[go: up one dir, main page]

JP7085795B2 - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP7085795B2
JP7085795B2 JP2016188843A JP2016188843A JP7085795B2 JP 7085795 B2 JP7085795 B2 JP 7085795B2 JP 2016188843 A JP2016188843 A JP 2016188843A JP 2016188843 A JP2016188843 A JP 2016188843A JP 7085795 B2 JP7085795 B2 JP 7085795B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbent polymer
absorbent
polymer particles
absorbent article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016188843A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018050835A (ja
Inventor
一郎 和田
将志 中下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uni Charm Corp
Original Assignee
Uni Charm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uni Charm Corp filed Critical Uni Charm Corp
Priority to JP2016188843A priority Critical patent/JP7085795B2/ja
Publication of JP2018050835A publication Critical patent/JP2018050835A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7085795B2 publication Critical patent/JP7085795B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本開示は、吸収性物品に関する。
吸収性物品、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティーライナー等では、長年積み重ねられてきた技術開発により基本的性能が向上し、以前と比較して、経血等の排泄物を吸収した後に、漏れ等が生ずることが少なくなってきており、現在は、さらなる高機能化、例えば、薄型で、吸収性の高い吸収性物品が求められている。
そのような吸収性物品として、吸収体における吸水性ポリマー粉末の比率を高くすることにより、薄型化と、高吸収性との両立を目指したものが知られている。具体的には、例えば、吸収性物品の厚さ方向に2つの吸収体、すなわち、吸水性ポリマー粉末を含有する吸収体と、吸水性ポリマー粉末及びパルプ繊維を含有する吸収体とを備える吸収性物品が挙げられる。
例えば、特許文献1には、液体透過性の表面シートと液体不透過性の裏面シートとの間に、吸収マットを具備する使い捨て吸収性物品であって、上記吸収マットは、吸水性樹脂粉末を含んでパルプ繊維を含まないシート状吸水層と、パルプ繊維と吸水性樹脂粉末の両方を含む繊維集合層とを、表面シート側から順に有しており、かつ、上記繊維集合層は、パルプ繊維と吸水性樹脂粉末の両方を含む繊維存在領域と、パルプ繊維と吸水性樹脂粉末の両方が存在しない繊維非存在領域とが隣接して形成されていることを特徴とする使い捨て吸収性物品が記載されている。
また、吸収性物品に用いられる吸水性ポリマー粉末についても、種々の観点から改良が行われている。
例えば、特許文献2には、微粒子の発生が抑制され、取り扱いやすい適度の平均粒径(200~350μm程度)を有し、かつ流動分布のシャープな高吸水性樹脂が開示されている。特許文献3には、微粉および粗粉が少なく、粒度分布が狭い吸水性樹脂粒子が開示されている。
特開2004-329664号公報 特開平8-120019号公報 特開2006-089525号公報
特許文献1に記載の吸収性物品では、着用者から排泄された体液を、上層のシート状吸水層から、下層の繊維集合層に移動させるために、シート状吸水層に吸水性樹脂粉末非存在領域及び封止部を設け、当該封止部を通して、体液を、上層のシート状吸水層から下層の繊維集合層に移動させる設計がなされている。吸水性樹脂粉末非存在領域及び封止部を設けた理由は、体液を吸収するにつれて、シート状吸水層の吸水性樹脂粉末がブロッキングし、体液を下層の繊維集合層に移動させることが難しくなるため、上層であるシート状吸水層に、体液の通水路を確保することにある。しかし、特許文献1に記載の吸収性物品では、シート状吸水層が、体液の通水路となる吸水性樹脂粉末非存在領域及び封止部を有する必要が有るため、シート状吸水層そのものが体液の吸収性に劣っていた。また、シート状吸水層の構造が、平面方向に不均一であるため、着用感、よれ性等に劣る傾向があった。
また、特許文献2及び特許文献3に記載の高吸水性樹脂及び吸水性樹脂粒子(以下、「粒子」と称する)は、粒度分布がある程度狭く且つ微粉をあまり含まないので、複数の粒子が層を形成した場合であっても、粒子と粒子との間に吸収すべき水の「通水路」がある程度確保されるため、吸収すべき初期の水の吸上げ性である「初期吸上げ性」を有する。しかし、複数の粒子が水を吸収すると、水を吸収した粒子の強度が不十分であるために、粒子と粒子との間の通水路が潰れやすく、水を吸収した後の水の吸上げ性である「経時吸上げ性」に劣る。
従って、本開示は、初期吸上げ性と、経時吸上げ性に優れる第1吸収体を含み、吸収性に優れる吸収性物品を提供することを目的とする。
本開示者らは、液透過性シート、第1吸収体、第2吸収体及び液不透過性シートを、その順で備える吸収性物品であって、第1吸収体が、0.90~0.99の平均真球度と、0.01~0.20の粒径の変動係数と、吸水時ゲル強度試験における、生理食塩水に対する、20~50mNの吸水時ゲル強度とを有する、複数の吸水性ポリマー粒子から成る吸水性ポリマー粒子層を含むことを特徴とする吸収性物品を見出した。
本開示の吸収性物品は、初期吸上げ性と、経時吸上げ性に優れる第1吸収体を含み、吸収性に優れる。
図1は、第1実施形態に従う吸収性物品1の正面側の展開図である。 図2は、図1のII-II端面における、第1吸収体5及び第2吸収体7の端面図である。 図3は、重合装置201を説明するための模式図である。 図4は、粒子No.1の粒度分布(個数基準)である。 図5は、粉末No.2の粒度分布(個数基準)である。 図6は、粉末No.3の粒度分布(個数基準)である。
具体的には、本開示は以下の態様に関する。
[態様1]
液透過性シート、第1吸収体、第2吸収体及び液不透過性シートを、その順で備える吸収性物品であって、
第1吸収体が、0.90~0.99の平均真球度と、0.01~0.20の粒径の変動係数と、吸水時ゲル強度試験における、生理食塩水に対する、20~50mNの吸水時ゲル強度とを有する、複数の吸水性ポリマー粒子から成る吸水性ポリマー粒子層を含む、
ことを特徴とする、上記吸収性物品。
上記吸収性物品では、上記複数の吸水性ポリマー粒子が、所定の平均真球度と、所定の粒径の変動係数とを有し、各吸水性ポリマー粒子が略真球であり且つ吸水性ポリマー粒子の粒度分布が非常に狭い。従って、複数の吸水性ポリマー粒子から成る吸水性ポリマー粒子層が、吸水性ポリマー粒子と、吸水性ポリマー粒子と間に空隙を有し、当該空隙が、吸水すべき体液の「通水路」として機能する。上記通水路は、毛管現象等により、吸水性ポリマー粒子に到達した体液を吸上げる(吸込む)ことができる。上記複数の吸水性ポリマー粒子は、平均粒径と比較して粒径の小さな粒子(微粉)をほぼ含まないので、上記通水路が、上記微粉により塞がれにくい。その結果、上記吸水性ポリマー粒子層は、毛細管現象等により、上記通水路を介して体液を吸上げることができ、上記吸水性ポリマー粒子層、ひいては第1吸収体が、初期の体液の吸上げ性(吸込み性)を意味する「初期吸上げ性」に優れる。
また、上記吸収性物品では、上記複数の吸水性ポリマー粒子層における複数の吸水性ポリマー粒子が、所定の吸水時ゲル強度を有するので、上記複数の吸水性ポリマー粒子が、体液を保時した保水状態において、上記複数の吸水性ポリマー粒子に力が加わっても、それらの表面が欠けにくく、欠け落ちた粒子片である微粉が発生しにくい。従って、上記複数の吸水性ポリマー粒子層、ひいては第1吸収体は、体液を保時した保水状態においても、上述の通水路を保持しやすく、体液を吸収した後の体液のさらなる吸上げ性(吸込み性)を意味する「経時吸上げ性」に優れる。
その結果、上記吸収性物品では、上層の第1吸収体の吸水性ポリマー粒子層が、初期及び体液を保持した状態において、吸水性ポリマー粒子の吸収性能に応じて体液を吸収し、一時的に吸収しきれない体液を、下層の第2吸収体に受け渡すことができる。また、それにより、第1吸収体及び第2吸収体のそれぞれの体液の吸収容量の上限まで体液を吸収することができる。
[態様2]
上記複数の吸水性ポリマー粒子が、発塵試験における、0.00~0.20質量%の発塵率を有する、態様1に記載の吸収性物品。
上記吸収性物品では、上記複数の吸水性ポリマー粒子が所定の発塵率を有するので、使用前、例えば、吸収性物品の製造時、搬送時、使用時、例えば、吸収性物品が着用され、体液を吸収する前等に、吸水性ポリマー粒子同士が衝突した場合であっても、吸水性ポリマー粒子から微細な粒子片が発生しにくい。従って、上記複数の吸水性ポリマー粒子から発生した微細な粒子片が、上述の通水路を塞ぎにくくなり、第1吸収体が、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れる。
[態様3]
上記複数の吸水性ポリマー粒子が、保水性試験において、生理食塩水に対する、45~110倍の保水倍率(質量比)を有する、態様1又は2に記載の吸収性物品。
上記吸収性物品では、上記複数の吸水性ポリマーが所定の保水倍率を有するので、第1吸収体が、体液の保水性に優れる。また、それに伴い、上記吸収性物品が、その厚さに対して、体液の吸収性に優れる。
[態様4]
上記複数の吸水性ポリマー粒子が、吸水性試験において、生理食塩水に対する、60~120倍の吸水倍率(質量比)を有する、態様1~3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
上記吸収性物品では、上記複数の吸水性ポリマー粒子が所定の吸水倍率を有するので、第1吸収体が、体液の吸水性に優れる。また、それに伴い、上記吸収性物品が、その厚さに対して、体液の吸収性に優れる。
[態様5]
上記複数の吸水性ポリマー粒子が、吸上げ試験において、生理食塩水に対する、15~40mmの吸上げ高さを有する、態様1~4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
上記吸収性物品では、上記複数の吸水性ポリマー粒子が所定の吸上げ高さを有するので、上記吸水性ポリマー粒子層が、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れる。
[態様6]
上記複数の吸水性ポリマー粒子が、吸上げ試験において、水に対する、15~40mmの吸上げ高さを有する、態様1~5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
上記吸収性物品では、上記複数の吸水性ポリマー粒子が、水に対して所定の吸上げ高さを有するので、上記吸水性ポリマー粒子層を含む第1吸収体が、イオン濃度の低い体液に対する初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れる。
[態様7]
液透過性シート、第1吸収体、第2吸収体及び液不透過性シートを、その順で備える吸収性物品であって、
第1吸収体が、0.90~0.99の平均真球度と、0.01~0.20の粒径の変動係数と、吸水時ゲル強度試験における、生理食塩水に対する、20~50mNの吸水時ゲル強度とを有する、複数の吸水性ポリマー粒子から成る吸水性ポリマー粒子層を含み、
上記複数の吸水性ポリマー粒子が、エチレン系不飽和モノマー、ラジカル重合開始剤及び水を含む重合組成物を、複数の液滴として、疎水性溶媒に放出し、上記疎水性溶媒内で、上記複数の液滴内の上記重合組成物を重合させ、上記複数の液滴から複数の吸水性ポリマー含水粒子を形成し、上記疎水性溶媒から、上記複数の吸水性ポリマー含水粒子を取り出し、そして上記複数の吸水性ポリマー含水粒子を乾燥することにより製造された、
ことを特徴とする、上記吸収性物品。
上記吸収性物品は、態様1に記載のものと同等の効果を有する。
[態様8]
上記複数の液滴が、0.01~0.20の液滴径の変動係数を有する、態様7に記載の吸収性物品。
上記複数の液滴が、所定の液滴径の変動係数を有することにより、製造される複数の吸水性ポリマー粒子が所定の粒径の変動係数を有しやすくなり、吸水性ポリマー粒子層、ひいては第1吸収体が、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れやすくなる。
[態様9]
上記ラジカル重合開始剤が光ラジカル重合開始剤であり、上記複数の液滴に光を照射することにより、上記複数の液滴内の上記重合組成物を光重合させた、態様7又は8に記載の吸収性物品。
上記ラジカル重合開始剤が光ラジカル重合開始剤であることにより、製造される上記複数の吸水性ポリマー粒子が、所定の平均真球度と、所定の吸水時ゲル強度とを有しやすくなり、吸水性ポリマー粒子層、ひいては第1吸収体が、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れやすくなる。
[態様10]
上記複数の液滴内の上記重合組成物を重合させる際の、上記疎水性溶媒の温度が、0℃超且つ30℃以下の範囲にある、態様7~9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
上記疎水性溶媒の温度が所定の範囲にあることにより、製造される上記複数の吸水性ポリマー粒子が、所定の平均真球度、所定の粒径の変動係数、所定の吸水時ゲル強度等を有しやすくなり、吸水性ポリマー粒子層、ひいては第1吸収体が、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れやすくなる。また、上記複数の吸水性ポリマー粒子が、気泡を含みにくくなる。
[態様11]
上記複数の吸水性ポリマー粒子が、一次粒子として、300~800μmの平均粒径を有する、態様1~10のいずれか一項に記載の吸収性物品。
上記吸収性物品では、上記複数の吸水性ポリマー粒子が一次粒子として所定の平均粒径を有するので、従来の吸水性ポリマー粉末、例えば、逆相懸濁重合法により製造され、そして造粒により大粒径化されたものと比較して、上述の通水路が塞がれにくい。従って、吸水性ポリマー粒子層、ひいては第1吸収体が、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れる。
[態様12]
第1吸収体が、上記吸水性ポリマー粒子層と、上記吸水性ポリマー粒子層に隣接して配置された基材シートとを含む、態様1~11のいずれか一項に記載の吸収性物品。
上記吸収性物品では、第1吸収体が所定の構造を有するため、上記吸収性物品が、その厚さに対して、体液の吸収性に優れる。
[態様13]
第2吸収体が、第2吸収コアと、第2コアラップとを含み、第2吸収コアが、パルプと、吸水性ポリマー粉末とを含む、態様1~12のいずれか一項に記載の吸収性物品。
上記吸収性物品では、第2吸収体がパルプを含むため、上記吸収性物品に到達した体液を、第1吸収体を通過させて、パルプを含む第2吸収体に一時的に保持させ、第1吸収体の複数の吸水性ポリマー粒子が、その内部に体液を吸収する速度に合わせて、第2吸収体が一時的に保持している体液を、第2吸収体から第1吸収体に供給することができる。従って、上記吸収性物品は、リウェット性、吸収性等に優れる。
[定義]
・「吸水性ポリマー粒子」及び「吸水性ポリマー粉末」
本明細書では、「吸水性ポリマー粒子」及び「吸水性ポリマー粉末」は、区別して用いられている。
「吸水性ポリマー粒子」は、本開示が対象としている、所定の平均真球度と、所定の粒径の変動係数と、所定の吸水時ゲル強度とを有するものを意味する。
それに対して、「吸水性ポリマー粉末」は、上記吸水性ポリマー粒子に加え、逆相懸濁重合法、溶液重合法、気相法等の任意の製法により製造された、当技術分野で高吸収性ポリマー、SAP等と称されるものを含む。
上記吸水性ポリマー粒子は、1質量%以下の水分率を有することが好ましい。
水分率は、以下の通り測定される。
質量:ma(g)を測定した吸水性ポリマー粒子を、110℃のオーブンで10時間乾燥することにより乾燥後粒子を形成し、乾燥後粒子の質量:mb(g)を測定し、以下の式:
水分率(質量%)=(ma-mb)/ma
により算出する。
・「保水機能」及び「吸水機能」
本明細書において、吸水性ポリマー粉末の「保水機能」に関連する用語(例えば、保水性、保水性試験、保水倍率、高保水状態等)は、吸水性ポリマー粉末が、その内部に有している液体(例えば、イオン交換水、生理食塩水、体液)等を対象としている。
また、本明細書において、吸水性ポリマー粉末の「吸水機能」に関連する用語(例えば、吸水性、吸水性試験、吸水倍率等)は、吸水性ポリマー粉末が、その内部又はその表面に有している液体(例えば、イオン交換水、生理食塩水、体液)等を対象としている。
本開示の吸収性物品について、以下、詳細に説明する。
図1は、本開示の実施形態の1つ(以下、「第1実施形態」と称する)に従う吸収性物品1、具体的には、テープ型の使い捨ておむつの正面側の展開図である。図2は、図1のII-II端面における第1吸収体5及び第2吸収体7の端面図である。
図1に示されるように、吸収性物品1は、液透過性シート3と、第1吸収体5と、第2吸収体7と、液不透過性シート9とを、その順で備える。なお、第1実施形態では、図1に示されるように、吸収性物品1が、弾性部材103を含む一対の防漏壁101、防漏壁101を液透過性シート3に固定するための固定部105、弾性部材107、テープファスナ109等を有するが、これらは、当技術分野で公知のものであるため、説明を省略する。
図2に示されるように、上層、すなわち、第2吸収体7よりも液透過性シート3に近い第1吸収体5が、複数の吸水性ポリマー粒子11から成る吸水性ポリマー粒子層13と、吸水性ポリマー粒子層13を覆う第1コアラップ15とから成る。下層、すなわち、第1吸収体5よりも液不透過性シート9に近い第2吸収体7は、吸水性ポリマー粉末17と、パルプ繊維19とを含む第2吸収コア21と、第2吸収コア21を覆う第2コアラップ23とから成る。
第1実施形態に従う吸収性物品1では、上層の第1吸収体5の吸水性ポリマー粒子層13が、初期及び体液を保持した状態において、吸水性ポリマー粒子11の吸収性能に応じて体液を吸収し、一時的に吸収しきれない体液を、下層の第2吸収体7に受け渡すことができる。それにより、第1吸収体5及び第2吸収体7のそれぞれの体液の吸収容量の上限まで体液を吸収することができる。
本開示の吸収性物品では、複数の吸水性ポリマー粒子(以下、単に「吸水性ポリマー粒子」と称する場合がある)は、0.90~0.99、好ましくは0.92~0.98、そしてより好ましくは0.93~0.97の平均真球度を有する。そうすることにより、吸水性ポリマー粒子層において、吸水性ポリマー粒子が高密度に充填することができる。また、上記吸水性ポリマー粒子が上述の平均真球度を有することにより、保水前及び保水後において、吸水性ポリマー粒子の表面が欠けにくくなり、欠け落ちた粒子片である微粉が発生しにくくなる。なお、微粉は、通水路を塞ぐ傾向があるので好ましくない。
本開示の吸収性物品では、吸水性ポリマー粒子は、0.01~0.20、好ましくは0.03~0.15、そしてより好ましくは0.05~0.10の粒径の変動係数を有する。そうすることにより、保水前において、吸水性ポリマー粒子層において、複数の吸水性ポリマー粒子が高密度に充填しつつ、吸水性ポリマー粒子と、吸水性ポリマー粒子との間の、吸収すべき水の通り道となる通水路が確保される。
なお、本明細書では、吸水性ポリマー粒子の粒径(個々の吸水性ポリマー粒子の粒径)、平均粒径、粒径の変動係数及び平均真球度は、以下の通り測定される。
(1)温度:20±5℃及び湿度:65±5%RHの恒温恒湿室に、キーエンス社製デジタルマイクロスコープ(商品名:VHX-1000,ズームレンズ:×20~×200)及び付属のソフトウェアを準備する。
(2)吸水性ポリマー粒子のサンプルを、上記恒温恒湿室に24時間静置する。
(3)上記デジタルマイクロスコープでサンプルを撮影する。
(4)各粒子の粒径は、各粒子の投影画像の投影面積から算出した円相当径を意味する。具体的には、各粒子の投影面積:Aを付属のソフトウェアで計測し、各粒子の円相当径:CDを、次の式:
Figure 0007085795000001
から算出する。
(5)平均粒径は、粒度分布(個数基準)のメジアン径(50p)を意味する。具体的には、付属のソフトウェアにて、吸水性ポリマー粒子1,000個の円相当径CDの粒度分布(個数基準)を作成し、当該粒度分布(個数基準)からメジアン径(50p)を決定する。
(6)粒径の変動係数は、上記粒度分布(個数基準)から、付属のソフトウェアにて算出する。
(7)平均真球度:Spは、吸水性ポリマー粒子1,000個の真球度spの相加平均である。具体的には、各吸水性ポリマー粒子の真球度:spは、各吸水性ポリマー粒子の外縁から、最も長い径である長径:k1と、最も短い径である短径:k2とを測定し、次の式:
p=k2/k1
により算出する。なお、各粒子の長径:k1及び短径:k2は、付属のソフトウェアにより、自動で決定される。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、好ましくは0.05~0.50、より好ましくは0.10~0.30、そしてさらに好ましくは0.12~0.20の粒径分散係数を有する。そうすることにより、保水前に、上記吸水性ポリマー粒子層において、複数の吸水性ポリマー粒子が高密度に充填しつつ、複数の吸水性ポリマー粒子の間の、吸収すべき水の通り道となる通水路が確保されやすくなる。
上述の粒径分散係数(δ)は、上述の吸水性ポリマー粒子1,000個の円相当径CDの粒度分布(個数基準)において、10%粒子径:10p,メジアン径:50p及び90%粒子径:90pにより、次の式:
δ=(90p10p)/50p
により算出される。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、吸水時ゲル強度試験において、生理食塩水に対して、20~50mN、好ましくは23~45mN、そしてより好ましくは25~40mNの吸水時ゲル強度を有する。そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子が、体液を保水した状態において、力が加わっても欠けにくくなり、欠け落ちた粒子片が発生しにくくなる。その結果、体液を保水した状態において、上記吸水性ポリマー粒子層に上述の通水路が保持されやすくなる。
本明細書では、上述の吸水時ゲル強度試験は、以下の通り実施される。
(1)温度:20±5℃及び湿度:65±5%RHの恒温恒湿室に、ミネベア製テクノグラフTG-500Nを準備する。
(2)吸水性ポリマー粒子のサンプルを、上記恒温恒湿室に24時間静置する。
(3)10mg程度のサンプルの質量を正確に秤量し、サンプル10mg当たり、生理食塩水1gを加え、3時間静置して、サンプルを膨潤させる。
(4)膨潤したサンプルから、膨潤した粒子1つを、テクノグラフTG-500Nの試料ステージに載せ、膨潤した粒子を2mm/分の速度で圧縮する。
(5)膨潤した粒子が破断した際の荷重を測定する。
(6)異なる膨潤した粒子で計50回の測定を行い、50回分の上記荷重の相加平均を吸水時ゲル強度として採用する。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子が、吸水時ゲル強度試験において、水に対して、好ましくは60~200mN、より好ましくは80~160mN、そしてさらに好ましくは100~140mNの吸水時ゲル強度を有する。そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子が、イオン濃度の低い体液の高保水状態において力が加わっても欠けにくくなり、欠け落ちた粒子片が発生しにくくなる。その結果、イオン濃度の低い体液の高保水状態において、吸水性ポリマー粒子層に、上述の通水路が保持されやすくなる。
なお、上述の吸水時ゲル強度試験において、水に対する、吸水時ゲル強度を測定する場合には、正確に秤量した約10mgのサンプルに、サンプル10mg当たり、「生理食塩水1g」の代わりに、『イオン交換水10g』を加える。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、発塵試験において、好ましくは0.00~0.20質量%、より好ましくは0.00~0.15質量%、さらに好ましくは0.00~0.10質量%、そしてさらにいっそう好ましくは0.00~0.05質量%の発塵率を有する。そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子を含む吸収性物品が、使用前に、例えば、搬送中に、吸水性ポリマー粒子同士が擦れるような力を受けた場合であっても、吸水性ポリマー粒子の表面が欠けにくくなり、欠け落ちた粒子片である微粉が発生しにくくなる。その結果、上記吸水性ポリマー粒子層において、微粉により、上述の通水路が塞がれにくくなる。
また、そうすることにより、吸収性物品に製造する際に、吸水性ポリマー粒子から生じた微粉が、吸収性物品の製造ラインを汚染する可能性が低くなる。また、吸収性物品から、吸水性ポリマー粒子から生じた微粉が外に漏れる可能性が低くなる。
本明細書では、上述の発塵試験は、以下の通り実施される。
(1)温度:20±5℃及び湿度:65±5%RHの恒温恒湿室に、NISSEI社製のエクセルオートホモジナイザーを準備する。
(2)吸水性ポリマー粒子のサンプルを、目開き150μmのふるいにかけ、上記恒温恒湿室に24時間静置する。
(3)おおよそ10gのサンプルの質量:m1(g)を正確に秤量し、サンプルをホモジナイザーに投入し、サンプルを1,000rpmの回転速度で1分間攪拌する。
(4)攪拌を終えたサンプルを、目開き150μmのふるいにかけ、ふるいを通過した微粉の質量:m2(g)を測定する。
(5)発塵率:D(質量%)を、次の式:
D(質量%)=100×m2/m1
により算出する。
(6)試験を異なる試料で計3回実施し、3回の発塵率の相加平均を採用する。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子が、好ましくは20N以上、より好ましくは30N以上、さらに好ましくは40N以上、そしてさらにいっそう好ましくは50N以上の破断強度を有する。そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子を含む吸収性物品が、使用前に、例えば、搬送中に強い衝撃を受けた場合であっても、吸水性ポリマー粒子の表面が欠けにくくなり、欠け落ちた粒子片である微粉が発生しにくくなる。その結果、上記吸水性ポリマー粒子の使用時に、微粉により、上述の通水路が塞がれにくくなる。
上記破断強度は、工程(3)を省略した以外は、吸水時ゲル強度試験と同様にして測定され、工程(4)及び工程(5)における、「膨潤したサンプル」及び「膨潤した粒子」は、それぞれ、「サンプル」及び「粒子」と読み替える。なお、荷重は、50Nを上限とする。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子が、吸水性試験において、生理食塩水に対する、好ましくは60~120倍、より好ましくは70~100倍、そしてさらに好ましくは75~90倍の吸水倍率(質量比)を有する。そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子、ひいては吸収性物品が、尿、経血等の体液の吸収性に優れる。また、上記吸収性物品を薄型に形成した場合であっても、体液の吸収性に優れる。
なお、当技術分野では、吸水性ポリマー粒子の吸水倍率(吸水量)と、膨潤時の粒子強度との間には負の相関があることが知られており、上記吸水性ポリマー粒子は、従来の吸水性ポリマー粉末と比較して、高い吸水倍率と、高い吸水時ゲル強度とを両立するものである。
本明細書では、上述の吸水性試験は、以下の通り実施される。
(1)吸水性ポリマー粒子のサンプルを、温度:20±5℃及び湿度:65±5%RHの恒温恒湿室に24時間静置する。
(2)おおよそ30mgのサンプルの質量:m3(g)を正確に秤量し、秤量したサンプルに、生理食塩水約6mL(サンプルの約200倍の質量)を加えて3時間静置し、サンプルを膨潤させる。
(3)サンプルを、ポリアミド系繊維のメッシュシートの上に取り出し、ろ紙で吸水性ポリマー粒子の表面に付着した水分を拭取り、膨潤したサンプルの質量:m4(g)を測定する。
(4)サンプルの吸水倍率(質量比):WARを、次の式:
AR=100×(m4-m3)/m3
により算出する。
(5)異なるサンプルで、工程(1)~工程(4)を計3回繰り返し、3つのサンプルの吸水倍率:WARの相加平均を吸水倍率として採用する。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、上述の吸水性試験において、水に対する、好ましくは700~1,500倍、より好ましくは800~1,200倍、そしてさらに好ましくは900~1,100倍の吸水倍率(質量比)を有する。そうすることにより、そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子、ひいては吸収性物品が、イオン濃度の低い体液の吸収性に優れる。また、上記吸収性物品を薄型に形成した場合であっても、イオン濃度の低い体液の吸収性に優れる。
なお、上述の吸水性試験において、水に対する吸水倍率を測定する場合には、正確に秤量した約30mgのサンプルに、サンプル30mg当たり、「生理食塩水約6mL(サンプルの約200倍の質量)」の代わりに、『イオン交換水約60mL(サンプルの約2,000倍の質量)』を加える。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、吸上げ試験において、生理食塩水に対する、好ましくは15~40mm、より好ましくは18~35mm、そしてさらに好ましくは20~30mmの吸上げ高さを有する。そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子層を含む第1吸収体が、イオン濃度の低い体液に対する初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れる。
本明細書では、上述の吸上げ試験は、以下の通り実施される。
(1)吸水性ポリマー粒子のサンプルを、温度:20±5℃及び湿度:65±5%RHの恒温恒湿室に24時間静置する。
(2)1.0gのサンプルを計量し、底面に、目開き75μmのナイロンメッシュが張られている筒(内径:25mm、高さ:30mm)の中に、サンプルの高さが均一となるように調整しながら配置する。
(3)シャーレ(内径:90mm,高さ:15mm)に、2枚のスペーサー(長さ:25mm×幅:5mm×高さ:0.5mm)を間隔を空けて入れ、次いで、シャーレ内に、24mLの、着色された生理食塩水(生理食塩水1L当たり、1gの青色1号を含む)を注ぐ。
(4)2枚のスペーサーの上に、サンプルが配置された筒を、底面を下を向くように配置し、底面のナイロンメッシュを通過した生理食塩水を、サンプルに吸上げさせる。
なお、サンプルは、着色された生理食塩水を吸上げると、青色に着色した膨潤部分が上昇し、そして膨潤部分と未膨潤部分との境界面もあわせて上昇する。
(5)筒をシャーレ内に入れてから2時間後、筒の底面(ナイロンメッシュ)から、上記境界面のうち最も低い部分の高さを測定する。
(6)試験を異なる試料で計10回実施し、10回の高さの相加平均を、吸上げ高さとして採用する。
(7)上記境界面の均一吸上げ性を、下記3段階で評価する。
○:境界面がフラットに近く、生理食塩水の吸上げが均一である。
△:境界面に凹凸があり、生理食塩水の吸上げが均一でない。
×:境界面の凹凸が大きく、生理食塩水の吸上げが非常に不均一である。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、吸上げ試験において、水に対する、好ましくは15~40mm、より好ましくは18~35mm、そしてさらに好ましくは20~30mmの吸上げ高さを有する。そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子層を含む第1吸収体が、イオン濃度の低い体液に対する初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れる。
吸上げ試験において、水に対する吸上げ高さを測定する場合には、「24mLの、着色された生理食塩水(生理食塩水1L当たり、1gの青色1号を含む)」の代わりに、『24mLの、着色されたイオン交換水(イオン交換水1L当たり、1gの青色1号を含む)』
を加え、そして「生理食塩水」を『イオン交換水』と読み替える。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、保水性試験において、生理食塩水に対する、好ましくは45~110倍、より好ましくは55~95倍、そしてさらに好ましくは60~85倍の保水倍率(質量比)を有する。そうすることにより、第1吸収体が、体液の保水性に優れる。また、それに伴い、上記吸収性物品を薄型に形成した場合であっても、体液の吸収性に優れる。
当技術分野では、吸水性ポリマー粒子の保水倍率(吸水量)と、膨潤時の粒子強度との間には負の相関があることが知られており、上記吸水性ポリマー粒子は、従来の吸水性ポリマー粉末と比較して、高い保水倍率と、高い吸水時ゲル強度とを両立するものである。
本明細書では、上述の保水性試験は、以下の通り実施される。
(1)吸水性ポリマー粒子のサンプルを、温度:20±5℃及び湿度:65±5%RHの恒温恒湿室に24時間静置する。
(2)20mg程度のサンプルの質量:m5(g)を正確に秤量し、秤量したサンプルに、生理食塩水約3.0mL(サンプルの約150倍の質量)を加えて3時間静置し、サンプルを膨潤させる。
(3)サンプルを、目開き75μmのナイロンメッシュで形成した袋に入れ、サンプルを含む袋を、150Gで90秒間、遠心分離器で脱水する。
(4)袋から、サンプルを取り出し、その質量:m6(g)を測定する。
(5)サンプルの保水倍率(質量比):WHRを、次の式:
HR=100×(m6-m5)/m5
により算出する。
(6)異なるサンプルで、工程(1)~工程(5)を計3回繰り返し、3つのサンプルの保水倍率:WHRの相加平均を保水倍率として採用する。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子が、保水性試験において、水に対する、好ましくは500~1,000倍、より好ましくは700~950倍、そしてさらに好ましくは800~900倍の保水倍率(質量比)を有する。そうすることにより、第1吸収体が、イオン濃度の低い体液の保水性に優れる。また、それに伴い、上記吸収性物品を薄型に形成した場合であっても、イオン濃度の低い体液の吸収性に優れる。
なお、上述の保水性試験において、水に対する保水倍率を測定する場合には、「生理食塩水約3.0mL(サンプルの約150倍の質量)」の代わりに、『イオン交換水約22mL(サンプルの約1,100倍の質量)』を加える。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子の平均粒径は、特に制限されず、用途によって変わりうるが、一般的には、100~1,000μm、好ましくは300~1,000μm、そしてより好ましくは300~800μmである。
なお、平均粒径の測定方法は、上述の通りである。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子が、逆相懸濁重合法により製造された吸水性ポリマー粉末と比較して、特に高い効果を有する平均粒径として、好ましくは300~1,000μm、そしてより好ましくは300~800μmが挙げられる。逆相懸濁重合法では、一次粒子として、50~100μmの平均粒径を有する吸水性ポリマー粉末を製造し、それ以上の平均粒径を有する吸水性ポリマー粉末を製造するためには、造粒することが必要となるからである。上記吸水性ポリマー粒子は、造粒せずに、一次粒子として、上記平均粒径を有することができるため、上記平均粒径の範囲では、逆相懸濁重合法により製造された吸水性ポリマー粉末には達成することが難しい、所定の平均真球度と、所定の粒径の変動係数と、所定の吸水時ゲル強度を有することができ、吸水性ポリマー粒子層、ひいては第1吸収体が、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れる。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、当技術分野で一般的に用いられるモノマー骨格を有することができ、例えば、後述の「複数の吸水性ポリマー粒子の製造方法」にて例示されるモノマー骨格、例えば、エチレン系不飽和モノマーに由来する骨格、架橋剤に由来する骨格等を含むことができる。
本開示の吸収性物品では、上記吸水性ポリマー粒子は、気泡を有しないことができる。そうすることにより、上記吸水性ポリマー粒子が、吸水性、吸水時ゲル強度等に優れる。
本開示の吸収性物品では、第1吸収体は、吸水性ポリマー粒子を、吸収性物品の平面方向に均一に保持することができる。第1吸収体が、吸水性ポリマー粒子が存在しない吸水性ポリマー粒子不存在領域を有しなくとも、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れるからである。もっとも、本開示の吸収性物品では、第1吸収体が、吸水性ポリマー粒子を、吸収性物品の平面方向に不均一に保持していてもよい。
本開示の吸収性物品としては、吸水性ポリマー粉末を含みうるものであれば、特に制限されず、尿を吸収するための吸収性物品、例えば、使い捨ておむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド、ペット用シート、女性用の吸収性物品、例えば、生理用ナプキン、パンティーライナー等が挙げられる。
上記吸水性ポリマー粒子の製造方法の一例を説明する。上記製造方法は、以下のステップを含む。
(i)エチレン系不飽和モノマー、ラジカル重合開始剤及び水を含む重合組成物を、複数の液滴として、疎水性溶媒に放出するステップ(以下、「液滴放出ステップ」と称する場合がある)
(ii)上記疎水性溶媒内で、上記複数の液滴内の上記重合組成物を重合させ、上記複数の液滴から複数の吸水性ポリマー含水粒子を形成するステップ(以下、「吸水性ポリマー含水粒子形成ステップ」と称する場合がある)
(iii)上記疎水性溶媒から、上記複数の吸水性ポリマー含水粒子を取出し、上記複数の吸水性ポリマー含水粒子を乾燥することにより、上記複数の吸水性ポリマー粒子を形成するステップ(以下、「吸水性ポリマー粒子形成ステップ」と称する場合がある)
[液滴放出ステップ]
液滴放出ステップにおける重合組成物は、エチレン系不飽和モノマー、ラジカル重合開始剤、水等を含む。
上記エチレン系不飽和モノマーとしては、当技術分野で用いられるものであれば、特に制限されず、例えば、(メタ)アクリル酸系モノマーが挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味する。
上記重合組成物は、上記エチレン系不飽和モノマーを、一般的には40~70質量%、好ましくは60~70質量%の比率で含む。
上記(メタ)アクリル酸系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸(すなわち、(メタ)アクリル酸の非中和物)、(メタ)アクリル酸の中和物、(メタ)アクリル酸の誘導体、例えば、エステル化物等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸の中和物としては、例えば、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩が挙げられる。上記アルカリ金属塩としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム塩等が挙げられ、ナトリウム及びカリウム塩が好ましい。
なお、上記重合組成物から形成される吸水性ポリマー粒子が、(メタ)アクリル酸系モノマーに由来するモノマー骨格を有する場合には、吸水性ポリマー粒子において、(メタ)アクリル酸の誘導体に由来するモノマー骨格を除き、酸基(カルボキシル基)の85~100モル%が、中和されていることが好ましい。
従って、吸水性ポリマー粒子において、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸の中和物に由来する骨格の酸基(カルボキシル基)の85~100モル%が中和されている場合には、上記重合組成物が、酸基の85~100モル%が中和された(メタ)アクリル酸系モノマーを含んでもよく、あるいは、例えば、吸水性ポリマー含水粒子に含まれる上記酸基を中和し、最終的に、吸水性ポリマー粒子が、酸基の85~100モル%が中和された(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する骨格を含むようにしてもよい。
上記重合組成物は、架橋剤を含むことが好ましい。上記架橋剤としては、例えば、(i)重合性不飽和基を少なくとも2つ有する重合性架橋剤、(ii)カルボキシル基と反応しうる反応性基を少なくとも2つ有する反応性架橋剤、(iii)重合性不飽和基と、カルボキシル基と反応しうる反応性基とを有する重合性反応性架橋剤が挙げられる。形成される吸水性ポリマー粒子の吸水特性の観点からは、上記架橋剤としては、アクリレート系、アリル系、アクリルアミド系の重合性架橋剤であることが好ましい。上記重合組成物が架橋剤を含む場合には、上記重合組成物は、上記架橋剤を、エチレン系不飽和モノマーに対して、好ましくは0.02~0.15モル%の割合で含む。
上記架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、N,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリアリルイソシアヌレート、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、光ラジカル重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤が挙げられる。形成される吸水性ポリマー粒子の特性の観点からは、上記ラジカル重合開始剤は、光ラジカル重合開始剤であることが好ましく、ラジカル重合開始剤が、熱ラジカル重合開始剤を含む場合には、光ラジカル重合開始剤と併用されることが好ましい。
上記重合組成物は、上記ラジカル重合開始剤を、エチレン系不飽和モノマーに対して、好ましくは0.001~20質量%、そしてより好ましくは0.1~10質量%の割合で含む。
上記光ラジカル重合開始剤としては、約200nm~約600nmの波長の光によりラジカルを発生しうるものが好ましく、例えば、ベンゾイン、アセトイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーズケトン、キサントン、クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ナフトール、アントラキノン、ヒドロキシアントラセン、アセトフェノンジエチルケタール、α-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチルフェニルプロパン、それらの任意の組み合わせ等が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、t-ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシピバレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等が挙げられる。
上記重合組成物が水を含むこと、一定温度に保持された疎水性溶媒に放出されること等により、重合組成物の液滴の温度が、エチレン系不飽和モノマーの重合に伴って発生する熱により上昇しにくくなる。なお、水は、重合組成物から吸水性ポリマー含水粒子を形成した後、その多くが取り除かれる。
上記疎水性溶媒としては、重合組成物と混和せず、重合組成物中の成分と反応しないものであれば、特に制限されない。また、上記疎水性溶媒は、重合組成物に低い比重を有することが好ましい。
上記疎水性溶媒としては、例えば、シリコーンオイル(例えば、ジメチルポリシロキサン)、油(例えば、トリグリセリド、例えば、植物性油、例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド)、炭化水素(例えば、流動パラフィン)、それらの任意の組み合わせ等が挙げられる。
上記疎水性溶媒の温度は、好ましくは0℃超且つ30℃以下の範囲にある。そうすることにより、製造される上記複数の吸水性ポリマー粒子が、所定の平均真球度、所定の粒径の変動係数、所定の吸水時ゲル強度等を有しやすくなり、吸水性ポリマー粒子層、ひいては第1吸収体が、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に優れやすくなる。また、上記複数の吸水性ポリマー粒子が、気泡を含みにくくなる。
上記重合組成物は、疎水性溶媒に液滴として放出されるのであれば、放出方法は特に制限されず、例えば、上記重合組成物は、射出ノズルを備える重合装置を用いて、液滴として、疎水性溶媒に放出される。具体的には、上記射出ノズルの先端を、疎水性溶媒に浸漬した状態で、上記重合組成物を、上記射出ノズルから、疎水性溶媒の内部に、直接、定量的に射出し、疎水性溶媒中で上述の液滴を形成する。上記射出ノズルから、重合組成物を射出する量としては、例えば、30~60mL/分が挙げられる。上記射出ノズルは、特開2008-11765号公報等に記載されるものを利用することができ、そして図3に示される重合装置201に関連して後述する。上記重合組成物は、疎水性溶媒の内部に液滴として放出されることが好ましい。液滴の形状を保持するためである。
上記複数の液滴のそれぞれが、原則として、重合により、複数の吸水性ポリマー含水粒子のそれぞれ、並びに複数の吸水性ポリマー粒子のそれぞれを形成する。従って、所定の粒径の変動係数を有する、複数の吸水性ポリマー粒子を製造する観点からは、上記複数の液滴は、所定の液滴径の変動係数を有することが好ましい。具体的には、上記複数の液滴は、吸水性ポリマー粒子の粒径の変動係数と同様の液滴径の変動係数を有することが好ましく、好ましくは0.01~0.20、より好ましくは0.03~0.15、そしてさらに好ましくは0.05~0.10の粒径の変動係数を有する。
また、上記複数の液滴が、上述の液滴径の変動係数を有することにより、複数の吸水性ポリマー粒子の個々の粒子が、均質な特性を有しやすくなり、ひいては、複数の吸水性ポリマー粒子が、高い平均真球度と、高い吸水時ゲル強度、高い保水倍率等を有しやすくなる。
上記液滴径の変動係数は、上述の吸水性ポリマー粒子の変動係数の測定方法と同様に測定されうる。
[吸水性ポリマー含水粒子形成ステップ]
吸水性ポリマー含水粒子形成ステップでは、疎水性溶媒内で、複数の液滴内の重合組成物を重合させ、複数の吸水性ポリマー含水粒子を形成する。
ラジカル重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤である場合には、光源、例えば、水銀灯、蛍光灯、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライド灯、UV-LEDランプ等から、光、例えば、約200nm~約600nmの波長の光を、例えば、疎水性溶媒及び複数の液滴を含む形成管に照射し、複数の液滴のそれぞれにおいて、重合組成物を光重合させ、複数の液滴のそれぞれから、吸水性ポリマー含水粒子を形成することができる。当該観点からは、疎水性溶媒は、光源から照射される光の波長に対する透過率が高いことが好ましい。また、上記形成管は、光源から照射される光の波長に対する透過率が高いことが好ましく、例えば、石英ガラスから形成される。
上記ラジカル重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤のみを含む場合には、重合組成物及び疎水性溶媒は、加熱されないことが好ましい。形成される、複数の吸水性ポリマー含水粒子、ひいては複数の吸水性ポリマー粒子が、気泡を含みにくくなるためである。
上記ラジカル重合開始剤が、熱ラジカル重合開始剤のみを含む場合には、疎水性溶媒の温度は、熱ラジカル重合開始剤が機能しうる温度、例えば、10時間半減期温度以上の温度に維持することが好ましい。上記ラジカル重合開始剤が、熱ラジカル重合開始剤のみを含む場合には、例えば、疎水性溶媒及び複数の液滴を含む重合槽を、当該熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度以上の温度に維持することにより、複数の液滴のそれぞれにおいて、重合組成物を熱重合させ、複数の液滴のそれぞれから、吸水性ポリマー含水粒子を形成することができる。
なお、この場合には、液滴を形成する前の重合組成物を加熱しないことが好ましい。重合組成物が、疎水性溶媒中に液滴として放出される前に重合が開始し、重合性組成物が液滴化しにくくなる可能性があるからである。
上記ラジカル重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤及び熱ラジカル重合開始剤の両方を含む場合には、液滴を形成する前の重合組成物を、加熱しないことが好ましい。重合組成物が疎水性溶媒に液滴として放出される前に重合が開始し、重合性組成物が液滴化しにくくなる可能性があるからである。また、疎水性溶媒を、熱ラジカル重合開始剤が機能しうる温度に維持することができる。さらに、例えば、形成管及び重合槽を備える重合装置を準備し、上記形成管において疎水性溶媒を室温に維持するとともに光源から光を照射して、重合組成物を光重合させ、次いで、上記重合槽において、疎水性溶媒を熱ラジカル重合開始剤が機能しうる温度に維持し、重合組成物を熱重合させてもよい。
[吸水性ポリマー粒子形成ステップ]
吸水性ポリマー粒子形成ステップでは、疎水性溶媒から、複数の吸水性ポリマー含水粒子を取出し、複数の吸水性ポリマー含水粒子を乾燥することにより、複数の吸水性ポリマー粒子を形成する。
疎水性溶媒から取り出された吸水性ポリマー含水粒子を、常温又は高温条件下、例えば、40~200℃の温度で、常圧又は減圧下で乾燥し、複数の吸水性ポリマー粒子を形成する。
上記製造方法を実施するための重合装置の例を、図3に示す。図3において、重合装置201は、重合組成物303を保持している重合組成物タンク203、重合組成物303の搬送速度を調節する定量ポンプ205、重合組成物303を搬送する送液管207、光源211を備える光照射室209、重合組成物303を射出する射出ノズル213、整流多孔盤215、疎水性溶媒305を保持し、液滴を光重合させる形成管217、吸水性ポリマー含水粒子301を疎水性溶媒305から分離する分離スクリーン219、疎水性溶媒305を保持する疎水性溶媒タンク221、疎水性溶媒305の搬送速度を調整する定量ポンプ223、疎水性溶媒305の温度を調整する温度調整器225、及び疎水性溶媒305を搬送する送液管227を備える。
疎水性溶媒305は、形成管217、疎水性溶媒タンク221、定量ポンプ223、温度調整器225、送液管227及び整流多孔盤215の間を循環しており、循環速度は、定量ポンプ223により制御され、疎水性溶媒305の温度は、温度調整器225により制御されている。形成管217は、その大部分が、光照射室209の内部に配置されている。
重合組成物303は、重合組成物タンク203から、定量ポンプ205及び送液管207を介して、射出ノズル213に供給される。次いで、重合組成物303は、射出ノズル213から射出され、形成管217内で液滴307を形成する。次いで、液滴307は、形成管217内で、光源211から照射された光に暴露され、液滴307内の重合組成物303が光重合し、吸水性ポリマー含水粒子301を形成する。吸水性ポリマー含水粒子301は、分離スクリーン219により、疎水性溶媒305と分離される。
次いで、吸水性ポリマー含水粒子301を乾燥し、吸水性ポリマー粒子(図示せず)を製造する。
当技術分野では、吸水性ポリマー粉末の製造方法として、溶液重合法、逆相懸濁重合法、気相法等の製造方法が知られている。
溶液重合法では、重合されたポリマー塊を粉砕することにより、吸水性ポリマー粉末が製造されているが、溶液重合法は、ポリマー塊を粉砕する工程を含むため、製造される吸水性ポリマー粉末は、不定形の形状を有し、そして微粉を多く含む傾向がある。従って、溶液重合法で製造された、複数の吸水性ポリマー粉末は、吸水性ポリマー粉末層を形成した際に、粒子間の空隙が大きい部分、すなわち、通水路の幅が広い部分を含むので、毛細管現象等を利用した、水の吸上げが行いにくい。また、溶液重合法で製造された、複数の吸水性ポリマー粉末では、微粉が通水路の狭い部分を塞ぐ傾向があり、水を吸上げにくくなる。その結果、溶液重合法で製造された、複数の吸水性ポリマー粉末を含む吸収性物品は、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に劣る傾向がある。
また、逆相懸濁重合法では、製造される吸水性ポリマー粉末の粒径の調整が難しく、吸収性物品用途では、造粒等の追加の工程を行い、吸水性ポリマー粉末を大粒径化することが好ましいが、造粒された吸水性ポリマー粉末は、粒径の変動係数、平均真球度、吸水時ゲル強度等に劣り、そして一次粒子が微粉として通水路を塞ぐ傾向がある。その結果、逆相懸濁重合法で製造された、複数の吸水性ポリマー粉末を含む吸収性物品は、初期吸上げ性及び経時吸上げ性に劣る傾向がある。
また、逆相懸濁重合法では、界面活性剤を用いることが必須であるが、上記製造方法では、界面活性剤を用いてもよい、例えば、重合組成物が界面活性剤を含んでもよいが、上記製造方法では、界面活性剤を用いなくてもよい。例えば、重合組成物が界面活性剤を含まなくともよい。
上記製造方法が、界面活性剤を用いない場合には、形成される吸水性ポリマー粒子が、その表面に界面活性剤を有しない。その結果、製造された吸水性ポリマー粒子の表面において、界面活性剤が、その疎水性部分を外側に向けて配置されることがなくなり、吸水性ポリマー粒子の吸水性及び保水性が、界面活性剤の疎水性部分により阻害されない。
さらに、気相法では、重合組成物を射出する射出ノズルまで熱が伝わり、射出光で詰まりやすいとの課題がある。また、気相法で製造された吸水性ポリマー粉末は、その内部に気泡を保持する傾向があり、吸水性、吸水時ゲル強度等の観点から問題がある。
上記製造方法では、製造される吸水性ポリマー粒子が、その内部に気泡を含みにくく、そして上記吸水性ポリマー粒子は、気相法で製造された吸水性ポリマー粉末と比較して、吸水性、吸水時ゲル強度等に優れる利点を有する。
本明細書では、乾燥は、水分を昇華させずに行う乾燥を意味する。上記乾燥は、通常、0℃以上、例えば、常温、好ましくは、高温、例えば、40~200℃の温度で実施することができる。上記乾燥は、1気圧又は減圧下で実施することができる。
以下、例を挙げて本開示を説明するが、本開示はこれらの例に限定されるものではない。
[製造例1]
エチレン系不飽和モノマーとしての60質量%のアクリル酸カリウム(日本触媒製)水溶液90質量部及びアクリルアミド(和光純薬製)10質量部と、光ラジカル重合開始剤としてのベンゾインイソブチルエーテル1.0質量部と、架橋剤としてのN,N'-メチレンビスアクリルアミド0.5重量部とを混合し、重合組成物No.1を準備した。
図3に示される重合装置201を用いて、重合組成物No.1から、複数の吸水性ポリマー粒子(以下、「粒子No.1」と称する)を製造した。具体的には、重合組成物No.1を、射出ノズル213から、30mL/秒の速度で、形成管217の疎水性溶媒305中に液滴として射出した。なお、形成管217は、全長:約1.0m、内径:約12mmの大きさを有し、形成管217内では、疎水性溶媒305として、約10℃に保持されたジメチルポリシロキサンが、約3L/分の速度で循環していた。
形成管217内に液滴として射出された重合組成物No.1に、光源211としての高圧水銀灯(波長320~400nm)から紫外線を照射し、液滴内の重合組成物No.1を重合し、複数の吸水性ポリマー含水粒子No.1を形成した。
ジメチルポリシロキサンから、複数の吸水性ポリマー含水粒子No.1を取り出し、減圧下、80℃で乾燥し、粒子No.1を製造した。
[製造例2]
逆相懸濁重合法により製造された、(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する骨格を有する吸水性ポリマー粉末(市販品、以下、「粉末No.2」と称する)を準備した。粉末No.2は、逆相懸濁重合法により、約80μmの一次粒子を製造し、次いで、当該一次粒子を造粒することにより形成されたものである。
[製造例3]
溶液重合法により製造された、(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する骨格を有する吸水性ポリマー粉末(市販品、以下、「粉末No.3」と称する)を準備した。粉末No.3は、溶液重合法により製造されたポリマー塊を粉砕し、粉末化することにより形成されたものである。
[実施例1、並びに比較例1及び比較例2]
粒子No.1、粉末No.2及び粉末No.3の、平均粒径、粒径の変動係数、粒径分散係数、平均真球度、発塵試験における発塵率、破断強度、吸水時ゲル強度試験における吸水時ゲル強度、吸水性試験における吸水倍率(質量比、水、生理食塩水)、保水性試験における保水倍率(質量比、水、生理食塩水)、並びに吸上げ試験における吸上げ高さ及び均一吸上げ性を評価した。なお、測定方法は、本明細書に記載の通りである。
結果を表1に示す。また、粒子No.1、粉末No.2及び粉末No.3の粒度分布(個数基準)を、図4~図6に示す。図4~図6に示される粒度分布は、本明細書の平均粒径等の測定方法に従って測定されたものであり、粒径/μmの「400-450」は、『400μm超且つ450μm以下』を意味する。
Figure 0007085795000002
表1に示されるように、実施例1の粒子No.1は、比較例1の逆相懸濁重合法で製造された粉末No.2及び比較例2の溶液重合法で製造された粉末No.3と比較して、吸上げ試験において、優れた吸上げ高さが及び均一吸上げ性を有することが分かる。従って、粒子No.1では、通水路が確保され続けたことが示唆される。一方、粉末No.2及び粉末No.3では、吸上げ高さ及び均一吸上げ性の両方が、粒子No.1よりも劣り、微粉等により通水路が塞がれたことが示唆される。粒子No.1の優れた吸上げ高さ及び均一吸上げ性は、粒子No.1の粒径の変動係数が0.08と小さく、平均真球度が0.94と高く、そして吸水時ゲル強度が112mNと高いこととに起因する。
表1には示されていないが、粒子No.1は、粉末No.2及び粉末No.3と比較して、サンプルが配置された筒を生理食塩水に浸漬直後の吸上げ性、すなわち、初期吸上げ性に優れていた。なお、表1に示されるように、粒子No.1は、粉末No.2及び粉末No.3と比較して、吸上げ高さ、すなわち、経時吸上げ性に優れることが明らかである。
[製造例4]
10cm×10cmのサイズにカットされた、親水処理されたスパンボンド不織布(旭化成株式会社製 エルタスアクア,坪量:18g/m2)の上に、10cm×10cmのサイズにカットされた、エアスルー不織布(ユニ・チャーム株式会社製,坪量:20g/m2)を積み重ね、その上(周縁部を除く)に、製造例1で製造された粒子No.1を、坪量が100g/m2となるように散布し、その上に、10cm×10cmのサイズにカットされた、親水処理されたスパンボンド不織布(旭化成株式会社製 エルタスアクア,坪量:18g/m2)を積み重ね、積み重ね物の周縁をシール融着して、第1吸収体No.1を形成した。
シートパルプ(インターナショナル・ペーパー製)を粉砕及び積層し、10cm×10cmのサイズにカットした積層パルプ(坪量:100g/m2)の上に、吸水性ポリマー粉末(住友精化株式会社製 SA60S,平均粒径:350μm,坪量:100g/m2)を散布し、その上に、シートパルプ(インターナショナル・ペーパー製)を粉砕及び積層し、10cm×10cmのサイズにカットした積層パルプ(坪量:100g/m2)を積み重ね、それらをティッシュ(坪量:15g/m2)で覆い、第2吸収体No.1を形成した。
なお、住友精化株式会社製 SA60Sは、逆相懸濁重合法により製造された、(メタ)アクリル酸系モノマーに由来する骨格を有する吸水性ポリマー粉末であり、そして造粒により大粒径化したものである。
第2吸収体No.1の上に、第1吸収体No.1を積み重ね、その上に、液透過性シートとしてのエアスルー不織布を積み重ね、簡易吸収性物品No.1を製造した。
[製造例5]
製造例1で製造された粒子No.1の坪量を、「100g/m2」から『200g/m2』に変更した以外は、製造例4の第1吸収体No.1の形成方法と同様にして、第1吸収体No.2を形成した。また、「第1吸収体No.1」を『第1吸収体No.2』に変更した以外は、製造例4の簡易吸収性物品No.1の製造方法と同様にして、簡易吸収性物品No.2を製造した。
[製造例6]
住友精化株式会社製 SA60Sをふるい分けし、平均粒径:430nmを有する、SA60S調整物を形成した。次いで、「製造例1で製造された粒子No.1を、坪量が100g/m2となるように」散布する部分を、『SA60S調整物を、坪量が150g/m2となるように」散布した以外は、製造例4の第1吸収体No.1の形成方法と同様にして、第1吸収体No.3を形成した。また、「第1吸収体No.1」を『第1吸収体No.3』に変更した以外は、製造例4の簡易吸収性物品No.1の製造方法と同様にして、簡易吸収性物品No.3を製造した。
なお、SA60Sは、保水性試験において、生理食塩水に対する、38倍の保水倍率(質量比)を有し、そして吸水性試験において、生理食塩水に対する、58倍の吸水倍率(質量比)を有していた。
[製造例7]
「製造例1で製造された粒子No.1を、坪量が100g/m2となるように」散布する部分を、『SA60S調整物を、坪量が300g/m2となるように」散布した以外は、製造例4の第1吸収体No.1の形成方法と同様にして、第1吸収体No.4を形成した。また、「第1吸収体No.1」を『第1吸収体No.4』に変更した以外は、製造例4の簡易吸収性物品No.1の製造方法と同様にして、簡易吸収性物品No.4を製造した。
[実施例2及び3,並びに比較例3及び4]
簡易吸収性物品No.1~No.4の吸収時間(秒)、リウェット(g)、並びに第1吸収体保持率(質量%)及び第2吸収体保持率(質量%)を、下記測定方法に従って評価した。結果を表2にまとめる。
[吸収時間及びリウェットの測定]
(1)簡易吸収性物品No.1~No.4の各サンプルの液透過性シートの上に、内径が60mmの円筒を置き、円筒内に生理食塩水(1回目)を50g滴下する(1回目の滴下)。
(2)1回目の滴下の開始から55分後に、液透過性シートの上に、初期質量を測定したろ紙を置き、その上に3.5kgのおもりを載せる。
(3)1回目の滴下の開始から58分(おもりを載せてから3分)後に、おもり及びろ紙を取り除き、生理食塩水を吸収したろ紙の試験後質量を測定し、ろ紙の質量の増加分を1回目リウェット(g)とする。
(4)1回目の滴下の開始から60分後に、円筒内に生理食塩水(2回目)を50g滴下する(2回目の滴下)。
(5)2回目の滴下の開始から、上記円筒内の液透過性シート上に液溜まりがなくなるまでの時間を測定し、2回目吸収時間(秒)とする。
(6)1回目の滴下の開始から115分(2回目の滴下の開始から55分)後に、液透過性シートの上に、初期質量を測定したろ紙を置き、その上に3.5kgのおもりを載せる。
(7)1回目の滴下の開始から118分(2回目の滴下の開始から58分,おもりを載せてから3分)後に、おもり及びろ紙を取り除き、生理食塩水を吸収したろ紙の試験後質量を測定し、ろ紙の質量の増加分を2回目リウェット(g)とする。
(8)異なるサンプルで(1)~(7)の工程を計5回繰り返し、全サンプルの2回目吸収時間(秒)の平均値及び2回目リウェット(g)の平均値を、それぞれ、吸収時間(秒)及びリウェット(g)として採用する。
[第1吸収体保持率(質量%)及び第2吸収体保持率(質量%)の測定]
(1)簡易吸収性物品No.1~No.4の各サンプルにおいて、第1吸収体の初期質量:M10(g)と、第2吸収体の初期質量:M20(g)とを測定する。
(2)簡易吸収性物品No.1~No.4の各サンプルの液透過性シートの上に、内径が60mmの円筒を置き、円筒内に生理食塩水(1回目)を50g滴下する(1回目の滴下)。
(3)1回目の滴下の開始から60分後に、円筒内に生理食塩水(2回目)を50g滴下する(2回目の滴下)。
(4)1回目の滴下の開始から90分(2回目の滴下の開始から30分)後に、第1吸収体及び第2吸収体を分離し、第1吸収体の試験後質量:M11(g)と、第2吸収体の試験後質量:M21(g)とを測定する。
(5)第1吸収体の生理食塩水吸収量:M1(g)を、次の式:
M1(g)=M11(g)-M10(g)
から算出する。
同様に、第2吸収体の生理食塩水吸収量:M2(g)を、次の式:
M2(g)=M21(g)-M20(g)
から算出する。
(6)第1吸収体保持率:M1h(質量%)を、次の式:
M1h(質量%)=100×M1/(M1+M2)
から算出する。
同様に、第2吸収体保持率:M2h(質量%)を、次の式:
M2h(質量%)=100×M2/(M1+M2)
から算出する。
(7)異なるサンプルで、(1)~(6)の工程を計5回繰り返し、全サンプルの第1吸収体保持率(質量%)の平均値及び第2吸収体保持率(質量%)の平均値を、それぞれ、第1吸収体保持率(質量%)及び第2吸収体保持率(質量%)として採用する。
Figure 0007085795000003
生理食塩水の吸水性能(=[吸水性ポリマー粉末の坪量]×[吸水性ポリマー粉末の生理食塩水に対する吸水倍率])が近い、簡易吸収性物品No.1と、簡易吸収性物品No.3とを比較すると、簡易吸収性物品No.1は、吸収時間が短く、そしてリウェット性にも優れている。簡易吸収性物品No.2と、簡易吸収性物品No.4とを比較しても同様である。
また、簡易吸収性物品No.1及びNo.2は、簡易吸収性物品No.3及びNo.4と比較して、第2吸収体保持率が高かった。このことは、生理食塩水の吸収量が増えても、これらの第1吸収体に含まれる粒子No.1は、第2吸収体に積極的に生理食塩水を受け渡すことができたものと思われる。一方、簡易吸収性物品No.3及びNo.4では、生理食塩水の量が増えるとともに、これらの第1吸収体に含まれるSA60S調整物がブロッキングし、第2吸収体に生理食塩水を受け渡しにくくなっていたことが示唆される。
また、吸収時間及びリウェットの測定の終了後、第1吸収体を観察したところ、簡易吸収性物品No.1及びNo.2では、粒子No.1が、スパンボンド不織布から外に飛び出していなかったが、簡易吸収性物品No.3及びNo.4では、SA60S調整物の一部が、スパンボンド不織布の外に飛び出しているのが観察された。
1 吸収性物品
3 液透過性シート
5 第1吸収体
7 第2吸収体
9 液不透過性シート
11 吸水ポリマー粒子
13 吸水性ポリマー粒子層
15 第1コアラップ
17 吸水性ポリマー粉末
19 パルプ繊維
21 第2吸収コア
23 第2コアラップ
101 防漏壁
103 弾性部材
105 固定部
107 弾性部材
109 テープファスナ
201 重合装置
203 重合組成物タンク
205 定量ポンプ
207 送液管
209 光照射室
211 光源
213 射出ノズル
215 整流多孔盤
217 形成管
219 分離スクリーン
221 疎水性溶媒タンク
223 定量ポンプ
225 温度調整器
227 送液管
301 吸水性ポリマー含水粒子
303 重合組成物
305 疎水性溶媒
307 液滴

Claims (14)

  1. 液透過性シート、第1吸収体、第2吸収体及び液不透過性シートを、その順で備える吸収性物品であって、
    第1吸収体が、300~1,000μmの平均粒径と、0.90~0.99の平均真球度と、0.01~0.20の粒径の変動係数と、吸水時ゲル強度試験における、生理食塩水に対する、20~50mNの吸水時ゲル強度とを有する、複数の吸水性ポリマー粒子から成る吸水性ポリマー粒子層を含
    前記複数の吸水性ポリマー粒子が、エチレン系不飽和モノマーに由来する骨格と、架橋剤に由来する骨格とを含み、
    前記エチレン系不飽和モノマーに由来する骨格が、(メタ)アクリル酸の中和物に由来する骨格を含む、
    ことを特徴とする、前記吸収性物品。
  2. 前記複数の吸水性ポリマー粒子が、前記架橋剤に由来する骨格を、前記エチレン系不飽和モノマーに由来する骨格に対して、0.02~0.15モル%の比率で含む、請求項に記載の吸収性物品。
  3. 前記複数の吸水性ポリマー粒子が、発塵試験における、0.00~0.20質量%の発塵率を有する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記複数の吸水性ポリマー粒子が、保水性試験において、生理食塩水に対する、45~110倍の保水倍率(質量比)を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記複数の吸水性ポリマー粒子が、吸水性試験において、生理食塩水に対する、60~120倍の吸水倍率(質量比)を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記複数の吸水性ポリマー粒子が、吸上げ試験において、生理食塩水に対する、15~40mmの吸上げ高さを有する、請求項1~のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記複数の吸水性ポリマー粒子が、吸上げ試験において、水に対する、15~40mmの吸上げ高さを有する、請求項1~のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 第1吸収体が、前記吸水性ポリマー粒子層と、前記吸水性ポリマー粒子層に隣接して配置された基材シートとを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  9. 第2吸収体が、第2吸収コアと、第2コアラップとを含み、第2吸収コアが、パルプと、吸水性ポリマー粉末とを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  10. 吸収性物品用の複数の吸水性ポリマー粒子を製造する方法であって、
    (メタ)アクリル酸の中和物を含むエチレン系不飽和モノマー、ラジカル重合開始剤、架橋剤及び水を含む重合組成物を、複数の液滴として、疎水性溶媒に放出する放出ステップ、
    前記疎水性溶媒内で、前記複数の液滴内の前記重合組成物を重合させ、前記複数の液滴から複数の吸水性ポリマー含水粒子を形成する重合ステップ、
    前記疎水性溶媒から、前記複数の吸水性ポリマー含水粒子を取り出す取り出しステップ、そして
    前記複数の吸水性ポリマー含水粒子を乾燥し、前記複数の吸水性ポリマー粒子を形成する粒子形成ステップ、
    を含み、
    前記複数の吸水性ポリマー粒子が、300~1,000μmの平均粒径と、0.90~0.99の平均真球度と、0.01~0.20の粒径の変動係数と、吸水時ゲル強度試験における、生理食塩水に対する、20~50mNの吸水時ゲル強度とを有する、
    ことを特徴とする、前記方法。
  11. 前記重合組成物が、前記架橋剤を、前記エチレン系不飽和モノマーに対して、0.02~0.15モル%の比率で含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記複数の液滴が、0.01~0.20の液滴径の変動係数を有する、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記ラジカル重合開始剤が光ラジカル重合開始剤であり、前記重合ステップにおいて、前記複数の液滴に光を照射することにより、前記複数の液滴内の前記重合組成物を光重合させる、請求項1012のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記重合ステップにおいて、前記複数の液滴内の前記重合組成物を重合させる際の、前記疎水性溶媒の温度が、0℃超且つ30℃以下の範囲にある、請求項1013のいずれか一項に記載の方法。
JP2016188843A 2016-09-27 2016-09-27 吸収性物品 Active JP7085795B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016188843A JP7085795B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 吸収性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016188843A JP7085795B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 吸収性物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018050835A JP2018050835A (ja) 2018-04-05
JP7085795B2 true JP7085795B2 (ja) 2022-06-17

Family

ID=61834488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016188843A Active JP7085795B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7085795B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020017483A1 (ja) * 2018-07-19 2020-01-23 Sdpグローバル株式会社 吸水性樹脂粒子、これを含む吸収体及び吸収性物品
CN114786638B (zh) * 2019-12-23 2023-04-18 花王株式会社 吸收体和吸收性物品

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000273107A (ja) 1999-03-25 2000-10-03 Mitsubishi Chemicals Corp 高吸水性樹脂
JP2004329664A (ja) 2003-05-09 2004-11-25 Livedo Corporation 使い捨て吸収性物品
WO2006123561A1 (ja) 2005-05-16 2006-11-23 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. 吸水性樹脂粒子の製造方法、それにより得られる吸水性樹脂粒子、およびそれを用いた吸収体および吸収性物品
WO2012144564A1 (ja) 2011-04-21 2012-10-26 住友精化株式会社 吸水性樹脂、吸収体及び吸収性物品
WO2013125279A1 (ja) 2012-02-20 2013-08-29 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子の製造方法
WO2015028158A1 (en) 2013-08-26 2015-03-05 Basf Se Fluid-absorbent article
JP2016525621A (ja) 2013-07-31 2016-08-25 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 逆相重合法
WO2016134905A1 (en) 2015-02-25 2016-09-01 Basf Se A process for producing surface-postcrosslinked water-absorbent polymer particles by polymerizing droplets of a monomer solution

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000273107A (ja) 1999-03-25 2000-10-03 Mitsubishi Chemicals Corp 高吸水性樹脂
JP2004329664A (ja) 2003-05-09 2004-11-25 Livedo Corporation 使い捨て吸収性物品
WO2006123561A1 (ja) 2005-05-16 2006-11-23 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. 吸水性樹脂粒子の製造方法、それにより得られる吸水性樹脂粒子、およびそれを用いた吸収体および吸収性物品
WO2012144564A1 (ja) 2011-04-21 2012-10-26 住友精化株式会社 吸水性樹脂、吸収体及び吸収性物品
WO2013125279A1 (ja) 2012-02-20 2013-08-29 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子の製造方法
JP2016525621A (ja) 2013-07-31 2016-08-25 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 逆相重合法
WO2015028158A1 (en) 2013-08-26 2015-03-05 Basf Se Fluid-absorbent article
JP2016535646A (ja) 2013-08-26 2016-11-17 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 流体吸収性製品
WO2016134905A1 (en) 2015-02-25 2016-09-01 Basf Se A process for producing surface-postcrosslinked water-absorbent polymer particles by polymerizing droplets of a monomer solution

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018050835A (ja) 2018-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7009303B2 (ja) 表面後架橋された吸水性ポリマー粒子の製造方法
CN101175632B (zh) 吸收性复合体及其制造方法
CN106715543B (zh) 吸水性树脂粉末以及吸水性树脂粉末的弹性模量的测定方法
ES2932273T3 (es) Artículo absorbente de fluidos
EP2549968B1 (en) Ultrathin fluid-absorbent cores
BE1024645B1 (fr) Article absorbant les fluides
US9073040B2 (en) Water-absorbent polymer particles
EP2313041B1 (en) Fluid-absorbent articles
EP2313042B1 (en) Fluid-absorbent articles
US20160199528A1 (en) Feminine hygiene absorbent article
US20170312148A1 (en) Fluid-absorbent article
CN107438637A (zh) 超吸收性聚合物
JP2006055833A (ja) 吸水性樹脂を主成分とする粒子状吸水剤
JP2018053043A (ja) 複数の吸水性ポリマー粒子、並びに複数の吸水性ポリマー粒子の製造方法
JP7085795B2 (ja) 吸収性物品
JP2018053041A (ja) 複数の吸水性ポリマー粒子、並びに複数の吸水性ポリマー粒子の製造方法
JP7076177B2 (ja) 吸収性物品
US20250025857A1 (en) Absorbent article
JP6865553B2 (ja) 複数の凍結乾燥された吸水性ポリマー粒子の製造方法
WO2022118903A1 (ja) 積層体
JP4868832B2 (ja) 体液吸収物品
WO2024135368A1 (ja) 吸収体及び吸収性物品
BR102018070271A2 (pt) Espuma polimérica absorvente para palmilhas de sapato

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200407

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211221

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7085795

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150