝酸イオン、亜硝酸イ
オンからなる水溶液であり、更に前記各イオン濃
度が下記条件を満し、且つPHが2.8〜3.8であり、
25〜45℃の温度で適用されることを特徴とする金
属のリン酸塩化成処理液。 1.5g/<亜鉛イオン<3.0g/ 0.5g/<マンガンイオン≦5.0g/ 0.5g/<ニツケルイオン≦5.0g/ 5.0g/≦リン酸イオン≦30.0g/ 0.1g/≦フツ化物イオン又は錯フツ化物
イオン(フツ素として)≦2.0g/ 0.5g/≦硝酸イオン<2.0g/ 0.01g/≦亜硝酸イオン≦0.4g/ 鉄イオン2ppm〜飽和濃度 0.05≦硝酸イオン/リン酸イオン重量比≦
0.4 〔(リン酸イオンモル濃度+硝酸イオンモル
濃度)−(金属イオンモル濃度×2)〕>0 2 錯フツ化物イオンがホウフツ化物イオン又は
ケイフツ化物イオンである特許請求の範囲第1項
記載の金属リン酸塩化成処理液。 3 亜鉛系、鉄系、アルミ系等の金属表面を処理
するために適用するものである特許請求の範囲第
1項に記載の化成処理液。 4 亜鉛系表面と鉄系表面とを、亜鉛イオンが
1.5g/<亜鉛イオン<3.0g/、マンガンイ
オンが0.5g/<マンガンイオン≦5.0g/、
ニツケルイオンが0.5g/<ニツケルイオン≦
5.0g/、リン酸イオンが5.0g/≦リン酸イ
オン≦30.0g/、フツ化物イオン又は錯フツ化
物イオンが0.1g/≦フツ化物イオン又は錯フ
ツ化物イオン(フツ素として)≦2.0g/、硝酸
イオンが0.5g/≦硝酸イオン<2.0g/、亜
硝酸イオンが0.01g/≦亜硝酸イオン≦0.4
g/、鉄イオン2ppm〜飽和濃度の範囲で含ま
れている水溶液であり、且つ前記硝酸イオン/燐
酸イオン重量比が0.05〜0.4の割合で、〔(リン酸
イオンモル濃度+硝酸イオンモル濃度)−(金属イ
オンモル濃度×2)〕の値が0よりも大きくなる
ように調整されている25〜45℃のリン酸塩化成処
理液で浸漬処理することを特徴とするリン酸塩化
成処理法。 5 錯フツ化物イオンがホウフツ化物イオン又は
ケイフツ化物イオンであることを特徴とする特許
請求の範囲第5項記載のリン酸塩化成処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5498587A JPS63223186A (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 金属のリン酸塩化成処理液及びその方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5498587A JPS63223186A (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 金属のリン酸塩化成処理液及びその方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63223186A JPS63223186A (ja) | 1988-09-16 |
JPH0149789B2 true JPH0149789B2 (ja) | 1989-10-26 |
Family
ID=12985942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5498587A Granted JPS63223186A (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 金属のリン酸塩化成処理液及びその方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63223186A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2794013B2 (ja) * | 1990-10-24 | 1998-09-03 | 日本パーカライジング株式会社 | 鉄―アルミニウム系金属板金構成体用リン酸塩化成処理液 |
JP3185966B2 (ja) * | 1996-04-10 | 2001-07-11 | 日本ペイント株式会社 | 金属成型物のリン酸亜鉛皮膜処理方法 |
KR20160102586A (ko) | 2015-02-11 | 2016-08-31 | 주식회사 성진케미칼 | 공업용수의 사용이 가능한 무인(p) 친환경 지르코늄 피막제 및 그 사용방법 |
JP6566798B2 (ja) * | 2015-09-04 | 2019-08-28 | 日本パーカライジング株式会社 | 表面処理剤、表面処理方法及び表面処理金属材料 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6136588A (ja) * | 1984-07-27 | 1986-02-21 | 株式会社 応用地質調査事務所 | 傾斜計を用いた地中変位測定等におけるフレキシブルなパイプの継手方法 |
-
1987
- 1987-03-10 JP JP5498587A patent/JPS63223186A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6136588A (ja) * | 1984-07-27 | 1986-02-21 | 株式会社 応用地質調査事務所 | 傾斜計を用いた地中変位測定等におけるフレキシブルなパイプの継手方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63223186A (ja) | 1988-09-16 |
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