JPH01177373A - 耐摩耗性部材 - Google Patents
耐摩耗性部材Info
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- JPH01177373A JPH01177373A JP3588A JP3588A JPH01177373A JP H01177373 A JPH01177373 A JP H01177373A JP 3588 A JP3588 A JP 3588A JP 3588 A JP3588 A JP 3588A JP H01177373 A JPH01177373 A JP H01177373A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
(産業上の利用分野)
本願発明は耐摩耗性部材に関し、さらに詳しくは基材と
の密着性が優れた被膜を有する耐摩耗性部材に関する。
の密着性が優れた被膜を有する耐摩耗性部材に関する。
(従来の技術)
従来より装飾様材料及び工具用材料としては種々の材料
が研究されている。この中でもNi−Cr−A1合金は
、耐摩耗性及び耐食性が優れているため深く研究されて
いる(特公昭55−21096号、特公昭55−406
49号、特公昭55−40649号、特公昭55−47
096号、特公昭56−5818号、特公昭55−47
096号、特公昭57−55777号)、即ち、この合
金は硬度が5008マ以上と極めて高いばかりでなく、
耐食性も良好であるため、有用な装飾用材料として使用
されている。
が研究されている。この中でもNi−Cr−A1合金は
、耐摩耗性及び耐食性が優れているため深く研究されて
いる(特公昭55−21096号、特公昭55−406
49号、特公昭55−40649号、特公昭55−47
096号、特公昭56−5818号、特公昭55−47
096号、特公昭57−55777号)、即ち、この合
金は硬度が5008マ以上と極めて高いばかりでなく、
耐食性も良好であるため、有用な装飾用材料として使用
されている。
また、装飾用材料及び工具用材料として、金属、合金な
どを基材とし、その表面に各種の薄膜形成法を使用して
耐摩耗性、耐食性、高硬度、美麗などの特性を備えた被
膜を形成する事が本願発明者によって研究され、特許出
願がなされている(特願昭58−180392号)、こ
の場合、薄膜形成法としては、例えば物理蒸着法(PV
D法)、化学蒸着法(CVD法)、プラズマ化学蒸着法
(PCVD法)、イオンプレーティング法(IP法)、
真空蒸着法などの適用が検討されたが、本発明者らは特
にPCVD法に着目した。これは、PCVD法が比較的
低温の反応領域において緻密、高純度でかつ各種の機能
を備えた薄膜を容易にしかも安価に形成することができ
るためである。
どを基材とし、その表面に各種の薄膜形成法を使用して
耐摩耗性、耐食性、高硬度、美麗などの特性を備えた被
膜を形成する事が本願発明者によって研究され、特許出
願がなされている(特願昭58−180392号)、こ
の場合、薄膜形成法としては、例えば物理蒸着法(PV
D法)、化学蒸着法(CVD法)、プラズマ化学蒸着法
(PCVD法)、イオンプレーティング法(IP法)、
真空蒸着法などの適用が検討されたが、本発明者らは特
にPCVD法に着目した。これは、PCVD法が比較的
低温の反応領域において緻密、高純度でかつ各種の機能
を備えた薄膜を容易にしかも安価に形成することができ
るためである。
この方法はPCVD処理装置内のプラズマ望域に保持さ
れた基材の表面に、通常キャリアーガスとしてH2を用
い、金属ハロゲン化物や金属の有機化合物などの反応性
ガスの気相化学反応により窒化物、酸化物、炭化物、炭
窒化物、ケイ化物、ホウ化物などから成る各種の機能を
有する薄膜を形成する方法である。PCVD法により、
例えばS i C1a 、CH4、H2を用いて所定の
条件下で気相反応を行なわせることにより、基材の表面
に高硬度で美麗なSiC薄膜が形成される。
れた基材の表面に、通常キャリアーガスとしてH2を用
い、金属ハロゲン化物や金属の有機化合物などの反応性
ガスの気相化学反応により窒化物、酸化物、炭化物、炭
窒化物、ケイ化物、ホウ化物などから成る各種の機能を
有する薄膜を形成する方法である。PCVD法により、
例えばS i C1a 、CH4、H2を用いて所定の
条件下で気相反応を行なわせることにより、基材の表面
に高硬度で美麗なSiC薄膜が形成される。
(発明が解決しようとする問題点)
上記したPCVD法は薄膜形成法としては優れた方法で
あるが、基材としてNi−Cr−Al合金を用いた場合
には、次のような問題が生じることが初めて本願発明者
らによって見出され、本願発明はこの問題点を解決せん
として完成されたものである。
あるが、基材としてNi−Cr−Al合金を用いた場合
には、次のような問題が生じることが初めて本願発明者
らによって見出され、本願発明はこの問題点を解決せん
として完成されたものである。
即ち、基材をN1−Cr−A交合金にし、PCVD法に
より、高硬度の薄膜を被覆すると、被膜に剥離が生じる
場合がある。このような状態は、これら基材の表面に高
硬度の耐摩耗性薄膜を形成して工具類に実用しようとす
る場合は極めて不都合な事態であり、また光沢のよい美
麗な装飾品を得んとする場合にも、その表面美感が著し
く低下して商品価値が喪失することになる。
より、高硬度の薄膜を被覆すると、被膜に剥離が生じる
場合がある。このような状態は、これら基材の表面に高
硬度の耐摩耗性薄膜を形成して工具類に実用しようとす
る場合は極めて不都合な事態であり、また光沢のよい美
麗な装飾品を得んとする場合にも、その表面美感が著し
く低下して商品価値が喪失することになる。
そもそも被膜の剥離は製造条件の変動(例えば、PCV
D処理装置内でも場所によって多少条件が異なることが
ある。)によって、ある程度生じるものである。従って
製品の製造の際には程度の差こそあれ、ある程度被膜の
剥離が生じるものである。この様な状況からN1−Cr
−AfL合金も製造条件の変動により被膜の剥離を生じ
たと思われたのである。しかし製造条件の変動について
検討したが、製造条件の変動以外の他の要因が作用して
いることが判明した。
D処理装置内でも場所によって多少条件が異なることが
ある。)によって、ある程度生じるものである。従って
製品の製造の際には程度の差こそあれ、ある程度被膜の
剥離が生じるものである。この様な状況からN1−Cr
−AfL合金も製造条件の変動により被膜の剥離を生じ
たと思われたのである。しかし製造条件の変動について
検討したが、製造条件の変動以外の他の要因が作用して
いることが判明した。
次に他の要因即ちN1−Cr−A1合金が基材であると
、剥離の確率が高率になる原因を検討した。まずNi−
Cr−A1合金の熱膨張率と薄膜の熱膨張率との差が考
えられた。これは薄膜製造の際、ある程度の温度(40
0〜600℃)になるが、この熱膨張率の差により、冷
却の際剥離を生じる可能性があるためである。確かに、
Ni−Cr−A1合金とSiC薄膜とでは熱膨張係数に
ある程度の差があるが、その差が現われにくい例えば、
1戸の比較的薄い膜の場合にも被膜の剥離が起ることが
判明した。従って更に他の要因を検討する必要があった
。そこで薄膜の剥離を生じた薄膜と基材との接合部分に
ついて微量分析を実施した。この結果、そこから微量の
Aiの塩化物が検出された。このことから本願発明者ら
は次の推定をした。
、剥離の確率が高率になる原因を検討した。まずNi−
Cr−A1合金の熱膨張率と薄膜の熱膨張率との差が考
えられた。これは薄膜製造の際、ある程度の温度(40
0〜600℃)になるが、この熱膨張率の差により、冷
却の際剥離を生じる可能性があるためである。確かに、
Ni−Cr−A1合金とSiC薄膜とでは熱膨張係数に
ある程度の差があるが、その差が現われにくい例えば、
1戸の比較的薄い膜の場合にも被膜の剥離が起ることが
判明した。従って更に他の要因を検討する必要があった
。そこで薄膜の剥離を生じた薄膜と基材との接合部分に
ついて微量分析を実施した。この結果、そこから微量の
Aiの塩化物が検出された。このことから本願発明者ら
は次の推定をした。
即ちSiC被膜を形成する際塩化物を使用するが、この
塩化物はプラズマで解離し、SiC被膜を生成する。こ
の際微量の塩素イオンがこの被膜の中に混入される事が
あり、この混入した塩素イオンが熱拡散により薄膜とN
1−Cr−AJI合金基材との接合面に達する場合があ
り、この場合そこには薄いが緻密なりロム酸化膜がある
。従って、塩素イオンの拡散を十分この酸化膜が防止で
きるのであるが、塩素イオン量が多かったり、高温にな
ったりすると、塩素イオンが活性化され、クロム酸化膜
の一部を還元し、基材中へ進行する。そこでアルミニウ
ムと反応し、塩化物を生成する。通常この種の塩化物は
密着性が十分でないため、この部分を起点として薄膜の
剥離を生じるものと思われる0以上が本願発明者らの推
定である。又、この薄膜の剥離は薄膜生成の原料が塩素
化合物以外の他のハロゲン化合物の場合でも生じること
が判明した0以上述べた様に本願発明は上記した様なり
ロムとアルミニウムとを含有した合金でなる基材であっ
ても、薄膜と基材とが高い密着性を保持できる耐摩耗性
部材を提供することを目的とする。
塩化物はプラズマで解離し、SiC被膜を生成する。こ
の際微量の塩素イオンがこの被膜の中に混入される事が
あり、この混入した塩素イオンが熱拡散により薄膜とN
1−Cr−AJI合金基材との接合面に達する場合があ
り、この場合そこには薄いが緻密なりロム酸化膜がある
。従って、塩素イオンの拡散を十分この酸化膜が防止で
きるのであるが、塩素イオン量が多かったり、高温にな
ったりすると、塩素イオンが活性化され、クロム酸化膜
の一部を還元し、基材中へ進行する。そこでアルミニウ
ムと反応し、塩化物を生成する。通常この種の塩化物は
密着性が十分でないため、この部分を起点として薄膜の
剥離を生じるものと思われる0以上が本願発明者らの推
定である。又、この薄膜の剥離は薄膜生成の原料が塩素
化合物以外の他のハロゲン化合物の場合でも生じること
が判明した0以上述べた様に本願発明は上記した様なり
ロムとアルミニウムとを含有した合金でなる基材であっ
ても、薄膜と基材とが高い密着性を保持できる耐摩耗性
部材を提供することを目的とする。
[発明の構成]
(問題点を解決するための手段・作用)本発明者らは上
記目的を達成すべく鋭意研究うを重ねる過程で、まず基
材の表面にハロゲン化合物を使用しない中間層を形成し
、その後この中間層の上に所定の機能を有する被膜をP
CVD法で形成すれば被膜に剥離が生じないとの推定の
基に実施した。この結果確かに被膜の剥離が生じなくな
った。即ち本願発明はこの知見を基に完成されたちので
る。
記目的を達成すべく鋭意研究うを重ねる過程で、まず基
材の表面にハロゲン化合物を使用しない中間層を形成し
、その後この中間層の上に所定の機能を有する被膜をP
CVD法で形成すれば被膜に剥離が生じないとの推定の
基に実施した。この結果確かに被膜の剥離が生じなくな
った。即ち本願発明はこの知見を基に完成されたちので
る。
即ち本願発明はアルミニウム及びクロムを含有する合金
からなる基材の表面に、ハロゲン化合物を使用しない方
法により、中間層を形成せしめ、該中間層上にプラズマ
化学蒸着法により被膜を形成した耐摩耗性部材である。
からなる基材の表面に、ハロゲン化合物を使用しない方
法により、中間層を形成せしめ、該中間層上にプラズマ
化学蒸着法により被膜を形成した耐摩耗性部材である。
本願発明において使用されるアルミニウム及びクロムを
含有する合金としては、例えば重量百分率で、Cr30
〜45%、A12.5〜6.5%を含有し残部が実質的
にNiからなるN1−Cr−AfL系合金が適用される
。これは、このNi−Cr−A4合金が耐食性、装飾性
及び耐摩耗性を兼備える合金である。しかし、技術の進
歩に伴い、この合金の耐摩耗性、装飾性及び耐食性を更
に改善することが求められており、PCVD法の利用が
有用である。一方PCVD法による被膜は高硬度である
が、靭性の点で比較的低いため被膜破壊の観点から高硬
度である該N1−Cr−AJI合金が基材として好まし
く、又万一被膜が破壊した場合でも、腐食を防止する観
点及び美的観点から装飾性及び耐食性の良好な該N1−
Cr−An合金が基材として好ましい。
含有する合金としては、例えば重量百分率で、Cr30
〜45%、A12.5〜6.5%を含有し残部が実質的
にNiからなるN1−Cr−AfL系合金が適用される
。これは、このNi−Cr−A4合金が耐食性、装飾性
及び耐摩耗性を兼備える合金である。しかし、技術の進
歩に伴い、この合金の耐摩耗性、装飾性及び耐食性を更
に改善することが求められており、PCVD法の利用が
有用である。一方PCVD法による被膜は高硬度である
が、靭性の点で比較的低いため被膜破壊の観点から高硬
度である該N1−Cr−AJI合金が基材として好まし
く、又万一被膜が破壊した場合でも、腐食を防止する観
点及び美的観点から装飾性及び耐食性の良好な該N1−
Cr−An合金が基材として好ましい。
該N1−Cr−An系合金について以下に更に説明する
。
。
まず、Niは靭性を向上させると共にすぐれた耐食性を
有する元素であり、その含有量は以下に説明するCrな
らびにAnの含有量範囲の残部である。CrはNiと同
様にすぐれた耐食性を有すると共に、特に粒界反応によ
りα相の析出を促進させる作用をなすものである。この
Crの含有によりα相を層状に析出させるためのCrの
好ましい添加範囲は30〜45%である。添加量が45
%を超えるものは著しく延性が低下して脆くなるため好
ましくなく、一方、30%未満の添加量では目的とする
効果は得られ難くなる。
有する元素であり、その含有量は以下に説明するCrな
らびにAnの含有量範囲の残部である。CrはNiと同
様にすぐれた耐食性を有すると共に、特に粒界反応によ
りα相の析出を促進させる作用をなすものである。この
Crの含有によりα相を層状に析出させるためのCrの
好ましい添加範囲は30〜45%である。添加量が45
%を超えるものは著しく延性が低下して脆くなるため好
ましくなく、一方、30%未満の添加量では目的とする
効果は得られ難くなる。
AMは本発明に係る合金において複合析出を促進させる
に有効な元素であり、微量の含有によって時効硬化性を
著しく向上させる作用を有している。Anの添加量を2
.5〜6.5%に限定した理由は2.5%未満では時効
処理によっても十分な複合析出が行われず、装飾用材料
に要求される必要な硬度が得られないからであり、一方
、6.5%を超えてA4を添加すると溶体化処理後の硬
度が高くなり、このため切削加工性が著しく低下してし
まうからである。
に有効な元素であり、微量の含有によって時効硬化性を
著しく向上させる作用を有している。Anの添加量を2
.5〜6.5%に限定した理由は2.5%未満では時効
処理によっても十分な複合析出が行われず、装飾用材料
に要求される必要な硬度が得られないからであり、一方
、6.5%を超えてA4を添加すると溶体化処理後の硬
度が高くなり、このため切削加工性が著しく低下してし
まうからである。
なお、本発明においては、上記合金成分の他に、必要に
応じて、他の追加的成分を添加することができる。この
ような成分としては、たとえば、TiなどA4と同様に
GPC相(Geometricallyclose−p
acked phase)生成元素を添加することによ
って、同様の複合析出による時効硬化が得られる。また
、Stを2%以下含有することによって、耐摩耗性を更
に増大させることができる。さらに、本願発明の合金部
材においては耐食性を更に向上させることを目的として
、Coを2〜8%添加することもできる。さらに本願発
明においては、加工性を向上させるためにMgを0.0
02−0.02%添加することもできる。
応じて、他の追加的成分を添加することができる。この
ような成分としては、たとえば、TiなどA4と同様に
GPC相(Geometricallyclose−p
acked phase)生成元素を添加することによ
って、同様の複合析出による時効硬化が得られる。また
、Stを2%以下含有することによって、耐摩耗性を更
に増大させることができる。さらに、本願発明の合金部
材においては耐食性を更に向上させることを目的として
、Coを2〜8%添加することもできる。さらに本願発
明においては、加工性を向上させるためにMgを0.0
02−0.02%添加することもできる。
さらにまた、合金中には脱酸剤として、たとえばMnを
微量添加しても差支えない。
微量添加しても差支えない。
なお本願発明の耐摩耗性部材とは、例えば時計側、ネク
タイビン等の装飾部材及び工具部材等を言う。
タイビン等の装飾部材及び工具部材等を言う。
このような材料から成る基材の表面に、通常は、所定の
鏡面または粗面処理を施し、必要に応じて脱脂、水洗な
どの前処理を施した後、中間層を形成する。
鏡面または粗面処理を施し、必要に応じて脱脂、水洗な
どの前処理を施した後、中間層を形成する。
この中間層の形成は、/\ロゲン化合物を使用しない方
法による。かかる方法としては、上記基材表面に、いわ
ゆる乾式法(ドライ−プロセス)と呼ばれる方法により
、/\ロゲン化合物を出発原料として使用することなく
、/hハロゲン原子含まない膜ないしは層を積層して形
成する方法、基材表面を1例えば、アルマイト化処理に
付すなど、酸化処理に付して酸化物の中間層を形成する
方法、表面を窒化処理する方法、表面を炭化処理する方
法など、ハロゲン化合物を使用しないかぎり、いかなる
方法をも挙げることができる。
法による。かかる方法としては、上記基材表面に、いわ
ゆる乾式法(ドライ−プロセス)と呼ばれる方法により
、/\ロゲン化合物を出発原料として使用することなく
、/hハロゲン原子含まない膜ないしは層を積層して形
成する方法、基材表面を1例えば、アルマイト化処理に
付すなど、酸化処理に付して酸化物の中間層を形成する
方法、表面を窒化処理する方法、表面を炭化処理する方
法など、ハロゲン化合物を使用しないかぎり、いかなる
方法をも挙げることができる。
乾式法と呼ばれる方法としては、特にIP法、スパッタ
リング法、真空蒸着法が好ましい。
リング法、真空蒸着法が好ましい。
これらの方法のうちでも、IP法は、例えば、TEN、
Tic、SiNのような各種の薄膜を基材と高い密着性
をもって形成することができるので特に好適である。
Tic、SiNのような各種の薄膜を基材と高い密着性
をもって形成することができるので特に好適である。
スパッタリング法、真空蒸着法は従来の方法を適用する
ことができるが、例えば、Mo、W、Cr等の金属及び
TiO2,AiN等のセラミックス薄膜を中間層に形成
することができる。
ことができるが、例えば、Mo、W、Cr等の金属及び
TiO2,AiN等のセラミックス薄膜を中間層に形成
することができる。
その他の表面処理法として、例えば、通常の方法により
アルマイト化処理に付すことができる。
アルマイト化処理に付すことができる。
基材が、例えば、Fi−20%Cr−3%An合金の場
合、大気中1280℃で3時間の条件下で酸化処理に付
して中間層を形成する。
合、大気中1280℃で3時間の条件下で酸化処理に付
して中間層を形成する。
表面窒化処理法9表面炭化処理法は、例えば、ガス窒化
及びガス浸炭などにより行うことができる。
及びガス浸炭などにより行うことができる。
IP法により、例えば、基材表面にTiN薄膜を形成す
るには、所定圧のN2ガスが充満しているIP装置内に
基材をセットし、この基材と蒸発源の間に所定の電圧を
印加しかつ蒸発源に収納したTiを蒸発させるのである
。蒸発したTiはイオン化電極を通過する過程でイオン
化し、すでにイオン化しているN−、N2−と−緒に基
材表面に加速して衝突すると同時にTiNとしてそこに
沈着する。
るには、所定圧のN2ガスが充満しているIP装置内に
基材をセットし、この基材と蒸発源の間に所定の電圧を
印加しかつ蒸発源に収納したTiを蒸発させるのである
。蒸発したTiはイオン化電極を通過する過程でイオン
化し、すでにイオン化しているN−、N2−と−緒に基
材表面に加速して衝突すると同時にTiNとしてそこに
沈着する。
かくして、基材表面には中間層が形成される。
かくして形成された中間層の厚さは、通常0.1−1.
0−が好ましい。
0−が好ましい。
次に、この中間層の上に、PCVD法により被膜を形成
する。PCVD法による成膜は、通常の方法、すなわち
、中間層が形成された基材をPCVD装置内にセットし
、所定の条件下で、所望の反応性ガスを導入して上記初
層薄膜の上に所望の薄膜を更に形成する。この場合、腐
食性の反応ガスまたは副生物が系内に混入したとしても
、既に形成されている中間層が緻密で耐食性を備えるた
め、これが保護層となって基材はAiのハロゲン化物を
形成することはない。
する。PCVD法による成膜は、通常の方法、すなわち
、中間層が形成された基材をPCVD装置内にセットし
、所定の条件下で、所望の反応性ガスを導入して上記初
層薄膜の上に所望の薄膜を更に形成する。この場合、腐
食性の反応ガスまたは副生物が系内に混入したとしても
、既に形成されている中間層が緻密で耐食性を備えるた
め、これが保護層となって基材はAiのハロゲン化物を
形成することはない。
このPCVD法による被膜形成の際に、SiCMaなど
のハロゲン化合物を反応性ガスとして使用する場合には
、中間層中の含まれるハロゲン原子の量が11000p
p以下、好ましくは、500 ppm以下、さらに好ま
しくは60ppm以下となるように条件を調節して行う
ことが重要である。もしも、1000pp11を超える
/\ロゲン原子が含有されている場合には、ハロゲン原
子の基材表層への拡散が生起して、基材表面を含浸し、
ひいては、被膜と基材との密着性にも悪影響を及ぼすの
で好ましくない。
のハロゲン化合物を反応性ガスとして使用する場合には
、中間層中の含まれるハロゲン原子の量が11000p
p以下、好ましくは、500 ppm以下、さらに好ま
しくは60ppm以下となるように条件を調節して行う
ことが重要である。もしも、1000pp11を超える
/\ロゲン原子が含有されている場合には、ハロゲン原
子の基材表層への拡散が生起して、基材表面を含浸し、
ひいては、被膜と基材との密着性にも悪影響を及ぼすの
で好ましくない。
(発明の実施例)
実施例1
時計側に使用されている析出硬化型合金であるNi−3
6Cr−3,8A1合金の板材を用意した。この板材に
Rmaxo、02−で鏡処理を施し、更にトリクロルエ
タンで脱脂処理を施したのちフレオンで充分に洗浄し、
乾燥した。
6Cr−3,8A1合金の板材を用意した。この板材に
Rmaxo、02−で鏡処理を施し、更にトリクロルエ
タンで脱脂処理を施したのちフレオンで充分に洗浄し、
乾燥した。
ついで板材をホローカソード型IP装置内にセットし下
記条件で処理した。すなわち、IP装置の炉内を1O−
5Torrまで真空排気したのち、400℃に加熱した
0次いで、アルゴンイオンによるボンバードを電圧35
0V、電流6Aで5分間行い、続いてN2分圧を0.1
3Paとし、Ti蒸発源と板材(基板)間に20Vのバ
イアス電圧をかけてTfNのイオンプレーティングを1
0分間行った。
記条件で処理した。すなわち、IP装置の炉内を1O−
5Torrまで真空排気したのち、400℃に加熱した
0次いで、アルゴンイオンによるボンバードを電圧35
0V、電流6Aで5分間行い、続いてN2分圧を0.1
3Paとし、Ti蒸発源と板材(基板)間に20Vのバ
イアス電圧をかけてTfNのイオンプレーティングを1
0分間行った。
板材の表面には厚みlμsの金色のTiN薄膜が形成さ
れた。TiN薄膜は鏡面であり干渉縞や微小凹凸は認め
られなかった。また、連続加重引掻抵抗法で規定する密
着性試験の結果、被膜が剥離する荷重が5〜7kgと、
極めて強いものであった。
れた。TiN薄膜は鏡面であり干渉縞や微小凹凸は認め
られなかった。また、連続加重引掻抵抗法で規定する密
着性試験の結果、被膜が剥離する荷重が5〜7kgと、
極めて強いものであった。
その後、この処理板材をPCVD装置にセットし下記条
件下で処理した。すなわち、反応性ガスとしてN2−S
iC文4−CH,混合ガス(N2 :5iCfLa :
CHa=16:1ニア)を用い、処理温度的400℃、
処理圧力1−1.37orrでPCVD法を行った。
件下で処理した。すなわち、反応性ガスとしてN2−S
iC文4−CH,混合ガス(N2 :5iCfLa :
CHa=16:1ニア)を用い、処理温度的400℃、
処理圧力1−1.37orrでPCVD法を行った。
その結果、厚み1.5−で漆黒、かつ光沢のあるSiC
薄膜が形成された。この薄膜のヴイッカース硬度(Hマ
)は約1,900であった。
薄膜が形成された。この薄膜のヴイッカース硬度(Hマ
)は約1,900であった。
上記実流量を100個製造したが、被膜が剥離するもの
が全くなかった。
が全くなかった。
比較のために、用いた板材を上記したPCVD装置内に
セットし同一の条件でSiC薄膜の形成を行なった。上
記と同じ時開成膜処理を施して100個の試料を製造し
た。このうち、12個が被膜の剥離を示した。
セットし同一の条件でSiC薄膜の形成を行なった。上
記と同じ時開成膜処理を施して100個の試料を製造し
た。このうち、12個が被膜の剥離を示した。
[発明の効果]
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、耐食性
が小さい材料から成る基材の表面にも所望する機能を備
えた薄膜を強く密着せしめて形成することができる。し
たがって、得られた物品は、その外表面の薄膜の作用に
よって各種の機能を有効に発揮することができる。
が小さい材料から成る基材の表面にも所望する機能を備
えた薄膜を強く密着せしめて形成することができる。し
たがって、得られた物品は、その外表面の薄膜の作用に
よって各種の機能を有効に発揮することができる。
Claims (4)
- (1)アルミニウム及びクロムを含有する合金からなる
基材表面に、ハロゲン化合物を使用しない方法により中
間層を形成せしめ、該中間層上にプラズマ化学蒸着法に
より被膜を形成したことを特徴とする耐摩耗性部材。 - (2)中間層が、イオンプレーティング法、スパッタリ
ング法、真空蒸着法、表面酸化処理法、表面窒化処理法
又は表面炭化処理法により形成された層である特許請求
の範囲第1項に記載の耐摩耗性部材。 - (3)アルミニウム及びクロムを含有する合金が、ニッ
ケル−クロム−アルミニウム合金である特許請求の範囲
第1項に記載の耐摩耗性部材。 - (4)ニッケル−クロム−アルミニウム合金が、重量百
分率で、クロム30〜45%、アルミニウム2.5〜6
.5%を含有し、残部が実質的にニッケルからなる合金
である特許請求の範囲第3項に記載の耐摩耗性部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3588A JPH01177373A (ja) | 1988-01-04 | 1988-01-04 | 耐摩耗性部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3588A JPH01177373A (ja) | 1988-01-04 | 1988-01-04 | 耐摩耗性部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01177373A true JPH01177373A (ja) | 1989-07-13 |
Family
ID=11463083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3588A Pending JPH01177373A (ja) | 1988-01-04 | 1988-01-04 | 耐摩耗性部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01177373A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5164230A (en) * | 1989-11-08 | 1992-11-17 | U.S. Philips Corporation | Method of applying a boron layer to a steel substrate by a cvd process |
US5217817A (en) * | 1989-11-08 | 1993-06-08 | U.S. Philips Corporation | Steel tool provided with a boron layer |
-
1988
- 1988-01-04 JP JP3588A patent/JPH01177373A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5164230A (en) * | 1989-11-08 | 1992-11-17 | U.S. Philips Corporation | Method of applying a boron layer to a steel substrate by a cvd process |
US5217817A (en) * | 1989-11-08 | 1993-06-08 | U.S. Philips Corporation | Steel tool provided with a boron layer |
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