JP7381840B2 - H形鋼の冷却装置 - Google Patents
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Description
このような形状不良を抑制するためには、フランジとウェブが交差するフィレット部の冷却方法が重要である。フィレット部は最も冷却速度が遅いためである。
図2は、本発明の第1実施形態に係る冷却装置6を示す側面図であり、図3は、図2のA-A線から見た断面図である。図4は、図3のB-B線から見た側面図である。図5は、後述の冷却水ノズル41の先端の平面図である。図6は、後述の冷却水ノズル41がH形鋼10のフランジ外面に形成する冷却水の衝突領域を説明するための図である。
冷却装置6は、図2および図3に示すように、搬送ローラ8により搬送されるH形鋼10が水冷帯20を通過する間、フランジ11を水冷する水冷機構21を備えている。なお、水冷帯20は、後述するノズル41から供給された冷却水がフランジ11に衝突する際の、当該フランジ11における冷却水の衝突領域の搬送方向最前部から最後部までの領域である。水冷帯20の長さは、例えば15~25mである。また、冷却装置6では、H形鋼10のウェブ12については冷却水を用いた冷却は行わない。
一方、噴射角が大きい広域用噴出孔43からの冷却水は、フランジ11の略全幅に吹き付けられる。広域用噴出孔43からの冷却水が吹き付けられる領域には、当該噴出孔43と同じ冷却水ノズル41に設けられているフィレット用噴出孔42からの冷却水が衝突する領域が含まれる。つまり、広域用噴出孔43は、当該噴出孔43と対になるフィレット用噴出孔42が形成している冷却水の衝突領域R1全体を含み且つ当該衝突領域R1より広い冷却水の衝突領域R2を、フランジ11に形成する。本例では、広域用噴出孔43がフランジ11に形成する冷却水の衝突領域R2は、フランジ11の略全幅に広がっており、フィレット用噴出孔42がフランジ11に形成する冷却水の衝突領域R1と同心である。また、フィレット用噴出孔42からは、例えばストレートノズルやフルコーンノズルからと同様に冷却水が噴射され、広域用噴出孔43からは、例えばフラットスプレーノズルからと同様に冷却水が噴射される。
フィレット用噴出孔42及び広域用噴出孔43に供給される冷却水の単位時間当たりの量は、ノズルヘッダ31が共通であるため、同じである。したがって、噴射角が小さいフィレット用噴出孔42がフランジ11に形成する冷却水の衝突領域R1は、噴射角が大きい広域用噴出孔43がフランジ11に形成する冷却水の衝突領域R2に比べ、冷却水の水量密度(水冷面における単位面積あたりの冷却水量;m3/min/m2)が大きく、すなわち、冷却能力が高い。
ところで、冷却水ノズル41によってフランジ11のフィレット部13を冷却した後、当該冷却水ノズル41に隣接する別の冷却水ノズル41によってフィレット部13が冷却されるまでの間に、当該フィレット部13は復熱する。上述のように、冷却装置6では、冷却水ノズル41によってフランジ11のフィレット部13を冷却した時にフランジ11における当該フィレット部13の周囲も冷却されるため、復熱時のフィレット部13の温度変化が小さい。そのため、水冷帯20の長さが短くても、すなわち、冷却長が短くても、フィレット部13を所望の温度まで冷却することができる。よって、冷却装置6によれば、形状不良のないようにH形鋼10を冷却することができ、高品質なH形鋼10を製造することができる。
冷却装置6によれば、前述のように、H形鋼10のフランジ11のフィレット部13を所望の温度まで冷却することができる。そのため、図7に示すように、冷却装置6による冷却後の(より具体的には冷却装置6の冷却が完了し、その後に復熱した後の)、フィレット部13の温度が、ウェブ12の温度と略同じになる。したがって、冷却装置6による冷却されたH形鋼10を放冷する際に、ウェブ12とフィレット部13とは略同じタイミングで冷却が終了するため、ウェブ12に波状の形状不良が発生するのを防ぐことができる。よって、冷却装置6によれば、形状不良のない、高品質なH形鋼10を製造することができる。
なお、冷却装置6によるH形鋼10の冷却時間は、例えば5秒程度である。
図8は、本発明の第2実施形態に係る冷却装置6の水冷機構21aを示す断面図である。
図の水冷機構21aは、図3の水冷機構21の構成に加えて、冷却水ノズル41の広域用噴出孔43から噴射された冷却水から、H形鋼10のフランジ11の外面の上部を遮蔽する遮蔽板60を有する。したがって、本実施形態によれば、冷却水ノズル41からの冷却水がフランジ11を超えてウェブ12に流れ込むことを確実に防ぐことができ、ウェブ12の過冷却を確実に防ぐことができる。また、冷却水ノズル41からの冷却水の水量密度を増加させても、遮蔽板60によって、上記冷却水のウェブ12への流れ込みを確実に防ぐことができる。したがって、冷却長が短くても、フィレット部13を所望の温度までより確実に冷却することができる。
前述の例では、フィレット用噴出孔42を有する冷却水ノズルであるフィレット用ノズルと、広域用噴出孔43を有する冷却水ノズルである広域用ノズルと、を含む一対の冷却水ノズルが、一体化されていた。
これに替えて、図に示すように、上記フィレット用ノズル71と上記広域用ノズル72とを独立して設け、これらを近接配置してもよい。なお、この場合、フィレット用ノズル71と広域用ノズル72とを含む一対の冷却水ノズル70が搬送方向に沿って連なるように設けられる。
ただし、共通のノズルヘッダ31を用いることで装置構成の複雑化を防ぐことができる。
鋼材幅方向のノズル先端間距離:800mm
冷却水ノズル41の本数:12本
冷却水ノズル41の捻り角θ1(図6参照):30°
冷却水ノズル41の傾き角θ2(図3参照):19°
また、比較例2では、図11に示すように、フランジ11のフィレット部13に対し円形の冷却水の衝突領域R12が形成され、フィレット部13のみが集中的に冷却されるように、冷却水ノズルを19本配置し、冷却を行い、同様にウェブ波を測定した。
2 加熱炉
3 粗圧延機
4 中間圧延機
5 仕上圧延機
6 冷却装置
7 鋸断装置
8 搬送ローラ
10 H形鋼
11 フランジ
12 ウェブ
13 フィレット部
20 水冷帯
21、21a 水冷機構
31 ノズルヘッダ
41 冷却水ノズル
42 フィレット用噴出孔
43 広域用噴出孔
51 ノズル回動機構
52 ヘッド移動機構
53 駆動部
54 支持部材
55 ヘッド回動機構
60 遮蔽板
70 一対の冷却水ノズル
71 フィレット用ノズル
72 広域用ノズル
R1、R2 冷却水の衝突領域
Claims (5)
- 7mm以下のウェブ厚に対するフランジ厚の比が1.5以上であり搬送されるH形鋼を冷却する冷却装置であって、
前記H形鋼のフランジの外面へ冷却水を噴射する冷却水ノズルを前記H形鋼の搬送方向に連なるように有し、
前記冷却水ノズルそれぞれは、冷却水の噴射角が小さいフィレット用噴出孔と前記噴射角が大きい広域用噴出孔とを有する多孔スプレーノズルであり、
前記フィレット用噴出孔は、冷却水の衝突領域を、前記H形鋼のフランジのフィレット部に形成し、
前記広域用噴出孔は、前記フィレット用噴出孔が形成している冷却水の衝突領域全体を含み且つ当該衝突領域より広い冷却水の衝突領域を、前記H形鋼のフランジに形成し、
前記冷却水ノズルそれぞれにおける前記フィレット用噴出孔と前記広域用噴出孔とは、当該フィレット用噴出孔からの冷却水によって前記フィレット部を冷却した時に当該広域用噴出孔からの冷却水によって前記フィレット部の周囲が冷却されるよう、設けられていることを特徴とする、H形鋼の冷却装置。 - 前記冷却水ノズルを上下に移動させる移動機構を有することを特徴とする、請求項1に記載のH形鋼の冷却装置。
- 前記冷却水ノズルからの冷却水の噴射角度を調整する噴射角調整機構を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のH形鋼の冷却装置。
- 前記冷却水ノズルを、噴射軸を中心に回動させる回動機構を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のH形鋼の冷却装置。
- 前記広域用噴出孔から噴射された冷却水から、前記H形鋼のフランジ外面の上部を遮蔽する遮蔽板を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のH形鋼の冷却装置。
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