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JP7484949B2 - クラッド板およびクラッド板を用いた筐体 - Google Patents

クラッド板およびクラッド板を用いた筐体 Download PDF

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Description

この発明は、クラッド板およびクラッド板を用いた筐体に関し、たとえば、平板状のベーパーチャンバー(筐体)を構成するのに好適なクラッド板およびそのクラッド板を用いた筐体に関する。
近年、半導体デバイスを搭載した電子機器(たとえば、ホームコンピュータ、モバイルコンピュータ、タブレットコンピュータなど)および通信機器(たとえば、タブレットターミナル、セルフォンなど)では、小型化、薄型化および軽量化に加えて、高機能化および高性能化が着々と進んでいる。たとえば、電子機器や通信機器における中心的な処理装置であるCPUは、動作速度の高速化および高密度化が急速に進展したことに起因して、発熱量が増大している。この発熱による機器内部の過度な温度上昇は、CPUの誤作動や熱暴走などの原因になる。そのため、熱源となるCPUなどの半導体デバイスからの吸熱効率の向上と、機器外部への排熱効率の向上が急務となっている。
こうした電子機器や通信機器の吸熱効率の向上および排熱効率の向上に有効な放熱手段として、ベーパーチャンバーが提案されている。たとえば、特許文献1、2が開示するベーパーチャンバーは、上板と下板とを溶接や拡散接合などの手段により接合して形成した平板状の筐体である。平板状の筐体の内部には、水やメタノールなどの作動流体が減圧封入されている。上板と下板は、熱伝導性のよいC1020などの銅層と、相応の機械的強さを有するSUS316Lなどのステンレス鋼層とから成るクラッド板であり、互いの銅層が対向している。そのため、半導体デバイスなどの熱源は筐体の外側のステンレス鋼層の表面に配置され、筐体の内部の作動流体は熱伝導性のよい銅層の表面に接した状態になる。
こうしたクラッド板を用いたベーパーチャンバーにおいて、熱は、熱源からステンレス鋼層へ吸熱され、ステンレス鋼層から銅層へ、さらに銅層から水などの作動流体へと、伝熱される。水などの作動流体に伝わった熱は蒸発し、その蒸気が排熱部に接して凝縮し、排熱部から筐体の外部へと排熱される。このように、平板状のベーパーチャンバーは、水などの蒸発・凝縮のサイクルを利用し、熱源から効率よく吸熱し、外部へ効率よく排出することができるため、上記した電子機器や通信機器の伝熱特性(吸熱効率や排熱効率など)向上のための放熱手段として、大いに期待されている。
特開2016-188734号公報 特開2021-143829号公報
特許文献1が開示するベーパーチャンバーでは、平板状の筐体を構成する上板と下板に、銅層とステンレス鋼層とから成るクラッド板が使用されている。筐体の上板と下板は、溶接や加熱拡散接合などの加熱を伴う接合手段により接合されている。この場合、リン銅ろうや銀ろうなどを用いる、ろう接合も可能と考えられる。このベーパーチャンバーのように、銅層とステンレス鋼層とから成るクラッド板に対して加熱を伴う接合手段を用いる場合、クラッド板が高温に晒される。
たとえば、レーザー溶接などの溶接手段では、ステンレス鋼よりも融点が低いクラッド板の銅層が、少なくとも溶融する。そのため、銅の融点(1080℃以上)を参酌すれば、クラッド板の多くの部分が熱伝導によって900℃を超える高温域に達する可能性がある。また、加熱拡散接合では、銅とステンレス鋼との間に金属拡散層が形成される温度、たとえば、650℃以上950℃以下の温度に保持される。そのため、クラッド板の全体が650℃以上の高温環境下に置かれる。また、ステンレス鋼と銅の一般的なろう接合では、ろう材が溶融する温度、たとえば、650℃以上850℃以下の温度に保持される。そのため、クラッド板の全体が650℃以上の高温環境下に置かれる。
銅層とステンレス鋼層とから成るクラッド板が上記のような高温に晒されると、ステンレス鋼層の構成元素(たとえば、Si、Cr、Mn、Fe、Ni、Moなど)が銅層との接合面(接合層)からさらに銅層の内部に拡散していく。その結果、銅層の厚さにもよるが、これら拡散元素が銅層のステンレス鋼層とは反対側の表面に達し、銅層の表面およびその近傍に濃化することがある。たとえば、上記のベーパーチャンバーの場合、ステンレス鋼層の構成元素が銅層の表面に濃化していると、銅層の表面に接する水などの作動流体と反応し、その反応生成物が蒸発・凝縮のサイクルを阻害することがある。その結果、ベーパーチャンバーの伝熱特性(吸熱効率や排熱効率など)を劣化させ、さらには筐体を変形させることもある。
この発明の目的は、上記課題を解決するために、銅層とステンレス鋼層とから成るクラッド板であって、950℃で1分間保持した後の銅層の内部においてステンレス鋼層の構成元素の総含有比が特定の分布形態を示し、たとえば650℃以上950℃以下の高温に晒されても、銅層の表面にステンレス鋼層の構成元素が濃化しにくいクラッド板、および、そのクラッド板を用いた筐体を提供することである。
この発明者は、銅層(たとえばC1020)とステンレス鋼層(たとえばSUS316L)とから成るクラッド板を試作して950℃で1分間保持する熱処理を行い、熱処理後のクラッド材から銅層を剥離して銅片とし、剥離後の銅片を平坦に矯正し、矯正後の銅片の無作為に選定した剥離面から厚さ方向にGD-OES分析を行った。その結果、矯正後の銅片(すなわちクラッド板の銅層)の内部においてCr、Mn、FeおよびNiの総含有比が特定の分布形態を示す構成のものであれば、矯正後の銅片の剥離面とは反対側の表面(すなわちクラッド板の銅層の表面)にステンレス鋼層の構成元素が濃化しにくいことを見出し、この発明に到達した。
すなわち、この発明に係るクラッド板は、少なくとも15μmの厚さを有するステンレス鋼層に対して、少なくとも10μmの厚さを有する銅層が、拡散接合層を介して厚さ方向に接合されて成るクラッド板であって、前記クラッド板に対して950℃で1分間保持する熱処理を行い、前記熱処理後のクラッド板から銅層を剥離して銅片とし、前記銅片を平坦に矯正し、前記矯正後の銅片の無作為に選定した剥離面から厚さ方向にGD-OES分析を行って、Cr、Mn、FeおよびNiの総含有比を求めたとき、前記銅片の前記剥離面から5μmの位置の前記総含有比が2質量%以下である。
この発明に係るクラッド板は、前記銅層が少なくとも15μmの厚さを有し、前記銅片の前記剥離面から5μmの位置の前記総含有比が2質量%以下であり、10μmの位置の前記総含有比が0.5質量%以下であってよい。
この発明に係るクラッド板は、前記銅層が少なくとも20μmの厚さを有し、前記銅片の前記剥離面から5μmの位置の前記総含有比が2質量%以下であり、10μmの位置の前記総含有比が0.5質量%以下であり、15μmの位置の前記総含有比が0.2質量%以下であってよい。
この発明に係るクラッド板において、前記銅層は、99.0質量%以上のCuを含むことが好ましい。
この発明に係るクラッド板において、前記ステンレス鋼層は、15質量%以下のNi、20質量%以下のCr、2質量%以下のMnを含む、オーステナイト系ステンレス鋼層であることが好ましい。
この発明に係るクラッド板を用いて、筐体を構成することができる。すなわち、この発明に係るクラッド板を用いた筐体は、上記したいずれかのクラッド板から成る上板と、上記したいずれかのクラッド板から成る下板と、を有し、前記上板の銅層と前記下板の銅層とが厚さ方向に拡散接合されて画成された空間を備える。この発明に係るクラッド板を用いた筐体は、筐体内部の前記空間に水などの作動流体が封止される平板状のベーパーチャンバー(筐体)に好適である。
この発明によれば、ステンレス鋼層と銅層とから成るクラッド板であって、950℃で1分間保持した後の銅層の内部のステンレス鋼層の構成元素の総含有比が特定の分布形態を示し、たとえば650℃以上850℃以下の高温に晒されても、銅層の表面にステンレス鋼層の構成元素が濃化しにくいクラッド板、および、そのクラッド板を用いた筐体を提供することができる。
この発明に係るクラッド板の構成例を模式的に示す図である。 この発明に係るクラッド板を厚さ方向に切断したときの切断面の拡大像(写真)の一例を示す図である。 この発明に係るクラッド板を用いた筐体の構成例を模式的に示す図である。 この発明に係るクラッド板を用いた筐体の構成例を模式的に示す図である。
この発明に係るクラッド板について、クラッド板およびそのクラッド板を用いた筐体の構成例を挙げて、適宜図面を参照して説明する。なお、この発明に係るクラッド板およびそのクラッド板を用いた筐体は、ここに例示する構成例に限定するものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれると解することが相当である。なお、明細書および図面の記載において、簡便のため、クラッド板およびそのクラッド板を用いた筐体に係る用語および符号を共用することがある。また、総含有比(数値)は、特段の断りがない限り、質量%で記載する。
この発明に係るクラッド板の構成例を図1に示す。図1に示すクラッド板100は、ステンレス鋼層102に対して銅層101が、拡散接合層103を介して厚さ方向(Z方向)に接合されて成る。
クラッド板100の銅層101は、少なくとも10μmの厚さを有する。銅層101の厚さは、銅層101を構成するための銅板の平均厚さと、後述するクラッド圧延時の加工度から算定される値であってよく、もしくは、銅層101を剥離して得られる銅片101(剥離面101aを含む)を実測した平均値であってよい。なお、銅片101および銅片101の剥離面101aについては後述する。また、銅層101は、好ましくは、99.0質量%以上のCuを含む。たとえば、クラッド板100を用いてベーパーチャンバー(筐体)を構成した場合、ステンレス鋼層102よりも熱伝導性に優れる銅層101の厚さが10μm以上であることにより、相応の伝熱特性を担保することができる。また、99.0質量%以上のCuを含む高純度の銅層101であることにより、より高い伝熱特性を担保することができる。このような銅層101は、銅または銅合金から成る銅板により構成することができる。このような銅層101は、たとえば、99.0質量%以上のCuを含み、Cu以外のFeなどの元素が1質量%未満の、たとえば、C1020、C1100、C1201、C1220、C1441、C1510、C1921およびC2051などのJIS-H3100:2018に規定の成分を有する高純度銅から成る銅板により構成することができる。このような銅層101は、たとえば、Snを5質量%から7質量%程度含むC5191などのJIS-H3100:2018に規定の成分を有する銅合金から成る銅板により構成することができる。
クラッド板100のステンレス鋼層102は、少なくとも15μmの厚さを有する。ステンレス鋼層102の厚さは、ステンレス鋼層102を構成するためのステンレス鋼板の平均厚さと、後述するクラッド圧延時の加工度(%)から求めた値である。また、ステンレス鋼層102は、好ましくは、15質量%以下のNi、20質量%以下のCr、2質量%以下のMnを含む、オーステナイト系ステンレス鋼層である。たとえば、クラッド板100を用いてベーパーチャンバー(筐体)を構成した場合、銅層101よりも機械的強さに優れるステンレス鋼層102の厚さが15μm以上であることにより、上記した変形に耐え得る機械的強さを担保することができる。また、15質量%以下のNi、20質量%以下のCr、2質量%以下のMnを含む、耐食性などに優れるオーステナイト系ステンレス鋼層であることにより、上記した変形に耐え得る機械的強さとともに耐食性などを担保することができる。このようなステンレス鋼層102は、たとえば、SUS316L、SUS304およびSUS301などのJIS-G4305:2015に規定の成分を有するステンレス鋼板により構成することができる。また、たとえば、SUS316Lから成るステンレス鋼層102であれば、非磁性のベーパーチャンバー(筐体)を得ることが可能である。
クラッド板100の拡散接合層103は、銅層101に含まれるCuおよびステンレス鋼層102に含まれるFeなどを含む拡散生成物から成る。拡散接合層103は、厚さ方向(Z方向)に切断したクラッド板100の切断面の、たとえば、YAGレーザーを用いた高解像度後方散乱電子像(High Resolution Backscattered Electron (BSE) Imaging)で観察することができる。クラッド板100の上記切断面のYAG-BSE像の一例を図2に示す。図2に示すYAG-BES像において、ステンレス鋼層に接する銅層側に微細な結晶粒(1μm以下)の領域が薄い層状に観察される。この薄い層状の領域が、加熱によりステンレス鋼層102から銅層101に向かって拡散したステンレス鋼の構成成分に起因する、拡散接合層103である。このような拡散接合層103は、銅層101を構成するための銅板とステンレス鋼層102を構成するためのステンレス鋼板とを厚さ方向(Z方向)に積層した状態で圧延(クラッド圧延)を行い、さらに適切な温度条件(たとえば、保持温度を650℃以上950℃以下とし、保持時間を0.5分以上3分以下とする)で加熱拡散処理(拡散焼鈍)を行うことにより、ステンレス鋼層102の構成元素が銅層101側へ拡散することによって形成される。適切な温度条件で拡散焼鈍を行った場合、クラッド板100の層状の形態に見える拡散接合層103の厚さは、銅層101の厚さおよびステンレス鋼層102の厚さに比べて十分に小さく、たとえば、0.1μm以上1μm以下である。拡散接合層103の厚さは、クラッド板100を厚さ方向(Z方向)に切断した断面において無作為に選定した複数の箇所で測定した厚さ(Z方向の長さ)から求めた平均値である。
この発明に係るクラッド板100は、上記のように、ステンレス鋼層102に対して少なくとも10μmの厚さを有する銅層101が適度な厚さの拡散接合層103を介して接合されている。この状態のクラッド板100は、適度な厚さの拡散接合層103を介して接合されているため、銅層101の内部において、ステンレス鋼層102の構成成分が過剰に拡散していない。この点は確認しているので、表2を示して後述する。この状態のクラッド板100が高温に晒されると、高温に晒された後のクラッド板100の銅層101の内部におけるステンレス鋼層102の構成成分の拡散は確実に進行する。しかし、この発明に係るクラッド板100は、950℃で1分間保持する熱処理を行った後の少なくとも10μmの厚さを有する銅層101の内部において、拡散接合層103と銅層101との界面に対応する部分(剥離面101a)から厚さ方向(Z方向)のZ1側に向かって5μmの位置で、Cr、Mn、FeおよびNiの総含有比が2質量%以下である。そのため、クラッド板100の少なくとも10μmの厚みを有する銅層101の表面(剥離面101aと反対側の表面)において、上記総含有比は2質量%よりも確実に小さくなり、たとえば0.5質量%以下になる。
上記のような熱処理に対する特性を奏するクラッド板100は、たとえば650℃以上850℃以下の高温に晒されても、銅層101の表面におけるステンレス鋼の構成成分の特にCr、Mn、FeおよびNiの総含有比が小さい。そのため、たとえばベーパーチャンバー(筐体)に用いても、銅層101の表面に接した水などの作動流体との反応を抑制することができる。
この発明に係るクラッド板100は、950℃で1分間保持する熱処理を行った後の少なくとも15μmの厚さを有する銅層101の内部において、拡散接合層103と銅層101との界面に対応する部分(剥離面101a)から厚さ方向(Z方向)のZ1側に向かって5μmの位置で上記総含有比が2質量%以下であり、10μmの位置で上記総含有比が0.5質量%以下である。そのため、クラッド板100の少なくとも15μmの厚みを有する銅層101の表面(剥離面101aと反対側の表面)において、上記総含有比は0.5質量%よりも確実に小さくなり、たとえば0.2質量%以下になる。このような熱処理に対する特性を奏するクラッド板100は、たとえば650℃以上850℃以下の高温に晒されても、銅層101の表面におけるステンレス鋼の構成成分の上記総含有比が十分に小さい。そのため、たとえばベーパーチャンバー(筐体)に用いても、銅層101の表面に接した水などの作動流体の反応を十分に抑制することができる。
この発明に係るクラッド板100は、950℃で1分間保持する熱処理を行った後の少なくとも20μmの厚さを有する銅層101の内部において、拡散接合層103と銅層101との界面に対応する部分(剥離面101a)から厚さ方向(Z方向)のZ1側に向かって5μmの位置で上記総含有比が2質量%以下であり、10μmの位置で上記総含有比が0.5質量%以下であり、15μmの位置で上記総含有比が0.2質量%以下である。そのため、クラッド板100の少なくとも20μmの厚みを有する銅層101の表面(剥離面101aと反対側の表面)において、上記総含有比は0.2質量%よりも確実に小さくなる。このような熱処理に対する特性を奏するクラッド板100は、たとえば650℃以上850℃以下の高温に晒されても、銅層101の表面におけるステンレス鋼の構成成分の上記総含有比が確実に小さい。そのため、たとえばベーパーチャンバー(筐体)に用いても、銅層101の表面に接した水などの作動流体の反応を確実に抑制することができる。
ここで、この発明では、クラッド板100の拡散接合層103と銅層101との界面に対応する部分を、剥離面101aという。この剥離面101aは、後述するGD-OES分析の被検体となる銅片101の剥離面101aと同意である。また、上記総含有比、すなわち、Cr、Mn、FeおよびNiの総含有比は、GD-OES分析(Glow discharge optical emission spectrometry)の深さプロファイル分析によって求めるものとする。
GD-OES分析の被検体は、950℃で1分間保持する熱処理を行った後のクラッド板100から銅層101を剥離して銅片(以下、銅片101と記載する)とし、この銅片101を平坦に矯正したものとする。被検体は950℃で1分間保持する熱処理を行う。この保持温度950℃は、クラッド板100全体が晒される最高温と推定される上記した加熱拡散接合の最高温(950℃)を模している。GD-OES分析は、この矯正後の銅片101の無作為に選定した剥離面101aから厚さ方向(Z方向のZ1側)に行う。また、拡散焼鈍によるステンレス鋼層102の構成元素の銅層101への拡散は一様に進み、銅層101の内部の厚さ方向(Z方向)に沿った上記総含有比の組成変動は連続的である。そのため、GD-OES分析における分析深さ(μm)および上記総含有比(質量%)の定量は、銅片101と組成が類似する銅材およびステンレス鋼層102と組成が類似するステンレス鋼材を分析して検量線を作成し、その検量線を用いて行うものとする。
GD-OES分析の被検体である銅片101の剥離面101aは、ステンレス鋼層102の剥離により拡散接合層103が破壊・分断されて形成される。そのため、銅片101の拡散接合層103が破壊・分断された側(Z2側)の表面には、拡散接合層103を構成していた拡散生成物が残渣となって、拡散接合層103の厚さよりも小さい厚さを有して薄膜状に存在している。この薄膜状の残渣は、銅片101を平坦に矯正した後の表面(剥離面101a)にも存在しているが、その厚さは十分に小さい。現時点で、平坦矯正後の銅片101の剥離面101aに存在する薄膜状の残渣の厚さを正確に測定することは容易ではない。剥離時の破壊・分断および平坦矯正時の圧縮を参酌すれば、平坦矯正後の銅片101の剥離面101aに存在する薄膜状の残渣の厚さは、大きなバラツキがあるものの拡散接合層103の厚さ(たとえば、上記した0.1μm以上1μm以下)よりも十分に小さいと考えられる。したがって、平坦矯正後の銅片101の剥離面101aに存在する薄膜状の残渣の厚さは、10μm以上である銅層101(銅片101)の厚さよりも十分に小さい。
上記の観点で、この発明では、GD-OES分析(深さプロファイル分析)における分析深さの基準位置を、クラッド板100の拡散接合層103と銅層101との界面に対応する部分、すなわち、被検体となる銅片101の剥離面101aとする。そして、GD-OES分析の深さプロファイルにおいて、基準位置(剥離面101a)から深さ0.5μm未満の上記総含有比の定量値は、上記残渣の影響を含むリスクを考慮し、評価対象から除外する。また、銅片101の剥離面101aを含む実測値(平均厚さ)を銅層101の厚さとしても実質的な支障はない。
この発明では、上記したように、クラッド板100の銅層101の内部における、Cr、Mn、FeおよびNiの総含有比を取り扱う。汎用ステンレス鋼の構成元素のうち、Si、Cr、Mn、Fe、Ni、Moなどは銅材(純銅)の内部に熱拡散することが知られている。一般に、元素の拡散は濃度(含有比)が高い側から低い側に進み、その拡散速度(単位時間当たりの移動距離)は濃度勾配に概ね比例するとされる。そのため、クラッド板100のステンレス鋼層102においてより高濃度の元素が、銅層101の内部に向かってより大きく移動(拡散)すると考えられる。
クラッド板100のステンレス鋼層102を、たとえば、SUS301、SUS304またはSUS316Lで構成した場合、Cr、FeおよびNiの濃度(含有比)は比較的高く、MnおよびSiの濃度(含有比)は比較的低い。たとえば、JIS-G4305:2015に記載の上限値(質量%)を示すと、SUS301は、Siが1%、Crが18%、Mnが2%、Niが8%、Moは記載なし、である。同様に、SUS304は、Siが1%、Crが20%、Mnが2%、Niが10.5%、Moは規定なし、である。同様に、SUS316Lは、Siが1%、Crが18%、Mnが2%、Niが14%、Moが3%、である。したがって、ステンレス鋼層102から銅層101への移動距離(拡散距離)は、基となるFeと、より高濃度のCrおよびNiが大きく、より低濃度のMo、MnおよびSiが小さいと考えられる。
そこで、950℃で1分間保持する熱処理を行って、上記GD-OES分析により銅層101(銅片101)への拡散距離を確認した。詳しくは後述するが、銅片1010の剥離面101aから5μmの位置で、SiおよびMoの各含有比が、Cr、Mn、FeおよびNiの各含有比よりも十分に小さいことが判明した。また、SiおよびMoの各含有比がが、Cr、Mn、FeおよびNiのなかで最も小さかったMnの含有比の1/20以下であることが判明した。この結果を参酌し、この発明では、上記GD-OES分析によるCr、Mn、FeおよびNiの総含有比を評価するものとする。この点については詳しく後述する。
この発明に係るクラッド板100は、上記したように、少なくとも15μmの厚さを有するステンレス鋼層102に対して、少なくとも10μmの厚さを有する銅層101が、拡散接合層103を介して厚さ方向(Z方向)に接合されて成る。クラッド板100は、ステンレス鋼板に対して銅板を厚さ方向に積層して圧延する異種金属の圧延接合法によって製造可能である。この発明では、異種金属を接合する圧延をクラッド圧延と呼ぶ。この発明に適用可能な異種金属の圧延接合法は、クラッド圧延工程の他、クラッド圧延前の軟化焼鈍および中間圧延、クラッド圧延後の拡散焼鈍および中間圧延、目的製品の厚み、幅、表面性状および各種特性を得るための仕上げ圧延、スキンパス圧延、プレス加工性の向上などを目的とする軟化焼鈍、エッチング加工による反り抑制などを目的とする歪取り焼鈍、表面処理、および、条取り加工などの工程を含む。この発明に適用可能な異種金属の圧延接合法では、クラッド圧延工程の前後に、上記した幾つかの工程を必要に応じて選択的に組み合せる。
上記した異種金属の圧延接合法によってクラッド板100を製造する場合、幾つかの要点を特に考慮し、各工程での条件の設定または調製を意図的に行う。要点の1つは、クラッド圧延工程前に、ステンレス鋼層102を構成するためのステンレス鋼板の硬さと銅層101を構成するための銅板の硬さの差を、可能な限り小さくすることである。要点の1つは、クラッド圧延時の銅板の圧延加工度を適切に設定し、クラッド圧延後の銅層101の結晶粒度を可能な限り小さくすることである。要点の1つは、拡散焼鈍時の保持条件を適切に設定し、拡散接合層103を適度な厚み(たとえば、上記した0.1μm以上1μm以下)に形成することである。また、拡散焼鈍後のクラッド板をさらに圧延する場合、さらに行う圧延時のクラッド板の圧延加工度を可能な限り小さくすることが好ましい。なお、圧延加工度は、圧延前の板厚に対する圧延後の板厚の比率である。また、クラッド板100の圧延加工度は、クラッド板100を構成するためのステンレス鋼板の厚さと銅板の厚さの総和に対するクラッド板100を構成する銅層101の厚さとステンレス鋼層102の厚さの総和の比率である。
次に、この発明に係る上記したクラッド板を用いた筐体の構成例を、図3および図4に示す。
図3に示す筐体1Aは、平板状のベーパーチャンバーの一例の要部である。筐体1Aは、上板10および下板20を有する。上板10は、銅層11およびステンレス鋼層12を有する。下板20は、銅層21およびステンレス鋼層22を有する。上板10と下板20は、厚さ方向(Z方向)に対向して配置されている。上板10の銅層11と下板20の銅層21は、加熱を伴う接合手段により、たとえば加熱拡散接合により、接合されている。上板10と下板20とによる接合構造は、銅層11および銅層21に囲まれた空間40を、筐体1Aの内部に画成する。
筐体1Aの内部の空間40には、水などの作動流体が注入される。筐体1Aの内部の空間40は、水などの作動流体が外部に漏れないように、減圧封止される。また、筐体1Aの内部の空間40には、エッチングなどの加工手段により、複数の凹部41が形成されている。このような複数の凹部を構成する場合、下板20の銅層21の表面に複数の凹部41を有する筐体1Aの構成に限られない。このような複数の凹部は、筐体1Aの場合、たとえば、上板10の銅層11の表面に形成することもできるし、上板10の銅層11および下板20の銅層21の両表面に形成することもできる。このような複数の凹部41は、空間40を囲む表面積をより大きくする。そのため、熱伝導性のよい銅層11および銅層21の表面積がより大きい空間40を画成することができる。これにより、筐体1Aの内部の空間40において、水などの作動流体の接触面積(銅層11および銅層21の表面積)が増えるため、ベーパーチャンバーの吸熱や排熱の効率を向上させることができる。
筐体1Aを構成する上板10は、この発明に係るクラッド板を用いて形成されている。この上板10は、ステンレス鋼層12に対して銅層12が拡散接合層を介して厚さ方向(Z方向)に接合されて成る。上板10は、たとえば、25μm以上500μm以下の厚さであってよい。上板10の銅層11は、少なくとも10μmの厚さを有しており、たとえば、10μm以上400μm以下の厚さであってよい。なお、上板11の銅層11の厚さは、過度に小さい(10μm未満)場合は筐体1Aの伝熱特性が不十分になり、過度に大きい(たとえば、400μm超)場合は筐体1Aが重くなる。上板10のステンレス鋼層12は、少なくとも15μmの厚さを有しており、たとえば、15μm以上100μm以下の厚さであってよい。なお、上板11のステンレス鋼層12の厚さは、過度に小さい(15μm未満)場合は筐体1Aの機械的強さが不十分になり、過度に大きい(たとえば、100μm超)場合は熱源からの吸熱性が不十分になる。
上記した構成を有する上板10が、たとえば650℃乃至850℃の高温に晒された場合、その銅層11の内部において、ステンレス鋼層12との境界から5μmの位置で、上記GD-OES分析で求めたCr、Mn、FeおよびNiの総含有比が2質量%以下になる。そのため、上板10の少なくとも10μmの厚さを有する銅層11の表面では、上記総含有比が2質量%よりも確実に小さくなる。また、銅層11の厚さが15μm以上の部分において、ステンレス鋼層12との境界から5μmの位置で上記総含有比が2質量%以下になり、ステンレス鋼層12との境界から10μmの位置で上記総含有比が0.5質量%以下になる。そのため、上板10の少なくとも15μmの厚さを有する銅層11の表面では、上記総含有比が0.5質量%よりも確実に小さくなる。また、銅層11の厚さが20μm以上の部分において、ステンレス鋼層12との境界から5μmの位置で上記総含有比が2質量%以下になり、ステンレス鋼層12との境界から10μmの位置で上記総含有比が0.5質量%以下になり、ステンレス鋼層12との境界から15μmの位置で上記総含有比が0.2質量%以下になる。そのため、上板10の少なくとも20μmの厚さを有する銅層11の表面では、上記総含有比が0.2質量%よりも確実に小さくなる。それゆえ、上記した構成を有する上板10は、この発明に係るクラッド板と同等の効果を奏することができる。なお、ここでいうステンレス鋼層12との境界とは、上記した銅片100の剥離面101aを意図する。
筐体1Aを構成する下板20は、この発明に係るクラッド板を用いて形成されている。この下板20は、ステンレス鋼層22に対して銅層22が拡散接合層を介して厚さ方向(Z方向)に接合されて成る。下板20は、たとえば、25μm以上500μm以下の厚さであってよい。下板20の銅層21は、少なくとも10μmの厚さを有しており、たとえば、10μm以上400μm以下の厚さであってよい。なお、下板20の銅層21の厚さは、過度に小さい(10μm未満)場合は筐体1Aの伝熱特性が不十分になり、過度に大きい(たとえば、400μm超)場合は筐体1Aが重くなる。下板20のステンレス鋼層22は、少なくとも15μmの厚さを有しており、たとえば、15μm以上100μm以下の厚さであってよい。なお、下板20のステンレス鋼層22の厚さは、過度に小さい(15μm未満)場合は筐体1Aの機械的強さが不十分になり、過度に大きい(たとえば、100μm超)場合は熱源からの吸熱性が不十分になる。
筐体1Aを構成する下板20の銅層21には、上板10の銅層11とは異なり、エッチングなどの加工手段により複数の凹部41が形成されている。複数の凹部41を形成する前の銅層21は少なくとも10μmの厚さを有している。厚さTcで示す部分は複数の凹部41を形成する前の銅層21の厚さと略同等であり、たとえば20μm以上400μm以下である。銅層21の複数の凹部41において、たとえば、厚さTaで示す部分は厚さTbで示す部分および厚さTcで示す部分よりも薄い。この厚さTaで示す部分は銅層21の厚さが最小の部分である。銅層21の厚さTaで示す部分は、少なくとも10μmの厚さを有している。銅層21の厚さTbで示す部分は、少なくとも10μmよりも大きく、たとえば15μm以上の厚さを有している。
上記構成を有する下板20が、たとえば650℃乃至850℃の高温に晒された場合、その銅層21は、少なくとも10μmの厚さを有する部分(たとえば、厚さTaで示す部分)の内部において、ステンレス鋼層22との境界から5μmの位置で、上記GD-OES分析で求めたCr、Mn、FeおよびNiの総含有比が2質量%以下になる。そのため、下板20の少なくとも10μmの厚さを有する銅層21の表面では、上記総含有比が2質量%よりも確実に小さくなる。また、その銅層21は、少なくとも15μmの厚さを有する部分(たとえば、厚さTbで示す部分)の内部において、ステンレス鋼層22との境界から5μmの位置で上記総含有比が2質量%以下になり、10μmの位置で上記総含有比が0.5質量%以下になる。そのため、下板20の少なくとも15μmの厚さを有する銅層21の表面では、上記総含有比が0.5質量%よりも確実に小さくなる。また、その銅層21は、少なくとも20μmの厚さを有する部分(たとえば、厚さTcで示す部分)の内部において、ステンレス鋼層22との境界から5μmの位置で上記総含有比が2質量%以下になり、10μmの位置で上記総含有比が0.5質量%以下になり、15μmの位置で上記総含有比が0.2質量%以下になる。そのため、下板20の少なくとも20μmの厚さを有する銅層21の表面では、上記総含有比が0.2質量%よりも確実に小さくなる。それゆえ、上記した構成を有する下板20は、この発明に係るクラッド板と同等の効果を奏することができる。なお、ここでいうステンレス鋼層22との境界とは、上記した銅片100の剥離面101aを意図する。
図4に示す筐体1Bもまた、平板状のベーパーチャンバーの一例の要部である。筐体1Bは、筐体1Aと同構成の上板10および筐体1Aと異構成の下板30を有する。上板10は、銅層11およびステンレス鋼層12を有する。下板30は、銅層31およびステンレス鋼層32を有する。上板10と下板30は、厚さ方向(Z方向)に対向して配置されている。上板10の銅層11と下板30の銅層31は、加熱を伴う接合手段により、たとえば加熱拡散接合により、接合されている。上板10と下板30とによる接合構造は、銅層11および銅層31に囲まれた空間40を、筐体1Bの内部に画成する。
筐体1Bの内部の空間40には、水などの作動流体が注入される。筐体1Bの内部の空間40は、水などの作動流体が外部に漏れないように、減圧封止される。また、筐体1Bの内部の空間40には、プレス成形などの加工手段により、複数の凹部41が形成されている。このような複数の凹部を構成する場合、下板30の銅層31の表面に複数の凹部41を有する筐体1Bの構成に限られない。このような複数の凹部は、筐体1Bの場合、たとえば、上板10の銅層11の表面に形成することもできるし、上板10の銅層11および下板30の銅層31の両表面に形成することもできる。このような複数の凹部41は、空間40を囲む表面積をより大きくする。そのため、熱伝導性のよい銅層11および銅層31の表面積がより大きい空間40を画成することができる。これにより、筐体1Bの内部の空間40において、水などの作動流体の接触面積(銅層11および銅層31の表面積)が増えるため、ベーパーチャンバーの吸熱や排熱の効率を向上させることができる。
筐体1Bを構成する上板10は、この発明に係るクラッド板を用いて形成されている。筐体1Bの上板10もまた、この発明に係るクラッド板と同等の効果を奏することができる。なお、筐体1Bの上板10、銅層11およびステンレス鋼層12に係る説明は、上記した筐体1Aを参照し、ここでは略す。
筐体1Bを構成する下板30は、この発明に係るクラッド板を用いて形成されている。この下板30は、ステンレス鋼層32に対して銅層32が拡散接合層を介して厚さ方向(Z方向)に接合されて成る。下板30は、たとえば、25μm以上500μm以下の厚さであってよい。下板30の銅層31は、少なくとも10μmの厚さを有しており、たとえば、10μm以上400μm以下の厚さであってよい。なお、下板30の銅層31の厚さは、過度に小さい(10μm未満)場合は筐体1Bの伝熱特性が不十分になり、過度に大きい(たとえば、400μm超)場合は筐体1Bが重くなる。下板30のステンレス鋼層32は、少なくとも15μmの厚さを有しており、たとえば、15μm以上100μm以下の厚さであってよい。なお、下板30のステンレス鋼層32の厚さは、過度に小さい(15μm未満)場合は筐体1Bの機械的強さが不十分になり、過度に大きい(たとえば、100μm超)場合は熱源からの吸熱性が不十分になる。
筐体1Bを構成する下板30の銅層31には、上板10の銅層11とは異なり、プレス成形などの加工手段により複数の凹部41が形成されている。複数の凹部41を形成する前の銅層21は少なくとも10μmの厚さを有している。厚さTfで示す部分は複数の凹部41を形成する前の銅層31の厚さと略同等であり、たとえば20μm以上400μm以下である。なお、銅層31の厚さTfで示す部分と、プレス成形などの加工手段により形成された複数の凹部41における厚さTdで示す部分および厚さTeで示す部分とは、略同等の厚さになると考えてよい。銅層31の厚さTdで示す部分および厚さTeで示す部分は、少なくとも10μmの厚さを有しており、必要に応じて少なくとも15μmの厚さを有してあり、また、必要に応じて少なくとも20μmの厚さを有している。
上記構成を有する下板30が、たとえば650℃乃至850℃の高温に晒された場合、その銅層31が少なくとも10μmの厚さを有する場合、その銅層31の内部において、ステンレス鋼層32との境界から5μmの位置で、上記GD-OES分析で求めたCr、Mn、FeおよびNiの総含有比が2質量%以下になる。そのため、下板30の少なくとも10μmの厚さを有する銅層31の表面では、上記総含有比が2質量%よりも確実に小さくなる。また、その銅層31が少なくとも15μmの厚さを有する場合、その銅層31の内部において、ステンレス鋼層32との境界から5μmの位置で上記総含有比が2質量%以下になり、10μmの位置で上記総含有比が0.5質量%以下になる。そのため、下板30の少なくとも15μmの厚さを有する銅層31の表面では、上記総含有比が0.5質量%よりも確実に小さくなる。また、その銅層31が少なくとも20μmの厚さを有する場合、その銅層31の内部において、ステンレス鋼層32との境界から5μmの位置で上記総含有比が2質量%以下になり、10μmの位置で上記総含有比が0.5質量%以下になり、15μmの位置で上記総含有比が0.2質量%以下になる。そのため、下板30の少なくとも20μmの厚さを有する銅層31の表面では、上記総含有比が0.2質量%よりも確実に小さくなる。それゆえ、上記した構成を有する下板30は、この発明に係るクラッド板と同等の効果を奏することができる。なお、ここでいうステンレス鋼層32との境界とは、上記した銅片100の剥離面101aを意図する。
次に、この発明に係るクラッド板の評価に、Cr、Mn、FeおよびNiの総含有比を用いたことについて説明する。
実際にクラッド板を作製して評価する。具体的には、まず、C1020(99.96質量%以上)から成る銅板と、SUS316L(質量%で、Cが0.015%、Mnが1.65%、Siが0.47%、Pが0.025%、Sが0.001%、Crが16.5%、Niが12.1%、Moが2.1%、残部がFeおよび不可避的不純物)から成るステンレス鋼板とを準備する。そして、銅板とステンレス鋼板は、互いの硬さの差ができる限り小さくなるように調質する。
ここで、この発明に係るクラッド板を構成するのに好ましいと考えるオーステナイト系ステンレス鋼(JIS-G4305:2015参照)において、一般的に多く使用されているのは、たとえば、SUS301、SUS304およびSUS316Lである。このうち、SUS316Lは、上記したSi、Cr、Mn、Fe、Ni、Moのすべてが規定されているので、この発明に係る効果を確認するのに適切なステンレス鋼と考える。なお、SUS301およびSUS304ではMoが規定されていない。
次いで、クラッド圧延により、銅板とステンレス鋼板を60%程度の加工度で圧延接合する。そして、850℃の温度で1分間保持する拡散焼鈍(窒素ガス雰囲気、昇温時間1分間、降温時間1分間、空冷)を行って、ステンレス鋼層に対して銅層が拡散接合層を介して接合されて成るクラッド板を作製する。クラッド板の厚さは100μmである。クラッド板の銅層の厚さは75μmである。クラッド板のステンレス鋼層の厚さは25μmである。クラッド板の拡散接合層の厚さは、銅層の厚さおよびステンレス鋼層の厚さと比べて極薄く、0.1μm以上1μm以下の範囲内である。
次いで、このクラッド板を上記した筐体1Aの上板1と下板20(または、筐体1Bの上板10と下板30)に用いた場合を想定し、このクラッド板に対して650℃乃至950℃の温度で1分間保持する熱処理を行う。この熱処理は、筐体1Aのクラッド板を用いた上板10とクラッド板を用いた下板20(または、筐体1Bのクラッド板を用いた上板10とクラッド板を用いた下板30)とを加熱を伴う接合手段で接合する際に曝される高温環境を模擬したものである。
次いで、上記した熱処理の前後のクラッド板を用いて、GD-OES分析の被検体となる銅片を作製する。被検体となる銅片は、クラッド板から銅層を剥離し、剥離した銅層を平坦に矯正して作製する。この銅片は拡散接合層の残渣を含む剥離面(上記した銅片101の剥離面101aを参照)を有する。GD-OES分析の分析深さの基準位置は、銅片の剥離面とする。そして、GD-OES分析(深さプロファイル)を剥離面側から銅片の厚さ方向に行う。GD-OES分析(深さプロファイル)は、C1020の主元素のCuおよびSUS316Lの主元素のFeの他、SUS316Lの主な構成元素であるSi、Cr、Mn、NiおよびMoを定量化した。そして、銅片の内部の各元素の分布を確認する。
表1は、クラッド板に対して最も高温の950℃の保持温度で熱処理を行った場合の銅片のGD-OES分析の結果の一例を示すものである。なお、分析深さが1μmの数値は評価対象外であるが、参考値として示している。また、いずれも分析深さにおいてもCuが最大なのは、C1020から成る銅片の内部だからである。
Figure 0007484949000001
表1において、分析深さ5μmの位置で比較した場合、Si(0.005%)およびMo(0.004%)の含有比は、Cr(0.288%)、Mn(0.114%)、Fe(0.893%)およびNi(0.173%)の含有比よりも十分に小さい。また、表1に示すCuを除いた6元素の含有比を合計した総含有比(1.478%)と、さらにSiおよびMoを除いた4元素の含有比を合計した総含有比(1.469%)との差(0.009%)も十分に小さい。この傾向は、分析深さ10μmおよび15μmの位置でも同様である。
このクラッド板に対して最も高温の950℃の保持温度で熱処理した結果、銅片の内部において、SiおよびMoの含有比は、Cr、Mn、FeおよびNiの含有比に比べて、十分に小さいことが確認される。これより、GD-OES分析による銅片の内部におけるステンレス鋼層の構成元素の総含有比の評価にCr、Mn、FeおよびNiの含有比を合計した総含有比を用いても実質的な問題がないと考えられる。したがって、この発明に係るクラッド板の評価には、Cr、Mn、FeおよびNiの総含有比を用いることとする。
次に、この発明に係るクラッド板の評価に、保持温度950℃(保持時間1分間)で熱処理を行った場合を採用したことについて説明する。
表2は、クラッド板に対して650℃乃至950℃の温度で1分間保持する熱処理を行った場合および熱処理を行っていない場合について、熱処理の条件で区別して示す銅片のGD-OES分析の結果の一例である。表2に示す総含有比は、Cr、Mn、FeおよびNiの含有比を合計した値である。また、950℃の区分に示す数値は、表1に示す950℃の保持温度で熱処理を行った場合のCr、Mn、FeおよびNiの含有比を、SiおよびMoを除いた場合の含有比に換算したものである。また、「0.000」は、0.0005質量%未満を意味する。また、「RT」は、クラッド板に対して熱処理を行っていないことを意味する。また、「RT対比」は、同じ分析深さについて、保持温度の総含有比をRTの総含有比で除した値である。たとえば、分析深さ5μmについて、保持温度950℃の総含有比1.469%をRTの総含有比0.064%で除した値(RT対比)は、47.9になる。
Figure 0007484949000002
表2において、熱処理なし(RT)の場合と熱処理あり(保持温度650℃から950℃)の場合のRT対比の値を比較すると、熱処理を行うと総含有比が確実に増大することが分る。総含有比を分析深さ5μmの位置で比較すると、たとえば、保持温度650℃の総含有比(0.140%)はRTの総含有比(0.064%)よりも約2.2倍(RT対比値)に増大している。たとえば、保持温度950℃の総含有比(1.469%)はRTの総含有比(0.064%)よりも約22.8倍(RT対比値)も増大している。また、熱処理の保持温度で比較すると、保持温度が高くなると総含有比が増大することが分る。たとえば、分析深さ5μmの位置で比較すると、保持温度650℃の0.140%から950℃の1.469%まで、保持温度が高くなるとともに総含有比が増大する傾向がある。この結果、熱処理の保持温度が950℃(保持時間1分間)の場合の総含有比が最も大きくなることが確認される。
このクラッド板に対して650℃乃至950℃の保持温度(保持時間1分間)で熱処理した結果、銅片の内部において、Cr、Mn、FeおよびNiの含有比を合計した総含有比は、最も高温の950℃の保持温度で熱処理した場合が最も大きくなることが確認される。これより、GD-OES分析による銅片の内部におけるステンレス鋼層の構成元素の総含有比の評価に保持温度950℃(保持時間1分間)で熱処理を行う場合のCr、Mn、FeおよびNiの含有比を合計した総含有比を用いても実質的な問題がないと考えられる。したがって、この発明に係るクラッド板の評価には、保持温度950℃(保持時間1分間)で熱処理を行う場合のCr、Mn、FeおよびNiの総含有比を用いることとする。
表2に示す分析深さ5μmおよび分析深さ10μmの結果から解るように、クラッド板が高温に晒された後(650℃乃至950℃を参照)の銅層の分析深さ5μmの位置の総含有比は、高温に晒される前(RT)の銅層の分析深さ5μmの位置の総含有比よりも確実に大きくなることが確認される。一方で、高温に晒された後の少なくとも10μmの厚さを有する銅層の分析深さ10μmの位置の総含有比は、分析深さ5μmの位置の総含有比よりも十分に小さくなることが確認される。この結果より、クラッド板が高温に晒された後の銅層の表面の総含有比は高温に晒される前(RT)の銅層の表面の総含有比よりも確実に大きくなるものの、高温に晒された後の少なくとも10μmの厚さを有する銅層の表面の総含有比は5質量%よりも確実に小さく、たとえば0.5質量%以下になるといえる。それゆえ、この発明の少なくとも10μmの厚さを有する銅層を有して成るクラッド板を、たとえばベーパーチャンバー(筐体)に用いても、銅層の表面に接した水などの作動流体との反応を確実に抑制することができる。
また、表2に示す分析深さ10μmおよび分析深さ15μmの結果から解るように、クラッド板が高温に晒された後(650℃乃至950℃を参照)の銅層の分析深さ10μmの位置の総含有比は、高温に晒される前(RT)の銅層の分析深さ10μmの位置の総含有比よりも確実に大きくなることが確認される。一方で、高温に晒された後の少なくとも15μmの厚さを有する銅層の分析深さ15μmの位置の総含有比は、分析深さ10μmの位置の総含有比よりも十分に小さくなることが確認される。この結果より、クラッド板が高温に晒された後の銅層の表面の総含有比は高温に晒される前(RT)の銅層の表面の総含有比よりも確実に大きくなるものの、高温に晒された後の少なくとも15μmの厚さを有する銅層の表面の総含有比は0.5質量%よりも小さくなり、たとえば0.2質量%以下になるといえる。それゆえ、この発明の少なくとも15μmの厚さを有する銅層を有して成るクラッド板を、たとえばベーパーチャンバー(筐体)に用いても、銅層の表面に接した水などの作動流体との反応を確実に抑制することができる。
また、表2に示す分析深さ15μmの結果から解るように、クラッド板が高温に晒された後(650℃乃至950℃を参照)の銅層の分析深さ15μmの位置の総含有比は、高温に晒される前(RT)の銅層の分析深さ15μmの位置の総含有比よりも確実に大きくなることが確認される。一方で、高温に晒された後の銅層の分析深さ10μmの位置の総含有比は分析深さ5μmの位置の総含有比よりも十分に小さくなり、さらに、分析深さ15μmの位置の総含有比は分析深さ10μmの位置の総含有比よりも十分に小さくなることが確認される。この結果より、クラッド板の高温に晒された後の少なくとも20μmの厚さを有する銅層の表面の総含有比は分析深さ15μmの位置の総含有比よりも小さくなるといえる。それゆえ、この発明の少なくとも20μmの厚さを有する銅層を有して成るクラッド板を、たとえばベーパーチャンバー(筐体)に用いても、銅層の表面に接した水などの作動流体の反応を確実に抑制することができる。
1A.筐体、1B.筐体、10.上板、11.銅層、12.ステンレス鋼層、20.下板、21.銅層、22.ステンレス鋼層、30.下板、31.銅層、32.ステンレス鋼層、40.空間、41.凹部、100.クラッド板、101a.剥離面、101.銅層(銅片)、102.ステンレス鋼層、103.拡散接合層

Claims (6)

  1. 少なくとも15μmの厚さを有するステンレス鋼層に対して、少なくとも10μmの厚さを有する銅層が、拡散接合層を介して厚さ方向に接合されて成るクラッド板であって、
    前記クラッド板に対して950℃で1分間保持する熱処理を行い、前記熱処理後のクラッド板から銅層を剥離して銅片とし、前記銅片を平坦に矯正し、前記矯正後の銅片の無作為に選定した剥離面から厚さ方向にGD-OES分析を行って、Cr、Mn、FeおよびNiの総含有比を求めたとき、
    前記銅片の前記剥離面から5μmの位置の前記総含有比が2質量%以下である、クラッド板。
  2. 前記銅層が少なくとも15μmの厚さを有し、
    前記銅片の前記剥離面から5μmの位置の前記総含有比が2質量%以下であり、10μmの位置の前記総含有比が0.5質量%以下である、請求項1に記載のクラッド板。
  3. 前記銅層が少なくとも20μmの厚さを有し、
    前記銅片の前記剥離面から5μmの位置の前記総含有比が2質量%以下であり、10μmの位置の前記総含有比が0.5質量%以下であり、15μmの位置の前記総含有比が0.2質量%以下である、請求項2に記載のクラッド板。
  4. 前記銅層は、99.0質量%以上のCuを含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクラッド板。
  5. 前記ステンレス鋼層は、15質量%以下のNi、20質量%以下のCr、2質量%以下のMnを含む、オーステナイト系ステンレス鋼層である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクラッド板。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクラッド板から成る上板と、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクラッド板から成る下板と、を有し、
    前記上板の銅層と前記下板の銅層とが厚さ方向に拡散接合されて画成された空間を備える、筐体。

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