JPH0144856Y2 - - Google Patents
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- JPH0144856Y2 JPH0144856Y2 JP1984004365U JP436584U JPH0144856Y2 JP H0144856 Y2 JPH0144856 Y2 JP H0144856Y2 JP 1984004365 U JP1984004365 U JP 1984004365U JP 436584 U JP436584 U JP 436584U JP H0144856 Y2 JPH0144856 Y2 JP H0144856Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elastic
- casing
- circumferential surface
- rotating shaft
- elastic cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、複数の遊星ローラを介して第1回転
軸と第2回転軸との間で回転力を伝達するよう構
成され、特に変速比の大きい変速装置として使用
し得るようになつた遊星ローラ式動力伝達装置に
関するものである。
軸と第2回転軸との間で回転力を伝達するよう構
成され、特に変速比の大きい変速装置として使用
し得るようになつた遊星ローラ式動力伝達装置に
関するものである。
以下本考案を図示実施例によつて説明する。
第1図及び第2図に示した本考案実施例の遊星
ローラ式動力伝達装置は、横断面形状が真円形の
内周面を有するケーシング7と、ケーシング7に
装着され、入力軸として構成されている第1回転
軸1と、ケーシング7に装着され出力軸として構
成されるとともに、第1回転軸1と同一軸線上に
ある第2回転軸2と、第1回転軸1に同心関係に
固定された太陽ローラ3と、厚肉の第1弾性筒部
4aと薄肉の第2弾性筒部4bとを有する弾性筒
体4と、太陽ローラ3と第1弾性筒部4aとの間
の環状空間5内に配列された複数の遊星ローラ6
とを備えている。第1回転軸1上には、複数のピ
ン8を突設したキヤリヤ9が回転可能に装着され
ている。また各遊星ローラ6は、軸受10,11
を介して上記ピン8上に回転可能に嵌着されてい
る。
ローラ式動力伝達装置は、横断面形状が真円形の
内周面を有するケーシング7と、ケーシング7に
装着され、入力軸として構成されている第1回転
軸1と、ケーシング7に装着され出力軸として構
成されるとともに、第1回転軸1と同一軸線上に
ある第2回転軸2と、第1回転軸1に同心関係に
固定された太陽ローラ3と、厚肉の第1弾性筒部
4aと薄肉の第2弾性筒部4bとを有する弾性筒
体4と、太陽ローラ3と第1弾性筒部4aとの間
の環状空間5内に配列された複数の遊星ローラ6
とを備えている。第1回転軸1上には、複数のピ
ン8を突設したキヤリヤ9が回転可能に装着され
ている。また各遊星ローラ6は、軸受10,11
を介して上記ピン8上に回転可能に嵌着されてい
る。
上記キヤリヤ9は軸受12,13を介して第1
回転軸1上に回転可能に装着されるとともに、軸
受14,15を介してケーシング7に支持されて
いる。また、第2回転軸2は軸受16,17を介
しケーシング7によつて回転可能に支持されてい
る。なお、第1図において18及び19は締付け
ナツト、21はケーシング7の支持体である。
回転軸1上に回転可能に装着されるとともに、軸
受14,15を介してケーシング7に支持されて
いる。また、第2回転軸2は軸受16,17を介
しケーシング7によつて回転可能に支持されてい
る。なお、第1図において18及び19は締付け
ナツト、21はケーシング7の支持体である。
上記弾性筒体4の第1弾性筒部4aは、太陽ロ
ーラ3及び遊星ローラ6を包囲して各遊星ローラ
6ところがり接触するとともに、後に詳記する如
くケーシング7の内周面ともころがり接触してい
る。また弾性筒体4の第2弾性筒部4bは、一端
(第1図左端)が第1弾性筒部4aに一体に連結
され、他端(第1図右端)が、第2回転軸2と一
体に回転する回転体20に連結されている。な
お、図示実施例においては、ケーシング7の周壁
7aの内周面に、硬質材料からなりかつ高精度に
仕上げ加工されている金属環7bが固着され、こ
の金属環7bの内周面7b′が、上記した如く第1
弾性筒部4aところがり接触するケーシング7の
内周面になつている。しかるに、上記金属環7b
を省略し、第1弾性筒部4aがケーシング7の周
壁7aの内周面に直接ころがり接触する構成にす
ることももちろん可能である。この場合には、上
記周壁7aの内周面の、第1弾性筒部4aところ
がり接触する部分を、硬度が大きくかつ高精度に
するように仕上げ加工することが望ましい。
ーラ3及び遊星ローラ6を包囲して各遊星ローラ
6ところがり接触するとともに、後に詳記する如
くケーシング7の内周面ともころがり接触してい
る。また弾性筒体4の第2弾性筒部4bは、一端
(第1図左端)が第1弾性筒部4aに一体に連結
され、他端(第1図右端)が、第2回転軸2と一
体に回転する回転体20に連結されている。な
お、図示実施例においては、ケーシング7の周壁
7aの内周面に、硬質材料からなりかつ高精度に
仕上げ加工されている金属環7bが固着され、こ
の金属環7bの内周面7b′が、上記した如く第1
弾性筒部4aところがり接触するケーシング7の
内周面になつている。しかるに、上記金属環7b
を省略し、第1弾性筒部4aがケーシング7の周
壁7aの内周面に直接ころがり接触する構成にす
ることももちろん可能である。この場合には、上
記周壁7aの内周面の、第1弾性筒部4aところ
がり接触する部分を、硬度が大きくかつ高精度に
するように仕上げ加工することが望ましい。
第2図及び特に第3A図に明瞭に示したよう
に、第1弾性筒部4aは、ケーシング7の内周面
と同心関係をなしかつその内周面より小さな直径
を有する、横断面形状が真円形の弾性円筒30
を、各遊星ローラ6の装着位置aにおいて半径外
方へ突出させるように弾性変形させた変形円筒の
形状になつている。即ち、第1弾性筒部4aの横
断面形状は太陽ローラ3の軸心を中心とする円を
変形させた変形円の形状になつている。そしてこ
の変形円は、各遊星ローラ6と第1弾性筒部4a
との接触点aと太陽ローラ3の軸心とを結ぶ長さ
即ち半径を、第1弾性筒部4aの内周上の、上記
接触点a以外の点(例えば第3A図のb,c)と
前記軸心とを結ぶ長さ即ち半径より微小量大きく
した形状になつていて、円周上の全ての点を通り
直径De(例えば第3A図のb点を通る直径でも、
またc点を通る直径でもよい)が、前記太陽ロー
ラの軸心を中心としかつその軸心と前記接触点a
との間の長さを半径とする変形していない円の直
径より微小量小さくなつているのである。第2図
より明らかなように、第1弾性筒部4aを上記の
如き形状のものにしているために、この第1弾性
筒部4aの外周面は、上記各接触点aに隣接する
位置a′のみにおいて、ケーシング7の、横断面形
状が真円形の内周面、即ち金属環7bの内周面7
b′に接触している。
に、第1弾性筒部4aは、ケーシング7の内周面
と同心関係をなしかつその内周面より小さな直径
を有する、横断面形状が真円形の弾性円筒30
を、各遊星ローラ6の装着位置aにおいて半径外
方へ突出させるように弾性変形させた変形円筒の
形状になつている。即ち、第1弾性筒部4aの横
断面形状は太陽ローラ3の軸心を中心とする円を
変形させた変形円の形状になつている。そしてこ
の変形円は、各遊星ローラ6と第1弾性筒部4a
との接触点aと太陽ローラ3の軸心とを結ぶ長さ
即ち半径を、第1弾性筒部4aの内周上の、上記
接触点a以外の点(例えば第3A図のb,c)と
前記軸心とを結ぶ長さ即ち半径より微小量大きく
した形状になつていて、円周上の全ての点を通り
直径De(例えば第3A図のb点を通る直径でも、
またc点を通る直径でもよい)が、前記太陽ロー
ラの軸心を中心としかつその軸心と前記接触点a
との間の長さを半径とする変形していない円の直
径より微小量小さくなつているのである。第2図
より明らかなように、第1弾性筒部4aを上記の
如き形状のものにしているために、この第1弾性
筒部4aの外周面は、上記各接触点aに隣接する
位置a′のみにおいて、ケーシング7の、横断面形
状が真円形の内周面、即ち金属環7bの内周面7
b′に接触している。
上記第1弾性筒部4aは、後に詳記する如く各
遊星ローラ6が一体になつて太陽ローラ3のまわ
りを公転Eする間に半径内方及び外方への弾性変
形をくり返し生じるようになつている。即ち、例
えば各遊星ローラ6が第3B図のa点で第1弾性
筒部4aに接触しているときは第1弾性筒部4a
は第3A図の実線で示した形状をなしているが、
遊星ローラ6の公転につれて遊星ローラ6がe点
で第1弾性筒部4aに接触しているときには第1
弾性筒部4aは第3A図に鎖線で示した形状に弾
性変形されている。そして、このような第1弾性
筒部4aの変形は、遊星ローラ6が連続的に公転
Eする間にくり返し生じる。従つて、遊星ローラ
6の公転の間に、第1弾性筒部とケーシング7と
の接触点a′は常えずケーシングの周方向即ち公転
方向へ移動するのである。
遊星ローラ6が一体になつて太陽ローラ3のまわ
りを公転Eする間に半径内方及び外方への弾性変
形をくり返し生じるようになつている。即ち、例
えば各遊星ローラ6が第3B図のa点で第1弾性
筒部4aに接触しているときは第1弾性筒部4a
は第3A図の実線で示した形状をなしているが、
遊星ローラ6の公転につれて遊星ローラ6がe点
で第1弾性筒部4aに接触しているときには第1
弾性筒部4aは第3A図に鎖線で示した形状に弾
性変形されている。そして、このような第1弾性
筒部4aの変形は、遊星ローラ6が連続的に公転
Eする間にくり返し生じる。従つて、遊星ローラ
6の公転の間に、第1弾性筒部とケーシング7と
の接触点a′は常えずケーシングの周方向即ち公転
方向へ移動するのである。
また、上記の如く第1弾性筒部4aが半径内外
方へ弾性変形する間に、第2弾性筒部4bも半径
内外方へ弾性変形する。即ち第2弾性筒部4bは
それ自体が半径内外方へ弾性変形することによつ
て第1弾性筒部4aの上記した弾性変形を吸収
し、第1弾性筒部4aの回転を半径方向への変形
を生じない回転体20に伝達できるようになつて
いる。
方へ弾性変形する間に、第2弾性筒部4bも半径
内外方へ弾性変形する。即ち第2弾性筒部4bは
それ自体が半径内外方へ弾性変形することによつ
て第1弾性筒部4aの上記した弾性変形を吸収
し、第1弾性筒部4aの回転を半径方向への変形
を生じない回転体20に伝達できるようになつて
いる。
上記ケーシング7の外周部には一対のフランジ
状突起、即ち第1のフランジ状突起7cと第2の
フランジ状突起7dが形成されている。第1のフ
ランジ状突起7cは、ケーシング7が第1弾性筒
部4aところがり接触する部分の軸線方向一端部
付近、即ち金属環7bの左端(第1図)に隣接す
る位置を通るようにケーシング7の周方向へ延び
る環状突起より構成され、また第2のフランジ状
突起7dは、ケーシング7が第1弾性筒部4aと
ころがり接触する部分の軸線方向他端付近、即ち
金属環7bの右端(第1図)に隣接する位置を通
るようにケーシングの周方向へ延びる環状突起よ
り構成されていて、両フランジ状突起は第1及び
第2回転軸1,2の軸線方向へ小距離隔てられた
関係で互に対向している。また、これらフランジ
状突起7c,7dには、一方のフランジ状突起7
cを貫通して他方のフランジ状突起7dに螺合す
る締付けボルト22が、該フランジ状突起の周方
向の複数箇所に装着されている。上記締付けボル
ト22は、一対のフランジ状突起7c,7dを互
に近づける方向へ締付けることによつてケーシン
グ7を弾性変形させる締付け部材になつており、
その締付けボルトの締付け量を調節することによ
つて太陽ローラ3、遊星ローラ6、弾性筒体4及
びケーシング7の相互間の接触圧を調節できるよ
うになつている。即ち、太陽ローラ3、各遊星ロ
ーラ6、弾性筒体4及びケーシング7の組立てが
完了し、締付けボルト22を締付けていない第4
A図の状態から締付けボルト22を締付けて一対
のフランジ状突起7c,7dを互に近づける方向
に変位させていくと、第4B図に示すように、ケ
ーシング7の、両フランジ状突起の間に位置する
部分が第4B図の下方へ凸になるように弾性的に
わん曲変形する。従つて、締付けボルト22の締
付け量を調節して上記わん曲変形量を適切なもの
にすることによつて、太陽ローラ3、遊星ローラ
6、弾性筒体4及びケーシング7の相互間の接触
圧を、作動時に滑り、がたつき等が生じないよう
な適切値に設定できるのである。また、上記接触
圧の調節は太陽ローラ、遊星ローラ、弾性筒体及
びケーシングの組立て後に行えるために、これら
が動力伝達装置の作動に伴つて摩耗し接触圧が不
適切になつた場合等に、装置の分解、再組立等を
行わずにその接触圧の調節を行える利点がある。
状突起、即ち第1のフランジ状突起7cと第2の
フランジ状突起7dが形成されている。第1のフ
ランジ状突起7cは、ケーシング7が第1弾性筒
部4aところがり接触する部分の軸線方向一端部
付近、即ち金属環7bの左端(第1図)に隣接す
る位置を通るようにケーシング7の周方向へ延び
る環状突起より構成され、また第2のフランジ状
突起7dは、ケーシング7が第1弾性筒部4aと
ころがり接触する部分の軸線方向他端付近、即ち
金属環7bの右端(第1図)に隣接する位置を通
るようにケーシングの周方向へ延びる環状突起よ
り構成されていて、両フランジ状突起は第1及び
第2回転軸1,2の軸線方向へ小距離隔てられた
関係で互に対向している。また、これらフランジ
状突起7c,7dには、一方のフランジ状突起7
cを貫通して他方のフランジ状突起7dに螺合す
る締付けボルト22が、該フランジ状突起の周方
向の複数箇所に装着されている。上記締付けボル
ト22は、一対のフランジ状突起7c,7dを互
に近づける方向へ締付けることによつてケーシン
グ7を弾性変形させる締付け部材になつており、
その締付けボルトの締付け量を調節することによ
つて太陽ローラ3、遊星ローラ6、弾性筒体4及
びケーシング7の相互間の接触圧を調節できるよ
うになつている。即ち、太陽ローラ3、各遊星ロ
ーラ6、弾性筒体4及びケーシング7の組立てが
完了し、締付けボルト22を締付けていない第4
A図の状態から締付けボルト22を締付けて一対
のフランジ状突起7c,7dを互に近づける方向
に変位させていくと、第4B図に示すように、ケ
ーシング7の、両フランジ状突起の間に位置する
部分が第4B図の下方へ凸になるように弾性的に
わん曲変形する。従つて、締付けボルト22の締
付け量を調節して上記わん曲変形量を適切なもの
にすることによつて、太陽ローラ3、遊星ローラ
6、弾性筒体4及びケーシング7の相互間の接触
圧を、作動時に滑り、がたつき等が生じないよう
な適切値に設定できるのである。また、上記接触
圧の調節は太陽ローラ、遊星ローラ、弾性筒体及
びケーシングの組立て後に行えるために、これら
が動力伝達装置の作動に伴つて摩耗し接触圧が不
適切になつた場合等に、装置の分解、再組立等を
行わずにその接触圧の調節を行える利点がある。
なお、図示実施例においては各フランジ状突起
7c,7dはケーシング7の周方向へ連続して延
びる環状突起より構成されているが、このフラン
ジ状突起は必ずしも周方向へ連続する環状突起で
ある必要はなく、一方或いは両方のフランジ状突
起を、固定外輪の周方向へ断続的に延びる複数の
弧状突起から構成することももちろん可能であ
る。
7c,7dはケーシング7の周方向へ連続して延
びる環状突起より構成されているが、このフラン
ジ状突起は必ずしも周方向へ連続する環状突起で
ある必要はなく、一方或いは両方のフランジ状突
起を、固定外輪の周方向へ断続的に延びる複数の
弧状突起から構成することももちろん可能であ
る。
図示実施例の動力伝達装置は上記の構成のもの
であつて、入力軸即ち第1回転軸1を一方向Aへ
回転駆動すれば、第1回転軸1と一体になつた太
陽ローラ3もA方向へ回転し、太陽ローラ3にこ
ろがり接触する各遊星ローラ6が矢印C方向に自
転するとともに、これら遊星ローラ6が一体にな
つて太陽ローラ3のまわりを公転Eする。このよ
うにして遊星ローラ6が公転Eするときに第1弾
性筒部4aの外周面とケーシング7の内周面との
接触点a′がケーシングの円周方向へ移動していく
ことは既述の通りであり、この公転に伴い、第1
弾性筒部4aは、遊星ローラ6の公転E方向と逆
方向へ回転Fする。即ち、第1弾性筒部4aは、
遊星ローラ6の1回の公転に対して、ケーシング
内周面の周長と第1弾性筒部4aの外周面の周長
との差に相当する量だけ回転Fするのである。従
つて、第2弾性筒体4b及び回転体20を介して
第1弾性筒体4aに連結されている出力軸即ち第
2回転軸2は矢印B方向へ回転するのである。し
かしてこのように第1回転軸1の回転を第2回転
軸に伝達する際の第1回転軸回転数N1rpmと第
2回転軸回転数N2rpmとの関係は次式で表わさ
れる。
であつて、入力軸即ち第1回転軸1を一方向Aへ
回転駆動すれば、第1回転軸1と一体になつた太
陽ローラ3もA方向へ回転し、太陽ローラ3にこ
ろがり接触する各遊星ローラ6が矢印C方向に自
転するとともに、これら遊星ローラ6が一体にな
つて太陽ローラ3のまわりを公転Eする。このよ
うにして遊星ローラ6が公転Eするときに第1弾
性筒部4aの外周面とケーシング7の内周面との
接触点a′がケーシングの円周方向へ移動していく
ことは既述の通りであり、この公転に伴い、第1
弾性筒部4aは、遊星ローラ6の公転E方向と逆
方向へ回転Fする。即ち、第1弾性筒部4aは、
遊星ローラ6の1回の公転に対して、ケーシング
内周面の周長と第1弾性筒部4aの外周面の周長
との差に相当する量だけ回転Fするのである。従
つて、第2弾性筒体4b及び回転体20を介して
第1弾性筒体4aに連結されている出力軸即ち第
2回転軸2は矢印B方向へ回転するのである。し
かしてこのように第1回転軸1の回転を第2回転
軸に伝達する際の第1回転軸回転数N1rpmと第
2回転軸回転数N2rpmとの関係は次式で表わさ
れる。
N1/N2=1/K・(De/d+1)(D3/D3−De′+1
) 但し、上式において、Kはスリツプ率(0<K
<1)、dは太陽ローラ3の外径、Deは第1弾性
筒部4aの内径、De′は第1弾性筒部の外径、D3
は金属環7bの内径を示している。
) 但し、上式において、Kはスリツプ率(0<K
<1)、dは太陽ローラ3の外径、Deは第1弾性
筒部4aの内径、De′は第1弾性筒部の外径、D3
は金属環7bの内径を示している。
上式より明らかな如く、第1回転軸及び第2回
転軸をそれぞれ入力軸及び出力軸として使用すれ
ば、入力軸回転をかなり大きな比率で減速して出
力軸に伝達することができる。なお、図示実施例
では第1回転軸及び第2回転軸をそれぞれ入力軸
及び出力軸として構成しているが、第2回転軸及
び第1回転軸をそれぞれ入力軸及び出力軸とし
て、入力軸回転を増速して出力軸に伝達する構成
にすることは、もちろん可能である。
転軸をそれぞれ入力軸及び出力軸として使用すれ
ば、入力軸回転をかなり大きな比率で減速して出
力軸に伝達することができる。なお、図示実施例
では第1回転軸及び第2回転軸をそれぞれ入力軸
及び出力軸として構成しているが、第2回転軸及
び第1回転軸をそれぞれ入力軸及び出力軸とし
て、入力軸回転を増速して出力軸に伝達する構成
にすることは、もちろん可能である。
以上より明らかな如く、本考案の遊星ローラ式
動力伝達装置は、第1回転軸と第2回転軸との間
での動力の伝達を行うようになつている。特に、
本考案においては、変形円筒の形状をなして遊星
ローラを包囲しこれところがり接触する第1弾性
筒部と、第2弾性筒部とを有し、作動時に常えず
弾性変形をくり返す弾性筒体を設け、その弾性筒
体の第2弾性筒部を、第2回転軸と一体に回転す
る回転体に連結することによつて、弾性筒体と第
2回転軸とを一体回転させる構成になつているた
めに、太陽ローラと一体になつた第1回転軸の回
転を大きな比率で減速して第2回転軸に伝達し、
或いは第2回転軸の回転を大きな比率で増速して
第1回転軸に伝達できる利点がある。
動力伝達装置は、第1回転軸と第2回転軸との間
での動力の伝達を行うようになつている。特に、
本考案においては、変形円筒の形状をなして遊星
ローラを包囲しこれところがり接触する第1弾性
筒部と、第2弾性筒部とを有し、作動時に常えず
弾性変形をくり返す弾性筒体を設け、その弾性筒
体の第2弾性筒部を、第2回転軸と一体に回転す
る回転体に連結することによつて、弾性筒体と第
2回転軸とを一体回転させる構成になつているた
めに、太陽ローラと一体になつた第1回転軸の回
転を大きな比率で減速して第2回転軸に伝達し、
或いは第2回転軸の回転を大きな比率で増速して
第1回転軸に伝達できる利点がある。
また、ケーシング、弾性筒体、遊星ローラ及び
太陽ローラの相互間の回転の伝達は全てころがり
接触によつて行われるために、そのころがり接触
圧を適宜の方法で適切に調節すれば、滑り、がた
つき等が生じず、かつ振動、騒音等を伴わない高
精度の作動を行えるものである。
太陽ローラの相互間の回転の伝達は全てころがり
接触によつて行われるために、そのころがり接触
圧を適宜の方法で適切に調節すれば、滑り、がた
つき等が生じず、かつ振動、騒音等を伴わない高
精度の作動を行えるものである。
また、本発明においては、ケーシングの外周部
に第1及び第2のフランジ状突起が設けられると
ともに、これらフランジ状突起を締付ける締付け
部材が設けられている。従つて、締付け部材によ
つてそれらフランジ状突起を互いに近付ける方向
へ適当量締付けることによつて、ケーシング、第
1弾性筒部、遊星ローラ及び太陽ローラの相互間
の接触圧の調節を好適に行える利点がある。
に第1及び第2のフランジ状突起が設けられると
ともに、これらフランジ状突起を締付ける締付け
部材が設けられている。従つて、締付け部材によ
つてそれらフランジ状突起を互いに近付ける方向
へ適当量締付けることによつて、ケーシング、第
1弾性筒部、遊星ローラ及び太陽ローラの相互間
の接触圧の調節を好適に行える利点がある。
第1図は本考案実施例の遊星ローラ式動力伝達
装置を示す縦断面図、第2図は第1図の−断
面図、第3A図は上記動力伝達装置に使用されて
いる弾性筒体の第1弾性筒部の形状を示す説明
図、第3B図は上記動力伝達装置の作動時に第1
弾性筒部が変形する状態を示す説明図、第4A図
及び第4B図は締付けボルトを締付けることによ
つて太陽ローラ、遊星ローラ、第1弾性筒部及び
ケーシングの相互間の接触圧を調節する原理を説
明する部分断面図である。 1……第1回転軸、2……第2回転軸、3……
太陽ローラ、4……弾性筒体、4a……第1弾性
筒部、4b……第2弾性筒部、5……環状空間、
6……遊星ローラ、7……ケーシング、7c……
第1のフランジ状突起、7d……第2のフランジ
状突起、9……キヤリヤ、20……回転体、22
……締付けボルト。
装置を示す縦断面図、第2図は第1図の−断
面図、第3A図は上記動力伝達装置に使用されて
いる弾性筒体の第1弾性筒部の形状を示す説明
図、第3B図は上記動力伝達装置の作動時に第1
弾性筒部が変形する状態を示す説明図、第4A図
及び第4B図は締付けボルトを締付けることによ
つて太陽ローラ、遊星ローラ、第1弾性筒部及び
ケーシングの相互間の接触圧を調節する原理を説
明する部分断面図である。 1……第1回転軸、2……第2回転軸、3……
太陽ローラ、4……弾性筒体、4a……第1弾性
筒部、4b……第2弾性筒部、5……環状空間、
6……遊星ローラ、7……ケーシング、7c……
第1のフランジ状突起、7d……第2のフランジ
状突起、9……キヤリヤ、20……回転体、22
……締付けボルト。
Claims (1)
- 横断面形状が真円形の円周面を有するケーシン
グ内にその内周面と同心関係に装着されかつ互に
同一軸線上に配列されている第1回転軸及び第2
回転軸と、第1回転軸に同心関係に固定された太
陽ローラと、太陽ローラを包囲する第1弾性筒
部、及び第1弾性筒部に一端が連結されかつ第2
回転軸と一体に回転する回転体に他端が連結され
ている第2弾性筒部を有する弾性筒体と、太陽ロ
ーラと第1弾性筒部との間の環状空間内に装着さ
れて太陽ローラの外周面と第1弾性筒部の内周面
とにころがり接触し、かつ第1回転軸上に回転可
能に装着されたキヤリヤによつて支持されている
複数の遊星ローラとを備えるとともに、上記第1
弾性筒部が、上記ケーシングの内周面と同心関係
をなしかつその内周面より小さな直径を有する弾
性円筒を、各遊星ローラの装着位置において半径
外方へ突出させるように弾性変形させた変形円筒
の形状になつており、上記第1弾性筒部の外周面
の、各遊星ローラに隣接する部分のみがケーシン
グの内周面と接触する構成になつており、また上
記ケーシングの外周部には、そのケーシングが第
1弾性筒部ところがり接触する部分の軸線方向一
端部付近及びその他端部付近の位置からそれぞれ
半径方向外方へ突出し、互いに小さな距離隔てら
れて対向する第1及び第2のフランジ状突起が設
けられるとともに、これらフランジ状突起を互い
に近付ける方向へ適当量締付けることによつてケ
ーシング、第1弾性筒部、遊星ローラ及び太陽ロ
ーラの相互間の接触圧を調節するための締付け部
材が設けられていることを特徴とする遊星ローラ
式動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP436584U JPS60116451U (ja) | 1984-01-17 | 1984-01-17 | 遊星ロ−ラ式動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP436584U JPS60116451U (ja) | 1984-01-17 | 1984-01-17 | 遊星ロ−ラ式動力伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60116451U JPS60116451U (ja) | 1985-08-06 |
JPH0144856Y2 true JPH0144856Y2 (ja) | 1989-12-25 |
Family
ID=30479862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP436584U Granted JPS60116451U (ja) | 1984-01-17 | 1984-01-17 | 遊星ロ−ラ式動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60116451U (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100786205B1 (ko) | 2006-12-21 | 2007-12-17 | 한국과학기술연구원 | 하모닉 감속기 |
-
1984
- 1984-01-17 JP JP436584U patent/JPS60116451U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60116451U (ja) | 1985-08-06 |
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