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JP7213620B2 - エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、炭素繊維強化複合材料及びこれらの製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、炭素繊維強化複合材料及びこれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、このエポキシ樹脂組成物が強化繊維基材内に含浸して成るプリプレグ、及びこのプリプレグを用いる繊維強化複合材料の製造方法に関する。特に、単位面積当たりの重量が重い強化繊維基材を使用し、幅広い成形条件を採用できるプリプレグ及びこれを用いる繊維強化複合材料の製造方法に関する。
繊維強化複合材料(以下、「FRP」という。)は、軽量かつ高強度、高剛性であるため、釣り竿やゴルフシャフト等のスポーツ・レジャー用途、自動車や航空機等の産業用途等の幅広い分野で用いられている。FRPの製造には、強化繊維等の長繊維からなる繊維補強材に樹脂を含浸した中間材料であるプリプレグを使用する方法が好適に用いられる。プリプレグを所望の形状に切断した後に賦形し、加熱加圧硬化させることによりFRPからなる成形品を得ることができる。
近年では、FRPの製造コスト低減の観点から、FRPの中間材料として、数千~数万本の強化繊維のフィラメントが一方向に配列した強化繊維束に、マトリックス樹脂組成物を含浸させたトウプレグや、短繊維を強化材料として用いたシート状の材料にマトリックス樹脂組成物を含浸させたSMC(シートモールディングコンパウンド)や、単位面積当たりの重量が重い織物、多積層織物にマトリックス樹脂組成物を含浸させた織物プリプレグが使用されている。
しかし、従来のプリプレグ製造に使用されているホットメルト法では、マトリックス樹脂組成物の粘度が高く、上記の様なプリプレグを含浸することが困難である。
また、従来より、SMCのマトリクス樹脂として低粘度の不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂が広く用いられているが、強化繊維への樹脂含浸性は良好であるが、これらの樹脂組成物には課題が幾つか存在する。
例えば、不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂は硬化収縮が大きいことである。硬化収縮は成形品のそり、ひけ、クラックなどの発生の原因となる。硬化収縮を低減するために低収縮剤を添加するケースなどがあるが、低収縮剤の添加により耐熱性低下や強度低下等が起こる。
また、樹脂の粘度制御が難しい課題もある。一般に、不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂を用いたプリプレグの製造方法では、強化繊維へ含浸した樹脂組成物の粘度を酸化マグネシウムやイソシアネート等の増粘剤を用いて目標とする粘度に上げることでタックを抑制しているが、水分や温度、増粘剤の添加量の影響で増粘後の粘度が大きくばらつき、安定したタックの制御が難しくなることがある。
更に、不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂には反応性希釈剤としてスチレンを含むことが一般的であり、未硬化の樹脂組成物を扱う成形作業場では、揮発したスチレンにより作業環境が悪化する課題があり、エポキシ樹脂をベース樹脂としたFRPの中間材料の開発が望まれている。
エポキシ樹脂組成物としては、例えば以下のものが提案されている。
エポキシ樹脂、ビス-(4-アミノシクロヘキシル)メタン,1,3-ビス-(アミノメチル)-シクロヘキサン,イソホロンジアミン等のアミノ化合物、ジシアンアミド、及びイミダゾール化合物を含有するエポキシ樹脂組成物(特許文献1)。
特定の脂肪族エポキシ化合物からなる反応性希釈剤と、特定構造の脂環式ジアミンを用い、Bステージ化のポットライフが長いエポキシ樹脂組成物、成形材料および繊維強化複合材料(特許文献2)。
特許文献1~2に記載のプリプレグに用いられる樹脂は、低粘度であり、繊維強化基材への含浸性は良好であるが、含浸後のBステージ化の粘度制御が難しく、Bステージ状態が大幅に変化する。従って、Bステージ状態が安定しない為、Bステージ化したFRPの中間材料を短時間成形が可能なプレス成形した場合、樹脂フローしすぎたり、あるいは、流動性が少なく、成形後のFRPに外観不良を生じる。
また、特許文献3~5には、常温時におけるプリプレグの取扱性を改善し、Tg及び硬化速度を低下させることなく、樹脂フローを抑制したハイサイクルプレス成形用のプリプレグが記載されている。特許文献3~5に記載のプリプレグに用いられる樹脂は、液状エポキシ樹脂に熱可塑樹脂を溶解させ、樹脂粘度を上昇させたものである。しかし、樹脂の粘度が高いため、トウプレグや、SMCや多積層織物プリプレグ製造時に、強化繊維基材層内への樹脂の含浸性が低下し、成形後のFRPにボイドを生じる場合がある。
特許文献6には、増粘粒子を配合することにより、幅広い成形条件を採用できるエポキシ樹脂組成物やプリプレグが開示されている。しかし、強化繊維基材に対するエポキシ樹脂組成物の含浸性が十分ではない場合や、プリプレグの成形条件が十分に広いとはいえない場合があった。
特開平6-166742号 国際公開第2017/150521号 特開2009-292976号 特開2009-292977号 特開2010-248379号 国際公開第2016/159147号
トウプレグや、SMCや多積層織物プリプレグを使用したFRPの成形時においては、加熱によって粘度が低下した樹脂組成物が加圧されることにより、該樹脂組成物がプリプレグの内部や表面で激しく流動する。そのため、プリプレグ内から該樹脂組成物が流出し、得られるFRPの内部や表面に樹脂組成物の未含浸部分(樹脂枯れ)が形成される。また、該樹脂組成物の流動に起因して、強化繊維基材の配列が乱れる。その結果、得られるFRPの外観や物性が低下する。さらに、耐熱、耐衝撃特性等の高い力学特性有する樹脂組成物を用いる場合、得られるFRPの性能にばらつきが生じやすく、本来の高い力学特性を安定して得ることができない。
本発明の課題は、単位面積当たりの重量が重い強化繊維基材層内に樹脂組成物を十分に含浸することができ、常温におけるプリプレグの取扱性が高く、かつ成形時における樹脂フローが抑制される樹脂組成物を提供することである。即ち、樹脂含浸性及びプリプレグの取扱性を高く維持しつつも、成形時における樹脂フローを抑制することのできる樹脂組成物を提供することである。また、樹脂含浸時又は成形時において、温度変化に対する粘度変化が小さい樹脂組成物を提供することである。さらには、高い耐熱性、高い衝撃特性を有し、高い力学特性を有するFRPを安定して製造することができる樹脂組成物を提供することである。また、これらの樹脂組成物を強化繊維基材層内に含浸させてなるプリプレグ及び該プリプレグを用いるFRPの製造方法を提供することである。
本発明者は、プリプレグを構成するエポキシ樹脂組成物に、エポキシ樹脂と、該エポキシ樹脂と低温で反応する硬化剤と、該エポキシ樹脂と高温で反応する硬化剤と、所定温度で膨潤して粘度を上昇させる増粘粒子とを配合して、エポキシ樹脂組成物の粘度を制御することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明は、以下に記載のものである。
〔1〕 少なくとも以下の[A]成分~[D]成分
[A]成分:エポキシ樹脂、
[B]成分:エポキシ樹脂硬化剤、
[C]成分:[A]成分と40℃以下の温度で硬化反応する第1の化合物、
[D]成分:[A]成分を45℃以上の温度で増粘させる第2の化合物、
を含むエポキシ樹脂組成物であって、
前記エポキシ樹脂組成物の調製直後の40℃における粘度を(a)、調製後40℃で48時間経過後の40℃における粘度を(b)としたとき、
(a)=0.05~5Pa・s
(b)=200~200,000Pa・s
であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
上記〔1〕に記載の発明は、[A]成分と、その硬化剤である[B]成分及び[C]成分と、[A]成分を増粘させる化合物である[D]成分とを含んで成る。[C]成分は比較的低温で[A]成分と硬化反応し、エポキシ樹脂組成物の粘度を上昇させる。[D]成分はエポキシ樹脂組成物中において所定温度でエポキシ樹脂組成物の粘度を上昇させる。[B]成分は比較的高温で[A]成分と反応して硬化してエポキシ樹脂組成物の硬化体を与える。
〔2〕 [C]成分が、アミン及び/又は酸無水物であり、[C]成分の含有量は、[A]成分のエポキシ基の総量あたり、活性水素及び/又は酸無水物当量が0.1~0.4当量となる量である〔1〕に記載のエポキシ樹脂組成物。
〔3〕 [D]成分が、増粘粒子である〔1〕または〔2〕に記載のエポキシ樹脂組成物。
〔4〕 [B]成分が、ジシアンジアミド、尿素化合物、及びイミダゾール化合物から選択される1種以上の化合物である〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
〔5〕[A]成分と[B]成分との反応開始温度が100~150℃である〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
〔6〕 [A]成分と[C]成分との25℃での可使時間が30~360分である〔1〕乃至〔5〕のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
〔7〕 [A]成分と[D]成分とを2℃/分で昇温する場合において、[D]成分が80~110℃で膨潤を開始する〔1〕乃至〔5〕のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
〔8〕 [C]成分が、25℃における粘度が10~500mPa・sである脂環式ジアミン及び/又は芳香族ジアミンである〔1〕乃至〔7〕のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
〔9〕 [D]成分が、メタクリル酸エステル系化合物、アクリル酸エステル系化合物及びビニル系化合物から成る群から選択される1種又は2種以上の重合単位を有する重合体である〔1〕乃至〔8〕のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
〔10〕 強化繊維基材と、
前記強化繊維基材内に含浸している〔1〕乃至〔9〕のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物と、
からなるプリプレグであって、
[A]成分の一部と、[C]成分の一部又は全部と、が反応して成るプリプレグ。
上記〔10〕に記載の発明は、上記〔1〕のエポキシ樹脂組成物が強化繊維基材内に含浸して成る。強化繊維基材内に含浸した未反応のエポキシ樹脂組成物は、その後、[A]成分の一部と[C]成分と反応することにより粘度が上昇した状態となっている。
〔11〕 前記強化繊維基材が炭素繊維ストランドであり、トウプリプレグの形態を有する〔10〕に記載のプリプレグ。
〔12〕 前記強化繊維基材が繊維長5~100mmの短繊維で形成されたマットであり、シートモールディングコンパウンドの形態を有する〔10〕に記載のプリプレグ。
〔13〕 前記強化繊維基材が織物又は多積層織物であり、織物プリプレグの形態を有する〔10〕に記載のプリプレグ。
〔14〕 〔1〕乃至〔9〕のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維基材内に含浸させた後、50℃以下の温度で8時間以上加熱処理することを特徴とするプリプレグの製造方法。
〔15〕 〔10〕~〔13〕のいずれかに記載のプリプレグを、金型内で温度130~170℃、圧力0.2~10MPaで1~20分間加熱加圧する繊維強化複合材料の製造方法。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、[A]成分乃至[C]成分が未反応であり、且つ[D]成分により増粘させられていない状態においては低粘度である。そのため、強化繊維基材への含浸性が極めて優れており、未含浸部が極めて少ないプリプレグを製造することができる。強化繊維基材に含浸されたエポキシ樹脂組成物は所定条件で加熱処理することにより、[A]成分と[C]成分とが反応して粘度を上昇させる。
このエポキシ樹脂組成物は[D]成分を含んでいる。[D]成分は、所定温度でエポキシ樹脂組成物の粘度を上昇させる。そのため、プリプレグに含まれるエポキシ樹脂組成物は、成形時における加熱により、[D]成分の作用によって樹脂粘度が上昇し、且つ、温度変化に対する粘度変化が小さい温度帯を有している。この粘度変化が小さい温度帯で成形を行うことにより、成形時の温度条件や圧力条件を精密に制御しなくても、FRPの品質を安定させることができる。
さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて作製されたプリプレグは、[D]成分による増粘が開始する前においても、[A]成分と[C]成分とが反応して粘度上昇している。そのため、温度変化に対する粘度変化が小さい温度帯を広くすることができる。
本発明のエポキシ性樹脂組成物を用いて作製したプリプレグは、加熱加圧成形時における樹脂の過剰な流動が生じ難い。その結果、得られるFRPの外観不良、性能不良、及び金型の動作不良等が抑制される。また、エポキシ性樹脂組成物の有する高い耐熱性及び高い衝撃特性が反映された高性能のFRPを安定して製造することができる。
本発明のプリプレグは、特に短時間成形に好適に用いることができる。そのため、本発明のプリプレグを用いて行う本発明のFRPの製造方法は生産性が高い。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、以下の[A]成分乃至[D]成分
[A]成分:エポキシ樹脂、
[B]成分:エポキシ樹脂硬化剤
[C]成分:[A]成分と40℃以下の温度で硬化反応する第1の化合物、
[D]成分:[A]成分を45℃以上の温度で増粘させる第2の化合物、
を含んで成る。
このエポキシ樹脂組成物の調製直後の40℃における粘度を(a)、調製後40℃で48時間経過後の40℃における粘度を(b)としたとき、以下の関係
(a)=0.05~5Pa・s
(b)=200~200,000Pa・s
具備する。また、本発明においては、(b)/(a)=200~200,000の関係を満たすことが好ましい。
なお、特に断りのない限り、本明細書における粘度は、2℃/分の速度で温度を上げた粘度をいう。
粘度(a)が0.05~5Pa・sである場合、エポキシ樹脂組成物を強化繊維基材内に十分に含浸することができる。粘度(a)の下限値は0.06Pa・s以上であることが好ましく、0.08Pa・s以上であることがより好ましく、0.10Pa・s以上であることがさらに好ましい。粘度(a)が低すぎる場合、後述のプリプレグの加熱処理時にエポキシ樹脂組成物がプリプレグ内で流動して、エポキシ樹脂組成物内に分散する[D]成分がプリプレグ内で偏在する場合がある。粘度(a)の上限値は4.8Pa・s以下であることが好ましく、4.5Pa・s以下であることがより好ましく、4.0Pa・s以下であることがさらに好ましい。粘度(a)が高過ぎる場合、強化繊維基材への含浸性が低下し易い。
粘度(b)が200~200,000Pa・sである場合、プリプレグをカットしたり、積層したりする作業に適し、且つ、プリプレグをプレス成形する際に樹脂フローを抑制することができる。粘度(b)の下限値は250Pa・s以上であることが好ましく、400Pa・s以上であることがより好ましく、500Pa・s以上であることがさらに好ましい。粘度(b)が低すぎる場合、プリプレグがべとつき、カットや積層作業が困難であり、また、後述のプリプレグをプレス成形する際にエポキシ樹脂組成物がプリプレグの外部に流出し易くなる。粘度(b)の上限値は180,000Pa・s以下であることが好ましく、150,000Pa・s以下であることがより好ましく、120,000Pa・s以下であることがさらに好ましい。粘度(b)が高過ぎる場合、プレス成形が困難となる場合がある。
上記粘度(a)と(b)とが以下の関係
(b)/(a)=200~100,000
を具備することが好ましい。(b)/(a)の下限値は220以上であることがより好ましく、250以上であることがさらに好ましい。(b)/(a)の上限値は80,000以下であることがより好ましく、70,000以下であることがさらに好ましい。
(1-1) [A]成分
[A]成分としては、エポキシ樹脂が用いられ、25℃で液状のエポキシ樹脂であることがより好ましい。エポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、アルコール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ヒドロフタル酸型エポキシ樹脂、ダイマー酸型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂などの2官能エポキシ樹脂;テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタンのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂;ノボラック型エポキシ樹脂であるフェノールノボラック型エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
さらには、フェノール型エポキシ樹脂などの多官能エポキシ樹脂が挙げられる。また、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂などの各種変性エポキシ樹脂も用いることができる。
特に、分子内に芳香族基を有するエポキシ樹脂が好ましく、グリシジルアミン構造、グリシジルエーテル構造のいずれかを有するエポキシ樹脂がより好ましい。また、脂環族エポキシ樹脂も好適に用いることができる。
グリシジルアミン構造を有するエポキシ樹脂としては、N,N,N’,N’-テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,O-トリグリシジル-p-アミノフェノール、N,N,O-トリグリシジル-m-アミノフェノール、N,N,O-トリグリシジル-3-メチル-4-アミノフェノール、トリグリシジルアミノクレゾールの各種異性体が例示される。
グリシジルエーテル構造を有するエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂が例示される。
これらのエポキシ樹脂は、必要に応じて、芳香族環構造などに非反応性置換基を有していても良い。非反応性置換基としては、メチル、エチル、イソプロピルなどのアルキル基;フェニルなどの芳香族基;アルコキシル基;アラルキル基;塩素や臭素などのハロゲン基が例示される。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型樹脂、ビスフェノールF型樹脂、ビスフェノールAD型樹脂、ビスフェノールS型樹脂等が挙げられる。具体的には、三菱化学(株)社製のjER815、jER828、jER834、jER807(商品名)が例示される。
脂環型エポキシ樹脂としては、ハンツマン社製社製のアラルダイトCY-179、CY-178、CY-182、CY-183(商品名)が例示される。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、三菱化学(株)社製のjER152、jER154(商品名);ダウケミカル社製のDEN431、DEN485、DEN438(商品名)が例示される。
グリシジルアミン構造を有するエポキシ樹脂としては、住友化学(株)製のスミエポキシELM434、スミエポキシELM120、スミエポキシELM100(商品名);ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製のアラルダイトMY720、アラルダイトMY721、アラルダイトMY9512、アラルダイトMY9612、アラルダイトMY9634、アラルダイトMY9663(商品名);三菱化学(株)製のjER604、jER630(商品名);Bakelite AG社製のBakelite EPR494、Bakelite EPR495、Bakelite EPR496、Bakelite EPR497(商品名);ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製のアラルダイトMY0500、アラルダイトMY0510、アラルダイトMY0600(商品名)などが挙げられる。
各種変性エポキシ樹脂としては、ウレタン変性ビスフェノールAエポキシ樹脂として旭電化製のアデカレジンEPU-6、EPU-4(商品名)が例示される。
これらのエポキシ樹脂は、適宜選択して1種又は2種以上を混合して用いることができる。
樹脂の耐熱性を高めるためには、グリシジルアミン構造を有するエポキシ樹脂を用いることが好ましい。グリシジルアミン構造を有するエポキシ樹脂の配合量は、[A]成分100質量部中、25~85質量部が好ましく、30~80質量部がより好ましい。グリシジルアミン構造を有するエポキシ樹脂の配合量が25質量部未満である場合、十分な耐熱性が得られない場合がある。85質量部を超える場合、耐熱性は十分であるが、樹脂が脆くなるため、十分な衝撃特性を有するFRPが得られない。
また、樹脂の耐熱性を低下させない観点から、主に反応性希釈剤として作用する脂肪族エポキシ樹脂は使用しないことが好ましい。脂肪族エポキシ樹脂は、25℃における粘度が低く、強化繊維基材への含浸を促進するために使用されるが、樹脂硬化物の耐熱性を低下させる課題がある。従って、[A]成分としては、脂肪族エポキシ樹脂を含まないエポキシ樹脂が好ましい。
(1-2) [B]成分
[B]成分は、エポキシ樹脂硬化剤である。エポキシ樹脂硬化剤としては、一般にエポキシ樹脂を硬化させうるものであればどのような構造のものでもよい。例えば、アミン、酸無水物(カルボン酸無水物)、フェノール(ノボラック樹脂等)、メルカプタン、ルイス酸アミン錯体、オニウム塩、イミダゾールなどが挙げられる。
これらの中でも、本発明で使用されるエポキシ樹脂硬化剤としては、ジシアンジアミド、尿素化合物、及びイミダゾール化合物から選択される1種以上の化合物が好ましく用いられる。硬化性や硬化後の物性が優れる点から、アミド系の硬化剤であるジシアンジアミド(DICY)やイミダゾール化合物が好ましい。
ジシアンジアミド(DICY)の具体例としては、三菱化学(株)製のjERキュアーDICY7、DICY15(商品名)等が挙げられる。
また、DICYを用いる場合には、尿素化合物と併用することがより好ましい。DICYはエポキシ樹脂への溶解性がそれほど高くないため、十分に溶解させるためには160℃以上の高温に加熱する必要がある。しかし、尿素化合物と併用することにより溶解温度を下げることができる。
尿素化合物としては、例えば、フェニルジメチルウレア(PDMU)、トルエンビスジメチルウレア(TBDMU)等が挙げられる。
エポキシ樹脂組成物における[B]成分の配合量は、[A]成分100質量部に対して6~15質量部であることが好ましい。[B]成分の配合量が6質量部以上であれば、架橋密度が十分になり、また十分な硬化速度が得られる。[B]成分の配合量が15質量部以下であれば、[B]成分が過剰に存在することによる硬化樹脂の機械物性の低下や硬化樹脂の濁り等の不具合を抑制することができる。
[A]成分と[B]成分との反応開始温度は100~150℃であることが好ましく、100~130℃であることがより好ましい。
[B]成分として、DICY及び尿素化合物(PDMU、TBDMU等)を併用する場合、それらの配合量は、[A]成分100質量部に対して、DICYが3~7質量部、尿素化合物が3~8質量部(ただし、DICYと尿素化合物の合計量が6~15質量部である。)であることが好ましい。
イミダゾール化合物の例としては、1H-イミダゾールの5位の水素をヒドロキシメチル基で、かつ、2位の水素をフェニル基又はトルイル基で置換したイミダゾール化合物が挙げられる。このようなイミダゾール化合物としては、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-ベンジル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-パラトルイル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-メタトルイル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-メタトルイル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-パラトルイル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾールが例示される。このうち、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-パラトルイル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-メタトルイル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-メタトルイル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-パラトルイル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾールがより好ましい。
また、イミダゾール化合物の例としては、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-メチルイミダゾールや、グリシジルエーテル型の熱硬化性樹脂と2-メチルイミダゾールとを反応させて得られるアダクト化合物が挙げられる。特に、アリールグリシジルエーテル型の熱硬化性樹脂と2-メチルイミダゾールとを反応させて得られるアダクト化合物は、エポキシ樹脂組成物の硬化物の物性を優れたものとすることができるので好ましい。[B]成分として、イミダゾール化合物を使用する場合、[A]成分100質量部に対して、イミダゾール化合物が2~20質量部であることが好ましく、3~15質量部であることがより好ましい。
(1-3) [C]成分
[C]成分としては、[A]成分と40℃以下の温度で硬化反応をさせる化合物であれば特に制限なく用いられる。本発明において、[C]成分としては、アミン及び/又は酸無水物であることが好ましく、また、25℃で液状の化合物であることが好ましい。アミンとしては、例えば、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミン系硬化剤の各種異性体が挙げられる。
脂肪族アミンとして具体的には、例えば炭素数2~6のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、ポリアルキレン(炭素数2~6)ポリアミン(ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等)、これらのアルキル又はヒドロキシアルキル置換体(ジアルキルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等)、脂環式又は複素環式含有脂肪族ポリアミン、例えば、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等、例えばキシリレンジアミン、テトラクロル-p-キシリレンジアミン等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、例えば1,3-ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4’-メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)、ビス(4-アミノ-3-メチルジシクロヘキシル)メタン等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、ジアミノジフェニルメタン、m-フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジエチルトルエンジアミン、トリメチレンビス(4-アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレンオキシド-ジ-p-アミノベンゾエート等が挙げられる。
複素環式アミンとしては、例えばピペラジン、1-アミノエチルピペラジン、1,4-ジアミノエチルピペラジン、3-アミノピロリジン、2-(2-アミノエチル)ピロリジン、4,4’-ビピペラジン、4,4’-エチレンジピペリジン、4,4’-トリメチレンジピペリジン、4-(アミノメチル)ピペリジン、3-(4-アミノブチル)ピペリジン等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
[C]成分としては、25℃における粘度が10~500mPa・sである脂環式ジアミン及び/又は芳香族ジアミンを用いることが好ましく、該粘度は20~400mPa・sであることがより好ましい。このような粘度の[C]成分を用いることにより、強化繊維基材内への含浸性を高くすることができる。
[C]成分として、アミン及び/又は酸無水物を用いる場合、エポキシ樹脂組成物に含まれる[C]成分の量は、エポキシ樹脂組成物に配合されている[A]成分のエポキシ基の総量あたり、活性水素又は酸無水物当量が0.1~0.4当量であることが好ましい。[C]成分の量は、0.15~0.35当量であることがより好ましく、0.2~0.35当量であることがさらに好ましい。この範囲の量で[C]成分を配合することにより、エポキシ樹脂組成物を適度に増粘させることができる。0.1当量未満の場合、プリプレグ中でエポキシ樹脂組成物が十分に増粘しないため、プレス成形時において後述の[D]成分が膨潤を開始する前に粘度が大幅に低下して樹脂フローを生じたり、[D]成分がプリプレグ中で偏在したりする場合がある。0.4当量を超える場合、[A]成分との硬化反応が進行し過ぎてプレス成形が困難になる場合がある。
[A]成分と[C]成分との25℃での可使時間が30~360分であることが好ましく、60~300分であることが好ましい。尚、[A]成分と[C]成分との可使時間とは、[A]成分と[C]成分を混合し、100gを25℃で放置し、樹脂粘度が初期の2倍に到達した時間である。
25℃での可使時間が30分未満の場合、硬化反応が早過ぎ、樹脂の粘度が上昇し、強化繊維基材内への樹脂含浸が不十分となる場合がある。25℃での可使時間が360分を超える場合、プリプレグ中でエポキシ樹脂組成物が十分に増粘しないため、プレス成形時において後述の[D]成分が膨潤を開始する前に粘度が大幅に低下して樹脂フローを生じたり、[D]成分がプリプレグ中で偏在したりする場合がある。
(1-4) [D]成分
[D]成分としては、[A]成分を45℃以上の温度で増粘させる化合物が用いられる。このような化合物としては、増粘粒子が好ましく用いられる。本発明において増粘粒子とは、[A]成分との硬化反応を伴わずに増粘させる粒子であり、かつ、[A]成分と増粘粒子との混合物を45℃以上の温度帯に加熱することで、その粒子が膨潤し混合物を増粘させる粒子を意味する。即ち、エポキシ樹脂の硬化剤や後述する熱可塑性樹脂は本発明の増粘粒子ではない。増粘粒子は、[A]成分100質量部に対して3~20質量部の配合量で混合物を増粘させる粒子であることが好ましい。増粘粒子としては、単独又は複数の不飽和化合物と架橋性モノマーとを共重合して得られる粒子が例示される。特に限定されないが、アクリル酸エステル系化合物、メタクリル酸エステル系化合物、ビニル化合物の少なくとも1種を単量体単位とする樹脂を含むことが望ましい。
増粘粒子に用いるアクリル酸エステル系化合物とは、アクリル酸エステル構造を有する化合物とその誘導体をいい、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートが挙げられる。
増粘粒子に用いるメタクリル酸エステル化合物とは、メタクリル酸エステル構造を有する化合物とその誘導体をいい、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、n-ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートが挙げられる。
増粘粒子に用いるビニル化合物とは、重合可能なビニル構造を有する化合物をいい、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ジビニルベンゼン及びこれらの芳香環がアルキル基やハロゲン原子等の種々の官能基で置換された化合物が挙げられる。
また、増粘粒子は、メタクリル酸エステル系化合物、アクリル酸エステル系化合物、ビニル系化合物の1種又は2種以上の重合単位からなる重合体であってもよく、構造の異なる2種以上の樹脂を混合した樹脂であってもよい。さらに、
(i)アクリル酸エステル系化合物又はメタクリル酸エステル系化合物、ジエン系化合物の少なくとも1種からなる重合体と、
(ii)アクリル酸エステル系化合物又はメタクリル酸エステル系化合物とラジカル重合性不飽和カルボン酸とからなる重合体と、に、
(iii)金属イオンを添加することでイオン架橋させた複合樹脂であってもよい。
増粘粒子としては、メタクリル酸エステル系化合物、アクリル酸エステル系化合物及びビニル系化合物から成る群から選択される1種又は2種以上の重合単位からなる重合体が好ましく、メタクリル酸アルキル重合体がより好ましい。
増粘粒子としては、平均重合度が4,000~40,000であることが好ましい。
増粘粒子としては、ゼフィアックF325やゼフィアックF320(いずれもアイカ工業(株))のような、メタクリル酸アルキル重合体からなる市販品を用いることも好ましい。
増粘粒子の粒径等については特に限定されないが、平均粒子径が0.3~10μmであることが好ましく、0.5~8μmであることがより好ましい。[D]成分の含有量は、[A]成分100質量部に対して3~20質量部であることが好ましく、4~18質量部であることがより好ましく、5~15質量部であることが特に好ましい。
[A]成分内に分散する[D]成分は、加熱によりエポキシ樹脂組成物内で膨潤する。該[D]成分の膨潤は、温度及び時間とともに進行し、[D]成分の膨潤に伴ってエポキシ樹脂組成物の粘度は急激に上昇する。
具体的にはエポキシ樹脂組成物を2℃/分で昇温する場合において、[D]成分が80~110℃で膨潤を開始することが好ましく85~105℃で膨潤を開始することがより好ましい。
エポキシ樹脂組成物は、[D]成分の膨潤前においては粘度が低いため、強化繊維基材層内への含浸性が優れる。[D]成分が膨潤してエポキシ樹脂組成物の粘度が強化繊維基材層内で上昇すると、成形時における樹脂フローが抑制される。その結果、樹脂含浸性と、樹脂フローの抑制と、を高い次元で両立できる。
(1-5) 熱可塑性樹脂
本発明のエポキシ樹脂組成物には、上記の[A]~[D]成分の他に熱可塑性樹脂を含有していてもよい。熱可塑性樹脂としては、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリアラミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルスルホンポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリビニルホルマールのようなエンジニアリングプラスチックに属する熱可塑性樹脂の一群がより好ましく用いられる。耐熱性や靭性、取り扱い性に優れることから、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリビニルホルマールなどが特に好ましく使用される。
熱可塑性樹脂の配合形態としては、任意の形態を取ることができる。例えば、粉体状の熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂中にニーダーなどを用いて混錬、分散させても良いし、エポキシ樹脂中で加熱するなどして、エポキシ樹脂中に熱可塑性樹脂を溶解させても良い。本発明のエポキシ樹脂組成物は、一部の熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂に溶解させ、残部の熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂に分散させて使用することが好ましい。
粉体状の熱可塑性樹脂の粒径としては、0.2~100μmであることが好ましく、0.5~80μmであることがより好ましい。
熱可塑性樹脂の配合量としては、エポキシ樹脂100質量部に対して5~30質量部であることが好ましく、5~20質量部であることがより好ましい。
(1-6) その他の添加剤
本発明のエポキシ樹脂組成物には、難燃剤や無機系充填剤、内部離型剤が配合されてもよい。
難燃剤としては、リン系難燃剤が例示される。リン系難燃剤としては、分子中にリン原子を含むものであれば特に限定されず、例えば、リン酸エステル、縮合リン酸エステル、ホスファゼン化合物、有機ホスフィン酸金属塩などの有機リン化合物や赤リンが挙げられる。耐熱性の観点から特に、有機ホスフィン酸金属塩が好ましく使用される。
有機ホスフィン酸金属塩はリン含有量が高いため、難燃性の発現が良好である。しかも、分解温度が高いため、加工時の圧力や熱などによるブリードアウト現象が起こりにくい。また、エポキシ樹脂に不溶の難燃剤であるため、これを配合したエポキシ樹脂組成物は、通常用いられるような150℃以下に軟化点や融点を持つ固形の難燃剤や液状の難燃剤を配合したエポキシ樹脂組成物と比較すると、例えばプレス成形をした際の樹脂フローが少なくなる。
有機ホスフィン酸金属塩としては、例えばトリスジエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスメチルエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ビスジエチルホスフィン酸亜鉛、ビスメチルエチルホスフィン酸亜鉛、ビスジフェニルホスフィン酸亜鉛、ビスジエチルホスフィン酸チタニル、ビスメチルエチルホスフィン酸チタニル、ビスジフェニルホスフィン酸チタニルなどが挙げられる。これらの中でも、高い難燃性や耐湿性を有するエポキシ樹脂組成物が得られる点で、トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスメチルエチルホスフィン酸アルミニウムが好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機ホスフィン酸金属塩やその複合体の市販品としては、例えばExolit OP930、OP935、OP1230(以上、クラリアントジャパン株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
有機ホスフィン酸金属塩の平均粒子径は50μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましい。平均粒子径が50μm以下であれば、十分な難燃性がより発現しやすくなる。
無機系充填材としては、例えば、ホウ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、塩基性硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、グラファイト、硫酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸塩鉱物が挙げられる。特に、ケイ酸塩鉱物を用いることが好ましい。ケイ酸塩鉱物の市販品としては、THIXOTROPIC AGENT DT 5039(ハンツマン・ジャパン株式会社 製)が挙げられる。
内部離型剤としては、例えば、金属石鹸類、ポリエチレンワックスやカルバナワックス等の植物ワックス、脂肪酸エステル系離型剤、シリコンオイル、動物ワックス、フッ素系非イオン界面活性剤を挙げることができる。これら内部離型剤の配合量は、前記エポキシ樹脂100質量部に対して、0.1~5質量部であることが好ましく、0.2~2質量部であることがさらに好ましい。この範囲内においては、金型からの離型効果が好適に発揮される。
内部離型剤の市販品としては、“MOLD WIZ(登録商標)” INT1846(AXEL PLASTICS RESEARCH LABORATORIES INC.製)、Licowax S、Licowax P、Licowax OP、Licowax PE190、Licowax PED(クラリアントジャパン社製)、ステアリルステアレート(SL-900A;理研ビタミン(株)製が挙げられる。
(1-7) エポキシ樹脂組成物の製造方法
エポキシ樹脂組成物は、[A]~[D]成分を混合することにより製造できる。エポキシ樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、各成分を同時に混合して調製してもよく、あらかじめ[A]成分に、[B]成分、[D]成分を各々適宜分散させたマスターバッチを調製し、これを用いて調製してもよい。強化繊維基材層内への含浸性の観点から、[A]成分、[B]成分、[D]成分を予め分散させたマスターバッチを調製し、強化繊維基材への含浸前に、25℃で[C]成分を混合することが好ましい。マスターバッチ樹脂と[C]成分を混合後、180分以内に強化繊維基材への含浸することが好ましく、120分以内がより好ましい。
混合機械装置としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な例としては、ロールミル、プラネタリーミキサー、ニーダー、エクストルーダー、バンバリーミキサー、攪拌翼を備えた混合容器、横型混合槽などが挙げられる。各成分の混合は、大気中又は不活性ガス雰囲気下で行うことができる。大気中で混合が行われる場合は、温度、湿度が管理された雰囲気が好ましい。特に限定されるものではないが、例えば、30℃以下の一定温度に管理された温度や、相対湿度50%RH以下の低湿度雰囲気で混合することが好ましい。
(2) プリプレグ
本発明のプリプレグは、強化繊維基材とエポキシ樹脂組成物とから成る。エポキシ樹脂組成物は強化繊維基材層内に一部又は全部が含浸して、強化繊維基材と一体化している。
本発明のプリプレグの形状は、強化繊維がストランド状に形成されたトウプレグであっても良く、強化繊維が繊維長5~100mmの短繊維で形成されたSMCであっても良く、強化繊維が、織物、又は多積層織物で形成された織物プリプレグであっても良い。
トウプリプレグとは、数千~数万本の強化繊維のフィラメントが一方向に配列した強化繊維束に、マトリックス樹脂組成物を含浸させた後、これを紙管等のボビンに巻き取ることにより得られる細幅の中間基材である。なお、本発明において、このようにボビンに巻き取られたもの、或いは巻き取られた後に解舒されたものを「トウプリプレグ」と称す。
本発明のプリプレグは、本来の粘度が低い樹脂組成物を用いているため、強化繊維基材層内への樹脂含浸が容易である。そして、強化繊維基材内にエポキシ樹脂を含浸した後、50℃以下で8時間以上加熱する。これにより、[A]成分と[C]成分とを反応させてエポキシ樹脂組成物の粘度を増加させる。さらには、加熱成形時において、エポキシ樹脂組成物の粘度を所定温度帯で増粘粒子を用いて上昇させている。そのため、エポキシ樹脂組成物は、粘度変化が緩やかになる温度帯を有し、該温度帯において成形することにより、プリプレグ内からの樹脂フローを抑制できる。その結果、本発明のプリプレグを用いて作製されるFRPは樹脂枯れ等の成形不良が生じ難い。
エポキシ樹脂組成物の含有率(RC)は、プリプレグの全質量を基準として、25~70質量%であることが好ましく、30~70質量%であることがより好ましく、35~65質量%であることが特に好ましい。含有率が25質量%未満である場合は、得られるFRPに空隙などが発生し、機械特性等を低下させる場合がある。含有率が70質量%を超える場合は、強化繊維による補強効果が不十分となり、得られるFRPの機械特性等を低下させる場合がある。
エポキシ樹脂組成物の含有率(RC)は、プリプレグを硫酸に浸漬して、プリプレグ内に含浸している樹脂組成物を溶出させることにより求められる。具体的には以下の方法により求められる。
先ず、プリプレグを100mm×100mmに切り出して試験片を作製し、その質量を測定する。次いで、このプリプレグの試験片を硫酸中に浸漬して必要により煮沸する。これにより、プリプレグ内に含浸している樹脂組成物を分解して硫酸中に溶出させる。その後、残った繊維をろ別して硫酸で洗浄後、乾燥させて繊維の質量を測定する。硫酸による分解操作の前後の質量変化から樹脂組成物の含有率を算出する。
(2-1) 強化繊維基材
強化繊維基材としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエステル繊維、セラミック繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、金属繊維、鉱物繊維、岩石繊維及びスラッグ繊維から成る基材が例示される。これらの強化繊維の中でも、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維が好ましい。比強度、比弾性率が良好で、軽量かつ高強度のFRPが得られる点で、炭素繊維がより好ましい。引張強度に優れる点でポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維が特に好ましい。
強化繊維にPAN系炭素繊維を用いる場合、その引張弾性率は、100~600GPaであることが好ましく、200~500GPaであることがより好ましく、230~450GPaであることが特に好ましい。また、引張強度は2000~10000MPa、好ましくは3000~8000MPaである。炭素繊維の直径は4~20μmが好ましく、5~10μmがより好ましい。このような炭素繊維を用いることにより、得られるFRPの機械特性を向上できる。
強化繊維基材としては、例えば、強化繊維束を経糸及び/又は緯糸として使用した平織物、綾織物、朱子織物や、平行に引き揃えた強化繊維束の集合からなる一方向織物、二方向織物、多軸織物等を挙げることができる。あるいは、強化繊維からなる不織布、ニット、組み紐、繊維長5~100mmの短繊維で形成されたマットなどであっても良い。多軸織物とは、一方向に引き揃えた繊維強化材の束をシート状にして角度を変えて積層し、ナイロン糸、ポリエステル糸、ガラス繊維糸等のステッチ糸で、この積層体を厚さ方向に貫通して、積層体の表面と裏面の間を表面方向に沿って往復しステッチした織物をいう。好ましい多軸織物の例としては、〔+45/-45〕、〔-45/+45〕、〔0/90〕、〔0/+45/-45〕、〔0/-45/+45〕、〔0/+45/90/-45〕等を挙げることができる。0、±45、90は、多軸織物を構成する各層の積層角度を表し、それぞれ一方向に引き揃えた強化繊維の繊維軸方向が、織物の長さ方向に対して0°、±45°、90°であることを示している。積層角度はこれらの角度に限定されず、任意の角度とすることができる。
単位面積あたりの強化繊維量が300~1500g/mであるものが好ましい。プリプレグの強化繊維量が、300g/m未満では、繊維強化複合材料用に成形する際、所定の厚みを得るために積層枚数を多くする必要があり、作業が繁雑となることがある。1500g/mを超えるとプリプレグのドレープ性が低下する傾向にある。
短繊維で形成されたマットの繊維長は、5~50mmが好ましく、10~50mmがより好ましい。単位面積あたりの強化繊維量が300~1500g/mであるものが好ましく、300~1200g/mであるものがより好ましい。短繊維で形成されたマットは、マトリックス樹脂組成物を含浸させたSMC(シートモールディングコンパウンド)として使用される。
(2-2) プリプレグの製造方法
本発明のプリプレグの製造方法は、ホットメルト法により強化繊維基材内にエポキシ樹脂組成物を含浸させた後、所定の加熱処理を行うことにより作製することができる。
ホットメルト法は、離型紙の上に、樹脂組成物を薄いフィルム状に塗布して樹脂組成物フィルムを形成し、強化繊維基材に該樹脂組成物フィルムを積層して加圧下で加熱することにより樹脂組成物を強化繊維基材層内に含浸させる方法である。
樹脂組成物を樹脂組成物フィルムにする方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知のいずれの方法を用いることもできる。具体的には、ダイ押し出し、アプリケーター、リバースロールコーター、コンマコーターなどを用いて、離型紙やフィルムなどの支持体上に樹脂組成物を流延、キャストをすることにより樹脂組成物フィルムを得ることができる。フィルムを製造する際の樹脂温度は、樹脂組成物の組成や粘度に応じて適宜決定する。具体的には、前述のエポキシ樹脂組成物の製造方法における混合温度と同じ温度条件が好適に用いられる。樹脂組成物の強化繊維基材層内への含浸は1回で行っても良いし、複数回に分けて行っても良い。
<トウプリプレグの製造方法>
本発明のトウプリプレグは、上記エポキシ樹脂組成物を調製し、これを強化繊維束に含浸させ、さらに紙管などのボビンに巻き取ることにより製造することができる。エポキシ樹脂組成物を含浸させる強化繊維束は、樹脂組成物との接触面積が広くなるため、拡幅され扁平形状であることが好ましい。
強化繊維束を拡幅する方法としては、円筒バーに擦過させる方法;振動を加える方法;押しつぶす方法などが挙げられる。
<SMCの製造方法>
本発明のSMCは、上述したエポキシ樹脂組成物を均一に塗布したフィルムを一対製造し、片方のフィルムの樹脂組成物塗布面に強化繊維束を無秩序に撒き、もう一方のフィルムの樹脂組成物塗布面と貼り合わせ、シート状にしたものを圧着含浸し、その後、当該エポキシ樹脂組成物に含まれる[A]成分と[C]成分の硬化反応で室温又は加温下で増粘することにより製造することができる。
エポキシ樹脂組成物フィルムをホットメルト法で強化繊維基材層内に含浸させる場合の含浸温度は、30~120℃の範囲が好ましい。含浸温度が30℃未満の場合、エポキシ樹脂の粘度が高く、強化繊維基材層内へ十分に含浸しない場合がある。含浸温度が120℃を超える場合、エポキシ樹脂組成物の硬化反応が進行し、得られるプリプレグの保存安定性が低下したり、ドレープ性が低下したりする場合がある。含浸温度は、40~100℃がより好ましい。
エポキシ樹脂組成物フィルムをホットメルト法で強化繊維基材層内に含浸させる際の含浸圧力は、その樹脂組成物の粘度・樹脂フローなどを勘案し、適宜決定する。
強化繊維基材内にエポキシ樹脂組成物を含浸させた後、50℃以下の温度で8時間以上加熱処理することにより、本発明のプリプレグが得られる。この加熱は[A]成分と[C]成分とを反応させてエポキシ樹脂組成物の粘度を増加させるために行う。加熱温度は20~50℃であることが好ましく、25~45℃であることがより好ましく、25~40℃であることがさらに好ましい。加熱時間は8~100時間であることが好ましく、12~80時間であることが好ましく、24~72時間であることがより好ましい。
(3) 繊維強化複合材料(FRP)
本発明のプリプレグを特定の条件で加熱加圧して硬化させることにより、FRPを得ることができる。本発明のプリプレグを用いて、FRPを製造する方法としては、オートクレーブ成形、プレス成形、内圧成形及び真空アシスト圧空加圧成形等が挙げられる。
本発明のFRPの製造方法としては、プリプレグを構成するエポキシ樹脂組成物の特徴を活かして、生産性が高く、良質なFRPが得られるという観点から、プレス成形法が好ましい。プレス成形法によるFRPの製造は、本発明のプリプレグ又は本発明のプリプレグを積層して形成したプリフォームを、金型を用いて加熱加圧することにより行う。金型は、予め硬化温度に加熱しておくことが好ましい。
プレス成形時の金型の温度は、用いるエポキシ樹脂や硬化剤の種類によって適宜決定され特に制限はないが、130~170℃が好ましい。成形温度が130℃以上であれば、十分に硬化反応を起こすことができ、高い生産性でFRPを得ることができる。また、成形温度が170℃以下であれば、樹脂粘度が低くなり過ぎることがなく、金型内における樹脂の過剰な流動を抑えることができる。その結果、金型からの樹脂の流出や繊維の蛇行を抑制できるため、高品質のFRPが得られる。
成形時の圧力は、0.2~10MPaである。圧力が0.2MPa以上であれば、樹脂の適度な流動が得られ、外観不良やボイドの発生を防ぐことができる。また、プリプレグが十分に金型に密着するため、良好な外観のFRPを製造することができる。圧力が10MPa以下であれば、樹脂を必要以上に流動させることがないため、得られるFRPの外観不良が生じ難い。また、金型に必要以上の負荷をかけることがないため、金型の変形等が生じ難い。
成形時における加熱加圧時間(上記の温度及び圧力で成形する時間)は、特に限定されるものではないが、1~20分間であることが好ましく、2~18分間がより好ましい。
以上説明した本発明の製造方法によれば、成形時に金型に不良が生じることを抑制することができる。また、外観不良、性能不良等を抑えた高品質なFRPを高い生産性で得ることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本実施例、比較例において使用する成分や試験方法を以下に説明する。
(炭素繊維)
“テナックス(登録商標)”STS40-24K:(引張強度4.2GPa、引張弾性率240GPa、東邦テナックス(株)製)
[A]成分
“jER(登録商標)”807:(液状ビスフェニールA型エポキシ樹脂、三菱化学(株)製)
“jER(登録商標)”828:(液状ビスフェニールA型エポキシ樹脂、三菱化学(株)製)
“jER(登録商標)”630:(p-アミノフェノール型エポキシ樹脂、三菱化学(株)製)
“YH-404:(テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、新日鉄住金化学(株)製)
[B]成分
Dicy7:(ジシアンジアミド、三菱化学(株)製)
“オミキュア(登録商標)”24:(2,4’-トルエンビス(3,3-ジメチルウレア)、ピイ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)
DCMU-99:(3,4-ジクロロフェニル-1,1-ジメチルウレア、保土谷化学工業(株)製)
2P4MHZ-PW:(2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、四国化成工業(株)製)
[C]成分
“IPDA:(イソフォロンジアミン、ピイ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)
“PACM:(ビスパラアミノシクロヘキシルメタン、ピイ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)
“エタキュア100 :(ジエチルトルエンジアミン、ピイ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)
“1.3 BAC:(1,3―ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ピイ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)
“MHAC-P”:(メチル-3,6 エンドメチレン-1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸、日立化成(株)製)
[C]成分以外のアミン
4,4’-DDS:4,4’-ジアミノジフェニルスルホン(和歌山精化社製の芳香族アミン系硬化剤)
[D]成分
“ゼフィアック(登録商標)”F320:(メタクリル酸アルキル重合体)、平均重合度30,000、アイカ工業(株)製)
“ゼフィアック(登録商標)”F325:(メタクリル酸アルキル重合体)、平均重合度4,000、アイカ工業(株)製)
(熱可塑樹脂)
“ウルトラゾーン(登録商標)”E2020P:(ポリエーテルスルホン、BASF製、質量平均分子量32,000、レーザー回折法による平均粒子径が10μmとなるように粉砕して用いた。)
(難燃剤)
“EXOLIT(登録商標)OP930”:(ジアルキルホスフィン酸アルミニウム塩、クラリアント(株)製)
(実施例1~10、比較例1~4)
(1) エポキシ樹脂組成物の調合
エポキシ樹脂組[A]、[B]成分、[D]成分等を表1に記載する割合で計量し、三本ロールで混練した。この混合樹脂に、[C]成分を表1に記載する割合で混合し、エポキシ樹脂混合物を得た。
(2) エポキシ樹脂組成物のゲル化時間の測定
エポキシ樹脂組成物3gをサンプルとして準備し、40℃で48時間経過した樹脂の硬化を追跡するためにキュラストメータIIF-120(JSRトレーディング(株)製)を用いて、150℃の温度でゲル化時間を測定した。
(3) プリプレグの作製
(3-1)トウプレグの作製
強化繊維束として、フィラメント数24,000本の炭素繊維「STS40-24K」を用いてトウプリプレグを作製した。
具体的な作成方法を以下に示す。クリールから強化繊維束を送り出し、開繊バーを通し、幅10から15mmに拡幅させた。拡幅された強化繊維束を、40℃程度に加温されたエポキシ樹脂組成物が塗布されたタッチロールに接触させ、強化繊維束にエポキシ樹脂組成物を付着させた。エポキシ樹脂組成物が付着した強化繊維束を、80℃程度に加温された含浸ロールを通過させることにより、エポキシ樹脂組成物を強化繊維束内部まで含浸させた後、ワインダーにて紙管に巻き取った。その後、40℃で48時間加熱処理してトウプリプレグを作製した。
なお、ドクターブレードとタッチロール間のクリアランスを調整することによって、強化繊維束に対する樹脂の付着量を調整し、トウプレグの炭素繊維含有率は65質量%であった。トウプレグの幅は、約8.5mmであった。
(3-2)SMCの作製
SMCは次のように作製した。ポリエチレンフィルムの片面上に、目付量が600g/mとなるように上記で得られたエポキシ樹脂組成物を均一に塗布して第一の樹脂シートを作成した。次いで、前記第一の樹脂シートの面上に、炭素繊維「STS40-24K」を長さ約25mmに切断して、繊維の目付量が1200g/mとなるように二次元ランダムに堆積させて強化繊維束のシート状物を作成した。更に、第二の支持体となるポリエチレンフィルムの片面上に、第一の樹脂シートと同じ目付量の樹脂を塗布して第二の樹脂シートを作成し、前記強化繊維シートの繊維に向けて第二の樹脂シートを貼付した。これを温度80℃、圧力0.5MPaの条件で加熱加圧し、SMC前駆体を得た。その後、このSMC前駆体を40℃で48時間加熱処理してSMCを作製した。このSMCの炭素繊維含有率は50質量%であった。
(3-3)多軸織物プリプレグの作製
多軸織物プリプレグは、次のように作製した。リバースロールコーターを用いて、離型紙上に、上記で得られたエポキシ樹脂組成物を塗布して150g/m目付の樹脂フィルムを作製した。次に、炭素繊維「STS40-24K」からなる炭素繊維多軸織物(0/90の角度で2枚積層しステッチしたもの、織物基材の総目付500g/m)を使用し、この炭素繊維多軸織物の両面に上記樹脂フィルムを積重し、温度80℃、圧力0.2MPaの条件で加熱加圧した。その後、多軸織物プリプレグを40℃で48時間加熱処理して多軸織物プリプレグを作製した。この多軸織物プリプレグの炭素繊維含有率は63質量%であった。
(4)エポキシ樹脂組成物の粘度評価
エポキシ樹脂組成物の調整直後の粘度は、調整後1時間以内のエポキシ樹脂組成物を、レオメトリクス社製レオメーターARES-RDAを用いて測定した。
また、エポキシ樹脂組成物の調整した後、40℃で48時間放置した後のエポキシ樹脂組成物を、レオメトリクス社製レオメーターARES-RDAを用いて測定した。
粘度評価が、直径25mmのパラレルプレート間の樹脂の厚さを0.5mmとした。角速度10ラジアン/秒の条件で昇温速度2℃/分で150℃まで粘度測定を行った。
(5)プリプレグの樹脂フロー
上記で得られた多軸織物プリプレグを150mm×150mmの寸法にカットし、[0°/90°]/[90°/0°]の2層に積層したプリフォームを得た。プレスの上型及び下型を予め150℃に加熱し、下型上に前記プリフォームを配置し、すぐに上型を降ろしてプレスを閉め、0.1MPaで30秒間保持し、その後、2MPaの圧力をかけて、5分間加熱加圧して硬化させ、硬化後にプレスから取り出して成形品を得た。成形品の端部に流れ出た樹脂のバリを除去し、成形前後の質量を測定し、プリプレグの樹脂フロー量(%)を算出した。
W1;成形前のプリフォームの質量(g)
W2;成形後の成形品(樹脂のバリ除去後)の質量(g)
プリプレグの樹脂フロー量(%)=(W1-W2)/W1×100
樹脂フローの判定
○:良好:樹脂フロー量が 5.0%未満
×:不良:樹脂フロー量が 5.0%以上
(6)CFRP内部欠陥
上記で得られた多軸織物プリプレグの樹脂フロー測定後のCFRP硬化物を超音波探傷装置(SDS-3600:日本クラウトクレイマー社製)を用い、二重透過法で、周波数5Hz、増幅度 19dBで測定を行った。測定した面積に対し、しきい値50%以下の割合を算出し、CFRP成形物の内部欠陥を評価した。
内部欠陥の判定
○:非常に良好:しきい値50%以下の割合が 1.0%未満
△:良好 :しきい値50%以下の割合が 1.0%以上3.0%未満
×:不良 :しきい値50%以下の割合が 3.0%以上
(7)ガラス転移温度
上記で得られた多軸織物プリプレグの樹脂フロー測定後のCFRP硬化物を ASTM D7028法に准じて、炭素繊維強化複合材料のガラス転移温度を測定した。上記成形板を長さ(繊維方向)55mm×幅6mmの試験片に加工し、ユービーエム社製Rheogel-E4000を用い、測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分、条件で、30℃からゴム弾性領域まで貯蔵弾性率E’を測定した。logE’を温度に対してプロットし、logE’の平坦領域の近似直線と、E’が転移する領域の近似直線との交点から求められる温度をガラス転移温度(Tg)として記録した。
(8)UL-94V燃焼試験(炭素繊維複合材料板)
上記多軸織物プリプレグを[0°/90°]/[90°/0°]で積層した。この積層物をバッグ内に入れ、オートクレーブ内で2℃/分で昇温し、150℃にて10分間加熱し、硬化させて成形板(炭素繊維強化複合材料)を作製した。
得られた1.0mm厚の炭素繊維複合材料に関して、試験片(長さ127mm×幅12.7mm)に加工し、スガ試験機製燃焼試験機を用いてUL-94V規格に従って燃焼試験を実施した。各試験片の燃焼時間のうち最長の燃焼時間(max)[秒]、総燃焼時間[秒]及び判定結果[V-0、V-1、V-2及びfail]を記録した。結果は表1に示した。
(9)多軸織物プリプレグの曲げ特性の評価
上記多軸織物プリプレグを[0°/90°]/[0°/90°]/[90°/0°]/[90°/0°]で積層した。この積層物をバッグ内に入れ、オートクレーブ内で2℃/分で昇温し、150℃にて10分間加熱し、硬化させて成形板(炭素繊維強化複合材料)を作製した。
得られた2mm厚の炭素繊維複合材料に関して、試験片(長さ100mm×幅15mm)に加工し、ASTM D790法に准じて、温度23℃、湿度50%RHの環境下、3点曲げ治具で曲げ試験を行い、曲げ強度、曲げ弾性率および曲げ伸度を算出した。結果は表1に示した。
尚、曲げ試験のサポート間距離は、厚み×32倍の64mmとした。
(実施例11~12)
強化繊維基材の形態を短繊維のマットとした以外は、表2の樹脂組成でSMCを得た。
(10)SMC材料を用いた繊維強化複合材料の製造
上記で得られたSMCを2ply積層し、成形用金型にチャージ率(金型面積に対するSMCの面積の割合)65%でチャージして、金型温度150℃、圧力5MPaの条件で5分間加熱圧縮し、エポキシ樹脂組成物を硬化させ、厚さ約2mm、300mm角の平板状の繊維強化複合材料を得た。
(11)SMC材料を用いた繊維強化複合材料の曲げ特性の評価
上記で得られた2mm厚の炭素繊維複合材料に関して、試験片(長さ100mm×幅25mm)に加工し、ASTM D790法に准じて、温度23℃、湿度50%RHの環境下、3点曲げ治具で曲げ試験を行い、曲げ強度、曲げ弾性率および曲げ伸度を算出した。結果は表2に示した。
尚、曲げ試験のサポート間距離は、厚み×16倍の32mmとした。
(実施例13~14)
強化繊維基材の形態を強化繊維束のトウとした以外は、表3の樹脂組成でトウプレグを得た。
(12)トウプレグを用いた繊維強化複合材料の製造
上記で得られたトウプレグを8.5mm間隔で平板上に配置し、0°/90°/0°/90°/0°の5層に積層した、150mm×150mmのプリフォームを得た。
得られたプリフォームを上記(6)の樹脂フロー評価、(7)のCFRP内部欠陥を実施し、結果は表3に示した。

Figure 0007213620000001
Figure 0007213620000002
Figure 0007213620000003

Claims (12)

  1. 少なくとも以下の[A]成分~[D]成分
    [A]成分:25℃で液状であるエポキシ樹脂、
    [B]成分:エポキシ樹脂硬化剤、
    [C]成分:25℃で液状であって、[A]成分と40℃以下の温度で硬化反応する第1の化合物、
    [D]成分:[A]成分を45℃以上の温度で増粘させる第2の化合物
    を含み、[D]成分により増粘させられていない状態のエポキシ樹脂組成物であって、
    前記エポキシ樹脂組成物の調製後1時間以内に昇温速度2℃/分の条件で測定した40℃における粘度を(a)、調製後40℃で48時間経過後の40℃における粘度を(b)としたとき、
    (a)=0.05~5Pa・s
    (b)=200~200,000Pa・s
    (b)/(a)=200~100,000
    であり、
    [C]成分が、アミン及び/又は酸無水物であり、[C]成分の含有量は、[A]成分のエポキシ基の総量あたり、活性水素及び/又は酸無水物当量が0.1~0.4当量となる量であり、
    [D]成分が、メタクリル酸エステル系化合物、アクリル酸エステル系化合物及びビニル系化合物から成る群から選択される1種又は2種以上の重合単位を有する重合体であり、[D]成分の含有量は、[A]成分100質量部に対して3~20質量部であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. [B]成分が、ジシアンジアミド、尿素化合物、及びイミダゾール化合物から選択される1種以上の化合物である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. [A]成分と[B]成分との反応開始温度が100~150℃である請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. [A]成分と[C]成分との25℃での可使時間が30~360分である請求項1乃至3の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. [A]成分と[D]成分とを2℃/分で昇温する場合において、[D]成分が80~110℃で膨潤を開始する請求項1乃至4の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. [C]成分が、25℃における粘度が10~500mPa・sである脂環式ジアミン及び/又は芳香族ジアミンである請求項1乃至5の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 強化繊維基材と、
    前記強化繊維基材内に含浸している請求項1乃至6の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物と、
    からなるプリプレグであって、
    [A]成分の一部と、[C]成分の一部又は全部と、が反応して成るプリプレグ。
  8. 前記強化繊維基材が炭素繊維ストランドであり、トウプリプレグの形態を有する請求項7に記載のプリプレグ。
  9. 前記強化繊維基材が繊維長5~100mmの短繊維で形成されたマットであり、シートモールディングコンパウンドの形態を有する請求項7に記載のプリプレグ。
  10. 前記強化繊維基材が炭素繊維の織物又は多積層織物であり、織物プリプレグの形態を有する請求項7に記載のプリプレグ。
  11. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維基材内に含浸させた後、50℃以下の温度で8時間以上加熱処理することを特徴とするプリプレグの製造方法。
  12. 請求項7乃至10の何れか1項に記載のプリプレグを、金型内で温度130~170℃、圧力0.2~10MPaで1~20分間加熱加圧する繊維強化複合材料の製造方法。
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