JP7193925B2 - 水系樹脂分散体、上塗り塗料、それらの製造方法及び塗膜 - Google Patents
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(式中、R1は炭化水素基を示す。R2及びR3は炭素数2~5のアルキレン基を示し、mは1~30の整数、nは1~30の整数を示す。mが2以上のとき、複数のR2は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。nが2以上のとき、複数のR3は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。)
(式中、R1は炭化水素基を示す。R2及びR3は炭素数2~5のアルキレン基を示し、mは1~30の整数、nは1~30の整数を示す。mが2以上のとき、複数のR2は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。nが2以上のとき、複数のR3は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。)
(式中、R1は炭化水素基を示す。R2及びR3は炭素数2~5のアルキレン基を示し、mは1~30の整数、nは1~30の整数を示す。mが2以上のとき、複数のR2は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。nが2以上のとき、複数のR3は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。)
まず、水系樹脂分散体から塗膜を形成する場合、塗工後の水系樹脂分散体を乾燥させることにより、樹脂エマルション粒子同士が融着又は融合して塗膜が形成される。ここで、凹凸を有する基材に塗膜を形成する場合、基材表面の凹凸の影響で塗膜の厚みが均一でないことから(つまり、基材の凹部では厚く、凸部では薄い)、塗膜表層と塗膜内部との間で乾燥速度の差が生じる。それにより、樹脂エマルション粒子同士が融着又は融合状態に差が出て、塗膜の表面張力、乾燥状態等が塗膜の各箇所で均一でなくなり、その結果、塗膜の表面張力が低い箇所、又は乾燥が遅い箇所でクラックが発生し易い。その結果、塗膜外観又は塗膜を形成した基材の外観が不良となる。
しかしながら、本実施形態の水系樹脂分散体は、上記式(I)で表されるアミン化合物を含み、当該特定アミン化合物は、R1部位(炭化水素基)により、水系樹脂分散体中の樹脂エマルション粒子表面に付着することができる。また、上記アミン化合物は、水系樹脂分散体中で一部カチオンとなっているものと考えられる。これにより、樹脂エマルション粒子表面に存在する負電荷(イオン性官能基、官能基の双極子等)に対し、当該アミン化合物のカチオン基が正電荷を適度に付与し、樹脂エマルション粒子が流動しやすくなると考えられる。樹脂エマルション粒子が流動しやすくなることで、基材表面上の凹凸による塗膜厚みが不均一な状態でも、塗膜表層と塗膜内部との乾燥性の差が同程度となり塗膜表層の物性(表面張力、乾燥状態)も均一となることから、クラック等の発生を抑制できる。
なお、本発明者が鋭意検討したところによれば、水系樹脂分散体に含まれる樹脂エマルションを改良する、又は水系樹脂分散体に増粘剤を多量に添加して、水系樹脂分散体の粘度を高くした場合、乾燥中の塗膜表層の強度が向上するためクラック発生の抑制につながるものの、実際に塗工する場合に塗工し難くなることが判明した。また、このような水系樹脂分散体の場合、基材の凹凸の段差部分に侵入しにくく、隙間を生じて、斑なく塗工することに問題があることも分かった。一方、本実施形態の水系樹脂分散体によれば、水系樹脂分散体の粘度を上げ過ぎずにクラック等の発生を抑制できる。
本実施形態の上塗り塗料は、上述の水系樹脂分散体と顔料とを含有する。顔料としては、有機顔料及び無機顔料が挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
なお、本明細書において、顔料を含有する水系樹脂分散体(エナメル塗料)から形成した塗膜をエナメル塗膜とも呼び、顔料を含有しない水系樹脂分散体(クリア塗料)から形成した塗膜をクリア塗膜とも呼ぶ。なお、エナメル塗料において、水系樹脂分散体とは、エナメル塗料の顔料以外の部分を指す。
重合体のTgは、単量体組成から、下記計算式(1)(Fox式)を用いて算出した。なお、樹脂エマルション粒子がシェルを有する場合は、シェルを形成する各段の乳化重合における単量体組成からシェルにおけるガラス転移温度を算出し、全体のガラス転移温度は、全ての段で用いた単量体組成から算出した。
シクロへキシルメタクリレート(CHMA):83℃
2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA):-70℃
メチルメタクリレート(MMA):105℃
スチレン(St):100℃
2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA):55℃
アクリル酸(AA):95℃
2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート(4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン):130℃
水系樹脂分散体における不揮発分量は、試料1gを秤量し、熱風乾燥機で150℃の温度で1時間乾燥させ、得られた残渣を不揮発分とし、式:
〔水系樹脂分散体における不揮発分量(質量%)〕
=(〔残渣の質量〕÷〔水系樹脂分散体1g〕)×100
に基づいて求めた。
pHメーター(堀場製作所株式会社製、商品名:F-71)により25℃での値を測定した。
B型回転粘度計(東機産業株式会社製、商品名:VISCOMETER TVB-10)を用いて、試料の粘度を、温度25℃及び回転速度2rpmの条件下、並びに温度25℃及び回転速度20rpmの条件下でそれぞれ測定した。これらの測定値を用いてチキソ係数(2rpmにおける粘度/20rpmにおける粘度)を算出した。
動的光散乱法による粒度分布測定器(Particle Sizing Systems株式会社製、商品名:NICOM P Model 380)を用い、試料におけるエマルション粒子の平均粒径(体積平均粒径)を測定した。
上述のとおり、JIS K6828-2(2003)に準じて測定を行った。具体的には熱勾配試験機の上に置いたガラス板上に0.2mmのアプリケーターで試料を塗工した後乾燥し、その塗膜にクラックの生じた温度を最低造膜温度(MFT)とした。
以下の方法により、樹脂エマルション(A1)を調製した。
滴下ロート、撹拌機、窒素導入管、温度計及び還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水650質量部を仕込んだ。
滴下ロート内で脱イオン水465質量部、ラジカル重合性不飽和基を含む反応性乳化剤(アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシアルキレン硫酸エステル塩、株式会社ADEKA製、商品名:アデカリアソープSR-10)の25質量%水溶液120質量部、2-エチルヘキシルアクリレート350質量部、メチルメタクリレート445質量部、スチレン200質量部、アクリル酸5質量部からなる滴下用プレエマルションを調製した。滴下用プレエマルションのうちの100質量部をフラスコ内に添加し、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら80℃まで昇温した後、過硫酸カリウムの5質量%水溶液60質量部をフラスコ内に添加することにより、重合を開始した。
次に、滴下用プレエマルションの残部を180分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。滴下終了後、フラスコの内容物の温度を80℃で60分間維持した。その後、25%アンモニア水をpHが8~9になるようにフラスコ内に添加し、重合反応を終了した。
得られた反応液を室温まで冷却した後、300メッシュ(JISメッシュ、以下同じ)の金網で濾過することにより、樹脂エマルション(A1)を得た。
・クリア塗料の調製
水系樹脂分散体100質量部に、成膜助剤として2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールイソブチレート〔JNC株式会社製、品番:CS-12〕7質量部を添加し、ホモディスパーで回転速度1500rpmにて10分間撹拌した。更に、クリア塗料における不揮発分量が40質量%となるように適量の希釈水を添加した後、増粘剤〔株式会社ADEKA製、商品名:アデカノールUH-420〕の5質量%水溶液1質量部を添加し、その状態で30分間撹拌することにより、粘度が1000mPa・s程度(BM型粘度計20rpmで測定)のクリア塗料を調製した。
・塗膜作製及び試験
以下のとおり、凹凸面を有する評価用基板を作製した。まず、ガラス板(横:150mm、縦:70mm、厚さ:2mm)の主面(最も面積が大きい面)上でガラス板の四辺に沿って、幅5mm厚さ2mmのガムテープを貼りつけ、ガムテープの枠を作製した。次いで、ガムテープの枠に囲まれた領域において、縦方向に平行に幅5mm、厚さ0.5mmのガムテープを主面における一方の縦方向の枠から31mmごとに一本づつ、合計三本貼り付け、評価用基板を得た。以下、評価基板上の厚さ0.5mmのガムテープの部分を凸部、二つの凸部の間又は凸部とガムテープの枠との間の領域を凹部と呼ぶ。
得られた評価用基板に対し、ガラス面を基準として塗工後の膜厚が2mmとなるように上記クリア塗料を流し込み、室温で24時間乾燥させてクリア塗膜を得た。得られたクリア塗膜の外観の様子を観察し、以下の評価基準に基づいて評価を行った。結果を表1に示す。
A:クリア塗膜に、ひび割れ、クラック、又は乾燥収縮のシワが見られない。
B:乾燥したクリア塗膜の一部(凹部の中央部、凸部の角部)に、ひび割れ、クラック、又は乾燥収縮のシワが見られた。
C:乾燥したクリア塗膜の全体に、ひび割れ、クラック、又は乾燥収縮のシワが生じた。
・塗膜作製及び試験
以下の方法により、温水によるクリア塗膜の白化の度合い(耐温水性)を評価した。
クリア塗料として、(凹凸面でのクリア塗膜の仕上り外観評価)において使用したものと同様の塗料を調製した。
黒色のアクリル樹脂板〔日本テストパネル株式会社製、縦:70mm、横:150mm、厚さ:3mm〕上に、上記クリア塗料を10milアプリケーターで塗布し、23℃の室温にて1週間乾燥させて試験板を得た。得られた試験板における塗膜のL値(試験前のL値)を色差計〔日本電色工業株式会社製、分光式色差計SE-2000〕で測定した。
次に、当該試験板を50℃に保たれた温水中に24時間浸漬させた。その後、試験板を温水から取り出し、水分を十分に拭き取り、1分間以内に上述の色差計で試験板における塗膜のL値(試験後のL値)を測定した。色差(ΔL)を式:
[色差(ΔL)]=[試験後のL値]-[試験前のL値]
に基づいて求めた。結果を表1に示す。
(1)顔料ペーストの調製
脱イオン水210質量部、分散剤〔花王株式会社製、商品名:デモールEP、分散剤(固形分)濃度25質量%水溶液〕60質量部、分散剤〔第一工業製薬株式会社製、商品名:ディスコートN-14、分散剤(固形分)濃度30質量%水溶液〕50質量部、湿潤剤〔花王株式会社製、商品名:エマルゲンLS-106、湿潤剤(固形分)濃度100質量%〕10質量部、プロピレングリコール60質量部、酸化チタン〔石原産業株式会社製、品番:CR-95〕1000質量部及びガラスビーズ(直径:1mm)200質量部をホモディスパーで回転速度3000rpmにて60分間撹拌することによって調製した。その後、ガラスビーズを除くために60メッシュ金網で濾過して顔料ペーストとした。
(2)エナメル塗料の調製
上記水系樹脂分散体100質量部に、成膜助剤として2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールイソブチレート〔JNC株式会社製、品番:CS-12〕7質量部を添加し、ホモディスパーで回転速度1500rpmにて10分間撹拌した。撹拌を継続しながら、上記顔料ペーストを42質量部投入した。顔料ペーストの投入量は、不揮発分の全量に対し顔料の量が14体積%(40質量%)となるように調整した。更に、不揮発分量が50質量%となるように適量の希釈水を加え、塗料の全体量に対して0.3質量%のシリコーン系消泡剤〔サンノプコ株式会社製、商品名:SNデフォーマー777〕を当該混合物に添加した。BH型粘度計〔東京計器株式会社製〕で回転速度20rpmにおける25℃での粘度が4500mPa・sとなるように増粘剤〔株式会社ADEKA製、商品名:アデカノールUH-420〕の5質量%水溶液を当該混合物に添加した。その後、更に1500rpmで30分間攪拌することにより、エナメル塗料を調製した。
・塗膜作製及び試験
得られたエナメル塗料をガラス板(縦:150mm、横:70mm、厚さ:2mm)に10milアプリケーターを用いて塗布し、23℃の大気中にて1週間乾燥させてエナメル塗膜を得た。当該塗料が塗布された面の60°及び20°鏡面光沢を光沢計〔日本電色工業株式会社製、品番:VG2000〕で測定した。結果を表1に示す。
式(1)のアミン化合物の種類及び含有量を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様に水系樹脂分散体を調製した。調整した各水系樹脂分散体について、実施例1と同様に不揮発分の量等の各パラメータ、凹凸面での仕上がり外観、耐温水性、並びに60°及び20°鏡面光沢を測定した。結果を表1及び2に示す。なお、表1及び2中、化合物(2)~(8)は、以下のものを示す。
化合物(2):式(1)において、R1が炭素数12の炭化水素基であり、m+n=7である化合物(R2及びR3は、エチレン基である。)。
化合物(3):式(1)において、R1が炭素数12の炭化水素基であり、m+n=4である化合物(R2及びR3は、エチレン基である。)。
化合物(4):式(1)において、R1が炭素数12の炭化水素基であり、m+n=2である化合物(R2及びR3は、エチレン基である。)。
化合物(5):式(1)において、R1が炭素数14の炭化水素基であり、m+n=8である化合物(R2及びR3は、エチレン基である。)。
化合物(6):アデカリアソープSR-10
化合物(7):界面活性剤 ポリオキシエチレンアルキルエーテル(第2級アルコールエトキシレート)、曇点100℃以上、エチレンオキサイド付加モル数20、HLB値16.3、第2級アルコールのアルキル基部分の炭素数12~14(株式会社日本触媒製、商品名:ソフタノール120)
化合物(8):水系塗料用湿潤分散剤(ビックケミー株式会社製、商品名:BYK-180)
表3に示す配合量で各モノマーを用いて樹脂エマルションを製造した以外は、樹脂エマルション(A1)と同様に樹脂エマルション(A2)~(A7)を調製した。
樹脂エマルション(A2)~(A7)のそれぞれに化合物(2)を添加して実施例9~14の各水系樹脂分散体を得た。化合物(2)の含有量は、実施例9~14の各水系樹脂分散体の不揮発分の全量に対して0.2質量%とした。実施例9~14の各水系樹脂分散体に対して実施例1と同様に各種特性について測定を行った。結果を表3に示す。
樹脂エマルション(A1)の合成において、反応性乳化剤に代えて非反応性乳化剤であるポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩の25質量%水溶液120質量部(第一工業製薬製、商品名:NF-08)を使用したこと以外は、樹脂エマルション(A1)と同様の方法により、樹脂エマルション(A8)を合成した。
水系樹脂分散体の不揮発分の全量に対して表4に示す量となるように、化合物(2)を樹脂エマルション(A8)に添加して実施例15~17の各水系樹脂分散体を得た。実施例15~17の各水系樹脂分散体に対して実施例1と同様に不揮発分の量、塗膜の外観等について測定を行った。結果を表4に示す。
以下の方法により、ハードコア及びソフトシェルを有する樹脂エマルション粒子を含む樹脂エマルション(A9)を合成した。
滴下ロート、撹拌機、窒素導入管、温度計及び還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水690質量部を仕込んだ。
滴下ロートに脱イオン水83質量部、アデカリアソープSR-10の25質量%水溶液40質量部、スチレン200質量部からなる滴下用プレエマルションを調製し、そのうちの20質量部をフラスコ内に添加し、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら80℃まで昇温し、過硫酸カリウムの5質量%水溶液20質量部をフラスコ内に添加することにより、重合を開始した。
次に、滴下用プレエマルションの残部を60分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。滴下終了後、フラスコの内容物を80℃で60分間保持した。
その後、脱イオン水332質量部、アデカリアソープSR-10の25質量%水溶液160質量部、2-エチルヘキシルアクリレート350質量部、メチルメタクリレート435質量部、2-ヒドロキシルエチルメタクリレート5質量部、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート(株式会社ADEKA製、商品名:アデカスタブLA-87)10質量部からなる2段目のプレエマルションを60分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。滴下終了後、フラスコの内容物を80℃で60分間維持した。
最後に、25質量%アンモニア水をpHが8~9になるようにフラスコ内に添加し、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却した後、300メッシュ(JISメッシュ、以下同じ)の金網で濾過することにより、樹脂エマルション(A9)を得た。
水系樹脂分散体の不揮発分の全量に対し0.2質量%となるように化合物(2)を樹脂エマルション(A9)に添加して水系樹脂分散体を得た。得られた水系樹脂分散体に対して、不揮発分の量、塗膜の外観等について測定を行った。結果を表5に示す。
コア及びシェルにおける単量体の配合量を変更した以外は、樹脂エマルション(A9)と同様の方法により、ソフトコア及びハードシェルを有する樹脂エマルション粒子を含む樹脂エマルション(A10)を合成した。
水系樹脂分散体の不揮発分の全量に対し0.2質量%となるように化合物(2)を樹脂エマルション(A10)添加して水系樹脂分散体を得た。得られた水系樹脂分散体に対して、塗膜の外観等について測定を行った。結果を表5に示す。
以下の方法により、内層(コア)、中間層、最外層の3層構造を有する樹脂エマルション粒子を含む樹脂エマルション(A11)を合成した。
滴下ロート、撹拌機、窒素導入管、温度計及び還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水694質量部を仕込んだ。
滴下ロートに脱イオン水83質量部、アデカリアソープSR-10の25質量%水溶液40質量部、スチレン200質量部からなる滴下用プレエマルションを調製し、そのうちの20質量部をフラスコ内に添加し、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら80℃まで昇温し、過硫酸カリウムの5質量%水溶液20質量部をフラスコ内に添加することにより、重合を開始した。
次に、滴下用プレエマルションの残部を60分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。滴下終了後、フラスコの内容物を80℃で60分間保持した。
その後、脱イオン水178質量部、アデカリアソープSR-10の25質量%水溶液60質量部、2-エチルヘキシルアクリレート215質量部、メチルメタクリレート180質量部、及び、アクリル酸5質量部からなる2段目のプレエマルションを60分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。滴下終了後、フラスコの内容物を80℃で60分間保持した。
次に、脱イオン水178質量部、アデカリアソープSR-10の25質量%水溶液60質量部、2-エチルヘキシルアクリレート130質量部、メチルメタクリレート260質量部、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート10質量部からなる3段目のプレエマルションを60分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。滴下終了後、フラスコの内容物を80℃で60分間保持した。
最後に、25質量%アンモニア水をpHが8~9になるようにフラスコ内に添加し、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却した後、300メッシュ(JISメッシュ、以下同じ)の金網で濾過することにより、樹脂エマルション(A11)を得た。
水系樹脂分散体の不揮発分の全量に対し0.2質量%となるように化合物(2)を樹脂エマルション(A11)に添加して水系樹脂分散体を得た。得られた水系樹脂分散体に対して、不揮発分の量、塗膜の外観等について測定を行った。結果を表6に示す。
中間層及び最外層における単量体の配合量を変更した以外は、樹脂エマルション(A11)と同様の方法により、内層(コア)、中間層、最外層の3層構造を有する樹脂エマルション粒子を含む樹脂エマルション(A12)を合成した。
水系樹脂分散体の不揮発分の全量に対し0.2質量%となるように化合物(2)を樹脂エマルション(A12)に添加して水系樹脂分散体を得た。得られた水系樹脂分散体に対して、不揮発分の量、塗膜の外観等について測定を行った。結果を表6に示す。
Claims (18)
- 建築物の内装若しくは外装又は窯業系建材のための、顔料を含む上塗り塗料用の水系樹脂分散体であって、
単量体成分の重合体を含む樹脂エマルション粒子と、下記式(I)で表されるアミン化合物とを含み、
前記樹脂エマルション粒子が、ラジカル重合性単量体を含む単量体成分の重合体を含み、
前記ラジカル重合性単量体が芳香族系単量体及び脂環式アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも一方を含む、水系樹脂分散体。
(式中、R1は炭素数6~30の炭化水素基を示す。R2及びR3は炭素数2~5のアルキレン基を示し、mは2~20の整数、nは2~20の整数を示す。複数のR2は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。複数のR3は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。) - 前記エマルション粒子が、ラジカル重合性の単量体成分と重合性不飽和基を有する乳化剤とを含む反応混合物の重合体を含有する、請求項1に記載の水系樹脂分散体。
- 水系樹脂分散体であり、樹脂エマルション粒子と、当該水系樹脂分散体の不揮発分の全量に対して0.02~3質量%の下記式(I)で表されるアミン化合物と、を含み、
前記樹脂エマルション粒子が、ラジカル重合性単量体を含む単量体成分の重合体を含み、
前記ラジカル重合性単量体が、直鎖又は分岐鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと、芳香族系単量体及び脂環式アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも一方とを含み、
前記直鎖又は分岐鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及び2-(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種を含み、
前記単量体成分における前記直鎖又は分岐鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの含有量が単量体成分100質量部に対して、20~70質量部である、水系樹脂分散体。
(式中、R1は炭素数6~30の炭化水素基を示す。R2及びR3は炭素数2~5のアルキレン基を示し、mは2~20の整数、nは2~20の整数を示す。複数のR2は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。複数のR3は互いに異なるものであってもよく、すべて同じものであってもよい。) - 前記直鎖又は分岐鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、及びsec-ブチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種を更に含む、請求項3に記載の水系樹脂分散体。
- 消泡剤を更に含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記単量体成分が、前記単量体成分100質量部に対して、0.1~10質量部の水酸基含有(メタ)アクリレートを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記単量体成分が、前記単量体成分100質量部に対して、0.5質量部以下の水酸基含有(メタ)アクリレートを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記単量体成分が、前記単量体成分100質量部に対して、0.05~10質量部のカルボキシル基含有単量体を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記単量体成分が、前記単量体成分100質量部に対して、0.5質量部以下のカルボキシル基含有単量体を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記単量体成分が、前記単量体成分100質量部に対して、10~50質量部の脂環式アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、及び/又は10~60質量部のスチレン及びその誘導体を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記水系樹脂分散体の不揮発分の全量に対して0.1~2.5質量%の前記アミン化合物を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記樹脂エマルション粒子に含まれる重合体のガラス転移温度は、-50~50℃である、請求項1~11のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記単量体成分における前記脂環式アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの含有量は、単量体成分100質量部に対して、10~50質量部である、請求項1~12のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 前記単量体成分における前記芳香族系単量体がスチレン及びその誘導体を含み、前記スチレン及びその誘導体の含有量は、単量体成分100質量部に対して、10~60質量部である、請求項1~13のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体。
- 請求項1~14のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体と、無機顔料とを含む、上塗り塗料。
- 前記無機顔料は、二酸化チタンを含有する、請求項15に記載の上塗り塗料。
- 請求項1~14のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体又は請求項15若しくは16に記載の上塗り塗料の製造方法であって、
前記樹脂エマルション粒子を含む懸濁液と、前記アミン化合物とを混合する工程を備える、方法。 - 請求項1~14のいずれか一項に記載の水系樹脂分散体又は請求項15若しくは16に記載の上塗り塗料から形成された、塗膜。
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