JPH01225032A - 電子管用陰極 - Google Patents
電子管用陰極Info
- Publication number
- JPH01225032A JPH01225032A JP63049083A JP4908388A JPH01225032A JP H01225032 A JPH01225032 A JP H01225032A JP 63049083 A JP63049083 A JP 63049083A JP 4908388 A JP4908388 A JP 4908388A JP H01225032 A JPH01225032 A JP H01225032A
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- Japan
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- substrate
- earth metal
- emitting material
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、TV用ジブラウン管どに用いられる電子管
用陰極に関するものである。
用陰極に関するものである。
第2図は従来のTV用ジブラウン管撮像管に用いられて
いる陰極を示すものであり、図において、(1)はシリ
コン(Si)、マグネシウム(Mg)などの還元性元素
を微量含む主成分がニッケルからなる有底筒状の基体、
(2)はこの基体(1)の底部上面に被着され、少なく
ともバリウム(Ba)を含み、他にストロンチウム(S
r)および/またはカルシウム(Ca)を含むアルカリ
土類金属酸化物からなる電子放射物質層、(3)は上記
基体(1)内に配設されたヒータ(3)で、加熱により
上記電子放射物質層(2)から熱電子を放出させるため
のものである。
いる陰極を示すものであり、図において、(1)はシリ
コン(Si)、マグネシウム(Mg)などの還元性元素
を微量含む主成分がニッケルからなる有底筒状の基体、
(2)はこの基体(1)の底部上面に被着され、少なく
ともバリウム(Ba)を含み、他にストロンチウム(S
r)および/またはカルシウム(Ca)を含むアルカリ
土類金属酸化物からなる電子放射物質層、(3)は上記
基体(1)内に配設されたヒータ(3)で、加熱により
上記電子放射物質層(2)から熱電子を放出させるため
のものである。
この様に構成された電子管用陰極において、基体(1)
への電子放射物質層(2)の被着は次の様にして行なわ
れる。まず、アルカリ土類金属(Ba 、 Sr 。
への電子放射物質層(2)の被着は次の様にして行なわ
れる。まず、アルカリ土類金属(Ba 、 Sr 。
Ca)の三元炭酸塩からなる懸濁液を基体(1)の底部
上面に塗布し、真空排気工程中にヒータ(3)によって
加熱する。この時、アルカリ土類金属の炭酸塩はアルカ
リ土類金属の酸化物に変わる。その後、アルカリ土類金
属の酸化物の一部を還元して半導体的性質を有するよう
に活性化を行なうこと・により、基体(1)上にアルカ
リ土類金属の酸化物からなる電子放射物質層(2)を被
着形成している。
上面に塗布し、真空排気工程中にヒータ(3)によって
加熱する。この時、アルカリ土類金属の炭酸塩はアルカ
リ土類金属の酸化物に変わる。その後、アルカリ土類金
属の酸化物の一部を還元して半導体的性質を有するよう
に活性化を行なうこと・により、基体(1)上にアルカ
リ土類金属の酸化物からなる電子放射物質層(2)を被
着形成している。
この活性化工程において、アルカリ土類金属の酸化物の
一部は次の様に反応する。つまり、基体(1)内に含有
されたシリコン、マグネシウム等の還元性元素は拡散に
よりアルカリ土類金属の酸化物と基体(1)の界面に移
動し、アルカリ土類金属酸化物と反応する。たとえば、
アルカリ土類酸化物として酸化バリウム(Bad)であ
れば次式(1) j (2)の様に反応する。
一部は次の様に反応する。つまり、基体(1)内に含有
されたシリコン、マグネシウム等の還元性元素は拡散に
よりアルカリ土類金属の酸化物と基体(1)の界面に移
動し、アルカリ土類金属酸化物と反応する。たとえば、
アルカリ土類酸化物として酸化バリウム(Bad)であ
れば次式(1) j (2)の様に反応する。
BaO+ 1/2Si =Ba+1/2SiO,−−−
−(1)BaO+Mg =Ba+MgO゛−−−−−
(2)この反応の結果、基体(1)上に被着形成さ
れたアルカリ土類金属酸化物の一部が還元され、酸素欠
乏型の半導体となり、陰極温度700〜800°Cの動
作温度で0.5〜0.8 A/iの電子放射が得られる
ことになる。
−(1)BaO+Mg =Ba+MgO゛−−−−−
(2)この反応の結果、基体(1)上に被着形成さ
れたアルカリ土類金属酸化物の一部が還元され、酸素欠
乏型の半導体となり、陰極温度700〜800°Cの動
作温度で0.5〜0.8 A/iの電子放射が得られる
ことになる。
ところが、上記電子管用陰極では、電子放射が0.5〜
0.8楡以上の電流密度は取り出せない。その理由とし
て、アルカリ土類金属酸化物の一部を還元反応させた場
合、上記(1) ? (2)式からも明らかなように、
基体(1)とアルカリ土類金属酸化物層との界面に5i
n2. MgOまたはBaO−Sin、などノ複合酸化
物層(中間層)が形成され、この中間層が高抵抗層とな
って電流の流れを妨げること、および上記中間層が基体
(1)中の還元性元素(Si 、 Mg )が電子放射
物質層(2)の表面側へ拡散するのを妨げるため十分な
量のバリウム(Ba)が生成されないためであると考え
られている。つまり、電子管動作中に基体(1)と電子
放射物質層(2)の界面近傍、特に基体(1)表面近傍
のニッケル結晶粒界と上記界面より10μm程度電子放
射物質層(2)内側の位置に上記中間層が偏析するため
、電流の流れおよび電子放射物質層(2)表面側への還
元性元素の拡散が妨げられ、高電流密度下の十分な電子
放出特性が得られないという問題があった。
0.8楡以上の電流密度は取り出せない。その理由とし
て、アルカリ土類金属酸化物の一部を還元反応させた場
合、上記(1) ? (2)式からも明らかなように、
基体(1)とアルカリ土類金属酸化物層との界面に5i
n2. MgOまたはBaO−Sin、などノ複合酸化
物層(中間層)が形成され、この中間層が高抵抗層とな
って電流の流れを妨げること、および上記中間層が基体
(1)中の還元性元素(Si 、 Mg )が電子放射
物質層(2)の表面側へ拡散するのを妨げるため十分な
量のバリウム(Ba)が生成されないためであると考え
られている。つまり、電子管動作中に基体(1)と電子
放射物質層(2)の界面近傍、特に基体(1)表面近傍
のニッケル結晶粒界と上記界面より10μm程度電子放
射物質層(2)内側の位置に上記中間層が偏析するため
、電流の流れおよび電子放射物質層(2)表面側への還
元性元素の拡散が妨げられ、高電流密度下の十分な電子
放出特性が得られないという問題があった。
これに対して特願昭60−229303の出願には、基
体に0.01〜0.5重量%の希土類金属を含有させる
ことによって電子放射物質層を基体に被着形成する際の
活性化時に、アルカリ土類金属の炭酸塩が分解する際、
あるいは陰極としての動作中に酸化バリウムが解離反応
を起こす際に基体が酸化する反応を防止するとともに、
電子放射物質層中への基体に含有された還元性元素の拡
散を適度に制御し、還元性元素による複合酸化物からな
る中間層が基体と電子放射物質層との界面近傍に集中的
に形成されることを防止し、中間層を電子放射物質層内
に分散させるという技術が示されている。つまり、この
第2の従来例の電子管用陰極においては、中間層が分散
されるために、1〜3A/d程遣の高電流密度動作での
エミッション劣化が少ないという優れた特性を有するも
のである。ところがこのものにおいても、3輪を越える
、たとえば4 A/dの高電流密度動作ではエミッショ
ン劣化が大きいという問題がある。更に特願昭60−1
60851の出願にiよ、電子放射物質層に0.1〜2
0量量%の希土□類金属酸化物を含有させることにより
、第2の従来例と同様、基体の酸化を防止するとともに
中間層を分散させるという技術が示されている。この場
合においては、4A/7以上の高電流密度動作でも、エ
ミッションの劣化を少くできる。゛この理由は、後に詳
述するように4A7,11以上の高電流密度動作におい
ては、電子放射物質層を流れる電流によるジュール熱で
バリウムの蒸発が顕著になるが、電子放射物質層に希土
類酸化物が所定量台まれるとバリウムの蒸発が押えられ
るためと考えられる。
体に0.01〜0.5重量%の希土類金属を含有させる
ことによって電子放射物質層を基体に被着形成する際の
活性化時に、アルカリ土類金属の炭酸塩が分解する際、
あるいは陰極としての動作中に酸化バリウムが解離反応
を起こす際に基体が酸化する反応を防止するとともに、
電子放射物質層中への基体に含有された還元性元素の拡
散を適度に制御し、還元性元素による複合酸化物からな
る中間層が基体と電子放射物質層との界面近傍に集中的
に形成されることを防止し、中間層を電子放射物質層内
に分散させるという技術が示されている。つまり、この
第2の従来例の電子管用陰極においては、中間層が分散
されるために、1〜3A/d程遣の高電流密度動作での
エミッション劣化が少ないという優れた特性を有するも
のである。ところがこのものにおいても、3輪を越える
、たとえば4 A/dの高電流密度動作ではエミッショ
ン劣化が大きいという問題がある。更に特願昭60−1
60851の出願にiよ、電子放射物質層に0.1〜2
0量量%の希土□類金属酸化物を含有させることにより
、第2の従来例と同様、基体の酸化を防止するとともに
中間層を分散させるという技術が示されている。この場
合においては、4A/7以上の高電流密度動作でも、エ
ミッションの劣化を少くできる。゛この理由は、後に詳
述するように4A7,11以上の高電流密度動作におい
ては、電子放射物質層を流れる電流によるジュール熱で
バリウムの蒸発が顕著になるが、電子放射物質層に希土
類酸化物が所定量台まれるとバリウムの蒸発が押えられ
るためと考えられる。
しカルなが□ら、このような従来の電子管用陰極におい
ては、通常の活性化工程を経た後4A7,11以上の高
電流密度動作をさせると、バリウムの蒸発を抑える効□
果が十分でないことがあり、このためエミッションの劣
化が大きい場合があり、活性化の時間;を長くしなけれ
ばならないという課題があった。
ては、通常の活性化工程を経た後4A7,11以上の高
電流密度動作をさせると、バリウムの蒸発を抑える効□
果が十分でないことがあり、このためエミッションの劣
化が大きい場合があり、活性化の時間;を長くしなけれ
ばならないという課題があった。
この発明は上記のような課題を解消するためになされた
もので、通常の活性化工程のままでも4A/7以上の高
電流密度動作において、バリウムの蒸発を抑える効果が
常にあり、長時間にわたって安定したエミッション特性
を有する電子管用陰極を得ることを目的とする。
もので、通常の活性化工程のままでも4A/7以上の高
電流密度動作において、バリウムの蒸発を抑える効果が
常にあり、長時間にわたって安定したエミッション特性
を有する電子管用陰極を得ることを目的とする。
この発明に係る電子管用陰極は、主成分がニッケルから
なる基体上に、第1層として少なくともアルカリ土類金
属酸化物とスカンジウム化合物との混合物を被着形成し
、さらにこの第1層の上に第2層として少なくともバリ
ウムを含むアルカリ土類金属酸化物を主成分とし、これ
にスカンジウム以外の希土類元素の化合物を含有させた
ものを被着形成したものである。
なる基体上に、第1層として少なくともアルカリ土類金
属酸化物とスカンジウム化合物との混合物を被着形成し
、さらにこの第1層の上に第2層として少なくともバリ
ウムを含むアルカリ土類金属酸化物を主成分とし、これ
にスカンジウム以外の希土類元素の化合物を含有させた
ものを被着形成したものである。
この発明においては、第1層に含有させたスカンジウム
の化合物が、電子放射物質層を基体に被着形成する際の
活性化時に、アルカリ土類金属の炭酸塩が分解する際、
あるいは陰極としての動作中に酸化バ1jウムが解離反
応を起こす際に基体が酸化する反応を防止するとともに
、電子放射物質層中への基体に含有された還元性元素の
拡散を適度に制御し、還元性元素による複合酸化物から
なる中間層が基体と電子放射物質層との界面近傍に集中
的に形成されることを防止し、中間層を電子放射物質層
内に分散させるものであり、また上記第2層に含有され
た希土類金属酸化物がバリウムの蒸発を抑制するもので
ある。
の化合物が、電子放射物質層を基体に被着形成する際の
活性化時に、アルカリ土類金属の炭酸塩が分解する際、
あるいは陰極としての動作中に酸化バ1jウムが解離反
応を起こす際に基体が酸化する反応を防止するとともに
、電子放射物質層中への基体に含有された還元性元素の
拡散を適度に制御し、還元性元素による複合酸化物から
なる中間層が基体と電子放射物質層との界面近傍に集中
的に形成されることを防止し、中間層を電子放射物質層
内に分散させるものであり、また上記第2層に含有され
た希土類金属酸化物がバリウムの蒸発を抑制するもので
ある。
以下にこの発明の一実施例を第1図にもとづいて説明す
る。図において(1)は主成分がニッケルからなる基体
で、(2)は基体(1)の底部上面に被着された電子放
射物質層で、第1層(2a) 、第2層(2b)からな
る。第1層(2a)は、バリウム、ストロンチウム、カ
ルシウムの炭酸塩に酸化スカンジウム加重量%(三元炭
酸塩が全て酸化物になるとしての重量%)添加混合し、
懸濁液を作成してスプレィによって約10μmの厚みで
塗布する。さらに第2層(2b)としてバリウム、スト
ロンチウム、カルシウムの炭酸塩に酸化ネオジウムを4
重量%混合し、同様に懸濁液にしてスプレィで第1層と
第2層合わせて約100μmになるように塗布する。こ
のようにして作成した電子管用陰極を用いて2極真空管
を作成し、従来と同様に真空排気しながら、分解・活性
化処理を行った。これを4.3A/7 の電流密度で動
作させて寿命試験を行った場合のエミッション電流の変
化を調べた結果を第3図に示した。
る。図において(1)は主成分がニッケルからなる基体
で、(2)は基体(1)の底部上面に被着された電子放
射物質層で、第1層(2a) 、第2層(2b)からな
る。第1層(2a)は、バリウム、ストロンチウム、カ
ルシウムの炭酸塩に酸化スカンジウム加重量%(三元炭
酸塩が全て酸化物になるとしての重量%)添加混合し、
懸濁液を作成してスプレィによって約10μmの厚みで
塗布する。さらに第2層(2b)としてバリウム、スト
ロンチウム、カルシウムの炭酸塩に酸化ネオジウムを4
重量%混合し、同様に懸濁液にしてスプレィで第1層と
第2層合わせて約100μmになるように塗布する。こ
のようにして作成した電子管用陰極を用いて2極真空管
を作成し、従来と同様に真空排気しながら、分解・活性
化処理を行った。これを4.3A/7 の電流密度で動
作させて寿命試験を行った場合のエミッション電流の変
化を調べた結果を第3図に示した。
図中ニハ、他ノ例トシテ第1層ニBaO−5C203(
50M 量% ) ’e 塗布し、第2層ニ(Ba −
Sr −Ca)O−Nd203(4重量%)を塗布した
もの、また従来例として(Ba−3r −Ca)O(7
) h (Dもの、および(Ba−3r・Ca)0−3
c、03(4重量%)を約10077mで塗布したもの
の特性を併記した。このようにこの発明の実施例におい
ては4・3酩dの高電流密度下でもエミッションの劣化
が少ない。
50M 量% ) ’e 塗布し、第2層ニ(Ba −
Sr −Ca)O−Nd203(4重量%)を塗布した
もの、また従来例として(Ba−3r −Ca)O(7
) h (Dもの、および(Ba−3r・Ca)0−3
c、03(4重量%)を約10077mで塗布したもの
の特性を併記した。このようにこの発明の実施例におい
ては4・3酩dの高電流密度下でもエミッションの劣化
が少ない。
第1層について種々検討したところ、少なくともバリウ
ムを含むアルカリ土類金属酸化物と酸化スカンジウムと
から構成されていることが必要であることがわかった。
ムを含むアルカリ土類金属酸化物と酸化スカンジウムと
から構成されていることが必要であることがわかった。
すなわち、上記実施例のようニBa 、 Sr 、Ca
の三元酸化物(Ba−5r −Ca)O,、Baの酸化
物BaO1さらにBaとCaの二元酸化物(Ba・Ca
) 0でもよく、また添加する50203の量は任意
でよい。また塗布する厚みは関μm以下がよい。
の三元酸化物(Ba−5r −Ca)O,、Baの酸化
物BaO1さらにBaとCaの二元酸化物(Ba・Ca
) 0でもよく、また添加する50203の量は任意
でよい。また塗布する厚みは関μm以下がよい。
望ましくは10〜20μmがよい。
また第2層でアルカリ土類金属酸化物に添加する希土類
酸化物は、上記実施例のNd2O3以外に、Sm2O3
,Gd2O3,Dy2O3,La2O3,Y2O3,C
e2O3,Eu2O3゜Yb2O3などが適当である。
酸化物は、上記実施例のNd2O3以外に、Sm2O3
,Gd2O3,Dy2O3,La2O3,Y2O3,C
e2O3,Eu2O3゜Yb2O3などが適当である。
この発明が従来に比較して優れた特性が得られるのは以
下の理由によると考えられる。第1層に添加した502
03は、電子管用陰極の動作とともに、その一部が解離
して基体(1)の表面から約加μmの深さまで拡散する
。一方、基体(1)内の還元剤Si、MgはScとは逆
に表面へ拡散し、表面でBaOと反応し、遊離Baをつ
くるが、またBa5ic3を生成する。このBaS i
03は中間層と呼ばれ、還元剤のBaOとの反応を阻害
する。しかし、この発明では、基体(1)の表層に存在
するScによって上記中間層を分解するので、還元剤S
iは電子放射物質層内へさらに移動でき、電子放射に寄
与する。また第2層に添加したNd、O,やSm2O3
などの希土類酸化物はBaの蒸発を抑制するものと考え
られる。この電子管用陰極の表面をオージェ分光分析装
置で観察したところ、Nd。
下の理由によると考えられる。第1層に添加した502
03は、電子管用陰極の動作とともに、その一部が解離
して基体(1)の表面から約加μmの深さまで拡散する
。一方、基体(1)内の還元剤Si、MgはScとは逆
に表面へ拡散し、表面でBaOと反応し、遊離Baをつ
くるが、またBa5ic3を生成する。このBaS i
03は中間層と呼ばれ、還元剤のBaOとの反応を阻害
する。しかし、この発明では、基体(1)の表層に存在
するScによって上記中間層を分解するので、還元剤S
iは電子放射物質層内へさらに移動でき、電子放射に寄
与する。また第2層に添加したNd、O,やSm2O3
などの希土類酸化物はBaの蒸発を抑制するものと考え
られる。この電子管用陰極の表面をオージェ分光分析装
置で観察したところ、Nd。
03やSm2O3粒子の上にBaが十分に存在している
ことがわかった。すなわち、電子放射物質層(2)を高
電流が流れると、ジュール熱によすtw子放射物質層(
2)の温度上昇をひきおこし、その結果Baの蒸発が増
加することになる。Baの蒸発増大は必然的に短寿命に
つながるので避けなければならない。この発明ではNd
2O3やSm20.などの希土類酸化物が、Baを吸着
する機能を有するのであろう。
ことがわかった。すなわち、電子放射物質層(2)を高
電流が流れると、ジュール熱によすtw子放射物質層(
2)の温度上昇をひきおこし、その結果Baの蒸発が増
加することになる。Baの蒸発増大は必然的に短寿命に
つながるので避けなければならない。この発明ではNd
2O3やSm20.などの希土類酸化物が、Baを吸着
する機能を有するのであろう。
なお、スカンジウム以外の希土類酸化物の量が加重量%
を越えると、初期電子放射量が低く、またこの量が0.
01%以下であると、Ba蒸発の抑制に効果的でない。
を越えると、初期電子放射量が低く、またこの量が0.
01%以下であると、Ba蒸発の抑制に効果的でない。
またこの発明において、電子放射物質層(2)内に微量
の金属粉末、例えばNi、Co、Ti、Zrなどを含む
ことにより導電性を良好にすることは効果がある。
の金属粉末、例えばNi、Co、Ti、Zrなどを含む
ことにより導電性を良好にすることは効果がある。
また上記において、第1層の塗布厚みをWμm以下とし
たが、■μm以上であると基体(1)内の還元剤マグネ
シウム、シリコンが第2層まで拡散するに要する距離が
長く、好ましくない。
たが、■μm以上であると基体(1)内の還元剤マグネ
シウム、シリコンが第2層まで拡散するに要する距離が
長く、好ましくない。
この発明は以上述べたように、Niからなる基体上に少
なくともバリウムを含むアルカリ土類金属酸化物とスカ
ンジウム化合物との混合物を第1層として被着形成し、
この第1層の上に第2層として少なくともバリウムを含
むアルカリ土類金属酸化物を主成分とし、これにスカン
ジウム以外の希土類化合物を含ませたものを被着形成し
たことにより、通常の活性化工程のみで、4A/7以上
の高電流密度による動作下での長寿命を確実に実現でき
るという効果を有する。
なくともバリウムを含むアルカリ土類金属酸化物とスカ
ンジウム化合物との混合物を第1層として被着形成し、
この第1層の上に第2層として少なくともバリウムを含
むアルカリ土類金属酸化物を主成分とし、これにスカン
ジウム以外の希土類化合物を含ませたものを被着形成し
たことにより、通常の活性化工程のみで、4A/7以上
の高電流密度による動作下での長寿命を確実に実現でき
るという効果を有する。
第1図はこの発明の一実施例による電子管用陰極を示す
断面図、第2図は従来の電子管用陰極を示す断面図、第
3図は寿命試験時間とエミッション電流との関係を示す
図である。 図において(1)は基体、(2)は電子放射物質層。 なお各図中、同一符号は同−又は相当部分を示す。
断面図、第2図は従来の電子管用陰極を示す断面図、第
3図は寿命試験時間とエミッション電流との関係を示す
図である。 図において(1)は基体、(2)は電子放射物質層。 なお各図中、同一符号は同−又は相当部分を示す。
Claims (1)
- (1)主成分がニッケルからなる基体上に、少なくとも
バリウムを含むアルカリ土類金属酸化物とスカンジウム
化合物との混合物を第1層として被着形成し、さらにこ
の第1層の上に第2層として少なくともバリウムを含む
アルカリ土類金属酸化物を主成分とし、これにスカンジ
ウム以外の希土類元素の化合物を含ませたものを被着形
成した電子放射物質層を備えたことを特徴とする電子管
用陰極。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4908388A JPH06105585B2 (ja) | 1988-03-01 | 1988-03-01 | 電子管用陰極 |
KR1019880016941A KR910009660B1 (ko) | 1988-02-23 | 1988-12-19 | 전자관용 산화물피복음극 |
US07/307,709 US4924137A (en) | 1988-02-23 | 1989-02-08 | Cathode for electron tube |
EP89301345A EP0330355B1 (en) | 1988-02-23 | 1989-02-13 | Cathode for electron tube |
DE68917174T DE68917174T2 (de) | 1988-02-23 | 1989-02-13 | Kathode für eine Elektronenröhre. |
CA000591597A CA1327145C (en) | 1988-02-23 | 1989-02-21 | Cathode for electron tube |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4908388A JPH06105585B2 (ja) | 1988-03-01 | 1988-03-01 | 電子管用陰極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01225032A true JPH01225032A (ja) | 1989-09-07 |
JPH06105585B2 JPH06105585B2 (ja) | 1994-12-21 |
Family
ID=12821199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4908388A Expired - Fee Related JPH06105585B2 (ja) | 1988-02-23 | 1988-03-01 | 電子管用陰極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06105585B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100252817B1 (ko) * | 1996-02-29 | 2000-04-15 | 모리 가즈히로 | 전자관용 음극 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4833677A (ja) * | 1971-09-03 | 1973-05-11 | ||
JPS62198029A (ja) * | 1986-02-25 | 1987-09-01 | Mitsubishi Electric Corp | 電子管陰極 |
-
1988
- 1988-03-01 JP JP4908388A patent/JPH06105585B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
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