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JP7025885B2 - 含窒素縮合多環式複素芳香環化合物 - Google Patents

含窒素縮合多環式複素芳香環化合物 Download PDF

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JP7025885B2 JP2017201980A JP2017201980A JP7025885B2 JP 7025885 B2 JP7025885 B2 JP 7025885B2 JP 2017201980 A JP2017201980 A JP 2017201980A JP 2017201980 A JP2017201980 A JP 2017201980A JP 7025885 B2 JP7025885 B2 JP 7025885B2
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Description

本発明は、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物に関する。より詳しくは、有機電界発光素子の電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層の材料として好適に用いることができる含窒素縮合多環式複素芳香環化合物、該含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を含む有機電界発光素子用材料、該有機電界発光素子用材料を用いて構成される有機電界発光素子に関する。
含窒素縮合多環式複素芳香環化合物として、例えばピリドナフチリジン化合物は、ピリジンが3つ縮環した化合物であり、有機電界発光素子中の電子輸送層等に一般的に用いられるピリジン、キノリンなどに比べて更に長い縮環構造を有するため、この化学的構造に起因する優れた性質を発揮することが期待される。なお、有機電界発光素子は、ディスプレイとしての種々の優れた特性を有することから、より一層の高性能化を実現できる材料の開発が盛んに進められてきた。
有機電界発光素子の電子輸送層等に利用できる含窒素縮合多環式複素芳香環化合物としては、これまで数例が知られているが、それらのほとんどはピリドナフチリジン骨格の特定の位置に窒素原子があるもののみに限られていた(例えば、特許文献1、2参照。)。
また特定の置換基を結合させたピリドナフチリジン化合物の、染料や有機半導体(molecular semiconductors)への適用可能性を検討したものが開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。
韓国公開特許第2015-0002266号公報 韓国公開特許第2014-0108778号公報
Sarah Fernandezら、他7名、「オーガニックレターズ(Organic LETTERS)」、2016年、第18号、p.3158-3161
上記特許文献1、2に記載のピリドナフチリジン化合物は、上述したようにピリドナフチリジン骨格の特定の位置に窒素原子があるもののみに限られており、ピリドナフチリジン化合物異性体の一部のみを開示するものに過ぎなかった。含窒素縮合多環式複素芳香環化合物においては、それぞれの環の構成原子に1個ずつ窒素原子が存在するピリドナフチリジン骨格を有するものだけでも合計16種類の異性体が存在するうえ、これら異性体のそれぞれに対して多種多様な置換基を適宜結合させることが可能であり、これらの選択により莫大な数の材料設計が可能である。上記特許文献1、2に記載の発明では、これらの化合物について充分に検討されていなかった。また、上記非特許文献1に記載のピリドナフチリジン化合物は、ピリドナフチリジン骨格を1つ有するものであって、該骨格の特定の炭素原子に炭素数10未満の特定の置換基が結合されたものに限定されていた。したがって、更なる含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を開発する余地がある。更なる含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を開発し、そのバリエーションを増やすことは、今後の様々な用途への展開を検討するうえでも好ましい。また、当該含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を様々な用途において種々の目的で用いる場合に選択の幅を拡げることになり、大きな技術的意義がある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、新規な含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、ピリジン等の含窒素複素芳香環が3つ縮環した構造に起因する優れた特有の性質が期待される、ピリドナフチリジン化合物等の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物について種々検討し、上記特許文献1、2に記載の発明では検討されていなかった特定の異性体のグループ等に着目した。そして、この特定の異性体のグループのうち、特定の含窒素縮合多環式複素芳香環1つのみから構成され、該含窒素縮合多環式複素芳香環の所定の位置に炭素数13以上の置換基が結合したものや、複数の該含窒素縮合多環式複素芳香環から構成されるものの製造に成功した。また、本発明者らは、このような含窒素縮合多環式複素芳香環化合物が、耐熱性や、電子注入性及び/又は電子輸送性に優れ、有機電界発光素子の電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層等の材料として適したものであることを見出した。なお、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物が電子注入性や電子輸送性に優れる理由は、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物が、含窒素複素芳香環が3つ縮環した構造を有することにより、有機電界発光素子中の電子輸送層等に用いられるピリジン、キノリン、フェナントロリンなどに比べて最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位が低く、陰極からの電子の注入(輸送)を効率的に行うことができると考えられる。更に、本発明者らは、このような含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の水素原子は、他の特定の原子団に置換することができ、それによって様々な構造の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を製造することができることを見出した。上記課題を見事に解決できることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、下記式(1);
Figure 0007025885000001
(式中、X~Xは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかが結合した炭素原子、又は、窒素原子を表し、X~Xの少なくとも1つは窒素原子である。Y~Yは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかが結合した炭素原子、又は、窒素原子を表し、Y~Yの少なくとも1つは窒素原子である。nは、1~4の整数である。Lは、炭素数13以上の1価の置換基、2~4価の連結基、又は、直接結合を表し、nが1の場合、Lは炭素数13以上の1価の置換基であり、nが2の場合、Lは2価の連結基又は直接結合であり、nが3又は4の場合、Lはn価の連結基である。)で表される含窒素縮合多環式複素芳香環化合物である。
本発明はまた、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を含む有機電界発光素子用材料でもある。
本発明は更に、本発明の有機電界発光素子用材料を用いて構成される有機電界発光素子でもある。
本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物は、耐熱性、電子注入性及び/又は電子輸送性に優れ、有機電界発光素子の電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層等の材料として適するものである。
本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物のサイクリックボルタンメトリーの結果を示す図である。 ピリジン、キノリン、フェナントロリン、含窒素複素芳香環が3つ縮環した構造を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物(1)~(12)のHOMO(最高被占軌道)-LUMO(最低空軌道)の分子軌道計算の結果を示す参考図である。 本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の分子軌道(HOMO軌道/LUMO軌道)の分布を示す図である。 本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の分子軌道(HOMO軌道/LUMO軌道)の分布を示す図である。 本発明の好ましい形態におけるハロゲン原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の合成ルートを示す図である。 従来の方法を適用した場合のハロゲン原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の合成ルートを示す図である。 本発明の有機電界発光素子の構造の一例を示した概略図である。 実施例で製造した、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を用いた有機電界発光素子の電圧-電流密度特性の測定結果を示した図である。 実施例で製造した、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を用いた有機電界発光素子の電流密度-電流効率特性の測定結果を示した図である。 比較例の化合物を用いた有機電界発光素子の電圧-電流密度特性の測定結果を示した図である。 比較例の化合物を用いた有機電界発光素子の電流密度-電流効率特性の測定結果を示した図である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物における上記一般式(1)中、上記Lは、炭素数13以上の1価の置換基、2~4価の連結基、又は、直接結合を表す。中でも、上記Lが炭素数13以上の1価の置換基、又は、2~4価の連結基を表すことが好ましい。また、nが1の場合(本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物が含窒素縮合多環式複素芳香環を1つのみ有する場合)、Lは炭素数13以上の1価の置換基である。該1価の置換基としては、炭素数の合計が13以上である限り特に限定されず、例えば、ジアリールアミノ基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基であり、これらの基の水素原子の1または2以上はハロゲン原子やアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基等の置換基で置換されていても良い。
上記2~4価の連結基は、炭素数は特に限定されず、連結基の価数をn価とすると、1価の置換基として上述したものから水素原子を(n-1)個脱離した構造のものを用いることができる。上記2~4価の連結基の炭素数の下限は、通常は1であり、2であることが好ましく、3であることがより好ましく、4であることが更に好ましく、5であることが特に好ましい。
また上記1価の置換基や2~4価の連結基の炭素数の下限は、15であることが一層好ましく、18であることがより一層好ましく、20であることが更に一層好ましく、22であることが最も好ましい。
更に、上記1価の置換基や2~4価の連結基の炭素数の上限は特に限定されないが、容易に合成する観点からは、例えば50であることが好ましく、30であることがより好ましい。
本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物における上記一般式(1)中、Lにおける1価の置換基又は2~4価の連結基は、芳香族炭化水素環及び/又は芳香族複素環を有することが好ましい。中でも、Lにおける1価の置換基又は2~4価の連結基は、芳香族炭化水素環、ベンゾイミダゾール環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、及び、カルバゾール環からなる群より選択される少なくとも1種を有することがより好ましい。これにより、分子軌道計算によれば、最低空軌道(LUMO)は含窒素縮合多環式複素芳香環付近に偏在し、最高被占軌道(HOMO)は芳香族炭化水素環や上述した特定の芳香族複素環付近に偏在してLUMOとHOMOとが分離する。したがって、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を、有機電界発光素子用材料、例えば正孔阻止層、電子輸送層の材料として用いて、例えば正孔と接触する場合に、正孔に対して不安定な含窒素縮合多環式複素芳香環よりは、正孔に対して安定な芳香族炭化水素環の側に偏在するHOMOを介して正孔が接触するために、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の分解をより抑えることができ、素子寿命がより長くなると考えられる。
また本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物における上記一般式(1)中、Lにおける2~4価の連結基は、複数の芳香族炭化水素環が直接結合した構造を有することがより好ましい。これにより、LUMOとHOMOとがより分離することになる。これにより、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を有機電界発光素子用材料として用いた場合に還元のみならず酸化に対してもより安定化することができ、素子寿命がより長くなると考えられる。Lにおける2~4価の連結基は、2つ以上の芳香族炭化水素環がジグザグ構造で結合した構造を有することが更に好ましい。これにより、安定化の効果が顕著なものとなると考えられる。
本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物における上記一般式(1)中、X~Xは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかが結合した炭素原子、又は、窒素原子を表す。なお、これを言い換えると、X~Xは、同一又は異なって、水素原子が結合した炭素原子を表すか、ハロゲン原子が結合した炭素原子を表すか、置換基を有していてもよいアルキル基が結合した炭素原子を表すか、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基が結合した炭素原子を表すか、置換基を有していてもよい芳香族複素環基が結合した炭素原子を表すか、又は、窒素原子を表す。Y~Yについても同様である。なお、X~Xの少なくとも1つは窒素原子であり、Y~Yの少なくとも1つは窒素原子である。以下では、X~X、Y~Yが有していてもよいハロゲン原子、アルキル基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基について説明する。
上記ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は、ヨウ素原子であることが好ましく、中でもフッ素原子がより好ましい。
上記アルキル基としては、例えば炭素数1~18の直鎖状アルキル基、炭素数3~18の分岐鎖状アルキル基、炭素数3~18のシクロアルキル基が好適なものとして挙げられる。
上記炭素数1~18の直鎖状アルキル基としては具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-デシル基等が挙げられる。
上記炭素数3~18の分岐鎖状アルキル基としては具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられる。
上記炭素数3~18のシクロアルキル基としては具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
上記アルキル基としては、炭素数1~18の直鎖状アルキル基又は炭素数5~18の分岐鎖状アルキル基が好ましく、これらの中でも炭素数の上限が14であることが好ましく、10であることがより好ましく、例えば、メチル基、エチル基、tert-ブチル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基が特に好ましい。
上記芳香族炭化水素環基としては、炭素数6~18のものが好適なものとして挙げられ、具体的にはベンゼン、ナフタレン、アントラセン等がより好適なものとして挙げられる。
上記芳香族炭化水素環基の炭素数の上限は、14であることが好ましく、10であることがより好ましく、8であることが更に好ましく、具体的にはベンゼンが特に好ましい。
上記芳香族複素環基としては、炭素、水素以外の原子であるヘテロ原子を環構成原子として含有するものであり、炭素数0~12のものが好適なものとして挙げられ、具体的にはペンタゾール等の五員環窒素含有環基;トリアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、ピロール、インドール、カルバゾール、フラン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン等の五員環複素環基;ピリジン、ピラジン、ピペリジン、モルホリン、チアジン等の六員環複素環基が好適なものとして挙げられる。上記芳香族複素環基としては、これらの中でも炭素数の上限が8であることが好ましく、6であることがより好ましく、5であることが更に好ましい。また、該炭素数の下限が1であることが好ましく、2であることがより好ましく、3であることが更に好ましい。上記芳香族複素環基としては、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、ピロリドン等の窒素原子を有するものが特に好適なものとして挙げられる。
上記X~X、Y~Yが有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基は、更に置換基をもつものであってもよい。該置換基としては、例えば、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数6~12のアリールオキシ基、炭素数2~12のアルキルアミノ基、又は、炭素数7~18のアリールアミノ基が挙げられる。また、上記X~X、Y~Yが有していてもよい芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基は、置換基としてアルキル基をもつものであってもよい。
上記置換基としてのアルキル基、芳香族炭化水素環、芳香族複素環基、ハロゲン原子としては、上述したものと同様のものが好ましい。
上記炭素数1~12のアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、n-ヘプチルオキシ基、n-オクチルオキシ基等の直鎖状又は分岐鎖状のものが好適なものとして挙げられる。
上記炭素数1~12のアルコキシ基の炭素数は、1~8であることが好ましく、1~6であることがより好ましく、1~3であることが更に好ましい。
上記炭素数6~12のアリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
上記炭素数6~12のアリールオキシ基は、上述したもののうち、その炭素数が6~10であることが好ましい。より好ましくは、6~8である。更に好ましくは、6である。
上記炭素数2~12のアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロジニル基、モルホリニル基等の炭素数2~12の非環状又は環状ジアルキルアミノ基が好適なものとして挙げられる。
上記炭素数2~12のアルキルアミノ基の炭素数は、2~8であることが好ましく、2~6であることがより好ましく、2~5であることが更に好ましい。
上記炭素数7~18のアリールアミノ基としては、N-メチル-N-フェニルアミノ基等のN-アルキル-N-アリールアミノ基;ジフェニルアミノ基、カルバゾリル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基等の炭素数12~18のジアリールアミノ基等が好適なものとして挙げられる。
上記炭素数7~18のアリールアミノ基の炭素数は、8~18であることが好ましく、12~18であることがより好ましく、12であることが更に好ましい。
その他、上記置換基は、ジオキサボロラニル基、スタニル基、シリル基、ヒドロキシル基、スルホ基、スルホニル基、ホスホリル基等であってもよい。
なお、上記置換基は、本発明の効果を発揮できる限り、ハロゲン原子やヘテロ原子、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、芳香環等で更に置換されていてもよい。置換基が結合する位置や数は特に限定されない。
これらの中でも、上記置換基は、上記炭素数6~18の芳香族炭化水素環であることが好ましく、炭素数6~12のアリール基であることがより好ましく、ベンゼン環であることが更に好ましい。
上述したアルキル基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基や置換基は、耐熱性、有機電界発光素子用材料としての性能の悪化に特に寄与しないものである。
本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物におけるX~X、Y~Yについて詳細に説明したが、上記X~Xの少なくとも1つが窒素原子である限り、上記X~Xが、同一又は異なって、水素原子と結合した炭素原子、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基と結合した炭素原子、又は、窒素原子を表すことが本発明の1つの好ましい形態である。中でも、上記X~Xが、同一又は異なって、水素原子と結合した炭素原子又は窒素原子を表すことが特に好ましい。また、上記Y~Yの少なくとも1つが窒素原子である限り、上記Y~Yが、同一又は異なって、水素原子と結合した炭素原子、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基と結合した炭素原子、又は、窒素原子を表すことが本発明の1つの好ましい形態である。中でも、上記Y~Yが、同一又は異なって、水素原子と結合した炭素原子又は窒素原子を表すことが特に好ましい。
本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物における上記一般式(1)中、上記X~Xの少なくとも1つは窒素原子である。言い換えれば、上記X~Xの1つ~4つは窒素原子である。中でも、上記X~Xの1つ~3つが窒素原子であることが好ましく、上記X~Xの1つ又は2つが窒素原子であることがより好ましく、上記X~Xの1つが窒素原子であることが更に好ましい。
また上記X~Xの中で、X、X、Xのいずれか1つが窒素原子であることが特に好ましい。
上記Y~Yの少なくとも1つは窒素原子である。言い換えれば、上記Y~Yの1つ~3つは窒素原子である。中でも、上記Y~Yの1つ又は2つが窒素原子であることが好ましく、上記Y~Yの1つが窒素原子であることがより好ましい。
また上記Y~Yの中で、Y、Yのいずれか1つが窒素原子であることが特に好ましい。
なお、上記一般式(1)で表される含窒素縮合多環式複素芳香環化合物では、上記X~Xが有していてもよい置換基同士や、上記Y~Yが有していてもよい置換基同士が、互いに結合して環構造を形成していてもよく、環構造を形成していなくてもよいが、環構造を形成していないことが好ましい。
本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物は、例えば、原料としてピリジン等の含窒素複素芳香環化合物を用いてビピリジン等の二量体を合成し、この二量体の置換基を環化したうえでハロゲン化反応に供してハロゲン原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を合成し、必要に応じて置換基を付与したり二量体化や多量体化したりすることにより簡便に合成することができる。
本発明は、後述する反応式に示すように、原料としてハロゲン原子及び金属置換基を有する含窒素複素芳香環化合物とハロゲン原子及びシアノ基を有する含窒素複素芳香環化合物とをクロスカップリング反応させて2、2’位にそれぞれハロゲン原子及びシアノ基を有する、含窒素複素芳香環化合物の二量体を得る工程、該二量体のハロゲン原子及びシアノ基を環化反応させて環状アミド化合物を得る工程、及び、該環状アミド化合物をハロゲン化ホスホリルと反応させてハロゲン原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を得る工程を含む含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の製造方法でもある。
上記製造方法は、更に、ハロゲン原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物と、ボロン酸エステルとを反応させて上記一般式(1)で表される含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を得る工程を含むことが好ましい。ボロン酸エステルとしては、例えば、ボロン酸エステル基及び炭素数13以上の1価の置換基が直接結合したもの、2個のボロン酸エステル基が直接結合したもの、2~4個のボロン酸エステル基が2~4価の連結基を介して結合したものが挙げられる。
具体的には、先ず、下記反応式に示すように、原料としてピリジン等の含窒素複素芳香環化合物を用いてビピリジン等の二量体を合成する。
Figure 0007025885000002
上記α及びβは、同一又は異なって、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子を表す。Mはボリル基、トリアルキルスタニル基、ハロゲン化亜鉛等の通常クロスカップリング反応で用いられる金属置換基を表す。上記X~X、上記Y~Yは、式(1)において上述したものと同様である。パラジウム触媒としては、例えば、Pd(PPhが好ましい。
次いで、下記反応式に示すように、塩基性条件下で二量体の置換基であるシアノ基及びハロゲン原子を環化し、環状アミド化合物を合成する。
Figure 0007025885000003
上記α、X~X、及び、Y~Yは、上述したものと同様である。
得られた環状アミド化合物を、例えばアミン触媒存在下で、下記反応式に示すように、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン等のハロゲン化ホスホリルと反応させ、ハロゲン原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を合成する。
Figure 0007025885000004
上記γは、塩素、臭素等のハロゲン原子を表す。上記X~X、及び、Y~Yは、上述したものと同様である。
得られたハロゲン原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を、下記反応式に示すように、パラジウム触媒の存在下でボロン酸エステルと反応させ、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を合成することができる。なお、下記反応式ではボロン酸エステル基を2つもつボロン酸エステルを用いているが、ボロン酸エステル1分子中のボロン酸エステル基の数を変更することにより、得られる含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の含窒素縮合多環式複素芳香環の数を適宜変更することができる。
Figure 0007025885000005
上記Lは、式(1)において上述したものと同様である。上記γ、X~X、及び、Y~Yは、上述したものと同様である。
ただし、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の製造方法は、上述したものに制限されない。
本発明はまた、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を含む有機電界発光素子用材料でもある。本発明の有機電界発光素子用材料は、有機電界発光素子の電子輸送層や電子注入層、正孔阻止層の材料(以下では、電子輸送材料、電子注入材料、正孔阻止材料とも言う。)として好適に用いることができるものである。
本発明の有機電界発光素子用材料を電子輸送材料や電子注入材料、正孔阻止材料に用いる場合、本発明の有機電界発光素子用材料は、更に、電子輸送材料や電子注入材料、正孔阻止材料に通常用いることができる化合物等を更に含んでいてもよい。
電子輸送材料や電子注入材料に通常用いることができる化合物の例としては、トリス-1,3,5-(3’-(ピリジン-3’’-イル)フェニル)ベンゼン(TmPyPhB)のようなピリジン誘導体、(2-(3-(9-カルバゾリル)フェニル)キノリン(mCQ))のようなキノリン誘導体、2-フェニル-4,6-ビス(3,5-ジピリジルフェニル)ピリミジン(BPyPPM)のようなピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、バソフェナントロリン(BPhen)のようなフェナントロリン誘導体、2,4-ビス(4-ビフェニル)-6-(4’-(2-ピリジニル)-4-ビフェニル)-[1,3,5]トリアジン(MPT)のようなトリアジン誘導体、3-フェニル-4-(1’-ナフチル)-5-フェニル-1,2,4-トリアゾール(TAZ)のようなトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、2-(4-ビフェニリル)-5-(4-tert-ブチルフェニル-1,3,4-オキサジアゾール)(PBD)のようなオキサジアゾール誘導体、2,2’,2’’-(1,3,5-ベントリイル)-トリス(1-フェニル-1-H-ベンズイミダゾール)(TPBI)のようなイミダゾール誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、ビス[2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(Zn(BTZ))、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq3)などに代表される各種金属錯体、2,5-ビス(6’-(2’,2’’-ビピリジル))-1,1-ジメチル-3,4-ジフェニルシロール(PyPySPyPy)等のシロール誘導体に代表される有機シラン誘導体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
正孔阻止材料に通常用いることができる化合物の例としては、上記電子輸送材料や電子注入材料として用いることのできる化合物の他、2,2’,2”-(1,3,5-ベンジントリイル)―トリス(1-フェニル-1-H-ベンズイミダゾール)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の有機電界発光素子用材料は、材料100質量%中、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を10~100質量%含むものであることが好ましい。
(有機電界発光素子)
本発明は更に、本発明の有機電界発光素子用材料を用いて構成される有機電界発光素子でもある。
本発明の有機電界発光素子は、本発明の有機電界発光素子用材料を用いて得られる電子輸送層や電子注入層、正孔阻止層等の素子構成部材を含んで構成されるものであればよく、その他の素子構成部材としては、通常用いられる材料を用いて作製された一般的な素子構成部材を採用することができる。例えば、本発明の有機電界発光素子は、発光層、陽極、及び、陰極を有し、陰極と発光層との間に、本発明の有機電界発光素子用材料を用いて得られる電子注入層と、必要に応じて電子輸送層とを有し、陽極と発光層との間に正孔輸送層及び/又は正孔注入層を有する構成の素子とすることができる。また本発明の有機電界発光素子は、これらの各層の間に他の層を有していてもよい。なお、これらの各層は、1層からなるものであってもよく、2層以上からなるものであってもよい。更に、本発明の有機電界発光素子は、基板がある側とは反対側に光を取り出すトップエミッション型のものであってもよく、基板がある側に光を取り出すボトムエミッション型のものであってもよい。
本発明の有機電界発光素子において、本発明の有機電界発光素子用材料を蒸着や塗布等の通常用いられる方法を用いて成膜し、有機電界発光素子の電子輸送層や電子注入層、正孔阻止層等の素子構成部材として好適に使用することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「モル質量%」を意味するものとする。
実施例において合成した化合物についての各種測定は、以下のように行った。
H-NMR測定)
試料をテトラメチルシランを含有する重クロロホルムまたは重ジメチルスルホキシドに溶解し、核磁気共鳴装置(Gemini2000、400MHz、Varian社製)により測定した。
(熱分解温度測定)
示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA6200、セイコー・インスツル株式会社製)を用いて、約5mgの試料をアルミニウムパンにいれ、以下のようにして測定した。
測定温度の範囲:室温~500℃
昇温速度:10℃/min
得られた熱分解曲線において5wt%の重量減少が見られたところを熱分解温度とした。
(ガラス転移温度測定)
示差走査熱量分析装置(製品名:DSC6220、セイコー・インスツル株式会社製)を用いて、約3mgの試料を密封式アルミニウムパンに封入して測定した。測定温度の範囲は30℃~融点-10℃(融点のない試料は分解温度-10℃)、昇温(降温)速度は30℃/minとした。昇降温を3回繰り返し、得られたDSC曲線の2サイクル目、3サイクル目の昇温過程部分において、ベースラインがシフトしたところをガラス転移温度(Tg)とした。
(実施例1)
ビピリジン化合物1の合成
Figure 0007025885000006
1000mL三ツ口フラスコに2-シアノ-3-ブロモピリジン(10.0g、54.6mmol)、2-フルオロ-3-ピリジンボロン酸(9.24g,65.6mmol)を入れ、トルエン(220ml)とエタノール(60ml)に溶解させ、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M,60ml,120mmol)を加えた。これにPd(PPh(1.89g,1.64mmol)を加え、還流させながら終夜加熱攪拌した。これを室温まで放冷し、水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過してろ液を濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することによりビピリジン化合物1を3.2g(15.8mmol)得た(収率29%)。
物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl)δ8.78(d,J=3.2Hz,1H),8.39(dd,J=2.0,1H)7.97-8.02(m、1H),7.93(d,J=8.0Hz,1H),7.64(dd,J=3.2Hz,1H),7.39-7.42(m,1H).
環状アミド化合物2の合成
Figure 0007025885000007
ナスフラスコにビピリジン化合物1(3.2g、15.8mmol)水酸化カリウム(4.4g,79.1mmol)、t-ブチルアルコール(63ml)を入れ、還流させながら終夜加熱攪拌した。これを濃縮し、水を加えて溶解させた後、2N塩酸で中和した。析出した固体をろ取し、水、メタノールで洗浄後、減圧下乾燥させ、環状アミド化合物2を1.83g(9.3mmol)得た(収率59%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ12.28(s,1H),8.99(d,1H),8.93(d,1H),8.85(d,1H),8.54(dd,1H),7.88(dd,1H),7.36(dd,1H).
臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物3の合成
Figure 0007025885000008
200ml二ツ口フラスコに環状アミド化合物2(1.83g,9.3mmol)、アセトニトリル(70ml)を入れ、ジイソプロピルエチルアミン(0.84ml,4.8mmol)、オキシ臭化リン(4.0g,13.9mmol)を加えた。この反応溶液を還流させながら終夜加熱攪拌した後、室温まで放冷し、濃縮した。これにクロロホルムを加え、有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥させた。これをろ過してろ液を濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物3を546mg(2.10mmol)得た(収率23%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl)δ9.23(dd,1H),9.14(dd,1H),8.91(dd,1H),8.88(dd,1H),7.90(dd,1H),7.73(dd,1H).
含窒素縮合多環式複素芳香環化合物4の合成
Figure 0007025885000009
シュレンクフラスコに臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物3(546mg,2.10mmol)、ボロン酸エステル(410mg,0.95mmol)、Pd(PPh(121mg,0.11mmol)、ジオキサン(11ml)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M,4.6ml)を入れ、100℃で終夜加熱攪拌した。これを濃縮し、クロロホルムを加え、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過してろ液を濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物4を410mg(0.75mmol)得た(収率80%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ9.22(dd,J=1.2,1.6Hz,2H),9.18(dd,J=1.6Hz,2H),8.99(dd,J=1.6Hz,2H),8.91(dd,J=1.6,2.0Hz、2H),8.31(s,2H),8.23(dd,J=1.6,2.0Hz,2H),7.86(dd,J=4.0Hz,2H),7.68(dd,J=4.4Hz,2H)7.61(d,J=8.0Hz,2H),2.30(s,6H).
(実施例2)
ビピリジン化合物5の合成
Figure 0007025885000010
300mL三ツ口フラスコに4-シアノ-3-ブロモピリジン(3.9g、21.3mmol)、3-フルオロ-4-トリブチルスタニルピリジン(9.05g,23.4mmol)、CuI(406mg,2.1mmol)を入れ、ジオキサン(106ml)に溶解させた。これにPd(PPh(739g,0.64mmol)を加え、還流させながら終夜加熱攪拌した。室温まで放冷後濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することによりビピリジン化合物5を3.9g(19.6mmol)得た(収率92%)。
物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ8.90(d,1H),8.87(s,1H),8.71(s,1H),8.64(d,1H),7.72(d,1H),7.43(t,1H).
環状アミド化合物6の合成
Figure 0007025885000011
ナスフラスコにビピリジン化合物5(3.9g、19.6mmol)、水酸化カリウム(5.49g,97.9mmol)、t-ブチルアルコール(80ml)を入れ、還流させながら終夜加熱攪拌した。濃縮し、水を加えて溶解させた後、2N塩酸で中和した。析出した固体をろ取し、水、メタノールで洗浄後、減圧下乾燥させ、環状アミド化合物6を4.36g得た(不純物含む)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d):δ12.2(s,1H),9.96(s,1H),8.94(d,1H),8.70(s,1H),8.51-8.61(m,2H),8.16(d,1H).
臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物7の合成
Figure 0007025885000012
300ml二ツ口フラスコに環状アミド化合物6(4.36g)、アセトニトリル(170ml)を入れ、ジイソプロピルエチルアミン(2.0ml,11.5mmol)、オキシ臭化リン(9.51g,33.2mmol)を加えた。この反応溶液を還流させながら終夜加熱攪拌した後、室温まで放冷し、水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ろ過してろ液を濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物7を340mg(1.31mmol)得た(ビピリジン化合物5に対し収率6.6%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ10.02(s,1H),9.50(s,1H),9.10(d,1H),8.92(d,1H),8.44(d,1H),8.25(d,1H).
含窒素縮合多環式複素芳香環化合物8の合成
Figure 0007025885000013
二ツ口フラスコに臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物7(340mg,1.31mmol)、ボロン酸エステル(622mg,1.57mmol)、Pd(PPh(76mg,0.065mmol)、ジオキサン(6.5mL)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M,1.6mL)を入れ、100℃で終夜攪拌した。室温まで放冷後、濃縮し、クロロホルムを加え、飽和食塩水で分液洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物8を30mg(0.067mmol)得た(収率5.1%)。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ9.57(s,1H)9.23(dd,1H),8.87-8.90(m,2H),8.27(dd,1H),8.02(m,1H),7.90(d,1H)7.78-7.79(m,2H),7.65(dd,1H),7.54-7.59(m,2H),7.28-7.42(m,3H).
(実施例3)
ビピリジン化合物9の合成
Figure 0007025885000014
300mL三ツ口フラスコに2-シアノ-3-ブロモピリジン(5.0g、27.3mmol)、3-フルオロ-2-トリブチルスタニルピリジン(12.6g,32.8mmol)、CuI(520mg,2.7mmol)を入れ、ジオキサン(140ml)に溶解させた。これにPd(PPh(947mg,0.82mmol)を加え、還流させながら終夜加熱攪拌した。室温まで放冷し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することによりビピリジン化合物9を4.1g(20.3mmol)得た。(収率74%)
物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ8.80(d,J=6.0Hz,1H),8.64(d,1H),8.10(dd,1H),7.50-7.65(m,2H),7.47-7.50(m,1H).
環状アミド化合物10の合成
Figure 0007025885000015
ナスフラスコにビピリジン化合物9(4.1g、20.3mmol)、水酸化カリウム(5.7g,101.7mmol)、t-ブチルアルコール(100ml)を入れ、還流させながら終夜加熱攪拌した。濃縮し、水を加えて溶解させた後、2N塩酸で中和した。析出した固体をろ取し、水、メタノールで洗浄後、減圧下乾燥させ、環状アミド化合物10を3.75g(19mmol)得た(収率93%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d):δ12.00(s,1H),9.09(dd,1H),9.00(dd,1H),8.56(dd,1H),7.91(dd、1H),7.75(dd,1H),5.56-7.59(m,1H).
臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物11の合成
Figure 0007025885000016
300ml二ツ口フラスコに環状アミド化合物10(3.75g,19.0mmol)、アセトニトリル(140ml)を入れ、ジイソプロピルエチルアミン(1.7ml,9.9mmol)、オキシ臭化リン(8.18g,28.5mmol)を加えた。この反応溶液を還流させながら終夜加熱攪拌した後、室温まで放冷し、水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ろ過してろ液を濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物11を546mg(2.10mmol)得た(収率23%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ9.51(dd,1H),9.27(dd,1H),9.07(dd,1H),8.48(dd,1H),7.93(dd,1H),7.76(dd,1H).
含窒素縮合多環式複素芳香環化合物12の合成
Figure 0007025885000017
二ツ口フラスコに臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物11(1.04g,4.0mmol)、ボロン酸エステル(1.90g,4.80mmol)、Pd(PPh(231mg,0.20mmol)、ジオキサン(20mL)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M,6.0mL)を入れ、100℃で終夜攪拌した。室温まで放冷後、濃縮し、クロロホルムを加え、飽和食塩水で分液洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物12を1.64g(3.64mmol)得た(収率91%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ9.53(d,1H),9.09(dd,1H),9.02(dd,1H),8.55-8.57(m,1H),8.49(dd,1H),8.21(d,1H),7.88(d,1H),7.83(dd,1H),7.74(dd,1H),7.66(d,1H),7.41-7.52(m,6H),7.30-7.43(m,1H),7.24-7.26(m,2H).
(実施例4)
含窒素縮合多環式複素芳香環化合物13の合成
Figure 0007025885000018
フラスコに臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物11(2.32g,8.91mmol)、ボロン酸エステル(1.70g,4.05mmol)、Pd(PPh(231mg,0.20mmol)、ジオキサン(88mL)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M,10.2mL)を入れ、90℃で終夜攪拌した。室温まで放冷後、濃縮し、クロロホルム、THF、水を加え、析出固体をろ取した。得られた固体をTHF、水で洗浄後、クロロホルムに投入した。この溶液を熱ろ過し、ろ液を濃縮、アセトンを加えて濾過し、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物13を0.72g(1.37mmol)得た(収率34%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ9.59(d,2H),9.20-9.21(m,2H),9.04-9.05(m,2H),8.90(s,2H),8.61(d,2H),8.36(d,2H),7.75-7.89(m,6H).
(比較例1)
含窒素縮合多環式複素芳香環化合物14の合成
Figure 0007025885000019
二ツ口フラスコに臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物11(390mg,1.50mmol)、ベンゾチオフェンボロン酸(401mg,2.25mmol)、Pd(PPh(87mg,0.075mmol)、ジオキサン(7.5mL)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M,1.8mL)を入れ、100℃で終夜攪拌した。室温まで放冷後、濃縮し、クロロホルムを加え、飽和食塩水で分液洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物14を370mg(1.18mmol)得た(収率79%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ9.54(dd,1H),9.30(s,1H),9.27(dd,1H),8.99(d,1H),8.53(d,1H),7.92-8.98(m,2H),7.89(dd,1H)7.39-7.42(m,2H).
(比較例2)
含窒素縮合多環式複素芳香環化合物15の合成
Figure 0007025885000020
2ツ口フラスコに臭素原子を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物11(520mg,2.00mmol)、ボロン酸(547mg,2.4mmol)、Pd(PPh(116mg,0.10mmol)、ジオキサン(10mL)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M,3.0mL)を入れ、100℃で加熱攪拌した。室温まで放冷後、反応液を酢酸エチルで希釈し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し含窒素縮合多環式複素芳香環化合物15を300mg(0.83mmol)得た(収率41%)。
その物性値は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ9.62(d,1H),9.19(dd,1H),9.09(dd,1H),8.70(dd,1H),8.64(d,1H),8.35(d,1H),8.23-8.26(m,1H),7.80-7.90(m,3H),7.72(t,1H),7.45-7.52(m,2H).
(耐熱性)
実施例1~4、比較例1、2で合成した含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を上述した一般式(1)中のLの炭素数の順で並べて、その耐熱性(熱分解温度)等を比較した結果を下記表1に示す。下記表1中、Tmは、融点を表し、Tgは、ガラス転移温度を表し、Tcは、結晶化温度を表し、Tdは、熱分解温度(5%重量減少温度)を表す。
Figure 0007025885000021
上記表1の結果から、Lの炭素数が多くなるにつれて耐熱性は向上することが分かった。
またLの炭素数が12以下の化合物15はガラス転移温度Tgが低く、同様の化合物14は結晶化温度Tcが低かった。なお、化合物14はガラス転移温度Tgが無いが、結晶化温度が低いため製膜直後はアモルファスであっても容易に結晶化してしまう。化合物15は高温では液体状態となり、安定なアモルファス膜を維持できるものではない。
一方、Lの炭素数が19の化合物8と化合物12は充分に高いガラス転移温度Tgを示し、高温でもアモルファス膜を維持できる。
Lの炭素数が23の化合物13は耐熱性が極めて高い上にガラス転移温度Tgが無く、高温でも安定なアモルファス膜を維持できる。また、化合物13は235℃で結晶化するが、炭素数8の化合物14に比べて結晶化温度は80℃以上高く、高温でも安定なアモルファス膜を維持できる。
Lの炭素数が25の化合物4は耐熱性が極めて高い上にガラス転移温度Tgが無く高温でも安定なアモルファス膜を維持できる。
(還元に対する安定性)
実施例1で合成した含窒素縮合多環式複素芳香環化合物4のサイクリックボルタンメトリーを行った。結果を図1に示す。
繰り返し測定を行っても、酸化還元波にはほとんど変化がなく、還元に対して安定と考えられる。
(HOMO-LUMOの分子軌道計算)
図2は、ピリジン、キノリン、フェナントロリン、含窒素複素芳香環が3つ縮環した構造を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物(1)~(12)のHOMO(最高被占軌道)-LUMO(最低空軌道)の分子軌道計算の結果を示す参考図である。該含窒素縮合多環式複素芳香環化合物(1)~(12)は、それぞれ、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物が有する含窒素縮合多環式複素芳香環に相当する。図2の計算結果から、ピリジンやキノリン、フェナントロリンに比べて、該含窒素縮合多環式複素芳香環化合物(1)~(12)のLUMOのエネルギー準位が低いことが示されている。この結果から、含窒素複素芳香環が3つ縮環した構造を有する含窒素縮合多環式複素芳香環化合物は陰極からの電子の注入(輸送)を効率的に行うことができると考えられる。
(分子軌道(HOMO軌道/LUMO軌道)の分布)
図3-1及び図3-2は、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の分子軌道(HOMO軌道/LUMO軌道)の分布を示す図である。
例えば、図3-1に示した参考例1(Lが2価のベンゼン環1つだけのもの)は含窒素縮合多環式複素芳香環にまでHOMOが分布しているのに対し、図3-1に示した参考例4(Lが2価のジベンゾチオフェン環のもの)、図3-2に示した参考例5(Lが2価のカルバゾール環のもの)、参考例6(Lが1価のベンゾイミダゾール環のもの)は、それぞれ、含窒素縮合多環式複素芳香環へのHOMOの分布が少なく、LUMOとHOMOとがより分離している。また、上述した参考例1に対し、図3-1に示した参考例2(Lが2個の芳香族炭化水素環が直接ジグザグ構造で結合した構造のもの)、参考例3(Lが3個の芳香族炭化水素環が直接ジグザグ構造で結合した構造のもの)は、含窒素縮合多環式複素芳香環へのHOMOの分布がより少なく、LUMOとHOMOとがより分離している。更に、上記参考例2は、図3-2に示した参考例7(Lが2つの芳香族炭化水素環が直接直線状に結合した構造のもの)に対し、含窒素縮合多環式複素芳香環へのHOMOの分布がより少なく、LUMOとHOMOとがより分離している。LUMOとHOMOとが分離する程、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物が酸化に対してより安定化すると考えられる。
(製造方法の簡便性)
韓国公開特許第2015-0002266号公報に記載の合成法により、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物の前駆体である含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を合成した場合、市販原料を用いて5工程を経て合成されることになると考えられる(図5)。これに対し、本発明に係る合成方法は3工程でよい(図4)。したがって、本発明の含窒素縮合多環式複素芳香環は非常に簡便に合成することが可能である。
(実施例5)
有機電界発光素子(有機EL素子)の製造と評価
以下に示す方法により、図6に示す有機EL素子1を製造し、評価した。
[工程1]
基板2として、ITOからなる厚み150nmのパターニングされた電極(陽極3)が形成されている平均厚さ0.7mmの市販されている透明ガラス基板を用意した。そして、陽極3を有する基板2を、アセトン中、イソプロパノール中で超音波洗浄し、その後、UVオゾン洗浄を20分間行った。
[工程2]
基板2を、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。また、三酸化モリブデン(MoO)と、下記式(1)で示されるN,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(α-NPD)と、ケミプロ化成社より購入したホスト材料KHLHS-01と、同じくケミプロ化成社より購入した発光ドーパントKHLDGF-01と、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物12、フッ化リチウム(LiF)、及び、アルミニウム(Al)とを、それぞれアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。そして、真空蒸着装置内を約1×10-5Paの圧力となるまで減圧して、MoOを0.75nm蒸着し、正孔注入層4を製膜した。次にα-NPDを40nm蒸着し、正孔輸送層5を製膜した。次にKHLHS-01をホスト、KHLDGF-01をドーパントとして30nm共蒸着し、発光層6を成膜した。この時、ドープ濃度は、KHLDGF-01が発光層6全体に対して3重量%となるようにした。次に、発光層6まで形成した基板2上に、含窒素縮合多環式複素芳香環化合物12を40nm蒸着することにより、電子輸送層7を成膜した。さらに、LiFを蒸着することにより成膜し、膜厚が1nmの電子注入層8を形成した。
[工程3]
次に、電子注入層8まで形成した基板2上に、アルミニウム(陰極9)を膜厚が100nmとなるように蒸着して、本発明の実施例である「素子1」を得た。
Figure 0007025885000022
(比較例3)
上記[工程2]において、実施例3で合成した含窒素縮合多環式複素芳香環化合物12を用いる代わりに下記式(2)で示されるトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq3)を用いたこと以外は実施例5と同様にして、本発明の比較例である「素子」を得た。
Figure 0007025885000023
(有機電界発光素子の発光特性)
ケースレー社製の「2400型ソースメーター」により、素子への電圧印加と、電流測定を行った。トプコン社製の「BM-7」により、発光輝度を測定した。結果を図7~図10、下記表2に示す。また、目視により発光面の均一性を確認した。
Figure 0007025885000024
実施例5の有機電界発光素子は、比較例3の有機電界発光素子に対して、輝度、発光効率により優れることが明らかとなった。
これら実施例の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物は、耐熱性に優れるとともに電子注入性及び/又は電子輸送性に優れ、有機電界発光素子の電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層等の材料として適する。また、当該材料として用いた場合に安定であり、輝度、発光効率に優れる素子を実現できる。
1:有機EL素子
2:基板
3:陽極
4:正孔注入層
5:正孔輸送層
6:発光層
7:電子輸送層
8:電子注入層
9:陰極

Claims (5)

  1. 下記式(1);
    Figure 0007025885000025
    (式中、X~Xは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかが結合した炭素原子、又は、窒素原子を表し、X~Xの少なくとも1つは窒素原子である。Y~Yは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかが結合した炭素原子、又は、窒素原子を表し、Y~Yの少なくとも1つは窒素原子である。nは、1~4の整数である。Lは、炭素数13以上の1価の置換基、2~4価の連結基、又は、直接結合を表し、nが1の場合、Lは炭素数13以上の1価の置換基であり、ベンゾイミダゾール環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、及び、カルバゾール環からなる群より選択される少なくとも1種を有し、nが2の場合、Lは2価の連結基又は直接結合であり、nが3又は4の場合、Lはn価の連結基である。)で表されることを特徴とする含窒素縮合多環式複素芳香環化合物。
  2. 前記一般式(1)中、Lにおける2~4価の連結基は、芳香族炭化水素環及び/又は芳香族複素環を有することを特徴とする請求項1に記載の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物。
  3. 前記一般式(1)中、Lにおける2~4価の連結基は、複数の芳香族炭化水素環が直接結合した構造を有することを特徴とする請求項2に記載の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の含窒素縮合多環式複素芳香環化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子用材料。
  5. 請求項4に記載の有機電界発光素子用材料を用いて構成されることを特徴とする有機電界発光素子。
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