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JP7171181B2 - 調光フィルム - Google Patents

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JP7171181B2 JP2017231522A JP2017231522A JP7171181B2 JP 7171181 B2 JP7171181 B2 JP 7171181B2 JP 2017231522 A JP2017231522 A JP 2017231522A JP 2017231522 A JP2017231522 A JP 2017231522A JP 7171181 B2 JP7171181 B2 JP 7171181B2
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Description

本発明は、調光フィルムに関する。
従来、ポリマーと液晶材料との複合体による光散乱効果を利用した調光フィルムの開発が行われている。このような調光フィルムにおいては、ポリマーマトリクス内で液晶材料が相分離または分散した構造をとることから、ポリマーと液晶材料の屈折率をマッチングすること、および、該複合体に電圧を印加して液晶材料の配向を変化させることによって、光を透過させる透過モードと光を散乱させる散乱モードとを制御することができる。 このような駆動を実現するため、上記調光フィルムは、通常、上記複合体を含む調光層を、透明導電性フィルムで挾持して構成される。
図3(a)は、従来技術による透明導電性フィルムの概略断面図である。この透明導電性フィルム300は、一対の透明導電性フィルム310、330と、調光層320とを備え、調光層320は透明導電性フィルム310、330に挾持されている。透明導電性フィルム310、330は、透明基材311、331と透明基材311、331上にスパッタ等の方法で形成された透明導電層312、332とから構成される。透明導電性フィルム300は、透明導電層312、332が対向するように、すなわち、透明導電層312、332が透明基材311、331よりも内側に位置するようにして構成される。
上記のような調光フィルムの使用形態の1つとして、該調光フィルムを窓ガラス等に貼着し目隠しとして用いる形態が挙げられる。調光フィルムを窓ガラスに貼着して用いる場合、電源との導通をとるための引き出し電極を透明導電層に取り付ける際に、透明導電層を露出させる必要がある。そのため、調光フィルムを窓ガラスに貼着する場合は、施工時に、図3(b)に示すように、上面から調光フィルム300の一部をハーフカットして下側の透明導電層332を露出させ、下面からも調光フィルム300をハーフカットして上側の透明導電層312を露出させる。調光フィルムの両面から導通をとる作業は煩雑であり、施工時の作業効率悪化の原因となる。
特開2013-148687号公報
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、施工時の作業性に優れた調光フィルムを提供することにある。
本発明の調光フィルムは、第1の透明導電性フィルムと、調光層と、第2の透明導電性フィルムとをこの順に備え、該第1の透明導電性フィルムが、第1の透明基材と第1の透明導電層とを備え、該第1の透明基材が、該調光層と該第1の透明導電層との間に配置される。
1つの実施形態においては、上記調光フィルムは、上記第1の透明導電層の第1の透明基材とは反対側に配置された保護フィルムをさらに備える。
1つの実施形態においては、上記保護フィルムの第1の透明導電性フィルムに対する23℃における剥離力が、0.01N/25mm~2N/25mmである。
1つの実施形態においては、上記調光層が、液晶化合物を含み、電圧印加の有無により、透過モードと散乱モードとを切り替え可能である。
本発明によれば、施工時の作業性に優れた調光フィルムを提供することができる。
(a)および(b)は、本発明の1つの実施形態による調光フィルムの概略断面図である。 (a)および(b)は、本発明の別の実施形態による調光フィルムの概略断面図である。 従来技術による調光フィルムの概略断面図である。
A.調光フィルムの全体構成
図1(a)は、本発明の1つの実施形態による調光フィルムの概略断面図である。調光フィルム100は、第1の透明導電性フィルム110と、調光層120と、第2の透明導電性フィルム130とをこの順に備える。第1の透明導電性フィルム110と第2の透明導電性フィルム130とは同じ構成であってもよく、異なる構成であってもよい。
第1の透明導電性フィルム110は、第1の透明基材111と、第1の透明基材111上に配置された第1の透明導電層112とを備える。1つの実施形態においては、第1の透明導電層112は、スパッタ等の方法を用いて、第1の透明基材111上に設けられる。第2の透明導電性フィルム130は、第2の透明基材131と、第2の透明基材131上に配置された第2の透明導電層132とを備える。1つの実施形態においては、第2の透明導電層132は、スパッタ等の方法を用いて、第2の透明基材131上に設けられる。
第1の透明基材111は、調光層120と第1の透明導電層112との間に配置される。すなわち、第1の透明導電性フィルム110は、第1の透明基材111が内側(調光層120側)となり、第1の透明導電層112が外側(調光層120とは反対側)となるように配置される。1つの実施形態においては、第1の透明導電層112は、第1の透明基材111とは反対側の面で、一部の面または全面が露出している。
本発明においては、上記のように、第1の透明導電層が第1の透明基材よりも外側に配置されていることにより、第1の透明導電層および第2の透明導電層に引き出し電極を取り付ける際、一方の面から引き出し電極を取り付けることができる。より詳細には、最外側に配置する第1の透明導電層には、ハーフカット等の作業を要せずに引き出し電極を取り付けることができる。また、第2の透明導電層132に引き出し電極を取り付ける際には、図1(b)に示すように、第1の透明導電層112、第1の透明基材111および調光層120の一部を排除するようにハーフカットして、第2の透明導電層132を露出させる。このようにすれば、第1の透明導電層112および第2の透明導電層132はともに、調光フィルムの一方の面側(図1の紙面上側)に露出する。すべての透明導電層を一方の面側に露出させ得る本発明の調光フィルムは、例えば窓ガラスに貼着する際、調光フィルムを貼着した後に、透明導電層を露出させる作業、引き出し電極を取り付ける作業を行うことができ、施工時の作業効率向上に寄与し得る。
1つの実施形態においては、図示例のように、第2の透明基材131は、第2の透明導電層132の調光層120とは反対側に配置される。
図2(a)は、本発明の別の実施形態による調光フィルムの概略断面図である。調光フィルム200は、第1の透明導電層112の第1の透明基材111とは反対側に配置された保護フィルム140を備える。保護フィルム140は、保護基材141と、保護基材141の一方の面に配置された粘着剤層142とを備える。保護フィルム140は、粘着剤層142が、第1の透明導電層112側となるようにして、剥離可能に配置される。本実施形態においては、第1の透明導電層112上に、保護フィルム140を積層することにより、第1の透明導電層112を保護することができる。
図2(a)に示す調光フィルムもまた、第1の透明導電層および第2の透明導電層に引き出し電極を取り付ける際、一方の面から引き出し電極を取り付けることができる。第1の透明導電層112に引き出し電極を取り付ける際には、図2(b)に示すように、保護フィルム140の一部を排除して、第1の透明導電層112を露出させる。保護フィルム140は、剥離可能に配置されているため、容易に排除することができ、例えば、カッター等の簡易な道具を用いて排除したり、あるいは、手切りによって排除することができる。第2の透明導電層132に引き出し電極を取り付ける際には、図2(b)に示すように、保護フィルム140、第1の透明導電層112、第1の透明基材111および調光層120の一部を排除するようにハーフカットして、第2の透明導電層132を露出させる。
B.第1の透明導電性フィルム
上記とおり、第1の透明導電性フィルムは、第1の透明基材と第1の透明導電層とを備える。第1の透明導電性フィルムの厚みは、好ましくは5μm~200μmであり、より好ましくは5μm~50μmである。
第1の透明導電性フィルムの表面抵抗値は、好ましくは0.1Ω/□~1000Ω/□であり、より好ましくは0.5Ω/□~300Ω/□であり、特に好ましくは1Ω/□~200Ω/□である。
第1の透明導電性フィルムのヘイズ値は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは0.1%~5%である。
第1の透明導電性フィルムの全光線透過率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは60%以上であり、特に好ましくは80%以上である。
(第1の透明導電層)
第1の透明導電層は、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)等の金属酸化物を用いて形成され得る。あるいは、第1の透明導電層は、銀ナノワイヤー(AgNW)等の金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブ(CNT)、有機導電膜、金属層またはこれらの積層体によって形成され得る。第1の透明導電層は、目的に応じて、所望の形状にパターニングされ得る。
(第1の透明基材)
上記第1の透明基材を構成する材料は、任意の適切な材料が用いられ得る。具体的には、例えば、フィルムやプラスチック基材などの高分子基材が好ましく用いられる。平滑性および透明導電層形成用組成物に対する濡れ性に優れ、また、ロールによる連続生産により生産性を大幅に向上させ得るからである。
上記第1の透明基材を構成する材料は、代表的には熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムである。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂;ポリノルボルネン等のシクロオレフィン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;セルロース系樹脂等が挙げられる。なかでも好ましくは、ポリエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂またはアクリル系樹脂である。これらの樹脂は、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れる。上記熱可塑性樹脂は、単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。また、偏光板に用いられるような光学フィルム、例えば、低位相差基材、高位相差基材、位相差板、輝度向上フィルム等を第1の透明基材として用いることも可能である。
上記第1の透明基材の厚みは、好ましくは200μm以下であり、より好ましくは3μm~100μmであり、さらに好ましくは5μm~50μmである。第1の透明基材の厚みを200μm以下とすることにより、調光層の機能を十分に発揮させることができる。
上記第1の透明基材の全光線透過率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。
C.第2の透明導電性フィルム
第2の透明導電性フィルムの厚みは、好ましくは50μm~200μmであり、より好ましくは60μm~150μmである。
第2の透明導電性フィルムの表面抵抗値は、好ましくは0.1Ω/□~1000Ω/□であり、より好ましくは0.5Ω/□~300Ω/□であり、特に好ましくは1Ω/□~200Ω/□である。
第2の透明導電性フィルムのヘイズ値は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは0.1%~5%である。
第2の透明導電性フィルムの全光線透過率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは60%以上であり、特に好ましくは80%以上である。
(第2の透明導電層)
第2の透明導電層は、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)等の金属酸化物を用いて形成され得る。あるいは、第1の透明導電層は、銀ナノワイヤー(AgNW)等の金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブ(CNT)、有機導電膜、金属層またはこれらの積層体によって形成され得る。第2の透明導電層は、目的に応じて、所望の形状にパターニングされ得る。
(第2の透明基材)
上記第2の透明基材を構成する材料としては、例えば、第1の透明基材を構成する材料として上記B項で挙げた材料が用いられ得る。
上記第2の透明基材の厚みは、好ましくは50μm~200μmであり、より好ましくは60μm~150μmである。
上記第2の透明基材の全光線透過率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。
D.調光層
1つの実施形態において、上記調光層は、液晶化合物を含む。液晶化合物を含む調光層は、樹脂マトリクス中に液晶化合物を分散させて構成される。該調光層においては、電圧印加の有無により、液晶化合物の配向度を変化させて、透過モードと散乱モードとを切り替えることができる。1つの実施形態においては、電圧が印加された状態で透過モードとなり、電圧が印加されていない状態で散乱モードとなる(ノーマルモード)。この実施形態においては、電圧無印加時においては液晶化合物が配向しておらず散乱モードとなり、電圧印加時に液晶化合物が配向して透過モードとなる。別の実施形態においては、電圧が印加された状態で散乱モードとなり、電圧が印加されていない状態で透過モードとなる(リバースモード)。この実施形態においては、電圧無印加時には液晶化合物が配向しており、配向状態の液晶化合物が樹脂マトリクスと略同一の屈折率を示し、透過モードとなる。一方、電圧の印加によって該液晶化合物の配向が乱れて散乱モードとなる。
上記のような調光層としては、高分子分散型液晶を含む調光層、高分子ネットワーク型液晶を含む調光層等が挙げられる。高分子分散型液晶は、高分子内において液晶が相分離した構造を有している。高分子ネットワーク型液晶は、高分子ネットワーク中に液晶が分散された構造を有しており、高分子ネットワーク中の液晶は、連続相を有している。
上記液晶化合物としては、非重合型の任意の適切な液晶化合物が用いられる。例えば、ネマティック型、スメクティック型、コレステリック型液晶化合物が挙げられる。透過モードにおいて優れた透明性を実現できることから、ネマティック型液晶化合物を用いることが好ましい。上記ネマティック型液晶化合物としては、ビフェニル系化合物、フェニルベンゾエート系化合物、シクロヘキシルベンゼン系化合物、アゾキシベンゼン系化合物、アゾベンゼン系化合物、アゾメチン系化合物、ターフェニル系化合物、ビフェニルベンゾエート系化合物、シクロヘキシルビフェニル系化合物、フェニルピリジン系化合物、シクロヘキシルピリミジン系化合物、コレステロール系化合物等が挙げられる。
調光層中における液晶化合物の含有量は、例えば80重量%以上、好ましくは90重量%~99重量%であり、より好ましくは92重量%~98重量%である。
調光層を構成する樹脂マトリクスを形成する樹脂としては、光透過率、上記液晶化合物の屈折率等に応じて適切に選択され得る。当該樹脂は、代表的には活性エネルギー線硬化型樹脂であり、液晶ポリマー、(メタ)アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂等が好ましく用いられ得る。
調光層中における樹脂マトリクスの含有量は、20重量%以下であり、好ましくは1重量%~10重量%、より好ましくは2重量%~8重量%である。樹脂マトリクスの含有量が1重量%未満であると、基板との密着性が低くなる等の問題が生じ得る。一方、第1のポリマーの含有量が20重量%を超えると、駆動電圧が高くなる、調光機能が低下する等の問題が生じ得る。
液晶化合物を含む調光層は、任意の適切な方法により形成され得る。該調光層は、例えば、一方の基板の透明電極層側に、調光層形成用組成物を塗布して塗布層を形成し、該塗布層上に他方の基板を透明電極層が対向するようにして積層して積層体aを形成し、塗布層を硬化させることにより、得ることができる。このとき、調光層形成用組成物は、例えば、樹脂マトリクスを形成するためのモノマー(好ましくは、活性エネルギー線硬化型モノマー)および液晶化合物を含む。
E.保護フィルム
上記のとおり、保護フィルムは、保護基材と粘着剤層とを備える。保護フィルムの厚みは、好ましくは20μm~250μmであり、より好ましくは20μm~200μmであり、さらに好ましくは50μm~100μmである。
保護フィルムの第1の透明導電性フィルム(実質的には第1の透明導電層)に対する23℃における剥離力は、好ましくは0.01N/25mm~2N/25mmであり、より好ましくは0.02N/25mm~1.5N/25mmであり、さらに好ましくは0.02N/25mm~1N/25mmであり、特に好ましくは0.02N/25mm~0.5N/25mmである。剥離力がこのような範囲の保護フィルムは、第1の透明導電層から不要に剥離することなく、また、第1の透明導電層を含む積層体から剥離する際には容易に剥離することができる。粘着力は、JIS Z 0237:2000に準じた方法で測定され、製造された調光フィルムから、保護フィルムを引張速度300mm/min、剥離角度180°で剥離して、測定した粘着力をいう。
保護基材を構成する材料としては、任意の適切な材料が用いられ得る。保護基材を構成する材料としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂や、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、(メタ)アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。
保護基材の厚みは、好ましくは15μm~200μmであり、より好ましくは20μm~200μmであり、さらに好ましくは50μm~100μmである。
粘着剤層は、任意の適切な粘着剤により形成される。1つの実施形態においては、該粘着剤は、粘着性の樹脂を含み、該樹脂としては、(メタ)アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。好ましくは、透明性、接着信頼性、耐久性、光学特性等の観点から、(メタ)アクリル系粘着剤またはウレタン系粘着剤が用いられる。
上記粘着剤は、必要に応じて、任意の適切な添加剤をさらに含み得る。該添加剤としては、例えば、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電材、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤等が挙げられる。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、過酸化物系架橋剤、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤等が挙げられる。
上記粘着剤層の厚みは、好ましくは5μm~100μmであり、より好ましくは10μm~70μmである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
[実施例1]
第1の透明基材(PET基材、厚み:20μm)上に第1の透明導電層(ITO層)を形成して、第1の透明導電性フィルムを得た。また、第2の透明基材(PET基材、厚み188μm)上に第2の透明導電層(ITO層)を形成して、第2の透明導電性フィルムを得た。
第1の透明導電性フィルムの第1の透明基材と、第2の透明導電性フィルムの第2の透明導電層とが対向するようにして、これらの透明導電性フィルムによりネマティック液晶分子を含む調光層を挾持して、積層体Aを形成し、これを調光フィルム(第1の透明導電層/第1の透明基材/調光層/第2の透明導電層/第2の透明基材)とした。
このようにして得られた調光フィルムを用いれば、第1の透明導電層、第1の透明基材および調光層の一部を排除するようにハーフカットすることにより第2の透明導電層を露出させた後、一方の面側から、第1の透明導電層および第2の透明導電層に引き出し電極を取り付けることができた。
[比較例1]
透明基材A(PET基材、厚み:188μm)上に透明導電層A(ITO層)を形成して、透明導電性フィルムAを得た。また、透明基材B(PET基材、厚み188μm)上に透明導電層B(ITO層)を形成して、透明導電性フィルムBを得た。
透明導電性フィルムAの透明導電層Aと、透明導電性フィルムBの透明導電層Bとが対向するようにして、これらの透明導電性フィルムによりネマティック液晶分子を含む調光層を挾持して、調光フィルム(透明基材A/透明導電層A/調光層/透明導電層B/透明基材B)とした。
[製造例1](メタ)アクリル系粘着剤Aの製造
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つ口フラスコに2-エチルヘキシルアクリレート200重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート10重量部、重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、酢酸エチル312重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って約6時間重合反応を行い、重量平均分子量は50万の(メタ)アクリル系ポリマー溶液(A1)を調製した。
得られた(メタ)アクリル系ポリマー溶液(A1)(固形分100重量部)に、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートHX)0.6重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.6重量部、シランカップリング剤として(信越化学工業(株)製、商品名:KBM403)0.1重量部を加えて25℃付近に保って約1分間混合撹拌を行い、(メタ)アクリル系粘着剤Aを調製した。
[製造例2](メタ)アクリル系粘着剤Bの製造
製造例1で作製した(メタ)アクリル系ポリマー溶液(A1)(固形分100重量部)に、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートHX)1.0重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.6重量部、シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、商品名:KBM403)0.1重量部を配合して、(メタ)アクリル系粘着剤Bを調製した。
[製造例3]ウレタン系粘着剤Cの製造
ポリオール(A)として、トリオール(旭硝子株式会社製、商品名:プレミノールS3011、Mn=10000):85重量部、トリオール(三洋化成株式会社製、サンニックスGP-3000、Mn=3000):13重量部、トリオール(三洋化成株式会社製、商品名:サンニックスGP-1000、Mn=1000):2重量部を用い、多官能イソシアネート化合物(B)として多官能脂環族系イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業株式会社、商品名:コロネートHX):18重量部、触媒(日本化学産業株式会社製、商品名:ナーセム第2鉄):0.04重量部、劣化防止剤としてIrganox1010(BASF製):0.50重量部、脂肪酸エステル(ミリスチン酸イソプロピル、花王製、商品名:エキセパールIPM、Mn=270):30重量部、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(フルオロメタンスルホニル)イミド(第一工業製薬社製、商品名:AS110):1.5重量部、両末端型のポリエーテル変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、KF-6004):0.01重量部、希釈溶剤として酢酸エチル:241重量部を配合し、ディスパーで撹拌し、ウレタン系粘着剤Cを得た。
[製造例4](メタ)アクリル系粘着剤Dの製造
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート99重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート1重量部、重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチル100重量部と共に仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃付近に保って8時間重合反応を行い、重量平均分子量160万の(メタ)アクリル系ポリマー溶液(A2)を調製した。
得られた(メタ)アクリル系ポリマー溶液(A2)(固形分100重量部)に対して、イソシアネート架橋剤(三井武田ケミカル社製、商品名:タケネートD110N,トリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート)0.1重量部、ポリエーテル化合物(旭ガラスウレタン社製、商品名:Excestar2420)1重量部を配合して、(メタ)アクリル系粘着剤Dを調製した。
[実施例2]
実施例1と同様にして積層体Aを形成した。この積層体Aの第1の透明導電層側に、上記メタクリル系粘着剤Aから構成される粘着剤層を介して、保護基材を積層し、調光フィルム(保護フィルム(保護基材/粘着剤層)/第1の透明導電層/第1の透明基材/調光層/第2の透明導電層/第2の透明基材)を得た。
このようにして得られた調光フィルムにおいては、粘着剤層付きの保護フィルムの一部を剥離することにより、第1の透明導電層を露出させることができ、また、保護フィルム、粘着剤層、第1の透明導電層、第1の透明基材および調光層の一部を排除するようにハーフカットすることにより、第2の透明導電層を露出させることができた。第1の透明導電層および第2の透明導電層に引き出し電極を取り付ける際、一方の面から引き出し電極を取り付けることができた。
[実施例3]
メタクリル系粘着剤Aに代えて、上記メタクリル系粘着剤Bを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、調光フィルムを得た。
[実施例4]
メタクリル系粘着剤Aに代えて、上記ウレタン系粘着剤Cを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、調光フィルムを得た。
[実施例5]
メタクリル系粘着剤Aに代えて、上記メタクリル系粘着剤Dを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、調光フィルムを得た。
<保護フィルムのリワーク性評価>
実施例2~6で得られた調光フィルムの保護フィルム/粘着剤層を、第1の透明導電性フィルム(実質的には、第1の透明導電層)から剥離した際の剥離力(すなわち、保護フィルムの粘着力)を、以下の方法により測定し、下記の方法によりリワーク性を評価した。結果を表1に示す。
・剥離力
調光フィルムを150mm×25mmに裁断し、評価用サンプルを作製した。
上記評価用サンプルについて、引張り試験機(オートグラフSHIMADZU AG-1 10KN)を用い、23℃/湿度55%、剥離角度90°、剥離速度300mm/minの条件にて、第1の透明導電層から保護フィルムを剥離して、保護フィルムの剥離力を測定した。測定は、1回/0.5sの間隔でサンプリングし、その平均値を測定値とした。
・リワーク性
評価用サンプルを、15インチ(対角線)サイズとし、調光フィルムの1角から対角方向に保護フィルムを調光フィルムから剥離し、保護フィルムのリワーク性を評価した。
○:調光フィルムに剥がれが全くなく、容易にリワーク可。
△:調光フィルムの一部に剥がれ見られるがリワーク可。実用上問題なし。
×:調光フィルムに剥がれが発生し、保護フィルムのリワーク不可。
Figure 0007171181000001
表1から明らかなように、本願発明の調光フィルムは作業性に優れる。また、保護フィルムを積層する場合においては、当該保護フィルムの剥離力を適切に調整することにより、リワーク性に優れる調光フィルムを得ることができる。
100、200 調光フィルム
110 第1の透明導電性フィルム
111 第1の透明基材
112 第1の透明導電層
120 調光層
130 第2の透明導電性フィルム
131 第2の透明基材
132 第2の透明導電層
140 保護フィルム

Claims (3)

  1. 第1の透明導電性フィルムと、調光層と、第2の透明導電性フィルムとをこの順に備え、かつ、該第1の透明導電層の第1の透明基材とは反対側にのみ配置された保護フィルムをさらに備え、
    該第1の透明導電性フィルムが、第1の透明基材と第1の透明導電層とを備え、
    該第1の透明基材が、該調光層と該第1の透明導電層との間に配置され、
    該第2の透明導電性フィルムが、第2の透明基材と、該第2の透明基材上に配置された第2の透明導電層とを備え、
    該第2の透明基材が、該第2の透明導電層の該調光層とは反対側に配置される、
    調光フィルム。
  2. 前記保護フィルムの第1の透明導電性フィルムに対する23℃における剥離力が、0.01N/25mm~2N/25mmである、請求項に記載の調光フィルム。
  3. 前記調光層が、液晶化合物を含み、電圧印加の有無により、透過モードと散乱モードとを切り替え可能である、請求項1または2に記載の調光フィルム。

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