JPH01176029A - 加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法 - Google Patents
加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法Info
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- JPH01176029A JPH01176029A JP33649087A JP33649087A JPH01176029A JP H01176029 A JPH01176029 A JP H01176029A JP 33649087 A JP33649087 A JP 33649087A JP 33649087 A JP33649087 A JP 33649087A JP H01176029 A JPH01176029 A JP H01176029A
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- steel
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法
に関し、さらに詳しくは、降伏比75〜90%で70
Kgr/mm’以上の引張り強さを有する厚鋼板を加速
冷却法により製造する方法に関する。
に関し、さらに詳しくは、降伏比75〜90%で70
Kgr/mm’以上の引張り強さを有する厚鋼板を加速
冷却法により製造する方法に関する。
[従来技術]
従来の70 Kgf/mm”級、80 Kgf/mif
級橋梁用厚鋼板は強制冷却することなく室温まで冷却し
た後、焼入れ、焼戻し処理によって製造されており、降
伏比は95%程度であった。
級橋梁用厚鋼板は強制冷却することなく室温まで冷却し
た後、焼入れ、焼戻し処理によって製造されており、降
伏比は95%程度であった。
近年、85%まで降伏比を下げた鋼板を制御圧延、加速
冷却、焼入れ、焼戻し法により製造する方法が提案され
ているが(溶接学会論文集、Vol。
冷却、焼入れ、焼戻し法により製造する方法が提案され
ているが(溶接学会論文集、Vol。
5.1985.No、3.P2S5)、降伏比80%前
後の降伏比を有する厚鋼板の製造法は提案されていない
。
後の降伏比を有する厚鋼板の製造法は提案されていない
。
近年、溶接構造用高張力鋼板の進歩は著しく、引張強さ
100 Kgf/mm”級まで実用化されつつあるが、
橋梁関係では従来の70 Kgf/+nn+”。
100 Kgf/mm”級まで実用化されつつあるが、
橋梁関係では従来の70 Kgf/+nn+”。
80 Kgf/+nm”板鋼は降伏比が高く、降伏後破
壊に至るまでの耐負荷が小さいため、隠れた安全性とい
う観点では不安材料があり、これまで80Kgf/mm
”扱高張力鋼のこの分野での使用は極端に制限されてい
た。そして、この分野においても軽量化の要求が大きく
、隠れた安全性を有する低降伏比の70Kgf/mm1
級以上の高張力鋼板の出現が望まれていた。
壊に至るまでの耐負荷が小さいため、隠れた安全性とい
う観点では不安材料があり、これまで80Kgf/mm
”扱高張力鋼のこの分野での使用は極端に制限されてい
た。そして、この分野においても軽量化の要求が大きく
、隠れた安全性を有する低降伏比の70Kgf/mm1
級以上の高張力鋼板の出現が望まれていた。
[発明が解決しようとする問題点コ
本発明は上記に説明した従来における低降伏比の高張力
鋼板の製造法の問題点に鑑み、本発明者が鋭意研究を行
った結果、例えば、橋梁等の溶接構造物の隠れた安全性
を高め、かつ、構造物の軽量化を実現させるための加速
冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法を開発したも
のであり、冷間圧延鋼板、熱間圧延鋼板の分野において
は鋼の降伏比を下げる方法は開発、実用化されており、
そして、これらの鋼板はフェライトと5〜30%のマル
テンサイトおよび状況によってはベイナイトや残留オー
ステナイトを含む組織構成を有しており、このマルテン
サイトの存在が降伏比を下げる上で有効とされているが
、この方法では、低降伏比は得られるが橋梁材として具
備しなければならない低い遷移温度、高いアッパーシェ
ルフエネルギー、溶接部の硬度分布、靭性等において致
命的な欠点のあることがわかり、特に、靭性値劣化の原
因が軟質のフェライトと硬質のマルテンサイトが粗く分
散することにあることを見出だし、そして、Nbを含有
させることと適切な加速冷却速度を採用することにより
、フェライトを加速冷却中に極めて微細に析出させ、か
つ、残部も微細なベイナイト+マルテンサイト組織とし
た後、適当な条件で焼戻しを行なうことにより、所望の
低降伏比、高強度、高靭性かえられる加速冷却法による
低降伏比高張力鋼板の製造法を開発したのである。
鋼板の製造法の問題点に鑑み、本発明者が鋭意研究を行
った結果、例えば、橋梁等の溶接構造物の隠れた安全性
を高め、かつ、構造物の軽量化を実現させるための加速
冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法を開発したも
のであり、冷間圧延鋼板、熱間圧延鋼板の分野において
は鋼の降伏比を下げる方法は開発、実用化されており、
そして、これらの鋼板はフェライトと5〜30%のマル
テンサイトおよび状況によってはベイナイトや残留オー
ステナイトを含む組織構成を有しており、このマルテン
サイトの存在が降伏比を下げる上で有効とされているが
、この方法では、低降伏比は得られるが橋梁材として具
備しなければならない低い遷移温度、高いアッパーシェ
ルフエネルギー、溶接部の硬度分布、靭性等において致
命的な欠点のあることがわかり、特に、靭性値劣化の原
因が軟質のフェライトと硬質のマルテンサイトが粗く分
散することにあることを見出だし、そして、Nbを含有
させることと適切な加速冷却速度を採用することにより
、フェライトを加速冷却中に極めて微細に析出させ、か
つ、残部も微細なベイナイト+マルテンサイト組織とし
た後、適当な条件で焼戻しを行なうことにより、所望の
低降伏比、高強度、高靭性かえられる加速冷却法による
低降伏比高張力鋼板の製造法を開発したのである。
[問題点を解決するための手段]
本発明に係る加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の本
製造法は、 (1) G 0.03〜0.2vt%、Si0.03
〜0.5wt%、Mn 0.4〜2Jwt%、AI 0
.01〜0.1wt%、Mo 0.1〜0.5vt%、
Nb 0.01〜0.05wt%、Ni 0.3〜1.
5wt% を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
未再結晶オーステナイト域での圧下率が30%以上で、
かつ、仕上圧延終了温度がAr、以上となるように熱間
圧延した後、直ちに、Ar3以上の温度から、2〜40
℃/secの冷却速度で750℃以下まで加速冷却し、
その後、300〜700℃の温度範囲で焼戻し処理を行
なうことを特徴とする加速冷却法による低降伏比高張力
鋼板の製造法を第1の発明とし、 (2) G 0.03〜0.2wt%、Si0.03
〜0.5vt%、Mn 0.4〜2.3wt%、Al
0.01〜0.1wt%、Mo 0.1〜0.5wt%
、Nb 0.01〜0.05wt%、Ni 0.3〜1
.5wt% を含有し、さらに、 V 0.02〜0.15wt%、Cr OJ 〜1.5
wt%、Cu 0.2〜1.3wt%、B 0.000
3〜0.003wt%、Ti 0.005〜0.03w
t% の1種または2種以上 を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
未再結晶オーステナイト域での圧下率が30%以上で、
かつ、仕上圧延終了温度がAr3以上となるように熱間
圧延した後、直ちに、Ar3以上の温度から、2〜b 750℃以下まで加速冷却し、その後、300〜700
℃の温度範囲で焼戻し処理を行なうことを特徴とする加
速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法を第2の発
明とする2つの発明からなるものである。
製造法は、 (1) G 0.03〜0.2vt%、Si0.03
〜0.5wt%、Mn 0.4〜2Jwt%、AI 0
.01〜0.1wt%、Mo 0.1〜0.5vt%、
Nb 0.01〜0.05wt%、Ni 0.3〜1.
5wt% を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
未再結晶オーステナイト域での圧下率が30%以上で、
かつ、仕上圧延終了温度がAr、以上となるように熱間
圧延した後、直ちに、Ar3以上の温度から、2〜40
℃/secの冷却速度で750℃以下まで加速冷却し、
その後、300〜700℃の温度範囲で焼戻し処理を行
なうことを特徴とする加速冷却法による低降伏比高張力
鋼板の製造法を第1の発明とし、 (2) G 0.03〜0.2wt%、Si0.03
〜0.5vt%、Mn 0.4〜2.3wt%、Al
0.01〜0.1wt%、Mo 0.1〜0.5wt%
、Nb 0.01〜0.05wt%、Ni 0.3〜1
.5wt% を含有し、さらに、 V 0.02〜0.15wt%、Cr OJ 〜1.5
wt%、Cu 0.2〜1.3wt%、B 0.000
3〜0.003wt%、Ti 0.005〜0.03w
t% の1種または2種以上 を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
未再結晶オーステナイト域での圧下率が30%以上で、
かつ、仕上圧延終了温度がAr3以上となるように熱間
圧延した後、直ちに、Ar3以上の温度から、2〜b 750℃以下まで加速冷却し、その後、300〜700
℃の温度範囲で焼戻し処理を行なうことを特徴とする加
速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法を第2の発
明とする2つの発明からなるものである。
本発明に係る加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製
造法について以下詳細に説明する。
造法について以下詳細に説明する。
先ず、本発明に係る加速冷却法による低降伏比高張力鋼
板の製造法(以下単に本発明製造法ということがある。
板の製造法(以下単に本発明製造法ということがある。
)において使用する鋼の含有成分および含有割合につい
て説明する。
て説明する。
Cは強度上昇に有効な元素であり、含有量が0゜03v
t%未満では強度上昇効果は少なく、また、0.2wt
%を越えて含有されると溶接性を劣化する。
t%未満では強度上昇効果は少なく、また、0.2wt
%を越えて含有されると溶接性を劣化する。
よって、C含有量は0.03〜0.2wt%とする。
Siは組織制御に有効な元素であり、含有量が0.03
wt%未満では組織制御効果が発揮できず、また、0.
5vt%を越えて含有されると靭性の劣化を招来する。
wt%未満では組織制御効果が発揮できず、また、0.
5vt%を越えて含有されると靭性の劣化を招来する。
よって、St含有量は0.03〜0.5wt%とする。
MnはSiと同じく組織制御に有効な元素であり、含有
量が0.4wt%未満では組織制御の効果は少なく、ま
た、2Jvt%を越えて含有されるとバンド状組織を生
成し、C方向、Z方向の靭性の劣化を招来する。よって
、Mn含有量は0.4〜2.3wt%とする。
量が0.4wt%未満では組織制御の効果は少なく、ま
た、2Jvt%を越えて含有されるとバンド状組織を生
成し、C方向、Z方向の靭性の劣化を招来する。よって
、Mn含有量は0.4〜2.3wt%とする。
Alは脱酸剤として必要な元素であり、含有量h< 0
.01wt%未満では脱酸剤としての効果はなく、また
、0.1wt%を越えて含有されるとこの効果は飽和す
る。よって、AI含有量は0.01〜0.1wt%とす
る。
.01wt%未満では脱酸剤としての効果はなく、また
、0.1wt%を越えて含有されるとこの効果は飽和す
る。よって、AI含有量は0.01〜0.1wt%とす
る。
Moはベイナイト組織の生成に有効で、かつ、靭性値向
上に有効な元素であり、含有量が0.1wt%未満では
これらの効果は少なく、また、0.5wt%を越えて含
有されるとこれらの効果は飽和してしまう。よって、M
OC含有量0.1〜0.5wt%とする。
上に有効な元素であり、含有量が0.1wt%未満では
これらの効果は少なく、また、0.5wt%を越えて含
有されるとこれらの効果は飽和してしまう。よって、M
OC含有量0.1〜0.5wt%とする。
Nbはγ粒径を微細化し、未再結晶圧延領域の拡大が図
れ、かつ、ベイナイト組織の微細化および強度上昇に寄
与する元素であり、含有量が0.01vt%未満ではこ
れらの効果を発揮することはできず、また、0.05v
t%を越えて含有されると効果は飽和してしまう。よっ
て、Nb含有量は0.01〜0.05wt%とする。
れ、かつ、ベイナイト組織の微細化および強度上昇に寄
与する元素であり、含有量が0.01vt%未満ではこ
れらの効果を発揮することはできず、また、0.05v
t%を越えて含有されると効果は飽和してしまう。よっ
て、Nb含有量は0.01〜0.05wt%とする。
Niは溶接性と靭性の向上に有効な元素であり、含有量
が0.3wt%未満ではこの効果は少なく、また、1.
5wt%を越えて含有されると効果は飽和する。よって
、Ni含有皇は0.3〜1.5vt%とする。
が0.3wt%未満ではこの効果は少なく、また、1.
5wt%を越えて含有されると効果は飽和する。よって
、Ni含有皇は0.3〜1.5vt%とする。
■はγ粒径を微細化し、ベイナイト組織の微細化、強度
上昇への寄与、さらに、析出強化による強度上昇への寄
与に有効な元素であり、含有量が0.01wt%未満で
はこのような効果は少なく、また、G、15vt%を越
えて含有されるとこれらの効果は飽和してしまう。よっ
て、■含有量は0.CI2〜Q 、 I 5wt%とす
る。
上昇への寄与、さらに、析出強化による強度上昇への寄
与に有効な元素であり、含有量が0.01wt%未満で
はこのような効果は少なく、また、G、15vt%を越
えて含有されるとこれらの効果は飽和してしまう。よっ
て、■含有量は0.CI2〜Q 、 I 5wt%とす
る。
Crは組織制御に有効で、かつ、強度上昇に寄与する元
素であり、含有量が 0.3wt%未満ではこのような
効果は少なく、また、1.5wt%を越えて含有される
と効果のそれ以上の上昇は望めない。
素であり、含有量が 0.3wt%未満ではこのような
効果は少なく、また、1.5wt%を越えて含有される
と効果のそれ以上の上昇は望めない。
よって、Cr含有量は0.3〜1.5wt%とする。
Cuは溶接性および靭性の向上に有効な元素であり、含
有量が0.2wt%未満ではこの効果は少なく、また、
1.3wt%を越えると効果は飽和する。
有量が0.2wt%未満ではこの効果は少なく、また、
1.3wt%を越えると効果は飽和する。
よって、Cu含有量は0.2〜1.3wt%とする。
Bは組織制御に有効で、かつ、強度上昇に寄与する元素
であり、含有量が0.0003wt%未満ではこの効果
は少な(、また、0.003wt%を越えると効果は飽
和する。よって、B含有量は0.0003〜0.003
wt%とする。
であり、含有量が0.0003wt%未満ではこの効果
は少な(、また、0.003wt%を越えると効果は飽
和する。よって、B含有量は0.0003〜0.003
wt%とする。
TiはNを固定し、かつ、Bの効果を有効に活用させる
のに寄与する元素であり、含有量が0.005wt%未
満ではこのような効果は少なく、また、0.03vt%
を越えて含有されるとこの効果は飽和してしまう。よっ
て、Ti含有量は0.005〜0.03wt%とする。
のに寄与する元素であり、含有量が0.005wt%未
満ではこのような効果は少なく、また、0.03vt%
を越えて含有されるとこの効果は飽和してしまう。よっ
て、Ti含有量は0.005〜0.03wt%とする。
次に、本発明製造法における製法について説明する。
上記に説明した含有成分および含有割合の鋼の加熱温度
は900〜1150℃とするのが良く、特に、低温域で
加熱した方がγ粒が微細となり、変態後に得られる組織
が微細となり、靭性向上に有効であり、従って、圧延機
の能力、仕上温度の確保の許容される範囲で低温に加熱
することが望ましい。
は900〜1150℃とするのが良く、特に、低温域で
加熱した方がγ粒が微細となり、変態後に得られる組織
が微細となり、靭性向上に有効であり、従って、圧延機
の能力、仕上温度の確保の許容される範囲で低温に加熱
することが望ましい。
熱間加工条件は、γ粒の微細化、γ粒内への変形帯の導
入は、変態後の組織を微細化し、靭性向上に有効である
ことから、オーステナイトの未再結晶域で30%以上の
加工が必要で、例えば、熱間圧延を行う。
入は、変態後の組織を微細化し、靭性向上に有効である
ことから、オーステナイトの未再結晶域で30%以上の
加工が必要で、例えば、熱間圧延を行う。
冷却条件は、加速冷却開始温度をAr3未満では、空冷
中に粗大な初析フェライトが析出、靭性が劣化し、従っ
て、加速冷却の開始も熱間圧延終了後、直ちに行うこと
が必要である。冷却速度が2℃/SeC未満では初析フ
ェライトが多量に、かつ、粗大に析出するために、強度
、靭性共に低くなり、また、40℃/secを越えると
100%ベイナイト+マルテンサイト組織となって、降
伏比が高くなり過ぎる。さらに、組織中に適量の初析フ
ェライトを析出させるための、適正冷却速度は鋼の含有
成分と含有割合に依存し、この適正性冷却速度の範囲は
、例えば、次式を用いて求めることができる。
中に粗大な初析フェライトが析出、靭性が劣化し、従っ
て、加速冷却の開始も熱間圧延終了後、直ちに行うこと
が必要である。冷却速度が2℃/SeC未満では初析フ
ェライトが多量に、かつ、粗大に析出するために、強度
、靭性共に低くなり、また、40℃/secを越えると
100%ベイナイト+マルテンサイト組織となって、降
伏比が高くなり過ぎる。さらに、組織中に適量の初析フ
ェライトを析出させるための、適正冷却速度は鋼の含有
成分と含有割合に依存し、この適正性冷却速度の範囲は
、例えば、次式を用いて求めることができる。
・ボロン無含有鋼
−17,5−08g+10.2<1nR(℃/S)<
−17,5ceg+12.6 ・ホ冶ン含有鋼 −17,5−Ceg+9.5< 1nR(℃/s)<
−17,5ceg+11.9 ただし、 Ceg=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr
15+MO/4+V/14 また、停止温度が750℃を越える高い温度になると、
引張強さが低くなり、70 Kgf/mm’を下回るよ
うになる。第2図に冷却停止温度とTS。
−17,5ceg+12.6 ・ホ冶ン含有鋼 −17,5−Ceg+9.5< 1nR(℃/s)<
−17,5ceg+11.9 ただし、 Ceg=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr
15+MO/4+V/14 また、停止温度が750℃を越える高い温度になると、
引張強さが低くなり、70 Kgf/mm’を下回るよ
うになる。第2図に冷却停止温度とTS。
YRの関係を示す。
焼戻し温度が300℃未満では、特に、処理前の降伏比
の低い材料ではYRが75%以下となり、所望の特性が
得られない。例えば、後記する第1表に示す鋼2を用い
て1000℃の温度に加熱し、850℃以下の温度にお
ける圧下率50%、仕上温度780℃、冷却速度10℃
/sec、停止温度550℃で30++u++tの厚鋼
板を製造し、焼戻し温度を変えた時のTS、YRSYP
EIの関係を第1図に示す。焼戻し温度が300℃未満
ではYRは加速冷却のままのYRと殆ど違わない低い値
であるが、300〜700℃の温度範囲で目標とするY
R75〜90%の範囲に入っており、かつ、降伏点伸び
も生じている。しかしながら、この温度範囲では、加速
冷却ままのミクロ組織の一部を構成するマルテンサイト
やセルフテンバードマルテンサイト、下部ベイナイト等
、降伏比を下げ、かつ、強化に寄与する低温変態生成物
が焼戻され、明瞭なセメンタイトの析出が透過電子顕微
鏡観察の結果から認められる。従って、この現象はTS
の低下、YRの上昇をもたらすため、所望の強度、YR
を得るためには加速冷却ままで得られた機械的性質と焼
戻し温度に伴う機械的性質の関係を充分に把握しておく
ことが必要である。また、焼戻し温度が700℃を越え
るとα+72相域にはいり、冷却条件、成分系によって
は、焼戻し後フェライト−マルテンサイト組織となり、
YRの低下、TSの上昇があり、また、成分系によって
は不変、もしくは、さらに、YRの上昇、TSの減少が
生じる等、個々の条件により変化の仕方が異なってくる
ため、現在の技術では工業生産には適さない。
の低い材料ではYRが75%以下となり、所望の特性が
得られない。例えば、後記する第1表に示す鋼2を用い
て1000℃の温度に加熱し、850℃以下の温度にお
ける圧下率50%、仕上温度780℃、冷却速度10℃
/sec、停止温度550℃で30++u++tの厚鋼
板を製造し、焼戻し温度を変えた時のTS、YRSYP
EIの関係を第1図に示す。焼戻し温度が300℃未満
ではYRは加速冷却のままのYRと殆ど違わない低い値
であるが、300〜700℃の温度範囲で目標とするY
R75〜90%の範囲に入っており、かつ、降伏点伸び
も生じている。しかしながら、この温度範囲では、加速
冷却ままのミクロ組織の一部を構成するマルテンサイト
やセルフテンバードマルテンサイト、下部ベイナイト等
、降伏比を下げ、かつ、強化に寄与する低温変態生成物
が焼戻され、明瞭なセメンタイトの析出が透過電子顕微
鏡観察の結果から認められる。従って、この現象はTS
の低下、YRの上昇をもたらすため、所望の強度、YR
を得るためには加速冷却ままで得られた機械的性質と焼
戻し温度に伴う機械的性質の関係を充分に把握しておく
ことが必要である。また、焼戻し温度が700℃を越え
るとα+72相域にはいり、冷却条件、成分系によって
は、焼戻し後フェライト−マルテンサイト組織となり、
YRの低下、TSの上昇があり、また、成分系によって
は不変、もしくは、さらに、YRの上昇、TSの減少が
生じる等、個々の条件により変化の仕方が異なってくる
ため、現在の技術では工業生産には適さない。
よって、焼戻し温度300〜700℃の範囲では、成分
系によりやや変化傾向は異なるもののTSは大略△T
S (Kgf/ ++unリー0 、35 (Kgf/
mm”)xT(焼戻し温度)に従って低下し、YRは上
昇する。
系によりやや変化傾向は異なるもののTSは大略△T
S (Kgf/ ++unリー0 、35 (Kgf/
mm”)xT(焼戻し温度)に従って低下し、YRは上
昇する。
従って、これを見込んだ機械的性質を加速冷却材の状態
で確保しておくことが必要である。
で確保しておくことが必要である。
[実 施 例]
本発明に係る加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製
造法の実施例を説明する。
造法の実施例を説明する。
実施例
第1表に示す含有成分および含有割合の鋼を通常の製法
により溶解、鋳造した鋼を900℃から1150℃の間
の各種の加熱温度において100mmtの*(スラブ)
を加熱し、30mmt厚の鋼板に圧延し、仕上温度は8
00℃を目標にその温度近傍に仕上げた。いずれも90
0℃以下の圧下率を50%以上とした。熱間圧延終了後
第2表に示す条件で加速冷却した。その後必要に応じて
各種の温度で焼戻し処理を行った。焼戻し条件は1時間
保持後空冷した。
により溶解、鋳造した鋼を900℃から1150℃の間
の各種の加熱温度において100mmtの*(スラブ)
を加熱し、30mmt厚の鋼板に圧延し、仕上温度は8
00℃を目標にその温度近傍に仕上げた。いずれも90
0℃以下の圧下率を50%以上とした。熱間圧延終了後
第2表に示す条件で加速冷却した。その後必要に応じて
各種の温度で焼戻し処理を行った。焼戻し条件は1時間
保持後空冷した。
この第2表二各鋼種の機械的性質を示し、本発明製造法
により製造された鋼は、75〜90%の降伏比であり、
その他の機械的性質は比較例と同等かそれ以上であり、
優れていることがわかる。
により製造された鋼は、75〜90%の降伏比であり、
その他の機械的性質は比較例と同等かそれ以上であり、
優れていることがわかる。
[発明の効果]
以上説明したように、本発明に係る加速冷却法による低
降伏比高張力鋼板の製造法は上記の構成であるから、溶
接構造物の安全性が高く、引張強さ70 Kgf/+n
+u”以上であり、かつ、降伏比が75〜90%である
高張力鋼板を効果的に製造することかできる優れた製造
法である。
降伏比高張力鋼板の製造法は上記の構成であるから、溶
接構造物の安全性が高く、引張強さ70 Kgf/+n
+u”以上であり、かつ、降伏比が75〜90%である
高張力鋼板を効果的に製造することかできる優れた製造
法である。
第1図は焼戻し温度とTS、YRSYPEIの関係を示
す図、第2図は冷却停止温度とTS、YRの関係を示す
図である。 第1図 斤ルし14ζ’c)
す図、第2図は冷却停止温度とTS、YRの関係を示す
図である。 第1図 斤ルし14ζ’c)
Claims (2)
- (1)C0.03〜0.2wt%、Si0.03〜0.
5wt%、Mn0.4〜2.3wt%、Al0.01〜
0.1wt%、Mo0.1〜0.5wt%、Nb0.0
1〜0.05wt%、Ni0.3〜1.5wt% を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
未再結晶オーステナイト域での圧下率が30%以上で、
かつ、仕上圧延終了温度がAr_3以上となるように熱
間圧延した後、直ちに、Ar_3以上の温度から、2〜
40℃/secの冷却速度で750℃以下の温度まで加
速冷却し、その後、300〜700℃の温度範囲で焼戻
し処理を行なうことを特徴とする加速冷却法による低降
伏比高張力鋼板の製造法。 - (2)C0.03〜0.2wt%、Si0.03〜0.
5wt%、Mn0.4〜2.3wt%、Al0.01〜
0.1wt%、Mo0.1〜0.5wt%、Nb0.0
1〜1.5wt%、Ni0.3〜1.5wt% を含有し、さらに、 V0.02〜0.15wt%、Cr0.3〜0.05w
t%、Cu0.2〜1.3wt%、B0.0003〜0
.003wt%、Ti0.005〜0.03wt% の1種または2種以上 を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
未再結晶オーステナイト域での圧下率が30%以上で、
かつ、仕上圧延終了温度がAr_3以上となるように熱
間圧延した後、直ちに、Ar_3以上の温度から、2〜
40℃/secの冷却速度で750℃以下まで加速冷却
し、その後、300〜700℃の温度範囲で焼戻し処理
を行なうことを特徴とする加速冷却法による低降伏比高
張力鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33649087A JPH01176029A (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33649087A JPH01176029A (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01176029A true JPH01176029A (ja) | 1989-07-12 |
Family
ID=18299670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33649087A Pending JPH01176029A (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01176029A (ja) |
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1987
- 1987-12-28 JP JP33649087A patent/JPH01176029A/ja active Pending
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