JP7419679B2 - 包装材、包装容器及び蓋体 - Google Patents
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Description
例えば、手を洗った後などの手が濡れた状態で包装材を開封する際には、包装材が滑りやすくなるため、耐滑り性が重要となる。
その結果、本発明者らは、特許文献1及び2の包装材の包装材では、一旦指が滑り出した場合、その先に滑り防止層が存在しても、指が滑ることを止められないことを見出した。そして、本発明者らは、さらに検討を重ねた結果、マット層に特定の条件を満たす複数の領域を形成することにより、耐滑り性が極めて良好な包装材を完成するに至った。
[1]プラスチックフィルムを有する包装材であって、前記包装材は、表面の少なくとも一部に、バインダー樹脂及びマット剤を含むマット層を有し、下記(1)及び(2)を満たす、包装材。
(1)前記包装材の面内の少なくとも一つの方向において、前記マット層の組成及び高さの少なくとも何れかが異なる領域を有する。
(2)前記(1)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向Dにおいて、「前記方向Dの全長さをL」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ0.1mm未満の領域の合計長さをL1」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ10mmを超える領域の合計長さをL2」と定義した際に、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有する。
[2]前記マット剤の吸油量が250[g/100g]以上である、[1]に記載の包装材。
[3]外層側から、前記マット層及び前記プラスチックフィルムをこの順に有する、[1]又は[2]に記載の包装材。
[4]さらに印刷層を有し、外層側から、前記マット層、前記プラスチックフィルム、前記印刷層をこの順に有する、[3]に記載の包装材。
[5]前記プラスチックフィルムよりも内層側にシーラント層を有する、[1]~[4]の何れかに記載の包装材。
[6]包装容器であって、前記包装容器はプラスチック製の包装材を有し、前記プラスチック製の包装材は、表面の少なくとも一部に、バインダー樹脂及びマット剤を含むマット層を有し、下記(1)及び(2)を満たす、包装容器。
(1)前記包装材の面内の少なくとも一つの方向において、前記マット層の組成及び高さの少なくとも何れかが異なる領域を有する。
(2)前記(1)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向Dにおいて、「前記方向Dの全長さをL」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ0.1mm未満の領域の合計長さをL1」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ10mmを超える領域の合計長さをL2」と定義した際に、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有する。
[7]前記包装容器が開封部又はつまみ部を有し、前記開封部又は前記つまみ部内において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなる、[6]に記載の包装容器。
[8]包装容器の縦方向及び横方向の少なくとも何れかの方向において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなる、[6]又は[7]に記載の包装容器。
[9]前記包装容器が切り取り指示線を有し、前記切り取り指示線の延伸方向と略平行な方向において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなる、[6]又は[7]に記載の包装容器。
[10]前記包装容器がパウチである、[6]~[9]の何れかに記載の包装容器。
[11][1]~[5]の何れかに記載の包装材で形成されてなる蓋体。
本発明の包装材は、プラスチックフィルムを有する包装材であって、前記包装材は、表面の少なくとも一部に、バインダー樹脂及びマット剤を含むマット層を有し、下記(1)及び(2)を満たすものである。
(1)前記包装材の面内の少なくとも一つの方向において、前記マット層の組成及び高さの少なくとも何れかが異なる領域を有する。
(2)前記(1)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向Dにおいて、「前記方向Dの全長さをL」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ0.1mm未満の領域の合計長さをL1」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ10mmを超える領域の合計長さをL2」と定義した際に、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有する。
これらの図においては、上が外層側(表面側)であり、下が内層側(裏面側)である。図1及び図2に示すように、本発明の包装材10は、プラスチックフィルム30を有し、表面の少なくとも一部に、バインダー樹脂及びマット剤を含むマット層20を有している。
例えば、図1及び図2に示す包装材10は、プラスチックフィルム30の内層側(裏面)に印刷層40を有している。また、図1及び図2では、印刷層40として、絵柄印刷層41及び地色印刷層42を有している。さらに、図2では、絵柄印刷層41として、有彩色層41a及び光輝性印刷層41bを有している。
また、図1及び図2に示す包装材10は、印刷層40の内層側(裏面)に、中間基材層70及びシーラント層80を備えている。
また、図1に示す包装材は、マット層20の外層側(表面側)の一部にクリア層60を有している。
また、図4は、図3の包装材のD方向のマット層の断面形状の実施の形態を示す拡大図である。図4の(i)は、D方向において、マット層20の高さが異なる領域を有している。また、図4の(ii)は、D方向において、マット層20aとマット層20bとを交互に有している。すなわち、図4の(ii)は、D方向において、マット層の組成が異なる領域を有している。
プラスチックフィルムは、主として、包装材の支持体としての役割を有する。
プラスチックフィルムは、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、印刷層を裏刷りする場合には、印刷層を外層側から視認できるようにする観点から、プラスチックフィルムは透明性を有することが好ましい。
電子レンジ用及びレトルト容器用の包装材のプラスチックフィルムとしては、ポリエステルフィルムの単体、ナイロン等のポリアミドフィルムの単体、ポリエステルフィルム及びポリアミドフィルムの一種以上を含む複合フィルムが挙げられる。前記複合フィルムの例としては、PET/Ny/PET、外層側からPET/Nyの構成からなる共押出し延伸フィルムが挙げられる。また、前記複合フィルムとしては、ポリエステルフィルム及びポリアミドフィルムの何れか1種以上と、エチレン-ビニルアルコール共重合体フィルム及びポリ塩化ビニリデンフィルムの何れか1種以上とを組み合わせることも好ましい。
本発明の包装材は、表面の少なくとも一部に、バインダー樹脂及びマット剤を含むマット層を有し、下記(1)及び(2)を満たすことを要する。かかる構成により、本発明の包装材は、手が水で濡れた状態でも、パウチ等の包装容器を開封する際の耐滑り性を良好にすることができる。
(1)前記包装材の面内の少なくとも一つの方向において、前記マット層の組成及び高さの少なくとも何れかが異なる領域を有する。
(2)前記(1)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向Dにおいて、「前記方向Dの全長さをL」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ0.1mm未満の領域の合計長さをL1」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ10mmを超える領域の合計長さをL2」と定義した際に、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有する。
まず、手が濡れた状態で指が滑りやすくなる理由は、包装材と指との間に入り込んだ水が潤滑材として作用するためと考えられる。
そして、包装材の表面の形状および組成が均一の場合、包装材表面の潤滑力は面内で均一であるため、一旦指が滑り始めた際に止まりにくいと考えられる。一方、包装材の面内の少なくとも一つの方向において、マット層の組成及び高さの少なくとも何れかが異なる領域を有することにより((1)を満たすことにより)、(1)を満たす方向においては、面内で潤滑力の大きさ及び方向等が変位し、指が滑りにくくなるきっかけが付与されると考えられる。
しかし、(1)を満たす場合であっても、マット層の組成及び高さが連続して同一である領域の長さが0.1mm未満又は10mm超の箇所の割合が多い場合、耐滑り性を良好にすることができない。マット層の組成及び高さが連続して同一である領域が0.1mm未満である箇所は、指紋の幅(約0.4m)よりも小さすぎるため、潤滑力の変位に殆ど影響しない。また、マット層の組成及び高さが連続して同一である領域が10mmを超える箇所は、包装材に接する指の腹が当該箇所内に入り込みやすくなり、指が滑りやすくなる。したがって、耐滑り性を良好にするためには、(1)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向において、マット層の組成及び高さが連続して同一である箇所が0.1mm未満の領域(微小領域)と、マット層の組成及び高さが連続して同一である箇所が10mm超の領域(巨大領域)とを合計した長さの割合を小さくすること((2)を満たすこと)、を要する。
また、いかなる持ち方に対しても耐滑り性を良好にしやすくする観点からは、多くの方向かつランダムな方向で(1)及び(2)を満たすことが好ましい。
また、(2)において、マット層の組成及び高さが連続して同一である領域の長さは0.2mm以上7mm以下であることが好ましく、0.3mm以上5mm以下であることがより好ましい。
また、方向Dのうち、(1)及び(2)を満たす箇所の長さは15mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましい。
(i)まず、マット層表面の所定の方向の高さを汎用の粗さ計で測定し、粗さ曲線を得る。
(ii)得られた粗さ曲線の高さの平均値をNとして、「N±0.1mmの高さを有する平均領域」、「N-0.1mm未満の高さを有する凹領域」、「N+0.1mm超の高さを有する凸領域」、の3つの領域に区分した際に、同じ領域に関しては高さが同一と判定し、異なる領域に関しては高さが異なると判定する(図9参照)。
すなわち、本発明の包装材は、下記(1’)を満たすことが好ましい。
(1’)前記包装材の面内の少なくとも一つの方向において、前記マット層の高さが異なる領域を有する。
(2’)前記(1’)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向D’において、「前記方向D’の全長さをL’」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ0.1mm未満の領域の合計長さをL1’」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ10mmを超える領域の合計長さをL2’」と定義した際に、(L1’+L2’)/L’が0.10以下である箇所を有する。
上述した効果を発揮しやすくする観点からは、(1)及び(2)を満たす方向に存在する領域のうち、平面視形状が不定形である領域の割合は、個数基準で50%以上であることが好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上、よりさらに好ましくは90%以上である。(1’)及び(2’)に関しても同様である。
マット層のバインダー樹脂としては、汎用の熱可塑性樹脂、硬化性樹脂を用いることができる。これらの樹脂の中でも硬化性樹脂が好ましく、2液硬化型樹脂がより好ましい。2液硬化型樹脂としては、ポリオールとイソシアネートとの2液硬化型樹脂が好ましい。
アクリルポリオールとしては、塩化ビニル変性アクリルポリオール、塩化ビニル-酢酸ビニル変性アクリルポリオール、塩素化ポリオレフィン変性アクリルポリオール、メチル(メタ)アクリレート-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、オクチル(メタ)アクリレート-エチルヘキシル(メタ)アクリレート-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート-ブチル(メタ)アクリレート-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート-スチレン共重合体等が挙げられ、これらのうち、塩化ビニル変性アクリルポリオールが好ましい。
マット剤としては、有機粒子及び無機粒子の何れであってもよいが、無機粒子が好ましい。
無機粒子を構成する無機物としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、アルミノシリケート及び硫酸バリウム等が挙げられ、これらの中でも透明性に優れるシリカが好ましい。
マット剤の形状は、球形、多面体、鱗片状、不定形等が挙げられる。これらの中でも、滑り抑制の観点から不定形が好ましい。
マット剤の吸油量は270[g/100g]以上であることが好ましく、280[g/100g]以上であることがより好ましい。
なお、マット剤の吸油量が大き過ぎると、マット剤の凝集性が強くなり過ぎ、マット感を制御しにくくなる傾向がある。このため、マット剤の吸油量は600[g/100g]以下であることが好ましく、500[g/100g]以下であることがより好ましく、400[g/100g]以下であることがさらに好ましい。
マット剤の含有量を2.0質量%以上とすることにより、マット効果によって手の滑りを抑制しやすくできる。また、マット剤の含有量を50.0質量%以下とすることにより、マット層中におけるマット剤の結着性を良好にしやすくできるとともに、マット層の内層側の印刷層の視認性が低下することを抑制できる。
マット剤の平均粒子径を0.1μm以上とすることにより、マット効果によって手の滑りを抑制しやすくできる。また、マット剤の平均粒子径を15.0μm以下とすることにより、マット層の表面が過度に凹凸化されることによって、意匠性が低下すること(例えば、包装材が印刷層を有する場合、印刷層の絵柄の視認性が低下すること)を抑制できる。
本明細書において、マット剤の粒子の平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値d50として測定したものである。
マット層の厚みを1.0μm以上とすることにより、マット層からマット剤が欠落することを抑制しやすくできる。また、マット層の厚みを15.0μm以下とすることにより、意匠性が低下すること(例えば、包装材が印刷層を有する場合、印刷層の絵柄の視認性が低下すること)を抑制できる。
マット層は、包装材の表面の少なくとも一部に形成されていればよい。言い換えると、マット層は、包装材の表面の少なくとも一部に露出して形成されていればよい。
例えば、図1の場合、マット層20はプラスチックフィルム30上の全面に形成されているが、クリア層60を有する箇所ではマット層は表面に露出していない。したがって、図1の場合、マット層20は、クリア層60を有する箇所以外の箇所において、包装材の表面に形成されている。
また、図2の場合、マット層20は、プラスチックフィルム30上に部分的に形成されており、当該部分において包装材の表面に形成されている。
マット層は、例えば、バインダー樹脂及びマット剤を含むマットインキ(マット層用インキ)を用いた印刷により形成することができる。印刷方式は、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、シルクスクリーン印刷等が挙げられる。これらのうち、グラビア印刷が好ましい。
また、マットインキには、さらに、必要に応じて、本発明の効果を妨げない範囲において、安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の光安定剤、分散剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤、帯電防止剤等の任意の添加剤を添加することができる。
包装材は、意匠性を高めること等を目的として、印刷層を有していてもよい。
印刷層は、プラスチックフィルムの外層側に形成してもよいが、意匠性を良好にしつつ、印刷層を保護する観点から、プラスチックフィルムの内層側に形成することが好ましい。なお、プラスチックフィルムの外層側に印刷層を形成する場合、マット層を有する箇所では、マット層とプラスチックフィルムの間に印刷層を配置することが好ましい。
絵柄印刷層は、例えば、文字(商品名、製品表示、品質表示等)、図形、写真、記号、模様、パターン等を含む広い概念である。
絵柄印刷層は、例えば、「他の基材層やシーラント層等に表刷りで形成した後、プラスチックフィルムの裏面に接着剤で貼り合わせること」、「プラスチックフィルムに裏刷りで形成すること」、「プラスチックフィルムに表刷りで形成すること」により形成できる。これらの中でも、外層側から絵柄をよりシャープに視認できるようにする観点から、プラスチックフィルムに裏刷りで形成されることが好ましい。絵柄印刷層は、1層で構成されても、2層以上の多層で構成されてもよい。
有彩色層41a及び光輝性印刷層41bの両方が形成される場合、図2に示すように包装材の厚み方向の同じ位置に並列して形成されてもよく、あるいはまた、一部が厚み方向に重なるように形成されていてもよい。
白色パール顔料は、雲母、アルミニウム、ガラス等の鱗片状の母体を、二酸化チタン等の無色高屈折率材料かなる被覆層で覆ったものであり、かつ被覆層の厚みが0.1~0.15μm程度と比較的小さいものであり、光のほぼすべての波長を反射するため、白色もしくは銀色に見える。
干渉パール顔料は、被覆層が二酸化チタン等の無色高屈折率材料であり、かつ被覆層の厚みが白色パール顔料よりも大きく、0.15μm超のものである。この厚みによって、反射光及び透過光が変化し、種々の干渉色を生じる。虹彩色パールと呼ばれる場合もある。
着色パール顔料は、有彩色であり、被覆層を酸化第二鉄等の有色高屈折率材料としたもの、白色パール顔料の周囲をさらに酸化第二鉄等の有色高屈折率材料もしくはその他の有色顔料で被覆したもの、又は、被覆層中に顔料やその他の着色剤を添加したもの等がある。
なお、パール顔料の平均長さ及び金属鱗片の平均長さは、包装材の平面方向から光学顕微鏡又は電子顕微鏡で観察した任意の20個の粒子(パール顔料又は金属鱗片)の長さの平均値として求められる。なお、1個のパール顔料及び金属鱗片の長さは、1個のパール顔料及び金属鱗片の平面方向の最大長さを意味する。
パール顔料及び金属鱗片の平均厚みは、包装材の断面を光学顕微鏡又は電子顕微鏡で観察した任意の20個の粒子(パール顔料又は金属鱗片)の厚みの平均値として求められる。なお、1個のパール顔料及び金属鱗片の厚みは、1個のパール顔料及び金属鱗片の断面像を長さ方向に均等な長さで5つの領域に分割し、各領域の中央部の厚み(t1、t2、t3、t4、t5)を測定し、t1~t5を平均したものを意味する。
金属鱗片は、例えば、前記金属又は合金をプラスチックフィルム上に真空蒸着してなる金属薄膜をプラスチックフィルムから剥離し、剥離した金属薄膜を粉砕、撹拌した得られたものや、前記金属又は合金の粉末と溶剤とを混合し、媒体撹拌ミル、ボールミル、アトライター等で、該粉末を展延及び/又は粉砕して得られたもの、さらに、これらの表面が樹脂コートされたもの等を用いることができる。
また、インキには、必要に応じて、例えば、充填剤、安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の光安定剤、分散剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤、帯電防止剤、架橋剤等の任意の添加剤を添加することができる。
地色印刷層は、絵柄印刷層の絵柄を引き立てたり、外層側から被包装物への光の透過を遮断したりする等の観点から、必要に応じて、絵柄印刷層の内層側に形成される。地色印刷層は、上述した絵柄印刷層と同様の方法を用いて形成することができ、絵柄印刷層の裏面に裏刷りして形成されることが好ましい。地色印刷層を形成するための印刷用インキのバインダー樹脂、溶剤及び添加剤は、上記の絵柄印刷層についてのものと同様のものを用いることができる。
地色印刷層は、絵柄印刷層の裏面全面に形成されてもよく、絵柄印刷層の裏面の一部に形成されてもよい。地色印刷層の総厚みは、1.5~5μm程度であることが好ましく、より好ましくは1.5~3μmである。
マット層20上の外層側の一部には、図1に示すようにクリア層60を有していてもよい。かかる構成とすることにより、クリア層を有する箇所と、クリア層を有さない箇所とで光沢の差が生じ、意匠性を高くできる点で好ましい。
クリア層の厚みは、0.5~15μm程度であることが好ましく、より好ましくは1~10μm、さらに好ましくは2~7μmである。
水性ニスとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリル-スチレン共重合体等の樹脂成分を、水と少量の揮発性有機溶剤に溶解又は分散させたものを用いることができる。揮発性溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類やアセトン、メチルエチルケトン、エチルアセテート等が挙げられる。
油性ニスとしては、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂等の樹脂成分を、揮発性有機溶剤に溶解又は分散させたものを用いることができる。揮発性溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
水性ニス及び油性ニスには、さらに、必要に応じて、潤滑剤や界面活性剤等の添加剤を添加することができる。水性ニス及び油性ニス中の樹脂成分は、40~85質量%であることが好ましい。
ガスバリア層は、包装材による被包装物と包装材の外部環境との間で、酸素や水蒸気等の透過を遮断するものである。また、可視光や紫外線等の透過を遮断する遮光性をも付与するものであってもよい。ガスバリア層は、1層で構成されていても、2層以上の多層で構成されていてもよい。
ガスバリア層は、プラスチックフィルムよりも内層側に形成することが好ましい。また、包装材がプラスチックフィルムよりも内層側にシーラント層を有する場合には、プラスチックフィルムとシーラント層との間にガスバリア層を有することが好ましい。また、包装材がプラスチックフィルムよりも内層側に印刷層及びシーラント層を有する場合には、印刷層とシーラント層との間にガスバリア層を有することが好ましい。
ガスバリア層は、プラスチックフィルム又は後述する中間基材に形成することが好ましい。
蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着やスパッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着(PVD)法、プラズマ化学気相成長や熱化学気相成長、光化学気相成長等の化学蒸着(CVD)法等が挙げられる。
塗布方法としては、例えば、グラビアロールコーター等のロールコート、スプレーコート、スピンコート、ディッピング、刷毛、バーコート、アプリケータ等の塗布手段により行うことができる。1回又は複数回の塗布で、塗布膜の乾燥膜厚が0.01~30μm程度となることが好ましく、より好ましくは0.05~20μm、さらに好ましくは0.1~10μmである。
ガスバリア性塗布膜は、ガスバリア性の向上の観点から、蒸着膜の表面に形成されることが好ましい。
中間基材層は、包装材1の強度の向上や加工適性の向上、包装材の風合いの変化を目的としたり、他の層を形成するための基材として用いたりするために、必要に応じて設けられる層である。中間基材層の構成材料としては、例えば、プラスチックフィルムや紙等が挙げられる。
紙は汎用のものを用いることができる。紙の坪量は、通常、50~600g/m2程度のものが好ましく、より好ましくは60~500g/m2、さらに好ましくは70~450g/m2である。包装材1が軟包装用途である場合は、150g/m2未満であることが好ましく、紙カップや液体紙容器等の紙容器用途の場合は、200g/m2以上であることが好ましい。
包装材の各構成層は、各層間の接合強度の向上の観点から、接着剤層を介して積層されていてもよい。
接着剤層の各厚みは、0.01~20μm程度であることが好ましく、より好ましくは0.05~15μm、さらに好ましくは0.1~10μmである。
ドライラミネート用接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂やメラミン樹脂等によるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤(例えば、ポリオールとイソシアネートとの硬化物)、反応型(メタ)アクリル酸系接着剤、クロロプレンゴムやニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴム等によるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケートや低融点ガラス等による無機系接着剤等が挙げられる。
包装材はシーラント層を有することが好ましい。
シーラント層は、プラスチックフィルムよりも内層側に位置することが好ましい。また、包装材がプラスチックフィルムよりも内層側に印刷層を有する場合には、図1及び図2に示すように、印刷層40の内層側にシーラント層80が位置することが好ましい。
また、上記プロピレン系樹脂は、目的に応じて使い分けることが好ましい。具体的には、耐寒性能を重視する場合(例えば冷凍食品の包装材)にはエチレン-プロピレンブロック共重合体が好ましく、透明性を重視する場合にはエチレン-プロピレンランダム共重合体が好ましく、耐熱性重視の場合はプロピレン単独重合体が好ましい。また、自動蒸通機構を備えた容器の場合、高温時にシール強度が低下することによって蒸気抜けさせやすくできるという観点から、エチレン-プロピレンブロック共重合体が好ましい。
イージーピール性とは、例えば、蓋付容器の蓋体の包装材のシーラント層が容器本体と接合される場合、蓋付容器を開封する際、蓋体を容器本体から剥離しやすいという特性を言う。
イージーピール性を有するシーラント層は、2種以上の樹脂を用いて、一の樹脂(容器本体との密着性が良好な樹脂)と他の樹脂(容器本体との密着性が良好ではなく、前記一の樹脂と非相溶な樹脂)とを混合することにより形成することができる。このような樹脂は容器の素材によって異なるため一概には言えないが、容器がPPから形成されている場合、一の樹脂(容器本体との密着性が良好な樹脂)であるPPと、他の樹脂(容器本体との密着性が良好ではなく、前記一の樹脂と非相溶な樹脂)であるPE、ポリブテン及びポリスチレンから選ばれる一種以上とを混合した樹脂からシーラント層を形成することにより、PP製の容器に対してイージーピール性を付与できる。
なお、シーラント層を多層構成として、シーラント層の容器本体と接合される側(包装材における最内層)のみにイージーピール性を付与してもよい。
本発明の包装材は、外層側から、マット層及びプラスチックフィルムをこの順に有することが好ましい。また、本発明の包装材が印刷層を有する場合、外層側から、マット層、プラスチックフィルム、印刷層をこの順に有することが好ましい。
(A1)マット層/プラスチックフィルム/印刷層/接着剤層/中間基材層/接着剤層/シーラント層
(A2)マット層/プラスチックフィルム/ガスバリア層/印刷層/接着剤層/シーラント層
(A3)マット層/プラスチックフィルム/ガスバリア層/印刷層/接着剤層/中間基材層/接着剤層/シーラント層
(A4)マット層/プラスチックフィルム/印刷層/接着剤層/ガスバリア層/中間基材層/接着剤層/シーラント層
(A5)マット層/プラスチックフィルム/印刷層/接着剤層/シーラント層
本発明の包装容器は、プラスチック製の包装材を有し、前記プラスチック製の包装材は、面内の少なくとも一部に、バインダー樹脂及びマット剤を含むマット層を有し、下記(1)及び(2)を満たすものである。
(1)前記包装材の面内の少なくとも一つの方向において、前記マット層の組成及び高さの少なくとも何れかが異なる領域を有する。
(2)前記(1)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向Dにおいて、「前記方向Dの全長さをL」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ0.1mm未満の領域の合計長さをL1」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ10mmを超える領域の合計長さをL2」と定義した際に、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有する。
また、包装容器を構成する部材(材料)として、上述した本発明の包装材を用いなくても、シボ加工等により物理的な負荷をかけてマット層の高さを変えることにより、(1)及び(2)を満たす本発明の包装容器を得ることができる。より具体的には、マット層を有するが、(1)及び(2)を満たさない包装材から形成してなる胴部と、底部とをヒートシールしてなるパウチを作製し、この状態で、マット層を有する箇所にシボ加工等により物理的な負荷をかけることにより、(1)及び(2)を満たす本発明の包装容器を得ることができる。
パウチは、いわゆる袋状の容器であり、三方シールや四方シールの平袋、スタンディングパウチ、ガゼット袋及びピロー袋等が挙げられる。
図6及び図7の包装容器100は、胴部101と底部102とをヒートシールして形成されている。図6及び図7において、網点が付された箇所はヒートシールされた領域を示している。図示しないが、図6及び図7の包装容器において、胴部は、互いに対向して配置された表主面シートと裏主面シートとからなる一対の主面シートを含み、重ね合わせられた一対の主面シートの側縁近傍が互いにヒートシールされている。また、図示しないが、図6及び図7の包装容器は、一対の主面シートの下縁間に、底部を形成する底面シートが配置されている。
図6及び図7の包装容器は、一対の主面シート及び底面シートによって囲まれる領域内に、内容物を収容する収容空間(不図示)が形成される。底面シートは、収容空間側に向かって凸状に曲げられ、その周縁近傍を、重なり合う主面シートの下部とともにヒートシールされている。底面シートが一対の主面シートの下端の形状を保持することにより、パウチに自立性が付与され、スタンディング形式のパウチとすることができる。
図6及び図7の包装容器は、表主面シートと裏主面シートの上縁108の間に開口が形成されており、開口から内容物を収容することができる。内容物を収容後、開口が形成されている上縁108近傍をヒートシールすることにより包装容器を密封することができる。
図6の包装容器100は、開封部(ノッチ部)内において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなることが好ましい。
図7の包装容器100は、つまみ部内において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなることが好ましい。また、図7の包装容器100は、切り取り指示線の延伸方向と略平行な方向において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなることが好ましい。
図8の包装容器100は、容器本体93と、蓋体95とを有している。また、蓋体95は、容器本体の収容部94を封止するように容器本体93に接合されている。また、蓋体95は、容器本体93から突出するつまみ部92を有している。
また、図8の包装容器100は、つまみ部92内において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなることが好ましい。
本発明の蓋体は、上述した本発明の包装材で形成されてなるものである。
本発明の蓋体は、つまみ部となる箇所を有し、当該箇所内において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなることが好ましい。
[実施例1]
プラスチックフィルムの内層側(裏面)の全面に、下記処方の有彩色層用インキをグラビア印刷で裏刷りし、厚み1.0μmの有彩色層を形成し、絵柄印刷層を形成した。
次いで、プラスチックフィルムの外層側(表面)の全面に、下記処方のマット層用インキ1をグラビア印刷し、厚み3.0μmのマット層を形成した。
そして、絵柄印刷層の内層側(裏面)に、中間基材層(遮光性を有するガスバリア層)として厚み12μmのアルミ蒸着PETをドライラミネート用接着剤で貼り合わせ、さらに、シーラント層として厚み100μmのポリエチレンフィルムをドライラミネート用接着剤で貼り合わせ、包装材Aを得た。
包装材Aの積層構成の概略は、外層側から順に、マット層(3.0μm)/プラスチックフィルム(15μm)/絵柄印刷層(1.0μm)/接着剤層(3.0μm)/中間基材層(12μm)/接着剤層(3.0μm)/シーラント層(100μm)である。カッコ内の数値(単位:μm)は各層の厚みを表している(以下、同様。)。
次いで、包装容器Aのつまみ部のうちのヒートシールされた箇所にシボ加工を施し、マット層に凹凸を付与し、実施例1の包装容器を得た。
シボ加工の型の平面視の模様は不定形である(シボ加工されたマット層の高さの異なる各領域の平面視形状は不定形である)。また、シボ加工により形成されたマット層の凹領域の最深部と、凸領域の最高部との標高差は約2mmであった。
実施例1の包装容器は、つまみ部のマット層の殆どの方向において、マット層の高さが異なる領域を有し、(1)を満たすものであった。また、実施例1の包装容器は、(1)を満たす方向の殆どの方向において、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有し、(2)を満たすものであった。
<プラスチックフィルム>
二軸延伸ナイロンフィルム:出光ユニテック株式会社製「ユニロンG-100」
<有彩色層用インキ>
・有機系赤色顔料:3質量部
・沈降防止剤(微粒子シリカ):2質量部
・バインダー樹脂(ポリウレタン系樹脂):20質量部
・溶剤1(ミネラルスピリット):7質量部
・溶剤2(プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸エチル、イソプロパノールの混合溶剤):70質量部
<マット層用インキ1>
・不定形シリカ粒子(平均粒径3.0μm、吸油量240[g/100g]):30質量部
・バインダー樹脂(ポリオールとイソシアネートとの2液硬化型ポリウレタン樹脂):100質量部
・溶剤(酢酸ノルマルプロピル、酢酸エチル)
注:マット層用インキ1の全固形分に対するシリカ粒子の割合は23.1質量%である。
<中間基材層>
アルミ蒸着PET:尾池工業株式会社製「EXC」
<シーラント層>
ポリエチレンフィルム:大日本印刷株式会社製「DP-402」
<ドライラミネート用接着剤>
ポリウレタン系接着剤
マット層用インキ1の不定形シリカ粒子を、吸油量290[g/100g]のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の包装容器を得た。
実施例2の包装容器は、つまみ部のマット層の殆どの方向において、マット層の高さが異なる領域を有し、(1)を満たすものであった。また、実施例2の包装容器は、(1)を満たす方向の殆どの方向において、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有し、(2)を満たすものであった。
プラスチックフィルムの外層側(表面)の全面に形成するマット層を、下記のように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の包装容器を得た。
実施例3の包装容器は、つまみ部のマット層の少なくとも上下方向において、マット層の高さが異なる領域を有し、(1)を満たすものであった。また、実施例3の包装容器は、(1)を満たす方向の殆どの方向において、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有し、(2)を満たすものであった。
プラスチックフィルムの外層側(表面)に、下記処方のマット層用インキ2をストライプ状(幅5mm、端部同士の間隔:5mm、向きは図7の左右方向)に塗布、乾燥し、厚み3.0μmのマット層Aを形成した。次いで、プラスチックフィルムの外層側の残部に、下記処方のマット層用インキ3を塗布、乾燥し、厚み3.0μmのマット層Bを形成した。
<マット層用インキ2>
・不定形シリカ粒子(平均粒径2.0μm、吸油量240[g/100g]):15質量部
・バインダー樹脂(ポリオールとイソシアネートとの2液硬化型ポリウレタン樹脂):100質量部
・溶剤(酢酸ノルマルプロピル、酢酸エチル)
<マット層用インキ3>
・不定形シリカ粒子(平均粒径4.0μm、吸油量240[g/100g]):30質量部
・バインダー樹脂(ポリオールとイソシアネートとの2液硬化型ポリウレタン樹脂):100質量部
・溶剤(酢酸ノルマルプロピル、酢酸エチル)
包装容器Aに対してシボ加工を行わなかったものを、比較例1の包装容器とした。
プラスチックフィルムの外層側(表面)にマット層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2の包装容器を得た。
2-1.滑りの抑制
両手を濡らした状態で、実施例及び比較例の包装容器のつまみ部を利き手の親指と人差し指とでつまみ、他方の手の親指と人差し指とで包装容器の胴部をつまんだ。この状態から、つまみ部の親指と人差し指とを上側にスライドさせた。20歳代、30歳代、40歳代、50歳代の4つの年代から、男女5名ずつ合計40名が前記動作を行い、前記動作時の手の滑りやすさを評価した。
手が滑りにくいと感じるものを3点、どちらとも言えないものを2点、手が滑ると感じるものを1点として、上記40人の評価の平均点を算出した。結果を表1に示す。
<評価基準>
A:平均点が2.6超
A-:平均点が2.3超2.6以下
B:平均点が2.0超2.3以下
C:平均点が1.5以上2.0以下
D:平均点が1.5未満
実施例及び比較例の包装容器を蛍光灯の照明下において目視で観察し、絵柄印刷層の絵柄が明りょうに視認できるか否かを評価した。その結果、絵柄が明りょうに視認できるものを「A」、絵柄が明りょうに視認できないものを「C」とした。
20:マット層
30:プラスチックフィルム
40:印刷層
41:絵柄印刷層
41a:有彩色層
41b:光輝性印刷層
42:地色印刷層
60:クリア層
70:中間基材層
80:シーラント層
91:ノッチ部
92:つまみ部
93:容器本体
94:収容部
95:蓋体
100:包装容器
101:胴部
102:底部
103:開封部
104:つまみ部
105:切り取り指示線
106:切り取り部
107:側縁
108:上縁
Claims (11)
- プラスチックフィルムを有する包装材であって、前記包装材は、表面の少なくとも一部に、バインダー樹脂及びマット剤を含むマット層を有し、下記(1)及び(2)を満たす、包装材。
(1)前記包装材の面内の少なくとも一つの方向において、前記マット層の組成及び高さの少なくとも何れかが異なる領域を有する。
(2)前記(1)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向Dにおいて、「前記方向Dの全長さをL」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ0.1mm未満の領域の合計長さをL1」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ10mmを超える領域の合計長さをL2」と定義した際に、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有する。
但し、マット層の高さが異なるか否かの基準は、以下のように判定するものとする。
(i)まず、マット層表面の所定の方向の高さを汎用の粗さ計で測定し、粗さ曲線を得る。
(ii)得られた粗さ曲線の高さの平均値をNとして、「N±0.1mmの高さを有する平均領域」、「N-0.1mm未満の高さを有する凹領域」、「N+0.1mm超の高さを有する凸領域」、の3つの領域に区分した際に、同じ領域に関しては高さが同一と判定し、異なる領域に関しては高さが異なると判定する。 - 前記マット剤の吸油量が250[g/100g]以上である、請求項1に記載の包装材。
- 外層側から、前記マット層及び前記プラスチックフィルムをこの順に有する、請求項1又は2に記載の包装材。
- さらに印刷層を有し、外層側から、前記マット層、前記プラスチックフィルム、前記印刷層をこの順に有する、請求項3に記載の包装材。
- 前記プラスチックフィルムよりも内層側にシーラント層を有する、請求項1~4の何れか1項に記載の包装材。
- 包装容器であって、
前記包装容器はプラスチック製の包装材を有し、前記プラスチック製の包装材は、表面の少なくとも一部に、バインダー樹脂及びマット剤を含むマット層を有し、下記(1)及び(2)を満たす、包装容器。
(1)前記包装材の面内の少なくとも一つの方向において、前記マット層の組成及び高さの少なくとも何れかが異なる領域を有する。
(2)前記(1)を満たす方向のうち少なくとも一つの方向Dにおいて、「前記方向Dの全長さをL」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ0.1mm未満の領域の合計長さをL1」、「前記マット層の組成及び高さが連続して同一する、長さ10mmを超える領域の合計長さをL2」と定義した際に、(L1+L2)/Lが0.10以下である箇所を有する。
但し、マット層の高さが異なるか否かの基準は、以下のように判定するものとする。
(i)まず、マット層表面の所定の方向の高さを汎用の粗さ計で測定し、粗さ曲線を得る。
(ii)得られた粗さ曲線の高さの平均値をNとして、「N±0.1mmの高さを有する平均領域」、「N-0.1mm未満の高さを有する凹領域」、「N+0.1mm超の高さを有する凸領域」、の3つの領域に区分した際に、同じ領域に関しては高さが同一と判定し、異なる領域に関しては高さが異なると判定する。 - 前記包装容器が開封部又はつまみ部を有し、前記開封部又は前記つまみ部内において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなる、請求項6に記載の包装容器。
- 包装容器の縦方向及び横方向の少なくとも何れかの方向において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなる、請求項6又は7に記載の包装容器。
- 前記包装容器が切り取り指示線を有し、前記切り取り指示線の延伸方向と略平行な方向において前記(1)及び(2)を満たすように形成されてなる、請求項6又は7に記載の包装容器。
- 前記包装容器がパウチである、請求項6~9の何れか1項に記載の包装容器。
- 請求項1~5の何れか1項に記載の包装材で形成されてなる蓋体。
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