JP7540903B2 - 流路とコロイド粒子を用いた被検物質検出方法 - Google Patents
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Description
被検物質の検出の際、被検物質に直接結合する試薬である検出試薬及び該検出試薬に結合する増感試薬を用いるとき、検出試薬を用いた後に洗浄工程を行い、未結合の検出試薬を除いた後、増感試薬を用いることが一般的である。しかし、手順が煩雑になったり、これを自動化する機器が必要になったりしていた。イムノクロマト法などの1ステップの簡易な検出手法においてこのように増感するためには特許文献1の様な流路を含めた構造の複雑化が必要であり、特許文献2の様に複数工程の自動化などのコストがかかる技術の採用が必要であった。
1つの流路で2つ以上の関連する被検物質を同時に検出する方法がある。たとえば、上気道感染症に関連したイムノクロマト法であれば、インフルエンザA型とB型及びRSV(Respiratory syncytial virus)を同一キットで個別に(3種類それぞれのテストラインで)検出するキットが市販されている。また、たとえ試験項目が1つであっても、被検物質が複数種類で構成される場合がある。たとえば、被検物質がヒトなどの真核生物のバイオマーカータンパク質であればスプライジングバリアントが存在する場合があり、被検物質が微生物であれば、複数の血清型や遺伝子型で分類される場合がある。これらの場合、被検物質に対する親和性物質の結合部位をバリアントの共通領域に設計できないことがあるため、同一の検査項目でありながら複数の親和性物質が必要になることがある。バリアントを含む複数の被検物質に対する複数の親和性物質を用いるには、1つの粒子が複数種類の親和性物質と結合したり、各親和性物質が一種類ずつ結合したコロイド粒子を用いて被検物質の検出を行ったりすることができる。1つの粒子に複数の親和性物質を結合させる方法より、それぞれの粒子にそれぞれの親和性物質を結合させる方が、安定的な親和性物質結合粒子の作成などの観点から、好ましい。このように、被検物質が複数種類で構成される場合に、被検物質の一部の種類しか含まれないことがある。
2つ以上の異なる種類の粒子それぞれを異なる方法で被験物質を検出できる。例えば、着色粒子と蛍光粒子の併用は目視と高感度化を実現できる。しかし、同一の被検物質に結合する際、これら粒子が互いに競合することがある。このため、多くの場合、一種類の粒子で行うよりも感度やS/N比が低下する。特許文献3のように、これら粒子の複合粒子を作製することも可能だが、作製コストの問題がある。また、構成する粒子のうち少なくとも1種類は単独で被検物質と結合した場合に比べS/N比が変わらないか低下する。
従来よりも高感度な被検物質の検出を、従来と同程度の作業や時間で行う。
同一検出キット内で複数の被検物質を対応するそれぞれのコロイド粒子を用い検出する際、結合するそれぞれの粒子を用いる場合、必ずしもすべての被検物質がサンプル中に含まれない。コロイド粒子はその一部しか被検物質の検出に関与できず、反応に関与しない粒子により、検出時のS/N比が低下する。
複数種類の粒子を用い、粒子の種類ごとにそれぞれの検出法を行う場合、これを1段階で行うこと困難であったり、検出時のS/N比が低下したりする。
発明者が既に発明したコロイド粒子同士の結合を用いる多段階増感方法(特願2019-213491)では増感工程を行う際、増感前に検出工程と洗浄工程が必要であった。これに対し本法では洗浄工程なしに検出工程と増感工程を合わせて1工程で行うことで、作業コストと時間コストを削減する。具体的には、イムノクロマト法等の担体流路を用いた被検物質検出方法において、被検物質結合粒子と粒子結合粒子が混ざった状態で流路上を流れ、被検物質:被検物質結合粒子:粒子結合粒子(:は結合を示す)の複合体を検出部位において検出する。
複数の種類の被検物質を、それぞれの物質に対する親和性物質を結合させたコロイド粒子を用いて検出する場合、あるいは被検物質が1種類であっても、コロイド粒子数に対し、被検物質の量が相対的に少ない場合がある。このような場合に被検物質に結合できないコロイド粒子を有効に用いることでS/N比が増加する。具体的には被検物質に結合できないコロイド粒子が粒子結合粒子として間接的に被検物質に結合し、S/N比が上昇する。反応に関与しなかったコロイド粒子を他の粒子を介して複合体を形成させることで、高いS/N比で被検物質を検出する。
二種類以上の検出方法に対応した粒子(例えば着色粒子と蛍光粒子)を用い、S/N比を低下させることなく、一段階の操作で被検物質の検出を行う。
[1] 担体上の流路上の検出部位において被検物質をコロイド粒子を用いて検出する方法であって、表面を修飾する物質を介して互いに結合しうるコロイド粒子同士を含み、これらコロイド粒子が担体上の流路の一部又は全部を混合された状態で流れ、検出部位においてコロイド粒子の一部が被検物質に対し、他のコロイド粒子を介して間接的に結合する被検物質検出方法。
[2] コロイド粒子表面に被検物質に対する親和性物質が結合していないコロイド粒子を含む[1]の方法。
[3] コロイド粒子の少なくとも1つが親水性コロイドである[1]又は[2]の方法。
[4] コロイド粒子の少なくとも1つが疎水性コロイドである[1]~[3]のいずれかの方法。
[5] 被検物質の検出の感度あるいはS/N比が上昇する[1]~[4]のいずれかの方法。
[6] 異なる2種以上の被検物質を検出する[1]~[5]のいずれかの方法。
[7] 被検物質に結合しなかった直接結合粒子が間接結合粒子と同様に機能する[1]~[6]のいずれかの方法。
[8] コロイド粒子の少なくとも1つが量子ドットである[1]~[7]のいずれかの方法。
[9] 2つ以上の流路が途中で合流する[1]~[8]のいずれかの方法。
[10] 流路が合流点より上流で分岐する[9]の方法。
[11] 被検物質に親和性を有する物質を結合させたコロイド粒子を用い、担体上の流路上の検出部位において被検物質を検出する方法であって、直接結合粒子と、一種類又は多種類からなる間接結合粒子を用い、直接結合粒子は被検物質に結合する修飾物質を表面に結合させたコロイド粒子であり、間接結合粒子は直接結合粒子表面の修飾物質に結合する修飾物質、及び/又は他の間接結合粒子表面の修飾物質に結合する修飾物質を表面に結合させたコロイド粒子であり、これらのコロイド粒子が担体上の流路の一部又は全部において混合された状態で流れ、被検物質:直接結合粒子:間接結合粒子(「:」は結合を示す)の複合体を形成させることにより感度を上昇させて検出する、被検物質検出方法。
[12] 平均流路径が1000μm以下である担体又は多孔性担体を流路の一部又は全部に用いた[11]の方法。
[13] 直接結合粒子、間接結合粒子及び被検物質をあらかじめ混合して担体にアプライする、[11]又は[12]の方法。
[14] 直接結合粒子用流路を有する担体及び間接結合粒子用流路を有する担体が合流する担体を用い、直接結合粒子を直接結合粒子用流路を有する担体の上流部にアプライし、間接結合粒子を間接結合粒子用流路を有する担体の上流部にアプライし、担体合流部において混合され、混合された状態で担体合流部の下流を流れる、[11]~[13]のいずれかの方法。
[15] 直接結合粒子と間接結合粒子の混合後の流路が被検物質検出部位まで同じ担体である、[11]~[14]のいずれかの方法。
[16] 担体がイムノクロマト法用試験片であり、イムノクロマトグラフィーの原理により被検物質を検出する、[1]~[15]のいずれかの方法。
[17] 用いるコロイド粒子のうち少なくとも1つがラテックス粒子である[1]~[16]のいずれかの方法。
[18] 用いるコロイド粒子のうち少なくとも1つが金コロイド粒子である[1]~[17]のいずれかの方法。
[19] 被検物質が生物由来の物質である、[1]~[18]のいずれかの方法。
[20] 被検物質がウイルスを含む感染性微生物由来の物質である、[1]~[19]のいずれかの方法。
[21] [11]~[20]のいずれかの方法に用いるための、少なくとも直接結合粒子及び間接結合粒子を含むキットであり、これら粒子が複合体を形成するキット。
[22] イムノクロマト法用キットである、[1]~[10]のいずれかの方法に用いるためのキット又は[21]のキット。
[23] 被検物質に親和性を有する物質を結合させたコロイド粒子を用いた、担体上の流路上の検出部位において被検物質を検出する方法において、被検物質検出の感度を上昇させる方法であって、直接結合粒子と、一種類又は多種類からなる間接結合粒子を用い、直接結合粒子は被検物質に結合する修飾物質を表面に結合させたコロイド粒子であり、間接結合粒子は直接結合粒子表面の修飾物質に結合する修飾物質、及び/又は他の間接結合粒子表面の修飾物質に結合する修飾物質を表面に結合させたコロイド粒子であり、これらのコロイド粒子が担体上の流路の一部又は全部において混合された状態で流れ、検出部位において被検物質:直接結合粒子:間接結合粒子(「:」は結合を示す)の複合体を形成させることにより、被検物質検出の感度を上昇させる方法。
1.被検物質の検出感度の上昇
被検物質結合粒子のシグナルと粒子結合粒子のシグナルとを併せて検出することで被検物質の検出感度が上昇する。
2.S/N比の増加
被検物質の検出に関与しなかった直接結合粒子が粒子結合粒子として被検物質に間接的に結合することでS/N比が上昇する。
3.複数種類の粒子を用いた1段階の多角的な被検物質の検出方法
複数の被検物質検出法を高いS/N比で簡易に実施できる。
本発明で用いるコロイド粒子として、ラテックス粒子等の親水コロイド粒子や金属コロイド粒子、シリカコロイド粒子等の疎水コロイド粒子、又は量子ドットなどを含むコアシェル構造を持つ粒子などが挙げられる。疎水コロイド粒子には、保護コロイドが結合したものも含まれる。ここで、保護コロイドとは、親水コロイドであり、疎水コロイドを取り囲むことにより疎水コロイドを保護するコロイドをいう。保護により、加熱や塩類の添加等による溶液の変化に起因するコロイド粒子の凝析を防止することができる。疎水コロイドは電気的な反発力で分散を保っていることが多い。このため、本発明に用いるコロイド粒子は少なくとも1つが親水性コロイドであることがコロイド粒子同士の結合しやすさの面で好ましい。疎水コロイド粒子は、表面プラズモン共鳴を起こす粒子であってもよい。表面プラズモン共鳴を引き起こすことにより特定波長付近の光を吸収する。ラテックス粒子には、着色ラテックス粒子や蛍光色素を含むラテックス粒子等が含まれる。ラテックス粒子とは、コロイド状に水中に分散した乳濁液を形成する粒子をいう。粒子の材質は限定されないが、検査薬等の技術分野において抗体、抗原、リガンド、レセプター等のタンパク質を結合する固相担体の材料に用いられるものを用いることができる。例えば、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸共重合体などのスチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリビニルトルエンなどの樹脂、シリカ、セルロース等が挙げられる。この中でも、スチレンをベースとする粒子が好ましい。スチレンをベースとする粒子とは、ポリスチレンやスチレン又はスチレンの誘導体と重合性不飽和カルボン酸や重合性不飽和スルホン酸等との共重合体を材料とする粒子をいう。スチレンの誘導体としては、クロロメチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられ、重合性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、重合性不飽和スルホン酸としては、スチレンスルホン酸ソーダ等が挙げられる。本発明において、スチレンをベースとするラテックス粒子をポリスチレンラテックス粒子という。ラテックス粒子の直径は、数十~数百nm、好ましくは50~800nm、さらに好ましくは200~600nmである。金属コロイド粒子は、金属、合金、酸化金属、金属化合物等の種類、形状を問わないが、例えば、金コロイド粒子が挙げられる。また、金属コロイド粒子1つに一層シリカ等の材料によりコーティングされているコアシェル型のものも含む。さらに、粒子同士を様々な形で結合させた複合粒子も用い得る。金属コロイド粒子の直径は、10~200nm、好ましくは10~100nm、さらに好ましくは10~50nmである。どのようなコロイド粒子であっても、一般的なコロイド粒子結合用表面修飾物質分子及びこれとコロイド粒子を結合するリンカー分子を合わせたサイズと同程度あるいは十分に大きい粒子(抗体などの一般的な分子であれば粒子径が直径10nm以上)を用いることが、立体障害による未反応なコロイド粒子結合用表面修飾物質を残す上で好ましい。
本発明の方法において、コロイド粒子は担体上の流路を流れて移動する。
コロイド粒子や被検体が移動する多孔性担体の流路の孔の内径(担体流路径)はコロイド粒子径に比して十分に大きいことが必要である。本発明の方法を用いた際、検出阻害複合体により測定結果やバックグラウンドシグナルに影響を与えないことが好ましい。担体流路径は用いられるコロイド粒子径にもよるが、平均して1000μm以下であり、好ましくは500μm以下、さらに好ましくは200μm以下、さらに好ましくは100μm以下であり、100nmから100μm程度であることが好ましい。この点、流路を形成する担体としては多孔性担体が好ましく、その中でもニトロセルロースメンブレンが好ましい。さらに、流路径がニトロセルロースメンブレンと同程度のマイクロメートルオーダーである、マイクロ流路が好ましい。マイクロメートルオーダーの流路径を有する流路をマイクロ流路と呼ぶ。
被検物質は核酸、タンパク質、糖、その他の化合物など何でもよく、生物由来の物質であってもよい。また、これらの複合体、たとえば細菌やウイルスなどの病原性微生物、あるいは生体中あるいは環境中の物質などであってもよい。
イムノクロマト法用試験片は、被検物質(抗原等)を捕捉する抗体等の物質が固定化された検出部位を有する支持体、検体をアプライする部位、展開された検体液を吸収する吸収帯、これら部材を1つに貼り合わせるためのバッキングシート等を具備する。
(1)のイムノクロマト法用試験片を用いて以下のようにアッセイを行うことができる。
第1の担体の上流部に被検物質を含む検体と直接結合粒子の混合浮遊液をアプライし、第2の担体の上流部に間接結合粒子を含む浮遊液をアプライする。アプライは浮遊液をサンプルパッドに滴加することにより行うこともできるし、容器にアプライする浮遊液を入れそれにイムノクロマト法用試験片のサンプルパッドを浸すことにより行うこともできる。被検物質と直接結合粒子の混合液と間接結合粒子は、第1の担体と第2の担体が重ね合わさる部分で合流し、流路混合部を形成する。被検物質と直接結合粒子と間接結合粒子は混合した状態で、担体の検出領域に移動する。担体の検出領域で、被検物質と結合する物質:被検物質:直接結合粒子:間接結合粒子の複合体(「:」は結合を示す)が形成され、直接結合粒子及び間接結合粒子からのシグナルを検出することにより被検物質を測定することができる。
試験方法
被検物質として、ビオチン/抗体のモル比率が5となるようにアミノ基ビオチン標識試薬(Thermo社)を用いて修飾したビオチン化マウス抗体を用いた。
直接結合粒子と間接結合粒子はメンブレン上を移動し、ビオチン化マウス抗体を固定化した検出領域上に集積した。図7に示す通り、間接結合粒子(ビオチン修飾粒子)を加えることで、各被検物質濃度において被検物質検出シグナルが増感された。直接結合粒子(ストレプトアビジン修飾粒子)及び間接結合粒子による呈色は、被検物質の濃度依存的に見られた。被検物質濃度が40μg/mlであっても、直接結合粒子がアプライされない場合、間接結合粒子によるシグナルは検出されなかった。流路状にコロイドの凝集によるライン形成やバックグラウンドシグナルの上昇は見られなかった。
直接結合粒子なしでは、間接結合粒子は被検物質によるシグナルが検出されず、間接結合粒子による増感効果が見られることから、間接結合粒子は直接結合粒子を介して間接的に被検物質に結合したと考えられる。被検物質:被検物質結合粒子:粒子結合粒子(:は結合を示す)の複合体の形成が示唆された。粒子がメンブレンに直接アプライされる場合、検出阻害複合体はあまり形成されないことが示唆された。
試験方法
サンプルパッド26、コンジュゲーションパッド24及び支持体19が直列に接触しており流路の枝分かれがない従来のイムノクロマト法用試験片である、図4の形状のストリップを用いて試験を行った。1mg/mlの被検物質捕捉物質(抗インフルエンザウイルス抗体)1μlをニトロセルロースメンブレンにブロット後、乾燥させた。被検物質(インフルエンザウイルス不活化抗原)、直接結合粒子(ビオチン/抗体のモル比率が1から16までの様々な個数のビオチンを付加した抗インフルエンザウイルス抗体修飾ラテックス)、第一粒子結合粒子(ストレプトアビジン修飾ラテックス)の混合液をサンプルパッド上にアプライした。表面修飾物質結合前の各ラテックス粒子には同一(赤色、直径400nm程度)のものを用いた。
図8に結果を示す。S1からS5へと感度が上昇した。S1からS4まではサンプルがコンジュゲーションパッドからメンブレンへの移行する部位(矢印の部位)にラテックスの停滞がみられたが、S5ではS1からS4に比べ減少した。
本発明者のこれまでの検討により、ビオチン数の増加によるアビジンとビオチンの結合反応とビオチン数の増加による抗原抗体反応の阻害はトレードオフの関係にあると考えられた。S1からS4までは、ビオチンの個数を減らすことで、ビオチン修飾による抗原抗体反応の阻害が抑制され、感度が上昇したと考えられる。S5は、検出阻害複合体の形成が抑制されていることから、アビジンとビオチンの反応のみを考慮した際のビオチンの最適個数より少なく、粒子結合粒子数が抑制されている可能性がある。しかし、検出阻害複合体が形成されにくくなり、多くのラテックス粒子が反応に関与することができたため、結果としてS4よりさらに感度が上昇したと考えられる。このように、コロイド粒子結合用表面修飾物質の量を最適化することで、S/N比が改善することがある。
試験方法
1mg/mlの被検物質捕捉物質(抗RSV (Respiratory syncytial virus)抗体)1μlをニトロセルロースメンブレンにブロット後、乾燥させた。被検物質(RSV不活化抗原)、直接結合粒子(ビオチン/抗体のモル比率が1となるようにビオチンを付加した抗RSV抗体修飾ラテックス)、第一間接結合粒子(ストレプトアビジン修飾ラテックス)及び第二間接結合粒子(直接結合粒子に比し、8倍量のビオチン分子が第二間接結合粒子に結合)をアプライし、それぞれの間接結合粒子の効果を検討した。表面修飾物質結合前の各ラテックス粒子には同一(赤色、直径400nm程度)のものを用いた。ストリップの構造は図2に示す構造を用い、図3のように枝分かれした2枚の各メンブレンの端よりそれぞれの浮遊液を含浸させた。具体的には被検物質、直接結合粒子及び第二間接結合粒子の混合液は同じ流路から、第一間接結合粒子は別の流路からアプライした。流路混合部には、特許第4865664号公報に記載の方法と同様の方法を用い、検出部位上流の直接結合粒子用流路であるニトロセルロースメンブレン上に、第一間接結合粒子用流路である別のニトロセルロースメンブレンをクリップではさむことにより圧接した。ネガティブコントロールには、RSV抗原を除いたものを用いた(Group-4)。
図9に示す通り、直接結合粒子のみの場合、非常に薄いドットが確認されたが(Group-1)、第一間接結合粒子を用いると、ドットが濃くなり、検出可能な程度にシグナルが増感された(Group-2)。第二間接結合粒子も合わせて用いると、さらにドットが濃くなった(Group-3)が、抗原が含まれない場合は、ドットが観察されなかった(Group-4)。
従来の直接結合粒子のみを用いる検出法では、被検物質が薄い場合、被検物質:直接結合粒子(「:」は結合を示す)の複合体のみが被検物質捕捉部位で検出されるため、検出シグナルは低い(Group-1)。これに対し、間接結合粒子を併せて用いた場合、被検物質:直接結合粒子の複合体だけでなく被検物質:被検物質結合粒子:粒子結合粒子の複合体が形成されていると考えられる。これら複合体が、被検物質捕捉部位において捕捉、あるいはさらに集積され、検出感度が上昇したと考えられる。第二間接結合粒子は直接結合粒子に比べ、粒子結合用表面修飾物質であるビオチンが多く結合している。このように、直接結合粒子表面の被検物質に対する親和性物質と粒子結合用表面修飾物質が別である場合、第二粒子結合粒子を用いることで、検出感度の上昇やS/N比を改善できることがある(Group-2とGroup-3の比較)。また、本法において適切な材料や流路設計を用いれば、直接結合粒子用流路と間接結合粒子用流路の担体を用いた合流が可能であることや、第二間接結合粒子以上の間接結合粒子を用いる際でも流路数を2流路に限定することが可能であることが示唆された。
試験方法
図5の形状のストリップ上に、2本のテストラインと1本のコントロールラインを形成した。2本のテストラインには1mg/mlの被検物質捕捉物質(抗RSV(Respiratory syncytial virus)抗体又はRSVには交差反応しない抗体)0.5μlをニトロセルロースメンブレンにブロットした。コントロールラインには抗マウス抗体をブロットした。これらのブロット後、メンブレンを乾燥させた。2種類の直接結合粒子(直接結合粒子A及び直接結合粒子 B;2種類とも赤色に着色した直径400nm程度のラテックスコロイド粒子)の被検物質に対する親和性物質にはマウス抗体を用いた。直接結合粒子Aは抗RSV抗体を修飾し、ビオチン/抗体のモル比率が1となるようにビオチンを付加した。直接結合粒子BはRSVには反応しないマウス抗体を修飾し、ビオチン/抗体のモル比率が1となるようにビオチンを付加した。直接結合粒子A及び直接結合粒子Bを図5に示すコンジュゲートパッド1に、第一粒子結合粒子(無着色のストレプトアビジン修飾ラテックスコロイド粒子)をコンジュゲートパッド2に、それぞれ塗布後、乾燥させた(Group-4)。粒子の塗布については、流路合流部である重なる先端部を避け、それぞれのコンジュゲートパッド中央部に細く塗布した。本発明の効果を調べるために、ビオチン化をしていない直接結合粒子を用いたストリップ(Group-1及びGroup-2)やビオチン化をしていない直接結合粒子の濃度を2倍にしたストリップ(Group-2)、又は間接結合粒子を塗布しないストリップ(Group-3)を併せて作製した。これらのストリップに被検物質(RSV不活化抗原)をアプライした。それぞれの間接結合粒子の効果を検討した。
図10に結果を示す。2本のテストラインのうち、RSV抗体をブロットしたライン位置を図に示す。直接結合粒子の総和が2倍になると、テストラインシグナルとバックグラウンドシグナルが増加した(Group-1とGroup-2の比較)。間接結合粒子を加えた場合、バックグラウンドシグナルが増加した(Group-4とGroup-3の比較)が、直接結合粒子の数を2倍にした際よりもテストラインシグナルが高くなった(Group-4とGroup-1の比較)。ビオチン修飾の有無では感度に差はなかった(Group-2とGroup-3の比較)。実施例3で見られたようなメンブレンへの移行部でのコロイド粒子の停滞はみられなかった。
2種類の直接結合粒子のみを用い、間接結合粒子を用いない場合、粒子結合用表面修飾物質(ビオチン)による修飾は必要ない。粒子結合用表面修飾物質は直接結合粒子の被検物質に対する結合を阻害する可能性があるが、粒子結合用表面修飾物質量を調整した結果、この阻害はみられなかった(Group-2とGroup-3の比較)。特定の被検物質に対する直接結合粒子の数は感度やバックグラウンドシグナルの濃さと相関する(Group-1とGroup-2の比較)。直接結合粒子Aは被検物質である不活化RSVに結合し、これを検出するが、直接結合粒子Bはこの検出に寄与しない。本実施例のように2つ以上の被検物質を同時に検出するキットに含まれる直接結合粒子の数は、検出感度を維持するため多くの場合、単独の被検物質を検出するキットより多くなる。このため、バックグラウンドシグナルが上昇しやすい(Group-1とGroup-2の比較)。間接結合粒子を用いると直接結合粒子の数を変えることなく、検出感度を上昇させることができる(Group-3とGroup-4の比較)。間接結合粒子には無着色のラテックスを用いているため、シグナルの増加は直接結合粒子によるものであると考えられる。間接結合粒子なしでは反応に寄与できなかった直接結合粒子Bや直接結合粒子Aの一部が粒子結合粒子としてシグナルの増加に寄与していると考えられる。以上より、2種類以上の被検物質を同時に検出する被検物質検出法において、本発明は検出感度やS/N比を上昇させるために有用であると考えられる。
試験方法
図5の形状のストリップ上に、2本のテストラインと1本のコントロールラインを形成した。2本のテストラインには1mg/mlの被検物質捕捉物質(抗インフルエンザウイルス抗体又はインフルエンザウイルスには交差反応しない抗体)0.5μlをニトロセルロースメンブレンにブロットした。コントロールラインには抗マウス抗体をブロットした。これらのブロット後、メンブレンを乾燥させた。直接結合粒子(ビオチン化抗インフルエンザウイルス抗体を結合させた直径40nmのBBI社製金コロイド)と間接結合粒子(青色のストレプトアビジン修飾ラテックスコロイド粒子;直径約400nm)と被検物質(不活化インフルエンザウイルス)とをサンプルパッドからアプライした(Group-2)。また、これ(Group-2)と間接結合粒子(Group-1)又は直接結合粒子(Group-3)をアプライしないものとを比較した。
図11に結果を示す。Group-2において紫色のテストライン及びコントロールラインが形成された。Group-1においては赤色のテストライン及びコントロールラインが形成され、Group-3においてはテストラインもコントロールラインも形成されなかった。
紫色のラインは対応粒子同士が結合していることを示す。金コロイドのような疎水性コロイドを用い、本発明を実施できることが示唆された。
2 被検物質
3 第1番目のコロイド粒子
4 コロイド粒子結合用表面修飾物質であって被検物質に対する親和性物質
5 表面修飾物質結合コロイド粒子
6 コロイド粒子C(1)
7 コロイド粒子結合用表面修飾物質M(1)
8 増感用修飾コロイド粒子MC(1)
9 コロイド粒子C(2)
10 コロイド粒子結合用表面修飾物質M(2)
11 増感用修飾コロイド粒子MC(2)
12 コロイド粒子C(3)
13 コロイド粒子結合用表面修飾物質M(3)
14 増感用修飾コロイド粒子MC(3)
15 イムノクロマト法用試験片
16 第1の担体
17 第2の担体
18 流路混合部
19 検出部位を含む支持体(メンブレン)
20 吸収パッド(濾紙)
21 直接結合粒子及び被検物質、あるいは直接結合粒子、被検物質及び第2間接結合粒子を含む浮遊液
22 間接結合粒子を含む浮遊液
23 フィルムなどの不透過膜
24 コンジュゲーションパッド1
25 コンジュゲーションパッド2
26 サンプルパッド
27 バッキングシート
Claims (14)
- 被検物質に親和性を有する物質を結合させたコロイド粒子を用い、担体上の流路上の検出部位において被検物質をイムノクロマトグラフィーの原理により検出する方法であって、直接結合粒子と、一種類又は多種類からなる間接結合粒子を用い、直接結合粒子は被検物質に結合する修飾物質を表面に結合させたコロイド粒子であり、間接結合粒子は直接結合粒子表面の修飾物質に結合する修飾物質、及び/又は他の間接結合粒子表面の修飾物質に結合する修飾物質を表面に結合させたコロイド粒子であり、直接結合粒子用流路を有する担体及び間接結合粒子用流路を有する担体が合流する担体であって、直接結合粒子用流路を有する担体及び間接結合粒子用流路を有する担体が合流点より上流で分岐している担体を用い、直接結合粒子を直接結合粒子用流路を有する担体の上流部にアプライし、間接結合粒子を間接結合粒子用流路を有する担体の上流部にアプライし、担体合流部において混合され、混合された状態で担体合流部の下流を流れ、被検物質:直接結合粒子:間接結合粒子(「:」は結合を示す)の複合体を形成させることにより感度を上昇させて検出する、被検物質検出方法。
- コロイド粒子表面に被検物質に対する親和性物質が結合していないコロイド粒子を含む請求項1に記載の方法。
- コロイド粒子の少なくとも1つが親水性コロイドである請求項1又は2に記載の方法。
- コロイド粒子の少なくとも1つが疎水性コロイドである請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
- 異なる2種以上の被検物質を検出する請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
- コロイド粒子の少なくとも1つが量子ドットである請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
- 平均流路径が1000μm以下である担体又は多孔性担体を流路の一部又は全部に用いた請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
- 直接結合粒子と間接結合粒子の混合後の流路が被検物質検出部位まで同じ担体である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
- 用いるコロイド粒子のうち少なくとも1つがラテックス粒子である請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
- 用いるコロイド粒子のうち少なくとも1つが金コロイド粒子である請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
- 被検物質が生物由来の物質である、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
- 被検物質が感染性微生物由来の物質である、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
- 感染性微生物がウイルスである、請求項12に記載の方法。
- 請求項1~13のいずれか1項に記載の方法に用いるための、イムノクロマト法用試験片および直接結合粒子及び間接結合粒子を含むキットであり、イムノクロマト法用試験片は、直接結合粒子用流路を有する担体及び間接結合粒子用流路を有する担体が合流する担体であって、直接結合粒子用流路を有する担体及び間接結合粒子用流路を有する担体が合流点より上流で分岐している担体を含み、直接結合粒子は被検物質に結合する修飾物質を表面に結合させたコロイド粒子であり、間接結合粒子は直接結合粒子表面の修飾物質に結合する修飾物質、及び/又は他の間接結合粒子表面の修飾物質に結合する修飾物質を表面に結合させたコロイド粒子であり、直接結合粒子及び間接結合粒子が担体上で複合体を形成するキット。
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