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JP7632776B1 - 蒸着紙用原紙、蒸着紙、包装袋、および蒸着紙用原紙の製造方法 - Google Patents

蒸着紙用原紙、蒸着紙、包装袋、および蒸着紙用原紙の製造方法 Download PDF

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JP7632776B1 JP2024561604A JP2024561604A JP7632776B1 JP 7632776 B1 JP7632776 B1 JP 7632776B1 JP 2024561604 A JP2024561604 A JP 2024561604A JP 2024561604 A JP2024561604 A JP 2024561604A JP 7632776 B1 JP7632776 B1 JP 7632776B1
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Abstract

本発明の目的は、バリア性に優れた蒸着紙を提供可能であり、また、各層間の密着性に優れる蒸着紙用原紙、当該蒸着紙用原紙を用いた蒸着紙および包装袋、並びに、当該蒸着紙用原紙の製造方法を提供することである。
本発明の蒸着紙用原紙は、紙基材の少なくとも一方の面にクレーコート層および2層以上の樹脂層をこの順に有する蒸着紙用原紙であって、2層以上の樹脂層は、1層あたりの厚さが0.1μm以上4μm以下であり、かつ、合計厚さが0.2μm以上5μm以下である。

Description

本発明は、蒸着紙用原紙、蒸着紙、包装袋、および蒸着紙用原紙の製造方法に関する。
従来、紙基材に、水蒸気をバリアする水蒸気バリア性や、水蒸気以外のガスをバリアするガスバリア性、特に、酸素をバリアする酸素バリア性を付与した包装材料が、食品、医療品、電子部品等の包装において、内容物の品質低下を防止するために、用いられている。
蒸着紙は、紙基材上に、金属などからなる蒸着層を設けてなるものであり、その光沢感を活かし、酒、清涼飲料水などの意匠性に優れたラベル用紙、菓子類の包装用紙等に広く用いられている。
例えば、特許第6958757号公報には、バリア性に優れた蒸着紙を提供可能な蒸着紙用原紙を提供することを目的として、紙基材の少なくとも一方の面にクレーコート層および樹脂層をこの順に有する、蒸着層を蒸着により形成するための蒸着紙用原紙であって、前記樹脂層表面は、JIS K 6768:1999に準拠して測定される濡れ張力が50mN/m以上であり、かつ、JIS P 8151:2004に準拠して測定されるプリント・サーフ表面粗さが2.5μm以下である、蒸着紙用原紙が開示されている。
食品の包装材料として使用される蒸着紙は、食品の風味保護の観点から、さらなるバリア性(酸素バリア性、水蒸気バリア性)の向上が求められている。本発明者らの検討により、特許第6958757号公報に記載の蒸着紙用原紙を用いた蒸着紙は、バリア性をさらに向上させる余地があることが分かった。また、蒸着紙を用いてなる包装袋の使用による劣化抑制等のため、蒸着紙用原紙には、当該蒸着紙用原紙を構成する各層間の密着性に優れることが望まれる。そこで、本発明は、バリア性に優れた蒸着紙を提供可能であり、また、各層間の密着性に優れる蒸着紙用原紙、当該蒸着紙用原紙を用いた蒸着紙および包装袋、並びに、当該蒸着紙用原紙の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、蒸着紙用原紙を構成する樹脂層を2層以上とし、かつその厚さを特定範囲内とすることで、上記の課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の<1>~<14>に関する。
<1> 紙基材の少なくとも一方の面にクレーコート層および2層以上の樹脂層をこの順に有する蒸着紙用原紙であって、
2層以上の樹脂層は、1層あたりの厚さが0.1μm以上4.0μm以下であり、かつ、合計厚さが0.2μm以上5.0μm以下である、蒸着紙用原紙。
<2> 2層以上の樹脂層を有する面の、JIS P 8142:2005に準拠して測定される75°鏡面光沢度が75.0%以上である、<1>に記載の蒸着紙用原紙。
<3> 各樹脂層が、ガラス転移温度が50℃以上である樹脂を含む、<1>または<2>に記載の蒸着紙用原紙。
<4> 各樹脂層が水懸濁性高分子を含み、水懸濁性高分子が、ポリウレタン系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる1種以上を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載の蒸着紙用原紙。
<5> 2層以上の樹脂層は、最内層よりも最外層の方が厚い、<1>~<4>のいずれか1つに記載の蒸着紙用原紙。
<6> <1>~<5>のいずれか1つに記載の蒸着紙用原紙の2層以上の樹脂層上に蒸着層を有する、蒸着紙。
<7> 蒸着層上にヒートシール層を有する、<6>に記載の蒸着紙。
<8> 蒸着層とヒートシール層との間にオーバーコート層を有する、<7>に記載の蒸着紙。
<9> オーバーコート層が、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびビニルアルコール系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、<8>に記載の蒸着紙。
<10> ヒートシール層表面の、JIS P 8142:2005に準拠して測定される20°鏡面光沢度が40.0%以上である、<7>~<9>のいずれか1つに記載の蒸着紙。
<11> 23℃、50%RHにおける酸素透過度が0.30mL/(m・day・atm)以下であり、かつ、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が0.60g/(m・day)以下である、<6>~<10>のいずれか1つに記載の蒸着紙。
<12> 蒸着層を有する面の反対面に顔料塗工層を有する、<6>~<11>のいずれか1つに記載の蒸着紙。
<13> <6>~<12>のいずれか1つに記載の蒸着紙を用いてなる、包装袋。
<14> 下記工程1および2をこの順に有する、<1>~<5>のいずれか1つに記載の蒸着紙用原紙の製造方法。
工程1:紙基材の少なくとも一方の面に、無機顔料およびバインダーを含むクレーコート層用塗工液を塗工および乾燥してクレーコート層を形成する工程
工程2:クレーコート層上に、水懸濁性高分子を含有する樹脂層用塗工液を塗工および乾燥する操作を行い、2層以上の樹脂層を形成する工程
本実施形態の蒸着紙用原紙は、紙基材の少なくとも一方の面にクレーコート層および2層以上の樹脂層をこの順に有し、2層以上の樹脂層は、1層あたりの厚さが0.1μm以上4.0μm以下であり、かつ、合計厚さが0.2μm以上5.0μm以下である。本実施形態の蒸着紙用原紙は、バリア性に優れた蒸着紙を提供可能であり、また、各層間(具体的には、樹脂層間および樹脂層-クレーコート層-紙基材間)の密着性に優れる。当該効果を奏するメカニズムは不明であるが、以下のように推測される。
本実施形態の蒸着紙用原紙は、樹脂層を2層以上有し、1層あたりの厚さを0.1μm以上4.0μm以下とし、かつ、合計厚さを0.2μm以上5.0μm以下とすることで、樹脂層の柔軟性が確保され、紙基材と樹脂層との密着性を維持しつつ、樹脂層間の密着性を維持することができる。さらに、本実施形態の蒸着紙用原紙は、クレーコート層上に樹脂層を2層以上有し、1層あたりの厚さを0.1μm以上4.0μm以下とし、かつ、合計厚さを0.2μm以上5.0μm以下とすることで、樹脂層表面の微細な凹凸を減らして光沢度を高めることにより、樹脂層上に膜厚が均一な蒸着層を形成でき、当該蒸着紙用原紙を用いて製造した蒸着紙は、優れたバリア性を発揮することができる。
なお、上記メカニズムは推測によるものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施形態の蒸着紙用原紙は、樹脂層間および樹脂層-クレーコート層-紙基材間の密着性に優れることから、この蒸着紙用原紙を用いて得られる蒸着紙は、加工時や製袋時、蒸着紙を用いてなる包装袋の使用時において、樹脂層間および/または樹脂層-紙基材間の剥離によるバリア性の低下を抑制できると考えられる。また、上記密着性に優れることで、上記包装袋は、易開封性を保ちながら、上記剥離に起因する開封を防いで、製袋時の密封性を維持できると考えられる。
以下、本実施形態の蒸着紙用原紙の構成および物性について、さらに詳細に説明する。本明細書中、「X~Y」で表される数値範囲は、Xを下限値、Yを上限値として含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限および下限は任意に組合わせることができる。また、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルの両方を含む総称である。
本実施形態の蒸着紙用原紙は、紙基材の一方の面に、クレーコート層および2層以上の樹脂層をこの順に有していてもよく、紙基材の両面にクレーコート層および2層以上の樹脂層をこの順に有していてもよい。生産効率の観点からは、紙基材の片面にクレーコート層および2層以上の樹脂層をこの順に有することが好ましく、この際、紙基材の他方の面に、後述する顔料塗工層を設けてもよい。
<紙基材>
本実施形態における紙基材を構成するパルプは、植物由来のパルプを主成分とすることが好ましく、木材パルプを主成分とすることがより好ましい。木材パルプとしては、例えば、広葉樹パルプ、針葉樹パルプ等が挙げられる。非木材パルプとしては、綿パルプ、麻パルプ、ケナフパルプ、竹パルプなどが挙げられる。レーヨン繊維やナイロン繊維等の合成繊維等のパルプ繊維外の材料も、本発明の効果を損なわない限り、副紙材として配合してもよい。
紙基材を構成するパルプに占める広葉樹パルプの割合は、好ましくは65質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよい。紙基材を構成するパルプに占める広葉樹パルプの割合が上記範囲であると、蒸着紙の地合および製袋加工適性に優れる。
本実施形態の蒸着紙用原紙に用いられる紙基材としては、具体的には、晒クラフト紙、未晒クラフト紙、上質紙、板紙、ライナー紙、塗工紙、片艶晒紙、グラシン紙、グラファン紙などが挙げられる。これらの中でも、晒クラフト紙、未晒クラフト紙、上質紙、片艶晒紙が好ましく、片艶晒紙がより好ましい。
(ステキヒトサイズ度)
紙基材のステキヒトサイズ度は、特に限定されないが、バリア性を向上させる観点から、少なくとも後述する樹脂層を設ける側の面において、JIS P 8122:2004に準ずるステキヒトサイズ度を1秒以上とすることが好ましい。上限は特に制限されないが、好ましくは100秒以下、より好ましくは30秒以下である。紙基材のステキヒトサイズ度は、内添サイズ剤の種類や含有量、パルプの種類、平滑化処理等によって制御することができる。
内添サイズ剤としては、ロジン系、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、スチレン-不飽和カルボン酸系、高級脂肪酸系、石油樹脂系等が挙げられる。内添サイズ剤の含有量は、特に限定されないが、紙基材のパルプ100質量部に対して、好ましくは0質量部以上3質量部以下である。
紙基材には、内添サイズ剤以外に、公知のその他の内添剤を添加してもよい。内添剤としては、例えば、填料、紙力増強剤、歩留り向上剤、pH調整剤、濾水性向上剤、耐水化剤、柔軟剤、帯電防止剤、消泡剤、スライムコントロール剤、染料、顔料などが挙げられる。
填料としては、例えば、二酸化チタン、カオリン、タルク、炭酸カルシウム(重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム)、亜硫酸カルシウム、石膏、焼成カオリン、ホワイトカーボン、非晶質シリカ、デラミネーテッドカオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などが挙げられる。
紙基材は、パルプスラリーを主成分とする抄紙原料を抄紙することにより得られる。
前記パルプスラリーは、木材または非木材の原料チップから、蒸解、洗浄、漂白等の工程を経て得られる。蒸解工程、洗浄工程、漂白工程等における方法については特に限定はない。これらの工程を経て得られたパルプスラリーは、さらに、水の存在下で叩解される。
紙基材の抄紙においては、公知の湿式抄紙機を適宜選択して使用することができる。抄紙機としては、長網式抄紙機、ギャップフォーマー型抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機などが挙げられる。抄紙機によって形成された紙層は、例えば、フェルトにて搬送し、ドライヤーで乾燥させることが好ましい。ドライヤー乾燥前にプレドライヤーとして、多段式シリンダードライヤーを使用してもよい。
また、上記のようにして得られた紙基材に、カレンダーによる表面処理を施して紙厚や光沢のプロファイルの均一化を図ってもよい。カレンダー処理としては公知のカレンダー処理機を適宜選択して使用することができる。
(坪量)
紙基材の坪量は、特に限定されないが、好ましくは20g/m以上500g/m以下であり、より好ましくは30g/m以上、さらに好ましくは40g/m以上であり、そして、より好ましくは400g/m以下、さらに好ましくは200g/m以下、よりさらに好ましくは100g/m以下である。紙基材の坪量は、包装袋として使用した際の強度の観点から、上記下限値以上であることが好ましく、経済性および製造容易性の観点から、上記上限値以下であることが好ましい。なお、紙基材の坪量は、JIS P 8124:2011に準拠して測定される。
(厚さ)
紙基材の厚さは、特に限定されないが、好ましくは20μm以上500μm以下であり、より好ましくは30μm以上、さらに好ましくは40μm以上であり、そして、より好ましくは400μm以下、さらに好ましくは200μm以下、よりさらに好ましくは100μm以下である。紙基材の厚さは、包装袋として使用した際の強度の観点から、上記下限値以上であることが好ましく、経済性および製造容易性の観点から、上記上限値以下であることが好ましい。なお、紙基材の厚さは、JIS P 8118:2014に準拠して測定される。
(密度)
紙基材の密度は、特に制限されないが、成形加工性の観点から、好ましくは0.5g/cm以上1.2g/cm以下であり、より好ましくは0.6g/cm以上であり、そして、より好ましくは1.0g/cm以下である。なお、紙基材の密度は、上述した方法により測定される紙基材の坪量および厚さから算出される。
(王研式平滑度)
紙基材は、膜厚が均一な蒸着層を得る観点から、少なくとも蒸着層を設ける側の面の王研式平滑度が、好ましくは5秒以上、より好ましくは10秒以上である。上限は、特に限定されないが、例えば、1000秒以下であることが好ましい。なお、紙基材の王研式平滑度は、JIS P 8155:2010に準拠して測定される。
<クレーコート層>
本実施形態の蒸着紙用原紙は、クレーコート層を、前記紙基材と後述する樹脂層との間に有する。これにより、紙基材を目止めし、表面の光沢性に優れる樹脂層が形成される。樹脂層表面の光沢性が高いほど、樹脂層表面の微細な凹凸が抑制されていると考えられ、その結果、樹脂層上に膜厚が均一な蒸着層を形成でき、蒸着紙のバリア性が向上すると考えられる。
前記クレーコート層は、無機顔料およびバインダーを含むことが好ましく、主に無機顔料およびバインダーから構成されることがより好ましい。なお、「クレーコート層が主に無機顔料およびバインダーから構成される」とは、クレーコート層中の無機顔料およびバインダーの合計含有量が、例えば50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上であることを意味する。上限は、特に限定されないが、100質量%以下である。なお、クレーコート層は、無機顔料およびバインダー以外に、その他の成分をさらに含んでいてもよい。
(無機顔料)
クレーコート層に含まれる無機顔料としては、特に限定されないが、カオリン、タルク、マイカなどが挙げられ、カオリンを含むことが好ましい。樹脂層表面の光沢性を高めるには、クレーコート層表面の凹凸を抑制することが好ましく、そのためには平板状の無機顔料を用いることが好ましいためである。無機顔料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。クレーコート層中の無機顔料の含有量は、好ましくは30質量%以上90質量%以下であり、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上であり、そして、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である。
≪アスペクト比≫
無機顔料のアスペクト比は、樹脂層表面の微細な凹凸を抑制して、樹脂層上に膜厚が均一な蒸着層を形成し、バリア性を高める観点、およびクレーコート層中に細かく散在させ、回収時に蒸着紙用原紙の離解性を向上させる観点から、好ましくは50以下である。下限は、特に限定されないが、好ましくは1以上である。アスペクト比は、電子顕微鏡による観察やX線回折測定によって測定できる。
≪平均粒子径≫
無機顔料の平均粒子径は、樹脂層表面の微細な凹凸を抑制して、樹脂層上に膜厚が均一な蒸着層を形成し、バリア性を高める観点、およびクレーコート層中に無機顔料を細かく散在させる観点から、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。下限は、特に限定されないが、好ましくは0.05μm以上である。平均粒子径は、レーザ回折散乱式粒度分布測定によって測定されるメジアン径(d50)を意味する。
(バインダー)
クレーコート層に含まれるバインダーとしては、特に限定されないが、スチレン-ブタジエン系樹脂;(メタ)アクリル系(共)重合体;スチレン-(メタ)アクリル系樹脂;エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体等のオレフィン-不飽和カルボン酸系共重合体;ポリ乳酸などが挙げられる。バインダーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。バインダーは、スチレン-ブタジエン系樹脂、スチレン-(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン-不飽和カルボン酸系共重合、ポリ乳酸からなる群より選ばれる1種以上を含むこと好ましく、スチレン-(メタ)アクリル系樹脂、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ乳酸からなる群より選ばれる1種以上を含むことがより好ましく、スチレン-アクリル系樹脂およびエチレン-アクリル酸共重合体、ポリ乳酸から選ばれる1種以上を含むことがさらに好ましく、スチレン-アクリル系樹脂を含むことがよりさらに好ましい。
なお、(メタ)アクリル系(共)重合体は、(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルから選択される1つ以上の単量体の(共)重合体である。(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸の炭素数1~12のアルキルエステルであることが好ましい。
また、スチレン-(メタ)アクリル系樹脂とは、スチレンと、(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1つを含む単量体との共重合体であり、好ましくはスチレン-アクリル系樹脂であり、より好ましくはスチレン-アクリル酸共重合体またはスチレン-アクリル酸エステル共重合体である。上記単量体について、(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステル以外の単量体としては、例えば、アクリロニトリルが挙げられる。スチレン-(メタ)アクリル系樹脂として、市販の製品を使用してもよく、具体的には、BASF社製、Acronal S504が例示される。
クレーコート層中のバインダーの含有量は、好ましくは10質量%以上70質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上であり、そして、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下である。
(その他の成分)
クレーコート層に含まれうる、無機顔料およびバインダー以外の成分としては、接着剤、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤、界面活性剤などが挙げられる。接着剤としては、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
クレーコート層の塗工量は、特に限定されないが、固形分で、好ましくは5g/m以上30g/m以下であり、より好ましくは7g/m以上であり、そして、より好ましくは20g/m以下である。
クレーコート層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1μm以上20μm以下であり、より好ましくは3μm以上、さらに好ましくは5μm以上であり、そして、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。なお、クレーコート層の厚さは、JIS P 8118:2014に準拠し、紙基材上にクレーコート層を形成する前後の厚さを測定して差分を算出することにより、測定される。
クレーコート層の形成方法は、特に限定されないが、無機顔料および樹脂バインダーを含む分散液を紙基材上に塗工し、乾燥することで形成する方法が好ましい。無機顔料および樹脂バインダーを含む分散液としては、水性分散液等の水性媒体を溶媒とするものが好ましい。
<樹脂層>
本実施形態の蒸着紙用原紙は、クレーコート層上に配置される2層以上の樹脂層を有する。2層以上の樹脂層を設けることで、蒸着紙の蒸着層と紙基材との密着性が向上し、バリア性が向上する。また、2層以上の樹脂層が酸素バリア性や水蒸気バリア性を有することで、蒸着紙とした場合のバリア性を向上する機能をも有する。
2層以上の樹脂層は、1層あたりの厚さが0.1μm以上4.0μm以下であり、かつ、合計厚さが0.2μm以上5.0μm以下である。
樹脂層の層数は、特に制限されず、例えば、2~6層とすることができ、好ましくは2~5層、より好ましくは2~4層、生産性およびバリア性の観点から、さらに好ましくは2または3層である。
2層以上の樹脂層の1層あたりの厚さは、樹脂層間および樹脂層-紙基材間の密着性、バリア性の観点から、好ましくは0.2μm以上3.6μm以下であり、より好ましくは0.3μm以上、さらに好ましくは0.4μm以上であり、そして、より好ましくは3.2μm以下、さらに好ましくは2.8μm以下、よりさらに好ましくは2.4μm以下である。
2層以上の樹脂層は、樹脂層の形成し易さの観点から、最内層(紙基材に接する樹脂層)よりも最外層(紙基材から最も離れた樹脂層)の方が厚いことが好ましく、最内層から最外層にかけて厚くなっていることが好ましい。
2層以上の樹脂層の合計厚さは、樹脂層間および樹脂層-紙基材間の密着性、バリア性の観点から、好ましくは0.3μm以上4.6μm以下であり、より好ましくは0.6μm以上、さらに好ましくは0.9μm以上であり、そして、より好ましくは4.2μm以下、さらに好ましくは3.8μm以下、よりさらに好ましくは3.2μm以下である。
2層以上の樹脂層の1層あたりの塗工量は、樹脂層間および樹脂層-紙基材間の密着性、バリア性の観点から、固形分換算で、好ましくは0.2g/m以上3.6g/m以下であり、より好ましくは0.3g/m以上、さらに好ましくは0.4g/m以上であり、そして、より好ましくは3.2g/m以下、さらに好ましくは2.8g/m以下、よりさらに好ましくは2.4g/m以下である。各樹脂層の形成方法は、特に限定されないが、水懸濁性高分子の水溶液、または水性分散液等の水性媒体を、層数に応じて塗工し、乾燥して形成することが好ましい。
各樹脂層は、ガラス転移温度が50℃以上である樹脂を含むことが好ましい。ガラス転移温度が50℃以上である樹脂を用いて各樹脂層を形成することで、蒸着時に高温蒸気に晒されても樹脂層表面の光沢度を維持でき、すなわち、樹脂層表面の微細な凹凸を抑制でき、樹脂層上に膜厚が均一な蒸着層を形成できると考えられる。これにより、得られた蒸着紙は、優れたバリア性を発揮することができると考えられる。樹脂のガラス転移温度の上限は、特に限定されないが、例えば200℃以下であり、後述するように、各樹脂層がポリウレタン系樹脂およびポリエステル系樹脂を含む場合、ガラス転移温度は、好ましくは150℃以下、より好ましくは140℃以下、さらに好ましくは135℃以下である。各樹脂層に含まれる樹脂のガラス転移温度は、蒸着紙用原紙の各樹脂層の一部を削り出し、JIS K 7121:1987に準拠してガラス転移温度を測定し、ガラス転移温度が50℃以上であれば、各樹脂層はガラス転移温度が50℃以上である樹脂を含むといえる。言い換えれば、各樹脂層は、JIS K 7121:1987に準拠して測定されるガラス転移温度が、好ましくは50℃以上であり、上限は、特に限定されないが、例えば200℃以下である。なお、各樹脂層が含む樹脂は同じでもよく、異なってもよいが、同じであることが好ましい。
各樹脂層は、水懸濁性高分子を含むことが好ましく、主として水懸濁性高分子を含むことがより好ましい。水懸濁性高分子のガラス転移温度は、50℃以上であることが好ましく、水懸濁性高分子のガラス転移温度は、上述の樹脂のガラス転移温度と同義である。
なお、「各樹脂層が主として水懸濁性高分子を含む」とは、各樹脂層中の水懸濁性高分子の含有量が、例えば50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上であることを意味する。上限は、特に限定されないが、100質量%以下である。なお、各樹脂層は、水懸濁性高分子以外に、任意の成分をさらに含んでいてもよい。
(水懸濁性高分子)
各樹脂層に含まれる水懸濁性高分子は、特に限定されない。水懸濁性高分子は、アルキッド樹脂;(メタ)アクリル系(共)重合体、スチレン-(メタ)アクリル系樹脂;エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体等のオレフィン-不飽和カルボン酸系共重合体;ポリビニルアルコール樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂、エチレン変性ポリビニルアルコール樹脂等のビニルアルコール系樹脂;セルロース系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエステル系樹脂などが挙げられる。水懸濁性高分子は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。水懸濁性高分子は、ビニルアルコール系樹脂、ポリウレタン系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる1種以上を含むことが好ましく、バリア性向上の観点から、ポリウレタン系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる1種以上を含むことがよりに好ましく、ポリウレタン系樹脂を含むことがさらに好ましい。
≪ポリウレタン系樹脂≫
各樹脂層に含まれるポリウレタン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリウレタン系樹脂ディスパーションおよびエマルションからなる群より選ばれる1種以上に調製可能なものであることがより好ましく、ポリウレタン系樹脂ディスパーションまたはエマルションに調製可能なものであることがさらに好ましく、ポリウレタン系樹脂ディスパーションに調製可能なものであることがよりさらに好ましい。
各樹脂層に含まれるポリウレタン系樹脂は、メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位および水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。ポリウレタン系樹脂がメタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位および水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位の少なくとも一方を含有する場合において、ポリイソシアネート由来の構成単位全量に対する、メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位および水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位の合計含有量が、50モル%以上であることが好ましい。このようなポリウレタン系樹脂は、水素結合およびキシリレン基同士のスタッキング効果によって高い凝集力を発現するため、優れたガスバリア性を有する。上記含有量は、H-NMRなどの公知の分析手法を用いて同定することができる。
ポリウレタン系樹脂は、ヒドロキシ基を有していてもよく、その水酸基価は、好ましくは50mgKOH/g以上1000mgKOH/g以下であり、より好ましくは100mgKOH/g以上、さらに好ましくは150mgKOH/g以上であり、そして、より好ましくは800mgKOH/g以下、さらに好ましくは600mgKOH/g以下である。ポリウレタン系樹脂の水酸基価が上記範囲内であると、酸素バリア性に優れるので好ましい。
-酸素透過度-
前記各樹脂層に含まれるポリウレタン系樹脂は、25μm厚のシートに換算した際の23℃、50%RHにおける酸素透過度が、好ましくは100mL/(m・day・atm)以下であり、より好ましくは50mL/(m・day・atm)以下、さらに好ましくは25mL/(m・day・atm)以下、よりさらに好ましくは10mL/(m・day・atm)以下である。なお、本明細書において、酸素透過度は、酸素透過率測定装置(MOCON社製、OX-TRAN2/22)を使用し、23℃、50%RHの条件にて測定される。
ポリウレタン系樹脂としては、合成品を使用してもよく、例えば、国際公開第2015/016069号に記載のポリウレタン系樹脂等が挙げられる。ポリウレタン系樹脂としては、市販品を使用してもよく、例えば、三井化学株式会社製の「タケラックW系(商品名)」、「タケラックWPB系(商品名)」、「タケラックWS系(商品名)」等が挙げられ、具体的には、タケラックWPB-341およびタケラックWPB-341Mが例示される。その他の市販品としては、大日精化工業株式会社の「HPU W-003」(ヒドロキシポリウレタン、水酸基価235mgKOH/g)等が挙げられる。
≪ポリエステル系樹脂≫
各樹脂層に含まれるポリエステル系樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエステル系樹脂ディスパーションおよびエマルションからなる群より選ばれる1種以上に調製可能なものであることがより好ましく、ポリエステル系樹脂ディスパーションまたはエマルションに調製可能なものであることがさらに好ましく、ポリエステル系樹脂ディスパーションに調製可能なものであることがよりさらに好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、市販品を使用してもよく、例えば、ユニチカ株式会社製の「エリーテルKTシリーズ(商品名)」、ミヨシ油脂株式会社製の「ランディPLシリーズ(商品名)」等が挙げられ、具体的には、エリーテルKT-8803およびランディPL-3000が例示される。
(任意成分)
樹脂層に含まれうる任意成分としては、水懸濁性高分子以外の樹脂や添加剤が挙げられる。添加剤としては、シランカップリング剤、消泡剤、界面活性剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、染料、可塑剤、潤滑剤、離型剤などが挙げられる。
<顔料塗工層>
本実施形態の蒸着紙用原紙は、紙基材の2層以上の樹脂層を有する面とは反対の面に、顔料塗工層を有してもよい。顔料塗工層を設けることにより、本実施形態の蒸着紙用原紙を用いて、印刷適性に優れる蒸着紙が得られる。顔料塗工層は、主に顔料およびバインダーから構成されることが好ましい。なお、「顔料塗工層が主に顔料およびバインダーから構成される」とは、顔料塗工層中の顔料およびバインダーの合計含有量が、例えば50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上であることを意味する。その上限は、特に限定されないが、100質量%である。なお、顔料塗工層は、顔料およびバインダー以外に、任意の成分をさらに含んでいてもよい。上記効果の観点から、顔料塗工層には、カレンダー処理を行うことが好ましい。
(顔料)
顔料塗工層に含まれる顔料としては、特に制限されず、例えば、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、焼成クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料;密実型、中空型、またはコア-シェル型などの有機顔料などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組合わせて使用してもよい。これらの中でも、カオリンおよび炭酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、カオリンと炭酸カルシウムとを併用することがさらに好ましく、カオリン、重質炭酸カルシウムおよび軽質炭酸カルシウムを併用することがよりさらに好ましい。
顔料塗工層中の顔料の含有量は、印刷適性の観点から、好ましくは50質量%以上98質量%以下であり、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、そして、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下である。
(バインダー)
顔料塗工層に含まれるバインダーとしては、特に限定されないが、スチレン-ブタジエン系樹脂;(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン-(メタ)アクリル系共重合体などのアクリル系樹脂;エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体などのオレフィン-不飽和カルボン酸系共重合体;デキストリン、マンナン、キトサン、アラビノガラクタン、グリコーゲン、イヌリン、ペクチン、ヒアルロン酸、ヒドロキシエチル化澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッシュドライして得られる変性澱粉などの天然多糖類およびそのオリゴマーさらにはその変性体などが挙げられる。バインダーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、および変性澱粉からなる群より選ばれる1種以上であることが好ましく、スチレン-(メタ)アクリル系共重合体、スチレン-ブタジエン系樹脂、および酸化澱粉からなる群より選ばれる1種以上であることがより好ましく、スチレン-ブタジエン系樹脂および酸化澱粉からなる群より選ばれる1種以上であることがさらに好ましく、両者を併用することがよりさらに好ましい。
顔料塗工層中のバインダーの含有量は、好ましくは2質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、よりさらに好ましくは15質量%以上であり、そして、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、よりさらに好ましくは35質量%以下である。顔料塗工層中のバインダーの含有量は、顔料塗工層の強度を高め、顔料塗工層の欠陥や設備汚れを抑制する観点から、上記下限値以上であることが好ましく、インクの吸液性や定着性を高める観点、ブロッキングによる操業性低下を抑制する観点、および経済性の観点から、上記上限値以下であることが好ましい。バインダーとして酸化澱粉を含有する場合、顔料塗工層中の酸化澱粉の含有量は、上記と同様の観点から、好ましくは1質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは3質量%以上であり、そして、より好ましくは7質量%以下である。
(任意成分)
顔料塗工層が含みうる任意成分としては、接着剤、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤、界面活性剤などが挙げられる。接着剤としては、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類;陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
顔料塗工層の塗工量は、特に限定されないが、固形分で、好ましくは3g/m以上30g/m以下であり、より好ましくは5g/m以上、さらに好ましくは7g/m以上であり、そして、より好ましくは20g/m以下、さらに好ましくは15g/m以下である。顔料塗工層の塗工量は、印刷適性の観点から、上記下限値以上であることが好ましく、経済性および製造容易性の観点から、上記上限値以下であることが好ましい。
顔料塗工層の形成方法は、特に限定されないが、顔料およびバインダーを含む分散液を紙基材上に塗工し、乾燥することで形成する方法が好ましい。顔料およびバインダーを含む分散液としては、水を主成分とする水性媒体を溶媒とするものが好ましい。
<蒸着紙用原紙の物性>
(光沢度)
本実施形態の蒸着紙用原紙は、バリア性(特に、水蒸気バリア性)を高める観点から、2層以上の樹脂層を有する面(後述の蒸着層を設ける面)の、JIS P 8142:2005に準拠して測定される75°鏡面光沢度が好ましくは70.0%以上100.0%以下であり、より好ましくは75.0%以上、さらに好ましくは80.0%以上である。蒸着紙用原紙の光沢度の上限は、95.0%以下または90.0%以下であってもよい。樹脂層表面の光沢度が高い程、樹脂層表面の凹凸が抑制されており、樹脂層上に膜厚が均一な蒸着層が形成可能である。蒸着紙用原紙の光沢度は、樹脂層が含有する樹脂種、樹脂層の厚さ、塗工溶媒の種類等により制御することができる。
(厚さ)
本実施形態の蒸着紙用原紙の厚さは、好ましくは10μm以上100μm以下であり、より好ましくは30μm以上であり、そして、より好ましくは80μm以下である。本実施形態の蒸着紙用原紙の厚さは、包装袋として使用した際の強度の観点から、上記下限値以上であることが好ましく、製袋適性、経済性および製造容易性の観点から、上記上限値以下であることが好ましい。
本実施形態の蒸着紙用原紙を製造する方法に制限はないが、例えば、紙基材の少なくとも一方の面に、クレーコート層および2層以上の樹脂層をこの順で有する蒸着紙用原紙の製造方法としては、紙基材の少なくとも一方の面に、無機顔料およびバインダーを含むクレーコート層用塗工液を塗工および乾燥して、クレーコート層を形成した後(工程1)、クレーコート層上に、水懸濁性高分子を含有する樹脂層用塗工液を塗工および乾燥する操作を行うことで、2層以上の樹脂層を形成する(工程2)ことが好ましい。樹脂層用塗工液を逐次に塗工および乾燥してもよく、樹脂層用塗工液を同時に塗工して乾燥してもよく、逐次に塗工および乾燥することが好ましい。すなわち、クレーコート層上に、水懸濁性高分子を含有する樹脂層用塗工液を塗工および乾燥する操作を2回以上行うことが好ましく、樹脂層表面の光沢度を高める観点から、工程2において、1層目の樹脂層を形成した後に、カレンダー処理を行い、2層目以降の樹脂層を形成することが好ましい。また、同様の観点で、工程2で得られた2層以上の樹脂層に対して、カレンダー処理を行うことが好ましい。
紙基材の一方の面に、工程1および工程2により、クレーコート層および2層以上の樹脂層を形成する場合は、紙基材の他方の面に、顔料塗工層用塗工液を塗工および乾燥して、顔料塗工層を形成する、工程Aを有してもよい。工程Aは、工程1の前、工程1と工程2の間、工程2の後のいずれで行ってもよい。工程Aで得られた顔料塗工層には、印刷適性および製袋加工適性の観点から、カレンダー処理を行うことが好ましい。
樹脂層用塗工液の調製において、媒体(溶媒または分散媒)として、水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒を用いてもよいが、水、または水と有機溶媒との混合溶媒を用いることがより好ましい。有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、エタノールおよびイソプロパノール等が挙げられる。水と有機溶媒との混合溶媒としては、例えば、水/エタノール混合溶媒および水/イソプロパノール混合溶媒が挙げられる。バリア性向上の観点から、工程2において、水、水/エタノール混合溶媒または水/イソプロパノール混合溶媒に水懸濁性高分子を分散させてなる樹脂層用塗工液を用いることが好ましい。
媒体として水を用いる場合には、樹脂層用塗工液中の固形分の含有量は、樹脂層を形成しやすくする観点から、例えば、1質量%以上30質量%以下、好ましくは2質量%以上25質量%以下、より好ましくは3質量%以上20質量%以下、よりさらに好ましくは5質量%以上15質量%以下である。
媒体として水と有機溶媒との混合溶媒を用いる場合には、樹脂層用塗工液中の固形分の含有量は、樹脂層を形成しやすくする観点から、例えば、1質量%以上30質量%以下である。
樹脂層が2層の場合、バリア性向上の観点から、1層目の樹脂層用塗工液の調製において、媒体として水または水/イソプロパノール混合溶媒を用い、2層目の樹脂層用塗工液の調製において、媒体として酢酸エチル、水/エタノール混合溶媒または水/イソプロパノール混合溶媒を用いることが好ましい。また、1層目の樹脂層用塗工液の調製において、媒体として水または水/イソプロパノール混合溶媒を用い、2層目の樹脂層用塗工液の調製において、媒体として水/エタノール混合溶媒または水/イソプロパノール混合溶媒を用いることがより好ましい。2層目に用いる水/有機溶媒(エタノールまたはイソプロパノール)混合溶媒中の有機溶媒の含有量(質量%)は、1層目に用いる水/イソプロパノール混合溶媒中のイソプロパノールの含有量(質量%)以上であることが好ましく、2層目に用いる水/有機溶媒(エタノールまたはイソプロパノール)混合溶媒中の有機溶媒の含有量(質量%)は、1層目に用いる水/イソプロパノール混合溶媒中のイソプロパノールの含有量(質量%)よりも多いことがより好ましい。なお、実用性や経済性の観点からは、1層目と2層目の塗工液の組成は同一であることが好ましい。
樹脂層が3層以上の場合、バリア性向上の観点から、1層目の樹脂層用塗工液の調製において、媒体として水または水/イソプロパノール混合溶媒を用い、2層目の樹脂層用塗工液の調製において、媒体として水/エタノール混合溶媒または水/イソプロパノール混合溶媒を用い、3層目以上の樹脂層用塗工液の調製において、水/エタノール混合溶媒または水/イソプロパノール混合溶媒を用いることが好ましい。
水と有機溶媒との混合溶媒における水と有機溶媒との質量比(水/有機溶媒)は、例えば、50/50~99/1、好ましくは55/45~95/5、より好ましくは60/40~90/10である。
樹脂層および顔料塗工層にカレンダー処理を施す場合、線圧は、表面を平滑化しつつ、樹脂層のバリア性を保持する観点から、好ましくは5kg/cm以上200kg/cm以下であり、より好ましくは10kg/cm以上、さらに好ましくは15kg/cm以上であり、そして、より好ましくは100kg/cm以下、さらに好ましくは50kg/cm以下、よりさらに好ましくは30kg/cm以下である。
また、カレンダー処理において温度調整を行う場合、温度は特に限定されないが、処理の効果を高めつつ、紙基材や顔料塗工層の熱による劣化を防ぐ観点や、ロールへの樹脂層および顔料塗工層の貼り付きを防ぐ観点から、好ましくは20℃以上80℃以下であり、より好ましくは30℃以上、さらに好ましくは35℃以上であり、そして、より好ましくは70℃以下、さらに好ましくは60℃以下である。
カレンダー処理は、一段、多段のいずれで行ってもよいが、樹脂層表面の光沢度のさらなる向上の観点や、蒸着紙の印刷適性および/または自動包装適性のさらなる向上の観点から、多段(2段以上)で行うことが好ましく、より好ましくは5段以上、さらに好ましくは10段以上であり、上限は特に限定されないが、好ましくは15段以下である。
[蒸着紙]
本発明は、上記蒸着紙用原紙の2層以上の樹脂層上に蒸着層を有する蒸着紙についても提供する。本実施形態の蒸着紙は、印刷適性および包袋加工適性向上の観点から、紙基材の蒸着層を有する面とは反対の面に、顔料塗工層を有してもよい。すなわち、本実施形態の蒸着紙は、顔料塗工層、紙基材、クレーコート層、2層以上の樹脂層、および蒸着層をこの順に有していてもよい。顔料塗工層の好ましい態様は上述した通りである。
<蒸着層>
蒸着層は、金属からなる層およびセラミックからなる層の少なくともいずれかを有する。すなわち、蒸着層は、金属からなる層、セラミックからなる層、および金属層とセラミック層の積層体のいずれであってもよい。なお、蒸着層が金属層とセラミック層との積層体である場合、金属層が、蒸着紙用原紙の樹脂層側であってもよく、セラミック層が、蒸着紙用原紙の樹脂層側であってもよく、特に限定されない。
蒸着層は、金属からなる層、セラミックからなる層、これらの積層体のいずれであってもよいが、金属からなる層が好ましい。蒸着層が金属からなる層である場合、金属の具体例としては、アルミニウム、チタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。これらの中でも、アルミニウムが好ましい。蒸着層がセラミックからなる層である場合、セラミックの具体例としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。これらの中でも、酸化ケイ素、酸化アルミニウムが好ましい。
蒸着層は、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、およびダイヤモンドライクカーボンからなる群より選ばれる1種以上からなる層であることが好ましく、製造容易性の観点からは、アルミニウム、酸化アルミニウムおよびダイヤモンドライクカーボンからなる群より選ばれる1種以上からなる層であることがより好ましく、アルミニウムおよび酸化アルミニウムからなる群より選ばれる1種以上からなる層であることがさらに好ましい。
(厚さ)
蒸着層の厚さは、好ましくは1nm以上1000nm以下であり、より好ましくは2nm以上、さらに好ましくは3nm以上であり、そして、より好ましくは500nm以下、さらに好ましくは100nm以下である。また、蒸着層の厚さは、バリア性とコストの観点からは、好ましくは10nm以上80nm以下であり、より好ましくは25nm以上であり、そして、より好ましくは70nm以下である。さらに、蒸着層の厚さは、他層との密着性やコストの観点からは、好ましくは4nm以上100nm以下であり、より好ましくは5nm以上であり、そして、より好ましくは70nm以下、さらに好ましくは60nm以下である。
<オーバーコート層>
本実施形態の蒸着紙は、蒸着層とヒートシール層との間にオーバーコート層を有していてもよい。オーバーコート層は、蒸着層を保護するための層である。本実施形態の蒸着紙は、蒸着層を有することで一定のバリア性を有するが、蒸着層上にオーバーコート層を有することで、バリア性がさらに向上しうる。また、折り曲げ等の加工により蒸着層が損傷しにくく、例え損傷しても、オーバーコート層によってバリア性を担保でき、優れたバリア性を維持しうる。
オーバーコート層は、特に限定されず、有機化合物、無機化合物、またはその両方を含んでいてもよい。すなわち、オーバーコート層は、有機層、無機層、有機無機ハイブリッド層のいずれであってもよい。有機化合物としては、例えば、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン変性ポリビニルアルコールなどのビニルアルコール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、(メタ)アクリロイル化合物、および(メタ)アクリロイル化合物の反応生成物などが挙げられる。無機化合物としては、ケイ素、アルミニウムなどの酸化物等が挙げられる。
これらの中でも、オーバーコート層は、蒸着紙用原紙の樹脂層が含む樹脂として例示したものであることが好ましく、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびビニルアルコール系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましく、ポリウレタン系樹脂およびビニルアルコール系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがさらに好ましく、ビニルアルコール系樹脂の水/アルコール溶液(ビニルアルコール系樹脂と水とアルコールとを含む溶液)、ポリウレタン系樹脂ディスパーションおよびエマルションからなる群より選ばれる1種以上に調製可能なものであることがさらに好ましく、ポリウレタン系樹脂ディスパーションまたはエマルションに調製可能なものであることがよりさらに好ましく、ポリウレタン系樹脂ディスパーションに調製可能なものであることがよりさらに好ましい。
オーバーコート層が含みうるポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびビニルアルコール系樹脂は、上述した蒸着紙用原紙の樹脂層に含有させる樹脂と同一の種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。また、蒸着紙用原紙の樹脂層として、使用可能なものとして挙げた合成品や市販品を使用してもよい。
オーバーコート層中のポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびビニルアルコール系樹脂の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、よりさらに好ましくは99質量%以上であり、そして、その上限は特に限定されないが、100質量%である。
オーバーコート層は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の樹脂や添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、界面活性剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、染料、可塑剤、潤滑剤、離型剤などが挙げられる。前記ポリウレタン系樹脂を水性分散液として用いる場合には、ポリウレタン系樹脂を水性媒体に分散させ、均一なオーバーコート層の膜を得るために、分散剤を用いることが好ましい。
前記オーバーコート層の塗工量は、固形分で、好ましくは0.1g/m以上10g/m以下であり、より好ましくは0.2g/m以上、さらに好ましくは0.3g/m以上であり、そして、より好ましくは7g/m以下、さらに好ましくは4g/m以下である。前記オーバーコート層の塗工量は、蒸着層の保護の観点から、前記下限値以上であることが好ましく、蒸着紙のリサイクル性の観点から、前記上限値以下であることが好ましい。
オーバーコート層の厚さは、好ましくは0.1μm以上10μm以下であり、より好ましくは0.2μm以上、さらに好ましくは0.3μm以上であり、そして、より好ましくは7μm以下、さらに好ましくは4μm以下である。オーバーコート層の厚さは、蒸着層の保護の観点から、前記下限値以上であることが好ましく、蒸着紙のリサイクル性の観点から、前記上限値以下であることが好ましい。
前記オーバーコート層の形成方法は、特に制限されないが、オーバーコート層を構成する有機化合物や無機化合物を含有する水性媒体を塗工し、乾燥して形成することが好ましい。
本実施形態の蒸着紙において、前記オーバーコート層は最外層であってもよい。オーバーコート層が最外層であっても、光沢感を有する蒸着層の意匠性を阻害しない。また、両面に蒸着層を有する場合、その片面または両面に、オーバーコート層を有していてもよい。これらの中でも、片面にオーバーコート層を有することが好ましい。片面にオーバーコート層を有することで、生産効率に優れる。
<ヒートシール層>
本実施形態の蒸着紙は、蒸着層上に、ヒートシール層を有することが好ましく、オーバーコート層上にヒートシール層を有することがより好ましい。ヒートシール層は、加熱、超音波等で溶融し、接着する層である。ヒートシール層の形成方法およびヒートシール層に用いる樹脂については、後述の通りである。
ヒートシール層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1μm以上25μm以下であり、10μm以下であってもよく、5μm以下であってもい。1μm以上であれば、十分なヒートシール性を確保できる。また、25μm以下であれば、離解性を付与でき、リサイクル性に優れる蒸着紙を得ることができる。
ヒートシール層の坪量(ヒートシール層を塗工により形成する場合には塗工量)は、固形分で、好ましくは0.5g/m以上25g/m以下であり、より好ましくは1.0g/m以上、さらに好ましくは2.5g/m以上であり、そして、より好ましくは10g/m以下、さらに好ましくは5.0g/m以下である。ヒートシール層の坪量は、十分なヒートシール性を確保する観点から、前記下限値以上であることが好ましく、離解性を付与でき、リサイクル性に優れる蒸着紙を得る観点から、前記上限値以下であることが好ましい。
[蒸着紙の製造方法]
本実施形態の蒸着紙を製造する方法に制限はないが、紙基材の少なくとも一面上に、クレーコート層、2層以上の樹脂層をこの順で有する蒸着紙用原紙の樹脂層が設けられている面に、金属およびセラミックの少なくともいずれかを蒸着して蒸着層を形成する工程と、蒸着層上に、ヒートシール層用塗工液を塗工し、乾燥して、ヒートシール層を形成する工程とを含むことが好ましい。この際、ヒートシール層を形成する前に、蒸着層上にオーバーコート層を塗工により形成してもよい。
金属またはセラミックを蒸着する方法としては、蒸着紙用原紙の2層以上の樹脂層の表面に直接金属またはセラミックを真空蒸着する方法が好ましい。
オーバーコート層は、蒸着層に直接形成することが、蒸着層を効率的に保護し、バリア性を高める観点から好ましい。オーバーコート層を形成する方法としては、オーバーコート層用塗工液を塗工し、乾燥して得ることが好ましい。オーバーコート層用塗工液を塗工して、オーバーコート層を形成する方法を用いることによって、10μm以下の比較的薄い膜のオーバーコート層を形成することができる。このような比較的薄いオーバーコート層を形成することによって、優れた離解性を付与することができ、リサイクル性に優れる蒸着紙を得ることができる。
ここで用いられるオーバーコート層用塗工液は、オーバーコート層を構成する有機化合物や無機化合物の水性媒体が挙げられる。これらの中でも、ビニルアルコール系樹脂の水/アルコール溶液、ポリウレタン系樹脂を溶解する有機溶媒を用いた溶液、ポリウレタン系樹脂を分散する有機溶媒を用いた分散液、ポリウレタン系樹脂を分散する水性媒体を用いた分散液が好ましく、塗工性や環境負荷の点から、ビニルアルコール系樹脂の水/アルコール溶液およびポリウレタン系樹脂を分散する水性媒体を用いた分散液がより好ましい。
オーバーコート層用塗工液を塗工する方法としては、バーコート法、ブレードコート法、スクイズコート法、エアーナイフコート法、ロールコート法、グラビアコート法、トランスファーコート法等が挙げられ、ファウンテンコーターやスリットダイコーターのような塗工機を用いてもよい。
オーバーコート層用塗工液を塗工し、乾燥して有機溶媒または水性媒体を除去し、蒸着層上にオーバーコート層を有する蒸着紙を得ることができる。
蒸着層上またはオーバーコート層上に、熱可塑性樹脂を含むヒートシール層を形成してもよい。ヒートシール層を形成する方法としては、熱可塑性樹脂溶液または熱可塑性樹脂分散液を塗工し、乾燥する方法、熱可塑性樹脂を押出ラミネートする方法、熱可塑性樹脂フィルムをドライラミネートする方法などが挙げられる。これらの中でも、熱可塑性樹脂溶液もしくは熱可塑性樹脂分散液を塗工し、乾燥してヒートシール層を得ること、または、熱可塑性樹脂フィルムをドライラミネートしてヒートシール層を得ることが好ましい。ヒートシール層の形成に使用する熱可塑性樹脂は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。
ここで用いられる熱可塑性樹脂溶液または熱可塑性樹脂分散液は、熱可塑性樹脂を溶解する有機溶媒を用いた溶液、熱可塑性樹脂を分散する有機溶媒を用いた分散液、水性媒体を用いた分散液等が挙げられ、塗工性や環境負荷の点から、水性媒体を用いた分散液が好ましい。
水性媒体を用いた分散液に好適な熱可塑性樹脂としては、天然樹脂、合成樹脂のいずれでもよく、例えば、澱粉誘導体、カゼイン、シュラック、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、アクリル系樹脂、アイオノマー系樹脂、マレイン酸系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
より具体的には、アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸と、そのアルキルエステルまたはスチレン等とをモノマー成分として共重合したアクリル系樹脂、スチレン-マレイン酸樹脂、スチレン-アクリル酸-マレイン酸樹脂、水溶性ポリウレタン樹脂、水溶性ポリエステル樹脂などが例示される。
アイオノマー系樹脂としては、例えば、エチレン-アクリル酸共重合体アイオノマー、エチレン-メタクリル酸共重合体アイオノマーが好ましい。ここで、アイオノマーとは、高分子を陽イオンで中和したものであり、陽イオンとしては、金属イオンの他、アンモニウムイオン(NH )、有機アンモニウムイオンが例示される。金属イオンとしては、リチウムイオン(Li)、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)等のアルカリ金属イオン、マグネシウムイオン(Mg2+)、カルシウムイオン(Ca2+)等のアルカリ土類金属イオン、亜鉛イオン(Zn2+)、銅イオン(Cu2+)等の遷移金属イオン等が例示される。これらの中でも、入手容易性等の観点から、金属イオンとしては、ナトリウムイオンが好ましい。
これらの中でも、塗工液の安定性、塗工層の耐溶媒性の観点から、澱粉誘導体、カゼイン、シュラック、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、アイオノマー系樹脂、アクリル系樹脂、およびマレイン酸系樹脂から選択される少なくとも1つが好ましく、澱粉誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、アイオノマー系樹脂、アクリル系樹脂、およびマレイン酸系樹脂から選択される少なくとも1つがより好ましく、澱粉誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、アイオノマー系樹脂、およびアクリル系樹脂から選択される少なくとも1つがさらに好ましく、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、およびアイオノマー系樹脂から選択される少なくとも1つがよりさらに好ましく、アイオノマー系樹脂が特に好ましい。
熱可塑性樹脂溶液あるいは熱可塑性樹脂分散液を塗工する方法としては、バーコート法、ブレードコート法、スクイズコート法、エアーナイフコート法、ロールコート法、グラビアコート法、トランスファーコート法等が挙げられ、ファウンテンコーターやスリットダイコーターのような塗工機を用いてもよい。
熱可塑性樹脂溶液あるいは熱可塑性樹脂分散液が塗工された蒸着紙は、乾燥して有機溶媒または水性媒体を除去し、オーバーコート層上にヒートシール層を有する蒸着紙を得ることができる。
次に、ドライラミネートにおける熱可塑性樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂として例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリ塩化ビニリデン樹脂が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂は、ヒートシール性およびバリア性の観点から、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびエチレン-プロピレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、ポリエチレンおよびポリプロピレンの少なくとも一方であることがさらに好ましい。ドライラミネートに使用するポリオレフィン系樹脂フィルムは、無延伸、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよいが、ヒートシール性の観点からは、無延伸であることが好ましい。
なお、ポリエチレンは、低密度ポリエチレン(LDPE)でもよく、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)でもよく、中密度ポリエチレン(MDPE)でもよく、高密度ポリエチレン(HDPE)でもよい。
ポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612などが例示される。
ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やこれらの誘導体などが例示される。
ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)は、塩素を含むビニリデン基を重合させた合成樹脂であり、塩化ビニル、アクリロニトリル等との共重合体であってもよい。
ドライラミネートする際に使用する接着剤としては特に限定されず、無溶剤型、有機溶剤型、水系型などのいずれでもよいが、紙基材の形状安定性を確保する観点から、有機溶剤型の接着剤、または無溶剤型の接着剤を使用することが好ましい。
接着剤を構成する主成分としては、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、α-オレフィン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、天然ゴム、カゼイン、澱粉等が例示される。これらの中でも、入手容易性および良好な接着性が得られる観点から、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタンが好ましく、ポリウレタンがより好ましい。
接着剤としては、市販されている接着剤を適宜使用してもよく、例えば、ニッポランID-816(東ソー株式会社製)とHARDENER300(東ソー株式会社製)との組合わせ、ディックドライLX-500(DIC株式会社製)とディックドライKW-75(DIC株式会社製)との組合わせが例示される。
接着剤の塗工方法としては、従来公知の方法の中から適宜選択すればよく、特に限定されないが、ロールコーター、ダイコーター、グラビアコーター、スプレーコーターなどが例示される。
<蒸着紙の物性>
(厚さ)
本実施形態の蒸着紙の厚さは、好ましくは20μm以上200μm以下であり、より好ましくは50μm以上であり、そして、より好ましくは150μm以下である。なお、蒸着紙の厚さは、JIS P 8118:2014に準拠して測定される。
(光沢度)
本実施形態の蒸着紙は、ヒートシール層表面の、JIS P 8142:2005に準拠して測定される20°鏡面光沢度は、好ましくは40.0%以上100.0%以下であり、より好ましくは44.0%以上である。蒸着紙用原紙の樹脂層表面の光沢度が高いと、樹脂層上に蒸着層を設けてなる蒸着紙は、光沢度が上記下限値以上となり、かつバリア性(特に、水蒸気バリア性)に優れる。蒸着紙の光沢度の上限は、95.0%以下であってもよく、塗工によりヒートシール層を設けた場合は、70.0%以下、60.0%以下または50.0%以下であってもよい。蒸着紙の光沢度は、樹脂層が含有する樹脂種、樹脂層の厚さ、ヒートシール層が含有する樹脂種、塗工溶媒の種類等により制御することができる。
(ヒートシール剥離強度)
本実施形態の蒸着紙は、ヒートシール層同士を140℃、0.2MPa、1秒の条件でヒートシールし、試験片が15mm幅で、引張速度300mm/minでT字剥離したときの最大荷重ヒートシール剥離強度が2N/15mm以上であることが好ましい。上記範囲内であれば、バリア包装としての適性に優れる。ヒートシール剥離強度の上限は、特に限定されないが、例えば20N/15mm以下である。
(酸素透過度)
本実施形態の蒸着紙の23℃、50%RHにおける酸素透過度は、好ましくは1.00mL/(m・day・atm)以下、より好ましくは0.60mL/(m・day・atm)以下、さらに好ましくは0.30mL/(m・day・atm)以下、よりさらに好ましくは0.23mL/(m・day・atm)以下である(下限:0mL/(m・day・atm))。なお、蒸着紙の酸素透過度は、実施例に記載された方法により測定される。
(水蒸気透過度)
本実施形態の蒸着紙の40℃、90%RHにおける水蒸気透過度は、好ましくは1.00g/(m・day)以下、より好ましくは0.80g/(m・day)以下、さらに好ましくは0.60g/(m・day)以下、よりさらに好ましくは0.40g/(m・day)以下、特に好ましくは0.30g/(m・day)以下である(下限:0g/(m・day))。なお、蒸着紙の水蒸気透過度は、実施例に記載された方法により測定される。
本実施形態の蒸着紙は、上記の優れたバリア性を活かして、コーヒー、菓子、牛乳等の食品、医薬品、医療品、電子部品等の包装用材料(特に、包装袋)として好適に用いることができ、リサイクル性にも優れる。そのため、本実施形態の蒸着紙を用いてなる包装袋は、種々の用途に用いることができる。
本開示の他の実施形態に係る包装袋は、上記蒸着紙を用いてなる包装袋である。包装袋としては、例えば、スタンディングパウチ型、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型などの形態が挙げられる。
本実施形態の包装袋は、上記蒸着紙のうちヒートシール層を有するものを折り曲げるかまたは二枚重ね合わせることでヒートシール層を対向させ、上記形態となるよう、その周辺端部をヒートシールしたものであってもよく、上記蒸着紙を折り曲げるかまたは二枚重ね合わせ、上記形態となるよう、その周辺端部を接着剤により接着したものであってもよい。
本実施形態の蒸着紙は、包装袋以外の用途に用いてもよく、例えば、蓋、ラベル等の軟包装用材料;ミルクカートンなどの液体容器(以下、液体紙容器とも称する);カップ、トレー、皿、蓋材、ラミネートチューブ等の包装容器;等に用いられてもよい。この際、包装される内容物は、液体、固体(粒状物、粉状物など)、ゲル体であってもよい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。また、実施例および比較例の操作は、特に断りがない限り、室温(20~25℃)、常湿(40~50%RH(相対湿度40~50%))の条件で行った。
<実施例1>
カオリン(イメリス社製、Contour Xtreme、アスペクト比33、平均粒子径d50:0.26μm)60質量部(固形分)と、スチレン-アクリル共重合体バインダー(表1~3に記載の「スチレン-アクリル系樹脂」、BASF社製、Acronal S504)40質量部(固形分)とを混合し、クレーコート層用塗工液を調製した。紙基材(片艶晒、坪量:50g/m、厚さ62μm、艶面の王研式平滑度:470秒、王子エフテックス株式会社製)の高平滑面(艶面)上に、上記クレーコート層用塗工液をメイヤーバー塗工し、120℃で1分乾燥して、クレーコート層(塗工量12.0g/m、厚さ7μm)を形成した。
次に、上記クレーコート層上に、25μm厚の酸素透過度(23℃、50%RH)が2.0mL/(m・day・atm)であるポリウレタン系樹脂バインダーの水性分散液(固形分濃度30質量%、三井化学株式会社製、タケラックWPB-341:ガラス転移温度110℃)を水で希釈して調製した第一の樹脂層用塗工液(固形分濃度10質量%)をメイヤーバー塗工し、120℃で1分乾燥して、第一の樹脂層(塗工量1.0g/m、厚さ1.0μm)を形成した。
次に、線圧20kg/cmとなるようにして、第一の樹脂層面にチルドロール、反対の面(紙基材の低平滑面)にコットンロールが接触するようにし、ロールを40℃に加温して12段のスーパーカレンダー処理を行った。
さらに、25μm厚の酸素透過度(23℃、50%RH)が2.0mL/(m・day・atm)であるポリウレタン系樹脂バインダーの水性分散液(固形分濃度25質量%、三井化学株式会社製、タケラックWPB-341M:ガラス転移温度110℃)40質量部に、水30質量部、イソプロピルアルコール(富士フイルム和光純薬株式会社製)30質量部を添加して、固形分濃度10質量%に調整して得た第二の樹脂層用塗工液(塗工液におけるイソプロピルアルコールの含有量:30質量%)を、第一の樹脂層上にメイヤーバー塗工し、120℃で1分乾燥して、第二の樹脂層(塗工量1.0g/m、厚さ1.0μm)を形成し、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例2>
実施例1で調製した第二の樹脂層用塗工液に代えて、ポリウレタン系樹脂バインダーの水性分散液(固形分濃度25質量%、三井化学株式会社製、タケラックWPB-341M:ガラス転移温度110℃)40質量部に、水45質量部、イソプロピルアルコール15質量部を添加して、固形分濃度10質量%に調整して得た第二の樹脂層用塗工液(塗工液におけるイソプロピルアルコールの含有量15質量%)を用いたこと以外、実施例1と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例3>
実施例1で調製した第二の樹脂層用塗工液に代えて、ポリウレタン系樹脂バインダーの水性分散液(固形分濃度25質量%、三井化学株式会社製、タケラックWPB-341M:ガラス転移温度110℃)40質量部に水60質量部を添加して固形分濃度10質量%に調整して得た第二の樹脂層用塗工液(塗工液におけるイソプロピルアルコール含有量0質量%)を用いたこと以外、実施例1と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例4>
実施例2において、第二の樹脂層の厚さを0.5μmとしたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例5>
実施例2において、第二の樹脂層の厚さを2.0μmとしたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例6>
実施例2において、第二の樹脂層の厚さを3.0μmとしたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例7>
実施例2と同様にして、第二の樹脂層まで形成した。
第二の樹脂層の上にさらに、第二の樹脂層と同様の方法で第三の樹脂層(厚さ1.0μm)を設けて、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例8>
実施例2の第二の樹脂層用塗工液の調製において、ポリウレタン系樹脂からポリエステル樹脂に変更し、第二の樹脂層用塗工液(固形分濃度25質量%、塗工液におけるイソプロピルアルコールの含有量を15質量%)としたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。なお、ポリエステル樹脂としては、ポリエステル樹脂の水性分散液(ユニチカ、エリーテルKT-8803:ガラス転移温度65℃、固形分濃度30質量%)を用い、水およびイソプロピルアルコールを所定量添加して、上記固形分濃度に希釈した。
<実施例9>
実施例2において、第一の樹脂層用塗工液と第二の樹脂層用塗工液の塗工方式をグラビア塗工としたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例10>
実施例2において、第一の樹脂層と第二の樹脂層の厚さをどちらも0.2μmとしたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例11>
実施例2において、第一の樹脂層の厚さを0.5μmとしたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例12>
実施例2において、第一の樹脂層の厚さを3.0μmとしたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例13>
実施例2で調製した第一の樹脂層用塗工液に代えて、ポリウレタン系樹脂バインダーの水性分散液(固形分濃度30質量%、三井化学株式会社製、タケラックWPB-341:ガラス転移温度110℃)33.33質量部に、水51.7質量部、イソプロピルアルコール15質量部を添加して、固形分濃度10質量%に調整して得た第一の樹脂層用塗工液(塗工液におけるイソプロピルアルコールの含有量15質量%)を用いたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例14>
実施例2において、イソプロピルアルコールに代えてエタノールを添加して、第二の樹脂層用塗工液(固形分濃度10質量%、塗工液におけるエタノールの含有量15質量%)としたこと以外、実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例15>
カオリン(イメリス社製、Contour Xtreme、アスペクト比33、平均粒子径d50:0.26μm)100質量部に対して、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム(東亞合成株式会社製、アロンT-50)を0.1質量部添加した水溶液に、微粒カオリン(BASF社製、ミラグロスJ)30質量部、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業株式会社製、TP-123CS)40質量部、重質炭酸カルシウム(備北粉化工業株式会社製、ハイドロカーブ90)30質量部を添加し、コーレス分散機で分散して顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーに含まれる顔料(固形分)の含有量を70質量部として、バインダーとして、酸化澱粉(王子エースA)5質量部(固形分)、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス(JSR株式会社製、OJ1000H)25質量部(固形分)を顔料スラリーに添加して、最終的に固形分濃度が60質量%の顔料塗工層用塗料を調製した。
実施例2と同様にして、第二の樹脂層まで形成した。紙基材の第一の樹脂層および第二の樹脂層を形成した面とは反対側の面に、顔料塗工層用塗料を、固形分で10g/mとなるようにメイヤーバーを用いて塗工した後に、120℃の送風乾燥機で1分間乾燥し、顔料塗工層を形成した。次に、線圧20kg/cmとなるようにして、第二の樹脂層面にチルドロール、顔料塗工層面にコットンロールが接触するようにし、ロールを40℃に加温して12段のスーパーカレンダー処理を行い、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例16>
実施例1で調製した第二の樹脂層用塗工液に代えて、ポリ乳酸樹脂の酢酸エチル分散液(ガラス転移温度55~60℃、固形分濃度15質量%)に、さらに酢酸エチルを添加して、固形分濃度10質量%に調整して得た第二の樹脂層用塗工液(塗工液における酢酸エチルの含有量90質量%)を用いたこと以外、実施例1と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例17>
実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<実施例18>
実施例2と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<比較例1>
実施例1と同様にして、紙基材上にクレーコート層を形成した。実施例2の第二の樹脂層用塗工液と同様にして得た樹脂層用塗工液を、クレーコート層上にメイヤーバー塗工し、120℃で1分乾燥して、樹脂層(塗工量1.0g/m、厚さ1.0μm)を形成し、蒸着紙用原紙を得た。
<比較例2>
比較例1において、樹脂層の厚さを2.0μmとしたこと以外、比較例1と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<比較例3>
実施例13において、第二の樹脂層の厚さを5.0μmとしたこと以外、実施例13と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<比較例4>
実施例13において、第一の樹脂層の厚さを5.0μmとしたこと以外、実施例13と同様にして、蒸着紙用原紙を得た。
<蒸着紙用原紙の評価>
実施例および比較例で得られた蒸着紙用原紙について、以下の評価を行った。
[セロピック試験]
蒸着紙用原紙の樹脂層面にセロハンテープ(ニチバン株式会社製)を十分に貼りつけ、勢いよく剥がした時の剥がれ方を調べた。なお、樹脂層間における密着性、並びに紙基材-クレーコート層-樹脂層間の密着性に優れる蒸着紙用原紙では、樹脂面からの剥がれが認められず、紙基材が破れる。
A:セロハンテープの全面で紙基材が破れて剥がれた
B:セロハンテープの一部で紙基材が破れて剥がれた
C:紙基材は破れず、セロハンテープに樹脂層が付着した
[光沢度]
蒸着紙用原紙の光沢度(75°鏡面光沢度)は、JIS P 8142:2005に準拠し、光沢度計(株式会社村上色彩技術研究所製、GM26-PRO/TOUCH75°)を使用して測定した。
<蒸着紙の作製>
実施例1~18および比較例1~4については、蒸着紙用原紙の第二の樹脂層上に、アルミニウム蒸着層(厚さ50nm)を形成した。
実施例1~16および比較例1~4については、上記蒸着層上に25μm厚シートの酸素透過度(23℃、50%RH)が2.0mL/(m・day・atm)であるポリウレタン系樹脂バインダーの水性分散液(三井化学株式会社製、タケラックWPB-341)をメイヤーバー塗工し、120℃で1分乾燥して、オーバーコート層(塗工量0.5g/m、厚さ:0.5μm)を形成した。さらにオーバーコート層の上にエチレン-メタクリル酸共重合体アンモニウム塩の水性分散液(有効分35質量%、ケミパールS-300、三井化学株式会社製)を有効分が20質量%となるように水で希釈し、メイヤーバー塗工し、120℃で1分間乾燥して、ヒートシール層(塗工量3.0g/m、厚さ:3.2μm)とし、蒸着紙を得た。
実施例17については、オーバーコート層の上にヒートシール層を塗工により形成する代わりに、無延伸ポリプロピレンフィルム(北越化成株式会社製、レンソールGP-32、20μm、坪量18g/m)にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(DIC株式会社製、ディックドライ LX-500、KW-75)を塗工して、オーバーコート層に貼ることによりヒートシール層を形成して、蒸着紙(厚さ:92.0μm)を得た。
実施例18については、上記蒸着層上に、4μm厚シートの酸素透過度(23℃、50%RH)が3.0mL/(m・day・atm)であるエチレン-ビニルアルコール共重合樹脂の水/アルコール溶液(日本シーマ株式会社製、エバーソルブ#10)をメイヤーバー塗工し、120℃で1分間乾燥して、オーバーコート層(塗工量0.5g/m、厚さ:0.5μm)を形成した。その後、実施例1~16と同様に、ヒートシール層を形成し、蒸着紙を得た。
<蒸着紙の評価>
[ヒートシール剥離強度]
1組の蒸着紙を、ヒートシール層が向き合うように重ね、ヒートシールテスター(テスター産業株式会社製、TP-701-B)を用いて、140℃、0.2MPa、1秒の条件でヒートシールした。続いて、ヒートシールされた試験片を15mm幅にカットし、引張試験機を用いて、引張強度300mm/minでT字剥離し、記録された最大荷重をヒートシール剥離強度とした。
[光沢度]
蒸着紙の光沢度(20°鏡面光沢度)は、JIS Z 8741:1997に準拠し、光沢度計(株式会社村上色彩技術研究所製、GM26-PRO/TOUCH20°・60°)を使用して測定した。
[酸素透過度]
酸素透過率測定装置(MOCON社製、OX-TRAN2/22)を使用し、JIS K 7126-2:2006に準拠して、温度23℃、相対湿度50%の条件にて、蒸着紙の酸素透過度を測定した。具体的には、実施例および比較例で得られた蒸着紙のヒートシール層表面に、イソシアネート系接着剤(DIC株式会社製、ディックドライLX-500を10質量部に対してディックドライKW-75を1質量部混合)を5g/m塗工した後、厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム)(北越化成株式会社製、GP-32)を貼合して積層シートを形成した。積層シートについて、JIS K7126-2:2006に準拠して、温度23℃、相対湿度50%における酸素透過度を測定した。酸素透過度の値は低いほど酸素バリア性に優れる。
[水蒸気透過度]
蒸着紙の水蒸気透過度は、JIS Z 0208:1976(カップ法)B法(40℃±0.5℃、相対湿度90%±2%)に準拠して、ヒートシール層が内側(低湿度側)になるように配置にして測定した。水蒸気透過度の値は低いほど水蒸気バリア性に優れる。
Figure 0007632776000001
Figure 0007632776000002
Figure 0007632776000003
(表の注)
「有機溶媒含有量」:樹脂層用塗工液中の有機溶媒の含有量である。
IPA:イソプロピルアルコール
EtOH:エタノール
実施例17のヒートシール層:塗工量に代えて厚さを記載している。
表2のオーバーコート層:ポリウレタン系樹脂(実施例10~17)、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂(実施例18)
表1および2の結果からわかるように、紙基材の一方の面にクレーコート層および2層または3層の樹脂層をこの順に有し、2層または3層の樹脂層は、1層あたりの厚さが0.1μm以上4.0μm以下であり、かつ、合計厚さが0.2μm以上5.0μm以下である、蒸着紙用原紙を用いて作製された蒸着紙(実施例1~18)は、バリア性に優れ、また、樹脂層間および樹脂層-紙基材間の密着性にも優れているものであった。
これに対して、表3の結果からわかるように、樹脂層が1層である蒸着紙用原紙を用いて作製された蒸着紙(比較例1および2)は、バリア性が劣っているものであった。また、2層の樹脂層を有するが、厚さが4.0μmを超える樹脂層を有し、かつ、樹脂層の合計厚さが5.0μmを超えている蒸着紙用原紙を用いて作製された蒸着紙(比較例3および4)は、樹脂層間および樹脂層-紙基材間の密着性に劣っているものであった。

Claims (14)

  1. 紙基材の少なくとも一方の面にクレーコート層および2層以上の樹脂層をこの順に有する蒸着紙用原紙であって、
    2層以上の樹脂層は、1層あたりの厚さが0.1μm以上4.0μm以下であり、かつ、合計厚さが0.2μm以上5.0μm以下である、蒸着紙用原紙。
  2. 2層以上の樹脂層を有する面の、JIS P 8142:2005に準拠して測定される75°鏡面光沢度が75.0%以上である、請求項1に記載の蒸着紙用原紙。
  3. 各樹脂層が、ガラス転移温度が50℃以上である樹脂を含む、請求項1または2に記載の蒸着紙用原紙。
  4. 各樹脂層が水懸濁性高分子を含み、水懸濁性高分子が、ポリウレタン系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1または2に記載の蒸着紙用原紙。
  5. 2層以上の樹脂層は、最内層よりも最外層の方が厚い、請求項1または2に記載の蒸着紙用原紙。
  6. 請求項1または2に記載の蒸着紙用原紙の2層以上の樹脂層上に蒸着層を有する、蒸着紙。
  7. 蒸着層上にヒートシール層を有する、請求項6に記載の蒸着紙。
  8. 蒸着層とヒートシール層との間にオーバーコート層を有する、請求項7に記載の蒸着紙。
  9. オーバーコート層が、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびビニルアルコール系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項8に記載の蒸着紙。
  10. ヒートシール層表面の、JIS P 8142:2005に準拠して測定される20°鏡面光沢度が40.0%以上である、請求項に記載の蒸着紙。
  11. 23℃、50%RHにおける酸素透過度が0.30mL/(m・day・atm)以下であり、かつ、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が0.60g/(m・day)以下である、請求項に記載の蒸着紙。
  12. 紙基材の蒸着層を有する面の反対面に顔料塗工層を有する、請求項に記載の蒸着紙。
  13. 請求項に記載の蒸着紙を用いてなる、包装袋。
  14. 下記工程1および2をこの順に有する、請求項1または2に記載の蒸着紙用原紙の製造方法。
    工程1:紙基材の少なくとも一方の面に、無機顔料およびバインダーを含むクレーコート層用塗工液を塗工および乾燥してクレーコート層を形成する工程
    工程2:クレーコート層上に、水懸濁性高分子を含有する樹脂層用塗工液を塗工および乾燥する操作を行い、2層以上の樹脂層を形成する工程
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