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JP7338260B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、シートに現像剤像を定着させる定着装置と、当該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、定着装置として、シートを加熱する加熱部材と、加熱部材との間でシートを挟む加圧パッドと、加熱部材を加圧パッドに押圧するための2つのバネと、加熱部材に対する各バネの付勢力を調整することで、シートにかかるニップ圧を変更可能なニップ圧調整機構とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、シートに弱いニップ圧をかけるときには、1つのバネの付勢力を加熱部材に付与し、シートに強いニップ圧をかける場合には、2つのバネの付勢力を加熱部材に付与している。
特許第4730472号公報
しかしながら、従来技術では、シートに強いニップ圧をかける場合に2つのバネを作用させるので、2つのバネのそれぞれの製造誤差による付勢力のバラツキがニップ圧に影響してしまい、圧力分布がばらつくおそれがある。特に、定着装置において、主に強いニップ圧を使用し、弱いニップ圧を補助的に使用する場合には、圧力分布がばらつく現象が発生する頻度が高くなり、望ましくなかった。
そこで、本発明は、強いニップ圧をシートにかける場合において圧力分布がばらつくのを抑制することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る定着装置は、回転体と、前記回転体との間でニップ部を形成する加圧体と、前記ニップ部のニップ圧を変更する圧力変更機構と、少なくとも前記回転体を支持するフレームと、を備える。
前記圧力変更機構は、前記回転体および前記加圧体の一方の部材に対して第1付勢力を付与する第1バネと、前記一方の部材に対して前記第1付勢力とは逆向きの第2付勢力を付与可能な第2バネと、を有する。
前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されていないときに、前記ニップ圧が第1ニップ圧となる。
前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されているときに、前記ニップ圧が前記第1ニップ圧よりも小さい第2ニップ圧となる。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記定着装置と、シートに現像剤像を形成する現像剤像形成部とを備える。
これらの構成によれば、例えば2つのバネによってニップ圧を第1ニップ圧(強ニップ圧)とする構造に比べ、1つの第1バネでニップ圧を第1ニップ圧とするので、ニップ圧を第1ニップ圧にするときの圧力分布のバラツキを抑制することができる。
また、前記第1バネの一端は、前記フレームに接触していてもよい。
これによれば、例えば第1バネの一端を他の部材を介してフレームに固定する構造に比べ、第1バネの付勢力を効率よく一方の部材に伝達させることができる。
また、前記定着装置は、前記一方の部材を支持し、前記フレームに回動可能に支持されるアームをさらに備え、前記アームは、前記第1バネによって付勢されるとともに、前記第2バネによって付勢可能なアーム本体を有し、前記第1バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第1付勢力を付与し、前記第2バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第2付勢力を付与可能であってもよい。
これによれば、第1バネ、第2バネの位置の自由度を高くすることができる。
また、前記圧力変更機構は、前記フレームに支持されるカムを有し、前記カムは、前記第2バネの伸縮状態を、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与されない第1伸縮状態と、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与される第2伸縮状態とに変更可能であってもよい。
これによれば、第2付勢力が一方の部材に対して付与されている状態とされていない状態とを容易に変更することができる。
また、前記アームは、前記アーム本体に対して移動可能に取り付けられるとともに、前記カムに接触可能なカムフォロアをさらに有し、前記第2バネは、前記カムフォロアと前記アーム本体の間に配置されていてもよい。
これによれば、例えばカムが第2バネに接触する構造に比べ、第2バネを良好に変形させることができる。
また、前記アームは、前記カムフォロアが前記カムに近づく方向に移動するのを規制する規制部材をさらに備え、前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第1伸縮状態にしているときに、前記第2バネが変形した状態で前記カムフォロアと前記アーム本体の間に配置されていてもよい。
これによれば、例えば第2バネの伸縮状態が第1伸縮状態であるときに第2バネが自然長となる構成と比べ、バネ自体の製造誤差による荷重バラつきを減らすことができる。また、例えば第2バネの伸縮状態が第1伸縮状態であるときに第2バネが自然長となる構成と比べ、バネ定数を小さくしても、ニップ圧を第1ニップ圧から第2ニップ圧に切り替えるときのカムフォロアの移動量を小さくすることができる。
また、前記カムは、前記第2バネの伸縮状態を、前記第1伸縮状態と、前記第2伸縮状態と、前記第2伸縮状態よりも変形した第3伸縮状態とに変更可能であり、前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第3伸縮状態にしているときに、前記カムフォロアの一部が前記カムと前記アーム本体の間に挟まれていてもよい。
これによれば、第2バネの伸縮状態が第3伸縮状態であるときには、カムの力がカムフォロアから直接アーム本体に加わって、アーム本体を回動させることができるので、第2バネの力を利用せずに、ニップ圧を第2ニップ圧から当該第2ニップ圧よりも小さい第3ニップ圧とすることができる。そのため、例えば第2バネの力を利用して第2ニップ圧から第3ニップ圧に切り替える構造に比べ、第2バネの最大荷重や変形量を小さくすることができる。
また、前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第1伸縮状態にしているときに、前記アーム本体は第1姿勢であり、前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第2伸縮状態にしているときに、前記アーム本体は前記第1姿勢であり、前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第3伸縮状態にしているときに、前記アーム本体は前記第1姿勢と異なる第2姿勢であってもよい。
これによれば、第1ニップ圧の状態と第2ニップ圧の状態とでアーム本体の姿勢が変化する構成に比べ、シート搬送方向におけるニップ圧分布の変動を抑制することができ、画質の悪化やシート搬送性の悪化を抑制することができる。
また、前記アーム本体は、前記カムに向けて延びるガイド突起を有し、前記カムフォロアは、前記ガイド突起に嵌合され、かつ、前記ガイド突起で移動可能に支持される筒状部を有していてもよい。
これによれば、カムフォロアが、ガイド突起の延びる方向に対して直交する方向に移動するのをガイド突起によって規制することができる。
また、前記第2バネは、コイルバネであり、前記コイルバネで囲まれる空間内に前記ガイド突起が挿入された状態で、前記筒状部と前記アーム本体の間に配置されていてもよい。
これによれば、第2バネが、アーム本体から外れるのを抑制することができる。
また、前記カムは、前記アーム本体のうち前記第1バネに接触する第1部分と、前記アーム本体のうち前記一方の部材を支持する第2部分との間に配置されていてもよい。
これによれば、例えばカムが第1部分よりも第2部分から遠い位置に配置される構造と比べ、カムを小型にすることができるとともに、定着装置をコンパクトにすることができる。
また、前記定着装置は、前記回転体を加熱するヒータをさらに備え、前記フレームは、前記回転体の軸方向両側に配置されるサイドフレームと、各サイドフレームに接続される接続フレームと、を備え、前記接続フレームの一部は、前記ヒータと前記カムの間に配置されていてもよい。
これによれば、ヒータの熱がカムに伝わるのを、接続フレームの一部によって抑制することができる。
また、前記圧力変更機構は、前記カムを一方向に回転させることで、前記第2バネの伸縮状態を前記第1伸縮状態から前記第2伸縮状態に切り替え、前記カムを他方向に回転させることで、前記第2バネの伸縮状態を前記第2伸縮状態から前記第1伸縮状態に切り替えるカム駆動機構と、前記カムが前記他方向に回転するときに、前記一方向に回転するときよりも大きな抵抗力を前記カムに与えるブレーキ機構と、を備えていてもよい。
これによれば、第2バネの伸縮状態が第2伸縮状態から第1伸縮状態に切り替わる場合に、第2バネの力によってカムが回されてしまうのをブレーキ機構によって抑えることができるので、第2バネの力によってカムが回されることによる衝突音(例えば、カム駆動機構内のギヤ同士の衝突による音)が発生するのを抑制することができる。
また、前記ブレーキ機構は、軸部と、前記軸部の周面に沿って配置される円弧状またはコイル状の締付部を有するバネクラッチと、を備え、前記軸部と前記バネクラッチは、前記カムが回転する際に、相対的に回転可能であり、前記カムが前記他方向に回転する際に、前記締付部が前記軸部を締め付けることで、前記カムに前記抵抗力が加わってもよい。
これによれば、例えばオイル式のブレーキ機構に比べ、ブレーキ機構がヒータなどの熱の影響を受けにくい。
また、前記ブレーキ機構は、前記カムと同軸に配置され、当該カムとともに回転する第1ギヤと、前記軸部を中心に回転可能な第2ギヤであって、前記第1ギヤに噛み合う第2ギヤと、をさらに備えていてもよい。
これによれば、第2ギヤの回転中心に位置する軸部に対してバネクラッチが配置されるので、例えばカムの軸のみに対してバネクラッチを配置する場合と比べ、カムの軸を小径にすることができ、カムを小型化することができる。
また、前記定着装置は、前記回転体を駆動するための駆動ギヤをさらに備え、前記駆動ギヤは、前記回転体の軸方向の一端に配置され、前記ブレーキ機構は、前記回転体に対して、前記軸方向の他端側に配置されていてもよい。
これによれば、例えば駆動ギヤとブレーキ機構を軸方向の同じ側に配置する構造と比べ、定着装置の小型化を図ることができる。
また、前記定着装置は、前記回転体を加熱するヒータをさらに備え、前記フレームは、前記回転体の軸方向両側に配置されるサイドフレームを備え、前記ブレーキ機構は、前記サイドフレームを挟んで、前記ヒータとは反対側に配置されていてもよい。
これによれば、ヒータの熱がブレーキ機構に伝わるのを、サイドフレームによって抑制することができる。
また、前記加圧体は、ベルトと、前記回転体との間で前記ベルトを挟む第1パッドと、前記回転体との間で前記ベルトを挟むとともに、前記ベルトの回転方向において前記第1パッドから離れて配置される第2パッドと、前記第1パッドおよび前記第2パッドを支持する支持部材と、を備え、前記一方の部材は、前記加圧体であり、前記第1バネは、前記支持部材を介して前記第1パッドおよび前記第2パッドを前記回転体に向けて付勢し、前記ニップ圧が前記第1ニップ圧であるときと前記第2ニップ圧であるときの両方の状態において、前記第1パッドおよび前記第2パッドは、前記回転体との間で前記ベルトを挟んでいてもよい。
これによれば、第2ニップ圧のときに一方のパッドのみが回転体との間でベルトを挟む構成に比べ、シート搬送方向におけるニップ圧分布の変動を抑制することができ、画質の悪化やシート搬送性の悪化を抑制することができる。
本発明によれば、強いニップ圧をシートにかける場合において圧力分布がばらつくのを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るレーザプリンタを示す断面図である。 定着装置を示す断面図である。 ベルトの内側に配置される各部材を示す分解斜視図である。 圧力変更機構を示す斜視図である。 ニップ圧が第1ニップ圧であるときの、圧力変更機構を示す断面図(a)と、ニップ部周りの構造を示す断面図(b)である。 ニップ圧が第2ニップ圧であるときの、圧力変更機構を示す断面図(a)と、ニップ部周りの構造を示す断面図(b)である。 ニップ圧が第3ニップ圧であるときの、圧力変更機構を示す断面図(a)と、ニップ部周りの構造を示す断面図(b)である。 カムフォロアとネジの関係を示す図(a)と、カムフォロア、第2バネおよびアーム本体を一部破断させて示す斜視図(b)である。 カム駆動機構などを示す斜視図である。 ブレーキ機構を示す斜視図である。 ブレーキ機構を示す断面図である。 第1変形例に係る圧力変更機構を示す図である。 第2変形例に係る圧力変更機構を示す図である。
以下、発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、実施形態に係る定着装置8は、レーザプリンタなどの画像形成装置1で使用される。画像形成装置1は、本体筐体2と、シート供給部3と、露光装置4と、現像剤像形成部5と、定着装置8とを備えている。
シート供給部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、紙などのシートSが収容されるシートトレイ31と、シート供給機構32とを備えている。シートトレイ31内のシートSは、シート供給機構32により現像剤像形成部5に供給される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しない光源装置、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。露光装置4は、光源装置から出射される画像データに基づく光ビーム(一点鎖線参照)を感光体ドラム61の表面で高速走査することで、感光体ドラム61の表面を露光する。
現像剤像形成部5は、露光装置4の下方に配置されている。現像剤像形成部5は、プロセスカートリッジとして構成され、本体筐体2の前部に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能となっている。現像剤像形成部5は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63と、現像ローラ64と、供給ローラ65と、乾式トナーからなる現像剤を収容する現像剤収容部66とを備えている。
現像剤像形成部5は、帯電器62により感光体ドラム61の表面を一様に帯電する。その後、感光体ドラム61は、露光装置4からの光ビームにより表面が露光されることで、表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、現像剤像形成部5は、現像剤収容部66内の現像剤を、供給ローラ65を介して現像ローラ64に供給する。
そして、現像剤像形成部5は、現像ローラ64上の現像剤を感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給する。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上に現像剤像が形成される。その後、現像剤像形成部5は、シート供給部3から供給されたシートSを感光体ドラム61と転写ローラ63との間で搬送することにより感光体ドラム61上の現像剤像をシートSに転写(形成)する。
定着装置8は、現像剤像形成部5の後方に配置されている。定着装置8の詳細については後述する。定着装置8は、現像剤像が転写されたシートSを通過させることにより現像剤像をシートSに熱定着する。画像形成装置1は、現像剤像が熱定着されたシートSを搬送ローラ23と排出ローラ24により本体筐体2の外の排紙トレイ22上に排出する。
図2に示すように、定着装置8は、加熱ユニット81と、加圧体の一例としての加圧ユニット82とを備えている。加圧ユニット82は、後述する圧力変更機構300(図4参照)によって加熱ユニット81に向けて付勢されている。なお、以下の説明では、加圧ユニット82を加熱ユニット81に付勢する方向を、「所定方向」と称する。本実施形態では、所定方向は、後述する幅方向および移動方向と直交する方向であり、加熱ユニット81と加圧ユニット82が向かい合う方向である。
加熱ユニット81は、ヒータ110と、回転体120とを備えている。また、加圧ユニット82は、ベルト130と、ニップ形成部材Nと、ホルダ140と、ステイ200と、ベルトガイドGと、摺動シート150とを備えている。なお、以下の説明では、ベルト130の幅方向を単に「幅方向」という。幅方向は、回転体120の回転軸線が延びる方向、つまり回転体120の軸方向である。幅方向は、所定方向に直交している。
ヒータ110は、ハロゲンランプであり、通電によって発光するとともに発熱し、輻射熱によって回転体120を加熱する。ヒータ110は、回転体120の回転軸線に沿って回転体120の内側を通るように配置されている。
回転体120は、幅方向に長い筒状のローラであり、ヒータ110によって加熱される。回転体120は、金属などからなる素管121と、素管121の外周面を覆う弾性層122とを有している。弾性層122は、シリコンゴムなどのゴムからなる。なお、本実施形態において、回転体120は、幅方向両端の外径が幅方向中央の外径よりも大きくなっており、幅方向の中央から両端に向かうにつれて外径が徐々に大きくなるコンケーブ形状を有している。但し、回転体の形状はこれに限定されない。回転体は、例えば、幅方向における外径が均一な円筒状のローラであってもよい。また、回転体は、その外径が幅方向の中央から両端に近づくにつれ徐々に小さくなるクラウン形状のローラであってもよい。
回転体120は、後述するサイドフレーム83(図4参照)に回転可能に支持されており、本体筐体2内に設けられた図示しないモータから駆動力が入力されることで図2の反時計回りに回転駆動する。
ベルト130は、長尺筒状の部材であり、可撓性を有している。図示は省略するが、ベルト130は、金属や樹脂などからなる基材と、基材の外周面を覆う離型層とを有している。ベルト130は、回転体120が回転したときに回転体120またはシートSとの摩擦によって図2の時計回りに従動回転する。ベルト130の内周面には、グリスなどの潤滑剤が付けられている。ベルト130の内側には、ニップ形成部材N、ホルダ140、ステイ200、ベルトガイドGおよび摺動シート150が配置されている。
つまり、ニップ形成部材N、ホルダ140、ステイ200、ベルトガイドGおよび摺動シート150は、ベルト130に覆われている。ここで、ホルダ140およびステイ200は、ニップ形成部材Nを支持する支持部材として機能する。図3に示すように、ニップ形成部材N、ホルダ140、ステイ200、ベルトガイドGおよび摺動シート150は、幅方向の寸法が、幅方向に直交する各方向における寸法よりも大きくなるように形成されている。
図2および図3に示すように、ニップ形成部材Nは、回転体120との間でベルト130を挟んでニップ部NPを形成する部材である。ニップ形成部材Nは、上流ニップ形成部材N1と、下流ニップ形成部材N2とを備えている。
上流ニップ形成部材N1は、第1パッドの一例としての上流パッドP1と、上流固定板B1とを有している。
上流パッドP1は、直方体状の部材である。上流パッドP1は、シリコンゴムなどのゴムからなる。上流パッドP1は、回転体120との間でベルト130を挟んで上流ニップ部NP1を形成する。
なお、以下の説明では、上流ニップ部NP1および後で詳述するニップ部NPにおけるベルト130の移動方向を単に「移動方向」という。なお、本実施形態において、移動方向は、回転体120の外周面に沿った方向であるが、この方向は、おおよそ所定方向と幅方向に直交する方向に沿った方向であるため、所定方向と幅方向に直交する方向として図示することとする。なお、移動方向は、ニップ部NPでのシートSの搬送方向と同じ方向である。
上流パッドP1は、上流固定板B1の回転体120側の面に固定されている。上流パッドP1は、上流固定板B1の上流端よりも移動方向の上流側に僅かに突出している。
上流固定板B1は、上流パッドP1よりも硬い部材、例えば金属などからなる。上流固定板B1は、幅方向における長さが上流パッドP1よりも長い。そして、上流固定板B1の幅方向の各端部B11,B12は、幅方向において、上流パッドP1の各端部よりも外側に位置している。
下流ニップ形成部材N2は、上流ニップ形成部材N1に対して移動方向の下流側に間隔を空けて配置されている。下流ニップ形成部材N2は、第2パッドの一例としての下流パッドP2と、下流固定板B2とを有している。
下流パッドP2は、直方体状の部材である。下流パッドP2は、シリコンゴムなどのゴムからなる。下流パッドP2は、回転体120との間でベルト130を挟んで下流ニップ部NP2を形成する。下流パッドP2は、ベルト130の回転方向において、上流パッドP1から離れている。
このため、上流ニップ部NP1と下流ニップ部NP2との間には、加圧ユニット82からの圧力が直接作用しない中間ニップ部NP3が存在する。この中間ニップ部NP3では、ベルト130は回転体120に接触するものの、回転体120との間でベルト130を挟む部材が存在しないため、圧力はほとんど加わらない。従って、シートSは、回転体120によって加熱されつつ、ほぼ加圧されることなく中間ニップ部NP3を通過する。本実施形態では、上流ニップ部NP1の上流端から下流ニップ部NP2の下流端までの領域、即ち、ベルト130の外周面と回転体120とが接触する全ての領域をニップ部NPと称する。つまり、本実施形態では、ニップ部NPは、上流パッドP1および下流パッドP2からの押圧力が加わらない部分を含む。
下流パッドP2は、下流固定板B2の回転体120側の面に固定されている。下流パッドP2は、下流固定板B2の下流端よりも移動方向の下流側に僅かに突出している。
下流固定板B2は、下流パッドP2よりも硬い部材、例えば金属などからなる。下流固定板B2は、幅方向における長さが下流パッドP2よりも長い。そして、下流固定板B2の幅方向の各端部B21,B22は、幅方向において、下流パッドP2の各端部よりも外側に位置している。
なお、上流パッドP1の硬さは、回転体120の弾性層122の硬さよりも大きい。また、下流パッドP2の硬さは、上流パッドP1の硬さよりも大きい。
ここで、硬さとは、ISO7619-1に規定されているデュロメータ硬さのことである。デュロメータ硬さは,規定した条件下で試験片に規定の押針を押し込んだときの押針の押込み深さから得られる値である。例えば、弾性層122のデュロメータ硬さが5の場合、上流パッドP1のデュロメータ硬さは6~10、下流パッドP2のデュロメータ硬さは70~90であることが好ましい。
なお、シリコンゴムの硬さは、製造時に添加する添加物(シリカ系充填剤やカーボン系充填剤)の比率を変えることで調整することができる。具体的には、添加物の比率を大きくすると、ゴムの硬さが大きくなる。また、シリコン系のオイルを添加することで、硬さを小さくすることもできる。ゴムの製法としては、液状射出成型や押出成型を採用することができる。一般的には、低硬度ゴムは、液状射出成型が適しており、高硬度ゴムは、押出成形が適している。
上流ニップ形成部材N1および下流ニップ形成部材N2は、バネSPによって、互いに離れる方向に付勢されている。バネSPは、トーションバネであり、コイル部がホルダ140に支持され、一端部と他端部が、それぞれ上流ニップ形成部材N1と下流ニップ形成部材N2に接触している。バネSPは、ホルダ140の幅方向の一端側と他端側に配置されている。
ホルダ140は、ニップ形成部材Nを保持する部材である。ホルダ140は、耐熱性を有する樹脂などからなる。ホルダ140は、ホルダ本体141と、2つの係合部142,143とを有している。
ホルダ本体141は、ニップ形成部材Nを保持する部位である。ホルダ本体141の大部分は、幅方向において、ベルト130の範囲内に配置されている。ホルダ本体141は、ステイ200(後述する第1ステイ210および第2ステイ220)で支持されている。
各係合部142,143は、ホルダ本体141の幅方向の各端部から延出している。各係合部142,143は、幅方向において、ベルト130の範囲外に配置されている。各係合部142,143は、後述する第1ステイ210の幅方向の各端部に係合する。
ステイ200は、ホルダ140に対してニップ形成部材Nと反対側に位置してホルダ140を支持する部材である。ステイ200は、第1ステイ210と、第2ステイ220とを備えている。
第1ステイ210は、ホルダ140のホルダ本体141を支持する部材である。第1ステイ210は、金属などからなる。第1ステイ210は、ベース部211と、ヘミング曲げ部HBとを有している。
ベース部211は、ホルダ140側の一端部に、ホルダ140のホルダ本体141に接触する接触面Ftを有している。接触面Ftは、所定方向と垂直な平面である。ベース部211は、ヘミング曲げ部HBに対して移動方向の下流側に配置される下流壁として構成されている。ベース部211は、移動方向の下流側に位置する下流面Faと、移動方向の上流側に位置する上流面Fbとを有している。
ヘミング曲げ部HBは、ヘミング加工により曲げられた部分である。ヘミング曲げ部HBは、ベース部211の他端部から屈曲してベース部211の一端部に向けて延びている。ヘミング曲げ部HBは、ベース部211から屈曲する屈曲部212と、屈曲部212からホルダ本体141側に延出する上流壁213とを有している。上流壁213は、下流壁であるベース部211の移動方向の上流側に配置されている。上流壁213は、ベース部211と平行に配置されている。上流壁213は、第1ステイ210の板厚よりも小さな間隔を空けてベース部211と移動方向で対面している。
ヘミング曲げ部HBは、幅方向における長さがベース部211よりも短い。ベース部211の幅方向の各端部は、幅方向において、ヘミング曲げ部HBの各端部よりも外側に位置している。
ベース部211は、幅方向の両端部に、後述する圧力変更機構300(図4参照)から力を受ける荷重入力部211Aをそれぞれ有している。荷重入力部211Aは、所定方向においてニップ形成部材Nとは反対側に開口する凹部であり、所定方向においてベース部211のニップ形成部材Nとは反対側の端部に形成されている。
荷重入力部211Aには、樹脂などからなる緩衝部材BFが取り付けられている。緩衝部材BFは、金属製のベース部211と、後述する金属製のアーム310(図4参照)とが擦れ合うのを抑制するための部材である。緩衝部材BFは、荷重入力部211Aに嵌合する嵌合部BF1と、ベース部211の幅方向の端部に対して移動方向の上流側と下流側に配置される一対の脚部BF2とを有している。
第2ステイ220は、ホルダ140のホルダ本体141を支持する部材である。第2ステイ220は、金属などからなる。第2ステイ220は、移動方向において、第1ステイ210の上流側に配置されている。第2ステイ220は、第1ステイ210の上流壁213と平行に配置されるベース部221と、ベース部221のニップ形成部材Nとは反対側の端部から第1ステイ210に向けて延びる延出部222とを有している。
ベース部221は、幅方向の長さが延出部222および第1ステイ210のヘミング曲げ部HBよりも長い。ベース部221の幅方向の各端部は、幅方向において、延出部222およびヘミング曲げ部HBの各端部よりも外側に位置している。そして、第1ステイ210のベース部211の幅方向の各端部と、第2ステイ220のベース部221の幅方向の各端部は、連結部材CMによって連結されている。つまり、連結部材CMは、幅方向において、ヘミング曲げ部HBと異なる位置でベース部211に連結されている。
ベルトガイドGは、ベルト130の内周面131をガイドする部材である。ベルトガイドGは、耐熱性を有する樹脂などからなる。ベルトガイドGは、上流ガイドG1と、下流ガイドG2とを有している。
摺動シート150は、各パッドP1,P2とベルト130との摩擦抵抗を低減するための矩形のシートである。摺動シート150は、ニップ部NPにおいて、ベルト130の内周面131と各パッドP1,P2との間で挟まれている。摺動シート150は、弾性変形可能な材料からなる。なお、摺動シート150の材料は、どのようなものであってもよいが、本実施形態では、ポリイミドを含有した樹脂シートを採用している。
図2に示すように、上流ガイドG1、下流ガイドG2および第1ステイ210は、ネジSCによって共締めされている。詳しくは、上流ガイドG1は、下流側に向けて突出するボスG13を有し、下流ガイドG2は、ネジSCの頭部と接触する固定部分G22を有する。
ボスG13は、上流ガイドG1を下流ガイドG2とともに第1ステイ210に固定するためのボスである。ボスG13は、図3に示す摺動シート150、第2ステイ220および第1ステイ210の上流壁213に形成された孔Hc1,Hc2,Hc3を通って、第1ステイ210のベース部211に接触している。ネジSCは、固定部分G22に形成された孔Hc5(図3参照)と第1ステイ210のベース部211に形成された孔(図示略)を通って、ボス13の先端に締結されている。
図4に示すように、定着装置8は、フレームFLと、圧力変更機構300とをさらに備えている。フレームFLは、加熱ユニット81および加圧ユニット82を支持するフレームであり、金属などからなる。フレームFLは、加熱ユニット81および加圧ユニット82に対して幅方向の両側に配置されるサイドフレーム83およびブラケット84と、各サイドフレーム83に接続される接続フレーム85とを備えている。
サイドフレーム83は、加熱ユニット81および加圧ユニット82を支持するフレームである。サイドフレーム83は、後述する第1バネ320の一端部と係合するバネ係合部83Aを有している。
ブラケット84は、加圧ユニット82を所定方向に移動可能に支持する部材であり、サイドフレーム83に固定されている。詳しくは、ブラケット84は、第1ステイ210の端部をホルダ140の係合部143を介して所定方向に移動可能に支持する第1長孔84Aを有している。第1長孔84Aは、所定方向に長い長孔である。
圧力変更機構300は、ニップ部NPのニップ圧を変更する機構である。圧力変更機構300は、アーム310と、第1バネ320と、第2バネ330と、カム340とを備えている。アーム310、第1バネ320、第2バネ330およびカム340は、フレームFLの幅方向の一端側と他端側にそれぞれ設けられている。
アーム310は、緩衝部材BFを介して第1ステイ210を押圧するための部材である。アーム310は、加圧ユニット82を支持するとともに、サイドフレーム83に回動可能に支持されている。
アーム310は、アーム本体311と、カムフォロア350とを有している。アーム本体311は、金属などからなるL形状の板状部材である。
アーム本体311は、サイドフレーム83に回動可能に支持される一端部311Aと、第1バネ320が連結される第1部分の一例としての他端部311Bと、加圧ユニット82を支持する第2部分の一例としての係合穴311Cとを有している。係合穴H31は、一端部311Aと他端部311Bの間に配置され、緩衝部材BFと係合している。
また、アーム本体311は、カム340に向けて延びるガイド突起312をさらに有している。ガイド突起312は、他端部311Bから係合穴311Cに向かう方向において、他端部311Bと係合穴311Cの間に配置されている。
カムフォロア350は、アーム本体311のガイド突起312に対して移動可能に取り付けられており、カム340に接触可能となっている。カムフォロア350は、樹脂などからなり、ガイド突起312に嵌合される筒状部351と、筒状部351の一端に設けられる接触部352と、筒状部351の他端に設けられるフランジ部353とを有している。
筒状部351は、ガイド突起312によって、当該ガイド突起312の延びる方向に移動可能に支持されている。接触部352は、筒状部351のカム340側の端部の開口を塞ぐ壁であり、カム340とガイド突起312の先端の間に配置されている。フランジ部353は、筒状部351の他端から、カムフォロア350の移動方向に直交する方向に突出している。
そして、筒状部351とアーム本体311の間には、第2バネ330が配置されている。これにより、アーム本体311は、第1バネ320によって付勢されるとともに、第2バネ330によって付勢可能となっている。
第1バネ320は、加圧ユニット82に対して第1付勢力を付与するバネである。詳しくは、第1バネ320は、アーム本体311を介して加圧ユニット82に対して第1付勢力を付与している。
より詳しくは、第1バネ320は、アーム本体311、緩衝部材BF、第1ステイ210およびホルダ140を介して、上流パッドP1および下流パッドP2を回転体120に向けて付勢している。第1バネ320は、金属などからなる引張コイルバネであり、一端がサイドフレーム83のバネ係合部83Aに連結され、他端がアーム本体311の他端部311Bに連結されている。
第2バネ330は、加圧ユニット82に対して第1付勢力とは逆向きの第2付勢力を付与可能なバネである。詳しくは、第2バネ330は、アーム本体311を介して加圧ユニット82に対して第2付勢力を付与可能となっている。第2バネ330は、金属などからなる圧縮コイルバネであり、圧縮コイルバネで囲まれる空間内にガイド突起312が挿入された状態で、筒状部351とアーム本体311の間に配置されている。
カム340は、第2バネ330の伸縮状態を、第2付勢力が加圧ユニット82に対して付与されない第1伸縮状態と、第2付勢力が加圧ユニット82に対して付与される第2伸縮状態と、第2伸縮状態よりも変形した第3伸縮状態とに変更可能とする部材である。カム340は、図5(a)に示す第1カム位置と、図6(a)に示す第2カム位置と、図7(a)に示す第3カム位置との間で回動可能となるように、サイドフレーム83に支持されている。
カム340は、樹脂などからなり、第1部位341と、第2部位342と、第3部位343とを有している。第1部位341、第2部位342および第3部位343は、カム340の外周面上に位置している。
第1部位341は、カム340が第1カム位置に位置するときに、カムフォロア350に最も近い部位である。図5(a)に示すように、カム340が第1カム位置に位置するときに、第1部位341は、カムフォロア350から離れている。
第2部位342は、カム340が第2カム位置に位置するときに、カムフォロア350に接触する部位である。より詳しくは、第2部位342は、図6(a)に示すように、カム340が第1カム位置から図示時計回りに約90度回動した際にカムフォロア350と接触する部位である。第2部位342からカム340の回動中心までの距離は、第1部位341からカム340の回動中心までの距離よりも大きい。
第3部位343は、カム340が第3カム位置に位置するときに、カムフォロア350に接触する部位である。より詳しくは、第3部位343は、図7(a)に示すように、カム340が第1カム位置から図示時計回りに約270度回動した部位、言い換えると、第2カム位置から図示時計回りに約180度回動した際に、カムフォロア350と接触する部位である。第3部位343からカム340の回動中心までの距離は、第2部位342からカム340の回動中心までの距離よりも大きい。
カム340が第1カム位置に位置するときには、カム340がカムフォロア350から離れていることにより、第2バネ330の伸縮状態は第1伸縮状態となる。このようにカム340が第2バネ330の伸縮状態を第1伸縮状態にしているときには、アーム本体311は、図5(a)に示す第1姿勢となっている。
詳しくは、カム340が第2バネ330の伸縮状態を第1伸縮状態にしているときには、カム340がカムフォロア350から離れているため、第2バネ330の第2付勢力は、アーム本体311を介して加圧ユニット82に付与されず、第1バネ320の第1付勢力のみがアーム本体311を介して加圧ユニット82に付与されている。このように第1バネ320によって加圧ユニット82に対して第1付勢力が付与され、且つ、第2バネ330によって加圧ユニット82に対して第2付勢力が付与されていないときには、ニップ圧は、第1ニップ圧となる。
なお、本実施形態では、カム340が第2バネ330の伸縮状態を第1伸縮状態にしているときには、第2バネ330は、変形した状態でカムフォロア350とアーム本体311の間に配置されている。つまり、本実施形態では、第2バネ330は、第1伸縮状態において、自然長でなく、自然長から変形した状態となっている。なお、第1伸縮状態において第2バネ330が変形した状態であっても、カム340がカムフォロア350から離れていることで、第2バネ330の第2付勢力は加圧ユニット82に対して付与されない
カム340は、図5(a)に示す第1カム位置から図6(a)に示す第2カム位置に回動すると、カムフォロア350と接触して、カムフォロア350をアーム本体311に対して所定量移動させる。これにより、カム340が第2カム位置に位置するときには、第2バネ330の伸縮状態は、第1伸縮状態よりも変形した第2伸縮状態となる。
カム340が第2カム位置に位置するときには、カム340でカムフォロア350が支持されるため、第2バネ330の第2付勢力がアーム本体311を介して加圧ユニット82に第1付勢力とは逆向きに付与される。そのため、第1バネ320によって加圧ユニット82に対して第1付勢力が付与され、且つ、第2バネ330によって加圧ユニット82に対して第2付勢力が付与されているときには、ニップ圧が第1ニップ圧よりも小さい第2ニップ圧となる。
なお、カム340が第2バネ330の伸縮状態を第2伸縮状態にしているときには、アーム本体311は、前述した第1姿勢のままとなっている。ここで、下流パッドP2は、回転体120に対して押し付けられている状態、即ち、下流パッドP2に対して荷重が加わっている状態では、その荷重の大小に関わらず、ほぼ変形しない。そして、下流パッドP2がほぼ変形しないため、下流パッドP2を支持するステイ200、さらにはステイ200を支持するアーム310の姿勢も、荷重の大小によらずほぼ一定に保たれる。また、上流パッドP1の位置は、下流パッドP2の位置で決まるため、下流パッドP2がほぼ変形せず、その位置も変形しない状態では、上流パッドP1の位置も変わらない。従って、強ニップ(第1ニップ圧)と弱ニップ(第2ニップ圧)では、どちらの場合でも全ニップ幅(上流ニップ部NP1の入口から下流ニップ部NP2の出口までの長さ)は変わらず、アーム310の姿勢もほぼ一定に保たれる。
なお、下流パッドP2が変形しない理由は、下流パッドP2の硬度が上流パッドP1および回転体120の弾性層122の硬度よりも十分に高いためである。より詳しくは、下流パッドP2は、下流ニップ部NP2で要求される最大ニップ圧(強ニップ時の下流ニップ圧)から最小ニップ圧(弱ニップ時の下流ニップ圧)までの範囲に収まるニップ圧ではほぼ変形しない程度の硬度を有しているためである。
言い換えると、下流ニップで要求される最大ニップ圧と最小ニップ圧は、下流パッドP2がほぼ変形しない程度の大きさに設定されている。
ここで、「下流パッドP2がほぼ変形しない」とは下流パッドP2によって形成される下流ニップ部NP2のニップ幅(ベルト移動方向のニップの長さ及び位置)の変形量が、画質や用紙の搬送に影響を及ぼさない程度に、下流パッドP2が変形することを含む(下流ニップ幅の変形量がゼロではない)。
このように第2バネ330の伸縮状態が第1伸縮状態および第2伸縮状態のいずれの状態であっても、アーム本体311の姿勢が第1姿勢となるため、図5(b)および図6(b)に示すように、ニップ圧が第1ニップ圧であるときと第2ニップ圧であるときの両方の状態において、上流パッドP1および下流パッドP2は、回転体120との間でベルト130を挟んでいる。詳しくは、各状態において、回転体120に対する加圧ユニット82の位置が略同じ位置であるため、各状態でのニップ部NPの幅(移動方向の長さ)が略同じ大きさとなっている。
カム340は、図6(a)に示す第2カム位置から図7(a)に示す第3カム位置に回動する場合には、カムフォロア350をアーム本体311に対してさらに移動させた後、カムフォロア350を介してアーム本体311を押圧する。これにより、第2バネ330の伸縮状態が第2伸縮状態よりも変形した第3伸縮状態となるとともに、アーム本体311が第1姿勢から当該第1姿勢と異なる第2姿勢に回動する。
詳しくは、カム340を第2カム位置から第3カム位置に回動させていく過程における最初の段階では、カムフォロア350の接触部352がガイド突起312の先端に近づくように、カムフォロア350がアーム本体311に対して移動する。接触部352がガイド突起312の先端に接触すると、第2バネ330の伸縮状態が第3伸縮状態となる。このようにカム340が第2バネ330の伸縮状態を第3伸縮状態にしているときには、カムフォロア350の一部である接触部352がカム340とガイド突起312の間に挟まれる。言い換えると、接触部352はカム340に接触するとともに、ガイド突起312とも接触する。その後、カム340をさらに回動させると、カム340が接触部352を介してガイド突起312を押圧するので、アーム本体311が第1バネ320の付勢力に抗して第1姿勢から第2姿勢に回動する。
これにより、アーム本体311が第2姿勢であるときには、加圧ユニット82は、アーム本体311が第1姿勢であるときの位置(図6(b)の位置)よりも回転体120から離れた位置(図7(b)の位置)に配置される。このように加圧ユニット82の回転体120に対する位置が変わることで、アーム本体311が第2姿勢であるときには、図7(b)に示すように、ニップ部NPの幅が第1姿勢のときよりも小さくなるとともに、ニップ圧が第2ニップ圧よりも小さな第3ニップ圧となる。つまり、カム340によってアーム310の姿勢が変わるため、ニップ圧及びニップ幅が変わるようになっている。詳しくは、アーム310が第2姿勢であるときには、上流パッドP1と回転体120との間でのみベルト130が挟まれ、下流パッドP2と回転体120との間ではベルト130が挟まないようになっている。これにより、アーム310が第2姿勢であるときには、上流ニップ圧と上流ニップ幅が小さくなり、下流ニップ圧は無くなる。
なお、本実施形態では、ニップ圧が第3ニップ圧であるときにおいて、上流パッドP1が回転体120との間でベルト130を挟んでいるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ニップ圧が第3ニップ圧であるときにおいて、上流パッドP1が回転体120との間でベルト130を挟まなくてもよい。なお、この場合、第3ニップ圧は0となる。
カム340とヒータ110の間には、前述した接続フレーム85の一部である第1壁85Aが配置されている。接続フレーム85は、第1壁85Aと、第2壁85Bとを有している。
第2壁85Bは、第1壁85Aの一端から第1バネ320に向けて延びている。第2壁85Bは、カムフォロア350の筒状部351が通る孔H1を有している。
図8に示すように、アーム310は、規制部材の一例としてのネジ360をさらに備えている。ネジ360は、金属などからなる段付きのネジであり、カムフォロア350がカム340に近づく方向に移動するのを規制している。ネジ360は、ネジ溝が外周面に切られたネジ軸部361と、ネジ軸部361よりも大径となる大径部362と、大径部362よりも大径となる頭部363とを有している。大径部362は、ネジ軸部361と頭部363の間に配置されている。ネジ360は、大径部362がアーム本体311の一方の面に接触するように、アーム本体311に締結される。
一方、カムフォロア350は、フランジ部353からネジ360に向けて延びる延出部354をさらに有している。延出部354は、大径部362と係合する長孔354Aを有し、アーム本体311の一方の面に沿ってスライド可能となっている。
長孔354Aは、ガイド突起312が延びる方向に長い長孔である。そして、長孔354Aのネジ360側の端部に大径部362が係合することで、ネジ360によって、カムフォロア350がカム340に近づく方向に移動することが規制される。
延出部354は、ネジ360の頭部363とアーム本体311との間に挟まれている。これにより、カムフォロア350が、アーム本体311から外れることなく、アーム本体311で移動可能に支持される。
図9に示すように、圧力変更機構300は、金属などからなるシャフトSFと、カム駆動機構400と、ブレーキ機構500と、をさらに備えている。シャフトSFは、フレームFLの幅方向の一端側と他端側に配置される2つのカム340(1つのみ図示)を連結する部材である。シャフトSFは、カム340の回動中心と同軸に配置され、各カム340とともに回動可能となっている。カム駆動機構400は、シャフトSFの一端に配置され、ブレーキ機構500は、シャフトSFの他端に配置されている。
カム駆動機構400は、第1駆動源410と、カム駆動ギヤ430とを備えている。第1駆動源410は、正逆回転可能なモータであり、本体筐体2に設けられている。第1駆動源410は、制御部CTによって制御されている。第1駆動源410の駆動力は、本体筐体2やサイドフレーム83に設けられた図示せぬギヤなどを介してカム駆動ギヤ430に入力される。
カム駆動ギヤ430は、樹脂などからなり、サイドフレーム83の幅方向外側に配置されている。言い換えると、カム駆動ギヤ430は、サイドフレーム83に対してカム340とは反対側に配置されている。
カム駆動ギヤ430は、サイドフレーム83に回動可能に支持されている。カム駆動ギヤ430は、シャフトSFの一端に固定され、シャフトSFおよびカム340とともに回動可能となっている。
このように構成されるカム駆動機構400は、図5(a),図6(a),図7(a)の順で示すように、カム340を一方向、詳しくは図示時計回りに回転させることで、第2バネ330の伸縮状態を第1伸縮状態、第2伸縮状態、第3伸縮状態の順に切り替える。また、カム駆動機構400は、図7(a),図6(a),図5(a)の順で示すように、カム340を他方向、詳しくは図示反時計回りに回転させることで、第2バネ330の伸縮状態を第3伸縮状態、第2伸縮状態、第1伸縮状態の順に切り替える。
図9に戻って、カム駆動ギヤ430等を支持するサイドフレーム83には、回転体120を駆動するための駆動ギヤ120Gが設けられている。駆動ギヤ120Gは、回転体120の軸方向の一端に回転体120と同軸に配置され、回転体120とともに回転可能となっている。駆動ギヤ120Gには、第1駆動源410とは別の第2駆動源Mから駆動力が入力される。
ブレーキ機構500は、カム340が他方向(図5等の図示反時計回り)に回転するときに、一方向(図5等の図示時計回り)に回転するときよりも大きな抵抗力をカム340に与える機構である。ブレーキ機構500は、回転体120に対して、軸方向の他端側に配置されている。ブレーキ機構500は、サイドフレーム83を挟んで、回転体120、詳しくはヒータ110とは反対側に配置されている。
図10および図11に示すように、ブレーキ機構500は、第1ギヤ510と、第2ギヤ520と、軸部530と、バネクラッチ540とを備えている。第1ギヤ510は、カム340と同軸に配置され、当該カム340とともに回転するギヤである。第1ギヤ510は、シャフトSFの他端に固定されている。第1ギヤ510および第2ギヤ520は、樹脂などからなり、軸部530およびバネクラッチ540は、金属などからなる。
第2ギヤ520は、軸部530を中心に回転可能なギヤであり、第1ギヤ510に噛み合っている。軸部530は、円柱状であり、サイドフレーム83に固定されている。軸部530は、第2ギヤ520を回転可能に支持している。
バネクラッチ540は、圧縮コイルバネであり、軸部530の周面に沿って配置されるコイル状の締付部541を有している。バネクラッチ540の一端は、第2ギヤ520に固定され、他端はフリーとなっている。
軸部530とバネクラッチ540は、カム340が回転する際に、相対的に回転可能となっている。詳しくは、カム340が回転すると、バネクラッチ540が軸部530に対して回転するようになっている。
そして、カム340が他方向に回転する際に、締付部541が軸部530を締め付けることで、カム340に抵抗力が加わるようになっている。つまり、このような締め付け力が発生するように、バネクラッチ540の軸部530に対する巻き付き方向(螺旋の向き)が設定されている。なお、カム340が一方向に回転する際には、締付部541による締め付け力は発生せず、カム340はスムーズに回転可能となっている。
次に、圧力変更機構300の動作について詳細に説明する。
図5(a)に示すように、カム340が第1カム位置に位置するときには、カム340がカムフォロア350から離れているため、第1バネ320の第1付勢力のみが加圧ユニット82に付与される。これにより、ニップ圧が第1ニップ圧となり、ニップ部NPの幅が所定幅となる(図5(b)参照)。この場合には、例えば、普通紙などの比較的厚さが小さいシートSに対して、現像剤像を良好に定着させることができる。
カム340が第1カム位置から第2カム位置に回動する場合には、図6(a)に示すように、カム340がカムフォロア350をアーム本体311に向けて押圧する。この際、アーム本体311がカム340からの力では動かないため、カムフォロア350とアーム本体311の間において第2バネ330が縮められる。これにより、第1付勢力から第2付勢力を引いた力が加圧ユニット82に付与されるため、ニップ圧が第1ニップ圧よりも小さな第2ニップ圧となり、ニップ部NPの幅が所定幅のままに維持される(図6(b)参照)。この場合には、例えば、普通紙よりも厚さが大きい厚紙などのシートSに対して、現像剤像を良好に定着させることができる。
カム340が第2カム位置から第3カム位置に回動する場合には、図7(a)に示すように、まず、カム340で押圧されるカムフォロア350がアーム本体311に対してさらに近づくように移動した後、カムフォロア350の接触部352がガイド突起312の先端に接触する。その後は、カム340がカムフォロア350を介してアーム本体311を押圧することで、アーム本体311が第1姿勢から第2姿勢に回動する。これにより、図7(b)に示すように、加圧ユニット82が、アーム本体311が第1姿勢のときよりも回転体120から離れるので、ニップ圧が第2ニップ圧よりも小さな第3ニップ圧となり、ニップ部NPの幅が所定幅よりも小さな幅となる。この場合には、例えば、回転体120と加圧ユニット82の間でシートSが詰まった際において、回転体120と加圧ユニット82の間からシートSを簡単に取り出すことができる。
カム340が第3カム位置から第2カム位置に回動する場合、つまりカム340が他方向に回動する場合には、図7(a),図6(a)の順に示すように、アーム310が、カム340で支持されながら、第1バネ320の復元力によって第2姿勢から第1姿勢に回動する。また、この際、第2バネ330の伸縮状態が第3伸縮状態から第2伸縮状態に戻る。そのため、カム340が第3カム位置から第2カム位置に回動する場合には、第1駆動源410からの駆動力ではなく、第1バネ320および第2バネ330の復元力がカム340に働く。
ここで、図11に示すブレーキ機構500を設けない場合には、カム340が、第1駆動源410の駆動力によらずに、第1バネ320および第2バネ330の復元力によって回されてしまうおそれがある。そして、このような復元力によってカム340が回されると、図9に示すカム駆動ギヤ430が不図示のギヤとの間のバックラッシュを埋めるように回動して、ギヤとの間で衝突音が発生してしまう虞がある。
しかしながら、本実施形態では、カム340が他方向に回動する場合には、図11に示すブレーキ機構500によってカム340にブレーキ力が働くので、第1バネ320および第2バネ330の復元力によってカム340が回されることを抑制することができる。
カム340が第2カム位置から第1カム位置に回動する場合には、図6(a),図5(a)の順に示すように、アーム310は第1姿勢のまま動かず、第2バネ330の伸縮状態が第2伸縮状態から第1伸縮状態に戻る。そのため、カム340が第2カム位置から第1カム位置に回動する場合には、第1駆動源410からの駆動力ではなく、第2バネ330の復元力がカム340に働く。この場合も、前述したようにブレーキ機構500のブレーキ力がカム340に働くので、第2バネ330の復元力によってカム340が回されることを抑制することができる。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
例えば2つのバネによってニップ圧を第1ニップ圧とする構造に比べ、1つの第1バネ320でニップ圧を第1ニップ圧とするので、ニップ圧を第1ニップ圧にするときの圧力分布のバラツキを抑制することができる。
第1バネ320の一端をサイドフレーム83に連結させたので、例えば第1バネの一端を他の部材を介してフレームに固定する構造に比べ、第1バネ320の付勢力を効率よく加圧ユニット82に伝達させることができる。
第1バネ320および第2バネ330の付勢力をアーム本体を介して加圧ユニット82に付与する構成としたので、例えば第1バネおよび第2バネの付勢力を加圧ユニットに直接付与する構成と比べ、第1バネ320および第2バネ330の位置の自由度を高くすることができる。
第2バネ330の伸縮状態を第1伸縮状態と第2伸縮状態とに変更可能なカム340を設けたので、第2付勢力が加圧ユニット82に対して付与されている状態とされていない状態とを容易に変更することができる。
カム340と接触するカムフォロア350によって第2バネ330を変形させる構成としたので、例えばカムが第2バネに接触する構造に比べ、第2バネ330を良好に変形させることができる。
第2バネ330の伸縮状態が第1伸縮状態であるときに第2バネ330を変形した状態とするので、例えば第2バネの伸縮状態が第1伸縮状態であるときに第2バネを自然長とする構成と比べ、バネ自体の製造誤差による荷重バラつきを減らすことができる。また、例えば第2バネの伸縮状態が第1伸縮状態であるときに第2バネを自然長とする構成と比べ、バネ定数を小さくしても、ニップ圧を第1ニップ圧から第2ニップ圧に切り替えるときのカムフォロア350の移動量を小さくすることができる。
第2バネ330の伸縮状態が第3伸縮状態であるときには、カム340の力がカムフォロア350から直接アーム本体311に加わって、アーム本体311を回動させることができるので、第2バネ330の力を利用せずに、ニップ圧を第2ニップ圧から第3ニップ圧とすることができる。そのため、例えば第2バネの力を利用して第2ニップ圧から第3ニップ圧に切り替える構造に比べ、第2バネ330の最大荷重や変形量を小さくすることができる。
第1ニップ圧の状態と第2ニップ圧の状態とでアーム本体311の姿勢が変わらないので、例えば第1ニップ圧の状態と第2ニップ圧の状態とでアーム本体の姿勢が変化する構成に比べ、シートSの搬送方向におけるニップ圧分布の変動を抑制することができ、画質の悪化やシートSの搬送性の悪化を抑制することができる。
カムフォロア350が、ガイド突起312に嵌合され、かつ、ガイド突起312で移動可能に支持される筒状部351を有するので、カムフォロア350が、ガイド突起312の延びる方向に対して直交する方向に移動するのをガイド突起312によって規制することができる。
コイルバネである第2バネ330で囲まれる空間内にガイド突起312が挿入されるので、第2バネ330が、アーム本体311から外れるのを抑制することができる。
カム340が、アーム本体311の他端部311Bと係合穴311Cとの間に配置されるので、例えばカムがアーム本体の他端部よりも係合穴から遠い位置に配置される構造と比べ、カム340を小型にすることができるとともに、定着装置8をコンパクトにすることができる。
接続フレーム85の第1壁85Aがカム340とヒータ110の間に配置されるので、ヒータ110の熱がカム340に伝わるのを、接続フレーム85の第1壁85Aによって抑制することができる。
第2バネ330の伸縮状態が第2伸縮状態から第1伸縮状態に切り替わる場合に、第2バネ330の力によってカム340が回されてしまうのをブレーキ機構500によって抑えることができるので、第2バネ330の力によってカム340が回されることによる衝突音が発生するのを抑制することができる。
カム340の他方向への回動にブレーキ力を付与する機構として、バネクラッチ540を備えるブレーキ機構500を用いたので、例えばオイル式のブレーキ機構に比べ、ヒータ110などの熱の影響を受けにくい。
第2ギヤ520の回転中心に位置する軸部530に対してバネクラッチ540が配置されるので、例えばカムの軸のみに対してバネクラッチを配置する場合と比べ、カム340の軸(シャフトSF)を小径にすることができ、カム340を小型化することができる。
回転体120の軸方向の一端側に駆動ギヤ120Gを配置し、回転体120の軸方向の他端側にブレーキ機構500を配置したので、例えば駆動ギヤとブレーキ機構を軸方向の同じ側に配置する構造と比べ、定着装置8の小型化を図ることができる。
ブレーキ機構500がサイドフレーム83を挟んでヒータ110とは反対側に配置されるので、ヒータ110の熱がブレーキ機構500に伝わるのを、サイドフレーム83によって抑制することができる。
ニップ圧が第1ニップ圧であるときと第2ニップ圧であるときの両方の状態において、上流パッドP1および下流パッドP2が回転体120との間でベルト130を挟むので、例えば第2ニップ圧のときに一方のパッドのみが回転体との間でベルトを挟む構成に比べ、シートSの搬送方向におけるニップ圧分布の変動を抑制することができ、画質の悪化やシートSの搬送性の悪化を抑制することができる。
第1ニップ圧から第2ニップ圧に変更するときには、アーム310の姿勢をほとんど変えずに、ニップ圧だけ変化させることができるので、例えばアームの姿勢を変えてニップ圧を変更する構造に比べ、圧力分布のバラツキを抑制することができるとともに、ニップ幅を略一定に保つことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
前記実施形態では、第1バネを引張コイルバネとし、第2バネを圧縮コイルバネとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図12に示すように、第1バネ620を圧縮コイルバネとし、第2バネ630を引張コイルバネとしてもよい。なお、この場合には、前記実施形態とは多少構造の異なるカムフォロア650を用いればよい。
具体的に、この形態において、カムフォロア650は、前記実施形態と略同様の筒状部351、接触部352およびフランジ部353を有する他、前記実施形態とは構造の異なる延出部654を有している。延出部654は、フランジ部353から筒状部351とは反対側に延びている。
延出部654は、アーム本体311に固定されたネジ360の大径部362と係合する長孔654Aを有し、アーム本体311の一方の面に沿ってスライド可能となっている。なお、この形態では、ネジ360は、規制部材としては機能しない。
延出部654は、アーム本体311のカム340とは反対側の縁部に係合する2つの突起655を有している。各突起655は、規制部材の一例であり、カムフォロア650がカム340に近づく方向に移動するのを規制している。
この形態では、第1バネ620は、一端がサイドフレーム83のバネ固定部831に接触、詳しくは固定され、他端がアーム本体311の他端部311Bに接触している。また、第2バネ630は、一端がネジ360に連結され、他端が延出部654のカム340から遠い側の端部に連結されている。
この形態でも、第1バネ620および第2バネ630の各付勢力が、前記実施形態の第1バネ320および第2バネ330と同じようにアーム本体311に加わるとともに、カム340によって第2バネ630を前記実施形態と同じように変形させることができるので、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
前記実施形態では、第1バネ320および第2バネ330の付勢力をアーム310を介して加圧ユニット82に付与したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図13に示すように、第1バネ720および第2バネ730の付勢力が加圧ユニット82に直接付与されてもよい。
具体的に、この形態では、第1バネ720および第2バネ730は、圧縮コイルバネである。そして、第1ステイ210の幅方向の端部を、前記実施形態よりも幅方向外側に延出させ、この端部を挟むように第1バネ720および第2バネ730を配置している。
第1バネ720は、一端がサイドフレーム83に支持され、他端が第1ステイ210の端部に接触する。第2バネ730は、一端が第1ステイ210の端部に固定され、他端がカム340と対向している。
この形態でも、ニップ圧を第1ニップ圧とする場合には、第1バネ720の第1付勢力のみを加圧ユニット82に付与することができる。また、ニップ圧を第2ニップ圧とする場合には、第1バネ620の第1付勢力と第2バネ630の第2付勢力を加圧ユニット82に付与することができる。
なお、第1バネおよび第2バネは、前述したコイルバネに限定されず、例えば、トーションバネ、板バネなどであってもよい。
前記実施形態では、回転体として、ヒータ110を内蔵した円筒状のローラを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ヒータによって内周面が加熱される無端状のベルトであってもよい。また、ヒータを回転体の外部に配置し、回転体の外周面を加熱する外部加熱方式や、IH(Induction Heating)方式でもよい。また、ベルトの内部にヒータを配置し、ベルトの外周面に接触する回転体を間接的に加熱してもよい。また、回転体とベルトがそれぞれヒータを内蔵していてもよい。
前記実施形態では、加圧体として加圧ユニット82を例示したが、本発明はこれに限定されず、加圧体は、例えばローラ状の加圧ローラなどであってもよい。
前記実施形態では、加圧体を回転体に向けて付勢したが、本発明はこれに限定されず、回転体を加圧体に向けて付勢してもよい。つまり、第1付勢力および第2付勢力を回転体に付与するように構成してもよい。
前記実施形態では、回動可能なカム340を備える圧力変更機構300を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、直線移動可能な直動カムによって第2バネを押圧する機構であってもよいし、エアシリンダのロッドを進退させて第2バネを変形させる機構であってもよい。
前記実施形態では、ヒータ110を利用した定着装置8を例示したが、本発明はこれに限定されず、ヒータを用いない定着装置であってもよい。定着装置は、例えば、ニップ部に光を当てることで現像剤像をシートに定着させる装置であってもよい。
前記実施形態では、ヒータとしてハロゲンランプを例示したが、ヒータは、例えばカーボンヒータなどであってもよい。
前記実施形態では、締付部541をコイル状にしたが、本発明はこれに限定されず、締付部は、例えば、円弧状であってもよい。この場合、バネクラッチは、円弧状の板バネであってもよい。また、バネクラッチは、ねじりコイルバネなどであってもよい。
前記実施形態では、サイドフレーム83に固定した軸部530に対して、第2ギヤ520に固定したバネクラッチ540が回転するブレーキ機構500を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ブレーキ機構は、フレームに固定されたバネクラッチに対して、第2ギヤに固定された軸部が回転するように構成されていてもよい。
前記実施形態では、上流パッドP1および下流パッドP2をゴムで構成したが、本発明はこれに限定されず、パッドは、例えば、加圧時においても弾性変形しない樹脂や金属などの硬質材料から構成されていてもよい。
前記実施形態では、支持部材としてホルダ140およびステイ200を例示したが、本発明はこれに限定されず、支持部材は、例えばホルダのみであってもよいし、ステイのみであってもよい。また、ホルダとステイを一体に構成してもよい。
前記実施形態では、現像剤像形成部として、感光体ドラム61、帯電器62などを備える構成としたが、本発明はこれに限定されず、現像剤像形成部は、例えば、ベルト状の感光体、帯電ローラなどを備えていてもよい。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
8 定着装置
82 加圧ユニット
120 回転体
300 圧力変更機構
320 第1バネ
330 第2バネ
FL フレーム
NP ニップ部

Claims (15)

  1. 回転体と、
    前記回転体との間でニップ部を形成する加圧体と、
    前記ニップ部のニップ圧を変更する圧力変更機構と、
    少なくとも前記回転体を支持するフレームと、を備え、
    前記圧力変更機構は、前記回転体および前記加圧体の一方の部材に対して第1付勢力を付与する第1バネと、前記一方の部材に対して前記第1付勢力とは逆向きの第2付勢力を付与可能な第2バネと、を有し、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されていないときに、前記ニップ圧が第1ニップ圧となり、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されているときに、前記ニップ圧が前記第1ニップ圧よりも小さい第2ニップ圧となり、
    前記第1バネの一端は、前記フレームに接触し、
    前記一方の部材を支持し、前記フレームに回動可能に支持されるアームをさらに備え、
    前記アームは、前記第1バネによって付勢されるとともに、前記第2バネによって付勢可能なアーム本体を有し、
    前記第1バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第1付勢力を付与し、
    前記第2バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第2付勢力を付与可能であり、
    前記圧力変更機構は、前記フレームに支持されるカムを有し、
    前記カムは、前記第2バネの伸縮状態を、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与されない第1伸縮状態と、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与される第2伸縮状態とに変更可能であり、
    前記アームは、前記アーム本体に対して移動可能に取り付けられるとともに、前記カムに接触可能なカムフォロアをさらに有し、
    前記第2バネは、前記カムフォロアと前記アーム本体の間に配置されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記アームは、前記カムフォロアが前記カムに近づく方向に移動するのを規制する規制部材をさらに備え、
    前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第1伸縮状態にしているときに、前記第2バネが変形した状態で前記カムフォロアと前記アーム本体の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記カムは、前記第2バネの伸縮状態を、前記第1伸縮状態と、前記第2伸縮状態と、前記第2伸縮状態よりも変形した第3伸縮状態とに変更可能であり、
    前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第3伸縮状態にしているときに、前記カムフォロアの一部が前記カムと前記アーム本体の間に挟まれることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第1伸縮状態にしているときに、前記アーム本体は第1姿勢であり、
    前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第2伸縮状態にしているときに、前記アーム本体は前記第1姿勢であり、
    前記カムが前記第2バネの伸縮状態を前記第3伸縮状態にしているときに、前記アーム本体は前記第1姿勢と異なる第2姿勢であることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記アーム本体は、前記カムに向けて延びるガイド突起を有し、
    前記カムフォロアは、前記ガイド突起に嵌合され、かつ、前記ガイド突起で移動可能に支持される筒状部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記第2バネは、コイルバネであり、前記コイルバネで囲まれる空間内に前記ガイド突起が挿入された状態で、前記筒状部と前記アーム本体の間に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 回転体と、
    前記回転体との間でニップ部を形成する加圧体と、
    前記ニップ部のニップ圧を変更する圧力変更機構と、
    少なくとも前記回転体を支持するフレームと、を備え、
    前記圧力変更機構は、前記回転体および前記加圧体の一方の部材に対して第1付勢力を付与する第1バネと、前記一方の部材に対して前記第1付勢力とは逆向きの第2付勢力を付与可能な第2バネと、を有し、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されていないときに、前記ニップ圧が第1ニップ圧となり、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されているときに、前記ニップ圧が前記第1ニップ圧よりも小さい第2ニップ圧となり、
    前記第1バネの一端は、前記フレームに接触し、
    前記一方の部材を支持し、前記フレームに回動可能に支持されるアームをさらに備え、
    前記アームは、前記第1バネによって付勢されるとともに、前記第2バネによって付勢可能なアーム本体を有し、
    前記第1バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第1付勢力を付与し、
    前記第2バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第2付勢力を付与可能であり、
    前記圧力変更機構は、前記フレームに支持されるカムを有し、
    前記カムは、前記第2バネの伸縮状態を、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与されない第1伸縮状態と、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与される第2伸縮状態とに変更可能であり、
    前記カムは、前記アーム本体のうち前記第1バネに接触する第1部分と、前記アーム本体のうち前記一方の部材を支持する第2部分との間に配置されていることを特徴とする定着装置。
  8. 回転体と、
    前記回転体との間でニップ部を形成する加圧体と、
    前記ニップ部のニップ圧を変更する圧力変更機構と、
    少なくとも前記回転体を支持するフレームと、を備え、
    前記圧力変更機構は、前記回転体および前記加圧体の一方の部材に対して第1付勢力を付与する第1バネと、前記一方の部材に対して前記第1付勢力とは逆向きの第2付勢力を付与可能な第2バネと、を有し、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されていないときに、前記ニップ圧が第1ニップ圧となり、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されているときに、前記ニップ圧が前記第1ニップ圧よりも小さい第2ニップ圧となり、
    前記第1バネの一端は、前記フレームに接触し、
    前記一方の部材を支持し、前記フレームに回動可能に支持されるアームをさらに備え、
    前記アームは、前記第1バネによって付勢されるとともに、前記第2バネによって付勢可能なアーム本体を有し、
    前記第1バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第1付勢力を付与し、
    前記第2バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第2付勢力を付与可能であり、
    前記圧力変更機構は、前記フレームに支持されるカムを有し、
    前記カムは、前記第2バネの伸縮状態を、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与されない第1伸縮状態と、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与される第2伸縮状態とに変更可能であり、
    前記回転体を加熱するヒータをさらに備え、
    前記フレームは、前記回転体の軸方向両側に配置されるサイドフレームと、各サイドフレームに接続される接続フレームと、を備え、
    前記接続フレームの一部は、前記ヒータと前記カムの間に配置されていることを特徴とする定着装置。
  9. 回転体と、
    前記回転体との間でニップ部を形成する加圧体と、
    前記ニップ部のニップ圧を変更する圧力変更機構と、
    少なくとも前記回転体を支持するフレームと、を備え、
    前記圧力変更機構は、前記回転体および前記加圧体の一方の部材に対して第1付勢力を付与する第1バネと、前記一方の部材に対して前記第1付勢力とは逆向きの第2付勢力を付与可能な第2バネと、を有し、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されていないときに、前記ニップ圧が第1ニップ圧となり、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されているときに、前記ニップ圧が前記第1ニップ圧よりも小さい第2ニップ圧となり、
    前記第1バネの一端は、前記フレームに接触し、
    前記一方の部材を支持し、前記フレームに回動可能に支持されるアームをさらに備え、
    前記アームは、前記第1バネによって付勢されるとともに、前記第2バネによって付勢可能なアーム本体を有し、
    前記第1バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第1付勢力を付与し、
    前記第2バネは、前記アーム本体を介して前記一方の部材に対して前記第2付勢力を付与可能であり、
    前記圧力変更機構は、前記フレームに支持されるカムを有し、
    前記カムは、前記第2バネの伸縮状態を、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与されない第1伸縮状態と、前記第2付勢力が前記一方の部材に対して付与される第2伸縮状態とに変更可能であり、
    前記圧力変更機構は、
    前記カムを一方向に回転させることで、前記第2バネの伸縮状態を前記第1伸縮状態から前記第2伸縮状態に切り替え、前記カムを他方向に回転させることで、前記第2バネの伸縮状態を前記第2伸縮状態から前記第1伸縮状態に切り替えるカム駆動機構と、
    前記カムが前記他方向に回転するときに、前記一方向に回転するときよりも大きな抵抗力を前記カムに与えるブレーキ機構と、を備えることを特徴とする定着装置。
  10. 前記ブレーキ機構は、
    軸部と、
    前記軸部の周面に沿って配置される円弧状またはコイル状の締付部を有するバネクラッチと、を備え、
    前記軸部と前記バネクラッチは、前記カムが回転する際に、相対的に回転可能であり、
    前記カムが前記他方向に回転する際に、前記締付部が前記軸部を締め付けることで、前記カムに前記抵抗力が加わることを特徴とする請求項9に記載の定着装置。
  11. 前記ブレーキ機構は、
    前記カムと同軸に配置され、当該カムとともに回転する第1ギヤと、
    前記軸部を中心に回転可能な第2ギヤであって、前記第1ギヤに噛み合う第2ギヤと、をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  12. 前記回転体を駆動するための駆動ギヤをさらに備え、
    前記駆動ギヤは、前記回転体の軸方向の一端に配置され、
    前記ブレーキ機構は、前記回転体に対して、前記軸方向の他端側に配置されていることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の定着装置。
  13. 前記回転体を加熱するヒータをさらに備え、
    前記フレームは、前記回転体の軸方向両側に配置されるサイドフレームを備え、
    前記ブレーキ機構は、前記サイドフレームを挟んで、前記ヒータとは反対側に配置されていることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の定着装置。
  14. 回転体と、
    前記回転体との間でニップ部を形成する加圧体と、
    前記ニップ部のニップ圧を変更する圧力変更機構と、
    少なくとも前記回転体を支持するフレームと、を備え、
    前記圧力変更機構は、前記回転体および前記加圧体の一方の部材に対して第1付勢力を付与する第1バネと、前記一方の部材に対して前記第1付勢力とは逆向きの第2付勢力を付与可能な第2バネと、を有し、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されていないときに、前記ニップ圧が第1ニップ圧となり、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されているときに、前記ニップ圧が前記第1ニップ圧よりも小さい第2ニップ圧となり、
    前記加圧体は、
    ベルトと、
    前記回転体との間で前記ベルトを挟む第1パッドと、
    前記回転体との間で前記ベルトを挟むとともに、前記ベルトの回転方向において前記第1パッドから離れて配置される第2パッドと、
    前記第1パッドおよび前記第2パッドを支持する支持部材と、を備え、
    前記一方の部材は、前記加圧体であり、
    前記第1バネは、前記支持部材を介して前記第1パッドおよび前記第2パッドを前記回転体に向けて付勢し、
    前記ニップ圧が前記第1ニップ圧であるときと前記第2ニップ圧であるときの両方の状態において、前記第1パッドおよび前記第2パッドは、前記回転体との間で前記ベルトを挟むことを特徴とする定着装置。
  15. シートに現像剤像を形成する現像剤像形成部と、
    前記シートに前記現像剤像を定着させる定着装置と、を備えた画像形成装置であって、
    前記定着装置は、
    回転体と、
    前記回転体との間でニップ部を形成する加圧体と、
    前記ニップ部のニップ圧を変更する圧力変更機構と、
    少なくとも前記回転体を支持するフレームと、を備え、
    前記圧力変更機構は、前記回転体および前記加圧体の一方の部材に対して第1付勢力を付与する第1バネと、前記一方の部材に対して前記第1付勢力とは逆向きの第2付勢力を付与可能な第2バネと、を有し、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されていないときに、前記ニップ圧が第1ニップ圧となり、
    前記第1バネによって前記一方の部材に対して前記第1付勢力が付与され、且つ、前記第2バネによって前記一方の部材に対して前記第2付勢力が付与されているときに、前記ニップ圧が前記第1ニップ圧よりも小さい第2ニップ圧となり、
    前記加圧体は、
    ベルトと、
    前記回転体との間で前記ベルトを挟む第1パッドと、
    前記回転体との間で前記ベルトを挟むとともに、前記ベルトの回転方向において前記第1パッドから離れて配置される第2パッドと、
    前記第1パッドおよび前記第2パッドを支持する支持部材と、を備え、
    前記一方の部材は、前記加圧体であり、
    前記第1バネは、前記支持部材を介して前記第1パッドおよび前記第2パッドを前記回転体に向けて付勢し、
    前記ニップ圧が前記第1ニップ圧であるときと前記第2ニップ圧であるときの両方の状態において、前記第1パッドおよび前記第2パッドは、前記回転体との間で前記ベルトを挟むことを特徴とする画像形成装置。
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