JP7548703B2 - 吸収性物品用不織布及び吸収性物品 - Google Patents
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Description
非伸縮性繊維からなり、該非伸縮性繊維が、繊維径が15μm以下である細繊維を含んでおり、
全ての構成繊維に対する、前記細繊維の割合が30%以上であり、
坪量が30g/m2以下であり、両面が平坦であり、30cN/cm2の荷重を24時間印加後の厚みが1.6mm以上である、吸収性物品用不織布を提供するものである。
本実施形態の吸収性物品用不織布(以下、単に「不織布」ともいう)は、エアスルー不織布である。「エアスルー不織布」とは、所定温度以上の流体、例えば気体や水蒸気を、不織布の前駆体である繊維ウエブ又は不織布に吹き付ける工程(エアスルー工程)を経て製造された不織布をいう。斯かる流体の吹き付けは、熱風等の流体が繊維ウエブ又は不織布を貫通する、いわゆるエアスルー方式(貫通方式)で行われる。本発明のエアスルー不織布には、斯かるエアスルー方式による熱処理工程のみで製造される不織布のみならず、他の方法で作製された不織布に該熱処理工程を付加して製造した不織布、あるいはエアスルー工程の後に何らかの工程を行って製造した不織布が包含される。
上述した熱融着部を形成する観点から、本実施形態の不織布は、非伸縮性繊維として、熱可塑性繊維を含むことが好ましい。即ち、本実施形態の不織布は、非伸縮性且つ熱可塑性の繊維を含むことが好ましい。斯かる繊維としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の熱可塑性樹脂からなる繊維が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
非伸縮性繊維は、構成樹脂としてPEを含むことが好ましく、少なくとも表面にPEを含むことがより好ましく、PEからなることが更に好ましい。
例えば、非伸縮性繊維として芯鞘構造を備える繊維を含む場合、芯部の樹脂成分(以下、「芯成分」ともいう)がPETであり、前記鞘部の樹脂成分(以下、「鞘成分」ともいう)がポリエチレンであることが好ましい。
特に不織布が、芯成分がPETであり、鞘成分がPEである芯鞘型複合繊維を含む場合、コットンを混綿して用いることが好ましい。
測定対象の不織布について、鋭利なかみそりを用いて、100mm×140mmの領域を厚み方向の全体に亘って切り出し、これを測定サンプルとする。次いで、測定サンプルを、サンプル以上の面積を有する2枚の加圧板であって、アクリル板若しくはPET板(厚みは3mm以内)からなるものに挟み、これの上に10kgの錘を載せて、30cN/cm2の荷重を測定サンプルに対し印加する。このように、測定サンプルを24時間圧縮状態にした後、加圧板と錘とを外してから30秒以内に、0.5g荷重下における該測定サンプルの厚みを、オムロン株式会社製レーザー厚み計ZSLD-80を用いて測定する。以上の測定を各測定サンプルについて行い、これらの平均を回復厚みとする。
不織布は、繊維径が互いに異なる複数種類の繊維から構成されてもよいが、上記と同様の観点から、繊維径が20μm以下の構成繊維からなることが好ましく、繊維径が15μm以下の構成繊維からなることがより好ましい。不織布が、繊維径が互いに異なる複数種類の繊維を含んでいる場合、前記「平均繊維径」は、不織布全体における構成繊維の繊維径の平均である。
本実施形態の不織布を吸収性物品に用いる場合、該吸収性物品は、該不織布を構成部材として備える。
上記と同様の観点から、前記吸収性物品は、本実施形態の不織布を、該吸収性物品の外面を形成する外装体として備えることが好ましい。特に、本実施形態の不織布は、両面が平坦であるので、外装体に用いることにより滑らかな手触りが得られる。
繊維ウエブは、繊維径が互いに異なった複数種類の繊維を積層してなる積層ウエブ又は混合してなる混合ウエブであってもよい。
三層以上の積層ウエブを用いる場合、該積層ウエブの表面を形成する層は熱可塑性の繊維を含んで構成され、且つ該表面を形成する層間に介在する中間層はコットン等の非熱可塑性の繊維を含んで構成されてもよい。
なお、構成繊維の最低融点とは、芯鞘型複合繊維のように複数種類の樹脂を繊維が有する場合、それらの樹脂の中で最も融点が低いものの融点を指す。明確な融点が存在しない樹脂の場合は軟化点を指す。
以下、繊維ウエブ内部に介在される別体のシートであって、該繊維ウエブを不織布化した後、その不織布から取り除かれるシートを「介在シート」という。なお、三層以上の積層ウエブにおいて、該積層ウエブの表面を形成する層間に介在する中間層を形成し、且つ不織布化した後に、その不織布から取り除かれないシートは、介在シートではない。
原料繊維として、芯成分がPET、鞘成分がPEからなる同心の芯鞘型複合繊維(芯鞘比50質量%:50質量%)からなる1.2dtexの熱可塑性繊維を用いた。斯かる原料繊維は、最低融点が120℃であった。公知のカード機を用い常法に従って、坪量が10g/m2となるように繊維ウエブを2枚製造した。次いで、介在シートとして1枚のキムワイプ(登録商標)(日本製紙クレシア株式会社製、S-200)を2枚の繊維ウエブの間に挟んで、積層ウエブを作製した。この積層ウエブを樹脂製のメッシュベルトに載置した状態で、エアスルー方式により熱風を吹き付ける熱処理工程を行い不織布化した後、キムワイプを引き抜いて不織布を製造した。熱処理工程(エアスルー処理)における熱処理条件は表1に示すとおりであった。
2枚の繊維ウエブの間に中間層を挟んで作製した積層ウエブを用いた点以外は、実施例1と同様の方法により、不織布を製造した。中間層は、PET繊維(帝人フロンティア株式会社製、商品名「テイジンテトロン 3.3dtex」)を用いて、坪量が2g/m2となるように作製した繊維ウエブであった。実施例2では、中間層は引き抜かずに不織布を製造した。
実施例1の原料繊維を用いて、坪量が12g/m2となるように繊維ウエブを2枚製造した。同様の方法で丸三産業製コットンを原料繊維として坪量が4g/m2となるように繊維ウエブを1枚製造し、これを真ん中の層(中間層)にした積層ウエブを製造した。この積層ウエブを用いた点、及び実施例1と熱処理工程(エアスルー処理)における熱処理条件を異ならせた点以外は、実施例1と同様の方法により不織布を製造した。実施例3では、中間層は引き抜かずに不織布を製造した。
2枚の繊維ウエブの間に介在シートを挟まないで、積層ウエブを作製した点以外は、実施例1と同様の方法により不織布を製造した。
坪量及び熱処理工程(エアスルー処理)における熱処理条件を異ならせた点以外は、比較例1と同様の方法により不織布を製造した。
坪量を異ならせた点以外は、比較例2と同様の方法により不織布を製造した。熱処理工程(エアスルー処理)における熱処理条件は表1に示すとおりであった。
坪量を異ならせた点以外は、比較例2と同様の方法により不織布を製造した。熱処理工程(エアスルー処理)における熱処理条件は表1に示すとおりであった。
実施例及び比較例において得られた製造直後の不織布について、前述した方法により厚みを測定した。測定結果を表1に示す。
実施例及び比較例において得られた不織布について、前述した方法により回復厚みを測定した。測定結果を表1に示す。
実施例及び比較例の不織布について、クッション性を評価した。評価方法は以下のとおりである。不織布から、10cm×10cmの大きさで切り出したものを試験片として用い、パネラーとして3名のクッション性の評価に関して熟練した成人男性が、該試験片を触ることで、そのクッション性(ふっくらさ)を評価した。試験片の触り方は規定しておらず、パネラー各々が自由に試験片を触って評価した。斯かる評価は、市販のおむつから取り出した外層シートを触ったときのクッション性を評価基準とした。具体的には、市販のおむつ「メリーズ寵愛の抱擁」(花王株式会社、2019年製、中国販売品)の外層シートを3点とし、別の市販のおむつ「メリーズさらさらエアスルーMサイズ」(花王株式会社、2019年製、日本販売品)の外層シートを1点とした。外層シートは、おむつの外面を形成するシートである。前記評価基準において、評価点が高いほど試験片がふっくらしており、クッション性が高いと評価した。また、評価基準が3点のおむつよりもクッション性が高いと評価した場合、評価点を3点より高い点数とし、最高評価を5点とした。評価点は、パネラー3人の平均値を整数桁に四捨五入して算出した。評価結果を表1に示す。
Claims (6)
- エアスルー不織布からなる吸収性物品用不織布であって、
非伸縮性繊維(ただし、コア偏心複合フィラメント又はサイドバイサイド複合フィラメントから作製される捲縮性繊維を除く)からなり、該非伸縮性繊維が、繊維径が15μm以下である細繊維を含んでおり、
全ての構成繊維に対する、前記細繊維の割合が30%以上であり、
坪量が30g/m2以下であり、両面が平坦であり、30cN/cm2の荷重を24時間印加後の厚みが1.6mm以上である、吸収性物品用不織布。 - 前記非伸縮性繊維は、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選択される1種又は2種以上の樹脂成分を含む、請求項1に記載の吸収性物品用不織布。
- 繊維径が20μm以下の繊維からなる、請求項1又は2に記載の吸収性物品用不織布。
- 坪量が28g/m2以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の吸収性物品用不織布。
- 請求項1~4の何れか1項に記載の吸収性物品用不織布を構成部材として備える、吸収性物品。
- 前記構成部材が、吸収性物品の外面を形成する外装体である、請求項5に記載の吸収性物品。
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