JP7115271B2 - 電気接続箱 - Google Patents

Description

本発明は、車両に用いられる電気接続箱に関する。

従来から、ヒューズを挿着する電気接続箱が車両に搭載されている。

特許文献１には、ヒューズを嵌合させる複数のヒューズ嵌合部と、ヒュージブルリンクを嵌合させる複数のヒュージブルリンク嵌合部と、主ヒュージブルリンクを嵌合させる主ヒュージブルリンク嵌合部とが設けられた箱本体を備える電気接続箱において、ヒューズ嵌合部とヒュージブルリンク嵌合部と主ヒュージブルリンク嵌合部とがこの順序で前記箱本体の一面に順次配列されていることが開示されている。

特開平９－２８３００４号公報

上述した電気接続箱は、電子部品等が実装された基板と、斯かる基板と接続され、ヒューズが挿着されるヒューズモジュールと、前記基板及び前記ヒューズモジュールを収容するケース部材とからなる。

一方、前記電気接続箱の製造過程においては、前記ケース部材が組み付けられていない状態にて、即ち前記基板の電子部品等が露出された状態にて、前記基板及び前記ヒューズモジュールの把持等の取り扱いが行われることも想定できる。
しかし、このような場合、製造者等の作業者は、電子部品の端子等を触らないように留意して作業を行う必要があり、当該取り扱いを含む作業工数が増えるおそれがある。

本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基板及びヒューズモジュールの取り扱いを容易にした電気接続箱を提供することにある。

本開示の一態様に係る電気接続箱は、ヒューズが複数挿着される挿着筐体と、該挿着筐体の各ヒューズを基板に接続させる複数のヒューズ端子と、前記挿着筐体の一面と対向配置され、前記ヒューズ端子を保持する保持体とを備える、車両用の電気接続箱において、前記保持体は前記挿着筐体と反対側に把持部を有し、前記把持部は把持に用いられる指止め部を有する。

本開示の一態様によれば、基板及びヒューズモジュールの取り扱いを容易に行うことができる電気接続箱を提供できる。

本実施形態に係る電気接続箱の外見を示す斜視図である。 図１で破線によって囲まれた部分を拡大して示す拡大図である。 本実施形態に係る電気接続箱において、ケース部材及び蓋部材を省略した状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る電気接続箱のヒューズモジュールの後側を示す斜視図である。 本実施形態に係る電気接続箱のＦＬ端子の正面図である。 本実施形態に係る電気接続箱において、作業者が把持部を用いてヒューズモジュールを把持した状態を示す概略的説明図である。 本実施形態に係る電気接続箱のヒューズモジュールの後側を示す斜視図である。 本実施形態に係る電気接続箱の把持部の概略的縦断面図である。

［本発明の実施形態の説明］
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。

（１）本開示の一態様に係る電気接続箱は、ヒューズが複数挿着される挿着筐体と、該挿着筐体の各ヒューズを基板に接続させる複数のヒューズ端子と、前記挿着筐体の一面と対向配置され、前記ヒューズ端子を保持する保持体とを備える、車両用の電気接続箱において、前記保持体は前記挿着筐体と反対側に把持部を有し、前記把持部は把持に用いられる指止め部を有する。

本態様にあっては、前記保持体が前記把持部を有し、前記把持部が前記指止め部を有する。従って、組み付けの作業を行う作業者は、前記指止め部に指先を置いて前記把持部を把持すれば良い。よって、組み付けの作業の際、他の電子部品、端子等が作業者の手に触れて変形し、又は、汚れることを未然に防止でき、作業を容易化出来る。

（２）本開示の一態様に係る電気接続箱は、前記指止め部は、前記把持部に設けられた段差である。

本態様にあっては、前記把持部が段差を有する。従って、組み付けの作業を行う作業者は、前記段差を見つけて斯かる段差に指先を置いて前記把持部を把持すれば良い。よって、組み付けの作業の際、前記把持部の認識が容易であり、他の電子部品、端子等が作業者の手に触れて変形し、又は、汚れることを未然に防止でき、作業を容易化できる。

（３）本開示の一態様に係る電気接続箱は、前記把持部は筒状であり、切り欠きが形成されている。

本態様にあっては、前記把持部に切り欠きが形成されている。従って、組み付けの作業の際、作業者は前記切り欠きに指先を引っかけて前記把持部を握れば良い。よって、組み付けの作業がより容易になる。

（４）本開示の一態様に係る電気接続箱は、前記把持部は前記ヒューズ端子同士の間に介在し、前記挿着筐体と前記保持体との対向方向において、前記ヒューズ端子よりはみ出ている。

本態様にあっては、前記把持部は前記ヒューズ端子同士の間に介在し、前記ヒューズ端子よりはみ出ている。従って、組み付けの作業の際、他の電子部品、端子等が作業者の手に触れることを抑制でき、他の電子部品、端子等が変形し、又は、汚れることを未然に防止でき、作業を容易化できる。

（５）本開示の一態様に係る電気接続箱は、前記基板は前記挿着筐体の前記一面に隣り合う面と平行に設けられ、前記把持部は前記基板と交差する交差方向に延びており、前記基板から前記交差方向に突設されており、前記ヒューズと異なる他種のヒューズを前記基板に接続させる他の端子を備え、前記交差方向にて、前記基板から前記把持部の前記段差までの寸法は、前記基板から前記他の端子の先端までの寸法より大きい。

本態様にあっては、前記基板と交差する交差方向にて、前記把持部の前記指止め部（段差）は、前記他の端子よりも前記基板から遠方に設けられている。従って、組み付けの作業の際、前記他の端子が作業者の手に触れて変形し、又は、汚れることを未然に防止できる。

（６）本開示の一態様に係る電気接続箱は、前記複数のヒューズ端子は一方向に並設されており、前記把持部は、前記一方向における前記保持体の中央部に複数並設されている。

本態様にあっては、前記把持部は、前記複数のヒューズ端子の並設方向における中央部にのみ複数が並設されている。従って、広い範囲に把持部を設けなくても、作業者は効果的に把持を行うことができる。よって、前記電気接続箱の軽量化を図ることができる。

[本発明の実施形態の詳細]
本発明をその実施形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。本開示の実施形態に係る電気接続箱を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

（実施形態１）
図１は、本実施形態に係る電気接続箱１００の外見を示す斜視図であり、図２は、図１で破線によって囲まれた部分を拡大して示す拡大図である。
電気接続箱１００はヒューズが挿着される、所謂ヒューズボックスであり、車両に搭載される。

電気接続箱１００は、電子部品等が実装された基板を収容するケース部材３０と、ヒューズが挿着されるヒューズモジュール１と、ヒューズモジュール１の開放口を覆う蓋部材４０とを備える。

本実施形態では、便宜上、図１及び図２に示す前後、左右、上下の各方向により、電気接続箱１００の「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」を定義する。以下では、このように定義される前後、左右、上下の各方向を用いて説明する。

ケース部材３０は、上ケース部３１と、下ケース部３２とを有し、上ケース部３１の前側端部がヒューズモジュール１を覆っている。上ケース部３１は段差を有し、上下方向において、前側端部の寸法が他の部分より大きい。上ケース部３１においては、前側端部を除く他の部分に第１ヒューズ（図示せず）が挿し込まれる挿入口３３が複数形成されている。第１ヒューズは後述するＦＬ端子１４（図４参照）を介して前記基板と接続される。
また、電気接続箱１００は、左右の側面に、コネクタ端子６０が複数設けられている。

図３は、本実施形態に係る電気接続箱１００において、ケース部材３０及び蓋部材４０を省略した状態を示す斜視図である。

ヒューズモジュール１は、第２ヒューズＦが複数挿着される挿着筐体１０と、挿着筐体１０に挿着された第２ヒューズＦと前記基板とを接続させる複数のヒューズ端子１３と、ヒューズ端子１３を保持する構造体である保持体２０とを有する。

第１ヒューズと、第２ヒューズＦとは異なる種類のヒューズである。例えば、第１ヒューズと、第２ヒューズＦとは、許容される電流が異なり、溶けて回路を遮断するまでの時間も相違する。

挿着筐体１０は、前側の全面が開放された直方体箱形状をなしている。挿着筐体１０の内側には、第２ヒューズＦが挿着される矩形状の挿入穴１２がマトリックス状に設けられている。即ち、挿入穴１２は、挿着筐体１０の前側の開放口１１を介して露出されている。

基板５０は挿着筐体１０の下側に配置されている。基板５０は、挿着筐体１０の下面から隔てて、斯かる下面と平行に配置されている。挿入穴１２に挿着された第２ヒューズＦはヒューズ端子１３によって基板５０と接続される。

開放口１１は矩形状であり、複数の挿入穴１２が開放口１１の長手方向（左右方向）に並んで列をなしており、例えば、開放口１１の短手方向（上下方向）に３つの列が形成されている。

基板５０から最も遠い最上段の列では、挿入穴１２の長手方向が開放口１１の長手方向と一致しており、他の列では、挿入穴１２の長手方向が開放口１１の長手方向と交差している。即ち、前記他の列では、挿入穴１２の長手方向が開放口１１の短手方向と一致している。

図４は、本実施形態に係る電気接続箱１００のヒューズモジュール１の後側を示す斜視図である。図４においては、説明の便宜上、基板５０を破線にて示している。

挿着筐体１０の後側面１６にはヒューズ端子１３が挿入されるための貫通孔１５が複数形成されている。例えば、１つの挿入穴１２（第２ヒューズＦ）に対して２つの貫通孔１５が形成されている。

ヒューズ端子１３は導電性金属の薄板材からなる。ヒューズ端子１３は途中に屈曲部を有し、例えばＬ字状をなしている。ヒューズ端子１３の一端部は後側面１６の貫通孔１５に挿入されており、挿着筐体１０に挿着された第２ヒューズＦと接続する。ヒューズ端子１３の他端部は下方、即ち基板５０に向けて屈曲しており、基板５０の貫通孔５１（図６参照）に挿入され、例えば半田付けによって基板５０と接続される。

最上階の列に係る挿入穴１２に挿入されたヒューズ端子１３（以下、最上段列のヒューズ端子１３と言う）は、面積が大きい両主面が左方又は右方を向くように設けられている。換言すれば、最上段列のヒューズ端子１３においては、屈曲部に対して一方の部分の厚み方向と、他方の部分の厚み方向が平行である。

一方、最上階を除く他の列に係る挿入穴１２に挿入されたヒューズ端子１３（以下、他列のヒューズ端子１３と言う）は、主面に隣り合う側面が左方又は右方を向くように、設けられている。換言すれば、他列のヒューズ端子１３においては、屈曲部に対して一方の部分の厚み方向と、他方の部分の厚み方向が互いに交差している。

なお、最上段列のヒューズ端子１３が、他列のヒューズ端子１３より、後側、かつ上側に配置されている。挿着筐体１０の後側面１６は矩形状であり、最上段列のヒューズ端子１３は後側面１６の長手方向、即ち左右方向（一方向）に沿って並設されている。

保持体２０は絶縁性のプラスチック等からなり、挿着筐体１０の後側面１６と対向配置されている。保持体２０は挿着筐体１０寄りの前側部２２と、前側部２２よりも後側の後側部２１とを有する。

前側部２２は、上下左右方向に貫通された複数の孔を有する枠体である。また、前側部２２は、最上段列のヒューズ端子１３を保持するための保持板２２１を有する。保持板２２１は、上側の辺縁部に複数の切り欠きが形成されており、斯かる切り欠きが最上段列の各ヒューズ端子１３と係合することによって、最上段列のヒューズ端子１３が保持される。

保持板２２１の後側面には、ヒューズモジュール１の把持に用いられる把持部２２２が設けられている。把持部２２２は、最上段列のヒューズ端子１３同士の間に設けられており、四角筒形状をなしている。把持部２２２は、基板５０と交差する方向、即ち上下方向に延びている。把持部２２２は、最上段列のヒューズ端子１３の並設方向、即ち挿着筐体１０の後側面１６の長手方向における保持体２０の中央部にて、例えば４箇所に設けられている。４つの把持部２２２は最上段列のヒューズ端子１３の並設方向に沿って並設されている。
本実施形態はこれに限定されるものでなく、３箇所以下の把持部２２２が設けられてもよく、５箇所以上の把持部２２２が設けられても良い。

このように、本実施形態に係る電気接続箱１００は、ヒューズモジュール１の長手方向（左右方向）における中央部にのみ把持部２２２が設けられている。従って、広い範囲に把持部２２２を設けなくても、電気接続箱１００の組み付け作業の際、作業者が効率的にヒューズモジュール１を把持できる。

中央部にのみ把持部２２２が設けられていることに加えて、把持部２２２は筒状である。従って、本実施形態に係る電気接続箱１００の軽量化を図ることができる。

本実施形態に係る電気接続箱１００は、最上段列のヒューズ端子１３同士の間に把持部２２２が介在している。挿着筐体１０と保持体２０との対向方向、即ち前後方向において、把持部２２２は最上段列のヒューズ端子１３より、後側にはみ出ている。

これによって、本実施形態に係る電気接続箱１００においては、作業者がヒューズモジュール１を把持する際、誤って最上段列のヒューズ端子１３及び他の電気部品を触ることを防止できる。従って、作業者の手に触られることによって最上段列のヒューズ端子１３及び他の電気部品が変形し、又は、汚れる等の不具合が生じることを未然に防止できる。

前側部２２よりも後側の後側部２１は、格子状の枠体である。後側部２１は、第１ヒューズと基板５０とを接続させるＦＬ端子１４（他の端子）を保持する内嵌保持部２１０を複数備える。複数の内嵌保持部２１０は、２つのスリット２１１が一対をなすように構成されている。内嵌保持部２１０は、基板５０と交差する方向、即ち把持部２２２の長手方向に沿ってＦＬ端子１４が延びるように、ＦＬ端子１４を保持する。

図５は、本実施形態に係る電気接続箱１００のＦＬ端子１４の正面図である。ＦＬ端子１４は導電性金属の薄板材からなる。ＦＬ端子１４は、第１ヒューズに挿し込まれる板部１４１と、後側部２１の内嵌保持部２１０に内嵌保持される内嵌板部１４２と、基板５０と接続される基板接続部１４３とを有する。

内嵌板部１４２は略矩形の板状である。例えば、内嵌板部１４２の長手方向の一端側（上側）の辺縁から内嵌板部１４２の面に沿う方向に板部１４１が延設されており、他端側（下側）の辺縁から内嵌板部１４２の面に沿う方向に基板接続部１４３が延設されている。板部１４１は短冊状であり、内嵌板部１４２の前記一端側の辺縁の略中央部に設けられている。

内嵌板部１４２は、前記一端側の辺縁に隣り合う両辺縁において、該一端側の辺縁側の端部に、互いに異なる突出部１４６，１４７が設けられている。即ち、内嵌板部１４２の短手方向の両辺縁における前記一端側には、突出部１４６，１４７が内嵌板部１４２の面に沿って夫々延設されている。突出部１４６，１４７は、内嵌板部１４２の前記一端側の辺縁及び前記他端側の辺縁の対向方向、即ち内嵌板部１４２の長手方向における寸法が互いに異なる。

基板接続部１４３はピン状であり、内嵌板部１４２の前記他端側の辺縁から２本の基板接続部１４３が突設されている。即ち、２つの基板接続部１４３は前記他端側の辺縁に沿って並設されている。

このようにＦＬ端子１４は、２つの基板接続部１４３の並設方向にて非対称形状をなすように構成されている。

一方、本実施形態に係る電気接続箱１００においては、把持部２２２の後側外面に指止め部２２３が形成されている。詳しくは、把持部２２２の後側外面には、把持部２２２の縦方向、即ち上下方向の中間部に、挿着筐体１０と保持体２０との対向方向（前後方向）における把持部２２２の寸法が大きくなる段差が設けられている。斯かる段差が指止め部２２３の役割をなす。

図６は、本実施形態に係る電気接続箱１００において、作業者が把持部２２２を用いてヒューズモジュール１を把持した状態を示す概略的説明図である。図６には、ヒューズモジュール１の側面を示しており、説明の便宜上、基板５０を二点鎖線にて示している。

基板５０との交差方向（上下方向）にて、基板５０から指止め部２２３（段差）までの寸法Ｌ２は、基板５０からＦＬ端子１４の先端（板部１４１の上端）までの寸法Ｌ１より大きい。即ち、指止め部２２３は、ＦＬ端子１４の先端よりも上側に形成されている。

このような構成を有することから、作業者が把持部２２２における把持位置を直感的に把握することができ、作業者がヒューズモジュール１を把持する際、誤ってＦＬ端子１４に触れることを未然に防止できる。

即ち、本実施形態に係る電気接続箱１００を組み付ける作業者は、ヒューズモジュール１を把持する際、把持部２２２の上側から下側へ、指止め部２２３を指先で探っていく。指止め部２２３が見つかった場合、作業者はそこでヒューズモジュール１の把持を行う（図６の破線参照）。従って、指止め部２２３以上に下の方、すなわち、ＦＬ端子１４側を指先で触ることがない。よって、作業者の手に触られることによってＦＬ端子１４が変形し、又は、汚れることを未然に防止できる。

（実施形態２）
図７は、本実施形態に係る電気接続箱１００のヒューズモジュール１の後側を示す斜視図である。
本実施形態に係る電気接続箱１００も実施形態１と同様に、四角筒形状の把持部２２２を備えている。更に本実施形態に係る電気接続箱１００においては、把持部２２２の後側外面に、切り欠き２２４が形成されている。切り欠き２２４は、指止め部２２３の近傍に形成されている。

切り欠き２２４は、例えば矩形である。上述したように、把持部２２２が筒形状であるので、切り欠き２２４は、把持部２２２を内外に貫通する。本実施形態に係る電気接続箱１００はこれに限定されるものでなく、例えば、円形状、逆三角形などであっても良い。

このような構成を有することから、本実施形態に係る電気接続箱１００は、その組み付けの際、作業者が指先を切り欠き２２４に引っかけて把持部２２２（ヒューズモジュール１）を握ってヒューズモジュール１を把持する。従って、作業者が把持部２２２（指止め部２２３）を確実に確認できる。また、切り欠き２２４の縁に指先が引っかかるので、作業者がより確実に、かつ効率的にヒューズモジュール１の把持を行うことができる。

実施形態１と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。

（実施形態３）
図８は、本実施形態に係る電気接続箱１００の把持部２２２の概略的縦断面図である。図８は、実施形態３に係る電気接続箱１００において、図７のＶＩＩＩ－ＶＩＩＩ線に相当する部分に対する断面図である。

本実施形態に係る電気接続箱１００も実施形態１，２と同様に、四角筒形状の把持部２２２を備えている。また、本実施形態に係る電気接続箱１００においては、実施形態２と同様に、把持部２２２の後側外面に、切り欠き２２５が形成されている。しかし、本実施形態に係る電気接続箱１００の切り欠き２２５形状は、実施形態２の切り欠き２２４の形状と相違する。

切り欠き２２５は、把持部２２２の後側外面だけではなく、斯かる後側外面と隣り合う両外面に亘って形成されている。斯かる両外面における切り欠き２２５の形状は、倒立した直角三角形状である。即ち、本実施形態に係る電気接続箱１００の把持部２２２は、前後方向における切り欠き２２５の寸法が、後側外面と隣り合う両外面（左右外面）において、上側であるほど大きくなるように設けられている。

このような構成を有することから、本実施形態に係る電気接続箱１００は、その組み付けの際、作業者が指先を切り欠き２２５に引っかけてヒューズモジュール１を把持することができる。従って、作業者が把持部２２２を確実に確認できると共に、作業者がより確実に、かつ容易にヒューズモジュール１の把持を行うことができる。

実施形態１，２と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。

今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

１ ヒューズモジュール
１０ 挿着筐体
１１ 開放口
１２ 挿入穴
１３ ヒューズ端子
１４ ＦＬ端子
１５ 貫通孔
２０ 保持体
３０ ケース部材
４０ 蓋部材
５０ 基板
５１ 貫通孔
１００ 電気接続箱
１４１ 板部
１４２ 内嵌板部
１４３ 基板接続部
１４６，１４７ 突出部
２２２ 把持部
２２３ 指止め部
２２４，２２５ 切り欠き
Ｆ 第２ヒューズ

Claims (6)

1. ヒューズが複数挿着される挿着筐体と、該挿着筐体の各ヒューズを基板に接続させる複数のヒューズ端子と、前記挿着筐体の一面と対向配置され、前記ヒューズ端子を保持する保持体とを備える、車両用の電気接続箱において、
   前記保持体は前記挿着筐体と反対側に前記ヒューズ端子よりも突出されている把持部を有し、
   前記把持部は把持に用いられる指止め部を有する電気接続箱。
2. 前記指止め部は、
   前記把持部に設けられた段差である請求項１に記載の電気接続箱。
3. 前記把持部は筒状であり、切り欠きが形成されている請求項２に記載の電気接続箱。
4. 前記把持部は、
   前記ヒューズ端子同士の間に介在し、
   前記挿着筐体と前記保持体との対向方向において、前記ヒューズ端子よりはみ出ている請求項１から３の何れか一つに記載の電気接続箱。
5. 前記挿着筐体は前記基板上に突設され、
   前記把持部は前記基板と交差する交差方向に延びており、
   前記基板から前記交差方向に突設されており、前記ヒューズと異なる他種のヒューズを前記基板に接続させる他の端子を備え、
   前記交差方向にて、前記基板から前記把持部の前記段差までの寸法は、前記基板から前記他の端子の先端までの寸法より大きい請求項２に記載の電気接続箱。
6. 前記複数のヒューズ端子は一方向に並設されており、
   前記把持部は、前記一方向における前記保持体の中央部に複数並設されている請求項１から５の何れか一つに記載の電気接続箱。

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