JP7639671B2 - 車両前部構造 - Google Patents
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Description
上記構成によれば、こうした場合には、カバー部材の上面を流れる水を、吸気ダクトの空気吸入口に到達する前に、同空気吸入口よりも車両前方側に設けられた凹部に流入させて溜めることができる。これにより、空気吸入口に向かう水の流れを堰き止めるようにして、同空気吸入口の付近にまで水が到達することを抑えることができる。そのため、空気吸入口を介して吸気ダクトに水が吸入されてしまうといった不都合の発生を抑えることができる。しかも、カバー部材の凹部に設けられた貫通孔を介して、凹部に溜まった水をカバー部材の下方に排出することもできる。これにより、凹部への水の流入が継続しているときには、凹部内の水の一部が外部に排出される分だけ、同凹部に水を流入させることの可能な状態、すなわち空気吸入口付近への水の到達を抑えることの可能な状態を長く維持することができる。また、凹部への水の流入が止まった後においては、同凹部に水が溜まった状態を解消することができる。上記構成によれば、このようにして車両の冠水路走行時における内燃機関の吸気ダクトへの水の侵入を抑えることができる。
上記構成によれば、凹部に溜まった水が溢れて車両後方に向かう場合であっても、その水が空気吸入口の付近に到達しにくい構造にすることができる。そのため、吸気ダクトの空気吸入口の付近に水が到達することを好適に抑えることができる。
図1に示すように、車両10の前部にはバンパー11が取り付けられている。バンパー11は車両10の外装を構成する外装部材である。バンパー11は車両10の前端部分を構成している。バンパー11は、同バンパー11を車両10の前後方向に貫通する開口部12を有している。車両10の走行に際しては、この開口部12を介して、バンパー11の前方から後方に空気が流れ込むようになっている。車両10は、機関室を開閉するためのフード13を有している。
図1~図3に示すように、車両10の前部には、ラジエータ15が設けられている。ラジエータ15は、車載の内燃機関14の冷却に用いられる熱交換器である。ラジエータ15は、バンパー11よりも車両後方側(以下、単に後方側)に設けられている。詳しくは、ラジエータ15は、機関室の前端部分のうち、車幅方向における中央に配置されている。
車両10の前部、詳しくは機関室の前端部分には、四角枠状をなすラジエータサポート16が設けられている。ラジエータサポート16は、車幅方向に間隔を置いて設けられて車両10の上下方向に延びる一対のサイド部材16Sを有する。ラジエータサポート16は、それらサイド部材16Sの上端を繋ぐ態様で車幅方向に延びるアッパー部材16Uと、サイド部材16Sの下端同士を繋ぐ態様で車幅方向に延びるロア部材16Lとを有している。上記ラジエータ15は、四角枠状のラジエータサポート16の内部に納められる態様で、同ラジエータサポート16に取り付けられている。本実施形態では、車両10の前部にラジエータサポート16が設けられるとともに、同ラジエータサポート16にラジエータ15が支持されている。
ラジエータサポート16のアッパー部材16Uの上方には、カバー部材20が設けられている。カバー部材20は、基本的には、車幅方向および前後方向に延在する板状をなしている。カバー部材20は、アッパー部材16Uの上部全体およびその周辺を覆う形状をなしている。カバー部材20は、バンパー11よりも車両10の後方側に設けられている。カバー部材20は、機関室の前端部分に配置されている。
車両10の機関室には、内燃機関14の吸気ダクト17が設けられている。本実施形態では、吸気ダクト17における空気を吸入する側の端部17Eがカバー部材20の上面に固定されている。吸気ダクト17は、上記端部17Eにおける同吸気ダクト17の開口部分(以下、空気吸入口17A)が前方に向けて開口する態様で、カバー部材20に固定されている。
<凹部21>
図2~図4に示すように、カバー部材20は、上面が下方に凹む形状の凹部21を有している。この凹部21は、カバー部材20における上記吸気ダクト17の空気吸入口17Aよりも前方側の位置に設けられている。また上記凹部21は、吸気ダクト17の空気吸入口17Aに対し、車幅方向においてずれた位置に設けられている。詳しくは、カバー部材20の凹部21と吸気ダクト17の空気吸入口17Aとが、車幅方向において重ならない位置に設けられている。凹部21は、断面が略長方形をなす態様で上下方向において延びている。凹部21の周壁22は、上下方向(詳しくは、平坦な路面に対して略垂直方向)に延びている。凹部21の底壁23は、車幅方向における両側部分(以下、中段部23U)よりも、車幅方向における中央部分(以下、下段部23B)が低い段差形状をなしている。
図3および図4に示すように、凹部21は、4つの貫通孔24を有している。これら貫通孔24はいずれも、凹部21の内部とカバー部材20の下方とを連通している。これら貫通孔24のうちの1つ(貫通孔24B)は、凹部21の底壁23の下段部23Bに設けられている。貫通孔24のうちの残りの3つ(貫通孔24U)は、凹部21の底壁23の中段部23Uに設けられている。貫通孔24Uは、一対の中段部23Uのうちの車両10の左側(図3の右側)の中段部23Uに設けられている。3つの貫通孔24Uは前後方向に延びる長穴状をなすとともに、車幅方向に並ぶ態様で平行に延びている。
図2および図3に示すように、カバー部材20における車幅方向の中央には、同カバー部材20の上面が下方に凹む形状のカバー凹状路25が設けられている。カバー凹状路25は、カバー部材20が断面略U字状で延びるように形成された部分である。本実施形態では、カバー部材20の上面の各部のうち、カバー凹状路25の底面にあたる部分が最も低くなっている。カバー凹状路25は、車両10の前後方向において、同カバー部材20の車両前方側の端部(以下、前端)から凹部21まで延びている。すなわち、カバー凹状路25は、カバー部材20の前端と凹部21とを繋ぐように延びている。
バンパー11における車幅方向の中央には、同バンパー11の上面が下方に凹む形状の外装凹状路18が設けられている。外装凹状路18は、車両10の前後方向において、バンパー11の前端から車両後方側の端部(以下、後端)における上記カバー凹状路25の前端に対向する部分まで延びている。これにより、外装凹状路18は、バンパー11の前端とカバー部材20のカバー凹状路25とを繋ぐ態様で延設されている。本実施形態では、バンパー11の上面の各部のうち、外装凹状路18の底面にあたる部分が最も低くなっている。本実施形態では、外装凹状路18とカバー凹状路25とが一本の溝を構成している。そして、これら外装凹状路18およびカバー凹状路25は、バンパー11の前端とカバー部材20の凹部21とを繋ぐ態様で延設されている。本実施形態では、図5に示すように、バンパー11の外装凹状路18の内面形状とカバー部材20のカバー凹状路25の内面形状とが略同一になっている。
以下、本実施形態の車両前部構造による作用効果について説明する。
車両10が冠水路を走行すると、同車両10の前方の水面が盛り上がる。そして、車両10の前方の水面の高さが所定レベル以上になると、同車両10の前方の水は、バンパー11を乗り越えるとともに同バンパー11とフード13との隙間を介して車両10の内部に流入するようになる。これにより、カバー部材20の上面を水が流れるようになる。
本実施形態によれば、以下に記載する作用効果が得られる。
(1)カバー部材20における空気吸入口17Aよりも前方側の位置に凹部21を設けるようにした。凹部21に貫通孔24を設けるようにした。これにより、カバー部材20の上面を流れる水を、吸気ダクト17の空気吸入口17Aに到達する前に、同空気吸入口17Aよりも前方側に設けられた凹部21に流入させて溜めることができる。しかも、凹部21に流入して溜まる水を、上記貫通孔24を介して、カバー部材20の下方に排出することができる。本実施形態によれば、このようにして、車両10の冠水路走行時における吸気ダクト17への水の侵入を抑えることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・外装凹状路18を省略してもよい。すなわち、バンパー11として、上面が部分的に凹んだ部分を有していないものを採用してもよい。
11…バンパー
14…内燃機関
15…ラジエータ
16…ラジエータサポート
17…吸気ダクト
17E…端部
17A…空気吸入口
18…外装凹状路
20…カバー部材
21…凹部
24…貫通孔
24B…貫通孔
24U…貫通孔
25…カバー凹状路
Claims (4)
- 車両の前部に設けられてラジエータを支持するラジエータサポートと前記ラジエータサポートの上部を覆うカバー部材とを有し、車載内燃機関の吸気ダクトの一端をなす空気吸入口が前記カバー部材の上方に配置されてなる車両前部構造であって、
前記カバー部材における前記空気吸入口よりも車両前方側の位置には、前記カバー部材の上面が下方に凹む形状の凹部が設けられており、
前記凹部には同凹部の内部と前記カバー部材の下方とを連通する貫通孔が設けられており、
前記カバー部材は、同カバー部材の上面が下方に凹む形状のカバー凹状路を有し、
前記カバー凹状路は、前記カバー部材の車両前方側の端部から前記凹部まで延びている
車両前部構造。 - 前記カバー部材よりも車両前方側には前記車両の外装部材が設けられており、
前記外装部材は、同外装部材の上面が下方に凹む形状の外装凹状路を有し、
前記外装凹状路は、前記外装部材の車両前方側の端部と前記カバー部材の前記カバー凹状路とを繋ぐ態様で延びている
請求項1に記載の車両前部構造。 - 前記吸気ダクトの前記空気吸入口と前記カバー部材の前記凹部とは、車幅方向において重ならない位置に設けられている
請求項1または2に記載の車両前部構造。 - 車両の前部に設けられてラジエータを支持するラジエータサポートと前記ラジエータサポートの上部を覆うカバー部材とを有し、車載内燃機関の吸気ダクトの一端をなす空気吸入口が前記カバー部材の上方に配置されてなる車両前部構造であって、
前記カバー部材における前記空気吸入口よりも車両前方側の位置には、前記カバー部材の上面が下方に凹む形状の凹部が設けられており、
前記凹部には同凹部の内部と前記カバー部材の下方とを連通する貫通孔が設けられており、
前記吸気ダクトの前記空気吸入口と前記カバー部材の前記凹部とは、車幅方向において重ならない位置に設けられている
車両前部構造。
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